北陸鉄道
テンプレート:Redirect テンプレート:Redirect テンプレート:Mboxテンプレート:Infobox 北陸鉄道株式会社(ほくりくてつどう)は、石川県金沢市に本社を置き、石川県を中心として鉄道とバスを経営する中小私鉄である。現在は、鉄道を中心にした経営ではなく、主力は路線バス・高速バス事業となっている。北鉄(ほくてつ・きたてつ[1])と略される。
概要
筆頭株主は、発行済株式の13.57%を所有する名古屋鉄道。また、主要な連結子会社として、議決権の80.5%を有する小松バスのほか、事業所を分社化した北鉄金沢バス(ほくてつバス、北鉄金沢中央バスなどが2012年に合併)などがある。
2004年(平成16年)12月1日から乗車カードとしてICカード「ICa(アイカ)」が導入された。当初はバスのみで利用可能なプリペイドタイプのみの運用だったが、2005年(平成17年)3月1日使用開始分からは、定期券の機能をもつ「ICa定期券」を導入し、発売開始した。この「ICa定期券」は、バスだけでなく、鉄道線の一部駅間でも利用可能となっている。ただし、鉄道線はプリペイドタイプとしての利用はできない。数年内に利用できるように整備する予定ではあるものの、設備投資に2億5千万円かかることから導入時期は未定となっている。
全日空金沢地区総代理店業務も受託、子会社の北鉄航空でハンドリングを行っている。
歴史
1943年(昭和18年)に、陸運統制令に基づき鉱山鉄道であった尾小屋鉄道を除く石川県下の鉄道およびバス会社をすべて統合して発足した。
だが社風が異なる会社を強引に合併したことから、発足後しばらく混乱を生じたり、また路線が各地に点在するなどしていたため、合理化も進まなかった。さらに合併の弊害として、1959年(昭和34年) - 1960年(昭和35年)に労使紛争が起こると、ストライキなどが頻発して、鉄道・バスが多く運休となり、観光を中心とした県下の経済に悪影響を与えた。また一時は、社長をはじめとする役員がすべて辞任するという、指導者不在の事態に陥ったりもした。運輸省では事態の収拾を図るため、名古屋鉄道(名鉄)に命じて同社を子会社化し、支援を行わせることにした。
だが、石川県にはこの北陸鉄道の混乱に乗じて、近畿日本鉄道が北日本観光自動車(かつて金沢 - 粟津・山中間に路線を有した)というバス会社を傘下におさめ、北陸鉄道1社に県下の交通が独占されているのを解消しようと競合バス路線の開設を目論むなど、交通業界は無秩序の状態に陥った。
この混乱が終息するのは、1969年(昭和44年)に北日本観光自動車のバス路線拡大申請が運輸審議会で却下された辺りからで、北陸鉄道では以後、名鉄が同時期に行っていたように、鉄道・バス路線の整理を推し進めることになった。
なお、1968年(昭和43年)に全鉄道路線の廃止の意向を表明したことがあったが、地元住民や自治体の反対に遭い、浅野川線・石川総線(石川線・金名線・能美線の総称)は合理化努力により残すことになった(後に能美線は利用低迷で、金名線は路盤劣化により廃止)。
年表
- 1916年(大正5年)10月29日 金沢電気軌道株式会社設立[2]。
- 1919年(大正8年)2月2日 - 金沢電気軌道開業。
- 1941年(昭和16年)8月1日 - 金沢電気軌道から北陸合同電気(現在の北陸電力)に鉄軌道部門を譲渡。
- 1942年(昭和17年)3月26日 - (旧)北陸鉄道が設立。北陸合同電気の鉄軌道事業を継承。
- 1943年(昭和18年)10月13日 - (旧)北陸鉄道・能登鉄道・温泉電気軌道・金名鉄道・金石電気鉄道・湯涌自動車・七尾交通の7社が合併し、現在の北陸鉄道が設立される。本社を金沢市上胡桃町(現在の金沢市小将町)に置く。
- 1945年(昭和20年)7月20日 - 小松電気鉄道を合併。
- 1945年(昭和20年)10月1日 - 浅野川電気鉄道を合併。
- 1949年(昭和24年)10月29日 - 石川線・能美線の相互直通運転を開始。
- 1952年(昭和27年)2月1日 - 金沢駅バスターミナル開業。
- 1959年(昭和34年)5月18日 - 北鉄病院を開設(1968年3月1日に閉鎖)。
