宇宙大帝ゴッドシグマ

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テンプレート:出典の明記宇宙大帝ゴッドシグマ』(うちゅうたいてい-)は、東京12チャンネル水曜日19:30-20:00枠において、1980年(昭和55年)3月19日から1981年(昭和56年)2月25日にかけて全50話が放送されたテレビアニメ。

概要

本作は東映テレビ事業部企画、アカデミー製作(下請制作はグリーンボックス)制作のアニメ番組である。広告代理店東映エージエンシーが担当しており、提供スポンサーはポピー(現・バンダイボーイズトイ事業部)が主力を務めていた。

1976年の『超電磁ロボ コン・バトラーV』から、東映テレビ事業部企画のアニメ路線を支えてきた飯島敬プロデューサーが、本作を最後に同路線から降板。東映動画時代から実績があった飯島のシリーズ構成と、チーフディレクターを務めた田口勝彦のセンスが加わることで、第4クール間際には前代未聞の展開を見せた作品でもある。

敵が未来から来た宇宙人で物語序盤ではその事実が伏せられており、中盤以降の展開で少しずつ真相が判明していく。そして後半からは、それが軸となってストーリーが展開していくことになる。

ストーリー

西暦2050年、宇宙開発を進めていた地球の人類は、突如として250年後の未来から現れた謎の敵エルダー軍の奇襲を受けた。西暦2300年のエルダー星は、地球人類の侵略を受け、トリニティエネルギーを利用した地球の兵器の前に圧倒的不利の情勢にあった。彼らエルダー星人の目的はただ一つ、水爆の数十倍もの力を秘めた新エネルギーであるトリニティエネルギーを強奪し、歴史を改変すること。

エルダー星人は地球人たちが入植していた木星衛星イオを占領。そして地球のトリニティエネルギーを奪うために、コスモザウルスでトリニティシティに攻撃を開始した。闘志也たちはゴッドシグマで地球とトリニティエネルギーを守り、そしてイオを奪還するべく長い戦いを繰り広げてゆく。

