ヤマダ電機
株式会社ヤマダ電機(ヤマダでんき)は、日本の家電量販店チェーン。日本の家電販売最大手で、テックランド(Tecc.Land)、LABI(ラビ)、ヤマダモバイル(旧名称テックサイト(Tecc.site))、といった業態の店舗を展開している。なお、屋号としてのヤマダ電機にはヤマダ電機直営の店舗と子会社や提携企業が運営するものが存在する(後述)。
目次
概要
1973年、日本ビクターを退社した宮崎県出身の山田昇が個人商店(ナショナルショップ)「ヤマダ電化センター」(群馬県前橋市)として創業[1]。1983年に株式会社ヤマダ電機設立。現在の法人は、1978年設立の休眠会社・日本電線工業株式会社と株式額面変更のために1987年5月21日に合併して、商号を株式会社ヤマダ電機に変更したものである。
群馬県を地盤とした郊外型家電量販チェーンとしてスタートし、1980年代からは北関東各県の同業である、コジマ(栃木県)、ケーズデンキ(茨城県)などと、互いの商圏への進出と価格競争で激しく競い合い規模を拡大した。一時期コジマに対して売上高で劣勢に立たされたが、大型店舗出店の規制緩和にあわせて他社に先駆けて店舗を大型化する戦略に切り替えた。1999年には京都府八幡市に関西第1号店の京都八幡店を開店させ、この店舗から全国展開に本腰を入れ、翌2000年の東京証券取引所第一部上場以降は、既存店の建替・移転を進めるとともに、各地の地元量販店との提携や買収によって全国展開を加速した。
2002年に当時トップだったコジマを抜いて家電量販店国内最大手となり、2005年2月には、専門量販店としては日本で初めて売上高1兆円を達成している。2005年7月29日、最後まで未出店だった徳島県で徳島藍住店を開店させ、家電量販店で初の全都道府県進出を果たした。2006年度には、家電量販業界内売上規模の2割を占めている[2]。2008年3月にコジマが島根県に出店するまでは全都道府県に出店している唯一の家電量販店チェーンだった。
さらなる業様拡大のため、小商圏や駅前への進出も目指している。2004年6月、都市型店舗の試験をかねて、広島市中心部に広島中央本店を開店[3]。そのノウハウを元にして、2006年には大阪市浪速区に「LABI1 なんば」を開店し、以降は「LABI」を駅前型量販店業態の統一ブランド名として各地に出店しており、ビックカメラやヨドバシカメラなどの都市型量販店と激突する格好となっている。また、2006年9月29日、携帯電話や携帯オーディオなどのモバイル機器を専門に扱う小型店舗の新業態「テックサイト」を東京都の中野駅前に出店、これも以降各地に展開する。さらに2006年9月、関西および北海道エリアで「ヤマダTVショッピング」を放送開始。2007年1月4日からは地上波とBSで全国展開し、TVショッピング分野への本格進出を狙う。
2008年6月27日開催の株主総会をもって、山田昇代表取締役CEOが社長から会長へ、山田の甥の一宮忠男代表取締役COOが副社長から社長に昇格した。
2011年には住宅メーカーのエス・バイ・エル(現・ヤマダ・エスバイエルホーム)を傘下に収め、「S×L by YAMADA」のブランド名で太陽光発電・オール電化などを備えた「スマートハウス」の販売促進に力を注ぎ、2012年には住宅機器メーカーのハウステックを傘下に収めるなど、家電以外の業態拡大も視野に入れている。
2013年3月までに、全国約700の直営店のうち、国内約300か店の屋上に太陽光パネルを設置して太陽光発電を行う予定である[4]。
テーマソング
CMソングや店内ソングとして用いられている曲として『ヤマダ電機の唄』(作詞:ヤマダ電機とゆかいな仲間たち作曲:富田伊知郎)が存在している。なお、同社を含めて、家電量販店9社のテーマソングを収録したアルバム『エレクトリックパーク』が、ポニーキャニオンより発売されている。
主な提携・買収
ヤマダ電機は東証一部上場以降、積極的に規模の拡大を指向しており、その手段の一つとしてM&Aを行っている。
2005年7月14日、静岡県が本拠の小売企業・株式会社マキヤと合弁会社・東海テックランドを設立(マキヤ80%、ヤマダ20%)。マキヤが営業する電器店業態「ヤベデンキ」を新会社に分離してテックランドに転換したが、業績が振るわなかったためフランチャイズ方式を断念。2007年10月1日、マキヤ保有分の東海テックランド株式をヤマダ電機が買い取り、完全子会社化した。
