古谷徹

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テンプレート:混同 テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:声優 古谷 徹(ふるや とおる、1953年7月31日[1] - )は、日本声優俳優ナレーター青二プロダクション所属。横浜市磯子区生。関東学院六浦高等学校明治学院大学経済学部商学科卒業。身長162cm、体重55kg。血液型A型

代表作に『巨人の星』(星飛雄馬役)、『機動戦士ガンダム』(アムロ・レイ役)、『ドラゴンボール』(ヤムチャ役)、『聖闘士星矢』(ペガサス星矢役)、『美少女戦士セーラームーン』(地場衛 / タキシード仮面役)、『機動戦士ガンダム00』(リボンズ・アルマーク、ナレーション役)などがある[2]

自動車番組『カーグラフィックTV』の2代目ナレーターを1986年から務めている。テンプレート:VOICE Notice Hidden

人物紹介

特色

青少年の声当てはそれまで女性が担当することがほとんどだったが、『巨人の星』では星飛雄馬を作中年齢に近い15歳の古谷徹が熱血に演じ大きな反響を引き起こす。その後は、アムロ・レイペガサス星矢、『鋼鉄ジーグ』の司馬宙や『ドラゴンクエスト』のアベルなど少年ヒーローの主役を多くこなし、主役以外でもヤムチャ地場衛 / タキシード仮面など正義側が主である。声色を変えて演じることは少ないが、声質は同じでも細かいニュアンスなどを変えながら演じ分けている。映画『ゲゲゲの鬼太郎 大海獣』にアカマタ役で出演した際には、それまで演じてきたキャラクターとは異なる陰険な声も使用した。

悪役を演じる機会は少ないが、アカマタの他に『わが青春のアルカディア 無限軌道SSX』のミスター・ゾーン役、OVA『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』のフェフ役、『銀河英雄伝説』のアンドリュー・フォーク同盟軍准将役などを担当したことがある。また、『ハイスクール!奇面組』では変人キャラの春曲鈍(はるまげ・どん)、『GTO』では変態教師の勅使川原優とガンダムオタクの白井木馬、『UG☆アルティメットガール』ではエロキャラクターのUFOマン、『京極夏彦 巷説百物語』や『魍魎の匣』ではイロモノ系のキャラクターも担当している。『ウインダリア』では、権力を得て善人から悪人に堕落する主人公を演じた。

ナレーション業としては、『カーグラフィックTV』を1986年から担当している。近年では『闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜』、『機動戦士ガンダム00』などのアニメ作品のナレーターを担当することも多い。

吹き替えではユン・ピョウの担当が知られ、大滝進矢と分け合うかたちとなっている。

経歴

幼少時代に劇団ひまわりに入団、子役として活動していた。5歳の頃に、アナウンサー・歌手志望だった母親が子に夢を託す形で古谷を児童劇団に入れる。

小学6年生だった1966年、『海賊王子』のキッド役で声優デビュー。中学在籍時の1968年からは、アニメ『巨人の星』で主人公の星飛雄馬役を担当。声優としてデビューしてからも子役俳優としての活動を続けており、1967年の加山雄三主演映画『続・何処へ』などに出演していた。また、『ウルトラQ』第13話「ガラダマ」にも出演している。

『巨人の星』の放送終了後、学業優先のためしばらく休業(ただしレギュラーではない単発での声優の仕事は不定期で行っていた)。関東学院六浦高等学校卒業後の明治学院大学経済学部商学科在学時代に、『鋼鉄ジーグ』の司馬宙役で活動を再開。1979年には、『機動戦士ガンダム』で主人公のアムロ・レイ役を担当。再放送時に番組の人気が急騰したことで、主演の古谷も注目を集めることとなった。

1980年代1990年代には、『ドラゴンボール』、『聖闘士星矢』、『美少女戦士セーラームーン』など社会現象を起こしたヒット作品をはじめ、多くの作品でレギュラーを演じた。