登場人物

トリニティシティ

壇 闘志也(だん としや)
声 - 富山敬 / 関智一スーパーロボット大戦シリーズ
本作の主人公。木星の衛星・イオの開拓民二世(イオ生まれイオ育ち)18歳。
正義に燃える熱血漢。類まれな運動神経と瞬時の判断力を併せ持つ。トリニティシティを訪ねた際にエルダーの攻撃に巻き込まれ、持ち前の正義感で空雷王に乗り込み敵を撃破する。ロボットパイロットとしての適性はずば抜けており、後に正式にゴッドシグマのメインパイロットに任命された。
イオを制圧したエルダーに対して、当初は強い怒りと憎しみで戦っていたが、テラルとの邂逅の中、宇宙の平和を願うようになる。そして戦いが終わった後、彼の残したタイムシップを用いて、地球とエルダーとの争いを止めるためにゴッドシグマだけを連れて未来へ旅立つ。
ジュリィ野口(ジュリィ のぐち)
声 - 安原義人
トリニティシティの主任技師で風見博士の助手。パイロットとしての腕も良いためエルダー攻撃の際に海鳴王を操縦、以後パイロットを務める事になった。
人間としてはどこか酷薄で、他人に対する思いやりに欠ける。そのことで情に篤い闘志也やキラケンと衝突することも多かった。また、金銭欲も非常に強く、ミナコが誘拐された際にはマルチーノ氏からの救出要求を自身の給料の値上げを条件に引き受けたこともある。
彼もまた、イオに家族を残していたが、闘志也たちにはそのことを黙っていた。幼い頃に父の研究のせいで家族がバラバラになり、自分は風見博士をたずねて一人地球に向ったという過去があり、地球で家族と共に暮らすために守銭奴のように金を貯めていた。
ジュリィも心の中ではエルダーに対して怒りと憎しみを持っていたが、テラルに助けられ、ともに地球に脱出してきた妹・ジェーンの説得でその考えを改めた。
吉良 謙作(きら けんさく)
声 - 玄田哲章
通称キラケン。イオの開拓民で闘志也の親友。エルダーの攻撃により、目の前で家族を失うという過去を持つ(しかし、話が進むうちに、もしかしたら家族が生きているかもしれない、という考えに変わっていく)。命からがらイオから脱出しトリニティシティにたどり着いた謙作は、闘志也の推薦もあり、陸震王のパイロットを担当することになる。
当初はロボットの操縦を苦手としていたが、後に克服した。だが他の二人に較べると、メカの操作は今ひとつである。
風見博士(かざみはかせ)
声 - 富田耕生
トリニティエネルギー、ゴッドシグマの開発者。当初は地球を守るという使命感を持っており、身体を張ってトリニティシティを守るといった行動をみせた。しかしテラル尋問の現場を闘志也たちに見られて以降、次第に態度を変えていき、ついにはトリニティエネルギーのデータを守るためにトリニティシティから逃げ出そうとした。そして物語終盤には未知の技術への欲求のため、エルダー側に寝返るという行動を起こしてしまう。
エルダー軍が所有しているタイムマシン技術に興味を示したため、捕らえたエルダー兵を記憶投影マシンで強制的に尋問を行い、このマシンに耐え切れずに死亡した捕虜の遺体は隠し研究室にカプセルに密閉された状態で保存されていた。その行動はもはやマッドサイエンティストの域に達しており、彼の裏切りは研究を追求した末の結果と言える。
第10話で息子がいる事が判明したが、仕事に没頭して構ってやる事が出来なかった。エルダー兵が彼を殺害しようとした際にその息子が光線銃で応戦しようとしたが、光線銃の暴発により死亡する。
春日 理恵(かすが りえ)
声 - 滝沢久美子
風見博士の秘書。しっかりとした性格で、仕事も戦闘指揮もこなす、キャリアウーマン的存在といえる。闘志也に思いを寄せており、時々ミナコとそのこと絡みで揉めている。空雷王を操縦した事が二度もある。そのうち一度目はミナコと共同で操縦、二度目は翔太とサチを乗せて単独で操縦している。木星への出発後は風見博士に代わって基地の全指揮を取る。
上司である風見博士のことを尊敬しており、父のように慕っていた。そのためか、終盤で彼の裏切りが起きたときは動揺を隠せなかった。
春日 翔太(かすが しょうた)
声 - 小原乃梨子
理恵の弟。両親は幼い頃に他界し、それ以降は姉と一緒に暮らしていた。理恵がトリニティシティの研究施設に就職した際に保護施設に引き取られた。
とんでもないいたずらっ子で、施設の先生にパチンコ弾を打ったり、ワイヤーを使って車を引っ掛けようとするなど、かなりの悪戯をしてきた。トリニティシティに移住した後も悪戯を繰り返していたが、それはみんなの役に立ちたいという想いの裏返しだった。謙作のことを気に入っており、共に行動することも多い。ある事件で偶然知り合ったサチとは仲が良い関係になる。
マルチーノ
声 - 緒方賢一
トリニティシティのスポンサー。いわゆる守銭奴である。
商売を最優先するがゆえに、エルダー侵略時でありながら三体のロボットを売り払おうとしたり、イオニウムを基地に売らなかったりと非常識な行動が目立つ。しかし娘のミナコの言い分には弱く、ロボットを売ろうとしたときも彼女のお願いで取りやめている。
ミナコ・マルチーノ
声 - 吉田理保子
マルチーノの一人娘。かなりの行動派で、ムチャな事をすることが多い。反面、パパであるマルチーノにおねだりするなど、少しわがままな面もある。
初対面で闘志也に一目ぼれし、それ以降は無理やり基地に押しかけたり、毎日のように電話をかけてきたりして闘志也にアタックする。理恵とは恋敵の関係。終盤では宇宙の平和のために、闘志也たちと共に戦うまでに成長した。
サチ
声 - 桂玲子
イオ出身の関西弁をしゃべる少女。エルダー襲来のときにイオから必死の思いで脱出し、北極で遭難信号を出して救助を待っていた。偶然、翔太が作った通信機に遭難信号がキャッチされ、一緒に救助に向った謙作とともに彼女を救出する。
イオで生活していたときは家族に嫌われ、寂しい思いをしてきた。そんな自分の状況を、彼女はジュール・ルナールの小説・「にんじん」の主人公に例えていた。救助された後は親戚に引き取られたが、そこでもイオのときと同じ状況に陥っていた。そのため、サチはそこから抜け出し、トリニティシティに居候する事になった。自分を助けてくれた謙作を兄のように慕い、翔太とも話が進むうちに仲が進展していった。

