長野県
長野県(ながのけん)は、本州内陸部に位置する日本の県。令制国名の信濃国に因み「信州」とも呼ばれる。海に面していない、いわゆる内陸県であり、大規模な山岳地があるため可住地面積率は小さい。 県庁所在地は長野市で、善光寺の門前町として発展し、第18回冬季オリンピックの開催地となった都市である。
目次
概要
令制国の信濃国にほぼ相当する(旧神坂村・旧山口村が岐阜県中津川市に編入される等の僅かな差異はある)ので、「信州」(しんしゅう)と呼ばれることも多く、特に観光ガイドでは「信州」と呼ぶ。古代は、科野(しなの)と書いた。
2010年(平成22年)現在、男女とも都道府県別平均寿命で1位の長寿県となっている[1]。
地理・地域
本州の中部に位置し、周囲8県に隣接する東西約128km、南北約220km、面積13,562.23km²、東西に短く南北に長い地形である。面積は、北海道を除く46都府県のうち、岩手県、福島県に次ぐ面積を持つ。これは南関東1都3県の面積の合計に近い。長野県は群馬県・埼玉県・山梨県・静岡県・愛知県・岐阜県・富山県・新潟県と接し、日本で最も多くの都道府県と隣接する県でもある。ただし、埼玉県とは中津川林道(埼玉県側は未舗装、また冬季や夜間は閉鎖されている。)のみでしか直接的な行き来ができない。
中央部を高地が占める山地型の地形ではなく、むしろ北西の県境の飛騨山脈、南東の県境の赤石山脈の標高が高く、間のいくつかの盆地(伊那谷、松本盆地、佐久盆地、長野盆地など)を中心とした地域が形成されている。大半は内陸部の気候(中央高地式気候)であるが、北部(長野盆地、白馬岳麓など)は日本海側の気候(日本海側気候)の特徴も有する。県内の南半分は太平洋側に近く飯伊地域の多くは東京都(伊豆諸島、小笠原諸島を除く)よりも南であり、県の最北端は那須塩原市やいわき市とほぼ同緯度である。自然が豊富であり、地域医療への関心も高いことから平均寿命も長く、世界一の長寿国日本の都道府県で一番の長寿を誇る。「日本の屋根」と呼ばれ、県境に標高2000m - 3000m級の高山が連なり、内部にも山岳が重なりあう急峻で複雑な地形である。数多の水源を擁し、天竜川(南信、諏訪湖を水源とし伊那谷を通る)、木曽川(中信)は南下して太平洋へ、千曲川(東信、北信)、犀川(中信)は長野市で合流して北上し、県境を越えて信濃川と名称を変えて日本海へ、姫川(中信)も日本海に流れている。長野県に流域をもつ一級河川としては、信濃川水系・天竜川水系・木曽川水系・姫川水系・矢作川水系・富士川水系・関川水系・利根川水系がある。
本州を縦断する糸魚川静岡構造線(糸静線)が県下を南北に走る。糸静線の東側は第三紀層が分布している。糸静線沿線の諏訪湖から中央構造線が南に走る。
内陸側なので、気象など自然地理学では、中部地方の中央高地として分類される。
最大人口は長野市の387,146人[2]、最大面積は松本市の978.77km²[3]、最大人口密度は岡谷市の620.27人/km²[4]、最大昼間人口比は軽井沢町の117.8%[5]。
地形
- 隣接県
自然公園
気候
- 長野県は内陸に位置するため、概ね内陸性気候だが、南北に長く、各都市の標高が異なり、さらに山脈や盆地の形状などの気候修飾を受けるため、同じ県内であっても気候の違いがあるものの、全体的に冬の冷え込みは他の内陸県と比較しても厳しい。また夏は、長野市や松本市などの盆地部においては日中の気温は東京とほとんど変わらず、時には猛暑日になることもあるが、朝晩は涼しく、熱帯夜の発生する日は皆無に等しい。
- 軽井沢、信濃町、志賀高原、菅平高原、八ヶ岳山麓、開田高原、野辺山高原、上高地などの標高が高い地域は、ケッペンの気候区分では亜寒帯湿潤気候 (Df) であり、通年で北海道なみの気候である。
- ほとんどの地域は中央高地式気候である。北信地方の大半と、中信地方・東信地方の一部は日本海側気候の特色を併せ持ち、中信地方の一部と南信地方は太平洋側気候の特色を併せ持つ。
- 降水量も地域差が大きく、県の東信から北信にかけては年間1000mm前後と少ないが、中信から南信にかけては年間1500mmに達する。
- 北信地方、中信地方、東信地方の一部地域は豪雪地帯または特別豪雪地帯である。県の南北で降雪条件が異なり、北部では西高東低の冬型、中部および南部は関東・東海地方で雪を降らせる南岸低気圧が通過する際に大雪を降らせ、県内では「上雪(かみゆき)」と呼ばれている。
- 南信地方の伊那谷は飯田市の旧南信濃村地域を除き雪は少ないが寒暖の差が激しい。
平年値 (月単位) |
北信地方 | 東信地方 | 中信地方 | |||||||||||||
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野沢温泉 | 飯山 | 信濃 | 長野 | 長野市 信州新町 |
白馬 | 上田市 菅平 |
上田 | 東御 | 軽井沢 | 佐久 | 立科 | 南牧村 野辺山 |
大町 | 安曇野市 穂高 | ||
平均 気温 (°C) |
最暖月 | 23.6 (8月) |
24.4 (8月) |
21.9 (8月) |
24.9 (8月) |
23.9 (8月) |
22.5 (8月) |
19.3 (8月) |
24.9 (8月) |
21.6 (8月) |
20.3 (8月) |
23.2 (8月) |
22.6 (8月) |
19.0 (8月) |
22.0 (8月) |
24.2 (8月) |
最寒月 | −1.4 (1月) |
−2.0 (1月) |
−3.2 (1月) |
