上越市

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テンプレート:Infobox 上越市(じょうえつし)は、新潟県南西部(上越地方)に位置する都市である。特例市に指定されており、新潟県内では第3位の人口を擁する。市制施行は1971年であるが、2005年に周辺の13町村と合併して現在の市域を成立させている。

概要

ファイル:Naoetsu district Joetsu city Aerial photograph.1975.jpg
直江津地区周辺の空中写真。
1975年撮影の3枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。
ファイル:Takada district Joetsu city Aerial photograph.1975.jpg
高田地区周辺の空中写真。
1975年撮影の9枚を合成作成。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成。

1971年4月に、高田市直江津市合併して成立した。2005年1月に周辺の13町村と合併し、佐渡島を超える面積となった。市町村の合併の特例等に関する法律(合併特例法)に基づく地域自治区制度を初めて導入した市で、現在は地方自治法に基づく28の地域自治区を設置している。詳しくは地域の節を参照。

東の新潟市まで133km、西の富山市まで139kmの場所に位置する。日本海に面しており、夏には内陸の長野県方面からの海水浴客が多く訪れる。

律令時代には越後国国府が置かれ、戦国時代には長尾景虎(上杉謙信)に代表される長尾氏上杉氏)が春日山城を居城としたため城下町として盛えた。江戸時代には高田藩の藩庁高田城が置かれた。

市名

由来

上越地方(県の本州部分を3分したうちの南西)に位置することによる。

市名変更運動

旧上越市と周辺13町村が合併する際に行政側が新市名を上越市に決めた理由とする市内530団体へのアンケート(4割が回答)[1]では意見不足とする考えを持つ市民団体の「住民自治と合併問題を考える会」が北陸新幹線の着工を契機として、この市を通らないJR上越新幹線上越線と、この市とが混同されることを避けるために、「上越市」の市名の改称を求めようと呼びかけている。「住民自治と合併問題を考える会」が2007年に実施した住民アンケート(回答者数70人複数回答)によると、新市名に「頸城」関連が36件に対し「上越市」は1件も無かった[2]。「市名を考える市民の会」が発刊した小冊子「上越市でいいんですか?市民が誇れる市名を!」の出版記念講演会において、地名研究家の楠原佑介は「決めるのは市民のみなさん」とした上で「頸城野市は十分、検討に値する案」と述べた[3]

地理

市内の大部分の地域は豪雪地帯対策特別措置法に基づき特別豪雪地帯に指定されている。

気候

高田測候所(現在の高田特別地域気象観測所)では、1945年2月26日に最深積雪377cmを記録した。これは日本の気象台・測候所では最深記録である。

1990年代以降は積雪は減少しており、1mにさえならない年も多くなっていたが、2012年2月10日には1986年2月6日の324㎝以来26年ぶりに積雪が2mを超え222cmを観測した。しかし、直江津などの沿岸部はそこまでの豪雪とはならず、市内でも積雪量には大きな差があり内陸部へいくほど豪雪傾向となる。 テンプレート:Weather box

歴史

ファイル:Statue of Uesugi Kenshin at Kasugayama Castle.jpg
上杉謙信公の銅像(春日山城跡)