エルダー軍

テラル総司令
声 - 小原乃梨子 / 鶴ひろみ(スーパーロボット大戦シリーズ)
トリニティエネルギー奪取の命を元老院から受け、過去の地球に派遣されたエルダーの総司令官。しかし非情になれない面があり、理恵が身を張って闘志也を助ける場面を目撃したときも躊躇している。トリニティシティを攻撃し、エネルギーを奪取するために総司令官としてこの時代にやってきたが、本来は争いを嫌い、宇宙の平和を願う善き心を持つ人物である。実は本物のテラルは既に死亡しており、現在の彼は、その恋人であるリラが、自らの意識をテラルをモデルに作られた生体アンドロイドに移植したもの。
ガガーンがこの時代に来、前線基地を破壊された後はしだいに立場を追われ、ついには総司令の座まで奪われてしまう。失脚後はジーラの助けで基地を脱出し、地球に逃亡する。そして真相を知った闘志也たちと協力してガガーンに立ち向かうことになる。
リーツ司令
声 - 飯塚昭三
テラルの副官。コスモザウルスの指揮を執る。ジーラとは仲が悪く、初期の頃はお互いにいがみ合っていた。反逆の際、ガガーンのペットであるロッドバードを殺害し、ガガーンに立ち向かったが、メサの銃撃により倒される。
ジーラ
声 - 吉田理保子
テラルの副官。コスモザウルスの開発を行うほか、自ら指揮を執ることもある。リーツとはライバル関係にあり、相手の足を引っ張る事も多かった。ガガーンが総司令の座を奪ったときに寝返ったが、それはテラルを守るための芝居だった。彼女はテラルを仮死状態にしてエルダー基地から逃亡したが、追手の銃弾に倒れ、テラルに寝返りの芝居を詫びながら息絶える。
ガガーン
声 - 寺島幹夫 / 藤原啓治(スーパーロボット大戦シリーズ)
エルダー星のタカ派軍人。階級は少将。最初は副指令としてテラル達に近づいたが、しだいに本性を見せ始め、ついにはテラルを失脚させ軍の全実権を掌握した。
冷酷非情で、役に立たないもの、はむかうものは容赦なく切り捨てる。自らの実力を示すため、前総司令官であるテラルの前線基地を攻撃し、破壊するなど、思い切った行動をとることも多い。実はテラルの正体を知っており、最後の戦いではそのことを利用して本人の弱みを握った。
終盤では自ら巨大ロボ・ガルゴスを駆って最後の戦いに赴いてゴッドシグマを追い詰めるが、捨て身の反撃でガルゴスは大破。最終的に闘志也に追い詰められ、彼に射殺された。
ダルトン
声 - 屋良有作(後半ナレーションも兼任)
ガガーンの副官および戦闘指揮官。メサとは共に戦う仲間と思っていたが、終盤では仲間割れしかけるまでに仲が悪化した。ガガーンに忠誠を誓っており、最期まで彼の下で戦った。
メサ
声 - 山田俊司
ガガーン配下の科学技術長官。コスモザウルスをパワーアップさせる特殊メッキコーティングを開発した。裏切りが自分の美学と考えており、テラルに対しても味方に付くと見せかけて罠にかける、といった行為をとっている。

メカ

単体ロボとサポートメカ

単体ロボはゴッドシグマを構成する3体の中型ロボットでそれぞれ空、海、陸を司る呼称が与えられている。惑星開発のために製作されたが、エルダー星人の攻撃を受けてやむなく戦闘用に転用することになった。とはいうものの、初戦ではエルダーの戦闘機を打ち落とすなど、かなりの戦果をあげている。

各ロボットにはコンピュータが搭載されており、操縦者の技量と適性を判断する。特にゴッドシグマのメインコックピットを担当する空雷王は適性がシビアで、高度な操縦テクニックを習得していないと不適格とされ、操縦すらできない。ただし適格者がシートに座っていれば他の人が代わりに動かす事は可能らしい。通常はそれぞれ「1号ロボ」「2号ロボ」「3号ロボ」と呼ばれている。