また、高橋留美子作品でも常連の声優の一人で、自身が主演を務めた『1ポンドの福音』をはじめ『うる星やつら』、『犬夜叉』など永井一郎千葉繁井上和彦二又一成鶴ひろみ島津冴子らと同じくアニメ化された高橋作品に数多く出演している。

2000年代はかつてほど出演はなくなったものの、『闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜』など、散発的に作品に出演している。2008年には『キャシャーン Sins』のキャシャーン役で久々に主役を演じている。

古谷が退いた持ち役の一部は現在、森田成一保志総一朗櫻井孝宏諏訪部順一に引き継がれている。ガンダム関係の番組を中心に、テレビ番組に顔出しで出演することも多い。

声優アワードにおいて、2008年(第2回)に富山敬賞を、2010年(第4回)にはシナジー賞を受賞した。

音楽

音楽面では、1977年に声優仲間とバンド「スラップスティック」を結成。(ちなみに古谷はドラムを担当)キャニオンレコードより『いじわるばあさん』のテーマ曲、『ぼくパタリロ!』のエンディング曲『クックロビン音頭』などの他、11枚のアルバムを約10年の活動中にリリースした。その後解散したが、メンバーだった曽我部和恭鈴置洋孝2006年死去に際し、追悼ライブを行っている。

ソロでもビクターレコードから、1980年『TORU Page1』、1981年『TORU Page2』、1982年『TORU Page3』、1983年『HEARTS』と4枚のアルバムをリリースした。 アニメソングでも主演作の『ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説』の第二部にて、オープニングテーマを歌っている。 この他、ヤムチャ(ドラゴンボール)、タキシード仮面(美少女戦士セーラームーン)、春日恭介(きまぐれオレンジロード)、坂本耕作(ストップひばりくん)、無限真人(特装機兵ドルバック)など、持ち役のキャラクターソングも多い。

2008年に自身名義としては初のCD(前述のアルバムはレコードの時代に制作され、現在に至るまで未CD化)ミニアルバムとなる『HEROES 〜to my treasure〜』を発表した。

書籍

  • 『ヒーローの声 飛雄馬とアムロと僕の声優人生』(角川書店2009年7月
    • 初の著書。ガンダム秘話や演じた数々の主人公役を回想する。ISBN 404-7152757

仕事に対する姿勢

本人は自分の役作りについて、まずは情報収集であると語る。「キャラクターについて手に入る情報はすべて頭にインプットする」「キャラクター表を見て、同じポーズをとってみる(例:ヒーローであれば、目つきやポーズ)」といったようなことを自分の体にコピーしていくのだという。また、インプットした情報は忘れないように台本の余白ページに書き込み、他の役の設定もメモをしておき、自分の役との関係性をはっきりさせておくとのこと[3]

また、自身でこのセリフをこのトーンでこんな雰囲気でしゃべることは決めないようにしている。本人は「アフレコ現場で監督と話し合って作り上げていくものだから」と公言している[3]

エピソード

公式サイトでのプロフィールでは、生年月日を「19XX/07/31」と、生年を伏せて表記している。2013年に還暦を迎えたが、髪が長めで顔が30歳代~40歳代に見えるため、若く見られることもある。

ノン子とのび太のアニメスクランブル』にゲスト出演した際に『きまぐれオレンジ☆ロード』(春日恭介役)を、これまで参加した中で一番好きな作品として挙げている。また、自身の演じた役柄の中で熱血ヒーローの集大成は『聖闘士星矢』のペガサス星矢を挙げている[4]。また年齢から「これが恐らく僕の最後のヒーローになる」とも語っていた。『巨人の星』に関しては「当時(子役時代)ファンでアニメ化するのが楽しみだったが、まさか自分が星飛雄馬を演るとは思わなかった」と語っている。

素顔では『あばれはっちゃく』にゲスト出演したこともある。役名こそ違ったが、そのまま声優の役であった。「芸能人だから学業が疎かになる」と言われるのを嫌い、高校と大学時代は一切の活動を停止していた。卒業が決まった後の復帰作が『鋼鉄ジーグ』の主人公「司馬宙」である。

