南海電気鉄道
テンプレート:Infobox 南海電気鉄道株式会社(なんかいでんきてつどう、英称:Nankai Electric Railway Co., Ltd.)は、大阪の難波から和歌山・関西空港・高野山などを結ぶ鉄道を経営する大手私鉄。総営業キロは154.0km。車両数は704両。一般的には「南海」もしくは「南海電鉄」と略されるほか、「南海電車」の呼称がある。
本社は大阪府大阪市浪速区の今宮戎駅北西側に立地する南海なんば第1ビルに所在。東証1部に上場している企業でもある[1][2]。
グループスローガンは「Fine & Bright NANKAI - お客さまとともに」。また、南海沿線の観光誘致のキャッチコピーとして「なんかいい、NANKAI」も使われている。
純民間資本としては現存する日本最古の私鉄である。社名の「南海」とは律令制の南海道(紀伊国、淡路国、四国)に由来し、そこに営業拠点を広げようとしてつけられた。かつてはプロ野球球団(南海ホークス、後の福岡ダイエーホークス、福岡ソフトバンクホークス)や、野球場(大阪球場や中百舌鳥球場、いずれも後に解体)を経営していたが、1988年に撤退した。
スルッとKANSAIでカードに印字される符号はNKである。全国登山鉄道‰会加盟。
目次
歴史
1884年に関西経済界の重鎮、藤田伝三郎・松本重太郎・田中市兵衛・外山脩造らによって大阪堺間鉄道として設立され、1885年に難波 - 大和川(後に廃止)間を開業した阪堺鉄道を始まりとしている。阪堺鉄道は日本鉄道(半官半民)・東京馬車鉄道に次いで日本で3番目の私鉄として設立され、1883年に廃止された釜石鉱山鉄道の資材を用いて建設された。
1898年に新設会社の南海鉄道が阪堺鉄道の事業を譲り受け、1909年には競合路線を有していた浪速電車軌道、1915年には同じく阪堺電気軌道、そして1922年には根津嘉一郎から譲られる形で大阪高野鉄道を、1940年には交通統制のため競合会社の阪和電気鉄道、1942年には加太電気鉄道を合併した。
1944年に、元阪和電気鉄道の路線を戦時買収で運輸通信省に譲渡(阪和線となる)した後、戦時企業統合政策(陸上交通事業調整法)により関西急行鉄道(関急)と合併、近畿日本鉄道(鉄道線は難波営業局・軌道線は天王寺営業局の管轄)となる。しかしこの合併は、殆ど接点のない、経緯や社風が全く異なる者同士のものであって、当初から体制に無理が生じていた。当時の関急側の代表者であり、関急成立の立役者である種田虎雄でさえ、「南海との合同だけは、政府から無理強いされたもので、自分が望んだものではなかった」と語っていた。そういう理由もあって、終戦後に難波営業局員主導で分離運動が起こり、1947年に高野下 - 高野山間を運営していた高野山電気鉄道へ旧・南海鉄道の路線を譲渡する形で、南海電気鉄道が発足した(このため法人としての南海電気鉄道の設立日は高野山電気鉄道の設立日である1925年3月28日となっている)。1961年には、貴志川線(2006年に和歌山電鐵へ譲渡)や和歌山軌道線(1971年廃止)を経営していた和歌山電気軌道も統合している。
なお、浪速電車軌道・(初代)阪堺電気軌道の路線については、1980年に南海子会社の(2代)阪堺電気軌道へ譲渡された。
年表
- 1884年(明治17年)
- 1885年(明治18年)12月29日 阪堺鉄道が難波 - 大和川(のちに廃止)間を開業[3]。
- 1895年(明治28年)8月25日 南海鉄道設立。
- 1898年(明治31年)10月1日 阪堺鉄道が南海鉄道に事業譲渡。
- 1900年(明治33年)10月26日 天下茶屋 - 天王寺間(天王寺支線)を開業。
- 1903年(明治36年)3月21日 難波 - 和歌山市間全通。
- 1909年(明治42年)12月24日 浪速電車軌道を合併。上町線とする。
- 1911年(明治44年)11月21日 難波 - 和歌山市間全線電化完成。
- 1915年(大正4年)6月21日 (初代)阪堺電気軌道を合併。阪堺線・大浜線・平野線とする。
- 1922年(大正11年)
- 1925年(大正14年)3月28日 高野山電気鉄道設立。
- 1938年(昭和13年)
- 1934年(昭和9年)11月17日 国鉄紀勢西線(現・紀勢本線)直通列車「黒潮号」運転開始。
- 1940年(昭和15年)12月1日 阪和電気鉄道を合併。山手線とする。
- 1942年(昭和17年)2月1日 加太電気鉄道を合併。加太線とする。
- 1944年(昭和19年)
- 1947年(昭和22年)
- 3月15日 高野山電気鉄道が南海電気鉄道に社名変更。
- 6月1日 近畿日本鉄道が、旧・南海鉄道の路線を南海電気鉄道へ分離譲渡。
- 1949年(昭和24年)5月 東京・大阪・名古屋の各証券取引所に上場。
- 1951年(昭和26年)7月7日 高野線で特急「こうや号」運転開始。
- 1954年(昭和29年)3月 東証を上場廃止(大証・名証への上場は維持)。
- 1957年(昭和32年)4月1日 みさき公園開園。
- 1961年(昭和36年)11月1日 和歌山電気軌道を合併。貴志川線・和歌山軌道線とする。
- 1966年(昭和41年)12月1日 北島支線廃止。
- 1971年(昭和46年)
- 1972年(昭和47年)6月1日 新社章を制定。
- 1973年(昭和48年)10月 貴志川線を除く鉄道線全線の架線電圧1500Vへの昇圧が行われる。
- 1980年(昭和55年)
- 6月15日 第1次大阪市内立体交差化(南海本線の玉出 - 住ノ江間)が完成。
- 11月23日 難波駅改良工事完成。この頃から、駅の案内表示にそれぞれの路線のシンボルマークとラインカラー(南海線は青、高野線は緑)が使われはじめる。
- 11月28日 平野線・大浜線(1949年から休止中)が廃止。平野線は前日に開通した大阪市営地下鉄谷町線天王寺 - 八尾南間に代替。
- 12月1日 上町線・阪堺線を(2代)阪堺電気軌道に分離譲渡。
- 1984年(昭和59年)11月18日 天王寺支線の天下茶屋 - 今池町間が廃止。大阪市営地下鉄堺筋線の延伸工事、第2次大阪市内立体交差化工事の本格化に伴う。
- 1985年(昭和60年)
- 3月 南海本線の堺市内立体交差化工事(住ノ江 - 諏訪ノ森間)が完成。
- 3月14日 紀勢本線との直通列車(南海線内特急、国鉄線内急行)「きのくに」が廃止。
- 11月1日 特急「サザン」運転開始。特急「四国号」廃止。
- 1990年(平成2年)4月 アバンに業務委託[4]し、同社から派遣を受けた「パッセンジャー・アテンダント」(女性乗務員)の乗務開始。
- 1992年(平成4年)
- 1993年(平成5年)
- 1994年(平成6年)
- 1995年(平成7年)
- 9月1日 高野線河内長野 - 橋本間の複線化が完成。同線難波 - 橋本間の愛称「りんかんサンライン」使用開始(命名経緯)。
- 11月1日 大阪市内連続立体交差化が全面完成。
- 1999年(平成11年)4月1日 貴志川線を除く全線でスルッとKANSAIを導入。南海コンパスカードを発売開始。