空雷王(くうらいおう)
壇闘志也が搭乗。赤と黒を基調としたロボット。ゴッドシグマの膝から上になる。主に空中戦で能力を発揮する。3体の中では最も攻撃力に優れ、武器の種類も多い。
玩具においては、足首の裏に合体時の腕部(拳)のパーツが格納されている。アニメの合体でも、空雷王の足首から射出し、腕に装着されるシーンが見られる。
武器
空雷剣
空雷王専用の剣。使用する機会は少なかった。
リベットガン
指先から発射されるリベット状のミサイル。
空雷弓
左腕に装着される弓状の武器。
クウライショット
右腕に装着されるパチンコ。特殊弾丸を発射できる。
クウライカッター
腹部のスリットから射出されるブーメラン状の飛び道具。連射が可能。
クウライショック
両肩に装備されているロッドからビームを発射する。
海鳴王(かいめいおう)
ジュリィ野口が搭乗。青を基調としたロボット。ゴッドシグマの右足の膝から下になる。水圧に強く、深海での行動も可能。調査用のロボットでもあるため、索敵能力が高い。
武器
アイスブリザード
胸から放射される冷凍光線。合体時でも使用可能。
カイメイミサイル
膝から発射されるミサイル。左右2発ずつ発射できる。
ダブルチェーン
腰のバックルから取り出す鞭状の武器。ゴッドシグマが使用したときもある。
ウォーターガン
左右の脚部に収納されている武器。本体とバレルに分かれていて、使用時に組み立てる。ウォーターガンという名前だが、銛状のミサイルを発射する。
ネットキャッチャー
両手から放射する網状の捕獲装備。
陸震王(りくしんおう)
吉良謙作が搭乗。黄色を基調とした格闘戦の得意なパワータイプのロボット。ゴッドシグマの左足の膝から下になる。足裏からドリルを出して地中に潜る事も可能。元々が作業用であるためか、主にハンマーやドリルなどといった作業道具を武器として使用している。玩具版ではリクシンハンマーの代わりに、玩具オリジナルの武器である陸震剣が専用武器として入っている。
武器
リクシンミサイル
海鳴王同様、膝から発射する先端がドリルになっているミサイル。
リクシンハンマー
腹の中に収納されているハンマー。状況に応じて二つ使うこともある。
レッドビーム
胸から放射する熱光線。
アタックドリル
脚部に収納されている武器。先端のドリルを回転させ敵を攻撃する。一度だけゴッドシグマが使用したときがあった。
ビッグウイング
無人航空機。ゴッドシグマへの合体時にトリニティエネルギーを充填され、トリニティシティより発進する。ゴッドシグマの上半身である空雷王を格納するように合体し、胸部と背部になる。合体後はゴッドシールドや無双剣などのウェポンベイとしても機能する。また、トリニティエネルギーを放射する事で火星の氷を溶かし、氷に埋められたトリニティシティの窮地を救う活躍も見せている。
村上克司による当初のデザイン画稿では存在しておらず、後にプロポーションの調整を目的として追加された機体である。

宇宙大帝ゴッドシグマ

空雷王、海鳴王、陸震王の3体のロボットとビッグウイングが合体して完成する巨大ロボット。

「シグマフォーメーション」の合図で三角形のフォーメーションをとり、「トリニティチャージ」の掛け声でトリニティエネルギーを充填したビッグウイングを呼び寄せ合体する。合体のバンクシーンは初期と中期以降の2パターンが存在する。

全高は当初は265mとされていたが、劇中の描写等の問題により、放送後に66mに再設定された。重量1200.0t。動力源はトリニティエネルギー。地球から木星付近まで往復できるほどの航行能力を持つ。メインパイロットである闘志也一人だけでも操縦可能だが、他の2機のジェネレーター制御ができなくなるため、出力は落ちてしまう。

