21世紀
テンプレート:出典の明記 テンプレート:Centurybox 21世紀(にじゅういっせいき、にじゅういちせいき)とは、西暦2001年から西暦2100年までの100年間を指す。3千年紀における最初の世紀。
目次
21世紀の主なできごと
戦争と政治
- 2001年
- 2002年
- モスクワ劇場占拠事件発生。鎮圧にあたったスペツナズによる有毒ガス使用の結果、人質129人が窒息死した。
- 2003年
- 2004年
- 3月11日 - スペイン列車爆破事件。191人が死亡。
- 9月1日 - ベスラン学校占拠事件。1181人が人質となり、犯人グループと治安部隊との間でおこなわれた銃撃戦の結果386人以上が死亡した。
- 2005年
- 7月7日 - ロンドン同時爆破事件発生。イギリスの首都ロンドンにおいて地下鉄の3か所がほぼ同時に、その約1時間後にバスが爆破され、56人が死亡。
- 2006年
- 2008年
- 3月10日 - 2008年のチベット騒乱が発生。中国当局による武力鎮圧が行われ、国際問題となった。
- 11月26日 - ムンバイ同時多発テロが発生。爆破と銃撃により、172人以上が死亡。
- 8月7日 - 南オセチア戦争が勃発。ロシアおよび南オセチア・アブハジアの分離独立派がグルジアに勝利。
- 2009年
- 1月20日 - バラク・オバマがアメリカ合衆国建国以来、初の黒人大統領として第44代アメリカ合衆国大統領に就任。
- 2010年
- 2011年
科学技術
自然災害
- 2001年
- 2003年
- 2004年
- 2005年
- 2007年
- 日本・新潟県中越沖地震
- 2008年
- サイクロン・ナルギスが発生、ミャンマーを中心に死者・行方不明者は13万4千人以上。
- 5月12日 - 中国で四川大地震発生。M8.0、累計で4千万人以上が被災し、6万9千人以上が死亡。
- 2010年
- チリ地震 (2010年)発生、津波も観測された
- 中国・青海地震
- 1月12日 - ハイチ地震 M 7.0、約300万人が被災、死者31万人以上。
- 6月〜8月 - ロシアで記録的な高温と小雨。死者1万5千人以上、国際的な穀物価格の高騰が発生。
- 2011年
- 3月11日 - 日本で東北地方太平洋沖地震 M 9.0、ピーク時の避難者は40万人以上、死者1万5千人以上、東北地方・関東地方に甚大な被害。大津波により岩手県・宮城県・福島県の太平洋沿岸の広い地域が壊滅状態となった。
- 7月以降 - 東アフリカで旱魃による大飢饉。1,200万人以上が生活を脅かされ、数万人が死亡。
社会
- 2003年
- 重症急性呼吸器症候群(SARS)の世界的な大流行。2003年7月に新型肺炎制圧宣言が出されるまでの間に8,069人が感染し、775人が死亡した。
- 2007年
- 2009年
- A型、H1N1亜型による新型インフルエンザの世界的流行。豚のあいだで流行していたウイルスが農場などで豚から人に直接感染し、それから人の間で広まったとされる。
- 2011年
- 2月3日、IANAの管理するIPv4アドレスで新規に配布する予備が枯渇。4月15日、他の地域(RIR)に先駆けて、日本のJPNICを含むAPNICの新規に配布する在庫も事実上枯渇した。これまでのIPv4アドレスの再配置やIPv4アドレスの有効利用、IPv6の段階的な利用以外で新規グローバルIPアドレスは取得できなくなった。IPv4アドレスの有効利用については、インターネットプロバイダ経由においてはローカルアドレスを有効利用する方法も考えられる。
スポーツ
- 2002年
- 2004年 - アテネオリンピック
- 2006年
- 2008年 - 北京オリンピック
- 2009年 - 第2回ワールド・ベースボール・クラシック
- 2010年
- 2012年 - ロンドンオリンピック開催
- 2014年 - ソチオリンピック開催
天文現象
予測される天文現象
- 2030年6月1日 - 北海道で金環食。
- 2030年9月21日 - 小惑星状物体が月までの距離の11倍まで地球に最接近する。
- 2035年9月2日 - 能登半島から鹿島灘(茨城県)にかけての範囲で皆既日食。
- 2039年 - 土星の輪の消失現象観測(地球から見て完全に水平になる)。