−0.7 (1月) |
−1.1 (1月) |
−2.9 (1月) |
−6.1 (1、2月) |
−0.5 (1月) |
−2.5 (1、2月) |
−3.6 (1月) |
−1.8 (1月) |
−2.1 (1月) |
−5.2 (1、2月) |
−2.8 (1、2月) |
−1.0 (1月) | |
降水量 (mm) |
最多月 | 296.7 (1月) |
188.7 (1月) |
182.2 (7月) |
137.1 (7月) |
161.0 (7月) |
295.8 (7月) |
147.1 (7月) |
144.1 (9月) |
159.5 (9月) |
185.5 (7月) |
165.5 (9月) |
170.0 (9月) |
227.6 (9月) |
187.3 (7月) |
52.5 (8月) |
最少月 | 76.7 (4月) |
62.5 (4月) |
65.8 (4月) |
38.2 (12月) |
41.5 (12月) |
112.4 (11月) |
63.8 (11月) |
17.5 (12月) |
18.8 (12月) |
20.8 (12月) |
15.4 (12月) |
19.3 (1月) |
29.5 (12月) |
58.5 (12月) |
24.8 (12月) | |
平年値 (月単位) |
中信地方 | 南信地方 | ||||||||||||||
松本 | 松本市 松本今井 |
松本市 奈川 |
塩尻 木曽平沢 |
木曽町 開田高原 |
木曽町 木曽福島 |
南木曽 | 諏訪 | 原村 | 辰野 | 伊那 | 飯島 | 飯田 | 飯田市 南信濃 |
阿智村 浪合 | ||
平均 気温 (°C) |
最暖月 | 24.3 (8月) |
20.3 (8月) |
22.3 (8月) |
19.8 (8月) |
22.6 (8月) |
23.2 (8月) |
23.5 (8月) |
21.4 (8月) |
23.2 (8月) |
23.1 (8月) |
22.9 (8月) |
24.7 (8月) |
24.2 (8月) |
20.9 (8月) | |
最寒月 | −0.6 (1月) |
−3.5 (1、2月) |
−2.1 (1月) |
−4.8 (1月) |
−1.7 (1月) |
−0.6 (1月) |
−1.5 (1月) |
−3.1 (1月) |
−1.3 (1月) |
−0.8 (1月) |
0.6 (1月) |
0.9 (1月) |
−2.4 (1月) | |||
降水量 (mm) |
最多月 | 155.9 (9月) |
275.9 (9月) |
260.7 (7月) |
293.4 (9月) |
273.0 (9月) |
385.3 (7月) |
203.8 (9月) |
208.8 (7月) |
151.1 (9月) |
280.5 (9月) |
232.9 (9月) |
267.8 (9月) |
378.6 (9月) | ||
最少月 | 23.3 (12月) |
71.8 (12月) |
62.5 (12月) |
63.7 (12月) |
53.7 (12月) |
87.1 (12月) |
33.8 (12月) |
31.6 (12月) |
34.0 (12月) |
55.0 (12月) |
47.7 (12月) |
49.7 (12月) |
83.3 (12月) |
気象区分
- 長野県北部(甲信地方北部のうち)
- 中野飯山地域 - 飯山市・中野市・下水内郡・下高井郡
- 長野地域 - 長野市・須坂市・千曲市・上高井郡・上水内郡・埴科郡
- 大北地域 - 大町市・北安曇郡
- 長野県中部(甲信地方北部のうち)
- 上田地域 - 上田市・東御市・小県郡
- 佐久地域 - 佐久市・小諸市・北佐久郡・南佐久郡
- 松本地域 - 松本市(旧安曇村と旧奈川村を除く)・塩尻市(旧楢川村を除く)・安曇野市・東筑摩郡
- 諏訪地域 - 岡谷市・諏訪市・茅野市・諏訪郡
- 乗鞍・上高地地域 - 松本市(旧安曇村と旧奈川村)
- 長野県南部(甲信地方南部のうち)
- 上伊那地域 - 伊那市・駒ヶ根市・上伊那郡
- 下伊那地域 - 飯田市・下伊那郡
- 木曽地域 - 塩尻市(旧楢川村)・木曽郡
地方気象台による警報・注意報は、原則として各市町村ごとに発表される。ただし松本市は「松本」および「乗鞍上高地」、塩尻市は「塩尻」および「楢川」となる。
豪雪指定
- 全域:中野市、松川村、飯綱町、小川村
- 一部:長野市、松本市、上田市、飯田市、須坂市、大町市、安曇野市
- 特別豪雪地帯
- 全域:飯山市、白馬村、小谷村、高山村、山ノ内町、木島平村、野沢温泉村、信濃町、栄村
- 一部:長野市
長野県の分類
長野県を含む分類として、中部地方、甲信地方、信越地方、甲信越地方、北信越地方などがある。 テンプレート:Main2
自治体
- 県内には19市14郡23町35村があり、村の数は47都道府県で最多。このうち人口面で町制施行要件を満たす村(人口8000人以上、太字表記)は5村、市制施行要件を満たす町は存在しない。
- DIDは市部の他、下諏訪町と箕輪町に設定されている。
- 町は阿南町(あなんちょう)を除いて「まち」と読む
県による区分では地方事務所の管轄に準じて10地域に細分化される。 テンプレート:Col-begin テンプレート:Col-break
