茅野市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
茅野市(ちのし)は、長野県南信地方の市。八ヶ岳、白樺湖、蓼科高原、車山など観光資源を多く抱える諏訪地方有数の市である。本項では市制前の名称である茅野町(ちのまち)についても述べる。
目次
概要
精密業を基盤とする工業都市であるが、パセリ、セロリなどの高原野菜の産地として名高い。伝統産業として、冬の寒さと乾燥した気候を利用して作られる角寒天があり、その殆どは茅野市で生産されている。八ヶ岳山麓へと宅地化が進み、本市よりも先に市制施行した岡谷市、諏訪市を抜いて諏訪地域で最大の人口を擁する自治体となった。日本の市のなかでは最も標高の高い場所(標高801m)に市役所がある。
地理
- 市内各地の標高
気候
太平洋側式の内陸性気候。ケッペンの気候区分によると、大部分が亜寒帯湿潤気候に属する。標高770 メートルから1,200メートルの裾野に街並みが広がっており、冬の朝は晴れることが多いために放射冷却により、マイナス15度以下にまで下がることも珍しくないほど寒冷であるが雪は少ない。夏は冷涼である。蓼科高原は日本で最も標高の高い場所にあるリゾート地であり、冬は非常に寒冷であり、気温はマイナス20度を下回る日もある。
隣接している自治体
歴史
- 1955年(昭和30年)2月1日 - 諏訪郡ちの町・宮川村・金沢村・玉川村・豊平村・泉野村・北山村・湖東村・米沢村が合併して茅野町が発足。
- 1958年(昭和33年)8月1日 - 諏訪郡茅野町が市制施行して茅野市となる。
- 1958年(昭和33年)9月20日 - 市章を制定。[1]
人口
行政
- 市長 - 柳平千代一(2007年4月30日 就任)
議会
- 議長:吉田久明
- 議員 18人(任期 2011年4月まで)
姉妹都市
- テンプレート:Flagicon 旭市(千葉県)
- テンプレート:Flagicon 総社市(岡山県)
- テンプレート:Flagicon 伊勢原市(神奈川県) 1986年1月21日姉妹都市提携
- テンプレート:Flagicon ロングモント市(アメリカ合衆国コロラド州)
地域
教育
小学校
中学校
高等学校
大学
郵便
- 茅野郵便局
- 豊平郵便局
- 北山郵便局
無集配郵便局 テンプレート:Col 簡易郵便局 テンプレート:Col
交通
鉄道
路線バス
高速バス
- 茅野駅~新宿駅西口(アルピコ交通、京王バス東)
- 岡谷駅・上諏訪駅・茅野インター~新宿駅西口(アルピコ交通、京王バス東、山梨交通、フジエクスプレス、JRバス関東)
- 茅野駅~京都駅・大阪梅田(アルピコ交通、阪急バス)
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
- 諏訪大社上社前宮
- 蓼科温泉郷
- 奥蓼科温泉郷
- 白樺湖
- 八ヶ岳総合博物館
- 尖石遺跡
- 上原城址
- 神長官守矢史料館
- 蓼科アミューズメント水族館※世界最高所に位置する水族館
- 車山高原スキー場
- 白樺湖ROYAL HILL
- 白樺リゾートスキー場
- ピラタス蓼科スノーリゾート
- 蓼科東急スキー場
- 康耀堂美術館(京都造形芸術大学付属)
- 多留姫文学自然の里・多留姫の滝
- 産業振興プラザ
出身有名人
- 小尾俊人(実業家、みすず書房創業者)
- 笠原美智子(学芸員)
- 菊池正美(声優)
- 小平権一(政治家、官僚)
- 小平奈緒(スケート選手、バンクーバーオリンピック銀メダリスト)
- 小平花織(バレーボール選手、東レ・アローズ所属)
- 小林和男(ジャーナリスト、元NHK記者)
- 五味洋治(ジャーナリスト、東京新聞記者)
- 篠原菊紀(脳科学者)
- 鷹野和美(医学者・福祉学者)
- 高橋庸弥(官僚)
- 藤原てい(作家)
- 藤森照信(建築史家、建築家、東京大学名誉教授)
- 丸山千里(医師)
- 宮坂英弌(考古学者)
- 矢崎公二(政治家)
- 矢崎新二(防衛事務次官)
- 山田孝太郎(漫画家)
- 吉井小百合(元スケート選手)
その他
- 昭和23年から30年まで存続した「ちの町」は日本初のひらがな市町村名であった[2]が、茅野駅の所在地であった永明村が町制施行するにあたって宮川村茅野との区別を図るための措置であった。一方の宮川村茅野は甲州街道の上諏訪宿と金沢宿の中間に置かれた間の宿であり、中央本線が開通すると、上川対岸の永明村に設置された駅の名に採用された。