- 1962年(昭和37年)5月1日 - 福井鉄道[3]、丸越とともに名鉄グループに加わる。
- 1967年(昭和42年)2月11日 - 金沢市内線を全面廃止。
- 1968年(昭和43年)4月10日 - 奥能登観光開発設立。
- 1968年(昭和43年)10月1日 - 本社を現在地(金沢市割出町)に移転。
- 1973年(昭和48年)11月12日 - 小松空港線が運行開始。
- 1989年(平成元年)12月19日 - バス部門において初めての分社化となる「能登中央バス」が設立(運行開始は翌年3月31日)。
- 1996年(平成8年) - 小松市内の大半の路線を小松バスに移管。
- 2001年(平成13年)3月28日 - 北鉄金沢駅を地下化して移設。
- 2004年(平成16年)12月1日 - ICカード乗車券「ICa」を導入。
- 2008年(平成20年)4月1日 - 能登中央バス・奥能登観光開発を合併し北鉄奥能登バス、七尾バス・能登西部バスを合併し北鉄能登バスをそれぞれ設立。
- 2012年(平成24年)10月1日 - ほくてつバス・北鉄金沢中央バス・加賀白山バス(野々市営業所)の3社が合併し北鉄金沢バスを設立。なお、白山麓地区の路線は北鉄金沢バスの子会社「加賀白山バス」が営業する。
コーポレートカラー
コーポレートカラーは以下のように定められている。
オレンジ | グループ全体・鉄道(石川線・浅野川線) | |
赤 | バス(路線バス・高速バス) |
鉄道事業
かつては「国鉄各駅毎に接続」と云われるほどに石川県加賀地方のほぼ全域と能登地方の一部に路線を持っていたが、次々にモータリゼーションの影響で廃止され、現在は2路線20.6kmを有するのみとなっている。
現有路線
廃止路線
現有路線の部分廃止区間含む。
- 石川線(金沢市・野町駅 - 白菊町駅、白山市・鶴来駅 - 加賀一の宮駅)
- 浅野川線(内灘町・内灘駅 - 粟ヶ崎海岸駅)
- 金名線(白山市・加賀一の宮駅 - 鳥越村(現・白山市)・白山下駅)
- 能美線(根上町(現・能美市)・新寺井駅 - 白山市・鶴来駅)
- 松金線(松任市(現・白山市)・松任駅 - 金沢市・野町駅)
- 金石線(金沢市・中橋駅 - 大野港駅)
- 能登線(羽咋市・羽咋駅 - 富来町(現・志賀町)・三明駅)
- 小松線(小松市・小松駅 - 鵜川遊泉寺駅)
- 加南線
- 金沢市内線
車両
現在の営業運転用の車両はすべて大手私鉄から譲受したオールステンレス電車で、2車種4形式に整理されている。
路線廃止が進行する以前には、合併会社各社からの継承車と、合併後に車体更新・新製された車両、他社から譲受した中古車両などが入り乱れて小型電車中心の複雑な車両構成をきたしており、また軌道線や非電化路線があったことから路面電車や気動車も保有するなど、百鬼夜行の状態だった。
戦後のデザイン傾向としては、1950年代から1960年代にかけての鉄道線車体更新車・新造車で、左右の尾灯を車体裾のごく低い位置に「寄り目」気味に配置するスタイルを共通して多用した時期がある(この間にアンチクライマーを配置した例も多かった)。
詳細は以下の各路線の記事を参照。
バス事業
かつては石川県全域に路線バスの路線を有していたが、現在ではその大半を分社化している。北陸鉄道本体は、高速バスや金沢 - 小松空港間のリムジンバス、および金沢市中心部の路線バスの一部の幹線系統、城下まち金沢周遊バスを中心に運行を担当している。路線バスについては、金沢市北部の一部路線で、西日本ジェイアールバスおよびごくわずかの本数の加越能バスと競合、市内中心部では西日本ジェイアールバスおよびまちバス(土休日と繁忙期のみ運転)とも競合しているが、それ以外に関してはほぼすべての路線で独占状態である。また、金沢市などのコミュニティバスを受託運行している。
2004年(平成16年)12月1日からICカード「ICa(アイカ)」が導入され、金沢市および同市周辺の路線(高速バスや定期観光バスなどをのぞく)で利用可能となった。