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- 佐久地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 上小地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 松本地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 木曽地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 大北地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 上伊那地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 飯伊地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
- 諏訪地域(構文エラー: 認識できない区切り文字「[」です。人)
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都市圏
都市雇用圏(10% 通勤圏、中心都市 DID が1万人以上)の変遷
地域的特徴
平成の市町村大合併は、他県ほど実施されず、中小自治体が櫛比する。ただし、広域連合制度が県内全市町村で活用されており、一部事務組合による広域行政も活発。2005年(平成17年)には長野県から岐阜県へ越県合併の事例もあった。
北信(北信地域、長野地域)、東信(佐久地域、上小地域)、中信(松本地域、木曽地域、大北地域)、南信(上伊那地域、飯伊地域、諏訪地域)の4地域は、自然地理や歴史や交通などの各面で、特徴が全く異なっている。これは、「信濃の国」(県歌)における「松本、伊那、佐久、善光寺」の4区分にも象徴されている。大まかに分けると、北信、東信、中信、南信は、それぞれ長野県の北部、東部、西部、南部の地域となっており、北信と南信を除いて、4地域は互いに接している。
長野新幹線・信越本線・飯山線・小海線や国道18号・上信越自動車道の沿線である北信と東信は、千曲川流域で主に中山道と北国街道沿線に当たる。
北信は、新潟県・群馬県に接しており、戦国時代には村上氏・武田氏・織田氏・上杉氏の支配圏に置かれてきた。善光寺街道沿いであった経緯や長野新幹線・上信越自動車道で接続していることから、新潟県、群馬県、東京との繋がりが深い。近年では、首都圏からの観光客も多く訪れている。また、中信とは長野自動車道・篠ノ井線により接続している。北信は、長野盆地を中心とした地域であり、新潟県に近いことから、海水浴で日本海へ行く者も多い。
一方の東信は、群馬県・埼玉県・山梨県に接しており、戦国時代には武田氏・織田氏・徳川氏・北条氏・真田氏の支配権に置かれてきた。中山道と北国街道の合流点であった歴史的経緯や北信と同様に長野新幹線・上信越自動車道で接続していることから、浅間山や碓氷峠を越えた群馬県、東京との交流も深い。また、野辺山高原を経由する国道141号・小海線により繋がる山梨県との交流も深い。山梨県との間には、現在、中部横断自動車道が整備中である。三国峠 (長野県・埼玉県)を経由して、埼玉県とも接しているが、道路事情が悪いため物流はほとんどない。道路で雁坂峠の国道140号が開通する前には、碓氷峠 - 東信 - 山梨県 - 静岡県大井川以東のルートが、国道16号圏内を経由せずに関東地方内を迂回する最短ルートとなっていたために、関東志向が最も強い地域になっている。
これらに対して、中央本線・飯田線・大糸線や中央自動車道・長野自動車道の沿線である中信と南信は、中山道、甲州街道、千国(ちくに)街道(糸魚川街道、松本街道)、北国西街道、三州街道沿線に当たる。
中信は、新潟県・富山県・岐阜県に接しており、戦国時代には小笠原氏・仁科氏・木曾氏を経て、武田氏・織田氏の支配権に置かれてきた。中山道、甲州街道、千国街道(糸魚川街道、松本街道)、三州街道の沿線であったことから、新潟県、岐阜県、山梨県、愛知県、東京都との交流が深い。北国西街道沿線には、長野自動車道が整備されており、長野地域と接続している。中信地域の北部に位置する大北地域は、飛騨山脈のすぐ東側に位置しており、登山・スキーなどの観光が盛んで、日本最大規模の八方尾根スキー場や、栂池高原スキー場があり、長野オリンピックの会場にもなった。観光客としては、関東地方からだけでなく関西地方からの観光客も多い。また、国道147号・国道148号を経由して繋がる新潟県との交流もあり、山岳観光ルートの立山黒部アルペンルートにより富山県とも接している。また、中信地域の中部に位置する松本地域(中信)は、諏訪地域(南信)とともに中山道と甲州街道の沿線として発展した地域で、山梨県、東京都、岐阜県(東濃、飛騨)との交流が深い。中信地域の南部に位置する木曽地域(中信)は、広域の名古屋圏(中京圏)であり、歴史的に中世以前は美濃国に属し江戸時代には尾張藩領であったことや、国道19号(中山道)を通して、岐阜県・愛知県と接続しているため、経済や文化の面で繋がりが深い。
一方、南信は、山梨県、静岡県、愛知県に接しており、戦国時代には諏訪氏・武田氏・織田氏・徳川氏の支配圏に置かれてきた。中山道、甲州街道、三州街道の沿線であったことから、山梨県、東京都、静岡県、愛知県との交流が深い。諏訪地域は、松本地域(中信)とともに中山道と甲州街道の沿線として発展した地域で、山梨県、東京都、岐阜県(東濃)との交流が深い。また、飯伊地域(南信)は、広域の名古屋圏(中京圏)であり、中央自動車道・国道153号(三州街道、足助街道)を通して、岐阜県東濃地方・愛知県尾張・西三河地方と接続しているため、経済や文化の面で繋がりが深い。さらに、飯伊地域では、静岡県・愛知県東三河地方とも隣接しているが、道路事情が悪いため、物流が発達していない。現在、三遠南信自動車道(飯田市 - 浜松市)を建設中であるが、全通するかは未定である。また、JR飯田線、国道151号線で、新城市・豊川市を経て豊橋市に出られる。