2005年11月1日、香川県を中心にスーパーマーケットを営業する株式会社マルナカ、同じく香川が本拠の小売企業・株式会社ダイナマイトコーポレーションとともに中四国テックランドを設立(ヤマダ55%、マルナカ25%、ダイナマイト20%)。ダイナマイトが営業する電器店業態「デンキのダイナマイト」の主力店舗を新会社に分離してテックランドのフランチャイズに転換。これにより実質的に「デンキのダイナマイト」店舗を買収した。
九州でケーズデンキのフランチャイズを展開していた正一電気が、ケーズとの契約終了後の2007年2月に合弁会社・九州テックランドを設立(正一電気60%、ヤマダ40%)。正一電気が営業していたケーズデンキ店舗はテックランドに転換された。
2007年6月29日には、新生銀行系ファンドの傘下で経営を再建したぷれっそホールディングスの全株式を取得し完全子会社化。2007年9月26日には、独立系投資会社のアセット・マネジャーズ系のファンドから、ディスカウントショップのキムラヤを運営する株式会社キムラヤセレクトの株式94.25%を取得して、連結子会社化した。
また、2007年9月頃から、業界7位のベスト電器の株式を純投資目的として買い進め実質的な筆頭株主になっており、ベスト電器がビックカメラとの資本・業務提携を発表した後も、2007年11月にはベスト電器株を40%まで買い増しする意向を示していた。ところが2008年8月25日に、ベスト電器がビックカメラに対して第三者割当による自己株式処分(増資)を行い、ビックカメラの株式比率は14.86%となり、2008年10月には、ビックカメラが株式を追加取得し、持株比率を15.03%まで高めて持分法適用関連会社化したため[5]、当時のヤマダ電機はベスト電器との提携を一時は断念し、株式保有は引き継き続けるものの、売却も検討するとしていた[6]。
2009年1月に、民事再生手続中の九十九電機から事業譲受する株式会社Project Whiteを設立し、3月10日に事業譲受完了。
2012年7月13日、同業のベスト電器と資本・業務提携を行うことを正式発表[7][8]。同年12月10日に公正取引委員会の承認を経て[9]、同月13日に子会社化した[10]。
ヤマダ電機がベスト電器を子会社とする条件として2012年12月10日に公正取引委員会が示した「ベスト電器店舗の同業他社への譲渡」要件を受け、ヤマダ電機テックランドNew秩父店並びにベスト電器の直営5店舗(B・B唐津バイパス店、B・B甘木店、B・B島原店、諫早本店、サンロードシティ人吉店)の計6店を2013年9月から11月にかけてエディオンへ譲渡した。[11]。
店舗の展開
1980年代から北関東で激しく競い合った、ヤマダ(群馬)、コジマ(栃木)、ケーズデンキ(茨城)の3社は「北関東YKK」と呼ばれ(ヨドバシカメラ、ヤマダ、コジマで「Y2K」ともいう)、一時期は日本電気大型店協会 (NEBA) 曰く「北関東の風雲児or波乱児」たちとも言われたが、その勢いは今日では全国各地に広がり、家電販売業界再編の引き金、NEBA解散(2005年8月)の引き金になったともいえる。そのなかでも、特に隣県に本社のあるコジマとの対抗心は非常に強く、互いに近隣に対抗出店し、右記の写真のような光景は群馬・栃木エリアのみならず全国で見ることが出来る程である。「他店より安い」を強調しており、その価格表示に関しては裁判沙汰にもなったこともある。1997年にコジマは家電製品売上高日本一の座をベスト電器から奪い優位に立ったが、ヤマダが急速に店舗のスクラップアンドビルドを進め、2002年にコジマを抜き去りトップに躍り出て、今日のようなスタイルとなっている。また、パソコン販売に力を入れ、独自ブランドPC構築を目的にKOUZIROを子会社化するとともに、中古PCの販売にも力を入れており、これらは法人営業に強みを持つ。
現在の出店形態は、郊外型大規模店舗の「テックランド(Tecc.Land)」、都市型小規模店舗「ヤマダモバイル」、都市型大規模店舗の「LABI」に集約される。近年では出店攻勢を強めて、47都道府県すべてに出店した。 テンプレート:-
- テックランド (Tecc.Land)
- テンプレート:節stub
- 総合家電販売店。ヤマダ電機の主力店舗形態。ロードサイドを中心に出店する。