2008年(平成20年)10月14日よりバスの車体に広告を施したラッピング車両を試験運行し[4]、その後本格運行に入っている。
運賃
金沢市の中心部においては「地帯制エリア」と呼ばれる一定距離での均一料金区間を導入しているが、その他の区間では距離ごとの運賃となる。2009年(平成21年)10月現在、地帯制エリアでの運賃は200円、210円、230円となっている。
また、武蔵ヶ辻 - 香林坊間での乗降車に限り、運賃は100円となる(かつては旭町・鈴見台二丁目・鈴見町 - 金沢大学(角間)でも2006年(平成18年)4月1日より100円区間とされていたが、2011年(平成23年)3月31日をもって終了した[5])。
車両
名鉄グループであるため三菱車が多いが、石川県内に古くから「金産自動車工業(現・ジェイバス)」があることから伝統的に日野車も多い。サイズは1990年(平成2年)までは10.7m車中心だったが1991年(平成3年) - 1996年(平成8年)にかけては金沢地区において11m車を多く導入していた。また、同年にかけてはハイバックシートなどを装備した「ハイグレード仕様」として導入していた。三菱車においては、1995年(平成7年)までは当時の三菱自動車工業名古屋製作所大江工場製[6]を導入していたほか、1974年(昭和49年)頃までは三菱+金産車体の組み合わせで導入していた。なお、1996年(平成8年)以降は三菱ふそうバス製造 (MFBM)[7]製を導入している。
日産ディーゼル(当時、現:UDトラックス)車においては、1987年(昭和62年)以降、高速路線向けに大量にスペースウィングが納入されてきたが、1997年(平成9年)を最後に高速車は納入されていない。逆に一般路線向けには1996年(平成8年)に中型幅の10.5m車であるJPワンステップの導入を皮切りに、中型ノンステップ車を中心に数多く納入されるようになった。近年ではフルサイズ大型車スペースランナーRAも配備されるなど、グループ全体でもシェアを伸ばしていた。車体製造メーカーは富士重工業製と西日本車体工業製が混在している(後者はCNGバスおよび小型車で採用されている)。さらに、2008年(平成20年)からは三菱ふそうからのOEM車種であるスペースランナーAを導入していた[8]が、日産ディーゼルのバス事業撤退に伴って2010年(平成22年)を最後に新規導入を終了した。
かつてはいすゞ自動車製も活躍していたが、現在は導入されていない[9]。ただし、奥能登地区においては2002年(平成14年)に撤退した西日本JRバスから譲渡された小型路線バス「ジャーニーQ」を保有していたが、現在はすべて廃車になっている。
近年はグループ会社で、他社からの中古車を一部導入しているものの、地方のバス会社(グループ全体)としては、大都市の事業者のように新車をかなり積極的に導入し、サービス向上に努めている。 金沢地区では、長尺車の一般乗合車が多いのも特徴的である。
貸切車・空港リムジン車・県内特急車は三菱および日野車を導入している。貸切車においては2006年(平成18年)以降日野・新型セレガを増備しているほか、2007年(平成19年)には北陸地区では初めてとなる三菱ふそう・エアロエースが導入され、現在も増備されている。
都市間高速車は2007年まで3メーカー揃っていたが、2013年現在、大阪線、富山線に日野を充てている以外はすべて三菱のみである。
現有車両数(北陸鉄道本体、2009年現在)
- 日野自動車製 - 48台(大型47台、小型1台)
- 三菱ふそうトラック・バス製 - 39台(大型35台、小型4台)
- UDトラックス製(旧日産ディーゼル製) - 16台(すべて大型)
低床化への取り組み
ノンステップ車・ワンステップ車の採用は1996年(平成8年)から積極的に推進していて、導入台数は北陸地区において最も多い。
1997年(平成9年)に大型ノンステップ車7台(三菱ふそうKC-MP747M)が導入されたが、これは北陸地区で最初の導入であった。その後も増備されたが、2000年末以降、金沢地区でもコストダウンを目的に日産ディーゼル・RNなどの小型車「プチ」や日野・HRを主体に日産ディーゼル・JP、三菱ふそう・MKといった中型10.5m車の導入が続いていた。