- 2000年(平成12年)4月1日 さやま遊園閉園。
- 2001年(平成13年)10月1日 バス部門(南海電鉄バス)を南海バスに分社。
- 2002年(平成14年)5月26日 和歌山港線の和歌山港 - 水軒間が廃止。
- 2005年(平成17年)11月27日 泉佐野駅の立体交差化工事が完成。
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)4月19日 大阪球場再開発事業(なんばパークス)全面開業。
- 2008年(平成20年)3月21日 東京証券取引所第一部市場に再上場(上場承認日は3月14日)。
- 2009年(平成21年)
- 2010年(平成22年)10月1日 南海都市創造を吸収合併。
- 2011年(平成23年)
- 4月1日 関西の大手私鉄では初となる、全駅での駅構内終日禁煙を開始。
- 9月1日 すべての特急列車が禁煙となる。
- 2012年(平成24年)4月1日 全線(乗り入れ先の泉北高速鉄道線、子会社の阪堺電気軌道も含む)で駅ナンバリングを導入。南海本線に走っていた自由席のみの特急を廃止。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
路線
以下の各路線を有し、南海本線とその支線群(空港線を除く)を南海線と総称している。南海線の各支線は「高師浜支線」というように「…支線」と称していたが、天王寺支線が廃止された1993年から空港線が開業した1994年頃より単に「…線」と呼ばれることが多くなった。なお、国土交通省監修の『鉄道要覧』には「…線」と記載されている。
現有路線
- テンプレート:Color南海線(ラインカラーは青)
- テンプレート:Color空港線(ラインカラーは紫): 泉佐野 - 関西空港 8.8km
- テンプレート:Color高野線(ラインカラーは緑)
廃止・譲渡路線
- 南海線
- 高野線
- 紀ノ川口支線:妻信号所 - 紀ノ川口間 0.6km
- 貴志川線: 和歌山 - 貴志 14.3km(岡山電気軌道が出資する和歌山電鐵が継承)
- 大阪軌道線
- 和歌山軌道線
- 海南線:市駅前 - 海南駅前 13.4km
- 新町線:公園前 - 国鉄和歌山駅 1.6km
- 和歌浦支線:和歌浦口 - 新和歌浦 1.1km
優等列車
南海電鉄では優等列車として特急列車を運行しており、系統に応じて下記の愛称がある。
- 「ラピート」 南海本線・空港線を走る関西国際空港への連絡列車。
- 「サザン」 南海本線・和歌山港線での速達列車。南海フェリー徳島航路との接続列車でもある。
- 「こうや」 高野線を走る高野山への観光列車。
- 「りんかん」 高野線を走る近郊特急。
- 「ラピート」「こうや」「りんかん」は全車座席指定、「サザン」は一部座席指定である。
- 車掌の携帯端末で特急券(座席指定券)の情報を確認するため、車内改札は原則として行われない。
特急料金
各列車とも共通(「サザン」の場合は座席指定料金)。大人料金(小児は特記のない限り半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定[9]。
乗車キロ | 料金(円) |
---|---|
初乗り45km | 510 |
46 - | 780 |
「ラピート」のスーパーシートを利用する場合は上表の金額に210円(大人・小児共通)を加算する。
- 上表適用外
- 「サザン」:座席指定車を利用の場合、座席指定料金として一律510円。
- 「ラピート」:泉佐野 - 関西空港間はレギュラーシート利用の場合のみ100円。
なお、乗り継ぎ料金制度はなく、座席指定特急同士を乗り継ぐ場合(例:「りんかん」から「ラピート」に乗り継ぎ)は各列車の料金がそれぞれ必要となる。
特急券(座席指定券)の発券方法
前述のとおり、南海電鉄の特急は「サザン」の自由席車を除きすべて全車座席指定なので、これへの乗車には乗車券のほかに特急券(座席指定券)が必要になる。特急券は1か月前から駅窓口(窓口でも定期券を発売している駅のみ)のほか、南海国際旅行や主要旅行代理店で買える。また、「南海鉄道倶楽部」(旧「NATTS鉄道倶楽部」)の会員であれば、インターネット上および携帯電話からも購入可能である(特急チケットレスサービス)ほか、同サービスによる特急券購入の代金として充当可能な「特急ポイント」の還元という特典も受けられる。なお、駅窓口での発券方法はJR線のマルスと違い、係員が空席情報を見て発券時に一番良いと思われる席を指定する方式である(空いていれば購入者自身で指定できる)。南海難波駅ではグループ会社の南海国際旅行が特急券の発売を南海電気鉄道より委託されている。
新今宮駅、橋本駅など一部の駅ではホーム上にも窓口が設けられているが、多くの駅では改札内に窓口がないので、自動券売機が設置されている。自動券売機での発売開始は列車発車の20分前で、その時点で満席の場合は発売されずその列車には乗車できない。また、自動券売機では現金のみの取り扱いで、紙幣も千円札以外は使えない(ただし、南海難波駅では通勤の乗車が多くなる夕方以降は係員が一部の特急券自動販売機の側に特急の発車10分前に立って両替や誤購入等旅客の対応にあたっている)。
列車種別
南海電鉄における列車種別は以下の通りである。
- 南海本線 - 特急(ラピート・サザン)・急行・空港急行・区間急行(区急)・準急行(準急)・普通車(普通)
- 空港線 - 特急(ラピート)・空港急行・普通車
- 和歌山港線 - 特急(サザン)・急行・普通車
- 高野線 - 特急(こうや・りんかん)・快速急行(快急)・急行・区間急行(区急)・準急行(準急)・各駅停車(各停)
上記以外の路線では普通車のみの設定である。南海本線では空港急行と区間急行は行先が違うだけで停車駅は同じである。
方向幕・種別幕などの案内表示では、快速急行は「快急」、区間急行は「区急」、準急行は「準急」、普通車は「普通」、各駅停車は「各停」と略して表示される。
南海本線系統各線が「普通車」、高野線が「各駅停車」となっているのは、両線の列車が複々線の線路を並行して走る南海本線難波駅 - 天下茶屋駅間において、高野線の列車が走る東側2線の線路にしか今宮戎駅・萩ノ茶屋駅のホームがなく、西側2線を走る南海本線の列車はすべて通過するためである。1970年以前は南海本線からの各駅停車(東線ローカル)や高野線からの普通車も存在した。
詳しくは、各列車種別および路線の記事を参照。
列車種別の表示
車両先頭の方向幕・種別幕の表示のほか、列車識別灯(通過標識灯)でも大方判別できる。
列車種別の案内色は快速急行以外京阪と同じだが、区間急行と準急行の停車駅の方式が京阪とは逆転している。区間急行が南海の準急行の停車駅方式に準じ、準急が南海の区間急行の停車駅方式に準じている。英語表記も京阪の準急と南海の区間急行が「SUB EXPRESS」、京阪の区間急行と南海の準急行が「SEMI EXPRESS」というように逆転している。
方向幕の色