- 多くの店舗は1階部分に駐車場を配し、店舗入口と来店ポイント付与端末・トイレのみが設置され、売り場は2階以上となっている。ただし、サトームセンなどの他店から転換した店舗や近年新規出店した店舗では平屋建ての店舗もある。
- ケーズデンキ同様、「テックランド○○本店」と「本店」と称する店舗が多数存在するのが特徴。
- 以前の店舗外観は黄色を基調とした派手なものが中心だったが、最近の店舗では白を基調とした外観に変化している。
- 子会社化した星電社、マツヤデンキ、ベスト電器からテックランドに転換した店舗も存在する。屋号はヤマダ電機テックランドに変更されるが運営は引き続き転換前の法人が行う。[12][13][14]。
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広島アルパーク店(標準的店舗の例)
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テックランド広島中央本店(都市型店舗の試験店、現在は閉店)
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テックランド福島原町店
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テックランド福岡香椎本店
- LABI (LABI / LABI1)
- ヤマダ電機が以前は出店していなかった、カメラ系家電量販店が立地する都心部ターミナル駅前に出店するにあたり新たに立ち上げた都市型大規模店舗。基本的に都心部の商業ビルをほぼ丸ごと借り上げる形で展開する。LABIとは、「LIFE ABILITY SUPPLY」からの造語であるという。特に規模が大きい高崎、池袋、なんばの3店舗はLABI1と付けられている。[15]。
- 2004年6月11日に実験店として都市型店舗「テックランド広島中央本店」(広島市中区、ウィズワンダーランド跡・2012年3月4日閉店)を開店させ、その結果をもとに2006年3月10日に1号店「LABI1なんば」(大阪府大阪市浪速区難波中、なんばパークス南隣)を出店、以後9都府県に21店舗を展開している。
- 百貨店の居抜きや同業他社のM&Aによる店舗買収による出店が多い。水戸店をケーズホールディングス本社の向かいに建てるなど、同業他社を強く意識した出店戦略を採っている。
- 2008年7月11日に開店した「LABI1高崎」(群馬県高崎市)は、本社を併設した自社ビルを新築して出店している(本社移転日は同年7月1日)。創業の地である前橋市を離れることについて、ヤマダ電機の一宮浩二副社長(当時)は2005年の高崎移転発表時の記者会見で、本社からの交通の利便性の向上を理由に挙げ、「創業の地を離れるのは残念だが、1分1秒を争う戦いをしている以上、宿命ともいえる選択だった」と語っている[16]。近接する場所には高崎が創業の地であるビックカメラの1号店(高崎東口店)が立地している[17]。
- 2009年10月30日に開店した「LABI1日本総本店池袋」(東京都豊島区東池袋、三越池袋店跡・ビックカメラ隣)は「今迄の家電量販店の枠にとらわれない総合流通化の実現」を謳い、レストランフロアやフットサルコートなどと同居した都市型店舗の集大成と位置付けられている[18]。元々池袋には2007年7月13日に開店した3号店「LABI池袋」があったが、これをモバイル機器・ホビーの専門店(池袋モバイルドリーム館、日本総本店の別館扱い)に改装している。
- 新橋デジタル館はキムラヤセレクト、三宮は星電社が運営しており、ほかは全て直営店となっている。
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LABI1なんば(都心型店舗の1号店)
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LABI1日本総本店池袋
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LABI新宿東口館
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LABI渋谷店
