機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ
テンプレート:Infobox 『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズ』(きどうせんしゼータガンダム エゥーゴバーサスティターンズ)は、テレビアニメ『機動戦士Ζガンダム』を原作とした対戦型アクションゲーム。開発をカプコンが担当し、バンダイより発売された。
アーケード版は2003年9月に発売。2004年8月には、バランスの改定、新要素の追加などがなされたアッパーバージョン『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズDX』が発売された。
2003年12月4日に発売されたPlayStation 2版はKDDIの通信対戦サービスマルチマッチングBB対応ソフトであり、同サービスの下で4人対戦が可能。オフラインでも画面を左右に分割して2人プレイ可能。
目次
追加されたシステム
基本的なゲームシステム及びルールは前作に相当する『機動戦士ガンダム 連邦vs.ジオン』と同様であるが、以下のシステムが追加されている。
ハイパーコンビネーション
一定条件下で画面上のコンビネーションゲージが蓄積され、ゲージがMAXになった後通信ボタンを2回押すことで、一定時間自軍の両機体がパワーアップする。このシステムがハイパーコンビネーションである。
コンビネーションゲージが蓄積される条件には以下の物があり、ゲージがたまる際に成立した条件とそのタイミングの評価(NICE、GOOD、GREAT、EXCELLENTの4段階)が表示される。
- COMBINATION - 両者の攻撃が同時にヒットした場合に発生する。
- INTERRUPT - 僚機を攻撃している敵機を攻撃する。
- DEFENCE - 僚機を敵の攻撃からかばう。
変形
原作アニメには、前作の原作である『機動戦士ガンダム』にはなかった可変モビルスーツが存在する。本作では可変モビルスーツを使用している場合、ジャンプボタンを押しながら空中ダッシュの操作を行うことで変形する。
変形中は移動速度がアップするほか、射撃武器の仕様が変化する。変形中はブーストゲージを消費し、0になると変形は解除され降下していく。
登場モビルスーツ
エゥーゴ
- Ζガンダム
- 兵装(メイン&サブ射撃)はビームライフルとバルカンか、ハイパーメガランチャーとグレネードランチャーの2種類から選択可能。格闘武器はビームサーベル。破壊されないシールドを持ち、変形可能。コストは375。
- 百式
- メイン射撃はビームライフルorクレイバズーカ、サブ射撃はバルカン砲。格闘武器はビームサーベル。コストは310。また、PlayStation 2版のミッションモードでは一撃で戦艦を破壊するほどの威力を持つメガバズーカランチャーを使うミッションが存在する。
- リック・ディアス(赤)
- メイン射撃はビームピストルかクレイバズーカを選択可能、サブ射撃は背中に搭載したビームピストル。メイン射撃もビームピストルの場合持ち替えが可能で、サブになっている側のビームピストルだけエネルギーの充填が行われる。格闘武器はビームサーベル。コストは250。なお、ティターンズカラーは白+緑の配色となっている。
- リック・ディアス(黒)(家庭用のみ登場)
- 赤との違いは、サブ射撃が頭部バルカン砲であること、ビームピストルが常時チャージされていること、機動力が若干違うこと、格闘の動作が違うこと。コストは250。なお、ティターンズカラーは赤紫+茶色の配色で、赤機体と見間違えやすい。
- ネモ
- メイン射撃はビームライフル、サブ射撃はバルカン砲。格闘武器はビームサーベル。シールドを持つ。コストは200。
- メタス(家庭用のみプレイヤーキャラとして利用可能)
- メイン射撃はアームビームガン、サブ射撃はミサイル。格闘武器はビームサーベル。変形可能。コストは195。
- ディジェ(家庭用のみプレイヤーキャラとして利用可能)
- メイン射撃はビームライフルorクレイバズーカ、サブ射撃はバルカン砲。格闘武器はビームナギナタ。コストは250、地上専用。
- スーパーガンダム(家庭用のみプレイヤーキャラとして利用可能)
- メイン射撃はロングビームライフル、サブ射撃はミサイル。格闘攻撃はロングビームライフルの柄で殴るというもの。変形可能で、変形中は射撃の仕様が変わる。コストは295。
- Gディフェンサー(家庭用のみ隠しプレイヤーキャラとして利用可能)
- メイン射撃はロングビームライフル、サブ射撃はミサイル。特殊格闘の操作で着陸してMSを乗せることが可能。格闘攻撃は無い。コストは150。
ティターンズ
- ハイザック
- 武装選択可能で、マシンガンのみか、ビームライフルとミサイルポッドを装備できる。格闘武器はマシンガンを装備している場合はビームサーベル、ビームライフルを装備している場合はヒートホーク。両タイプともシールドを持つ。コストはどのタイプも195。隠し要素として地球連邦軍仕様の機体が存在する。
- ハイザック・カスタム(家庭用のみ登場)
- マシンガンの代わりに長距離狙撃用ビームランチャーを装備したハイザック。シールドと連邦軍仕様機体がないこと、サブ射撃の操作でガードが可能なことを除き、マシンガン装備のハイザックに準ずる。コストもオリジナルのハイザックと同じ195。
- メッサーラ
- メイン射撃はメガ粒子砲、サブ射撃はミサイル。格闘武器はビームサーベルで構えモーションが無い。変形可能。コストは275。