- 特急 サザン (赤地に白文字で、座席指定特急は表示の下にある英文字部分。なお「 急行 」「 区急 」は以前同じ色だった。サザンの自由席車は日本語名称と英文字名称の間に「(自由席)」と入る。以前は左の上に特急、下に行き先で、右側のサザンのロゴは青色だった)
- 急行 空港急行 -急行- 快急 準急 (橙地に白文字。なお-急行-と橙地白文字の準急は南海本線のみで使用された。空港急行は8000系の側面LEDのみ)
- 準急 ラピートα ラピートβ (青地に白文字で、ラピートは下の英文字が表記されている部分は特急と同じ)
- 区急 ワンマン (緑地に白文字で、ワンマンは高野線快速急行と急行と各駅停車のそれぞれ下に付く)
- 普通 各停 空港急行 こうや りんかん (黒地に白文字で、英文字が表記されている下の部分は、普通車・各駅停車は上の部分と同じだが、空港急行は急行と同じ、こうや・りんかんは特急と同じ色分けになっている。普通車・各駅停車は以前は白地に黒文字で 「 普通 」「 各停 」と表示していた)
- 回送 試運転 救援 臨時 臨時 団体専用 (白地に赤文字で、LEDは赤地に白文字となる)
- 行き先表示は黒地に白文字で「 なんば 」(行き先は例。以下同じ)。支線区は普通・各停の種別表示が省略され「 みさき公園 - 多奈川 」のように運転区間を表示したものになる。ただし泉北高速線内の折り返し列車はのぞく。以前は白地に黒文字だった。関西空港の行き先表示には、下の英文字部分に、LEDの場合は英文字表示に切り替わったときに灰地の白文字で飛行機のアイコンが付く。天空は白地に緑文字、書体は太文字の明朝体で「 橋本 - 高野山極楽橋 」(極楽橋は縦書き)と表示され、赤色の花の模様が付く。
車両
車両基地
南海線検車区
高野線検車区
工場
乗務員区所
南海線列車区
- 堺支区(南海本線・空港線・高師浜線)特急担当区
- 泉佐野支区(南海本線・空港線・多奈川線)
- 和歌山支区(南海本線・空港線・加太線)
高野線列車区
- 難波支区(高野線 難波 - 橋本・極楽橋、岸里玉出 - 汐見橋)特急担当区
- 中百舌鳥支区(高野線)
- 橋本支区(高野線 難波 - 橋本、橋本 - 極楽橋)
運賃
大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2014年4月1日改定[9]。
- 鉄道線
キロ程 | 運賃(円) | キロ程 | 運賃(円) |
---|---|---|---|
初乗り3km | 150 | 55 - 59 | 830 |
4 - 7 | 210 | 60 - 64 | 870 |
8 - 11 | 260 | 65 - 69 | 920 |
12 - 15 | 330 | 70 - 74 | 960 |
16 - 19 | 380 | 75 - 80 | 1,000 |
20 - 23 | 440 | 81 - 86 | 1,040 |
24 - 27 | 490 | 87 - 92 | 1,080 |
28 - 31 | 550 | 93 - 98 | 1,130 |
32 - 35 | 590 | 99 - 104 | 1,170 |
36 - 39 | 620 | 105 - 110 | 1,210 |
40 - 44 | 690 | 111 - 116 | 1,250 |
45 - 49 | 740 | 117 - 122 | 1,300 |
50 - 54 | 790 | 123 - 128 | 1,340 |
- 空港線内または空港線と他線を跨って乗車する場合は、上表による全乗車区間の金額に、空港線内の乗車区間に応じて以下の金額を加算する。
- 泉佐野 - りんくうタウン間 120円
- 泉佐野 - 関西空港間 230円
- りんくうタウン - 関西空港間 (6.9km) だけを乗車する場合は、370円の特定運賃(この区間を共用するJR西日本も同額)。
- 鋼索線
- 390円
郊外型に近い路線体形で、京阪神間を走る大手私鉄と比べ利用客が少なめのため、中距離以上の運賃は近鉄などと同じように高めに設定されている。
かつて南海の路線だった貴志川線とそれ以外の鉄道線は運賃体系が別々で、乗車キロの通算制度がなかったため、貴志駅 - (南海貴志川線)→和歌山駅 - (JR紀勢線) - 和歌山市駅 - (南海線) - なんば、のように利用するとかなり高くなってしまうという問題があった(この区間の例では、和歌山電鐵移管直前の2006年3月時点で貴志川線(14.3km)360円+JR紀勢線(3.3km)180円+南海線(64.2km)890円=1,430円。仮に運賃体系が同じで通算制度があれば当時の運賃額で南海(78.5km)970円+JR紀勢線(3.3km)180円=1,150円となる)。
また、相互直通運転している泉北高速鉄道線の各駅と南海の各駅(中百舌鳥駅除く)間を中百舌鳥駅を経由して利用する場合の運賃はそれぞれの運賃を合算したものから20円(大人)を割り引いた額である。やはり運賃体系が別で、乗車キロを通算して南海の運賃体系に当てはめた場合より高くなることから、泉北高速鉄道線の運賃は高いといわれているが、同線内だけなら他の関西大手私鉄とほぼ同水準である。ただし、南海に比べ泉北高速線の通学定期運賃は割高である。通学1か月は中百舌鳥 - 和泉中央間 (14.3km) が泉北7,910円に対し、同じ距離に相当する南海(難波 - 白鷺間14.4km)の通学1か月は5,290円と約1.5倍の開きがある(普通運賃は泉北が320円、南海が330円)。
特急料金(座席指定料金)については、「特急料金」の節を参照。
乗車カード・企画乗車券・特急券
以下の各項目を参照。
- 南海コンパスカード - 南海発行のスルッとKANSAI対応カード
- 南海グループカード minapita - 南海発行のPiTaPaカード
- DAY5特急回数券
- ラピート得10きっぷ
- 定期特別急行券・定期座席指定券
- 高野山・世界遺産きっぷ
- 高野山・立里荒神きっぷ
- 和歌山おでかけきっぷ
- 好きっぷ2000(とくしま好きっぷ2000・なんば好きっぷ2000・こうや好きっぷ2000・かんくう好きっぷ2000)
- みさき公園わくわくきっぷ
- みさき公園ウキウキきっぷ(夏季に発売)
- 高野山1dayチケット
- 奈良・斑鳩1dayチケット
- 京都 宇治・洛南1dayチケット
- 関空・りんくうプレミアムきっぷ
- Peach・なんばきっぷ
- 関西1デイパス
- 2009年よりJR西日本との共同企画商品として発売。JR西日本のアーバンネットワークエリアの一日乗車券に、南海電気鉄道・京阪電気鉄道、および近畿日本鉄道(2012年度より)のいずれか一社の一日乗車券への引換クーポンが付属したものである。これまでに「関西1デイ納涼パス/夏の関西1デイパス」・「秋の関西1デイパス」・「冬の関西1デイパス」・「春の関西1デイパス」が発売されている。
過去に発売されていたもの
- 3・3・SUNフリーきっぷ - 2006年8月発売終了。近畿日本鉄道・名古屋鉄道との3社間の鉄軌道路線が利用できた乗車券。