水系は、北信・中信(松本地域、大北地域)・東信(一部を除く)が日本海側水系に属するのに対して、南信・中信(木曽地域)・東信(佐久市・立科町・南牧村の一部)は太平洋側水系に属している。
歴史
原始
長野県域でも旧石器時代の遺跡がいくつか発掘されている。その中の野尻湖遺跡(立ヶ鼻遺跡)から人類が活躍していたことを示す槍状木器・骨器・剥片石器などの遺物が発見されている。この遺跡はナウマンゾウやオオツノシカなどの大型哺乳動物を解体したキルサイトと推定されている。時期は約2万5千年前~3万年前のものである。全国で発見されている斧形石器の約4分の1にあたる239点を出土し刃の部分を砥石で研磨した物が多く、世界でも最も古い磨製石器と言われている。その他この時代の遺跡としては仲町(信濃町)・日向林B(信濃町)・石子原(飯田市)遺跡が発見されている。
2000年代の前半に竹佐中原(たけさなかはら)遺跡(飯田市)が発掘・調査されている。この遺跡の石器集中地点4カ所から石器を含む800余点の旧石器時代の遺物が出土した。この石器包含層の自然科学分析(火山灰分析、植物珪酸体分析、炭素14年代測定、光ルミネッセンス年代測定など)が行われ「3万年古く5万年より新しい」という結果が出た。今までは、日本列島に人々が居住し始めたのは後期旧石器時代の約3万年前以降であると考えられていたが、この遺跡の発掘調査で中期旧石器時代の終わり頃(3万年前から5万年前)には本県に人々が生活を始めていたことが証明された[6]。
2万年前以降では剥片石器を特徴とする石器群が県内各地から発見されるようになる。後期旧石器時代が終わる頃には日本で最初の細石刃が矢出川遺跡(南牧村)で見つかっている[7]。
有史以前、県内には縄文時代の遺跡が多数分布し、この時代の中心地の一つであった。とくに小県郡長和町の和田峠は日本における黒曜石の代表的な産地であった。
続く弥生文化は、まず東海地方から長野県南西部へと伝わり、その後日本海側の北陸地方から北部へと伝わったと考えられている。この2ルートでの波及が原因かは不明であるが、中野市の柳沢遺跡からは、東日本では唯一となる一緒に埋納された銅鐸と銅戈が出土している(銅鐸と銅戈が一緒に出土したのは日本全国でも数例しかなく、また大阪湾型と九州型の銅戈が混在していることも極めて稀なケース)。
律令時代から江戸時代
明治維新後
- 府藩県三治制
- 明治元年8月2日(1868年9月17日) - 明治政府の府藩県三治制導入により、信濃国の旗本領・幕府領が伊那県となる(県庁所在地は伊那郡飯島村=現飯島町)
- 明治3年9月17日(1870年10月11日) - 伊那県のうち北信および東信の旗本領・幕府領が中野県として分立する(管轄地域は伊那県の項目を参照。県庁所在地は高井郡中野村=現中野市)も、その年12月に中野県庁が中野騒動(維新後の信濃国内で多発した世直し騒動の一環)により全焼。高石和道参事が逐電。
- 明治4年6月2日(1871年7月19日) - 廃藩となった龍岡藩のうち信濃国内の領地を中野県に編入
- 明治4年6月22日(1871年8月8日) - 善光寺領を編入。県庁が中野から長野に移転し、長野県が発足。明治7年10月25日の県庁舎新築まで善光寺門前の西方寺を仮庁舎とする。
- 廃藩置県
- 明治4年7月14日(1871年8月29日) - 廃藩置県により、信濃国内の12藩が県に置き換わり、伊那県・長野県を併せ14県になった
- 明治4年11月20日(1871年12月31日) - 第1次府県統合により、飯山県、松代県、須坂県、上田県、小諸県、岩村田県、椎谷県の信濃国部分を長野県に編入し、県域が東信と北信に拡大。伊那県、松本県、高島県、高遠県、飯田県、名古屋県の信濃部分、高山県(旧飛騨国)が合併し、筑摩県となる。
- 明治5年(1872年) - 学制施行。第七大区に属す。(後に第六大区)
近現代
筑摩県が分割され旧高山県は岐阜県に編入、信濃国部分(中信・南信・大北地域)が長野県に編入され現在の長野県が発足した。法令による廃止はないが、置き換わる長野県の発足により実質的に令制国である信濃国が廃止された。 - 1876年(明治9年)8月21日
- 1879年(明治12年)1月14日 - 前年の郡区町村編制法により、南佐久郡・北佐久郡・小県郡・更級郡・埴科郡・上水内郡・上高井郡・下高井郡・下水内郡・北安曇郡・南安曇郡・東筑摩郡・西筑摩郡・諏訪郡・上伊那郡・下伊那郡が発足。(※ 自治体としての郡は1926年(大正15年)6月30日の郡制廃止により消滅。)
- 1889年(明治22年)4月1日 - 市町村制施行に伴い、15町376村が発足。(15町の内訳は岩村田・小諸・上田・長久保新・長窪古・高遠・飯田・松本・稲荷山・屋代・松代・須坂・中野・長野・飯山)
- 1926年(大正15年) - 当時の梅谷光貞県知事が地元の意見を聞かずに3つの警察署(岩村田・屋代・中野)を廃止すると発表したのをきっかけに暴動がおきる。いわゆる警廃事件が発生。これをきっかけに知事公選を求める運動が起きた。
- 1942年(昭和17年) - 1926年6月30日に、地方自治体としての法人格が廃止された郡に代わって、地方事務所が設置される。
