サラ・ザビアロフ
テンプレート:Pathnav サラ・ザビアロフ (Sarah Zabiarov) は、アニメ『機動戦士Ζガンダム』に登場する架空の人物。地球連邦軍のエリート部隊「ティターンズ」の女性モビルスーツパイロットである。階級は曹長。年齢は、劇場版では15歳、小説版では17歳となっている(声:水谷優子〈テレビ版〉、池脇千鶴〈劇場版II〉、島村香織〈劇場版III〉、守野かおり〈『WARS』以降の『SDガンダム GGENERATION』シリーズ〉)。
劇中での活躍
ニュータイプの資質を持っている少女。過去の経歴は劇中では語られていないが、小説版では、幼い頃はサイド7の孤児院で育ち、その後若くしてハンバーガー・ショップの店長になった特異な才能がティターンズの目に留まり、入隊したとされている。ティターンズとしては珍しくスペースノイドである。
パプテマス・シロッコの命令でジェリド・メサの部下になり、エゥーゴと戦闘を行ったが、後にシロッコ直属の部下となる。アーガマにスパイとして潜入し、混乱させると、戦闘中の隙を突いて脱走する。この時、カツ・コバヤシと出会い好意を寄せられた。
「シロッコのためであれば死んでもいい」とさえ思うほど、彼を心底尊敬すると共に恋愛感情にも似た思いを持っており、シロッコに魅かれてティターンズに寝返ったレコア・ロンドには激しい対抗意識を持つ。そのシロッコに命じられ、月面都市フォン・ブラウン市に潜入して爆弾テロを敢行。
宇宙世紀0088年1月、シロッコ、レコアと共にハマーン・カーンのキュベレイと交戦。戦闘中、シロッコとハマーンが一対一で対峙している時、突然シロッコを狙って乱入してきたカツの攻撃から彼を庇い絶命する。サラの死が分かると、普段感情を表に出さないシロッコが激昂し、カツを攻撃しようとするが、幻影としてシロッコの前に現れカツを逃す。死後も、幻影としてカミーユ・ビダンやカツの前に立ちはだかるものの、カツに説得されて身を引いた。
小説版では最終決戦時にパラス・アテネに搭乗しており、カミーユが搭乗するZガンダムに撃墜されたが、その最期はあっけなく、自身との交戦中にもかかわらず不意打ちをかけようとしたヤザンのハンブラビをグレネードで正確に操縦席を直撃させて退けたカミーユに驚愕した直後、ビームサーベルで焼かれ至極無造作に斃されている。最後の出撃の前にシロッコに対して「愛していただきました」と述べており、一度だけでも肉体関係を持っていると描写されている。
主な搭乗機
- RMS-106 ハイザック
- RMS-108 マラサイ
- PMX-000 メッサーラ
- PMX-001 パラス・アテネ(小説版のみ)
- PMX-002 ボリノーク・サマーン
劇場版『Ζ』における声優交代
劇場版『機動戦士Zガンダム A New Translation』では、20名以上に上る大幅なキャストの変更が行われた。サラ役変更について、総監督富野由悠季は『ΖガンダムII』公式サイトのインタビューで「フォウやサラには初期段階から新人の起用を考えていた」と述べている[1]。
ただ、サラ役変更の連絡はフォウ・ムラサメ役の島津冴子同様、テレビ版キャストの水谷優子にはなかったようで、水谷は、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組『水谷優子のアニメ探偵団II』の中で、声優デビュー作である『Ζガンダム』への思い入れと、劇場版への抱負を語っていたテンプレート:出典無効。しかし、その頃すでに劇場版には女優の池脇千鶴を起用することが決まっていたテンプレート:要出典。
その後水谷は、カミーユ・ビダン役の飛田展男がゲストの回にて、「オファー自体がなかった」と発言した。本人は「デビュー作であり思い入れのある作品でもあったので残念」というコメントを残している。テンプレート:出典無効
さらに劇場版IIIでは、池脇ではなく新たに島村香織が起用されている。ゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』『スーパーロボット大戦Z』でも島村が起用され、『SDガンダム GGENERATION WARS』以降では守野かおりが起用されている。
備考
- 劇中、登場人物をファーストネームで呼び合うのが基本設定の富野作品で例外的にファミリーネームで呼ばれているシロッコだが、劇中を通してサラのみ「パプティマス様」とファーストネームで呼んでいる。
- ゲーム『第4次スーパーロボット大戦』では、プロフィールモードにて私服のファッションセンスがないと指摘されている。
- 雑誌『Ζガンダムエース No.003』で掲載されたK2商会の読み切り漫画「円卓の白い騎士 サラ・ザビアロフ物語」では、戦災孤児からパプテマス・シロッコに出会うまでの姿が描かれている。
- 姓のZabiarovは、スラブ系の姓であれば女性形のZabiarova(ザビアロワ)となるのが自然だが、共通言語を英語とした単一の連邦国家という設定のため、女性形を取らなくとも誤りとはいえない。