- ガブスレイ
- メイン射撃はフェダーインライフル、サブ射撃は両肩のメガ粒子砲。格闘武器はビームサーベル。変形可能、コストは310。
- ハンブラビ
- メイン射撃は腕部ビーム砲か海ヘビを選択可能。海ヘビはボタンの連打数で性能が変化する。サブ射撃は背部ビーム砲。格闘武器はビームサーベル。変形可能、コストは300。
- アッシマー
- 兵装は大型ビームライフルのみ。サブ射撃操作で連続格闘攻撃(通称デンプシーロール)をし、出掛かりにガード判定がある。変形可能、宇宙不可。コストは275。
- ギャプラン
- 兵装はビーム砲で、メイン射撃が単発、サブ射撃で2発撃つ。格闘攻撃用のビームサーベルも持つ。変形可能で、このときはビーム砲は2発撃つ。コストは275。
- ジ・O
- 射撃武器はビームライフルのみ。サブ射撃の操作で隠し腕を展開して3本のビームサーベルを三角形に構え、正面からの攻撃をガードする。格闘武器はビームサーベル。コストは375。
- キュベレイ(隠し要素で使用可能)
- メイン射撃はビームガン、サブ射撃はファンネルで3種類の使い方(単発、追尾してビーム砲との同時攻撃、複数射出してのオールレンジ攻撃)が可能。格闘武器はビームサーベル。コストは375。
- サイコガンダム(隠し要素で使用可能)
- メイン射撃は腹部拡散メガ粒子砲、サブ射撃は腕部ビーム砲。格闘攻撃は徒手格闘。変形可能だが、移動形態中は腕部ビーム砲が使用できない。Iフィールドによりビーム兵器による射撃を無効化し、密着からの零距離射撃のみダメージを与えられる。破壊されないシールドを持つ。地上専用、コストは325。
- マラサイ(家庭用のみ登場)
- メイン射撃はビームライフル、サブ射撃はバルカン砲。格闘武器はビームサーベル。コストは225。
- ガルバルディβ(家庭用のみ登場)
- メイン射撃はビームライフル、サブ射撃はシールドミサイル。格闘武器はビームサーベル。盾が破壊されるとシールドミサイルが使えなくなる。コストは200。
- バウンド・ドック(家庭用のみ登場)
- メイン射撃はビームライフル、サブ射撃は拡散メガ粒子砲。格闘武器はビームサーベル。変形可能。コストは350。なお、色違い(ゲーツ・キャパの機体)も隠し要素で存在する。
エゥーゴ・ティターンズ共通
- GMII
- メイン射撃はビームライフル、サブ射撃はバルカン砲。格闘武器はビームサーベル。シールドを持つ。コストは170。
- ガンダムMk-II
- メイン射撃はビームライフルかハイパーバズーカを選択可能で、どちらの場合も任意にリロード可能。サブ射撃はバルカンポッド。格闘攻撃はビームサーベル。シールドを持つ。コストは295。
このほか、前作のモビルスーツも隠し要素で使用可能。コストは前作より低いか変わらない。
登場パイロット
出撃時に特定のパイロット名を入力することにより、原作に登場したパイロットを使うことができる。
- エゥーゴ
- ティターンズ(厳密にはティターンズ所属ではないパイロットも含まれる)
ミッションモード
前作に引き続いて用意された、家庭用版独自の一人用ストーリーモード。本作では、プレイヤーはエゥーゴまたはティターンズの一兵卒となり、ヘンケン艦長またはガディ艦長から与えられた任務をこなしつつ、テレビアニメ版『機動戦士Ζガンダム』第1話から最終話に至る物語を、その戦場に居合わせた傍観者として体験していく内容となっている。
ミッションの最中には時折カミーユやジェリドといった原作の登場人物たちがNPCとして参戦し、戦闘フィールド内でNPC同士が会話を交わしながらの戦いを繰り広げるという形で、テレビアニメ版の内容を再現した様々なイベントが発生する。NPCが搭乗する機体は耐久力や攻撃力が極めて高く設定されており、努力次第ではプレイヤーがこれらの機体を撃破できる場合もあるものの、プレイヤーの戦績がストーリーの内容を左右することはなく、各々の登場人物たちはテレビアニメ版と同様の結末を辿っていく。なお本作が発売された2003年時点では2005年の映画『機動戦士Ζガンダム A New Translation』は公開されておらず、映画版の設定は反映されていない。
プレイヤーの搭乗機は、初期にはジムIIなどの低コスト機しか与えられていないが、物語の進行に沿って新型機を支給されていく。原作ではワンオフ機として設定されている機体が「スペア機」であるなどとして支給される場合もある。ミッション中に機体が被弾するとダメージは次のミッションに引き継がれ、他の機体に乗り換えて時間経過による修理を待つか、ミッションクリアで得られる「功績ポイント」を支払ってダメージを回復させる必要がある。高コストの機体ほど修理に必要な時間やポイントも多く必要になる。
物語を最後までクリアするとそれまでの総合得点に応じ、プレイヤーの強さは機動戦士Ζガンダムの登場人物に例えればどの程度の強さか、という判定が下される。
備考
パッケージには記載されていないが、プログレッシブモードにも対応している。ただし、攻撃が遅くなる不具合があるため通常プレイには向かない。
対戦モードで、対戦ステージをホンコンシティにし、サイコガンダム搭乗のフォウ・ムラサメが居る状態で戦闘を行うと稀にZガンダム20話の挿入曲である『銀色ドレス』が流れる。本作品内では作品内で流れる音楽を自由に聴いたりなどができるコレクションモードというものが存在するが、『銀色ドレス』だけは通常プレイ及びコレクションモードにも存在せず、アッパーバージョンである『機動戦士Ζガンダム エゥーゴvs.ティターンズDX』内で同じ条件を満たしても視聴する事ができない完全な隠し曲扱いとなっている。