前史

古墳時代
水科古墳群宮口古墳群に代表される群集墳が見られる。
飛鳥時代
越国が建国され、後に分割されて成立した越中国の管轄となる。
702年大宝テンプレート:02年) - 所属する頸城郡が越中国より越後国に譲られる。
奈良時代
越後国の国衙が置かれる(越後国府)。
1207年建永テンプレート:02年) - 親鸞が国府に配流される。
室町時代
越後守護上杉氏の城館(上杉館)が置かれ、永正の乱後は守護代長尾氏春日山城を居城とする。
1497年明応テンプレート:06年) - 長尾能景林泉寺を建立する。
1507年永正テンプレート:04年) - 長尾為景上杉房能を自害に追い込む(永正の乱)。
1562年永禄テンプレート:05年) - 上杉政虎(上杉謙信)が五智国分寺を再興する。
1567年(永禄10年) - 上杉輝虎(上杉謙信)が浄興寺を招聘する。
安土桃山時代
1578年天正テンプレート:06年) - 御館の乱が起こる。
1598年慶長テンプレート:03年) - 上杉景勝が会津に移封され、堀秀治が入府する。
江戸時代
幕藩体制の成立により、春日山藩が立藩される。
1607年(慶長12年)- 堀忠俊福島城を築き、春日山城は廃城となる(福島藩の立藩)。
1610年(慶長15年) - 越後福嶋騒動によって堀氏は改易となる。
1614年(慶長19年) - 松平忠輝高田城を築き、福島城は廃城となる(高田藩の立藩)。
1616年元和テンプレート:02年) - 牧野忠成長峰藩を立藩する(1618年に廃藩)。
1681年天和元年) - 越後騒動によって越前松平氏は改易となり、高田藩の領地は天領となる。
1684年貞享元年) - 江戸幕府により川浦陣屋が置かれる。
1685年(貞享テンプレート:02年) - 稲葉正往が高田藩を再度立藩する。
1751年寛延テンプレート:04年) - 高田地震が発生する。
1868年慶応テンプレート:04年) - 明治維新により、 旧天領・旗本領は柏崎県の管轄となる。
明治以降
1869年(明治テンプレート:02年) - 旧天領・旗本領の主管自治体が柏崎県(第1次)、越後府水原県、柏崎県(第2次)と変遷する。
1871年(明治テンプレート:04年) - 廃藩置県により高田藩は高田県となる。高田県は柏崎県に編入される。
1873年(明治テンプレート:06年) - 柏崎県が新潟県に編入される。
1883年(明治16年) - 高田事件が発生する。
1886年(明治19年)- 信越本線が開業する。
1897年(明治30年)- 北越鉄道(現信越本線)が開業する。
1901年(明治34年) - 春日山神社が建立される。
1908年(明治41年) - 大日本帝国陸軍第13師団高田に入城する。
1911年(明治44年) - テオドール・エードラー・フォン・レルヒ金谷山において、日本で初めてとなるスキー指導を行う。
1914年10月テンプレート:01日 - 頸城鉄道線が開業する(1971年に全線廃止)。
1949年テンプレート:03月30日 - 名立機雷爆発事件が発生する。

上越市成立後

1971年テンプレート:04月29日 - 高田市直江津市が合併して上越市が成立する。
1978年10月テンプレート:01日 - 上越教育大学が開学する。
1983年11月テンプレート:09日 - 北陸自動車道が延伸開通する。
1994年テンプレート:04月テンプレート:01日 - 新潟県立看護短期大学が開学する(2005年に廃止)。
1997年テンプレート:03月22日 - 北越急行ほくほく線が開業する。
1997年10月16日 - 上信越自動車道が延伸開通する。

平成の大合併後

平成の大合併によって、人口は一時的に県内第2位となったが(現在は後から合併した長岡市に次いで第3位)、合併した13町村中9町村が過疎地域であり、過疎地域促進特別措置法特例措置の条件を満たしていることから、過疎地域(いわゆる「みなし過疎」)に指定された。これにより全国一人口の多い過疎地域となった。

2005年テンプレート:01月テンプレート:01日 - 東頸城郡安塚町浦川原村大島村牧村中頸城郡柿崎町大潟町頸城村吉川町中郷村板倉町清里村三和村西頸城郡名立町を編入合併する。
2007年テンプレート:04月テンプレート:01日 - 特例市に移行する。
2012年テンプレート:07月テンプレート:01日 - 上越火力発電所が営業運転を開始する。

人口

テンプレート:人口統計

行政

市行政

  • 上越市は、日本経済新聞社2001年に行った全国住民サービス番付の行政革新度の総合で、全国1位になった。

国の行政機関

  • 法務省
    • 新潟保護観察所上越駐在官事務所

議会

市議会

会派の構成(定員32人)