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LABI名古屋
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LABI広島(天満屋八丁堀ビル)
- ヤマダモバイル
- 携帯電話及びモバイルコンピューティング専門の小規模店舗。東京周辺に3店舗のみ展開。旧名称テックサイト (Tecc.site)
その他、ヤマダ電機の関連会社が、『コスモスベリーズ』(コスモスベリーズ)、『マツヤデンキ』・『CaDen』(マツヤデンキ)を運営している。 テンプレート:-
ポイントサービス
2001年より会員カード(「ヤマダポイントカード(リライト式カード)」「安心会員カード(リライト式カード)」「ヤマダLABIカード(クレジット機能付きポイントカード)」)によるポイントサービスを展開し、ポイント制度に否定的な他の郊外型競合店との差別化要素として積極的に利用してきた。ヤマダ電機全店で本格導入する前に「デジタル21」2店(東京都足立区および岡山市。いずれも「テックサイト」に転換、岡山の店舗は後に閉店)で実験導入した。旧デジタル21のリライト式ポイントカード(銀色)とヤマダ電機のリライト式ポイントカード(金色)は対応各店で相互使用できた。
「ヤマダポイントカード」(リライト式カード)は新規発行を終了するとしていたが現在は再開している。
近年、「ポイント付与ありの高い価格」と「ポイント付与なしの安い価格」が同時設定され選択できる商品や、「表示価格を下げてポイント付与なしのみ」の設定とした商品の数も拡大してきた。
なお、東海テックランド系列店舗でのポイントカードは、東海テックランドでのみ使用できる旨が明記されている(デンキランド系列店舗のポイントカードも同様)。九州テックランド系列店舗でのポイントカードはデザインも異なり、九州テックランドでのみ使用できる旨が明記されていたが、2008年10月より相互利用が可能となった。また、完全子会社化したぷれっそホールディングス傘下3社が2007年9月から発行している「ぷれっそポイントカード」は、通常のヤマダ電機店舗では使用できないが、旧ぷれっそ3社からヤマダ電機に転換した店舗に限り利用することが出来る。
ポイントマシーン
商品購入時のポイント付与の他に、店舗入口などに設置している「ポイントマシーン」の利用で「ご来店ポイント」がプレゼントされる(「ヤマダモバイル」にはポイントマシーンが設置されていない)。付与されるポイントはスロットマシンの要領で抽選で決められる。
ポイントマシーンのサービス提供内容は、店舗や利用時期によって異なる場合がある。以下は一部店舗での提供例を含む。
導入当初は、来店時ひとり1日1回のみの利用が可能で最低100ポイントのプレゼントを受けられた(商品購入なしでは各月ごとに4回まで。会員登録時や商品購入に応じて利用可能回数は積み増しされた)。
2006年から来店時と商品購入後の1日最大2回まで利用可能となった(来店時に最低10ポイント+商品200円以上購入後に最低90ポイント。後に、来店時に10〜4000ポイント+商品3,000円以上購入後に10〜4,000ポイント)。
現在は再び、ひとり1日1回限りのポイントマシーン利用となっている。利用1回につき50〜4,000ポイントが付与される。通常時は商品3,000円分以上(期間限定キャンペーン時は商品1,000円分以上)の購入後に、利用可能回数(ポイントチャンス)が現在の上限値である「4回」にまで回復する。回復当日にマシーン利用ずみの場合、次回利用は翌日以降となる。
2010年4月30日をもって来店ポイントマシーンにおける磁気式ポイントカード(ヤマダポイントカード、安心会員カード)の利用を終了した。発行済みの磁気式ポイントカードは、引き続きヤマダ電機全店で買い物に利用できる。
2010年5月1日以降、来店ポイントマシーンの利用は「ケイタイdeポイント」と「ケイタイdeタッチ」のみとなった。事前に会員登録した携帯電話で、画面へのバーコード表示を用いたサービスが「ケイタイdeポイント」で、さらにおサイフケータイにひも付けしたサービスが「ケイタイdeタッチ」である[19]。のちにサービス名称を変更し、ケイタイdeポイントとケイタイdeタッチ機能を含む「ケイタイde安心」会員としている(このサービスの担当部署名は「ケイタイdeポイント事務局」である)。
