日本建築学会賞
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日本建築学会賞(にほんけんちくがっかいしょう)は、一般社団法人日本建築学会が設けている国内で最も権威のある建築の賞。日本国内における建築・建設分野で功績をあげた個人・団体を称え授与される。
種類
論文、作品、技術、業績の4部門からなる。このほか、日本建築学会では、日本建築学会大賞、文化賞、奨励賞、教育賞、作品選奨を設けている。1943年(昭和18年)までの旧制度では学術賞・技芸賞があった。特に作品賞に選ばれるのは通常年間1~3作品のみであり、国内の建築家に与えられる最高峰の賞である。
大賞は前記全ての分野を対象に建築分野で永年の貢献をした個人に贈られる。
- 正式な賞名。日本建築学会大賞・日本建築学会賞(論文)・日本建築学会賞(作品)・日本建築学会賞(技術)・日本建築学会賞(業績)・日本建築学会教育賞(教育業績)・日本建築学会教育賞(教育貢献)・日本建築学会奨励賞・日本建築学会作品選奨・日本建築学会文化賞
歴代受賞作品・受賞者
大賞
以下のリストは永年の優れた建築・建設分野の功績を称える大賞を列記したものである。
受賞年 | 受賞理由 | 受賞者 |
---|---|---|
2014年 | 構造動力学の研究・教育と耐震工学の発展への貢献 | 柴田明德 |
サステナブルな建築・都市の推進による地球環境問題緩和への貢献 | 村上周三 | |
2013年 | エネルギーの釣合いに基づく構造物の耐震設計法の確立と普及に対する功績 | 秋山宏 |
地球環境、こどもの成育環境等における環境デザインの研究、設計、教育、社会活動に対する貢献 | 仙田満 | |
様相概念をめぐる空間理論の体系化と創造的な建築・都市設計による建築界への貢献 | 原広司 | |
2012年 | 建築音環境工学の研究・教育とその発展に対する貢献 | 木村翔 |
わが国の西洋建築史学に関する研究・教育および建築評論に対する多大な貢献 | 桐敷真次郎 | |
2011年 | 規模計画・安全計画・建築人間工学の確立と発展に関する一連の功績 | 岡田光正 |
鋼構造に関する塑性設計・耐震設計・限界状態設計の発展と実践に対する功績 | 高梨晃一 | |
2010年 | 建築物の耐震性評価とその向上に関する一連の研究および地震防災技術の普及に関する貢献 | 岡田恒男 |
日本建築史に関する研究・教育と建築文化遺産保存活動の功績 | 川上貢 | |
2009年 | 建築構造学の発展と建築教育の国際化に対する貢献 | 柴田拓二 |
西洋建築史学に対する顕著な業績と九州の建築および熊本アートポリスへの多大の貢献 | 堀内清治 | |
2008年 | 建築構造物の設計用荷重ならびに構造安全性の研究と耐震技術の国内外における教育・普及に対する貢献 | 和泉正哲 |
都市環境工学の発展に対する貢献 | 尾島俊雄 | |
2007年 | 建築計画学の理論的体系化と東アジア地域の学術交流の発展に尽くした功績 | 青木正夫 |
鉄筋コンクリート構造の耐震性の高度化に関する一連の研究と国際技術交流に関する貢献 | 青山博之 | |
2006年 | 永年にわたる構造設計活動による建築界への貢献 | 木村俊彦 |
建築人間工学・インテリア計画の確立と発展および「木の文化」の普及に関する一連の功績 | 小原二郎 | |
建築環境工学、特に光環境工学の研究・教育とその発展に対する貢献 | 松浦邦男 | |
2005年 | 永年にわたる住宅論と都市論を基盤とした優れた建築の創作活動による建築界への貢献 | 篠原一男 |
耐震構造、特に免震構造の研究開発とその発展に対する功績 | 多田英之 | |
建築・住宅における社会・経済システムの再編に関する研究と実践活動の功績 | 巽和夫 | |
2004年 | 建築設計力学に関する研究と発展に対する貢献 | 中村恒善 |
日本における近代都市計画史の研究とその発展に尽くした功績 | 石田頼房 | |
2003年 | 建築材料、施工および建築性能論に関する一連の研究と技術普及活動による 建築界への貢献 |
白山和久 |
我が国における西洋建築史学の確立と建築文化財保存の実践に対する貢献 | 飯田喜四郎 | |
2002年 | 建築構造学、特に鉄骨構造の研究、教育と発展に対する貢献 | 加藤勉 |
建築環境工学、特にホールの音響設計法をはじめとする 建築音響学の発展に対する貢献 |
石井聖光 | |
2001年 | 建築構造学、海洋建築工学の研究とその発展に尽くした功績 | 松岡理 |
現代都市における近代建築のあり方を追求した一連の創作活動による 建築界への貢献 |
槇文彦 | |
住まいを中心とした建築計画研究の確立と建築教育の発展に対する貢献 | 鈴木成文 | |
2000年 | 都市づくりの理論及び手法の構築とその実践 | 田村明 |
建築構造工学に関する研究と発展に対する貢献 | 五十嵐定義 | |
1999年 | 建築構造学、特に極限解析、塑性設計の研究、教育の発展に対する貢献 | 田中尚 |
建築歴史、意匠分野における教育、研究上の多大な功績と 文化財行政に対する多大な功績、原爆ドーム保存における技術的な貢献 |