- 1945年(昭和20年)- 米軍機が長野市や上田市に空襲。死者40名。
- 1947年(昭和22年)4月12日 - 林虎雄知事が就任。
- 1948年(昭和23年) - 長野県庁庁舎一部焼失をきっかけに分県論が勃発。県議会で採決されるも議場を埋め尽くした県民の「信濃の国」大合唱により流会(とする説があるが、事実ではない)、結局否決される。これが後の県歌制定の素地となる。ただし、仮に可決されても国(内閣)や国会は分県を認めない方針であったという[8]。
- 1956年(昭和31年)6月1日 - 災害復興の支出などによる県財政赤字のため、地方財政再建促進特別措置法を適用。財政再建団体に指定。
- 1958年(昭和33年)10月15日 - 西筑摩郡神坂村が自治庁の裁定により分村。馬籠地区を山口村に編入し、湯舟沢地区を岐阜県中津川市に編入させる。世にいう島崎藤村騒動。
- 1959年(昭和34年)4月26日 - 西沢権一郎知事が就任。
- 1961年(昭和36年)4月1日 - 長野県企業局発足。
- 1962年(昭和37年)3月31日 - 好景気による県財政収入の増加で、当初計画より2年早く財政再建が終了する。
- 1965年(昭和40年)7月16日 - 県営松本空港(愛称:信州まつもと空港)が開港する。
- 1968年(昭和43年)5月1日 - 西筑摩郡が木曽郡に郡名を変更する。
- 1968年(昭和43年)5月20日 - 信濃の国を県歌に制定する。
- 1972年(昭和47年)2月19日 - あさま山荘事件が発生する。
- 1980年(昭和55年)10月26日 - 吉村午良知事が就任。
- 1993年(平成5年)7月17日 - 信州博覧会開会。
- 1994年(平成6年)6月27日 - 松本サリン事件が発生する。
- 1998年(平成10年)2月7日 - 長野オリンピックが開会する。
- 1998年(平成10年)3月5日 - 長野パラリンピックが開会する。
- 2000年(平成12年)10月26日 - 田中康夫知事が就任。
- 2002年(平成14年)7月5日 - 長野県議会が田中知事の不信任案が可決。同月15日に失職。
- 2002年(平成14年)9月1日 - 県知事選挙で田中康夫が圧勝。
- 2005年(平成17年)2月13日 - 木曽郡山口村が越境合併により岐阜県中津川市に編入される。
- 2005年(平成17年)2月28日 - スペシャルオリンピックス冬季世界大会が開会。
- 2006年(平成18年)9月1日 - 村井仁知事が就任。
- 2008年(平成20年)2月15日 - 新たなキャッチフレーズ「つらなるつながる信州」と新たなロゴマークの使用を開始する。
- 2008年(平成20年)4月26日 -北京オリンピックの聖火リレーが行われた。
- 2010年(平成22年)9月1日 - 阿部守一知事が就任。
- 2011年(平成23年)3月12日 -栄村で震度6強を観測する長野県北部地震が発生。
人口
政治・行政
国政
- 衆議院(2012年(平成24年)改選)
- 参議院(定数4)
知事
県議会
組織
- 議決機関
- 県議会 - 議会事務局
- 執行機関
- 知事:阿部守一
- 副知事:和田恭良
- 知事部局 - 危機管理部、企画部、総務部、健康福祉部(部内局に病院事業局)、環境部、商工労働部、観光部、農政部、林務部、建設部、会計局
- 公営企業管理者
- 企業局(水道事業・電気事業)
- 行政委員会
- 出先機関(支庁)
- 佐久地方事務所=小諸市・佐久市・南佐久郡・北佐久郡
- 上小地方事務所=上田市・東御市・小県郡
- 諏訪地方事務所=岡谷市・諏訪市・茅野市・諏訪郡
- 上伊那地方事務所=伊那市・駒ヶ根市・上伊那郡
- 下伊那地方事務所=飯田市・下伊那郡
- 木曽地方事務所=木曽郡
- 松本地方事務所=松本市・塩尻市・安曇野市・東筑摩郡
- 北安曇地方事務所=大町市・北安曇郡
- 長野地方事務所=長野市・須坂市・千曲市・上水内郡・上高井郡・埴科郡
- 北信地方事務所=中野市・飯山市・下高井郡・下水内郡
外郭団体
などの計43団体に県が出資または出捐している。(2009年(平成21年)4月現在)
財政
2007年度(平成19年度)
- 財政力指数 0.46
- IIグループ(財政力指数0.4以上、0.5未満)11自治体中1位
2006年度(平成18年度)
- 出典:総務省平成18年度地方公共団体の主要財政指標一覧
- 県内の地方交付税不交付団体
2005年度(平成17年度)
- 財政力指数 0.40
- IIIグループ(財政力指数0.3以上、0.4未満)14自治体中1位
2004年度(平成16年度)
- 財政力指数 0.40
- IIIグループ(財政力指数0.3以上、0.4未満)13自治体中1位
国際友好・姉妹提携
2000年代以降の長野県に関する話題
田中康夫県政関連
- 脱・記者クラブ宣言
- 脱ダム宣言
- 長野県原産地呼称管理制度(制度の概要)
- 詳細については内部リンクを参照
- 改名構想
- 知事時代の田中が「長野県」から「信州県」へと改名するとした構想。特に観光面で「信州」呼ばれることが多いことから、観光産業への効果などが謳われた。これには依然として長野市と松本市との対立意識が残ることがその根底にある。当初新聞紙上には載ったが、実際の動きがあったかは不明のまま立ち消えとなる。
- 山口村越県合併問題
田中県政については独善・独裁的という見方もある一方で、それまでの長野県政の悪弊を打破したという点では評価する向きもあり、賛否は分かれる[9]。
村井仁県政関連
- 「田中県政完全清算」宣言