沿革
- 1973年(昭和48年) - 日本ビクターを退社した山田昇が群馬県前橋市総社町総社で電気店を個人創業
- 1978年(昭和53年)6月1日 - 現在の法人が、日本電線工業株式会社として設立
- 1983年(昭和58年)9月1日 - (旧)株式会社ヤマダ電機設立
- 1987年(昭和62年)3月1日 - 休眠会社の日本電線工業株式会社が(現)株式会社ヤマダ電機に商号変更
- 1987年(昭和62年)5月21日 - 株式の額面変更を目的として、(現)株式会社ヤマダ電機(形式上の存続会社)が(旧)株式会社ヤマダ電機(実質上の存続会社)を吸収合併
- 1989年(平成元年)3月 - 株式を店頭 (JASDAQ) 公開
- 1996年(平成8年) - インターネットサービスプロバイダ事業を開始
- 1997年(平成9年)12月 - 南国殖産と合弁会社・南九州ヤマダ電機株式会社を設立
- 1999年(平成11年) - 京都府八幡市の国道1号沿いに関西第1号店「京都八幡店」を出店。この京都八幡店の開店を契機に全国展開を本格化させる。
- 2000年(平成12年)9月24日 - 東京証券取引所第一部に上場
- 2001年(平成13年)
- 7月 - 株式会社沖縄ヤマダ電機を設立
- 9月 - 和光電気と合弁会社・株式会社和光ヤマダ電機を設立
- 2002年(平成14年)5月 - 株式会社ダイクマの株式をイトーヨーカ堂グループから取得し子会社化
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
- 1月27日 - 初の駅前(駅直結)型店舗「テックランド別府駅前店」が開店
- 2月25日 - 日本の専門店として初めて連結売上高が1兆円を突破
- 7月14日 - マキヤと合弁会社・株式会社東海テックランドを設立(「ヤベデンキ」をテックランドに転換)
- 7月29日 - 「テックランド徳島藍住店」を出店し、1999年の京都八幡店で本格的に始まった全都道府県進出をわずか6年で達成
- 9月1日 - 豊栄家電から小型電器店フランチャイザー事業を分離して、合弁会社・コスモスベリーズ株式会社を設立
- 11月1日 - マルナカ、ダイナマイトコーポレーションと三社で合弁会社・株式会社中四国テックランドを設立(「デンキのダイナマイト」をテックランドに転換)
- 2006年(平成18年)3月10日 - 初のターミナル駅隣接型店舗「LABI1 なんば」が開店
- 2007年(平成19年)
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- (旧)九十九電機株式会社のスポンサー企業として株式会社Project Whiteを設立。
- 1月6日 - (旧)九十九電機株式会社からの事業譲受についての基本合意書締結。
- 1月31日 - (旧)九十九電機株式会社からの事業譲受についての事業譲渡契約書締結。
- 3月10日 - (旧)九十九電機株式会社から株式会社Project Whiteへの事業譲渡が完了[20][21]。
- 7月1日 - ぷれっそホールディングス傘下の株式会社星電社の「せいでん」ブランドの8店舗をテックランドとLABI(LABI三宮)に転換、転換しない2店は閉店する。[22]なお、他の既存店と区別するため、看板やチラシには「せいでん」ロゴが入っている。
- 8月1日 - マツヤデンキより16店舗をテックランドに転換。
- 2010年(平成22年)
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)
グループ会社
家電等小売業
- 株式会社キムラヤセレクト - 「キムラヤ」の運営。2007年9月26日に94.25%の株式を取得し子会社化。
- 株式会社マツヤデンキ - 完全子会社。
- 株式会社星電社 - 完全子会社。2009年6月30日をもって2店が閉鎖される以外は三宮本店がLABI三宮、他の店舗はテックランドに転換。会社は存続している。
- 株式会社ベスト電器 - 2012年12月に連結子会社化。52.2%出資。
- 南九州ヤマダ電機株式会社 - 南国殖産との合弁(60%出資)。鹿児島県内に4店舗。
- 株式会社沖縄ヤマダ電機 - 沖縄県内に4店舗。完全子会社。