しかし、積み残しや車内の混雑が激しくなるなどの問題が生じたため2005年(平成17年)秋からは輸送力を増強すべくフルサイズ大型ワンステップ車の導入[10]が開始されたほか、2006年(平成18年)より大型ノンステップ車の導入も再開され現在も増備が進んでいる。
なお、2005年(平成17年)以降のサイズはワンステップ車は10.7m車、ノンステップ車は10.9m車を基本に導入されていたが、ワンステップ車においては2008年導入の日産ディーゼル・スペースランナーAより11m車で導入され、2011年と2012年はすべて11m車で導入された。2013年は一部10.7m車も導入している。
中古車の導入
1990年代後半より地域子会社を中心に大手事業者からの中古車も導入している。
特に、加賀温泉バスおよび能登地区の地域子会社において導入例が多く、金沢地区でも子会社にて導入例が見られるが北鉄本体では貸切車両をのぞき導入されていない。
以前は、都営バス・小田急バス・成田空港交通・空港グランドサービス・名古屋市営バスなどから購入されていたほか、奥能登地区で撤退した西日本JRバスからの移籍車両[11]も活躍していた。2005年以降は愛知万博終了後、名古屋市排ガス規制発足も重なり大量の余剰車が生じていた名鉄バスから大量の中古車を購入した[12]。少数ながら、大阪市営バス・川崎市営バス・京浜急行バス・京阪バス・相鉄バス・立川バス・神奈川中央交通・ジェイアール東海バスなどからも導入されている。
また、近年では、2008年(平成20年)4月に廃業し、北陸鉄道も出資していた、富山県の名鉄クレハ観光バス(1台)を含む名鉄系グループ各社より貸切車両も移籍してきている。主に競馬場等の契約輸送で運用されている。
車両設備および車両番号
車両側面および後方には北陸鉄道独自の車両番号(詳細は下部に表記)が記載されている。また、前扉袖部には「東」や「南」といった文字が記載されている。これは所属する営業所を表す(「東」は東部支所、「南」は南部支所)。
2000年(平成12年)以降は方向幕にLED(オージ製)を導入しており、北鉄本体以外では新車以外の車両もLED方式に切り替えを行っていて、幕式の車両は少なくなってきており、特に子会社の北鉄金沢バス(野々市営業所をのぞく)では在来車も含めて100%完全にLED方向幕に移行している。また、2008年の新車の一部より液晶パネル式運賃表(レシップ製)が採用されたほか、同年の新車よりHDD式ドライブレコーダー兼デジタルタコグラフの導入が開始された。
車両番号(乗合車)
- 例:12-000(日産ディーゼルの大型バスの000番)
2000年代後半ごろから、貸切車については冒頭の1桁目はメーカーや車両規格という分類ではなく、営業所ごとに番号が割り振られるようになっているが、2桁目は引き続き乗合車と同じ扱いである。また、ハイフン以下の通し番号は以前は貸切・乗合を問わず000から1台導入ごとに加算され、999まで行くと000に戻り、これを繰り返していく方式であったが、同じく2000年代後半ごろから貸切車は000〜100番台、乗合車は200番台〜900番台が割り振られるようになっており、最終番号に来ればそれぞれの枠内にて最初の通し番号に戻るように改められている(現在貸切車用である000〜100番台と乗合車用の初頭部である200〜210番台の中には、2013年11月現在、乗合車の一部で各運行子会社で独自に割り振った番号も混在している。2013年度の新車で乗合車の通し番号が999に達した後、それ以降は221から始まっているが、これはその部分との重複を避けたためと思われる)。
北陸鉄道本体が担当する一般路線
管理委託路線をのぞく。強調文字は地帯制エリアの境界停留所。
- 18番 「花里線」金沢駅(東口) - 香林坊 - 本多町 - 赤坂 - 花里住宅 - 東部車庫・金沢学院大学
- 20番 「平和町線」金沢駅(東口) - 本町(下り)/六枚町(上り) - 香林坊 - 広小路 - 寺町 - 平和町・金大附属学校自衛隊前
- 「野田線」
