旭川市

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テンプレート:Infobox 旭川市(あさひかわし)は、北海道にある市で、上川総合振興局の所在地。2000年(平成12年)4月1日中核市に指定。北日本では仙台市に次ぐ3番目(道内では札幌市に次いで2番目)の市域人口を有する北日本最大の中核市であり、国際会議観光都市にも指定されている。戦前は陸軍第七師団が置かれ、軍都として発展した。

旭川の語源は諸説あるが、市の中心部に流れる忠別川アイヌの人々がチウ・ペツ(波のある川、波立つ川)と呼んでおり、これをチュッ・ペツ(日の川)と聞き誤ったため「旭川」という呼ばれるようになったという説もある。

地理

北海道のほぼ中央の上川盆地の中心部に位置する。石狩川、忠別川、美瑛川、牛朱別川など大小130の河川が流れ、740あまりの橋が架かる。中でも石狩川と牛朱別川の交わるところにある旭橋は、1932年(昭和7年)完成した鉄製アーチ橋で北海道遺産に選定されている。

気候

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内陸特有の気候で年間の気温差が大きい。夏は緯度の割に暑く、冬は北海道の中でも屈指の寒さとして知られている。旭川市内は年間を通して風が弱く、冬に吹雪が発生することはほとんど無い。降水量も北海道内では少なく、全国平均値の半分程度である。これは、梅雨が無く、台風の影響もあまり受けないためで、夏は真夏日が10日前後記録されるなど北海道にしては高温であるものの、室蘭市函館市など海岸部と比べて湿度が低く乾燥した気候であり、体感温度は低く過ごしやすいともいえる。

冬の寒さ

1902年(明治35年)1月25日には、日本の気象官署での観測史上最低気温となる-41.0℃を記録[1]するなど、旭川は日本屈指の寒い都市であるとしてよく知られている。 ただし、これはあくまでも現代のように都市化が顕著でない小さな村である頃に記録されたものであり、近年は都市化によるヒートアイランド現象の影響を札幌市などと同様に、旭川市も例外なく顕著に受けており、-20℃以下となる日が減少し、-30℃前後まで下がることはほぼ皆無となった。実際に、1961年以降で最も下がったのは1977年1月29日と1978年2月17日・2月24日の-29.0度であり、1954年1月24日に-30.0℃を観測して以来、半世紀以上も-30度以下の気温は観測されていない。平成以降では1990年1月28日の-27.7度、21世紀に入ってからは2008年1月19日の-25.7度が最も低く、北海道の中ではとりわけ低い値ではない。また冬季の平均気温も1961〜1990年平年値と比較すると、1月が0.9℃、2月が1.2℃も上昇している。

しかし、これはあくまで市街地での観測によるものなので、郊外の農地や緑地では現在でも-30℃前後の冷え込みを記録することもそう珍しいことではなく、隣接する東神楽町の志比内では2003年1月15日に-30.0℃を観測した他、市内中心部から15km程度離れた、郊外の旭川市江丹別地区では、2001年1月15日には-36.6℃まで下がり、全国のアメダスの最低気温で1位に入ることも多く、近年においてもしばしば-30℃以下を記録する。しかし、こうした冷え込みの厳しい晴れた朝は、無風で穏やかな天候となっており、盆地状の地形であることから、猛吹雪になることもほとんどない。冬季の降雪量は年間743cmと多いが、ドカ雪は少なく、融けずにしんしんと降り積もることが多い。過去最深積雪は1987年3月4日の138 cm程度と国内の他の豪雪都市よりも少ない。このように、実際の旭川の冬の気候はそれほど厳しくなく、むしろ比較的過ごしやすい方であるとも言える。

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人口

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歴史

安政2年、西蝦夷地松前藩領から天領となり、後の上川郡(現在の旭川市付近)に相当する地域は箱館奉行によって置かれた石狩役所の所管となる。後に北海道11国86郡が制定され、旭川は石狩国上川郡に含まれた。明治以降、富山県東部からの移住者たちによって開拓される。