様々な媒体のインタビューで、今まで演じた最も好きなキャラクターは春日恭介と答えている(参照)。逆に、自分が演じた中で一番嫌いなキャラクターは、『銀河英雄伝説』のアンドリュー・フォーク准将との事。演じた古谷ですら『森田一義アワー 笑っていいとも!』に出演した際に、「自分が今まで演じて来た役の中でも、特にイヤな奴で思い入れもないので一番嫌い」と吐き捨てたコメントを述べている。

テレビアニメ『美少女戦士セーラームーン』シリーズでのタキシード仮面役は「タキシード仮面は今までになかったオイシイ役」と評している。「今までやって来た主役は飛雄馬にしろ、星矢にしろ、ほとんどが底辺から這い上がってくるタイプでしたから。しかも皆サブキャラとかライバルとか、たまに出て来て一言二言だけのワキ役に人気をさらわれていましたし、そんなわけで、力一杯キザにやらせてもらっています」と放映当時コメントしている[5]。アフレコの際も非常に乗り気だったようで、第10話の「運転手は私だ」や、『セーラームーンR』のキャラクターである「月影のナイト」が去り際に残す俳句川柳)など、台本にはなかったアドリブを随所に織り込んでいた。

『美少女戦士セーラームーン』シリーズで地場衛を演じていた頃、古谷に長女が誕生。これを祝うかたちで、テレビアニメ第53話では衛と主人公の月野うさぎが、一時的に赤ん坊を預かり保育に奮闘するというアニメオリジナルの話が製作された[4](当時、テレビアニメは原作に追いつくことを避けるため、「魔界樹編」としてオリジナルの展開が続いていた)。

実家は豆腐屋。「お父さんの家業は何?」と問われると、素直に間髪入れず「豆腐屋です!」と真面目に答える誠実さと清々しさが魅力だったと勝田久は語る。古谷は今でこそ「好物は豆腐」と語るが、かつては「味がしないし、歯ごたえもない」として苦手だった。30歳代を過ぎた頃から食べ物の好みが変わり豆腐を「おいしい」と思えるようになったが、その頃には実家の両親は店を畳んでいたため、それを残念に感じたという(読売新聞 5/26朝刊でのインタビューより)。 昔は酒が全く飲めず、打ち上げのときも皆が酒を飲む中、古谷はコーラやジュースを飲んでいた。現在では飲み出すと酒瓶5、6本は軽く開けるとのこと(小野坂昌也談)。

2009年1月27日死去したという情報がサイバッチのメルマガで流れ、一時期ネット上は騒然となった。1月29日付けの公式サイトの更新で、「他界したのは僕ではなく母(享年81)です」とのコメントが書き込まれ、事態は収束に向かった。

「NHK大河ドラマは毎年見ている。特に戦国時代モノが好き。出来れば大河ドラマ・ナレーターをやってみたい」と述べている。

UFO大戦争 戦え! レッドタイガー』では当初レッドタイガーの声を演じていたが「声が若すぎてイメージに合わない」という理由で第4話で降板した。

2007年発売のVシネマ轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』でスーパー戦隊30作目の記念として生み出されたキャラクター「アカレッド」の声を演じた。また、その4年後の2011年放送の『海賊戦隊ゴーカイジャー』でも放送前のCMナレーションと第2話登場の謎の赤い戦士(後にアカレッドと判明)として声を演じるなどスーパー戦隊シリーズにおける節目の作品に出演している。

他声優絡み

共演の多い声優には、男性では古川登志夫鈴置洋孝堀川りょう、女性では小山茉美潘恵子鶴ひろみ渡辺菜生子などがいる。特に鶴とは、恋人・両思い・片思いなど恋愛の絡む役同士での共演が多い。