- 21番 金沢駅(東口) - (平和町線と同じ) - 金大附属学校自衛隊前 - 野田 - つつじが丘住宅 / 北陸学院大学
- 25番 金沢駅(東口) - (同上) - 北陸学院大学 - 内川小学校前 - 小原
- 22番 「大桑線」金沢駅(東口) - (野田線と同じ) - 野田 - 大桑住宅 - 大桑タウン(2011年4月1日より延伸)
- 30番 「額住宅テンプレート:要検証範囲線」(泉野三丁目経由)
- 31番 「額住宅テンプレート:要検証範囲線」(有松経由)
- 金沢駅(東口) - 広小路 - 有松 - 泉丘高校前 - 円光寺 - 窪 - 光が丘口 - 額住宅駅 - 富光寺住宅 - 下森島
- 金沢駅(東口) - (上記と同じ) - 光が丘口 - 光が丘住宅
- 金沢駅(東口) - (上記と同じ) - 光が丘口 - 南部車庫
- 33/60番 「四十万金石線」
- 「金沢駅・工大線」
- 32番 (円光寺経由)金沢駅(東口) - 香林坊 - 有松 - 泉丘高校前 - 円光寺 - 錦丘高校前 - 金沢工業大学
- 33番 (寺地経由)金沢駅(東口) - 有松 - 寺地 - 錦丘高校前 - 金沢工業大学
- 35番 (久安大橋経由)金沢駅(東口) - 有松 - 有松四丁目 - 久安大橋 - 金沢工業大学
- 92番 「鈴見線」金沢駅(東口) - 香林坊 - 兼六園下 - 桜町 - 鈴見台二丁目 - 若松 - 朝霧台
- 「金沢大学線」
- 93番 金沢駅(東口) - (92番と同じ) - 若松 - 金沢大学
- 94番 金沢駅(東口) - (92番と同じ) - 桜町 - 旭町 - 若松 - 金沢大学 ※土休日は本数少
- 97番 金沢駅(東口) - (92番と同じ) - 桜町 - 鈴見町 - 若松 - 金沢大学 ※本数少・土休日運休
- 「小松空港線」
一般路線へのカラーリング
北陸鉄道グループでは金沢市内一般路線バスに方面別にカラーリングを行っている。この表記は、方向幕採用のバスや金沢駅の案内表示に見ることができる。また、北陸鉄道頒布の路線図にも色分けがなされているが若干色が異なる場合がある。
- 00番台 石川県庁方面 シティライナー … 白地に黄緑
- 10番台 小立野・本多町方面 … 緑地に白
- 20番台 寺町・野田方面 … オレンジ地に白
- 30番台 円光寺・四十万・工業大学方面 … 青地に白
- 40番台 野々市・松任方面 … 白地に黒
- 50番台 安原・示野・西金沢・古府方面 白地に水色
- 60番台 金石方面 … 白地にオレンジ
- 70番台 諸江・内灘方面 … 白地に茶色
- 80番台 鳴和・森本方面 … 茶地に白
- 90番台 旭町・鈴見方面 … 黄色地に黒
高速バス路線
北陸鉄道(本体)が運行および運行支援を行う路線はすべて金沢駅東口発着。なお、北陸鉄道では高速バス各路線に愛称を採用をしていないため、愛称のある路線は共同運行会社における愛称である。
なお、金沢 - 大阪線 ・金沢 - 富山線 ・金沢 - 高岡線の3路線は子会社の北鉄金沢バスが運行を行っている。詳細は「北鉄金沢中央バス#高速バス」を参照。
加賀・金沢 - 八王子・渋谷線
石川県加賀市・金沢市と東京都渋谷区・八王子市を、北陸自動車道・上信越自動車道・関越自動車道・首都圏中央連絡自動車道・首都高速道路・中央自動車道経由で結ぶ昼行および夜行の高速路線バスである。夜行便のみ西東京バスと共同運行、昼行便は運行支援のみ(西東京バスの単独運行)。
- 停車停留所
- 加賀温泉駅 - 小松駅 - 松任海浜公園 - 金沢駅東口 ⇔ 渋谷マークシティ - 中央道三鷹 - 中央道深大寺 - 中央道府中 - 中央道日野 - JR八王子駅 - 京王八王子駅
- 沿革
- 1992年(平成 4年) 8月3日 - 西東京バスとの共同運行により運行開始。当初は金沢駅を始発とし、加賀市役所前(のちに大聖寺東口に改称)までは一般道を走り、北陸自動車道・名神高速道路・中央自動車道経由で京王八王子高速バスターミナルを結ぶ路線で、昼行便も運行されていた。
- (時期不詳) - 昼行便廃止。