経済

近年は小売業に関しては他の地方都市と同様、永山地区などに見られるような大型ロードサイド店舗の発展が著しく、丸井今井の閉店や買物公園の空きテナント増加に代表されるような中心駅前の空洞化が著しかったが、旭川駅新駅舎開業やFeeeal旭川がオープンする等、中心部に賑わいが戻りつつある。

産業

集散地・物流の拠点として発展。農業が盛んで、北海道における良質米の生産地として知られる。神居古潭地区ではリンゴサクランボなどの果樹の生産がみられ、郊外の江丹別地区ではソバの生産が盛んで、その生産量は国内第3位となっている。家具(旭川家具)の製造でも有名で、日本の五大家具産地の1つにも数えられている。また酒造業も盛んで、「北の」とも呼ばれている。近年は旭川市旭山動物園の躍進によって観光客数が大幅に増加し、上期観光客数で小樽市函館市を抜いて北海道内第2位となった。

農協

  • あさひかわ農業協同組合(JAあさひかわ)
  • たいせつ農業協同組合(JAたいせつ)
  • 東旭川農業協同組合(JA東旭川)
  • 東神楽農業協同組合(JA東神楽)旭川支店・西神楽支店

企業など

金融機関・商業施設

金融機関

商業施設

西武百貨店

郵便

※江丹別郵便局エリアの集配業務は鷹栖郵便局が担当

宅配便

  • ヤマト運輸:道北主管支店
    旭川旭町センター
    神居センター・神楽センター
    駅前東センター・駅前西センター
    東光センター・豊岡センター・東旭川センター
    旭川末広センター・春光センター
    曙センター
    永山センター・旭川流通団地センター
    旭川駅前センター
    深川センター(深川市)
  • 佐川急便:旭川店

行政

歴代市長(公選)

市長名 任期 任期数
初 - 4 前野与三吉 1947年(昭和22年) - 1963年(昭和38年) 4
5 - 7 五十嵐広三 1963年(昭和38年) - 1974年(昭和49年) 3
8 松本勇 1974年(昭和49年)11月17日 - 1978年(昭和53年)11月16日 1
9 - 12 坂東徹 1978年(昭和53年)11月17日 - 1994年(平成6年)11月16日 4
13 - 15 菅原功一 1994年(平成6年)11月17日 - 2006年(平成18年)11月16日 3
16 - 西川将人 2006年(平成18年)11月17日 - 現在 2
  • 当初予算規模(2011年度)
    • 一般会計:1556億6000万円
    • 特別会計:1124億479万円

市議会

概要

定数は36人。

構成

会派 議席数
民主・市民連合 11
公正クラブ 6
公明党 5
市民クラブ 5
日本共産党 4
無所属 5

2011年(平成23年)5月20日現在)

北海道議会議員

旭川市単独で1つの選挙区(旭川市選挙区)を有し、定数は6人。任期は、2015年4月29日まで。

  • 東国幹(自由民主党・3期目)
  • 吉井透(公明党・1期目)
  • 加藤礼一(自由民主党・5期目)
  • 木村峰行(民主党・4期目)
  • 真下紀子(日本共産党・3期目)
  • 三井あき子(民主党・4期目)

姉妹都市・提携都市

海外

国の施設

道の施設

  • 北方建築総合研究所
  • 北海道立林産試験場

公共機関

警察
消防

地域施設

教育

大学・短期大学・高等専門学校

高等学校

道立

私立


専修学校


小中学校

校名の一覧については、小学校は北海道小学校一覧#上川総合振興局を、中学校については北海道中学校一覧#上川総合振興局をそれぞれ参照のこと。

特別支援学校

  • 旭川盲学校
  • 旭川養護学校
  • 旭川聾学校 など

各種学校

学校教育以外の施設

医療

住宅団地

  • 道営住宅春光第一団地
  • 道営住宅春光第二団地
  • 道営住宅春光高台団地
  • 道営住宅啓北団地
  • 道営住宅第二神楽岡団地
  • 道営住宅神居団地
  • 道営住宅宮下西団地
  • 道営住宅神楽岡ニュータウン