佐藤重夫 | |
1998年 | 建築環境工学の発展に尽くした功績 | 斎藤平蔵 |
耐震工学及び自然災害科学の発展に寄与した一連の功績 | 志賀敏男 | |
1997年 | 建築と都市の統合的把握に基づく一連の設計活動、社会的活動、建築教育における 功績 |
大谷幸夫 |
耐震工学ならびに基礎工学の研究と発展に対する貢献 | 大崎順彦 | |
1996年 | 鋼構造建築の研究と発展への貢献 | 藤本盛久 |
建築構法計画に関する一連の研究および設計活動による建築界への貢献 | 内田祥哉 | |
1995年 | 日本近代建築史研究による建築学発展への貢献 | 村松貞次郎 |
建築構造学に関する研究と建築技術普及に寄与した功績 | 谷資信 | |
1994年 | 戦後わが国の居住水準の向上及びリージョナル、プランニングにおける 国際協力への貢献 |
本城和彦 |
建築防火工学の発展と体系確立に対する貢献 | 川越邦雄 | |
1993年 | 建築環境工学、建築衛生学の発展に寄与した功績 | 小林陽太郎 |
建築材料に関する一連の研究と技術普及活動による建築界への貢献 | 西忠雄 | |
1992年 | 建築環境工学、建築設備工学の発展に関する一連の業績 | 勝田高司 |
建築構造学に関する研究と発展に対する貢献 | 若林實 | |
1991年 | 建築学の海洋工学への参加、活動における長年の多大な功績 | 加藤渉 |
建築設備の発展に貢献した功績 | 井上宇市 | |
建築の文化的向上と国際交流に関する多大の功績 | 清家清 | |
1990年 | 地震工学の発展に関する一連の功績 | 小堀鐸二 |
建築と都市のもつ文化的意義の高揚とその建築法制における位置づけに関する 多大な功績 |
芦原義信 | |
1989年 | 日本建築史の広い分野にわたる顕著な研究業績 | 太田博太郎 |
建築構造の発展に寄与した功績 | 松下清夫 | |
1988年 | 建築耐震構造に関する研究と発展に対する貢献 | 梅村魁 |
建築設計、建築論、建築教育における一連の業績 | 大江宏 | |
1987年 | 建築計画学の確立と建築教育の発展に対する貢献 | 吉武泰水 |
金属系構造物の発展に対する多年の貢献 | 鶴田明 | |
1986年 | 建築構造学、基礎工学の発展とその関連分野の振興への貢献 | 横尾義貫 |
文化財保存修復技術の近代化と国際交流における功績 | 関野克 | |
建築構造に関する研究ならびに建築構造を通じて広く関連各界の発展に貢献した業績 | 加藤六美 | |
古建築、遺跡の歴史意匠的研究とその復原的設計における功績 | 藤島亥治郎 | |
住宅問題および建築経済における多年の業績 | 谷重雄 | |
鉄筋コンクリート工学の体系化への貢献 | 坂静雄 | |
住居学、建築計画学、地域計画学の発展に対する貢献 | 西山夘三 | |
日本における現代建築の確立と国際的発展への貢献 | 丹下健三 | |
地域の風土に根ざした町づくりと優秀な建築の創作活動による建築界への貢献 | 浦辺鎮太郎 | |
鋼構造建築に関する研究と設計に関する一連の業績 | 仲威雄 | |
1985年 | 建築遺構ならびに遺跡にたいする実証的研究方法の確立と復原研究による 日本建築史学および関連史学への貢献 |
浅野清 |
1984年 | 建築耐震構造学に関する一連の研究と耐震工学の発展に貢献した業績 | 谷口忠 |
1983年 | 建築計画原論、環境工学に関する研究、教育の功績 | 平山嵩 |
1982年 | 都市大火対策の理論体系確立と建築研究の促進に寄与した功績 | 藤田金一郎 |
1981年 | 建築構造学ならびに建築構造学を通じて多年にわたり建築界の発展に貢献した業績 | 二見秀雄 |
1980年 | 日本建築史の研究による建築学および関連史学への貢献 | 福山敏男 |
1979年 | 建築材料に関する一連の研究活動による建築界への貢献 | 狩野春一 |
1978年 | 都市、農村計画の体系化と発展および建築、都市行政の推進に寄与した貢献 | 高山英華 |
1977年 | 近代建築のヒューマニゼイションによる建築界への貢献 -作家研究と作家活動の詩的統合- |
今井兼次 |
1976年 | 平面および曲面構造に関する研究と設計に関する一連の業績 | 坪井善勝 |
1975年 | 建築環境工学における理論体系の発展に対する貢献 | 前田敏男 |
1974年 | ヴィトルヴィウス研究ならびに西洋古典学に基づく建築論形成への貢献 | 森田慶一 |
1973年 | 都市防災における火災工学の発展に対する貢献 | 浜田稔 |
1972年 | 永年にわたる優秀な建築の創作活動による建築界への貢献 | 村野藤吾 |
1971年 | 考現学、生活学の提唱と建築計画に対する一連の貢献 | 今和次郎 |
1970年 | 耐震工学に関する研究 | 武藤清 |
1969年 | 創作と研究による建築的伝統発展への貢献 | 堀口捨己 |
1968年 | 近代建築の発展への貢献 | 前川國男 |
作品賞
以下のリストは近年中に竣工した優れた建築に対して授与される作品賞を列記したものである。