- 2041年10月25日 - 本州中央部(北陸から東海)で金環食。
- 2042年4月20日 - 鳥島近海で皆既日食。
- 2061年 - ハレー彗星の接近が予測される。
- 2063年8月24日 - 津軽海峡沿岸で皆既日食、青森県北部や道南で観測できる。
- 2070年4月11日 - ベヨネース列岩で皆既日食。
- 2071年9月16日 - 小惑星状物体が地球に接近。衝突確率1/10,000,000。
- 2074年1月27日 - 鹿児島県南部の薩摩半島から大隅海峡沿岸で金環食。
- 2084年11月4日 - 火星における地球の日面通過。
- 2085年6月22日 - 沖縄県で金環食。
- 2089年10月4日 - 宮古島北部で皆既日食。
- 2095年11月27日 - 中国地方と四国で金環食。
- 2098年6月30日 - 宵、太陽と月、惑星が地球から見て日月火水木金土の順に並ぶ。
予定されている事柄
- 2014年
- 9.11アメリカ同時多発テロによって2001年に崩壊した世界貿易センタービル跡地に、高さ約541mの「1_ワールドトレードセンター(1 WTC)」が完成予定。
- 日本一高いビルとなる、阿部野橋ターミナルビル(あべのハルカス)が大阪に完成予定。
- パナマ運河拡張工事竣工予定。
- はやぶさ2打ち上げ予定。
- リニア中央新幹線着工予定。
- FIFAワールドカップ™ブラジル大会開催予定。
- 連邦航空局(FAA)は、この年までに宇宙旅行ビジネスを開始できるという見通しを示している。
- 2015年
- 2016年
- この年の3月まで(2015年度)に、北海道新幹線(新青森駅〜新函館駅)が開業予定。
- リオデジャネイロオリンピック開催予定。
- 2017年
- 2018年
- 世界最長のトンネルであるスイスのゴッタルドベーストンネルが開通予定。
- 九州新幹線 (長崎ルート)が完成予定(在来線活用区間も含む)。
- 平昌オリンピック開催予定。
- FIFAワールドカップ™ロシア大会開催予定。
- 2019年
- おおさか東線全面開通予定。
- 2020年
- 2021年
- 2022年 - FIFAワールドカップ™カタール大会開催予定。
- 2025年
- 2026年 - 公式発表による、サグラダ・ファミリア完成予定(ガウディ没後100周年)。一方で、完成は2256年前後という専門家の予測もある。
- 2027年
- 2030年 - バーン2000計画、このころ完了予定。
- 2036年 - この年の3月まで(2035年度)に、北海道新幹線が札幌駅まで開通する予定。
- 2038年 - コンピュータ2038年問題。
- 2039年 - ジョン・F・ケネディ暗殺に関する全資料(いわゆる「ウォーレン委員会報告」)の機密指定がすべて解除される(予定)。
- 2045年
- 2046年 - 香港のイギリスから中国への1997年返還前の制度維持の保証期限。
21世紀に関する予測
全般的な予測
- 2013年 - NASAは、太陽活動の極大期をこの頃になると予測している。暫く磁力線が閉じたままでエネルギーを解放していないため、約50年ぶりの太陽嵐発生の懸念も出ている[4]。一方で、太陽活動の周期が近年長期化していることから過去の傾向などにより、今回の極大期以降は「太陽活動が数十年に渡る停滞期に入る」との予測もされている[5]。
- 2014年
- 2016年 - 日本の債務残高が国内総生産の270%を超える[8][注 2]。
- 2020年 - アメリカの社会保険が赤字に転落する[9][注 3]。
- 2022年 - このころ、日本の総電力需要がピークになる。
- 2025年 - 団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)に達し、厚生労働省は社会保障給付費の総額が144兆円に達すると試算している(2025年問題)。
環境問題に関連した予測
- 2040年 - 地球温暖化により、関東平野がウンシュウミカンの適地に。
- 2050年
- 2100年
- 2100年までに海面水位は1990年時より50cm高くなる見通しであり、その不確実さの範囲は20〜86cmである[10]。
- 地球の平均気温は1990年時より最大約1.4°C〜5.8°C上昇する。
- 日本