鶴との共演が多かったことに対し、古谷は「互いの声が合っていたのでは」との見解を示している。また「仕事がやりやすい」とも発言している(『きまぐれオレンジ☆ロード』キャストトークより)。『ドラゴンボール』でも古谷=ヤムチャ、鶴=ブルマと恋人役を共演していたが、話が進行していくうちブルマはベジータと結婚してしまう。古谷は『週刊少年ジャンプ』のパーティで作者である鳥山明に抗議したが、「だってヤムチャは浮気者だから仕方ないでしょ!」と鳥山に言われたという[4]

実生活では、大学卒業と同時に小山茉美と結婚するが1983年に離婚。その後、同じく声優の間嶋里美と1985年に再婚し、現在は間嶋との間にもうけた一人娘の父親である。小山との離婚の原因は、互いの人間関係ではないとされており、現在でも友人として良好な関係が続いているという。それぞれの公式ホームページには、互いのサイトがリンクとして貼られており、『機動戦士ガンダム』、『チルチルミチルの冒険旅行』、『ドラゴンボール』、『聖闘士星矢』、『美少女戦士セーラームーンR』など、結婚前・離婚前後を問わず共演も多い。

古川とは互いの家を行き来するほど仲が良いという。また、鈴置も親友として知られた。この他にも、広い交友関係を持つ。歳が近い水島裕とは「トオル、ユウ」と呼び合う仲(実際は若干、古谷が年上)。『聖闘士星矢』で水島がシドとバドの2役に挑戦するのに悩んでいた時には「ユウなら出来るよ」と言って励ましたという。またカンフー映画の吹き替えに置いて、古谷は一時期ユン・ピョウ専属の吹き替えも担当していたため、サモ・ハン・キンポー専属の水島とは共演が多い。

豊口めぐみは『ドラゴンボール』を視聴していた小学生時代、ヤムチャ役だった古谷のファンになり、その出演作を中心にアニメにはまった。その中でも、特に中学2年時に視聴した古谷の主演作の1つ『ドラゴンクエスト』がきっかけとなり、声優を志すようになったという(豊口のインタビューより)。

SMAP明石家さんまの番組にナレーションとして出演した際、さんまが古谷を『タッチ』で上杉達也役を演じた三ツ矢雄二と勘違いし、上杉達也のセリフを言わされたことがある。

趣味・声優以外との交友関係

カーグラフィックTV』のナレーターを20年以上務めているが、古谷自身も20歳代の頃から自動車にこだわりを持っている。

声優業の他に、雑誌ネット上のコラムもいくつか連載している。自作でデータベースなどを開発するなど、マルチな才能を発揮し、パソコンの強者としても知られる。

徳永英明の熱烈なファンであり、古谷の主演作『ドラゴンクエスト』(アベル役)で、徳永が前期ED(『夢を信じて』)を担当することを知った際には、非常に感激したという。『夜のヒットスタジオSUPER』では、徳永が出演した際に古谷も出演していたことで対面を果たしている。

パソコン関連

初めて購入したパソコンにヤマハのMSX CX-5を挙げている[6]パソコン通信時代から、ネットコミュニケーション上でファンと直接交流を取っている。前述した連載コラムの中にはパソコン関連のものもあり、声優としての古谷徹というよりは、パソコン通としての側面がクローズアップされている物もあり、かなり専門的な内容となっている。パソコンパーツ専門店であるドスパラの店頭イベントでも度々出演している。

ニフティサーブ全盛の時代は自身がアフレコの様子を毎回報告し、頻繁にオフ会を開催するなど、ファンサービスの域を超えた活動が人気となった。インターネット時代以降は自身のホームページやネットワークゲームなどを介し、長きに渡りファンと交流の場を設けている。

PS2ゲームの『機動戦士ガンダム』のネット対戦に参加したこともあるという。チャットも行い参加は告知していた。

しかし、ゆえに自身の作品の抱負やプライベートな報告のみならず、キャスト降板の他、『機動戦士ガンダム』の共演者だった井上瑤鈴置洋孝戸谷公次曽我部和恭の訃報を相次いで報告せざるを得ない状況をも生んでいる。

