頸城自動車
頸城自動車(くびきじどうしゃ)は、新潟県上越市に本社を置き、同市を中心とする上越地方で路線バス、貸切バスなどバスの運行を行う企業。通称は頸城バスだが、社章からマルケーとも呼ばれる。社名の「くびき」については拡張新字体で「頚城」と記されるケースがあるが、登記上の正式表記は「頸城」である。
かつての社名は頸城鉄道、頸城鉄道自動車で、鉄道事業(頸城鉄道線)も行っていたが、こちらは1971年(昭和46年)に廃止された。
沿革
- 1913年(大正2年)4月6日 頸城鉄道が設立される。
- 1914年(大正3年)10月1日 頸城鉄道線が開業。
- 1929年(昭和4年)4月 路線バス事業を開始。浦川原 - 直江津間を1日4往復運行。
- 1944年(昭和19年)5月5日 交通統合により「頸城鉄道自動車」に社名を変更。
- 1971年(昭和46年)5月2日 頸城鉄道線廃止。
- 1971年(昭和46年)6月1日 鉄道部門の事業廃止に伴い、社名を「頸城自動車」に変更。
- 1983年(昭和58年)11月10日 高速バスに参入。高田 - 新潟線・直江津 - 新潟線の運行を開始。
- 1985年(昭和60年)9月21日 頸城小型バス(現在のくびき野バス)を設立。
- 1989年(平成元年)10月1日 柿崎出張所を頸北観光バスに移管。
- 1989年(平成元年)12月22日 初の県外路線である高田 - 東京線の運行を開始。
- 1990年(平成2年)10月22日 糸魚川 - 新潟線の運行を開始。
- 1991年(平成3年)6月 市内路線用車両の塗色に現在のデザインを採用する。
- 1992年(平成4年)10月1日 新井営業所を頸南バスに移管。
- 1994年(平成6年)10月1日 糸魚川営業所を糸魚川バスに移管。
- 1996年(平成8年)10月1日 浦川原出張所を東頸バスに移管。
- 1998年(平成10年)11月 ワンステップバスの導入を開始。
- 1999年(平成11年)10月1日 高田営業所と直江津営業所を統合、乗合営業所を設置。
- 1999年(平成11年)12月22日 高田 - 東京線を直江津まで延伸。
主な運行路線
高速バス
2007年(平成19年)現在、高速バスは県外線1路線、県内線2路線を運行している。県内線・県外線の3路線ともGPSを使用したバスロケーションシステム(にいがたバス-i、上越バス-i)に対応している。
県外線
現在の県外線は上記1路線のみ。
以前はこの他に1997年(平成9年)10月16日に運行を開始した直江津・高田 - 長野線(川中島バスと共同運行)があった。 当時は上信越自動車道が中郷インターチェンジまでしか開通しておらず、中郷以北は国道18号・上越大通りなどを経由していた。しかし、並行する信越本線の利用者を取り込めず不採算が続いた為、翌1998年(平成10年)7月を以って運行休止された。両社は上信越道が上越ジャンクションまで全通した後の運行再開を検討していたが、採算性の問題などもあり、現在に至るまで再開には至っていない。
県内線
- 直江津・高田 - 新潟線(高田経由直江津発着9往復、高田発着6往復)
- 糸魚川 - 新潟線(2往復)
- 2010年(平成22年)3月31日までは新潟交通と共同運行を行っていたが、現在は頸城自動車が単独で運行している。
- (ただし、新潟交通は撤退後も同路線の運行支援を行っている。路線の詳細は直江津・高田 - 新潟線を参照)
現在、県内線は上記2路線を運行している。両路線とも運賃精算に新潟県内高速バス共通カードが使用できる。
以前はこの他、下記の路線が運行されていた。
- 新井・高田 - 長岡線(越後交通と共同運行)1985年12月27日運行開始、新井 - 高田間199x年区間廃止、2007年4月1日全面廃止
- 糸魚川 - 高田線(頸城自動車単独運行)1988年7月21日運行開始、1999年4月1日休止、同年6月1日廃止
- 妙高高原 - 新潟線(新潟交通と共同運行)2000年4月1日運行開始、2001年12月廃止
路線バス
頸城自動車は上越市中心部を中心に路線網を有し、外郭部の上越地方各地は地域子会社各社が路線網を構築している。かつては上越市から国道8号などを経由して柏崎市に至る路線も運行していたが、現在は東頸バスが十日町市の松代・松之山地区などに路線を有しているのを除き、運行路線は上越地方内のみである。
運行路線
路線番号1 上越大通り線(本町経由)
- 南本町一丁目(今泉老人ホーム前)~高田~上越市役所入口~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~直江津港
- 南本町一丁目(今泉老人ホーム前)~高田本町~上越市役所入口~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~労災病院前