- 気象庁によると、21世紀末(2076年〜95年)の日本の年平均気温は20世紀末との比較で約3°C上昇、また最高気温が35°C以上の猛暑日は東日本・西日本で10日程、北日本で2日程、沖縄・奄美地方で15日程増加する。雨の降らない日も5〜10日程増え、降雪量は東日本の日本海側で平均150cm減るなど全国的に減少傾向にある(空気中の二酸化炭素濃度が現在の1.8倍になるという国連予測に基づく)[11] 。
人口予測
2011年には国連による世界人口の推計が70億人に達した[12]。今後については多くの予測で、21世紀中に世界人口がピークを迎え発展途上国にも高齢化社会が到来すると分析されている。
- 人口予測のデータ・人口予測が含まれているデータ
- 日本の将来推計人口(平成18年12月推計)(人口問題研究所)
- 日本人人口の将来推計
- WPP2008(国際連合経済社会局の人口推計2008年版)
- 2050年の世界人口は、低位79.59億人、中位91.5億人、高位104.61億人、コンスタント110.3億人と予測している。
- 各国の人口予測(2015年、2025年、2050年)については、p20-24(TABLE A.2. TOTAL POPULATION BY COUNTRY, 1950, 2009, 2015, 2025 AND 2050)を参照。
- WPP2006(国際連合経済社会局の人口推計2006年版)
- WPP2004(国際連合経済社会局の人口推計2004年版)
- WPP2002(国際連合経済社会局の人口推計2002年版)
- WPP2000(国際連合経済社会局の人口推計2000年版)
- 国際連合経済社会局の人口推計の過去のデータ
- 上記以外の人口予測
科学技術予測
- JSTバーチャル科学館|未来技術年表
- NEDO:未来社会見学会
- NISTEP HOMEPAGE TopFrame Japanese
- 財団法人 未来工学研究所
- 20XX年のユビキタス、ロボット、Web/Tech総研
- 長期的な未来予測で賭けを行なうプロジェクト『ロング・ベッツ』
- 未来技術予測 : 富士通
- 「超小型ロボットが体内で手術」は2018年に実現、未来のIT社会を韓国が予測 (MYCOMジャーナル)
21世紀における課題
急激な文明の進歩の途上で発生した問題が山積している。現在、解決に向けた取り組みが世界各国で行われている。
- 地球温暖化
- 宗教紛争・民族紛争
- 戦争・テロリズム
- 原子力事故と放射性廃棄物による放射能汚染
- 核兵器の存在と生物兵器・化学兵器の脅威
- 感染症 - エイズ、SARS、新型インフルエンザなど。
- 南北問題
- 貧困
- 砂漠化と森林の喪失
- 漁業資源の枯渇・海洋汚染
- 化石燃料・レアアースの枯渇
- 開発途上国における人口爆発
- 先進国における少子化・高齢化
科学技術
20世紀から21世紀にかけての人口の増加と、人間活動の広がりは、地球環境への負荷を非常に大きなものとした。豊かな生活と環境負荷の軽減を両立させるために、新たな環境技術開発が切望されている。また、20世紀後半からの医学・生物学・生命工学の発展は著しく、再生医療や遺伝子治療の実用化により、今まで治ることのなかった病気や老化による障害を治すための研究が進められている。技術進歩を人間の寿命の大幅な延長や肉体機能の拡張に利用しようという動きもある(トランスヒューマニズム)。一方社会の高齢化とあいまって、医療費の高騰も心配されている。
携帯電話やパソコンによるインターネットは、テレビ・ラジオ・CD・新聞など既存のメディアを取り込んで急速に情報化を進展させている。これによりインターネットに接続されたコンピュータの数が増加するとともに、IPアドレスの不足が深刻化しつつある。これに関してはユビキタス社会の進展に伴って、今後、IPv4からIPv6への移行が進められている。また近年では、コンピュータ・ウイルスや不正アクセスによる被害が深刻になり、コンピュータセキュリティ上の問題が重要視されてきている。
20世紀における21世紀像
20世紀半ばから後半における21世紀の未来像の定番要素に「テレビ電話」、「壁掛けテレビ」、「立体テレビ」、「電気自動車」、「空飛ぶ車」、「(超高速鉄道としての)リニアモーターカー」、「丸みを帯びた独特なビルディングの形状や上空を通る透明のチューブ」、「宇宙旅行や惑星間の移動、月面基地、大規模な宇宙開発」、「一家に一台のコンピュータや家庭用ロボット」などがあった。