特に井上と戸谷のケースでは、古谷からの発表ではなく、ファンが噂を聞きつけて質問し、古谷が返答せざるを得なくなったものである。しかし、古谷は常に故人の所属事務所や遺族に事前に確認を取り、正式に訃報を伝える許可を貰ったうえで追悼コメントを出していた。

また、複数の作品で共演経験もある富沢美智恵が引退と報道された際[7]には、その報道を目にした1人として、自身と富沢の所属事務所である青二プロダクションに確認を取り、事実を把握。自身のウェブサイト上で発表し、引退報道が誤りであることをファンへと明らかにした。

ガンダム関連

アムロ・レイは知名度の高さから、古谷本人が演じるキャラの中でも、台詞がパロディとして使用される場合がある。アムロのものまねをする若井おさむに対して、共演者の潘恵子が似ていると認めているのに対して、古谷本人は「声質は似ているとは思いません」「喋り方のニュアンスは似ている」と公式サイトの掲示板でコメントしていた。後に対談で彼のことを認めており、応援もしている発言もしている。現在は関連イベントで多く共演している。

主要キャストとして出演している関係上、ガンダムシリーズにはこれまで人物や物語に主な関心があったが、昨今はガンダム関係のゲームを自らプレイする機会が増えた事から、モビルスーツへの興味も増してきたという。ホームページ上のコメントでは、アムロが搭乗した初代ガンダムνガンダムの他、シャア専用ザクドムギャンなどのシンプルなデザインの物を好むと語っている。また、『劇場版Ζガンダム』のDVD特典映像では、ティターンズ仕様のガンダムMk-IIの名もお気に入りに挙げている。そのためかは不明だが、ゲーム『スーパーロボット大戦Z』では条件次第でアムロがティターンズ仕様のMk-IIに乗って現れる場面がある。

1996年に放送された『機動新世紀ガンダムX』ではファーストニュータイプの「D.O.M.E.」の声優に古谷を起用する案もあったが高松信司の「古谷さんにお願いすると自分の意図する『ニュータイプ』の意味が変わってしまう」という意見で没になった。

昨今はガンダム関連のトークイベントや舞台挨拶の場に上がる機会が増えたが、持ち前の社交性から率先して場のトークをまわす役を買って出る場面も多い。近年の『機動戦士ガンダムSEED』に対しては「ファーストとストーリーが似ている」等の若干批判的なコメントを語った一方、「(主に女性層などを中心に)ファンの裾野を広げてくれたことには感謝している」ともコメントしている。

特にイベントではシャア・アズナブル役の池田秀一との共演機会が多く、その舞台裏の和気藹々とした様子は『ガンダムエース』誌上で漫画として描かれている。

機動戦士ガンダムSEED 連合vs.Z.A.F.T.』のイベントではゲスト出演してカガリ・ユラ・アスハ役の進藤尚美のストライクルージュと対戦、古谷は「アムロはやっぱり主役機」と言ってフリーダムガンダムを使用し「アムロ、フリーダムいきまーす」と言った。

ゲームなどにおけるアムロ役のアフレコのオファーがあった場合、過去の作品を観直して復習し、シチュエーションなども考慮して演技プランを練り、当日に臨むという。この点に関しては、過去の作品はあえて観ずに、その時点の新鮮な気持ちで解釈したシャアの姿を演じると語る池田秀一と好対照の関係にある。なお古谷は池田と対談した際に「(復習するために)テレビ放送時を見返す度に、当時の僕はアムロを大人っぽく表現していると感じる」と述べている。また、『機動戦士ガンダム 戦場の絆』稼動前に製作部を訪れ実際にプレーを行い、そこでも「アムロ、いきまーす」と言って製作スタッフを喜ばせた(さらにその後使用した筐体にサインを入れた)。