- 2003年(平成15年)10月1日 - 東京側の運行会社を西東京バスから多摩バスに移管。
- 2007年(平成19年) 7月6日 - 路線延長と経路変更を実施。東京側は渋谷マークシティ始発で京王八王子駅経由に、石川側は加賀温泉駅始発で金沢駅経由に変更。
- 2008年(平成20年) 9月1日 - 多摩バスの事業撤退に伴い、東京側の運行会社を多摩バスから西東京バスへ逆移管(西東京バス復帰)。
- 2010年(平成22年) 3月1日 - ダイヤ改正(経路変更、停留所追加)。東京側が京王八王子駅始発で渋谷マークシティ経由に変更となり途中、中央道三鷹、中央道深大寺、中央道府中に新規に停車。また、金沢駅発着の昼行便を新設した(事実上の復活にあたる)。
- 車両
- 原則として化粧室つき29人乗り3列シート車で運行される。
- 備考
- 八王子発着(名神経由)時代、中央道不通の際に現行の運行経路である関越道・北陸道を迂回したことがあった。
金沢・福井 - 横浜湘南線
石川県金沢市・福井県福井市と神奈川県横浜市・鎌倉市・藤沢市を結ぶ夜行高速バスである。高速バス路線開設ブームのさなかに開設された路線であり、北陸鉄道の関東方面への高速バス路線としては2路線目の高速バス路線である。運行開始当初は昼行便も設定されていたが、後に廃止された。2007年(平成19年)までは横浜側の共同運行会社は相模鉄道で、「ラピュータ号」という愛称が付けられていた。同年以降は江ノ電バスと共同運行。江ノ電バスでは横浜・鎌倉・藤沢 - 福井・金沢線と称する。
- 停車停留所
- 金沢駅東口 - 武蔵ヶ辻 - 香林坊 - 片町 - 松任海浜公園 - 北陸小松 - 尼御前 - 福井駅東口 ⇔ 横浜駅西口 - 鎌倉駅東口 - 藤沢駅南口
- 沿革
- 車両
- 相鉄との運行開始当初から1992年夏まではトイレつき34人乗り(発券は32名まで)4列シート車を使用したが、現在は原則としてトイレつき29人乗り3列シート車で運行されている。
- 備考
- 北鉄が本路線へ最初に導入した車両は、後に系列会社の七尾バス(現・北鉄能登バス)などに転籍し、県内高速バス等で運用されたが近年廃車されている。
エトアール号
石川県加賀市・小松市・金沢市と山形県山形市および宮城県仙台市を結ぶ夜行高速バスである。宮城交通と共同運行。
- 停車停留所
- 加賀温泉駅 - 小松駅東口 - 松任海浜公園 - 金沢駅東口 ⇔ 山形県庁前 - 仙台駅前
- 沿革
- 1992年(平成4年)3月10日 - 運行開始。
- 2011年(平成23年)3月11日 - この日発生した東北地方太平洋沖地震の影響により、同年3月21日金沢出発便(仙台出発便は翌3月22日)まで運休。
- 2011年(平成23年)3月22日 - この日の金沢出発便(仙台出発便は翌3月23日)から北陸鉄道の単独運行により、隔日運行を開始。また、この日より山形県庁前に停車(本来は同年3月16日から停車予定であった)。
- 2011年(平成23年)4月2日 - この日の出発便より毎日運行に戻る(当面は北陸鉄道の単独運行)。
- 2011年(平成23年)4月7日 - この日の仙台出発便(金沢出発便は翌4月8日)から宮城交通が運行を再開。
- 2012年(平成24年)8月1日 - 始発・終着地が加賀温泉駅に変更となり、小松駅東口、松任海浜公園バス停を設置。
- 2014年(平成26年)3月23日 - この日の金沢出発便より宮城交通便が当面の間運休。北陸鉄道の単独運行により隔日運行[14]。
- 車両
- 原則として化粧室つき29人乗り3列シート車で運行される。
金沢 - 新潟線
石川県金沢市と新潟県新潟市を結ぶ高速バス路線である。1日2往復、新潟交通と共同運行。
1991年当時、JR線の金沢駅 - 新潟駅間には北陸本線・信越本線を経由する特急列車「白鳥」「雷鳥」「北越」などが運行されていた。当高速バス路線は低価格の運賃設定を強みに、これら特急列車に対抗するため開設されたものである。
