名古屋証券取引所
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株式会社名古屋証券取引所(なごやしょうけんとりひきじょ)は、愛知県名古屋市中区栄三丁目8番20号にある金融商品取引所である。略称は名証(めいしょう)。
概要
東京証券取引所(東証)、大阪証券取引所(大証)とともに、日本の三大市場とも呼ばれるが、後述の市場シェアの関係で「地方取引所」とみなされる場合もある。また、所在地が面する通りの名称から伊勢町の通称でも呼ばれる。
株式市場として、上場基準の異なる1部・2部市場、1999年に開設された新興企業向けの市場であるセントレックスがある。また株式以外にも、公社債市場、外国債市場、新株予約権付社債券(転換社債)・新株引受権付社債券(ワラント債)市場、新株予約権証券市場が開かれている。
三市場の一角を占めているとはいえ、東京証券取引所への一極集中の影響を受け、売買高におけるシェアは0.16%(平成16年度統計)と極少。このため、当取引所への上場を取りやめる会社が相次ぎ、それがまた売買高の減少を招く悪循環に陥っている。2007年の出来高は1部、2部、セントレックスをあわせて、3億6,707万株(前年比3.9%減)となった。売買代金も3市場合わせて5,622億円と前年比36.5%の減少である。
立会時間
- 前場 09:00 - 11:30
- 後場 12:30 - 15:30
沿革
- 1886年3月18日 - 名古屋株式取引所(旧)設立(取引開始は同年7月。1889年12月12日解散)。
- 1893年11月18日 - 株式会社名古屋株式取引所設立。
- 1894年2月19日 - 取引再開。同時に名古屋株式取引所株が上場。
- 1928年1月4日 - 新市場館に移転。
- 1932年3月20日 - 新本館完成。
- 1943年3月31日 - 名古屋株式取引所株の上場廃止。
- 1943年7月1日 - 全国8証券取引所と合併し株式会社日本証券取引所(日証)を設立、名古屋支所となる。
- 1945年3月19日 - 名古屋空襲により市場館焼失。
- 1945年8月10日 - 全市場休場(取引停止)。
- 1945年9月25日 - GHQ「株式市場再開はGHQの承認を要する」との覚書発表。
- 1945年12月 - この頃から、証券業者が取引所の一角に集まり相対取引・情報交換を行う「集団取引」が活発化。
- GHQは「店頭取引の延長」と判断し黙認。
- 1947年4月16日 - 日証解散。取引所建物は平和不動産が承継。
- 1949年2月1日 - GHQ経済科学局、1945年9月25日の覚書を事実上撤回。
- 1949年3月4日 - GHQ、名古屋株式市場再開を了承。
- 1949年4月1日 - 証券取引法による「証券会員制法人名古屋証券取引所」設立。
- 1949年5月16日 - 取引再開。
- 1950年5月1日 - 市場館再建。
- 90銘柄を対象。当日の値は93円77銭。
- 当日の値は124円10銭 名証旧ダウの算出対象も120銘柄に拡大。
- 同時に名証第2部修正平均株価も算出・公表開始。
- 名古屋市の市場館閉鎖勧告を受けてのもの。
- 1969年6月30日 - 名証新ダウの算出・公表停止。
- 1969年7月1日 - 名証株価指数算出・公表開始(算出基準日は1968年1月4日)。
- 1970年6月30日 - 名証旧ダウ・第2部修正平均株価の算出・公表停止。
- 1971年2月1日 - 転換社債取引開始。
- 1985年11月 - 特例銘柄制度の実施。
- 1989年10月 - 25銘柄を対象とする株価指数オプション取引市場「オプション25」を開設。
- 1994年5月 - 単独上場銘柄の取引をコンピュータシステムに移行。
- 1995年1月 - 市場第二部に特別指定銘柄制度を創設。
- 1996年1月 - 市場第二部の特別指定銘柄を市場第二部へ統合。市場第二部に特則銘柄制度を創設。
- 1997年9月 - 特例銘柄制度を廃止。売買立会時間を延長。
- 1997年12月 - 立会外売買取引制度を創設。
- 1998年9月 - 「N-NET」を導入。
- 1998年11月2日 - オプション25休止。
- 1999年10月 - 新興企業向け株式取引市場「セントレックス」を開設。
- 2000年9月4日 - 全取引をコンピュータシステムに移行。立会場を閉鎖。
- 2001年5月 - 名証インフォメーションセンター(MIC)を開設。
