大河ドラマ
テンプレート:Amboxテンプレート:DMCA テンプレート:Sidebar with collapsible lists 大河ドラマ(たいがドラマ)は、1963年からNHKが毎年異なるテーマで制作・放映しているテレビドラマシリーズ。NHK大河ドラマとも呼ばれる。現在(2010年代)、制作・放送されている最新作は字幕放送(NHKの日本国内向けの放送のみ)と、連動データ放送(デジタル総合・BSプレミアムのみ)付きである。
1984年から1986年にかけて放送されたNHK新大型時代劇と2009年から2011年にかけて放送されたスペシャルドラマ「坂の上の雲」についてもこの項で述べる。
目次
概要
主に日本史上の人物や事件などをテーマに、基本的に毎年1月から12月の1年間を通して放映される。なお、実在しない人物が登場することも多く、作品によっては主人公も架空の人物の場合もある。また、昔の人物や事件が多く、時代劇と取られがちだが、厳密には時代劇ではないことにも注意する必要がある。年末には総集編(ダイジェスト版。全部で3、4時間程度)も製作される。作品によっては翌年に放送されたケースもある。以前は総集編が放送された後で全話を再放送することはあまりなかったが、スカパー!の専門チャンネルにおいて、全話が放送されたり、NHK BSプレミアムで再放送されたりするケースも多くなってきている。2006年1月には大河ドラマとしては初めて続編が製作、放送された。これは2004年制作の第43作『新選組!』のその後を描いた作品で、大河ドラマでは局長・近藤勇が主役だったが、続編『新選組!! 土方歳三 最期の一日』では副長・土方歳三にバトンタッチし、彼の最期の一日を描いた。
出演者は、通常のドラマでは主役級の俳優・女優が共演することが多く、これに名脇役と呼ばれる俳優や舞台俳優・歌手・アイドル・お笑い芸人など多彩なキャストも加わるため、普段は見られない顔合わせがよく見られる。番組初期は五社協定により映画会社所属の俳優はテレビ出演が制限されていたため、新劇の俳優や歌舞伎俳優が多く起用された。第3作『太閤記』では緒形拳、高橋幸治、石坂浩二ら無名の新人俳優が抜擢され、一躍人気スターとなった。五社協定消滅後も、第21作『徳川家康』で織田信長役を演じた役所広司や、第25作『独眼竜政宗』で主演した渡辺謙は番組がきっかけで一躍有名になり、2000年代に入ってからは『北条時宗』に出演した北村一輝や宮迫博之、『新選組!』に出演した山本耕史や堺雅人などが、大河ドラマに出演したことをきっかけとして活躍の場を広げることになった。
第6作『竜馬がゆく』までがモノクロ作品、翌年の第7作『天と地と』からカラー作品となる。第29作『太平記』からステレオ製作。第39作『葵 徳川三代』からハイビジョン作品、第49作『龍馬伝』からプログレッシブカメラを使ったフィルム風エフェクトによる収録方式となっている。
通常は年間1作だが、1993年から1994年にかけては第31作『琉球の風』が6ヶ月、第32作『炎立つ』と第33作『花の乱』がともに9ヶ月と短縮型作品が続き、この2年間は年2作品となった。
また、第30作『信長 KING OF ZIPANGU』から第33作『花の乱』までの3年間4作品はNHKの子会社であるNHKエンタープライズに制作が委託されていたが、第34作『八代将軍吉宗』でNHK本社の制作、1年通しての放送に戻された。当初は連続テレビ小説のやり方にほぼ準じて、1年を年度上半期と下半期の半年完結で展開する方針が計画されており、その準備段階として『琉球の風』を1993年1-6月の半年間、『炎立つ』は1993年7月-1994年3月という変則体制にし、それ以後は4月・10月にそれぞれ開始する半年間のシリーズとする計画で『花の乱』もこれに則って1994年4月開始としたが、この計画が不評だったためか、『花の乱』も1994年12月までの放送という形にし、『八代将軍吉宗』以後は元の1月開始・12月終了の1年1シリーズに戻されている。
2009年から2011年にかけて、当初「21世紀スペシャル大河」として企画されていたスペシャルドラマ『坂の上の雲』が1話90分・全13話で放送された。そのため、第48作『天地人』から第50作『江〜姫たちの戦国〜』までの3作品は11月で放映が終了している。
NHK出版からの「大河ドラマ・ストーリー」や関連書籍も出版され、ビデオ・DVDなどで映像ソフト化もされている。ただし1970年代中期までの作品は全話を見ることがほとんど不可能で、映像が現存しても総集編かクライマックスの回、あるいは最終回程度しか現存していない場合が多い。当時はVTRの録画が2インチ規格でテープの単価が高く操作・編集も煩雑だったことに加え、著作権に関わる問題も多く、番組の資料保管やソフトの販売は安易に行えなかった。全話ソフト化された作品のうち最も古いものは1976年制作の『風と雲と虹と』である。
全般的に前半はロケシーンが多く、中盤にクライマックスがあり、後半は登場人物も徐々に減少し(序盤から登場していた人物が死ぬため)、スタジオ撮影のシーンが多くなるのが特徴である。合戦シーンなどではコンピュータグラフィックス(CG)を用いることも多いが、出演者のスケジュールの都合により使用せざるを得ない場合もある。また「大坂城」や「屋敷門の炎上」、「関ヶ原の戦い」など、過去の作品で使用した場面が何度も使われるケースもよくある。題材となる人物やテーマに所縁のある地方とタイアップする事も多い。