21世紀初頭の現状
コンピュータ・インターネット
「コンピュータ」に関しては、21世紀初年の2001年前後に、ブロードバンドのインターネットでつながったパーソナルコンピュータやデジタル家電、携帯電話などの情報機器が爆発的に普及し、2000年代後半においてコンピュータはすでに「一家に一台」から「一人一台」を超え、「一人多数台」のレベルへと移行するまでの普及を遂げた。また、家電製品や自動車などあらゆる機器に組み込みシステムが埋め込まれ、多くの人がそれと意識しないで毎日無数のコンピュータを利用している。これらは、「20世紀における21世紀像」を大きく上回る進化を遂げ、個々のコンピュータの性能も1980年代のメインフレームを遥かに凌駕しており、情報通信技術による社会の変化は情報革命とも呼ばれる。
コンピュータを常に身につけて利用するウェアラブルコンピューティングも、携帯電話や携帯ゲーム機の普及により一般化した。無線インターネット接続の普及とともに、処理能力をネット上のサーバに代替させるクラウドコンピューティングも浸透している。今後はユビキタス社会への移行が進み、IPv6、ICタグの普及によりあらゆる製品が通信機能をもつようになると言われている。
コンピュータの性能は集積回路の微細化を原動力に急激に上昇しつづけてきたが、2004年頃から半導体産業はリーク電流の増大という量子力学的効果に起因する難問に直面した。集積回路を微細化しても以前ほどの高速化にはつながりにくくなり、コンピュータ技術は並列コンピューティングによる性能向上に舵を切っている。2020年頃には集積回路の微細化が限界に達し、従来のノイマン型コンピュータの性能向上が頭打ちになるとみられており、量子の性質を利用する量子コンピュータの実用化も予想されている。
電話
電話機はこれらをデザインした作品においても、固定端末であることが多かった。しかしすでに2000年代初頭、日本においては、多機能な携帯電話端末は小中学生が個人用に保有するまでに普及した。「テレビ電話」も21世紀初頭の現在において、携帯電話や固定電話ですでに実現されている。日本ではほとんどの携帯電話機はインターネットに接続でき、ウェブ端末としての機能を持っている。今後はタッチパネルによる直感的な操作性と、パソコン並みの柔軟な機能拡張性をそなえたスマートフォンの普及が見込まれている。
テレビ・ディスプレイ
テレビの形状も21世紀初頭には、液晶テレビ・プラズマテレビの登場により薄型テレビが主流になり、従来のブラウン管型から完全に移り変わった。専用の器具を使えば当然、壁に掛けることも可能である。今後は有機EL技術などによるディスプレイの更なる軽量・薄型化、曲げることが可能なフレキシブルディスプレイ、両眼視差やホログラム技術などによる立体描写可能な3Dテレビ・3Dディスプレイの登場・普及が期待される。
照明
21世紀に入ってから、地球温暖化防止・環境保護の観点から消費電力が多く短寿命である白熱電球の使用を控える動きが世界的に広がっており、消費電力が相対的に低い電球型蛍光灯やLED照明への置き換えが進みつつある。LED照明は誘導灯や自動車用など比較的低照度の用途での利用が主であるが、技術革新により蛍光灯の置き換えも視野に入ってきており、2010年代以降の本格普及が期待されている。今後は有機EL照明の登場・普及も予想されている。
メディアの電子化
20世紀末までに、ほとんどの映像メディアが電子化され、21世紀に入ってからはデジタルカメラやカメラ付き携帯電話の普及により、写真の電子化が急激に進んだ。今後は新聞や出版物(漫画、小説など)が電子化されていくと言われている。21世紀初頭の現在においては紙媒体も変わらずに活用されているが、ニュースなどの情報が新聞社や個人によってインターネット配信されており、徐々に新聞離れ・雑誌離れが起きている。漫画や小説、その他の出版物のネット配信もされているが、2000年代までは紙の本を置き換えるほどには活用されていなかった。しかし、2010年頃から直感的な操作ができるタッチパネルを搭載した端末や、表示中に電力を消費しない電子ペーパーを搭載した端末が注目を集め、出版物のインターネット配信が急激な広がりを見せている。