- 「脱ダム委員」追放
- 冬季五輪使途不明金疑惑の調査委員会の解散
- 1998年(平成10年)に行われた冬季五輪の使途不明金調査委員会を、「特定の個人、特定のグループの罪をあばくことは建設的でない」という理由で解散させる。調査委員会は今後、財政悪化の原因や第三セクター鉄道に関する調査を行う予定であり、存在している可能性のある行政の癒着の発見を妨げることとなった。田中によって開かれた県政が閉ざされつつあることが浮き彫りになった一件である。
- リニア中央新幹線ルート策定問題
- 南アルプスを貫く「Cルート」の採用が有力視される中、「大きな県だから、(リニアの県内駅は)2つでも3つでもいいのではないか。Bルートの北の所に駅がなければ意味がない」と述べ、「我田引鉄を彷彿とさせる」との議論を呼んだ。その後、飯田下伊那地方でCルート実現を求める声が高まってきたことなどを受け、2010年(平成22年)5月には初めてBルート採用を明記しない決議を採択した。この問題は2011年5月13日、後任の阿部知事が「南アルプスルートを採択することが適当」と表明したことを以て一応の決着となった。
村井県政は田中県政と比較して、「閉ざされた県政」「県政の後戻り」などと批判される一方で、議会や県職員との対立を避ける姿勢を評価する向きもあり、田中県政同様に賛否は分かれている。
阿部守一県政関連
- 信州型事業仕訳け
経済・産業
- 長野県は就業率が高く、(全)就業率 (61.3%) と高齢者就業率 (29.9%) がともに全国一であり、女性就業率 (51.1%) も全国第2位である[12]。
- 2010年度時点の県内総生産は名目で8兆240億円。
- 所得格差は全国を100とした場合、長野県は85.5。市町村では軽井沢町の103.4が唯一全国水準を上回っている[13]。
産業
本社を置く企業についてはCategory:長野県の企業を参照。
- 精密機械(かつては時計や光学機器が主体であったが、1980年代以降情報通信機械器具、電子部品・デバイスなどに変化している。)
- 諏訪地域を中心に精密機械や電子産業が盛んであり、高地で気候が類似し、高級ブランド時計の本場であるスイスになぞらえ、「東洋のスイス」の異名を取ったこともある。
- 法令系の企業が集積し、地方としては出版、印刷が多いことも特徴である。
- 日本酒、ワインや味噌の醸造、飲料をはじめとする食料品製造業、農業では、高原野菜の栽培が盛んである。
- 2004年(平成16年) 長野県水産試験場がニジマスとブラウントラウトをバイオテクノロジー技術を用いて交雑させニジマスの染色体を2組、ブラウントラウトの染色体を1組もった三倍体の「信州サーモン」を開発。
産業別生産
- 農業産出額(2006年)[14]
- 松本市 183億円
- 長野市 166億円
- 安曇野市 113億円
- 佐久市 107億円
- 飯田市 94億円
- 中野市 92億円
- 塩尻市 84億円
- 上田市 83億円
- 伊那市 81億円
- 川上村 78億円
- 工業製造品出荷額(2010年)[15]
- 安曇野市 7,590億円
- 塩尻市 5,565億円
- 松本市 5,404億円
- 長野市 4,364億円
- 上田市 4,146億円
- 飯田市 2,671億円
- 佐久市 2,081億円
- 伊那市 2,010億円
- 茅野市 1,778億円
- 千曲市 1,537億円
- 年間商品販売額 (括弧内は小売業のみの販売額)(2006年度) [16]
- 長野市 1兆4,841億円(4,519億円)
- 松本市 1兆2,955億円(3,328億円)
- 上田市 4,631億円(1,835億円)
- 飯田市 2,557億円(1,347億円)
- 諏訪市 2,020億円(699億円)
- 佐久市 1,994億円(1,207億円)
- 伊那市 1,868億円(759億円)
- 安曇野市 1,690億円(1,007億円)
- 塩尻市 1,640億円(747億円)
- 岡谷市 1,493億円(623億円)
上場企業
1部上場
JASDAQ上場
生活・交通
警察
消防
現在、14の消防本部がある。
電力
全域が中部電力のエリアになっている。中部電力を初め、東京電力、東北電力、関西電力、電源開発などの水力発電所がある。60Hz の電源周波数の区域が大半であるが、小諸市高峰高原、大町市の一部、小谷村の一部、松本市奈川、松本市安曇の一部、安曇野市穂高の中房温泉、飯山市の一部、栄村の一部などでは 50Hz の区域もある。
県企業局による発電事業として14の発電所があり、伊那市に南信発電管理事務所、長野市に北信発電管理事務所が設置されている。
ガス
長野県内の都市ガス事業はこれまで長野県営によるものと、東京ガスによるものが規模の大きなものとされてきたが、2006年(平成18年)に長野県営のガス事業(長野県企業局)が民営化され、新たに設立された長野都市ガスに事業が移管された。その後2006年(平成18年)7月1日をもって、東京ガスが長野県内で行っていた事業(同社長野支社の業務も含む)がすべて長野都市ガスに統合された。ちなみに、長野都市ガスは東京ガスグループに属している。
上記も含め、長野県内の主なガス供給業者は下記の通り。
- 長野都市ガス - 本社:長野市、供給エリア:中野市、須坂市、長野市、千曲市、上田市、東御市、小諸市、佐久市、山ノ内町、小布施町、御代田町
- 上田ガス - 本社:上田市、供給エリア:上田市、東御市
- 大町ガス - 本社:大町市、供給エリア:大町市
- 松本ガス - 本社:松本市、供給エリア:松本市