スーパーロボット大戦シリーズ」ではアムロが「フィン・ファンネル!」と叫んでいるが、この台詞は原作では叫んでいない。これは古谷が「スーパーロボットみたいに武器の名前を叫びたい」と言ったことがきっかけといわれているテンプレート:誰2。音声付のシリーズ作品では、アムロが発する特殊セリフが新作ごとに追加されているため、音声付の作品にはほぼ毎回新録を行っている。また、同シリーズでは古谷が声を演じた『鋼鉄ジーグ』も登場する事があるが、ジーグはガンダムやシャアに対して「○○(ガンダム、もしくはシャア)、鋼鉄ジーグが相手だ!」という声優繋がりの特殊セリフを喋ることがある。

バンダイNTTが提供するネットワークゲームGNOのプレーヤーとしても知られている。

バンダイ本社ビル内のエレベータにて、アムロの声で「上に、いきまーす!」等の音声案内が設定されている。2005年に上映された劇場版『Ζガンダム』の舞台挨拶において、古谷本人としては主人公のカミーユ・ビダンを演じたかったとコメント(本心なのか冗談だったのかは不明)し、それを受けた総監督の富野由悠季は「古谷はカミーユにしたくないからアムロにしました」とコメントしていた。

テーブルトークRPG(TRPG)を扱っていたメディアミックス誌「LOGOUT」にコラムを連載していた縁で、同誌上で機動戦士ガンダムを題材としたTRPGセッションへの参加を持ちかけられた際「いいですよ、でも僕シャアやりますからね」と発言。その後本当にシャア役でセッションに参加した。同席した他の参加者によれば、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の台詞を即興で多数引用し「アムロの声なのにちゃんとシャアしている」と皆を納得させたという。

かつて古谷が『GNO』などのガンダム関連のネットワークゲームで所属していたチームには「久遠の蒼月」「久遠蒼月隊」などのチーム名がつけられていた。また、『UniversalCentury.net GUNDAM ONLINE』では「BlueMoon」という隊に所属していた。2007年11月、テレビ神奈川の『saku saku』に出演。バンプレストの一番くじ「機動戦士ガンダム脱戦士編」のプロモーションで、バンプレスト広報のハッピー柿岡(ラッキー若山の子分)と共に屋根の上に登場。ハッピー柿岡が終始シャアマスクを装着して商品説明する中、古谷はフリップを持たされるなどしたが、ところどころ一番くじの景品をネタにセリフを言ってもらえた。古谷の出演に際して、スタジオ観覧者も異例の人数となった。

2008年8月、幕張メッセにて開催された「C3×HOBBY キャラホビ2008」にて、『ガンダム無双2』をプレイし自身ことアムロのメインともいえる最後の機体であるνガンダムでプレイしビグ・ザムを撃破、締めには「νガンダムは伊達じゃない!」と言った。同年夏に放送されたアニメ『WORLD DESTRUCTION』ではアムロ役の古谷とシャア役の池田がライバル関係の役で共演した。12月に行われた『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』のアーケード版全国大会では、スペシャル・ゲストとして応援に駆けつけ、舞台裏から大会プレイを見ながら「みんなニュータイプじゃないかと思いました。」と笑顔で語った。また、自身はPSP版をプレイ。ここで使用したのは意外にも∀ガンダムで「ヒゲガンダムは伊達じゃない!」と言った。

ガンダム00関連

2007年10月放送の『機動戦士ガンダム00』にナレーションとして出演。TVシリーズのガンダムにアムロ役以外で参加したのは初である。古谷はガンダムシリーズではアムロ以外の役は演らないという固い信念があり[8]ずっと断り続けてきたが、2006年にアメリカで行われたアニメのイベントで古谷が『鋼の錬金術師』ファンだった縁で対話した監督・水島精二に「ナレーションならどうですか?」と交渉された。「ナレーションはキャラクターでは無い」ことと、池田秀一が『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でギルバート・デュランダル役で出演したことも出演の背景にあった。自身は「やるからにはファーストを越える」と語った(2007年のキャラホビ2007での古谷の発言にて)。