自動車
浮上可能な自動車(flying car)は現在のところ実現していない。だが、わざわざ浮上に大出力機関を用いる方式は原理的に非効率で、普及する可能性は低いと思われる[注 6]。一方、温室効果ガス排出の抑制が強く求められるようになったことにより、化石燃料を燃料とする内燃機関により駆動される現在の形態は、曲がり角に差し掛かっている。現に原油価格が値上がりしていることもあって、日本では軽自動車などの燃費重視型低排気量車両や、ハイブリッドカーが主流となり、欧州など世界各国でも低公害ディーゼル車アルコール燃料車、LPG自動車など燃費に優れた低公害型内燃機関自動車へのシフトが進み、業務用途を中心に蓄電池式の電気自動車の導入も始まりつつある。この他に燃料電池車、水素自動車なども開発が進められている。
情報化の波は自動車も例外でなく、21世紀初頭において乗用車にはカーナビゲーション、テレマティクスの装備が一般化した。さらに、高知能自動車(スマートカー)の開発・実用化が進んでいる。「高度道路交通システム」(ITS)と連動して、車間距離を保ったり、道路交通情報がリアルタイムで取得可能になると言われている。また、自動車の「自動運転システム」についても現在実験が進んでおり、2015年を目処に実用化を目指している。まずは高速道路など自動車専用道路で実用化されていくであろう[20]。
鉄道
「超高速鉄道」は、リニアモーターカーではなく、従来の鉄輪式による新幹線において、すでに20世紀末の1997年、山陽新幹線500系の登場により、300km/hでの営業運転を開始している。しかし、その形態は20世紀日本の象徴ともいえる0系、200系とは、まったく異質のデザインとなっている。速度的にもフランスのTGVは2007年に鉄輪式鉄道の世界速度記録、時速574.8キロを記録した。もちろん営業運転速度ではないが、この速度はすでにリニアモーターカーの最高速度の領域である。
なお、2005年には中速式のHSSTではあるが、愛知高速交通東部丘陵線で磁気浮上式リニアモーターカーの運転が始まった。また、高速鉄道としての磁気浮上式リニアモーターカーについては、JR東海が2027年をめどに超電導リニアによる東京〜名古屋間の営業運転開始を目指すと発表している(リニア中央新幹線)。
街並み・建築
日本の「街並み」は20世紀後期に高層化が進み、都市部においては中高層のオフィスビルや集合住宅が林立するようになった。もっとも、建築物のデザインの多くは、合理性・機能性・コスト削減の追求によりモダニズム建築から派生したものが多くなっている。20世紀後期にはハイテク建築・ポストモダン建築など新奇なデザインへの試みは多数なされたものの、結局はモダニズムへの回帰がすすんだこともあって、現実に存在する21世紀の建築物のほとんどは、過去のSFに登場するような建築物とは程遠いのが現状である。
宇宙開発・宇宙旅行
宇宙開発の分野は20世紀のフィクションと比べて著しく遅れている。これは、冷戦下における超大国同士の競争として莫大な資金をつぎ込まれていた宇宙開発が、米ソ両国の財政状況により1970年代以降鈍化し、冷戦の終結とともに停滞したことや、宇宙速度を振り切って大量の資材を搬送するという宇宙開発の原理的困難が解決される見通しがついていないことが要因に挙げられよう。
一方で、資材の搬送を容易にするために、赤道付近に軌道エレベータを建設するプロジェクトが全米宇宙協会などにより進められている。材料にカーボンナノチューブを使用し、2031年10月27日(当初は2018年4月12日を予定していた)の開通を目指している。
21世紀に入りアメリカ航空宇宙局(NASA)は、ブッシュ大統領の宇宙政策に基づき、2020年までに再度月面の有人探査を行い、その後に火星の有人探査も実現するという「コンステレーション計画」を発表したが、計画の遅れや予算の圧迫などを理由に中止となった。この計画では月面基地の建設も構想されていた。一方で、オバマ大統領が2030年代半ばの実現に向けた有人火星探査計画を2010年に発表している。月より遠距離に到達可能な新型ロケットの2025年までの開発、小惑星の有人探査に続き、2030年代の火星軌道への到達、そして有人火星探査を実現するというものである。また、その他にはロシアや欧州宇宙機関(ESA)でも、有人火星探査計画が構想されている。