- 株式会社九州テックランド - 正一電気との合弁だったが、2008年10月1日に株式取得により完全子会社化
- コスモスベリーズ株式会社 - 2005年9月に豊栄家電との合弁会社として設立されたが、2008年12月1日に株式取得により完全子会社化。
- 株式会社Project White - TSUKUMO(ツクモ)の現在の運営会社(100%出資)。2009年、民事再生法のスポンサー企業として設立、同年3月10日(旧)九十九電機株式会社より事業譲渡。
その他の事業
- 株式会社ヤマダ・エスバイエルホーム - 住宅メーカー。51.9%出資。2013年6月1日にエス・バイ・エル株式会社から商号変更。
- 株式会社ハウステック - 住宅設備機器メーカーの持株会社。2012年6月にハウステックホールディングス(当時)を全株取得し完全子会社化。2013年6月にハウステックがハウステックホールディングスを吸収合併。
- 株式会社ヤマダフィナンシャル - 66%出資のクレジットカード事業者。
- 株式会社ヤマダエコソリューション - 家電商品の配送および取付工事業者。2003年1月に株式会社クライムエンターテイメントに出資し、関係会社化。2010年4月1日に現在の商号に変更。70%出資。
- 株式会社シー・アイ・シー - 84.6%出資の廃棄家電処理の委託業者。
- インバースネット株式会社 - 77.1%出資の中古パソコン再生・販売業者。
かつて存在したグループ会社
- 株式会社ぷれっそホールディングス - マツヤデンキ・星電社・サトームセンを経営統合した持株会社。ヤマダ電機の完全子会社となってからも中間持株会社として存続していたが、2012年度内に清算結了。傘下三社はヤマダ電機の直接の子会社となった。
- サトームセン株式会社 - 2008年7月15日に事業停止。その後はヤマダ電機への店舗賃貸のみを行っていたが、2013年5月31日にヤマダ電機が吸収合併。
- 株式会社ダイクマ - 完全子会社だったが、2013年5月31日にヤマダ電機が吸収合併。
- 以下の3社は、2010年9月1日付でダイクマに合併され解散した。
- 株式会社関西ヤマダ電機 - 兵庫県と滋賀県に3店舗。2001年に和光電気との合弁会社・株式会社和光ヤマダ電機として設立されたが、合弁解消後に株式会社関西ヤマダ電機に商号変更、完全子会社化。
- 株式会社東海テックランド - マキヤとの合弁だったが、2007年10月1日に株式取得により完全子会社化。2009年5月25日付でヤマダ電機に合併予定だったが同年5月23日に合併を中止し、グループ会社のダイクマとの合併に変更となった[27]。
- 株式会社中四国テックランド - マルナカとダイナマイトコーポレーションとの合弁だったが、2008年10月15日付で株式取得により完全子会社化。2009年5月25日付でヤマダ電機に合併予定だったが同年5月23日に合併を中止し、グループ会社のダイクマとの合併に変更となった[27]。
- なお、中四国テックランドに代わるマルナカとの合弁会社の株式会社デンキランドは、看板に「YAMADA(ロゴ表記) GR.」とあるものの、ヤマダ電機の資本が低いため(出資比率はマルナカ60%、ヤマダ電機40%)グループ会社には数えない。
- 株式会社KOUZIRO - コンピュータ及び周辺機器の製造業者。2004年1月に株式会社神代に出資し、商号変更して子会社化。2013年7月16日にヤマダ電機が吸収合併[28]。
CM
2013年現在、高橋尚子(2011年〜)・えなりかずき(2012年〜)が出演。
- 過去の出演者
評価
- 企業・キャリア情報サイト「キャリコネ」を運営するグローバルウェイが2010年9月21日に発表した「愛社されている企業、愛社されていない企業 主要133社ランキング」において、「愛社されていない企業」部門でUSENに次ぐワースト2位にランクインした。同サイトに寄せられた社員の意見として有給休暇のとりにくい社風と長時間勤務に対する不満が寄せられている。
- メディアフラッグが行なった「2013年度 CSアワード家電量販店部門」の総合顧客満足度で1位を獲得している。[29]但し、以下記載の日経ビジネスのアフターサービスの満足度に関するアンケート調査では、毎年最下位となっている。