- 諏訪ガス - 本社:諏訪市、供給エリア:諏訪市、茅野市、岡谷市、下諏訪町
- 信州ガス - 本社:飯田市、供給エリア:飯田市
上水道
- 長野県営水道(企業局)
- 上水道事業
- 長野市(篠ノ井、川中島、更北、信更地区の一部)、上田市(塩田、川西地区の一部)、千曲市(桑原、八幡地区を除く)、坂城町
- 水道用水供給事業
- 松本市、塩尻市、山形村
- 上水道事業
それ以外の水道事業は各市町村の当該部課や、水道局(地方公営企業)および水道企業団(一部事務組合)などが供給。
交通
長野県は古くから、中山道、北国街道、甲州街道など、国内を東西南北を結ぶ交通の交差点に位置し、その流れから現在においても主要幹線交通が交わる。
また、広く山国の長野県において、県内各地を結ぶ交通網は重要な機能を担っている。関東地方や近畿地方からの距離があり、広大な面積を持つ県なので、JR本州3社全ての管轄路線が存在している。特に伊那谷と木曽郡は、首都圏(東京・鎌倉)と畿内(大阪・京都・奈良)から等距離に位置している。
1990年代前半までは高速道路(長野自動車道・上信越自動車道)や新幹線(長野新幹線)が開通する前までは、地理的事情等で他県や関東等へのアクセスのしづらさから『陸の孤島』と呼ばれた時期があった。
自動車登録番号標
諏訪ナンバーは、地元での支持率が低かった(導入に関する全戸アンケートの回収率は20%前後)にもかかわらず広域行政主体で導入したためか、全国の18のご当地ナンバーの中で、普及率は15位、交付台数は17位。行政としては、車両入れ替えによる自然切替による普及を期待している。 この外に、伊那谷に「伊那」ナンバーあるいは「南信州」ナンバーの導入を、東信地方に「軽井沢」ナンバーあるいは「佐久」ナンバーの導入を、国土交通省に求める動きがある。
この他、上田市、松川町、喬木村が市町村内において独自のデザインナンバープレートを採用している。
鉄道
長野県は、旧国鉄の線路がJR本州3社に分割された唯一の都道府県である。主に東日本旅客鉄道(JR東日本)が北信・中信地方を、東海旅客鉄道(JR東海)が南信、木曽地方を管轄している。また、西日本旅客鉄道(JR西日本)は南小谷駅以北の大糸線非電化区間を管轄している。
道路
空港
- 札幌線、福岡線
医療・福祉
- 三次救急指定医療機関
- 地方独立行政法人の県立病院(運営主体は「長野県立病院機構」)
- 地方独立行政法人ではない県立病院
- 長野県立総合リハビリテーションセンター(長野市)
教育
長野県は以前は教育に熱心で「教育県」と呼ばれていたが、日本の教育システムが偏差値重視教育へシフトするにつれ、次第に長野県の「教育県」イメージは薄れていった。
2002年(平成14年)度より田中県政下において、公立小学校の30人規模学級が進められ、2005年(平成17年)度には、小学校1 - 4年生の4学年にまたがる完全30人学級が、全額県の費用負担により全国で初めて実現した。また小学校5、6年生に関しては、市町村と共同で行われている。
長期休みに関しては、長野県の気候の関係による「寒中休み」も一部の学校で実施されているが、冬休みや夏休みなどの長期休業が短いため、他の都道府県よりも年間休日数が少なく、その分登校日が多くなっている。
長野県の県立高校の正式名称は、高等学校設置条例(昭和39年12月28日長野県条例第64号)第2条により「長野県○○高等学校」となっており、「長野県立○○高等学校」といった「県立」の名称は用いない。これは北海道、宮城県と同様である。長野県の場合、学制改革当時は組合立や町村立の高校であっても県立と区別せず「長野県○○高等学校」を名乗っていた例があった。
四年制大学進学者のうち、県内大学への進学率は1987年には8.0%(全国ワースト2)[17]であったが、1990年代以降、四年制大学の開学が相次ぎ、2013年には16.4%(全国ワースト5)[18]まで改善している。
- 備考・その他
- 長野県の県立普通科高校は1970年前後の学園闘争時代に生徒会で制服廃止決議を行い、私服通学(私服校)となったまま現在に至っている学校が約半数にのぼる。
- 中学校では、宿泊日程の高山登山行事が伝統となっている。
- 教育現場においては、小中学校・高校の体育授業での女子生徒のブルマー採用を全国でいち早く廃止した。また現在は男子生徒の短パンも廃止され、県内全ての小中学校・高校でハーフパンツを体操着に採用している。
- 女性の学校教員採用は少ない。
- テンプレート:要出典範囲、全国の都道府県で唯一、青少年保護育成条例を制定していない。但し、長野市と佐久市は独自に条例を制定しているほか、東御市も長野県下初の淫行処罰規定を盛り込んだ条例が制定された。条例が制定されていない地域であっても、未成年者への淫行は児童福祉法第34条、児童ポルノ・児童買春処罰法、刑法第224条、同第225条の未成年者略取及び誘拐罪・わいせつ目的誘拐罪での検挙実績がある。
- 性風俗関連特殊営業については昭和59年12月24日長野県条例第34号により、店舗型性風俗特殊営業と店舗型電話異性紹介営業については長野市及び松本市の各一部が営業禁止地域から除外されているが、同条例及び風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律第28条に定める施設との兼ね合いから、特殊浴場(店舗型性風俗特殊営業1号営業)は実質的に規制されている。
教育機関
- 高等専門学校
- 長野工業高等専門学校(国立)
マスメディア
新聞