- ワイド3・3・SUNフリーきっぷ - 2006年3月発売終了。南海・近鉄・名鉄の3社間に加え各社の関連会社・沿線付近の交通機関も利用できた乗車券。
- サービック - 2009年4月からこの名称は使用されていない。「→」以下は後継の乗車券。
- 高野山フリーサービック →高野山・世界遺産きっぷ、
- 高野山・立里荒神サービック →高野山・立里荒神きっぷ
- 和歌山万葉きっぷ →和歌山おでかけきっぷ
- 徳島とくとくサービック →とくしま好きっぷ2000
- 浪花なみなみサービック →好きっぷ2000
- みさき公園1日遊園の旅サービック →みさき公園わくわくきっぷ
- みさき公園ぷ〜るらんどRioサービック →みさき公園ウキウキきっぷ(夏季に発売)
- 潮干狩りサービック
社章
当初の社章は「羽車」と呼ばれ、車輪に羽根(翼)が生えたものであった。このデザインはヨーロッパ諸国の国営鉄道の紋章によく見られるものだが、南海がヨーロッパから車両を輸入した際この紋章の「車輪に羽根が生えれば速い」との意匠を気に入り、車輪の向きのみ変えて採用したとされる[10]。1947年6月1日、グレートリングから改称した南海ホークスの球団名も、この「羽根=鳥」にちなんだといわれる[11]。現在でも難波駅の北側入口上には、羽車をかたどったモニュメントが飾られている。
また、南海の各駅に広告が掲示されている「羽車ソース」のマークも、南海の旧社章をモチーフとしたものである[12]。
1972年6月1日に制定された2代目の社章は、旧社章の「羽車」の意匠を残しつつ、当時のコーポレートカラーであった緑色を取り入れ、より直線的なデザインとなった。株主優待乗車証・社員証や土地境界標などにおいて、現在も正式な社章として使用が継続されている。
関西国際空港の開港を翌年に控えた1993年4月1日に、CI導入による「NANKAI」を表した3代目のロゴマークを制定した。コーポレートカラーも、緑色からファインレッドとブライトオレンジの組み合わせへ変更した。イメージとしては、総合生活企業として未来に向けて力強く羽ばたいていく姿勢を表現している[13]。阪堺電気軌道・和歌山バスなどの子会社に関しても、導入時期は多少遅れながらもこのロゴマークを親会社に追随して導入している。ただし、阪堺電気軌道の正式な社章は、現在も親会社の2代目の社章に近いデザインとなっている。
- Nankai logo.png
1993年制定の南海電気鉄道のコーポレートシンボルマーク (CI)
- Nankai Railway's logo.jpg
車両に掲出されたコーポレートシンボルマーク
駅・車内放送について
車内放送
南海では元来、標準語ではなく大阪弁(泉州弁や河内弁)、もしくは和歌山弁のアクセントや発音による車内放送が行われていた。ところが関西国際空港の開港を控えた1990年代初頭から、これらの放送が空港連絡鉄道として相応しくないとの批判が増え始めたため、アナウンサーによるイントネーション講習会の開催や手本となるカセットテープの配布、社内の「案内放送用語例」の改訂などを行い、現在のスタイルの原型を作り上げた[14]。
さらに2004年6月1日からは、「もてなしの気持ちを表現しながら、より簡潔・明瞭な情報をお伝えする」[15]ため、車内案内放送が一部変更されている。また、これに伴い、車掌などアナウンスに関わる業務に携わる全従業員を対象に、発声等に関する全社的な研修が行われたテンプレート:要出典。
車内案内放送の主な変更内容(2004年)は以下の通り。
- 「次は○○でございます」を「次は○○です」に。その他、語尾の「いたします」「願います」をそれぞれ「します」「ください」に。ただし、特に乗客に協力を要請する場合は、従来どおり「ございます」「いたします」「願います」を用いる場合もある。
- 駅発車時に2回放送していた次駅案内を1回に。
- 「終着駅」を「終点」に。
- 「南海をご利用くださいまして」を「本日も南海電鉄をご利用くださいましてありがとうございます。」に。
- 「増結」を「連結」に。
- 「先発電車」を「前の電車」に(ただし緩急接続時の「○番線から急行△△ゆきが先発します」の表現には「先発」が用いられる)。
- 通過待ちや対向待ちで長時間停車の理由を放送した後「発車までしばらくお待ちください」を「発車までお待ちください」に。
- 「車内混み合いまして恐れ入ります。暫くの間ご辛抱願います」を「車内混み合いまして恐れ入りますが、ご了承願います」に。なお、最近は「車内混み合いまして恐れ入りますが、座席はできるだけ譲り合っておかけお掛け下さい」と言うことがある。
- 「方」を「お客さま」に(「各駅停車をご利用の方は」を「各駅停車をご利用のお客さまは」に。なお、乗客以外の者が名宛人となることがある場合は、従来通り「方」の表現を用いる)。
- 「お忘れ物ございませんよう」は「お忘れ物をなさいませんよう」に。
- 「お申し出ください」を「お知らせください」に。
- 乗り換え誘導の際の「JR関西線」「JR阪和線(注:東羽衣支線の場合)」を、それぞれ「JR大和路線」「JR鳳ゆき」に。
- 泉佐野駅のみ「出口は両側でございます」を「先に●側の扉が開きます。続いて▲側の扉が開きます」に(2007年秋頃、この表現は再変更され、「両側の扉が開きますので、ご注意ください」とアナウンスされるようになった)。
- 列車の事故や遅延などトラブルが発生している場合は、より丁寧な表現を用いる(「深くお詫びいたします」を「深くお詫び申し上げます」に、など)。
その他、以下のような特徴が挙げられる。
- 到着時の車内放送で「次は○○に止まります」とアナウンスされたら、それは「次の次の駅に停まる」という意味である。要は「△△を出ますと…」を省略している(例:堺東、堺東です。次は北野田に止まります)。ただ、この点については、2007年秋頃に若干アナウンス方法が改められており、先の例で言うと「堺東、堺東です。堺東の次は、北野田に止まります」という表現になっている。
- 優等列車が主要駅に到着する直前になされる緩急接続に関する案内が、高野線と南海線とで大きく異なっている。また、「緩急接続」を意味する案内用語については、他社で多く用いられる「連絡」という語ではなく「接続」の語を用いることが多い。一方「連絡」は、主要な目的地へ達する列車もしくは船舶に接続する列車に対して用いられることが多い(「四国徳島港連絡特急」や「高野山極楽橋(高野下)連絡急行」、かつての「淡路連絡急行」など)。
- 出口の扉が開く方向は、終着駅、もしくは両側の扉を開くことができる駅(泉佐野駅など)に停車する場合、または前の停車駅と扉の開く方向が変わる場合に限り、駅到着直前にのみ案内される(駅発車直後の次駅案内の時にアナウンスされることはごく稀である)。