最終回でガルゴスと相打ちになるが、戦いが終わった後に修復、1人乗りに改造され、闘志也とともに未来へ旅立つ。

武器
無双剣(むそうけん)
ウイングに収納されている大剣。本来V字状の翼が左翼を降ろし斜め一直線に変形した後、上側の翼端から柄が出て引き抜かれる。下から抜くバージョンも存在する。主な必殺技は「無双剣・唐竹割り」「無双剣・十文字斬り」「無双剣・水平斬り」など。
ゴッドシールド
背部のプレートを取り外して腕に装着するシールド。
ゴッドストリング
胸から三角形状のビームを発生させ、敵に投げて絡ませる捕獲武器。
フィンガーニードル
ゴッドシグマの指先から発射する針状の弾丸。
ゴッドトマホーク
背部に収納されている一対の斧。
スピンソーサー
腰に装備している円盤状の投擲武器。
シグマブレスト
特殊メッキでコーティングされたコスモザウルスに対する打開策として、かねてより開発が進められていた技術を応用した武器。特殊な放射線を照射してメッキ装甲を剥がし、耐久力を低下させた後に無双剣で止めを刺す。前回の戦闘で破損したビッグウイングの両翼に装備された。
ビッグウイングアタック
ビッグウイングを切り離して体当たりさせる大技。無双剣の通用しない敵に対し、最後の切札として使用する。ただしトリニティエネルギーが充填されているビッグウイングを切り離すため、ゴッドシグマ本体の戦闘能力と防御力は低下する。そのため「ビッグウイングアタック」は葉巻型巨大戦闘メカ(第25話)と巨大ロボ・ガルゴス(第49・50話)に対して行ったのみである。『スーパーロボット大戦Z』では「トリニティウィング」となっている。なお本編でも25話での使用時では「トリニティウイング ウイングアタック」と叫んでいる。

このほかにも、先述のように戦況に応じて単体ロボの武器を使用している。

トリニティエネルギー

風見博士が発見・開発した超エネルギー。トリニティエネルギーは化学反応などのエネルギーとは異なり、次元の歪みによって発生するエネルギーである。木星のイオでしか採掘されない特殊な超重金属「イオニウム」を利用して空間を歪ませることによって、トリニティエネルギーを取り出すことが可能となる。

250年後の未来では、トリニティエネルギーを利用した兵器を地球軍が所持しており、エルダー軍を始めとする宇宙軍の脅威となっていた。エルダー側もそれに匹敵するエネルギーの発見に尽力したが、失敗に終わっている。実験は失敗に終わるも、タイムワープシステム(タイムシップ)という偶然の結果による「副産物」を生み出した。

トリニティエネルギーを取り出せる量はイオニウムの量によって決められるため、貯蔵量に限りがある。また、ゴッドシグマに合体するごとにトリニティエネルギーは消費されるため、随時エネルギーを発生・貯蔵する必要がある。

風見博士はトリニティエネルギーが悪用される可能性を危惧し、製造方法などを極秘にしていた。助手であるジュリィにも詳細を教えておらず、風見博士の裏切りが起きた終盤では苦戦を強いられる原因となった。後にジュリィがパスワードを解除し、トリニティエネルギーの製造方法を解明している。

トリニティシティ

マルチーノが投資し、風見博士がトリニティエネルギー開発のために作った人工島。トリニティエネルギーの秘密防衛のためにか、エルダー星人の攻撃の前からかなり強力な自己防衛能力を保有している。

当初は港に接岸していたが、エルダーの攻撃によって損傷がひどくなったために移動し、メガロシティのドックで修復と改造を受ける。しかしそれによって近隣都市がとばっちりで攻撃を受けたため、修復後は海上の孤島に移動することになる。その際に巨大な宇宙基地としての機能を追加された。

テラルとの合流後、敵の本拠地イオへ向けてその巨体を宇宙へと羽ばたかせた。しかしその行動は闘志也たちが独断でおこなったため、風見博士の怒りを買う結果となった。

金属獣コスモザウルス

エルダー星人がトリニティシティへ攻撃を仕掛けるために開発された金属生命体。木星大赤点からエネルギーと原料を取り込み、イオのエルダー基地で生成される宇宙生物に、攻撃武器と重金属を取り込み完成する。

毎回、無双剣でとどめを刺されるが、後半、メサが開発した特殊メッキを表面に施されパワーアップした。このメッキ加工処理は無敵と思われていた無双剣をはじき返し、逆に粉砕するという成果を残した。しかし、風見博士がゴッドシグマに追加した「シグマブレスト」によって、特殊メッキが剥がされてしまう結果となった。

エルダーの戦力はコスモザウルスのほかにも純粋な戦闘マシンである「攻撃メカ」や、戦艦や宇宙戦闘機「ハルピィIII」などといった多数のメカを所有している。また、タイムシップでもあるテラルの前線基地「宇宙要塞艦ハイドレーク」他、ガガーンは司令塔を兼ねる宇宙要塞の先端には巨大ロボット・ガルゴスを隠しており、最終決戦時にはゴッドシグマを窮地に陥らせている。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「がんばれ!宇宙の戦士」
歌 - ささきいさおこおろぎ'73コロムビアゆりかご会
エンディングテーマ「レッド・ブルー・イエロー」
歌 - かおりくみこ、こおろぎ'73、コロムビアゆりかご会
2曲共に、作詞 - 八手三郎 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 武市昌久
エンディング曲「レッド・ブルー・イエロー」には太陽系の惑星配列が含まれている。放送当時は冥王星海王星の内側を回っており、その時点での惑星配列とは合っていないが、作中年代の西暦2050年時点では歌詞の順序となる。
放送前年に木星の輪が発見されたことを受け、本作のエンディングにも木星に輪が描かれている。しかし、細すぎて影が確認できなかったためながらく発見されていなかった本物の木星の輪とは異なり、輪の影が木星本体に落ちている形になっている。

