プリペイドカード
テンプレート:Redirect プリペイドカード(テンプレート:Lang-en-short)とは、予め入金して積み立てておく形(前払い)で一定金額の価値を有し、商品やサービスを提供してもらう権利のあるカード型の有価証券(金券)である。前払式証票の一種。
目次
概要
事前に代金を支払って購入するため、この名前がついており、商品券と異なり、残額がゼロになるまで繰り返し利用できる。発行者側には、全額使われないままに終わるカードがあること、使用完了までの間に資金運用が可能などの利点があり、利用者は、小銭を持ち歩く必要がなく、軽くて持ち歩きやすい、カードによってはプレミアム(おまけ)がついている、などの利点がある。
日本では1982年、旧電電公社がテレホンカードを作ったのがはじまり。日本では「前払式証票の規制等に関する法律」によって、通常、発行主体は内閣総理大臣(財務局)への届出か申請を必要とし、毎年3月・9月末時点で発行したカードの未使用残高が1000万円を超える場合、残高の半分以上の発行保証金を供託しておく義務などを負う。但し、交通機関の回数券などは別の制度によって保全され、ハイウェイカードなどのような特殊法人が発行するものは、法律の適用から除外されている。
基本的には磁気で記録するカードであるため、記録するデータ量がさほど多くなく、また市販のカードリーダ/ライタで偽造が行ないやすい。そのため、偽造カードの流通が大きな社会問題となっており、高額カードの発売停止(オレンジカードやテレホンカード、ハイウェイカードなど)や、さらにプリペイドカードシステムそのものが廃止(ハイウェイカード、オレンジカード、ふみカードなど)されたものもある。
偽造対策のために開発されたICカードの一部では、繰り返し代金を追加して利用できるカードもあり、一部の電子マネーと近い機能を持っている。
また、モバイラーズチェックのように、磁気式ではなく、スクラッチカード印刷で一意の番号を記入したカードもある。これらのカードは、購入後、一意の番号を携帯電話等に登録して購入金額分の利用権を登録する形で利用する。また、コンビニエンスストアなどでは金券類などの盗難対策として、チケット用紙ないしは感熱式のレシートなど、シートに登録用の番号を印字して発行されていたが、最近ではプリペイドカードの裏面のバーコードをPOSレジに通し、購入処理が行われたことによってプリペイドカードの残高が有効になるシステム(POSA(Point Of Sales Activation)方式)が導入されたことにより、カード式での販売が再び行われるようになった。
なお、使用済みプリペイドカードは、援助団体[1]に寄付することで発展途上国への援助活動や援助団体の活動資金として活用される。更に、一部のプリペイドカード採用事業者では、使用済みカードを特定枚数集めると、特定金額のカード1枚がもらえるシステムを実施している事業者がある。
代表的なプリペイドカード
汎用型リロードタイプ
- Visa トラベルプリペイドカード Global Money(トラベルバンク)[2] - 2009年7月、JTBグル-プのトラベルバンクが発売。日本国外のVisa加盟店、Visa提携ATMで利用ができ、トラベラーズチェックに替わる商品であり、電子マネー的性格を持つ。新規の申込み受付は2012年3月で終了。
- Money T Global (JTB) - Visa
- Neo Money(クレディセゾン) - Visa
- キャッシュパスポート(アクセスプリペイドジャパン) - マスターカード/銀聯
- NETeller Prepaid MasterCard(Optimal Payments) - マスターカード
- V-Preca(ライフカード) - Visaバーチャルカード
- 西友ショッピングカード(西友)
- スターバックスカード(スターバックス)
- 出光キャッシュプリカ(出光クレジット)
- au wallet -2014年5月au (携帯電話)から提供が始まったマスターカードのプリペイドカード。ウェブマネーの併用も可能。
- Webmoneycard -ウェブマネーポイントをマスターカードのプリペイドカードとして使えるようにしたもの。
通信
- 公衆電話用
- 携帯電話用
- 主に国際電話用
- リチャージ式国際電話カード
- PIN販売方式国際電話カード
- 廃止
- ICテレホンカード(NTT東日本・西日本) - 2006年3月末に利用停止。