会派名 議席数
新政 8
創風クラブ 8
市民クラブ 4
みらい 3
日本共産党議員団 3
公明党 2
無所属 4

(2016年4月28日任期満了予定)

県議会

上越市選挙区(定員5名)を構成する。

選出議員

議員名 会派 当選回数
小山芳元 社会民主県民連合 5
小林林一 自由民主党 3
梅谷守 民主党 2
楡井辰雄 自由民主党 2
矢野学 自由民主党 1

(2015年4月29日任期満了予定)

国会議員

産業

主な本社

主な工場

鉱業

メタンハイドレートが沖合で発見された。

姉妹都市・友好都市等

戦国浪漫街道関係都市

上杉謙信の城下町である上越市、武田信玄の城下町の甲府市、上杉と武田による川中島の戦いのあった長野市の三市の間で、友好関係を結んでいる。上越市の公式サイトには現在この関係については記載されていない。長野市とは「集客プロモーションパートナー都市協定」という協定が別に結ばれている。

地域

旧上越市

テンプレート:Infobox 旧上越市は、大きく分けて高田・春日山・直江津の三地区に大きく分けられる。

が建設されるなど政治的中心であった歴史が長い旧高田市と、陸海交通の要衝として発展した旧直江津市が合併したことから、2つ以上の核を持つ(複核型)市となっており、道路標識にも上越市街(高田)上越市街(直江津)と表記されている。市庁舎は、高田と直江津の中間に位置する春日山地区にある。

郊外上越IC付近では、ロードサイドショップの進出が著しい。上越ウイングマーケットセンターは、北陸地方でも最大規模の郊外型ショッピングセンターである。また、春日山の市庁舎の周辺では、高層マンションなどの建設が進む。

2009年10月に入って高田市街地にある上越大和の閉店が発表され、2010年4月に閉店した。

地域自治区

上越市(2005年設置)は、2005年1月1日に合併した13町村について、合併特例法で定められた地域自治区制度(政令指定都市行政区とは異なる)を全国で初めて導入した。これは地域住民の声を行政に反映させるための制度で、編入した町村の住所にはそれぞれ旧町村名を冠した区名が付され、旧町村役場は「区総合事務所」となり、それぞれ所長が配置される。また旧町村議会に代わって住民の意見を集約する地域協議会が各区域ごとに設置され、住民から選ばれた委員(ボランティア)が、市の施設運営や予算などについて協議し、市長に意見を伝えることができる。

合併後、13区の住所からは「大字」が省かれ、一部の地名が変更となった。旧上越市に当たる地区には地域自治区が設置されていなかったが、「高田区」「春日区」「直江津区」はじめ昭和の大合併以前の市町村区域に基づく15区が、2009年10月に設置された[4]。なお、2008年4月からは地方自治法に基づく地域自治区となっている。

2005年1月設置


2009年10月

  • 高田区
  • 新道区
  • 金谷区
  • 春日区
  • 諏訪区
  • 津有区
  • 三郷区
  • 和田区
  • 高士区
  • 直江津区
  • 有田区
  • 八千浦区
  • 保倉区
  • 北諏訪区
  • 谷浜・桑取区

教育

テンプレート:Main

総合大学はないが、上越教育大学新潟県立看護大学の2単科大学がある。

スポーツ

スキー

日露戦争に勝利した日本の軍事研究を目的に来日したテオドール・エードラー・フォン・レルヒ少佐が、1911年に、陸軍第13師団が置かれた高田に赴任し、金谷山で日本で初めてとなるスキー講習を行ったことから、上越市は「日本スキーの発祥地」としても知られる。

姉妹都市の一つリリエンフェルト市(オーストリア)は、「アルペンスキーの父」ことマティアス・ツダルスキーが、オーストリア・ハンガリー陸軍将校レルヒにスキーを指導した地である。

本拠地を置くスポーツチーム

施設

ファイル:Memorial for skiing originated in Japan, 20121206.jpg
日本スキー発祥記念館(新潟県上越市金谷山)