- 2002年4月 - 株式会社に移行。
- 2005年11月4日 - 相場報道システムに障害が発生し、市場1部・2部と「セントレックス」で取引停止。
- 2007年9月3日 - 名古屋証券取引所ビルに全面移転。
- 2008年1月25日 - 金融庁より、上場審査業務や2004年に行われた検査で指摘された事項について改善措置の実施状況等に不備があったとして業務改善命令が発令。
- 2010年1月4日 - 売買システムを東京証券取引所の新システムarrowheadに移行。
- 2011年2月22日 - 日本初のご当地ETF「MAXIS(マクシス)S&P東海上場投信」(通称:東海ETF)を新規上場。
上場会社の数
名古屋証券取引所に上場している会社の数は、2014年3月20日現在で301(うち単独上場86)。内訳は次の通り。
- 市場第一部 188(うち単独上場6)
- 市場第二部 99(うち単独上場66)
- セントレックス 14(全て単独上場)
市場第一部
社名 | コード |
---|---|
シーキューブ | 名証1部 1936 |
三重交通グループホールディングス | 名証1部 3232 |
中部鋼鈑 | 名証1部 5461 |
愛知電機 | 名証1部 6623 |
岡谷鋼機 | 名証1部 7485 |
中部日本放送 | 名証1部 9402 |
市場第二部
社名 | コード |
---|---|
桧家ホールディングス | 名証2部 1413 |
NITTOH | 名証2部 1738 |
川崎設備工業 | 名証2部 1777 |
名工建設 | 名証2部 1869 |
徳倉建設 | 名証2部 1892 |
中広 | 名証2部 2139 |
マルサンアイ | 名証2部 2551 |
ジーフット | 名証2部 2686 |
太陽化学 | 名証2部 2902 |
JBイレブン | 名証2部 3066 |
丸順 | 名証2部 3422 |
MIEコーポレーション | 名証2部 3442 |
中央紙器工業 | 名証2部 3952 |
ポバール興業 | 名証2部 4247 |
テスク | 名証2部 4349 |
日華化学 | 名証2部 4463 |
大成 | 名証2部 4649 |
ジャニス工業 | 名証2部 5342 |
ニッコー | 名証2部 5343 |
美濃窯業 | 名証2部 5356 |
中央可鍛工業 | 名証2部 5607 |
サンエツ金属 | 名証2部 5757 |
カネソウ | 名証2部 5979 |
瀧上工業 | 名証2部 5918 |
知多鋼業 | 名証2部 5993 |
旭精機工業 | 名証2部 6111 |
富士精工 | 名証2部 6142 |
名機製作所 | 名証2部 6280 |
富士変速機 | 名証2部 6295 |
中日本鋳工 | 名証2部 6439 |
東洋電機 | 名証2部 6655 |
名古屋電機工業 | 名証2部 6797 |
中央製作所 | 名証2部 6846 |
北川工業 | 名証2部 6896 |
アスカ | 名証2部 7227 |
尾張精機 | 名証2部 7249 |
ツノダ | 名証2部 7308 |
ヤガミ | 名証2部 7488 |
トーカン | 名証2部 7648 |
福島印刷 | 名証2部 7870 |
竹田印刷 | 名証2部 7875 |
名古屋木材 | 名証2部 7903 |
大日本木材防腐 | 名証2部 7907 |
未来工業 | 名証2部 7931 |
コマニー | 名証2部 7945 |
日本デコラックス | 名証2部 7950 |
菊水化学工業 | 名証2部 7953 |
オリバー | 名証2部 7959 |
東海エレクトロニクス | 名証2部 8071 |
カノークス | 名証2部 8076 |
中部水産 | 名証2部 8145 |
マックスバリュ中部 | 名証2部 8171 |
ヤマナカ | 名証2部 8190 |
マルイチ産商 | 名証2部 8228 |
ATグループ | 名証2部 8293 |
富山銀行 | 名証2部 8365 |
中部証券金融 | 名証2部 8513 |
大宝運輸 | 名証2部 9040 |
名鉄運輸 | 名証2部 9077 |
エスライン | 名証2部 9078 |
名港海運 | 名証2部 9357 |
伊勢湾海運 | 名証2部 9359 |
文溪堂 | 名証2部 9471 |
中部瓦斯 | 名証2部 9540 |
中日本興業 | 名証2部 9643 |
御園座 | 名証2部 9664 |
ドミー | 名証2部 9924 |