- 日経ビジネス2008年7月28日号に掲載されたアフターサービスの満足度に関するアンケート調査で、家電量販店部門において16社中最下位となった。これについてヤマダ電機は、調査が事前に登録していたモニターを対象に行われたことについて「読者は、国民全体からアンケートの回答者を無作為抽出したと誤解する可能性が高く、不適切だ」と指摘、名誉を傷つけられたとして発行元の日経BPに5,500万円の損害賠償などを求め提訴。2010年12月14日、東京地方裁判所(石井浩裁判長)は日経ビジネスがモニターから回答者を無作為抽出した上で、組織票を防ぐ対策を行っていたことなどから「合理的な調査結果になるような配慮がなされていた」として、ヤマダ側の請求を棄却した[30]。
- 2010年7月の「日経ビジネス」記事掲載時には、ケーズデンキが1位(前年:4位)、ヤマダ電機は家電量販店の中では最下位(当時)にあたる14位(前年と同位)とされ、ケーズデンキは同年8月から約1年間に亘り、当該記事を各店舗で配布した(もちろん発行元の日経BPの許可を得ていた)。これに対しヤマダ電機側は、「ヤマダ電機のサービスが著しく劣っていると消費者に誤認を与えかねず、営業妨害に当たり違法である」などと主張して、5,500万円の損害賠償を求め東京地裁に訴訟を起こし、こちらは2012年11月現在係争中となっている。[31]。
不祥事・事件
独占禁止法違反・職業安定法違反
2007年1月23日付の読売新聞記事において、LABI1なんば店でメーカー応援者(ヘルパー)に対する店側からの命令指示が行われており、職業安定法違反、二重派遣・二重命令にあたると報道された。店舗側がヘルパーに対してノルマを課し、また営業報告書を書かせ「何件アプローチして何件獲得したのか、販売価格はいくらか」と徹底させ、成績が悪ければ罵声を浴びせたりするとされる。同支店だけでなく全国の店舗で同様の行為があったとする指摘もある。[32]
ヤマダ電機は「違法な事実はなく報道には誤解が含まれている」と全面的に否定、読売新聞の取材方法にも問題があるなどと反論している。後の 週刊文春2007年3月15日号・3月22日号記事によると、一連の読売新聞報道について、ヤマダ電機から読売新聞社に対して折り込みチラシの出稿を差し止めるとの圧力があり、読売新聞社がこれに屈して2007年1月27日朝刊の12版まで出ていた記事を13版以降削除した、としている。読売新聞はこれを全面的に否定し、週刊文春に記事の訂正と謝罪を求めている。
公正取引委員会が取引先に対する優位な立場を利用して、納入業者に不当な人材派遣を求めた疑いがあるなどとして、独占禁止法違反(不公正な取引方法)容疑で同社本社や数店舗に立ち入り検査に入ったことが同日夕刊各紙にて報道された[1]
2008年6月30日、公正取引委員会は同社の優越的地位の乱用を再び認定し、独占禁止法違反(不公正な取引方法)で排除措置命令を出した。公取委が認定した不当な派遣人数は延べ約16万6000人にのぼり、過去最大規模となった。家電販売店に対する同命令は初めてである[33]。これに対してヤマダ電機は「排除命令を真摯(しんし)に受け止め、コンプライアンス体制の強化に努める」とコメントした。一方7月10日に本社で開いた記者会見において、山田昇会長は「納入業者側にも販路拡大のメリットがある。大手などは『お金は不要だ』と言っている。(派遣は)相手からの要望で、いなくてもいい」と発言した。[34]
特定家庭用機器再商品化法事件
2007年3月30日、埼玉県熊谷市の熊谷配工センターで、家電リサイクル料金を受け取って顧客から回収した不要家電品を、中古品販売業者や輸出業者へ横流ししていたことが発覚した。経済産業省と環境省の調査が入り、ヤマダは現地の担当業者を告訴した。ヤマダ側の説明によれば「この業者が単独で行ったもので、組織的なものではない」と話している[35]。
従業員の過労自殺問題
契約社員として中途入社しテックランド柏崎店に勤務していた男性(23歳)が、正社員に登用と同時に管理職へ就任させられ、2007年9月19日に過労で自殺した[36][37]。長岡労働基準監督署は、2011年6月に労災と認定した[37]。労基署の調査によれば、死亡一ヶ月前の残業時間は100時間を超えていた[37]。赴任後は、休みを取れなかったという[37]。遺族は2013年12月11日にヤマダ電機を提訴した[36]。