- 不審物を発見した場合の申告放送を、他社では「乗務員、または駅係員に云々」が南海では「車掌、または駅係員に云々」と放送している。この案内放送は南海、他社線を含め、地下鉄サリン事件発生後から行われその後途絶えたが、アメリカ同時多発テロ事件発生後再び復活した。なお南海では、地下鉄サリン事件時代から「車掌、または駅係員」と放送している。ちなみに、先述した2004年のアナウンス用語改訂に伴い、それまで使っていた「持ち主不明の荷物がありましたら」という表現を「不審な荷物がございましたら」という表現に改めている。
基本的に肉声での放送が主流であるが、支線区のワンマン列車や特急列車(ただし「サザン」では2011年からで新型車両(12000系・8000系)での運用列車のみ)では自動放送が導入されており、この場合も上記の内容に準拠したものになっている。なお特急列車では英語による放送も流れる。
駅放送
駅自動放送に関しては、放送スタイル変更以後に機器更新されたもの、及び2012年に新設された和歌山大学前駅も含めて、古い表現のまま使用されている(ただし「足元の白線まで」の表現に限り、「足元の黄色の点字タイルまで」に順次変更されている。実際に駅ホームの白線そのものが順次廃止されているためと思われる)。また、放送前のチャイムが3打点の駅と4打点の駅があるほか(4打点の駅は難波駅・和歌山市駅および高野線の一部駅のみ)、駅の自動案内放送がすべて女声で統一されており、案内される内容が比較的簡素である[16]。難波駅(特急列車または関西空港行き列車に限る)および空港線内各駅(泉佐野除く)では、英語による列車名・種別の案内を行っている。
高野線の山岳区間(橋本駅も含む)においては、駅自動放送が導入されておらず、中でも無人駅に至っては肉声放送を含む一切の案内放送がなされない。
駅係員による肉声案内放送については、車内放送の項で述べた新旧スタイルが入り交じっており、統一にまでは至っていなかったが、2013年4月より新スタイルに基本的に統一された模様である。
関西の大手私鉄5社に関西圏の在来線を運営するJR西日本を含めた6社の中で唯一、発車メロディや接近(入線)メロディの類を一切使用していない。主要駅を中心に「出発時機合図音」や「通過ベル」が使われているが、このうち出発時機合図音については、自動で鳴動する駅、駅員のスイッチ操作によって鳴動させている駅、自動・手動両タイプが混在する駅(待避線のみ自動で鳴動するタイプが大半を占める)とがある。自動で鳴動する駅は難波駅・堺駅・岸和田駅・泉佐野駅・和歌山市駅・和歌山港駅・関西空港駅・汐見橋駅・高師浜駅・多奈川駅・加太駅・住吉東駅がテンプレート:独自研究範囲。通過ベルについては、終端駅や山岳区間の駅などを除く大半の駅で自動で鳴動する。
電車が到着した際の案内放送は、かつては「行き先・種別」の順であったが、現在では「種別・行き先」の順である(例・只今到着の電車は特急和歌山港行きでございます)。関西の大手私鉄5社では阪急・京阪も同様の「種別・行き先」だが、阪神(普通を除く)・近鉄は「行き先・種別」の順である(例・名古屋行きの特急が○両編成で参ります)。
また高野線の橋本駅で極楽橋もしくは高野下行きと連絡のある列車は、その旨の案内がある(例・ただいま到着の電車は高野山極楽橋(高野下)接続急行橋本行きでございます)。かつては「高野山極楽橋(高野下)連絡」とアナウンスされていたが、自動放送とホームの列車案内は2007年頃に「接続」と改められた。ただし車両の方向幕は、同じく2007年頃に更新(連絡便専用幕を追加)されたにも関わらず、「急行|橋本高野山(高野下)連絡」となっている。また南海線でも和歌山港駅で南海フェリー(かつては高速船も)に接続する列車は肉声の案内放送で『四国連絡』とアナウンスされる。
阪堺電気軌道では現在でも1988年以前に南海で使われていた自動放送を採用している。
その他特記事項
駅の案内サイン
南海電鉄の駅では、平成に入ってから、非常に多種多様なピクトグラム(図記号)を用いた案内サイン看板を使用し始めるようになった。その見易さや分かり易さから、社団法人日本サインデザイン協会が主催するコンテストで表彰を受けるなど、高い評価を受けている。近年設置されている駅サインのうちの一部のピクトグラムは、財団法人交通エコロジー・モビリティ財団が制定した「一般案内用統一図記号ガイドライン」に準拠したものも使われ始めているが、一方で、独特の斬新なデザインを取り入れた矢印の記号などは現在でも使われている。これらの駅サインに関するマニュアルは、1989年に同社内で制定されたが、このマニュアルに沿った駅サインが設置されている駅は、同社の厳しい財政事情が影響してか、主要駅を中心にまだ少数にとどまっている。なお、南海が2008年3月28日に発表した『2010年までの3か年事業計画(堅進126計画)』において、提供するサービスの品質向上の一環として「案内サイン及び放送等の多言語化の推進」に取り組むとしている[17]。韓国語・中国語を併記した案内表示や交通エコロジー・モビリティ財団の標準案内記号の導入に関しては、バリアフリー等の改良工事が終わった駅から順次導入されてはいるが、他社と比べると大幅に遅れており、中には筆文字の駅名標など他の大手私鉄ではとうの昔に消えてしまったクラシックなものも残り、その格差は大きいと言える。これは駅名標に限らず駅施設全体にも言え、バリアフリーの駅舎がある一方で木造駅舎や構内踏切などが残存している駅もいまだ多く、乗降客の少ない駅を中心にバリアフリーなどの改良工事がなかなか進んでいないのも実情である。
駅名標などにおける、固有名詞のローマ字表記については、近年大手私鉄各社で小文字を利用した表記方法(例:「Ōsaka」「Umeda」など)が広がる中、近畿日本鉄道などと同様に、現在でもすべて大文字表記(例:「NAMBA」「WAKAYAMASHI」など)の、鉄道掲示規程に準じた表記方法となっている。
2012年4月1日に駅ナンバリングが全駅で導入されたが、大部分の駅では駅名標の改修は行われず既存のものにシールで貼り付ける形になっていた。しかし2013年以後は大半の駅で駅名標の交換が行われており、旧式の駅名標は姿を消す見込みである。
軌間
全線がJRの在来線と同じ軌間1,067mmの狭軌であり、関西の大手私鉄では唯一標準軌(軌間1,435mm)の路線を有していない。かつては、阪堺線・上町線(1980年に阪堺電気軌道へ譲渡)、平野線・大浜支線(廃止)の各軌道線が標準軌であった。
軌間がJR在来線と同一であることから、総合車両製作所横浜事業所(旧・東急車輛製造)で製造した新製車両をJR線を走行して搬送(甲種輸送)[18]することや、空港線のりんくうタウン - 関西空港間でJR関西空港線と同一の線路を共用する、といったことが容易に可能である。その一方、狭軌であるがゆえに、標準軌である大阪市営地下鉄堺筋線への相互乗り入れ計画が頓挫した(後述)。
地下鉄乗り入れ計画
1963年の大阪市交通事業基本計画で策定された[19]大阪市交通局高速電気軌道6号線(現在の大阪市営地下鉄堺筋線)と相互乗り入れを行う計画があった。6号線には、京阪神急行電鉄(現在の阪急電鉄)も天神橋付近での相互乗り入れ希望し、それぞれの規格が異なっていたことから激論となった。