- プリケーカード、プリティカード(ツーカー(KDDI)) - 2008年3月31日、ツーカーのサービス終了に伴い廃止。
- プリペイドカード、pjカード (ソフトバンクモバイル)
- モバイラーズチェックカード(NTTドコモ)- 2012年3月31日に販売終了。
交通
- ストアードフェアシステム
- スルッとKANSAI
- イオカード - 既に販売中止となっており、現在券売機と自動精算機でのみ、使用可能
- 廃止
- ハイウェイカード(高速道路/有料道路) - 2005年9月16日午前0時に販売中止、2006年4月1日午前0時から利用停止。
- パスネット - 加盟全社局で2008年3月14日に利用停止。
- バスカード (西鉄バス)
- バス共通カード現在払い戻しのみ。
物品購入用
- 図書カード
- QUOカード
- ENEOSプリカ - クオカードと相互利用できるカード。
- JA-SSプリカ - クオカードと相互利用できるカード。
- マックカード - 日本マクドナルド全店舗にて利用可能なカード。
- サークルKサンクスプレカード- サークルKサンクスにて利用可能なカード。
- Amazonショッピングカード・Amazonギフト券 - Amazon/Javariで利用できるカード。
- HMV ギフトカード - HMVで利用できるカード。チャージ式と使い切りのものがある。
- プラザスタイル ギフトカード - PLAZAで利用できるカード。
- 楽天ポイントギフトカード - 楽天で利用できる楽天スーパーポイントのカード。
- 廃止
- ふみカード(旧郵政省→郵政事業庁→日本郵政公社→現郵便事業) - 切手、葉書、郵便料金の納付。2003年4月以降販売中止、2006年9月30日廃止。
- ユーカード - 出光のガソリンスタンドや日本マクドナルドなどで使えた。2003年3月で廃止。
- 知カード
その他
- ニンテンドープリペイドカード(任天堂) - Wiiの『Wiiショッピングチャンネル』及びニンテンドーDSiの『ニンテンドーDSiショップ』及びニンテンドー3DSの『ニンテンドーeショップ』で販売されている有料ソフト購入時の決済に使われる。旧ニンテンドーポイントプリペイドカード。
- プレイステーションネットワークカード(ソニー) - PlayStation Storeで販売されている有料ソフト購入時の決済に使われる。
- Xbox ギフトカード(マイクロソフト) - 旧・「マイクロソフトポイントカード」。現地通貨移行に伴い、Xbox ギフトカードに名称変更。Xbox LiveおよびWindowsストアで販売されている有料ソフト購入時の決済に使われる。ただし、Windowsストアで対応しているのはWindows 8.1、およびWindows RT 8.1以降のWindowsが搭載(インストール)されたパソコン及びタブレットが対象。Xbox LiveではXbox 360に限定される。
- Windowsストアギフトカード(マイクロソフト) - 上記のXbox ギフトカードとデザインは異なるが効果は同じ。
- iTunes Card・AppStore Card(アップル)- iTunesのiTunes Storeで販売されている有料App購入時の決済に使われる。
- GREEプリペイドカード(GREEコインプリペイドカード) - GREEでの決済に使われる。
- Mobageモバコインカード(DeNA) - モバゲーでの決済に使われる。
- Amebaプリペイドカード - サイバーエージェントが運営する「Ameba」での決済に使われる。
- オッズカード(JRAシステムサービス) - 中央競馬(JRA)の競馬場やWINSに備え付けてあるオッズボックス(オッズが書かれた紙を印刷・発行する端末)専用のプリペイドカード。
- パッキーカード(日本レジャーカードシステム)・パニーカード(日本ゲームカード) - CR機と呼ばれるパチンコ機でプレイする際に必要となる貸し玉プリペイドカード。テンプレート:要出典範囲、1990年に導入された。
局所的に使用されるプリペイドカード
- 社員食堂や売店などの特定の会社の社内でのみ通用するカード
- 洗車機、コインランドリー、ゲームセンター、病院、ホテルの有料テレビ、大学生協などのコピー機など特定場所の機器を使用する際、使用料を支払うための専用カード
- アメリカ軍兵士が使用している軍用カード、軍用手票の代わりとして1990年代から導入されている。