近文駅
近文駅(ちかぶみえき)は、北海道旭川市近文町20丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)・日本貨物鉄道(JR貨物)函館本線の駅。JR北海道の駅番号はA27。
歴史
ロシアの南下政策に危機感を抱いていた明治政府は、明治32年6月から第7師団を札幌から旭川へ移動。これに併せ、兵営地建設のための軍用引込線4.6kmを設けるに当たり当駅を開設した。
師団専用線、または師団の置かれた鷹栖村から鷹栖専用線と呼ばれたこの引込線は、その後、大正年間から周囲に多くの木工場や道立林業指導所が設置されて、軍用よりもその木材貨物専用線としての性格が既に大きくなっていたが、戦後になって師団跡地手前までの2.9kmが残され、貨物駅の旭川大町駅が新設されて、石炭や木材資源等の貨物支線として利用されるようになった。
年表
- 1899年(明治32年)8月11日 - 北海道官設鉄道の近文信号停車場として開業。
- 1906年(明治39年)4月1日 - 国有鉄道に移管、同時に近文信号所に変更。
- 1911年(明治44年)1月11日 - 信号所から再び停車場に変更、近文駅(一般駅)開業。
- 1950年(昭和25年)1月15日 - 当駅 - 旭川大町駅間の函館本線貨物支線が開業。
- 1961年(昭和36年)10月15日 - 専用線発着を除く車扱貨物の取扱いを廃止。
- 1978年(昭和53年)10月1日 - 当駅-旭川大町駅間の貨物支線が廃止。この貨物支線の跡地は遊歩道となっている。
- 1984年(昭和59年)
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR北海道・JR貨物の駅となる。
- 1989年(平成元年) - 駅舎改築[1]。
- 1997年(平成9年)12月19日 - 運転業務の無人化、出札は簡易委託にて継続。
- 2006年(平成18年)7月1日 - 簡易委託廃止、完全無人化。
駅構造
1面2線の島式ホームを有する地上駅。ホーム上には明治後期に建てられたとされる古い木造の待合室がある。駅舎は構内北側にあり、ホームとの間に側線があるため跨線橋が設置されている。跨線橋は駅舎反対側の構内南側にもつながっている。
駅舎内には自動券売機や男女共用の水洗式便所がある。元々は信号扱いがあったため駅長や駅員が終日配置されていたが、簡易委託駅を経て、現在は旭川駅管理の無人駅となっている。
平日・土曜の朝には当駅始発着の列車があり、到着便は旭川明成高等学校の学生や旭川運転免許試験場利用者らが、始発便は旭川市内中心部への通勤・通学客が主に利用している。
貨物取扱
現在、JR貨物の駅は車扱貨物の臨時取扱駅となっている。貨物列車の発着はなく、貨物設備や接続する専用線もない。
かつては、駅構内からホクレンくみあい飼料旭川工場やシェル石油の油槽所、化学薬品販売業者などへ続く専用線が存在していた。これらは1996年までに全廃されている。 テンプレート:節stub
駅名の由来
アイヌ語の「チカプ、ウニ」(鷹の巣)の語音に当て字をしたもの。北に隣接して当駅から軍用線(後に貨物支線)が向かっていた鷹栖町の地名もこれより採られている。
駅周辺
- 国道12号(旭川新道)
- 道央自動車道旭川鷹栖インターチェンジ
- 旭川中央警察署近文交番
- 旭川近文郵便局
- 旭川信用金庫近文支店
- 旭川運転免許試験場(駅舎裏側すぐ。入口までは徒歩5分程度)
- 道北バス本社
- ローソン旭川緑町二十丁目店(徒歩約3分)
- 旭川市立近文小学校(徒歩約8分)
- 旭川明成高等学校(徒歩約10分)
- ヤマダ電機テックランド旭川店(徒歩約10分)
- イオンモール旭川西(イオン旭川西店)(徒歩約5分)
- 旭川市立北門中学校(徒歩約15分)
- 川村カ子トアイヌ記念館(徒歩20分超)
バス
- 「緑町20丁目」停留所(徒歩約5分)
- 北海道中央バス・ジェイ・アール北海道バス・道北バス・北海道北見バス(「高速あさひかわ号」)札幌方面
- 旭川電気軌道([3]1の8・近文線、[4]近文線、[33]東光(南6条経由)近文線)
利用状況
- 2005年度の1日平均乗車人員は57人である。
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
2005 | 57 |