大阪市は御堂筋線などの既設路線で1435mm軌間(標準軌)、直流750V 第三軌条方式を採用していたことから、6号線についても当初はトンネル断面を最小限に抑えられ、また自局他線との車両融通が容易なこの規格による路線建設を希望していた。そのため、それぞれ規格の異なる両社との相互乗り入れには消極的で、特に軌間、集電方式、電圧(当時、直流600V)の規格が全く異なる南海との乗り入れ対しては、当初から冷淡であった。
最終的には、日本万国博覧会の開催決定や千里丘陵の宅地開発を考慮し、当時の運輸省大阪陸運局長の裁定によって、堺筋線を軌間1435mm、直流1500V架空電車線方式で建設し、阪急千里線と相互乗り入れとすることで決定。南海への乗り入れは実現しなかった。
1971年12月8日都市交通審議会第13号答申では、堺筋線の動物園前 - 天下茶屋間が緊急整備区間に挙げられた[20]。この区間の計画時にも大阪市と南海の協議が続けられ、南海は大阪市から標準軌に改軌して相互直通運転を行うことと、天王寺支線の廃止を求められた[21]。南海はいずれも困難として交渉が難航したが、両者の歩み寄りにより南海が天王寺支線を廃止し、大阪市が南海との相互直通運転を断念することで合意した[21]。
ダイヤ・臨時列車
- お盆期間中(原則として8月13日 - 15日)の平日は、関西の私鉄や地下鉄ではほとんどの路線が土曜・休日ダイヤ(または土曜ダイヤ)で運行されるが、南海は平日ダイヤで運行される。これは、空港線内のりんくうタウン - 関西空港間がJRと共用になっているため、JRの平日ダイヤに合わせざるを得ないからである。なお、高野線や泉北高速鉄道線も平日ダイヤで運行される。この関係で、土曜・休日ダイヤで運行されている各社局で使用できる土休日回数券も、南海では使用できない。
- 近年はやや増加傾向にはあるが、催し物による臨時列車の本数や頻度が少ない。特に岸和田だんじり祭・春木だんじり祭の開催日(毎年敬老の日直前の土曜・日曜日)や正月三が日(この時は特急以外の昼間時間帯の全列車が住吉大社駅に停車する。一部時刻変更あり)においては南海線を中心に激しく混雑するものの、大晦日から元日にかけての終夜運転の列車を除いて臨時列車をほとんど走らせない(ただし、南海線では2扉車の普通電車を4扉車に変更(加えて編成両数を4両から6両に変更する場合もあり)する。また、関西国際空港開港以前には、岸和田だんじり祭・春木だんじり祭の2日間、泉大津 - 羽倉崎間で臨時の普通列車を走らせていたことはある。このため、同区間内の急行停車駅にある上り線ホームのフラップ式行先表示機には「普通 泉大津/各駅にとまります」と書かれたパターンが残っているものもある)。2008年には、沿線で行われた野外コンサートへの対応で、難波 - 高石間の臨時準急が多数運転された。また、泉大津フェニックス開催時には特急サザンを泉大津駅に臨時停車する場合がある。
- 近年はお盆に臨時列車として難波 - 極楽橋間に特急(全車自由席の一般車で運行・特急料金不要)を、橋本 - 極楽橋間に各駅停車やノンストップの列車を運転している。またPL花火大会(毎年8月1日)の時には近鉄南大阪線・長野線での激しい混雑を敬遠して高野線の利用客が増加する傾向であることから臨時列車を出すことがある。
乗務員
- 運転士と車掌とのペアは「乗組制」を敷いており、一旦組むとどちらかが他の部署への異動や退職、運転士への昇進や運転士か車掌のどちらかが休暇をとらない限り、そのペアでずっと組む珍しいシステムを敷いている。
- 座席指定特急(指定席車+自由席車の特急「サザン」を含む)については、運転士は選抜された特急班に専用乗務行路(特急系統)が与えられ、車掌は業務委託先の「アバン」に所属する女性乗務員が担当することになっている。
- 終着駅到着直前に運転士が車掌に対して電鈴で合図を送る。偶数番線入線時は運転士が電鈴を2打鳴らし、奇数番線入線時は電鈴を1打鳴らす。それに対する車掌の返事は同じく電鈴2打か1打である。
- 乗務員が営業列車内を巡回する際、自社所属の乗務員は、各客室への入退室時に「立礼を行わない」ことが多い。一方、「アバン」に所属する女性乗務員は、客室入退室時に必ず立礼を行う(この「入退室時の立礼」は関西の他の鉄道会社ではごく一般的に行われているものである)。
- 始発駅出発前、運転士は前照灯の点灯確認を行う。
他社との共同PR
- 2008年に東証一部へ再上場してからは、首都圏でも積極的にPRするようになった。最近では東京の南青山で「高野山カフェ」を行う時期がある。また最近では首都圏の鉄道事業者(東京都交通局、京浜急行電鉄、箱根登山鉄道)とのコラボレーションも展開し、互いに吊り広告などで割引切符や沿線にある名所のPRを行っている。
- 関西圏でも、2008年から「KEIHAN NANKAIええとこどり」キャンペーンとして、京阪電気鉄道やその子会社である叡山電鉄と展開している。2009年の阪神なんば線開業時から、阪神電気鉄道との間でも同様のPRを展開している。
- 2009年から同じ山岳路線を持つ私鉄会社(富士急行・神戸電鉄・大井川鐵道・箱根登山鉄道・叡山電鉄)で全国登山鉄道‰(パーミル)会を結成し、こちらでもコラボレーションによるPRを展開している。
- 2011年からは、近鉄との間でも「Nan×Kinめぐるーと」キャンペーンを行っている。
- 2012年は通天閣開業100周年の年ということもあって「新世界キン肉マンプロジェクト」が開催され、子会社の阪堺電気軌道のほかJR西日本とも共同PRが行われている。
- また首都圏各社や九州の大手民鉄である西日本鉄道の鉄道ファン向けイベントでも積極的に出店し、PRを行っている。
- 2014年にはラピート運行開始20周年記念と、劇場版『機動戦士ガンダムUC episode 7 「虹の彼方に」』の公開記念でタイアップ行事を実施[22]。「ラピート」を赤い外装の50000系電車で運行。
その他
- 過去3度、梅田までの延伸を申請しているが、いずれも大阪市に却下されている[23]。
- 地下駅がなく、地下鉄乗り入れ対応車両も保有していない。大手私鉄でこの両方が該当するのは、南海のほかには西日本鉄道のみである[24]。将来的になにわ筋線の計画が具体化すれば、同線への乗り入れが計画されていることからこの状況が変わる可能性があるが、現段階では建設の有無も含めて白紙の状態である。
- 1987年から2005年の間(ただし一時期発売されていないときもあった)、南海時刻表が発売されていた。2007年のダイヤ変更より時刻表は無料配布の形に変更となっている。ただし、従前の南海時刻表と違い南海線・空港線系統と高野線系統で別々となっており、沿線案内や南海バスの主要路線や阪堺電気軌道の時刻表は掲載されていない。
- 1995年に泉北高速鉄道の車両を含む全車両の運転席の運行スタフ(時刻表)が、タッチパネル式ディスプレイ表示(運行指示の内容が記録されたICカードを読み込んで表示する方式)に統一された。全車両の運転席の運行スタフがディスプレイ化されるのは関西民鉄初である。なお、この装置は、列車選別装置(停車駅通過防止装置)を兼ねており、列車が停車駅に近づいた時に、「●●駅 停車」というディスプレイ表示の点滅とともに、運転士側・車掌側の双方で警告チャイム音が鳴る。このため、停車駅直前の車内放送の時にこのチャイムがスピーカを通じて客室内に聞こえることがある。