- 南本町一丁目(今泉老人ホーム前)~高田本町~上越市役所入口~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~直江津港~鵜の浜温泉
路線番号1 上越大通り線(中央病院・妙高市新井方面)
路線番号2 上越大通り線(西城町経由)
- 南本町一丁目(今泉老人ホーム前)~西城十字路~上越市役所入口(市役所(玄関前)~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~直江津港
- 南本町一丁目(今泉老人ホーム前)~西城十字路~上越市役所入口~(市役所(玄関前)~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~福橋東
- 中央病院~西城十字路~上越市役所入口(市役所(玄関前)~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~直江津港
- 中央病院~西城十字路~上越市役所入口~(市役所(玄関前))~~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~福橋東
※一部の便は、市役所(玄関前)経由
路線番号1・3 浜線(大潟区・柿崎区方面)
- 南本町一丁目(今泉老人ホーム前)~高田本町~上越市役所入口~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~直江津港~鵜の浜温泉
- マルケーバスセンター~イトーヨーカドー前(直江津案内所)~直江津駅前~直江津港~犀潟駅前~鵜の浜温泉~上下浜温泉入口~柿崎バスターミナル
路線番号4 佐渡汽船連絡バス
北城町・中央病院線
- 高田駅前案内所~西城十字路~北城町~中央病院
路線番号5 教育大学線
※一部の便は、バロー上越店発・悠久の里着
路線番号6 リージョンプラザ・富岡線
- 高田駅前案内所→大手町十字路→富岡中央(上越ウィングマーケットセンター)→藤野(ジャスコ上越店入口)→(上越総合病院~)→リージョンプラザ→直江津駅前→イトーヨーカドー前(直江津案内所)→マルケーバスセンター
- マルケーバスセンター→イトーヨーカドー前(直江津案内所)→直江津駅前→(上越総合病院→)リージョンプラザ→藤野(ジャスコ上越店入口)→富岡中央(上越ウィングマーケットセンター)→大手町十字路→高田駅前
※上越総合病院は、土曜・日曜・祝日及び8/15・8/16,12/31~1/3の間は経由しない。
路線番号7 春日山・佐内線
※一部の便は、バロー上越店発・悠久の里着
※春日山荘には、一部の便が経由。
※一部の便は、直江津駅前発着。
※元旦のみ、佐内入口~直江津駅前間運休。
路線番号10 直江津・浦川原線(浦川原区方面)
路線番号11 謙信公大通り線
- 労災病院前→イトーヨーカドー前(直江津案内所)→伊豆殿団地→(市役所(玄関前)→上越総合病院→)リージョンプラザ→藤野(ジャスコ上越店入口)→富岡中央(上越ウィングマーケットセンター)→富岡小学校前
- 富岡小学校前→富岡中央(上越ウィングマーケットセンター)→藤野(ジャスコ上越店入口)→(上越総合病院→)リージョンプラザ→(市役所(玄関前))→伊豆殿団地→イトーヨーカドー前(直江津案内所)→労災病院前
※上越総合病院と市役所(玄関前)は、土曜・日曜・祝日及び8/15・8/16,12/31~1/3の間は経由しない。
路線番号12 上越病院線
※日曜・祝日及び8/15・8/16,12/31~1/3の間は運休。
路線番号20(市村経由) 直江津・百間町線(頸城区方面)
※頸城中学校前発着は、一部の便のみ
路線番号21(島田経由) 直江津・百間町線(頸城区方面)
路線番号30 桑取線
路線番号31 名立線(名立区方面)
※一部の便は、東飛山~うみてらす名立区間便。
路線番号32 能生線(名立区・糸魚川市能生方面)
※日曜・祝日及び8/15・8/16,12/31~1/3の間は運休。
路線番号36 山麓線
※土曜・日曜・祝日及び8/15・8/16,12/31~1/3の間は運休。
車両
- グループ全体で国産4メーカー全てを導入しているが、頚城自動車本体の市内路線用車両はいすゞ自動車製の車両が主力である。
- 上越 - 東京線開業時には、専用車両として日産ディーゼル・スペースウイングを投入したが[1]、その後の車両代替では・三菱ふそう・エアロクイーンやいすゞ・ガーラを採用している。
- 現在、県内高速バス用車両の多くは三菱ふそう・エアロバスだが、日野・セレガRやいすゞ・ガーラも採用している。
- 貸切用車両は現在、三菱ふそう・日野自動車両社製の車両が主要な割合を占めている。
関連項目
脚注
- ↑ 共同運行先の西武バスとの兼ね合いによるものと思われる。