各話リスト

話数 放送日 サブタイトル 脚本 コンテ 演出 作画監督 登場メカ
第1話 1980年
3月19日
怒れイオの戦士 田口章一 斧谷稔 てらだけんじ 宇田川一彦 コスモザウルス グラーケン
第2話 3月26日 トリニティ基地浮上 山崎久 てらだけんじ アベ正己
第3話 4月16日 イオに向って合体だ 辻真先 横山裕一朗 四辻たかお 中村孝 コスモザウルス クラウド
第4話 4月23日 コスモザウルスの秘密 中原朗 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス バイゲルン
第5話 4月29日[1] じゃじゃ馬救出作戦 沼尻東 てらだけんじ 竹市正勝 コスモザウルス エルドン
第6話 小さな侵入者 辻真先 横山裕一朗 四辻たかお 中村孝 コスモザウルス シースタン
第7話 4月30日 月面へ出撃せよ 中原朗 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス タングル
第8話 5月7日 わんぱく大作戦 北島信幸 横尾潔 川本平兼 コスモザウルス キューゲラン
第9話 5月14日 イオからの生還者 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス デビルゲラー
第10話 5月21日 父として博士として 辻真先 てらだけんじ 高井戸仁 森一芳 コスモザウルス フレキシーブ
コスモザウルス マーダラー
第11話 5月28日 小さな恋人の危機 曽田博久 こうたつま 小鹿英吉 - コスモザウルス アイスアクサー
第12話 6月4日 敵エルダー星を発見 辻真先 四辻たかお 谷沢豊 コスモザウルス ザンゴ
第13話 6月11日 イオの花が咲いた 山崎久 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス スネッカ
第14話 6月18日 怒りの対決
第15話 6月25日 危険なプレゼント 桜井正明 久野弘 林和男 コスモザウルス マシンガム
第16話 7月2日 敵将テラルの秘密 辻真先 鳴海潤 森一芳 コスモザウルス シェルル
第17話 7月9日 巨大ロボットの買主 中原朗 こうたつま 鳴海潤 小野茂 巨大ロボット マケドニアン
第18話 7月16日 恐怖の合体くずし 山崎久 鳴海潤 新田敏夫 コスモザウルス ゴンザル
第19話 7月23日 ロボット発進不能 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス ジェロギラス
第20話 7月30日 ジュリィの秘密貯金 桜井正明 榎本高二 岡迫和之 福田皖 コスモザウルス ライアンダー
第21話 8月6日 隕石包囲網を破れ 後藤雷太 森一芳 コスモザウルス リュードル
第22話 8月13日 空雷王帰還せず 中原朗 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス ムカデラン
第23話 8月20日 幻の魚を見た 桜井正明 久野弘 林和男 コスモザウルス デビルフィッシャー
第24話 8月27日 イオへ200キロ 中原朗 岡迫和之 高木敏夫 コスモザウルス マルダス
第25話 9月3日 基地移動指令 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 葉巻型巨大戦闘メカ(名称不明)
第26話 9月10日 可愛い反逆者 コスモザウルス ベリガリウス
第27話 9月17日 2300年の敵 桜井正明 小鹿英吉 西城明 コスモザウルス タイガンガン
第28話 9月24日 新しき戦いの序曲 中原朗 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス ゲマガラー
第29話 10月1日 地球の白旗を見よ 桜井正明 久野弘 岡崎恵三 コスモザウルス バッファローダ
第30話 10月8日 危険がいっぱい 中原朗 野寺三郎 宮崎一哉 飯野皓 コスモザウルス フクロンガー
第31話 10月15日 イオ最新情報 榎本高二 紀裕行 樋口善法
第32話 10月22日 月を賭けた決闘 陶山智 森山孝一郎 山内重保 中本正美 コスモザウルス 古代竜
第33話 10月29日 地獄のスタジアム 岡迫和之 西城明 コスモザウルス フロッガー
第34話 11月5日 敵将テラルの涙 桜井正明 森山孝一郎 篠田章 コスモザウルス アルマジロズ
第35話 11月12日 テラル処刑の日 中原朗 吉田浩 新田敏夫 コスモザウルス ガンキング
第36話 11月19日 我がジュリイの妹 陶山智 鳴海潤 飯野皓 コスモザウルス ツノロング
第37話 11月26日 2300年の秘密 桜井正明 久野弘 岡崎恵三 コスモザウルス ヨクリュウダー
第38話 12月3日 イオへの旅立ち 島田真之 渡部秀雄 飯野皓 コスモザウルス バリラット
第39話 12月10日 裏切者は誰だ 陶山智 岡迫和之 西城明 コスモザウルス ガララ
第40話 12月17日 死を招く火星 中原朗 松浦錠平 中本正美 コスモザウルス アームストロング
第41話 12月24日 誕生日は葬式の日 桜井正明 吉田浩 森一芳 コスモザウルス タガンダー
第42話 12月31日 火星の反乱 陶山智 紀裕行 谷沢豊 コスモザウルス ジゴラー
第43話 1981年
1月7日
テラルの骨を拾え 島田真之 鳴海潤 飯野皓 浮動惑星
第44話 1月14日 イオが消えた 桜井正明 久野弘 岡崎恵三 コスモザウルス エイルダー
第45話 1月21日 闘う・イオの地球人 中原朗 松浦錠平 中本正美 バースト吸収衛星
第46話 1月28日 狂気の敗北宣言 桜井正明 宮崎一哉 飯野皓 攻撃メカ・エルガッター
第47話 2月4日 風見博士の反逆 曽田博久 吉田浩 森一芳
第48話 2月11日 イオの地に立つ 山崎久 松浦錠平 中本正美 攻撃メカ・ハグルガー
第49話 2月18日 イオに立つ墓標 桜井正明 岡迫和之 森一芳 巨大ロボ ガルゴス
第50話 2月25日 未来への旅立ち 宮崎一哉 飯野皓