交通

空港

鉄道

バス

道路


タクシー

  • 旭川合同自動車
  • 小鳩交通・小鳩自動車工業
  • 金星旭川ハイヤー
  • 富士タクシー
  • 旭タクシー
  • 旭川中央ハイヤー
  • すゞらん交通
  • 大丸交通
  • 三王交通
  • 旭川北交ハイヤー
  • あおぞらタクシー
  • 平成ハイヤー
  • みつばちタクシー

文化財

重要文化財(建造物)
登録有形文化財
  • 上川倉庫一号倉庫
  • 上川倉庫二号倉庫(リハーサルホール) - 蔵囲夢
  • 上川倉庫三号倉庫(チェアーズギャラリー) - 蔵囲夢
  • 上川倉庫八号倉庫
  • 上川倉庫十号倉庫(デザインギャラリー) - 蔵囲夢
  • 上川倉庫十一号倉庫(大雪地ビール館) - 蔵囲夢
  • 上川倉庫事務所
  • 旭川電気軌道春光整備工場(旧陸軍第七師団騎兵第七連隊覆馬場)
  • 最創山光岸寺本堂
  • 松岡家住宅
重要無形民俗文化財
  • アイヌ古式舞踊 - 旭川チカップニアイヌ民族文化保存会
道指定
  • 神居古潭竪穴住居遺跡 - 道指定史跡
市の文化財
  • 上川郡農作試験所事務所棟 - 忠別太駅逓第一美英舎
  • 永山屯田兵屋 - 旭川市博物館
  • 養蚕民家
  • 旧神居古潭駅舎
  • 旭川兵村中隊記録および屯田物語原画綴 - 旭川兵村記念館
  • 第七師団関係記録 - 陸上自衛隊旭川駐屯地北鎮記念館
  • 知里幸恵遺稿ノート - 旭川市博物館
  • 旭川兵村中隊記録 - 旭川兵村記念館
  • 錦町5遺跡出土の斧柄 - 旭川市博物館
  • 蕨手刀 - 旭川市博物館
  • 近文山国見の碑 - 嵐山公園
  • 梅の木 - 旭川第1小学校校庭
  • 神居古潭おう穴群 - 神居古潭石狩川河川敷

名所・観光スポット・名物・催事

ファイル:プラタナス並木.jpg
ロマンティック街道(プラタナス通り)
ファイル:Daisetsu ji beer hall.jpg
旭川大雪地ビール館

名所

観光

グルメ

銘菓

ファイル:高橋製菓製のビタミンカステーラ.JPG
ビタミンカステーラ(高橋製菓)
  • き花
  • ビタミンカステーラ
    • 高橋製菓のカステラパンで1921年(大正10年)発売のロングセラー商品。
  • 氷点下41度
    • 高橋製菓が製造の菓子。
  • 旭豆
    • 煎り大豆を糖衣でくるんだ菓子。共成製菓が生産している。
  • 蔵生

芸術・文化施設

ファイル:ユーカラ織工芸館.JPG
北海道伝統美術工芸村(優佳良織工芸館)

主な文学碑

レジャー

ファイル:スタルヒン像.jpg
スタルヒン像とスタルヒン球場

祭り

ファイル:Asahikawa Winter Festival Snow Statue 1.JPG
旭川冬まつりのメイン雪像(2007年)

ホテル

メディア

テレビ放送局

2007年(平成19年)10月1日より、NHK旭川放送局と道内民放5局の地上デジタル放送が開始される。デジタルテレビの送信所は旭山に設置され、NHK旭川放送局・HBC・STV・HTB・uhbは共同で地上デジタル放送の送信所を新設(鉄塔はNHK・民放ともに新設。局舎は民放各局は新設。NHKはアナログテレビ・FM送信所の建物を使用する)し、TVhのみアナログ送信所(1991年(平成3年)9月開局時の鉄塔・建物)を使用する。

