近江町市場

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近江町市場(おうみちょういちば)は、石川県金沢市の中心部にある、主に生鮮食品などの食品生活雑貨を扱う小売店が主体の市場である。名前の由来は近江商人が作ったことによる[1]。地元ではおみちょ(「お」にアクセント)と呼び親しまれている。

市街地再開発事業により、2009年4月16日近江町いちば館が開業した。本項では近江町いちば館についても詳述する。

概要

むさし交差点(武蔵ヶ辻)の南東側一帯に位置し、繁華街香林坊からも比較的近い。約2,8haの敷地に約170店の商店・飲食店が軒を連ねる。石川県特産の加賀野菜や海産物を扱う店が多く、市民の台所としてだけでなく、金沢ならではの観光名所としても知られているが、一方で観光シーズンなどには物価の上昇や一部の店で品質の低下などの弊害も招いている。観光客の増加により、商店側も宅配サービスなどそれにあわせた対応が増えてきている。

立地・アクセス

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再開発事業

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近江町市場スカイビル口[2](再開発工事着工前の様子)

経緯

第二次世界大戦の戦災を免れた近江町市場は古くからの趣がある市場として地元の利用客だけでなく観光地としても多くの人が訪れてきた。しかし、アーケードや建物の老朽化が顕著になった他に、施設店舗の防災体制にも問題が出るようになり近江町市場の再開発事業が行われることになる。武蔵ヶ辻第四地区第一種市街地再開発事業として2007年に再開発事業に本格的に着手した。

概要

むさし交差点周辺の一角を解体し、地下1階・地上5階建ての再開発ビル(近江町いちば館)を2007年3月25日に着工。また、この再開発に合わせて、ビルに面する国道157号国道159号を3-4mほど拡幅するため、村野藤吾が設計した北國銀行武蔵ヶ辻支店を現状より後方に約13m移動し、ビルと一体化させる工事にも着手した。

2007年1月6日には、市場の駐輪場と多目的広場があった敷地(十間町)約1,000m²に平屋建ての仮設店舗棟を完成させて、1月15日から営業を開始した。再開発区域にある青果店や鮮魚店など約20店が入居。なお、大通りに面する一角で再開発を行ったため、市場全体が営業していないと勘違いする観光客も多かったが、工事期間中も全店舗が営業を継続していた。

近江町いちば館

テンプレート:商業施設 2009年4月16日に開業した近江町市場の再開発ビルで73店舗が入居する商業施設である。2008年12月1日に一部店舗が先行開業した。また、同年12月の先行開業と同時に12月7日より、これまで休業日としていた日曜日に一部店舗で営業を開始した[3]

施設概要

主な施設

  • 地下1階:惣菜店・飲食店・ドラッグストアなど13店舗、めいてつ・エムザ連絡口
  • 1階:青果店・飲食店など50店舗、武蔵ヶ辻バス停(北陸鉄道金沢ふらっとバス
  • 2階:飲食店10店舗
  • 3階:近江町交流プラザ(ちびっこ広場・食育広場)、駐車場
  • 4階:近江町交流プラザ(まなびぃ広場・市民サービスコーナー)、駐車場
  • 5階:事務所フロア

脚注

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参考文献

  • 金沢市近江町市場史 - 金沢市近江町市場史編纂委員会(1980年1月
  • 保存版近江町いちば館探査マップ - 『月刊北國アクタス』2009年4月号別冊

外部リンク

  • 「ふるさとぶらり中継」2008年04月14日
  • 公式ホームページでは「エムザ口」と表記している。
  • 「いちば館」の一部開業、日曜営業も始める - 金沢経済新聞