とは言え、『00』では結果として“蒼月昇(そうげつ のぼる)という名の新人声優”という触れ込みで別名を用い、リボンズ・アルマーク役としてキャラクターを演じている(本放送中は正体を伏せ続け、インタビューでもサングラスを着用した上で蒼月名義で取材を受けていた)。後にリボンズ役を蒼月名義で演じていた理由については「古谷徹の名が出ると、たとえ一言でも何か特別な役だと深読みされてしまうから」と言う水島監督の意向によると明かされている[9]。公式には放映終了後に行われたイベントでその正体が明かされ[10]、その後も『00』関係でリボンズを演じる場合(ゲームなど)は“ 蒼月昇 ”名義で出演している。また同作の劇場版では、別キャラクターであるE・A・レイ役でも出演しているが、こちらでは既に正体を明かしていた後の公開でもあり、古谷徹の名義で出演している。

なお“ 蒼月昇 ”という変名は、前述のオンラインゲームガンダムネットワークオペレーション』で、古谷が隊長をしていた部隊名が「蒼月隊」だったことに由来する。この部隊名は、薄紫で甘い香りのする「ブルームーン」という古谷が最も好む薔薇にちなんで名づけられている[11]

その後、2014年に公開されたアニメ劇映画『劇場版『世界一初恋 ~横澤隆史の場合~』出演時にも蒼月昇名義を用いている。

聖闘士星矢関連

『聖闘士星矢 冥王ハーデス冥界編』および続編の「天界編」のキャスト変更の原因について、2005年10月23日に原作者側(車田プロ)は変更の理由を公式サイトで告知文を発表(マネージャーの実名入り。1か月程度の期間限定での公開)。主にオリジナルキャスト陣の声変わりが理由であると説明した。テレビシリーズ終了から13年ぶりの制作であり、長いブランクによるオリジナルキャストの声質の変化を感じた原作者の車田は、星矢役の古谷徹を残して、それ以外の声の変化が著しい出演者数名の交代を求めた。しかし、古谷が長年のチームワークを優先し自分だけ残ることを善しとせず拒んだためにやむなく全員交代になったという[4]

その後、2012年から放映のテレビアニメ『聖闘士星矢Ω』で8年振りに星矢の声を担当。本人は「この年になってもう一度演じることになるとは思いもしなかった」と語っている[12]。なお公式サイトでのコメントによると初代のメインキャストが全員揃うことが不可能となってしまい、キャスティングに関するこだわりはもうないとコメントしている。またΩの星矢は30歳前後の設定[13]で旧作より十数年未来が舞台である。

役に対する入り込みは相当なもので、『聖闘士星矢』のオーディションの際、古谷が演じた星矢と同じ格好(スリムのジーンズ、スニーカー、赤いTシャツの袖をまくり、赤いリストバンド)で、アフレコに臨み、劇場版の舞台挨拶もこのコスプレで回った[4]

出演作品

太字はメインキャラクター。

テレビアニメ

1966年

1968年

1970年

1974年

1975年

1976年

1977年

1978年

1979年

1980年

1981年

1982年

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1992年

1993年

  • GS美神(金成木英理人)
  • 美少女戦士セーラームーンR(地場衛 / タキシード仮面 / プリンス・エンディミオン / 月影のナイト / キング・エンディミオン)

1994年

  • 美少女戦士セーラームーンS(地場衛 / タキシード仮面 / プリンス・エンディミオン / キング・エンディミオン)
  • ママレード・ボーイ(名村慎一)

1995年

  • 美少女戦士セーラームーンSuperS(地場衛 / タキシード仮面 / プリンス・エンディミオン/キング・エンディミオン)

1996年

  • 美少女戦士セーラームーンセーラースターズ(地場衛/タキシード仮面 / プリンス・エンディミオン / キング・エンディミオン)

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2003年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2014年

OVA

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

  • 宇宙皇子宇宙皇子
  • 機動戦士 SDガンダム外伝(騎士アムロ)
  • 機動戦士SDガンダム MARK-III(アムロ、武者頑駄無)
  • 機動戦士SDガンダム MARK-IV(νガンダム・レイ、武者頑駄無〈VHS〉)
  • 機動戦士SDガンダム MARK-V(ジム、武者頑駄無)