なお、これまでは高利得なパラスタックアンテナ受信ブースターを併用することで、旭川市内でも札幌(手稲山)送信所からの地上デジタル放送の受信が可能であり、市内の家電量販店などでは実際に受信した映像を店頭のデモンストレーションとして行っていたが、旭山送信所から地上デジタル放送の試験電波が2007年(平成19年)8月6日より出され、9月7日に映像・音声信号を付加した試験放送を開始したため手稲山送信所からの地上デジタル放送の受信は不可能となった(物理チャンネルがすべて手稲山送信所と重複するため)。手稲山送信所から出されるFMラジオはこれまでどおり受信可能。かつてはアナログテレビも受信できていたが、一部チャンネルでは和寒中継局および旭川台場中継局のデジタル放送の物理チャンネルが重複しているため両中継局の開局後は事実上受信できない場合があった。

TVh旭川のデジタルテレビは、旭川市を含み放送エリアが名寄市から富良野市に至る各地で視聴できるようになっており、一部地域を除く上川地方のほぼ全域をカバーしている(2012年9月以降に上川管内で順次中継局の開局が始まった以降も物理的に受信可能。旭山参照)。

かつてHBCSTVの地上アナログテレビ放送は旭山近郊の東旭川町市街地にAMラジオ共用の一体型送信所を設置していたが、地上デジタル放送はすべてUHF波のためHBC・STVも旭山に設置された(送信所自体は地上アナログテレビ放送終了後もAMラジオ単独の送信所として運用を継続している)。

  • NHK旭川放送局
    • ロワジールホテル旭川の屋上にお天気カメラ(ハイビジョン対応)が設置されている。
  • 北海道放送(HBC)旭川放送局
    • 旭川グランドホテルの屋上にお天気カメラが設置されている。以前は放送局屋上の鉄塔にお天気カメラが設置されていたが、放送局移転に伴い2010年(平成22年)9月30日を以って運用を終了した。旧局舎は高架駅開業後、2010年(平成22年)12月までに解体が完了。
  • 札幌テレビ放送(STV)旭川放送局
    • 旭川市9条通1丁目にお天気カメラ(ハイビジョン対応)が設置されている。以前はNTT10条ビル屋上の鉄塔にお天気カメラ(4:3SD→16:9SD)が設置されていた。
  • 北海道テレビ放送(HTB)旭川支社
    • NTT2条ビル屋上の鉄塔にお天気カメラ(ハイビジョン対応)が設置されている。
  • 北海道文化放送 (uhb) 旭川支社
    • NTT神楽ビルの鉄塔にお天気カメラが設置されている。
  • テレビ北海道(TVh)旭川支局
  • 旭川ケーブルテレビ

ラジオ放送局

新聞社

一般紙
業界紙

通信社

その他専門誌

旭川を舞台にした作品

小説
随筆
漫画
映画
ドラマ
歌謡曲

出身有名人

政治・行政・経済・軍事

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学術・教育・文化・芸術

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芸能・マスコミ

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スポーツ

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ゆかりの人物

脚注

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注釈

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参照

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参考文献

  • 内務省衛生局保健衛生調査室編『各地方ニ於ケル「マラリア」ニ関スル概況』1919年大正8年)発行(2008年(平成20年)1月21日現在、国立国会図書館の『近代デジタルライブラリー』で閲覧可能)

関連項目

外部リンク

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行政
観光

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テンプレート:日本の中核市
  1. 気象庁歴代ランキング通年
  2. 図典 日本の市町村章 p8
  3. 旭川市旗
  4. http://s-takahiro.air-nifty.com/blog/2006/10/post_42e7.html