その一方でJR線の特急列車は、元々北陸地方3県と上越新幹線の乗継需要に特化したダイヤを編成しているという背景がある。そうしたことから1997年(平成9年)の北越急行ほくほく線開業を機に特急列車の運行系統が整理され、大阪駅から直通していた「白鳥」「雷鳥」は金沢駅および富山駅で運行系統を分割され、金沢駅 - 長岡駅間を結んでいた「かがやき」は北越急行ほくほく線経由となり「はくたか」に改称した。これによって 金沢 - 新潟間の特急列車は大幅に減少した。また存続した「北越」も全区間を通して乗車する利用客は元々あまり多くない。
当路線は現在に至るまで「北越」と競合関係を保ちながら、共に金沢と新潟を結ぶ都市間輸送の役目を果たしている。以前、新潟発最終の「北越10号」は17時台の発車だったが、JR東日本新潟支社は当路線の運行時間帯を見越して発車時刻を18時台に繰り下げるなど、高速バスに対抗し、かつ利便性の確保を図っている。
- 停車停留所
- 金沢駅東口 - 駅西合庁前 ⇔ 木田 - 長岡北 - 栄 - 三条燕 - 巻潟東 - 鳥原 - 県庁東 - 古町 - 新潟市役所前 - 万代シテイバスセンター前(新潟行きのみ停車) - 新潟駅前 - 万代シテイバスセンター
- 沿革
- 車両
- 化粧室つき40人乗り4列シート車で運行される。
金沢 - 高山線
現在は高山発着4往復と白川郷発着2往復が運転されている。
- 停車停留所
- 金沢駅東口 ⇔ 五箇山(白川郷系統のみ停車) ⇔ 白川郷 ⇔ 高山濃飛バスセンター
五箇山バス停は片クローズ扱い(金沢駅東口⇔五箇山間に限り、乗降可)
- 沿革
金沢 - 名古屋線
テンプレート:Main 名鉄バス・西日本ジェイアールバス・ジェイアール東海バスと共同運行。
金沢・小松 - 富士急ハイランド・富士五湖線
金沢市、小松市と山梨県富士吉田市を結ぶ夜行高速バス路線である。富士急山梨バスによる単独運行で、北陸鉄道は運行支援のみである。途中、静岡県静岡市葵区、富士市、富士宮市、山梨県南都留郡富士河口湖町を経由する。
隔日運行で上下線それぞれ1往復が運転されており、季節運行となっている。金沢駅発(上り)は金曜日、日曜日、火曜日の運行、富士山駅発(下り)は木曜日、土曜日、月曜日の運行となり、水曜日は運休。小松駅を経由するため、富山県方面には行かず、米原JCTを経由し、名神高速道路、東名高速道路を経て運行される。
- 停車停留所
- 金沢駅東口 - 武蔵ヶ辻(近江町市場前) - 香林坊(アトリオ前) - 片町 - 松任海浜公園(徳光PA) - 小松駅東口 - 尼御前SA ⇔ 東静岡駅 - 富士駅南口 - 富士宮駅 - 富士急ハイランド - 河口湖駅 - 富士山駅
- 沿革
- 2013年(平成25年)7月18日 - 運行開始。11月30日までの季節運行予定。
- 車両
- 化粧室付き3列独立シートで運行される。
かつて運行していた高速バス路線
- 名鉄バスセンター - 山代温泉東口 - 山中温泉(名古屋鉄道と共同運行)
- 金沢 - 福岡(博多駅・天神)(加賀号:西日本鉄道と共同運行)
- 金沢駅 - 小松駅 - 大聖寺東町 - 東京ディズニーランド - 西船橋駅 - 千葉中央駅(京成バス時代)
- 当時、夜行高速用車両の車体中央部に京成バス車両と同様シンデレラ城のラッピングフィルムが貼付されていたことがある。
- 金沢駅 - 東京ディズニーランド - 西船橋駅 - 成田空港(成田空港交通時代)
- 金沢駅 - 石動駅口 - 福岡駅前 - 高岡駅前(加越能鉄道と共同運行)
- 金沢駅東口 - 池袋駅東口・新宿駅新南口(金沢エクスプレス号:西武バス・西日本JRバス・JRバス関東と共同運行、路線は存続)
- 金沢駅・福井北IC - 京都駅(北陸ハイウェイバス:京阪バス・西日本JRバスと共同運行、路線は存続)
- 金沢駅前 - 平湯温泉 - 沢渡 - 安曇支所 - 新島々営業所(新島々バスターミナル) - 松本インター前 - 松本バスターミナル(松本電鉄バス(現:アルピコ交通松本本社)と共同運行)
営業所所在地
- 金沢営業所 - 石川県金沢市割出町706番地
- 東部支所 - 石川県金沢市末町3の246番地1
- 南部支所 - 石川県白山市安養寺町ニ30番地
バスグループ
- 北鉄奥能登バス - 2008年4月に奥能登観光開発と能登中央バスの統合により発足。