2007年(平成19年)上半期の購読部数は信毎(約48万)、読売(約6.9万)、朝日(約6.1万)、中日(約4.8万)、日経(約3.4万)の順となっている。(日本新聞協会調べ)
- 全国紙
- 全新聞社とも東京本社管轄
- ブロック紙
- 中日新聞
- 木曽版、松本版、南信版を刊行
- 地方紙
- 信州市民新聞グループ
- 岡谷市民新聞
- 下諏訪市民新聞
- 諏訪市民新聞
- 茅野市民新聞
- たつの新聞
- みのわ新聞
- 南みのわ新聞
- 南信州新聞
- 更埴新聞
- 大糸タイムス
- 長野県商工新聞
- 新建新聞
- 医療タイムス
- 北信タイムス
テレビジョン放送
地上波
- 5 長野朝日放送 (abn)(長野市)
- 6 信越放送 (SBC)(長野市)
- 8 長野放送 (NBS)(長野市)
ケーブルテレビ事業者
- 特徴
長野県内のケーブルテレビ局の数は、全国平均よりも多く、加入者も県内全世帯の半数を超え、局数も20局以上存在する。これは県内に山地が多く、難視聴地域も多数存在していたために発達したと考えられる。
現在、長野県には民放が4局あるものの、ケーブルテレビが発達して間もない当時は、局数が少なかった。そのために、難視聴地域解消という目的以外にも、県内外の情報格差是正を目的に県内主要ケーブルテレビ各局は長野県域民放局の再送信に加え、在京民放キー局(木曽地域・下伊那地域では在名民放基幹局)の再送信(いわゆる区域外再放送)を実施した。この区域外再放送は、県内に民放が4局開局して情報格差が是正されてからも長く続くことと成ったが、2011年(平成23年)・地上デジタル放送完全移行により、基本的にデジタル放送では、区域外再放送を中止する方針が出されたことを受け、2014年7月24日をもって廃止された。
文化・スポーツ
方言
食文化
- 郷土料理
伝統工芸
- 信州紬(織物、1975年)
- 木曽漆器(漆器、1975年)
- 松本家具(木工品、1976年)
- 南木曽ろくろ細工(木工品、1980年)
- 信州打刃物(金工品、1982年)
- 飯山仏壇(仏壇・仏具、1975年)
- 内山紙(和紙、1976年)
- 伝統工芸品
スポーツ
- サッカー
- Jリーグ
- 北信越フットボールリーグ
- アルティスタ東御 (東御市)
- FCアンテロープ塩尻 (塩尻市)
- FC上田ジェンシャン (上田市)
- FCアビエス(茅野市)
- 長野県フットボールリーグ
- 日本女子サッカーリーグ
- AC長野パルセイロ・レディース (長野市)
- バスケットボール
- Bjリーグ
- 信州ブレイブウォリアーズ (千曲市)
- フットサル
- 北信越フットサルリーグ
- ボアルース長野(長野市)
- ロードレース
- ツアー・オブ・ジャパン南信州ステージ
- イナーメ信濃山形
- ボンシャンス飯田
公営競技
長野県は沖縄県と同様に、公営競技場及び投票券場外発売場が1つもない県である。そのため、テレビ等ではローカルで「レースガイド」が放送されることは滅多にない(しかし、NBSにおいて「みんなのKEIBA」・「うまズキッ!」の競馬番組はネットしている)。また隣県の競馬・競輪・競艇場などのローカルCMが民放各局で流れる。
観光
有形文化財建造物
- 重要伝統的建造物群保存地区
- Zenkoji03s3872.jpg
善光寺 本堂
- 130608 Matsumoto Castle Matsumoto Nagano pref Japan02bs4.jpg
松本城(国宝)
主な観光地
長野県を舞台とした作品
長野県出身の人物
脚注
関連項目
テンプレート:ウィキポータルリンク テンプレート:Commons&cat
外部リンク
- 行政
- 観光
- さわやか信州旅ネット - 信州・長野県観光協会
テンプレート:S-start テンプレート:S-bef テンプレート:S-ttl テンプレート:S-aft テンプレート:End
テンプレート:長野県の地域- ↑ 平成22年都道府県別生命表の概況、2014年2月23日閲覧。
- ↑ 長野市の人口統計(平成23年4月1日現在)、2011年10月31日閲覧。
- ↑ 松本市のホームページ(面積は平成22年3月31日現在)2011年10月31日閲覧。
- ↑ 人口は総務省の2010年(平成22年)国勢調査より。面積は岡谷市のホームページより。(2011年10月31日閲覧)
- ↑ 2010年国勢調査
- ↑ 竹佐中原遺跡「5万~3万年前」 後期旧石器時代より古く 信濃毎日新聞 2010年5月20日
- ↑ 福島正樹「信濃史のはじまり」 古川貞雄・福島正樹・井原今朝男・青木歳幸・小平千文『長野県の歴史』山川出版社 2003年 10-12ページ
- ↑ YOMIURI ONLINE 「県歌 信濃の国」第1部〈5〉
- ↑ 田中の立候補・当選まで長野県では50年以上も県知事が無投票で選出されていたこともあり、地元の評価は今なお高い。
- ↑ 立候補当初は「自分は田中氏の改革姿勢を評価していた」とした上で、「反田中ではなく、田中氏を超える『超田中』」をキャッチフレーズにしていた。
- ↑ 信州型事業仕分け終了 「不要」4件、「要改善」7割に
- ↑ 2006年国勢調査
- ↑ 2010年国勢調査
- ↑ 農林水産省『生産農業所得統計』 2006年
- ↑ 経済産業省『工業統計表市区町村編』2010年
- ↑ 経済産業省『商業統計表産業編』 2007年
- ↑ 『現代信州の基礎知識 1990』銀河書房 1989年
- ↑ 平成25年度都道府県別大学・短大進学状況 旺文社教育情報センター