これ以前の2004年4月上旬にも、ヤマダ電機は当時29歳の契約社員を罵倒したうえ、自殺に追いやっている[38]。遺族は2005年1月25日にヤマダ電機を安全配慮義務の懈怠により提訴した[38]。
関連書籍
- 『ヤマダ電機の品格―No.1企業の激安哲学』, 2008年, ISBN 978-4-06-214378-3(ISBN 4-06-214378-X)
脚注・出典
外部リンク
テンプレート:TOPIX 100- ↑ ¥塾 山田昇。なお、家電量販業界に於いて、大手家電メーカー系列個人ショップの開業が一企業(法人)としての出発点となっている例としては、他にアトム電器が存在する。
- ↑ 日経ビジネス 2007年8月6日-8月13日合併号より
- ↑ 2012年3月閉店。その後2012年6月22日に、400mほど離れた位置にある天満屋八丁堀ビル(天満屋八丁堀店跡地)に、「LABI広島」としてに改めて出店している。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:PDFlink
- ↑ ヤマダ電機、ベスト電器との提携断念 持ち株売却も視野 NIKKEI NET・2008年10月29日
- ↑ 株式会社ベスト電器との資本業務提携及びそれに伴う第三者割当増資の引受けによる子会社の異動に関するお知らせ - 株式会社ヤマダ電機 2012年7月13日閲覧
- ↑ 資本・業務提携契約の締結、第三者割当による新株式発行並びに主要株主、主要株主である筆頭株主、親会社及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ - ベスト電器 2012年7月13日
- ↑ 第三者割当による新株式の発行の払込日の決定に関するお知らせ - ヤマダ電機 2012年12月10日
- ↑ 10.0 10.1 株式会社ベスト電器による 第三者割当増資の引受けの完了(子会社化)に関するお知らせ - ヤマダ電機 2012年12月13日
- ↑ テンプレート:PDFlink - ヤマダ電機・ベスト電器 2013年8月1日
- ↑ ベスト電器のお店がテックランドに生まれ変わりますベスト電器 2013年9月9日
- ↑ 株式会社ベスト電器の一部店舗の「テックランド」化に関するお知らせヤマダ電機・ベスト電器2013年9月12日
- ↑ ベスト電器、既存3店舗を「テックランド」に転換日本経済新聞 2013年9月13日
- ↑ ネットワーク - ヤマダ電機公式サイト内会社案内より
- ↑ ヤマダ電機高崎駅前に本社移転へ - 読売新聞2005年8月5日
- ↑ 前橋からJR高崎駅東口へ-ヤマダ電機、いよいよ本社移転 - 高崎前橋経済新聞2008年6月24日
- ↑ テンプレート:PDFlink - ヤマダ電機公式サイト2009年10月16日
- ↑ [http://www.yamada-denki.jp/information/100430/index.html ヤマダ電機・ポイントカードサービス変更のお知らせ(2010年4月30日)
- ↑ テンプレート:PDFlink
- ↑ 当初は、株式会社Project Whiteは当日(譲渡日)以降に社名変更を予定されていたが、その後行われず。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 27.0 27.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ - ヤマダ電機 2013年6月13日
- ↑ 2013年度 - メディアフラッグ社2013年7月5日
- ↑ ヤマダ電機、満足度ランク最下位訴訟で敗訴 - 読売新聞2010年12月14日
- ↑ 記事配布「営業妨害」、ヤマダ電機がケーズ提訴 読売新聞 2012年11月21日
- ↑ ヤマダ電機がメーカー派遣者に指示…職安法に抵触
- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ 「納入業者にもメリット」ヤマダ電機会長、公取委に反論
- ↑ テンプレート:PDFlink
- ↑ 36.0 36.1 テンプレート:Cite web
- ↑ 37.0 37.1 37.2 37.3 テンプレート:Cite web
- ↑ 38.0 38.1 テンプレート:Cite web