- 北鉄能登バス - 2008年4月に能登西部バスと七尾バスの統合により発足。
- 加賀白山バス - 1995年設立。
- 加賀温泉バス - 1994年設立。
- 北鉄金沢バス - 2012年10月に北鉄金沢中央バスとほくてつバス、加賀白山バス野々市営業所の統合により発足。
その他の事業
旅行業
- 北鉄航空 - 北陸鉄道のグループ企業で旅行代理店業務を請け負っている。全日本空輸 (ANA) の金沢地区総代理店で、小松空港におけるANAグループのグランドハンドリング(コードシェア便運用のあるAIRDO・アイベックスエアラインズ・エバー航空の業務も含む)を全面的に請け負う。このほかに、北陸鉄道の「あすなろツアー」の販売、北陸鉄道の電車・バスおよび小松バスの交通広告を取り扱う。
レジャー事業
以下は特記のない限り、北陸鉄道の直轄事業。
- ジャンボボール - 石川県金沢市泉本町にあるボウリング場。
- ジャンボゴルフガーデン - ジャンボボールに隣接するゴルフ練習場。
- 北陸自動車道のサービスエリア運営(売店およびレストラン)
- 小矢部川サービスエリア - 下り(新潟中央方面)
- 有磯海サービスエリア - 上り(米原方面)
- 千羽平ゴルフクラブ(富山県小矢部市)の千羽平レストラン運営
- レストラン巌門・千里浜レストハウス
- 子会社の千里浜観光開発が運営している。
主要関係会社
2011年現在、17社が連結子会社となっている。
- 運輸業(前項のバスグループの企業を除く)
- 小松バス
- 北陸交通
- サービス業
- 北鉄航空
- 北陸自動車興業 - 北鉄自動車学校の運営
- 千里浜観光開発
- 北陸商事
- 北陸ビルサービス
- ホクリクコム
- 建設業
- 北陸道路施設
- 北陸電設
- その他
- 山代プラザ
脚注
参考文献
- 『北陸鉄道50年史』 - 北陸鉄道社史編さん委員会(1993年)
- 『バスジャパン ニューハンドブックス No.26 北陸鉄道』 - 星雲社(1998年)
- 『別冊ベストカー 全国路線バスspecial』 - 講談社ビーシー・講談社(2009年)
外部リンク
テンプレート:Sister テンプレート:Multimedia
テンプレート:名鉄グループ- ↑ 西脇 恵「昭和30年代の北陸の私鉄 思い出すままに」『鉄道ピクトリアル』1986年3月臨時増刊号
- ↑ 『地方鉄道及軌道一覧 : 附・専用鉄道. 昭和10年4月1日現在』、『日本全国諸会社役員録. 第25回』(国立国会図書館近代デジタルライブラリー)
- ↑ 2008年に名鉄グループから離脱している。
- ↑ 彩度抑え、景観に配慮 ラッピングバス、金沢で14日から - 北國新聞2008年10月4日
- ↑ 路線バス100円運行
- ↑ 中型車のエアロミディMKは呉羽自動車製で導入されていた。
- ↑ 当時の呼称は三菱自動車バス製造 (MBM)
- ↑ 外観は、同時に導入された三菱ふそう・エアロスターワンステップと同じだが車両番号で区別が可能である。
- ↑ ただし、いすゞとの統合車種である日野・ブルーリボンIIおよびレインボーIIは導入されている。
- ↑ 同年秋から子会社のほくてつバス(当時、現:北鉄金沢バス)より三菱ふそう・エアロスターワンステップの導入が開始され、北鉄本体でも翌年よりフルサイズ大型車を増備している。
- ↑ 前述のいすゞ・ジャーニーQのほか日野・HTなど保有していたが現在は全車引退している。
- ↑ 能登地区では1990年代後半にも名鉄から数台導入されていたが、名鉄カラーのまま活躍していた。なお、2005年以降に導入された車両はすべて再塗装して使用されている。
- ↑ 以前はいすゞ自動車製の車両に割り振られていた。
- ↑ 仙台線 2014年(3月〜6月)運行スケジュール - 北陸鉄道
- ↑ 北陸鉄道株式会社 会社概要 沿革より「11年 10月 特急松本・金沢線 運行開始」
- ↑ 松本金沢乗り継ぎきっぷ - アルピコ交通松本本社
- ↑ 1日フリー乗車券・割引きっぷ・クーポン 松本金沢連絡きっぷ - 北陸鉄道