1991年

1992年

1995年

1996年

2002年

2003年

2005年

2006年

  • GUNDAM EVOLVE../9(ホワイト・ユニコーン

2007年

  • GUNDAM EVOLVE../15(アムロ・レイ

2014年

劇場アニメ

1969年

1970年

  • 巨人の星 大リーグボール(星飛雄馬
  • 巨人の星 宿命の対決(星飛雄馬

1977年

1978年

  • 新巨人の星(星飛雄馬

1979年

1980年

1981年

1982年

  • 機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙編(アムロ・レイ
  • 巨人の星(星飛雄馬
  • 1000年女王(夜森大介)
  • 浮浪雲(一文字兵庫)

1983年

1984年

1985年

1986年

1987年

1988年

1989年

1990年

1991年

1993年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

2004年

2005年

2006年

2009年

2010年

2013年

2014年

Webアニメ

2008年

ゲーム

1991年

1992年

1994年

1995年

1996年

1997年

1998年

1999年

2000年

2001年

2002年

2003年

2004年

2005年

2006年

2007年

2008年

2009年

2010年

2011年

2012年

2013年

2014年

吹き替え

俳優

実写

海外アニメ

スマートフォン用アプリ

テレビドラマ

映画

特撮

ナレーション

ラジオ

CDドラマ

ミュージックビデオ

イベント

バラエティ

CM

脚注

テンプレート:Reflist

関連人物

  • 若井おさむ - アムロのモノマネコントを得意とするお笑い芸人。

外部リンク

テンプレート:青二プロダクション

テンプレート:ガンダムシリーズ主演声優
  1. テンプレート:Cite book
  2. テンプレート:Cite web
  3. 3.0 3.1 古谷徹の声優道 第4回 声優志望者へ向けてテンプレート:リンク切れ
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 古谷徹「第3章 「人生にムダな経験なんてひとつもない---究極のヒーロー・星矢と、飾らない良さのヤムチャ」」『ヒーローの声 飛雄馬とアムロと僕の声優人生』角川書店、2009年7月25日、ISBN 978-4-04-715275-5、81-118頁。
  5. 講談社ヒットボックス34・なかよしアニメアルバム「美少女戦士セーラームーンI」(1993年)インタビューより
  6. きっかけはMSX! パソコン使用歴23年は「ダテじゃない!」『kakaku.com 10周年記念特別インタビュー』2009年10月14日号
  7. 結婚直後に仕事をセーブするため『サクラ大戦シリーズ』の神崎すみれ役を降板した(すみれは霊力が低下してしまい、それが原因で帝国華撃団 花組を引退したという設定がある)が、これが一部で声優業の引退と報道された。
  8. 「スペシャルインタビュー古谷徹」『新・大人のガンダム』日経BP社、2008年、p.4-8、ISBN 978-4822263287
  9. 「Gフェスティバル2009」東京会場レポート! | 公式ガンダム情報ポータルサイト「GUNDAM.INFO」(記事の出自:2009年5月3日)なお、リボンズは『00』TVシリーズにおける実質的な“ ラスボス ”であり、結果としては変名であっても特別な役どころを演じた事になる。
  10. 『AV Watch』2009年04月27日謎の声優・蒼月昇の正体が!? (最終確認:2009年4月29日)
  11. 「スペシャルインタビュー古谷徹」内コラム「リボンズ・アルマーク役の大型新人・蒼月昇に訊く」『新・大人のガンダム』日経BP社、2008年、p.8、ISBN 978-4822263287
  12. テンプレート:Cite web
  13. Toru's job
  14. テンプレート:Cite web
  15. テンプレート:Cite web
  16. テンプレート:Cite web
  17. 電撃PlayStation』Vol.530 2012年11月8日号。「蒼月昇」名義。
  18. テンプレート:Cite web
  19. テンプレート:Cite web
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  21. 2012年3月1日 - 3月31日までの限定配信
  22. あたらしい自由。| au - KDDI
  23. ただし、井川、伊勢谷、剛力は全て顔出しで出演。