宇宙旅行については、21世紀初頭の現在において未だ気軽にできるものではないが、複数の民間企業が企画・研究開発しており、近い将来には比較的難しくなく数日以上の滞在が可能となるであろう。
現状に見る21世紀
21世紀は、20世紀においてはまさに"夢"の時代であった。実際に21世紀に入ってみると、コンピュータと情報通信技術に限って言えば予想を超える爆発的な進化を遂げたと評価できるものの、その他の分野ではその夢の多くは未だに実現していない。人工知能や家庭用ロボットはごく限定的な応用に限られており、一般的な宇宙旅行もほとんど実現していない。むしろ、環境問題や先進国の高齢化社会など"現実"に起こっている諸問題の解決が21世紀では強く求められている。
フィクションのできごと
- 2001年
- 2003年
- 2004年 - 南極で発見された古代遺跡の調査に向かったウェイランド社の調査チームが遺跡内部で異性人種族『エイリアン』と『プレデター』の争いに巻き込まれる(『エイリアンVSプレデター』)。
- 2006年 - 世界で超異常気象発生。東京でゴルフボール大の雹が、ニューヨークで大津波、ハワイで強力な台風、インドで大雪、遂に世界は氷河期へと突入することとなった(『デイ・アフター・トゥモロー』)。
- 2008年
- 2009年 - 超時空要塞マクロス進宙式。
- 2010年(皇暦) - 8月10日、ブリタニア帝国が日本に宣戦布告(『コードギアス 反逆のルルーシュ』)
- 9年前に起こったディスカバリー号による木星探査計画の失敗の原因を探るため、レオーノフ号が木星へ向かう(『2010年』)
- 2012年
- プッチ神父のスタンド「メイド・イン・ヘブン」により(連載時「ステアウェイ・トゥ・ヘブン」)時が無限に加速、宇宙が一巡し殆どの生命が一巡後の世界に到達(『ジョジョの奇妙な冒険』第六部ストーンオーシャン)。
- ダーレクによって200人が亡くなる。また、行方不明事件が多発する。(『ドクター・フー』)
- 2015年
- 「使徒」と呼ばれる侵入者が襲来(『新世紀エヴァンゲリオン』)。
- マルス誕生(『ジェッターマルス』)。
- 2016年 - 戦略自衛隊がNERV侵攻、ゼーレにより人類補完計画発動、全生物がLCLに還元される。 (『新世紀エヴァンゲリオン』)
- 2018年 - 地球連邦政府樹立(『Princess Holiday 〜転がるりんご亭千夜一夜〜』)
- 2019年 - ネオ東京でのアキラをめぐる戦い(『AKIRA』)
- 2020年
- 2024年 - 21世紀最大の劇場型犯罪と同時にサイバーテロ事件である、笑い男事件が発生(『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』)。
- 2026年 - OCU(オシアナ共同連合)発足(『フロントミッション』)
- 2027年 - 高石タケルが少年時代の冒険を本にして出版する(『デジモンアドベンチャー02』)。
- 2032年 - 7月4日、ターミネーター、T-850により人間軍のリーダー『ジョン・コナー』が殺害される(『ターミネーター3』)。
- 2035年 、2036年 - 恐怖の大王ードラキュラ再びこの世に現る(『キャッスルヴァニア 〜暁月の円舞曲〜』、『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』)。
- 2040年 - SARF設立。絋瀬玲名、フィオナ・クリス・フィッツジェラルド、エーリッヒ・イェーガーに無期限の待機命令が下される。(『エースコンバット3』)
- 2041年 - 正体不明の敵「ゼラバイア」が地球に襲来(『超重神グラヴィオン』)。
- 2050年
- 月の大異変による地震が起きて、月に空気と重力が出来る(『魔動王グランゾート』)。
- 木星圏まで進出していた人類に、謎の異星人であるエルダー軍が襲来。木星の衛星イオが侵略を受ける(『宇宙大帝ゴッドシグマ』)。
- 2051年 - リュウ・スザク、任務中の事故で大怪我を負う。凶悪犯罪者ゾーダ、永久冷凍刑に処せられる。 (『F-ZERO ファルコン伝説』)
- 2059年 - 火星の水のウイルスによって火星に住んでいる人々がゾンビになる。(『ドクター・フー』)
- 2063年