- 2007年より駅の便所に無水小便器(米国ファルコン・ウォーターフリー・テクノロジーズ社製)を設置している。これにより水道使用量の削減、それに伴い二酸化炭素排出の削減を実現させている[25]。この無水小便器は、2011年に新造された12000系の車内トイレにも設置された[26]。
- 昭和30年代から40年代には、「♪なぁーん なぁーん 南海電車…」というフレーズで知られる、三木鶏郎作詞・作曲、唄・伴久美子によるコマーシャルソング「南海電車の歌」が使用されていた。なお、同じ三木鶏郎の作品としては、「京阪特急」や「近鉄特急」など、他の民鉄各社でもそれぞれ使用された。
南海とゆかりのある人物
- 松本重太郎
- 藤田伝三郎
- 田中市兵衛
- 根津嘉一郎 (初代)
- 寺田甚吉 - 元社長で近畿日本鉄道設立時に会長
- 川勝傳 - 社長・会長、日本民営鉄道協会会長、南海ホークスオーナー(1968年 - 1988年死去まで)
グループ会社
南海と関連する企業
- 大阪市交通局 - 不定期であるが車内広告を相互に掲示したりと広告面で協力関係がある。また子会社の南海商事と東急グループの東急不動産と共同で天王寺駅・なんば駅・梅田駅の駅ナカ施設「ekimo」のディベロッパーも展開。
- 近畿日本鉄道 - 戦時中統合されていた。なお、2011年からは共同観光誘致キャンペーン「Nan×Kinめぐるーと」を展開している。
- 阪和電気鉄道 - 南海のライバル会社で阪和線の前身。戦時中南海が買収して「山手線」に改称した。
- 泉北高速鉄道 - 唯一、相互直通運転を行っている会社。大阪府都市開発という大阪府が出資する第三セクターだったが、2014年5月15日に大阪府が南海に株式を売却する契約を締結、同年7月1日に南海の傘下に入り[27][7]、社名を運営する路線(泉北高速鉄道線)と同名の泉北高速鉄道と改めた。
- 京阪電気鉄道 - コンビニエンスストア「アンスリー」を共同経営しているほか、駅配布のフリーペーパー「Kプレス」を南海の駅に置いたり、南海発行のフリーペーパー「NATTS」を京阪の駅(淀屋橋駅・天満橋駅・香里園駅・枚方市駅・樟葉駅)に置いたり、不定期であるが車内広告を相互に掲示したりと広告面で協力関係がある。また難波駅の駅ナカ(「SWEET BOX」・ユニクロ)のディベロッパーも行っている。戦前は和歌山水力電気の買収や阪和電気鉄道への資本参加などで南海の営業エリアである和歌山にも影響力を持っていた。
- 阪神電気鉄道 - 過去にコンビニエンスストア「アンスリー」を共同経営していたほか、ウォーキングイベントなどを共同開催する関係がある。また阪神なんば線開業後は、難波駅乗換の連絡定期や、フリーチケットを設定したり、沿線をPRするポスターを共同制作し、車内や駅などに掲出している。
- 名古屋鉄道 - かつて共同で「3・3・SUNフリーきっぷ」を発行していたほか、共同で沿線情報紙上でのプロモーションを展開している[28]。
- 西武鉄道・京成電鉄・京浜急行電鉄・西日本鉄道 - 共同で沿線情報紙上でのプロモーションを展開している[29]。
- 和歌山電鐵 - 元々南海が所有していた貴志川線(和歌山 - 貴志)の運営を引き継いだ。両備ホールディングスのグループ会社。
- Peach Aviation - 関西国際空港を拠点とする格安航空会社(LCC)。機内で難波駅までの特急「ラピート」の特急券付きの割引切符を発売している。
- 東急車輛製造・総合車両製作所 - 南海が所有するほとんどの車両はここで製造されている。1968年に、それ以前のほとんどの車両を製造していた帝國車輛工業(堺市、跡地にアリオ鳳が2008年開店)を東急車輛製造が吸収合併した。東急車輛製造は東京急行電鉄のグループ会社だったが、2012年4月に総合車両製作所が事業を継承して東日本旅客鉄道(JR東日本)のグループ会社となった。
- 日立製作所 - 一部の例外を除き制御装置を納入している。
- 新日鐵住金(旧・住友金属工業) - 一部の例外を除いて台車を納入している。1984年2月まで和歌山製鉄所向けに加太線・和歌山港線で貨物列車が運転されていた。
- ダイキン工業 - 日本初の鉄道車両用冷房装置を堺工場(堺市北区)で製造したことが縁で、近くを走る南海に納入した。
- ダイエー - 所有していた球団(南海ホークス)の譲渡先
- ソフトバンク - 所有していた球団の現在の所有者
- アバン - 女性乗務員の業務の委託先。
- 高島屋 - 主要株主の一社で、南海沿線の難波駅に大阪店、堺東駅に堺店、和歌山市駅に和歌山店(2014年8月閉店予定)、および高野線と相互乗り入れしている泉北高速鉄道泉ヶ丘駅に泉北店(パンジョ)を出店。
- 551蓬莱 - 主要駅の駅構内を中心に店舗を展開。駅構内での初出店が難波駅だった。
- 北欧フードサービス - 設立当初は南海の子会社だった。
- 毎日放送 - 主要株主の一社で、南海ホークス時代から試合中継数が他局より多く繋がりが深かった。ちなみに2003年まで、南海は毎日放送の第10位の大株主でもあった(コーナン出版『日本民間放送年鑑2003』より)。また、南海ホークスの本拠地だった大阪球場跡地のなんばパークスにサテライトスタジオがある。
- テレビ大阪 - かつては20:55のニュースの後に「南海スポットナウ」のタイトルが入ったCM(インフォマーシャル形式)が流れていた。
- 東京スター銀行 - 2013年まで主要駅構内に、ATM網「駅の銀行ATM・ひきだし上手」を展開していた。
- 泉州銀行(現・池田泉州銀行) - 南海電鉄がかつて大株主であった(現在は池田泉州ホールディングスの完全子会社)。
- ステーションネットワーク関西 - 阪急系の会社ではあるが、2013年以降南海の駅に設置されているATM「PatSat(パッとサッと)」を展開している。上記の池田泉州銀行が幹事行となっている。
- 紀陽銀行 - 南海電鉄がかつて大株主であった(現在は紀陽ホールディングスの完全子会社)。
- テレビ和歌山 - 同局のみで流れる、和歌山県内向け独自の、南海グループのCMが放送されている。
- 和歌山放送 - 南海電鉄が筆頭株主となっている。
- テレビ和歌山・和歌山放送では空港特急「ラピート」のCMは流していない。
提供番組・関連番組
現在
- つれもてワイド - 和歌山放送で放送している番組内の「モーニングダイヤル」のコーナーのスポンサー。
- カモン!EXPO大作戦!! - エフエム大阪で放送している番組で、南海沿線を紹介する「カモン!NANKAI超特急!」のコーナーのスポンサー。
過去
- カーネーション - 2011年度下半期のNHK朝の連続テレビ小説。南海沿線の岸和田市が舞台となり、放映期間中は番組内容や観光PRを積極的に展開。南海電鉄が南海ロケーションサービスを通じてロケ撮影に協力した[30]。