放送休止理由(1980年)
4月2日:春休みプレゼント「アニメスペシャル ほえろブンブン」(18:30-19:54)
4月9日:春だ・新学期だ・凸凹大学校エスチャー大会(19:30-20:54)

映像ソフト

2011年3月16日に、DVD-BOX『宇宙大帝ゴッドシグマ コンプリートDVD』がポニーキャニオンから発売された。(完全生産限定版)
VHSLD時代にも実現しなかった、初の映像ソフト化となる。

過去に、2003年2月から7月まで、東映チャンネルの「スーパーロボット列伝」にて再放送された事はある。

玩具

  • 1980年にポピー(現:バンダイ)から「DX超合金 宇宙合体 ゴッドシグマ」が発売された。「空雷王」「海鳴王」「陸震王」の3ロボットと「ビッグウイング」がセットになっており、ゴッドシグマに合体が出来る。また「無双剣」「ゴッドシールド」などのゴッドシグマ武器や、「空雷弓」などの単体ロボ武器が付属されており、ゴッドシールドは映像同様ビッグウイングに装着できる。キャッチコピーは「ポピーの超合金は、またやりました!」。
  • 2011年7月30日にバンダイから「超合金魂」の一環としてゴッドシグマが発売、3ロボとビッグウイング、そしてゴッドシグマ武器や単体ロボ武器がセットになっている。また「宇宙合体」には無かった装備として、ビッグウイングの両端を広げ、「シグマブレスト」発射体勢を再現する事ができる。

ゲーム作品への登場

本作品はバンプレスト(現在のバンダイナムコゲームス)製作のゲームに登場している。一度目は1992年にファミコンで発売された『シャッフルファイト』で、二度目は2008年にPS2で発売された『スーパーロボット大戦Z』。この内『スーパーロボット大戦Z』では檀闘志也役の富山敬が故人となっていたため、関智一が役を担当している。また同作では、同時に登場している『超重神グラヴィオン』に「ゴッドΣグラヴィオン」という名称のロボットが登場しており、それに因んだクロスオーバーが用意されている。続編の『第2次スーパーロボット大戦Z』でも引き続き登場。

脚注

  1. 4月29日は特番枠で二話一挙放映。

テンプレート:前後番組