- 2067年 - 国連によるバイオテクノロジー・ロボット産業の規制に反発した日本が完全なる鎖国を敷く(『ベクシル 2077日本鎖国』)。
- 2068年7月13日 - 高度150km付近において、オーベルト・エアロスペース社の高々度旅客機『アルナイル8型』(タイ発イギリス行き)にスペースデブリが衝突する事故が発生(『プラネテス』)
- 2070年 - サイバーマンが地球を侵略する(『ドクター・フー』)
- 2071年 - ビバップ号、犯罪者を追う(『カウボーイビバップ』)
- 2073年 - ジュラル星人、地球侵略を開始。(『チャージマン研!』)
- 2076年 - 月が独立宣言(『月は無慈悲な夜の女王』)
- 2077年 - アメリカ合衆国と中華人民共和国の間で世界的核戦争が勃発(『Fallout』)
- 2090年 - イオリア・シュヘンベルグ、軌道エレベーター・太陽光発電システム・モビルスーツの基礎理論を築く。(『機動戦士ガンダム00』)
- 2093年 - 有人恒星探査船「ビーグル二世号」が太陽系外の地球型惑星を発見し、初めて地球外生命体と遭遇する(『ドラえもん』)。
- 2100年
- 遙大地、夏休みを利用して、町内の福引きで当たった、月旅行へと出発する(『魔動王グランゾート』)
- 悪のコンピュータプログラム『デリトロス』により仮想現実空間『マジカルゲート』内に多くの子供たちが捕らわれる(『電脳冒険記ウェブダイバー』)。
- 年代不明 - 氷の戦士の襲撃(『ドクター・フー』)
- 年代不明 - 正体不明の「霧の艦隊」と人類最後の艦隊が交戦。海戦に敗北した人類は制海権・制空権を完全に喪失しすべての大陸と島嶼は孤立する。(『蒼き鋼のアルペジオ』)
脚注
注釈
出典
- ↑ 2013年の自然科学部門のノーベル賞 物理学賞(MSN産経ニュース/産経新聞 2013年10月21日付)
- ↑ テンプレート:Cite web 表1 総人口及び日本人人口の推移(平成14年〜21年)を参照。
- ↑ 太陽活動に異常―黒点や磁極反転に異例の現象(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2013年11月12日)
- ↑ 2013年5月に新たな人類の危機、巨大な太陽フレアによる「ソーラーストーム」が地球に到達する可能性(GIGAZINE 2010年6月8日)
- ↑ 太陽活動停滞で0.7度寒く 13年以降にミニ氷河期?(朝日新聞 2010年11月9日)
- ↑ IPv4 Address Report
- ↑ 時代の風:電子ブックの未来=東京大教授・坂村健 毎日jp(毎日新聞)
- ↑ 日本は2016年に最悪の事態も。国に頼るどころか、国が敵になる時代に(Darkness 2011年2月13日)
- ↑ 日本米国中国 団塊の世代(あたまにスッと入るあらすじ あらすじ検索サイト)
- ↑ 財団法人高度情報科学技術研究機構の試算による(海面の上昇予測 (01-08-02-03))。
- ↑ 今世紀末の平均気温、3度上昇…気象庁予測(読売新聞 2013年3月16日)
- ↑ 世界総人口、70億人突破へ 国連白書(日本経済新聞 2011年10月26日)
- ↑ 2050年の世界人口は94億人と予想=アジア、アフリカの人口増続く―米国勢調査局
- ↑ インド、2028年に中国抜き人口世界一に=統計庁
- ↑ 2. 人口圧力──2030年に16億のピークをいかに越えるか
- ↑ 国連世界人口展望 (World Population Prospects) 2012年版、中位推計
- ↑ 17.0 17.1 図録▽世界と主要国の将来人口推計(社会実情データ図録)
- ↑ 国連世界人口展望 (World Population Prospects) 2010年版、中位推計/世界の人口、世紀末までに100億人突破へ 国連予想(CNN 2011.05.04)
- ↑ 国連が世界人口予測を発表、2100年の予測値は「109億人」(スラッシュドット・ジャパン(サイエンス) 2013年6月17日)
- ↑ 車の「自動運転システム」はいつ実現するのか(Excite Bit 2005年1月6日)
10年紀と各年
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