- イブニング・ファイブ - TBSのテレビ番組で、首都圏から高野山への客誘致を図るため2007年7月2日から2009年3月27日まで関東ローカルのスポンサーになりCMを放送。首都圏で関西大手私鉄のCMが放送されることは異例であった[31]。
- MBSナウ - かつてMBSで放送されていたニュース番組でスポンサーだった。
- MBSニュース - 不定期で提供していた。
- NEWS FINE - テレビ和歌山での17時台のスポンサーになっていた。提供クレジットはブルーバックで南海のマークは現行のものを使用していたが、「南海電鉄」のロゴは古いものを使用していた。
脚注
関連項目
- NATTS
- P+natts
- 福岡ソフトバンクホークス - 南海ホークス時代からの歴史など
- 大阪球場
- 住之江競艇場
- 大阪府立体育会館(大阪府大阪市浪速区) - 南海電鉄が大阪府から委託を受け、指定管理者となっている。
- 大阪府立臨海スポーツセンター(大阪府高石市) - 同上。
- アンスリー - 京阪電気鉄道と共同経営のコンビニエンスストア。
- 孝子トンネル(南海本線)
- 紀ノ川橋梁(南海本線・高野線)
- 紀見トンネル(高野線) - 紀見峠トンネルという通称がある。
- 友ヶ島 - 戦前は由良要塞があったところで、戦後に南海が観光地として開発した。
- 藤谷文子 - 「ラピート」運行開始後にイメージキャラクターとして起用された。
外部リンク
テンプレート:Multimedia テンプレート:Sister
テンプレート:Navbox テンプレート:大手私鉄 テンプレート:南海グループ テンプレート:ミナミ活性化委員会 テンプレート:戦時買収私鉄
テンプレート:みどり会- ↑ テンプレート:Cite press release。1954年の東証上場廃止以来、長きにわたり東証には上場していなかったが、2008年3月21日をもって東京証券取引所第一部市場に再上場した。
- ↑ かつては大証1部にも上場していたが、東京証券取引所との現物株統合に伴い2013年7月12日をもって上場終了となった。また、名証1部についても南海電鉄独自の判断により2013年12月15日をもって上場終了となった(テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2013年10月31日 と 上場廃止等の決定について<東レ(株)、旭化成(株)、コスモ石油(株)、南海電気鉄道(株)> - 名古屋証券取引所、2013年11月14日)
- ↑ 南海電気鉄道車両部・井上広和『日本の私鉄9 南海』(保育社、1981年)などでは12月27日としているが、『日本鉄道史 上編』(鉄道省、1921年、国立国会図書館近代デジタルライブラリーより)p.762によると12月27日は開業式を行った日で、営業開始は12月29日からとある。国土交通省鉄道局監修『鉄道要覧』では12月29日は運輸開始年月日となっている。
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ 南海電鉄・会社概要 - 2012年3月4日閲覧。
- ↑ 7.0 7.1 テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2014年5月15日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 泉北高速鉄道、2014年7月1日
- ↑ 9.0 9.1 テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2014年3月4日
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ テンプレート:Cite journal
- ↑ 肉声案内放送で電車の両数・扉位置は列車が来る前に案内をする駅があるものの、到着前は案内されない。ただし、中百舌鳥駅のみ各停が4両編成の場合はその旨の案内がある。優等列車の途中の停車駅は自動で案内されず、到着後に次の停車駅のみが案内される。
- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ 沿線の堺に所在し長年車両を発注していた帝國車輛工業が東急車輛製造に吸収合併され、かつ同社大阪製作所となった旧帝國車輛工業での車両製造が打ち切られたため、以後は東急車輛製造横浜製作所および後身の総合車両製作所横浜事業所で製造された車両を輸送している。また、6000系製造当時はライセンスの関係で東急車輛製造以外にはオールステンレス車を製造できなかったことも影響している。
- ↑ 『大阪市交通局百年史(本編)』大阪市交通局、2005年、p.338
- ↑ 『大阪市交通局百年史(本編)』大阪市交通局、2005年、pp.345-346,350
- ↑ 21.0 21.1 『大阪市交通局百年史(本編)』大阪市交通局、2005年、pp.388-389
- ↑ ラピート運行開始20周年記念 ガンダムUC×ラピート 赤い彗星の再来 特急ラピート ネオ・ジオンバージョン - 南海電気鉄道、2014年4月11日閲覧
- ↑ テンプレート:Cite episode
- ↑ 相互乗り入れ先である泉北高速鉄道線(中百舌鳥 - 深井間)に地下トンネルがあるため、南海の車両が「地下線に全く乗り入れない」というわけではない。なお、東武鉄道は唯一の地下駅である押上駅が東京メトロの管理のため、自社管理の地下駅が存在しない。
- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ テンプレート:Cite press release
- ↑ 大阪府都市開発株式会社(OTK)の株式売却について - 大阪府、2014年5月15日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2013年8月30日
- ↑
- テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2014年3月28日
- テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2013年11月29日
- テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2013年10月22日
- テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道、2013年6月28日
- ↑ ロケ実績 - 南海ロケーションサービス
- ↑ なお放映は首都圏地区のみで、他のネット局(北海道放送、山陽放送など)では放映されなかった。南海の地元関西では系列局のMBSだけでなく、KTV(関西テレビ)・ABC(朝日放送)・YTV(読売テレビ)・テレビ大阪でもCMが頻繁に放映されている。また、中京圏でもテレビ愛知などで流している。