主な市営施設

  • 上越市総合体育館
  • オールシーズンプール
  • リージョンプラザ上越(屋内スタジアム・スケートリンク・プール)
  • 金谷山公園BMXコース
  • 直江津海岸ビーチバレーコート

高田公園

  • 上越市高田公園弓道場
  • 上越市武道場
  • 上越市高田公園陸上競技場
  • 上越市高田公園ゲートボール場

文化施設

図書館

  • 上越市立高田図書館
  • 上越市立直江津図書館

美術館

博物館・科学館

学習施設

文化財


防衛施設

研究施設

マスコミ

新潟県内で唯一、テレビ東京の受信点を持っており、1986年の設立時から、同局のアナログ放送区域外再放送を開始。2011年3月1日から2014年7月24日まで地上デジタル放送の再送信を行う。

  • 株式会社上越タイムス社(新聞社)
  • エフエム上越放送株式会社(ラジオ局)
  • 上越市有線放送電話協会(有線放送)
  • ジャックランド(雑誌編集社)

交通

ファイル:Construction of Joetsu Station on the Hokuriku Shinkansen, 20130302.jpg
脇野田駅裏には建設中の新幹線駅の姿が見える(新潟県上越市・2013年3月撮影)

鉄道

市内の鉄道路線は東日本旅客鉄道(JR東日本)と西日本旅客鉄道(JR西日本)のJRグループ2社、それに第三セクター北越急行の計3社により運行されている。この3社の列車が乗り入れる直江津駅は、頸城地方のJRグループの要衝として機能している。また、将来的には北陸新幹線長野新幹線)が市内に乗り入れることとなっているが新幹線駅予定地は市中心部から離れている(現脇野田駅付近)。在来線信越線の線路、脇野田駅は、新幹線駅予定地に移設される予定である。

バス

道路

上越市は、北陸地方屈指の交通の要衝であり、日本海側(北陸地方)から内陸部(甲信地方)や太平洋側(南関東東海地方)に至るルートのターミナルとなっている。

高速道路

一般国道

主要地方道

テンプレート:Col-begin テンプレート:Col-break

テンプレート:Col-break

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一般県道


道の駅

港湾・航路

観光

観光地

文化

祭事・催事

食文化

  • おぼろ
  • 魚の煮物(深ざめの煮こごりほか)
  • ぴりっ子 神楽南蛮(ししとうがらし)を使用した、歴史が古い辛味調味料
  • 上越コシヒカリ(
  • くびき
  • えだまめ
  • 越の丸なす

上越市が舞台の作品

上越市にゆかりのある有名人

政官界・軍人

学界・言論界・実業界

芸術・マスコミ

スポーツ

電話番号

市内の加入電話市外局番は下記の通り。2002年7月20日、上越市の市内局番は逼迫対策のため三桁化された。県内には市外局番「025」を使用している地域が複数あるが、現在は市内局番500~540番台及び590番台が上越市域に割り当てられている。

2006年1月現在、上越MAと安塚MAの相互通話は未だMAの統合はされておらず隣接扱いのため、市外局番025が必要である。

  • 025(510-549、但し517局は天気予報のため使用されない。) - 下記以外の地域(上越MA)
  • 025(500-509、590-599) - 安塚区、浦川原区、大島区(安塚MA)
  • 0255(70-89) - 板倉区・中郷区(新井MA)

なお、これらとは別に、糸魚川市に550・560・600番台が割り当てられているが、上越市との相互通話は市外局番025が必要である(上越、新井MAから隣接扱い)。

外部リンク

テンプレート:Sister

脚注

テンプレート:Reflist

テンプレート:Navbox

テンプレート:日本の特例市
  1. 「上越市」でいいですか(3/8)YOMIURI ONLINE
  2. 上越市でいいんですか? 北陸新幹線めぐり市名変更運動 産経新聞 2008年12月10日
  3. 市名考える冊子発行 上越タイムス 2008年12月5日
  4. 上越市 地域自治区(地域協議会)(上越市)
  5. テンプレート:PDFlink