信用協同組合
テンプレート:金融市場参加者 信用協同組合(しんようきょうどうくみあい、Credit CooperativeまたはCredit Union)とは、日本において預金の受け入れ、資金の移動や貸し出し(融資、ローン)、手形の発行などを行う金融機関の一つである。現在の根拠法である中小企業等協同組合法の制定以前から信用組合という呼称が一般的であり、略称は信組であるが、読み方について業界団体では「しんくみ」で統一している。
概要
中小企業等協同組合法第3条に規定された中小企業等協同組合の一つで、第9条の8で事業分野が規定されている。業務内容について詳細を定めた法律としては協同組合による金融事業に関する法律が存在するが、同法は多くの部分で会社法や銀行法、金融商品取引法を準用している。
基本的には銀行や信用金庫と同様の業務を行っており、小切手法においては銀行と同視されている。信用金庫や農業協同組合などと同じ非営利組織(組合組織)であるが、組合員以外の預金の受入が全体の20%以内に制限されている点で信用金庫などと異なる[1]。
一部の信用協同組合の間では、相互のATM利用手数料を無料化するサービス「しんくみ お得ねっと」が実施されているほか、セブン銀行とのコンビニATMによる提携(片乗り入れ)、それにイオン銀行とのATM相互出金提携(こちらでは有料)も実施されている。
日本各地の信用組合は、一般社団法人全国信用組合中央協会(全信中協、テンプレート:Lang-en-short)を構成する。また信用組合の系統中央機関=中央金庫の機能を有するのが、全国信用協同組合連合会(全信組連、テンプレート:Lang-en-short )である。
組合員の資格
信用組合の事業地区内で以下のような場合に限られる。
- 住所または居所がある
- 事業所を持つが小規模の事業者である
- 勤労に従事している
- 事業を行う小規模の事業者の役員である
ただし事業者の場合、常時雇用の従業員数が300人(卸売業は100人、小売業は50人、サービス業は100人)以下、または資本金3億円(卸売業は1億円、小売業・サービス業は5,000万円)以下の場合に限られる。
信用組合の分類
- 地域信用組合
- 一定地域内の小規模零細事業者や住民を組合員とする信用組合で、分類される信用組合では最も組織数が多い。業域組合や職域組合として運営していたものが規模拡大に伴って地域組合に移行した例もあるほか、現在ある信用金庫の多くはこの地域組合から転換をしている。朝銀信用組合や商銀信用組合といったいわゆる民族系の信用組合もこの地域組合に含まれる。
- 業域信用組合
- 特定業種の関係者を組合員とする信用組合で、医師、青果卸、公衆浴場、出版・印刷業、建設業などの業種がある。大都市圏に位置する信用組合を除き、複数店舗は持たず本店のみの場合が多い。
- 職域信用組合
- 同じ職場に勤務する人たちを組合員とする信用組合で、官公庁(警察・消防署・地方自治体)、会社(新聞社)などの職場がある。店舗(本店のみの場合も多い)は各庁舎や企業の社屋内に置かれている。
その他
イメージキャラクター
1995年より3年間は女優の菊池麻衣子、1998年より8年間はタレントの遠藤久美子を起用し、2006年より本仮屋ユイカを起用している。全国統一マスコットキャラクターに女子職員を模した「くみちゃん」がある。
特異な合併
2005年3月、大分県信用組合が杵築信用金庫を吸収合併した。一般に規模が小さいとされる信用組合が信用金庫を吸収した珍しい事例である。また、信用金庫が銀行を吸収合併することも法的には可能だが、現在までそのような事例はない。
2009年2月16日、山形信用金庫と山形庶民信用組合が合併して山形信用金庫が発足し、合併後の業態は信用金庫、存続法人は山形信金となったが、それ以外の部分は、旧庶民信組をほぼ引き継いでいる形になっている(本店・コーポレートロゴ・理事長などは、すべて旧庶民信組側を継承)。なお、業態を信用金庫とした関係上、統一金融機関コード・支店コードを含むシステムと本部機構は旧山形信金を継承している。銀行ではみちのく銀行などであったような、業態転換のための逆さ合併とも取れる合併である。
提供番組
現在
過去
脚注
関連項目
外部リンク
テンプレート:Economy-stubde:Genossenschaftsbank he:בנקאות קואופרטיבית