初期作品から井伊直弼、原田甲斐、平清盛、平将門、柳沢吉保、北条政子、足利尊氏、徳川家康、日野富子、黒田官兵衛等々、一般的には歴史上ネガティブなイメージを持たれた人物を主人公に据え、新解釈によってその人物の人間的側面を掘り下げて魅力的に描く手法(そういった原作を採用する事)が度々採られてきた。一方、主人公をヒーロー/ヒロインまたは現代的感覚を持った人物として描こうとするため、その人物の暗い側面に関しての描写が曖昧であったり、歴史学上の定説と離れた演出がなされることも多い。このことに関し、NHK側は「大河ドラマはドキュメンタリーではなくあくまでドラマであり、演出も必要である」と述べている。
2012年以降の作品では関東地区における平均視聴率が10%台前半に留まっている[1]。
名称の由来と変遷
第一作とされている『花の生涯』放映開始時には、「大型時代劇」という名称で呼ばれていたが、同枠のドラマが本数を重ね、さらに次第に歴史ドラマとして注目されるようになると「大型歴史ドラマ」の名称が用いられるようになった[2]。シリーズ15周年を記念して発売された2枚組LPレコード『NHK大型歴史ドラマの15年 花の生涯から花神まで』(ポリドール)のタイトルにもそれが現れている。一方、第二作の『赤穂浪士』放映時には読売新聞が『花の生涯』と『赤穂浪士』を「大河小説」になぞらえて「大河ドラマ」と表現し、その後一般でも「大河ドラマ」の名称で呼称されるようになった。1977年(昭和52年)3月、NHKでシリーズ15周年記念番組『大河ドラマの15年』を放送。これがNHKが公式に「大河ドラマ」の名称を用いた最初である。その後、1978年の『黄金の日日』の頃には「大河ドラマ」の名称が定着し、レコードや書籍にも「大河ドラマ」の名が使われるようになり、やがて本放送時にも「大河ドラマ」とシリーズ名が明示されるようになった。なお 「大河ドラマ」という表記自体が大河ドラマでテロップもしくはそれに準ずる形で初めて登場したのは『北条時宗』の副音声解説である。テロップでは『利家とまつ〜加賀百万石物語〜』の冒頭、オープニングタイトルでは『龍馬伝』からである。
歴代大河ドラマ
- 放送期間: 1月から12月の1年間。ただし「花の生涯」「炎立つ」「花の乱」は9ヶ月間。「琉球の風」は6ヶ月間。
- 主人公テンプレート:0: 太字=女性。*=架空の人物。()=予定(未定)。
放送時間
以下は放送時間が45分の場合、即ち第1回、最終回など放送時間が拡大される場合は除く。
- 総合テレビ・デジタル総合テレビ - 本放送 日・20:00-20:45(衆院選・参院選・統一地方選前半投開票日などの際には19時台に繰り上げとなる(ただし過去には時間帯の繰り上げをせずに休止した例もある)。他にも重大事件・災害・特別番組などのために放送時間が繰り下げになった例が過去に数度ある。
- 再放送 土・13:05-13:50
- BSプレミアム - 日・18:00-18:45(先行放送)[5]
- NHKワールド・プレミアム - 日・20:00-20:45(オリンピック開催期間中はニュース番組の時差放送による特別編成の関係上、19:15-20:00に放送時間を繰り上げる。よって、オリンピック開催期間中は総合テレビより早く放送されることとなる。選挙開票速報がある場合も同様。2010年6月20日は20:00からNHKニュース7の時差放送を行う関係で20:15-21:00に変更[6])
- 再放送 月・3:10-3:55(メンテナンスによる放送・配信休止の場合は5:10-5:55に変更。2010年3月22日は放送・配信休止に加え、5時台に大相撲中継の1時間ダイジェスト版が組まれる関係上、6:15-7:00に変更)、土・13:05-13:50
- テレビジャパン(アメリカ・カナダ・プエルトリコ。衛星放送またはケーブルテレビ)
- KIKU-TV(ハワイ。地上波で英語字幕付。なおCMが有る。長年約3ヶ月遅れ放送だったが、『篤姫』からは約50日(およそ7週間と少し)、『天地人』からは37日遅れ(2009年2月10日初回放送)に短縮)
- 本放送 火・20:00-21:00
- 再放送 日(本放送5日後)・19:00-20:00
なお、2004年と2005年の大河ドラマ『新選組!』および『義経』はデジタル総合テレビにて13:00-13:45(2005年4月からは13:05-13:50)に限定先行放送を始めたが、2006年(『功名が辻』)から再びその放送はなくなった。
ダイジェスト版
- 2009年度よりNHK教育テレビジョンの「ワンセグ2」で月曜日に5分間の「(作品名)ダイジェスト」を放送したが、これを2011年4月(江~姫たちの戦国の途中)から、日曜深夜<月曜未明>24:05-24:10に、NHK総合テレビジョンでも放送される(解説放送はなし)。近畿地方では水曜16:50-16:55にも放送されている。NHKワールド・プレミアムでは金曜20:55-21:00に放送されている。
放送時間の推移
- 総合テレビ
- -1964年3月 日曜・20:45-21:30
- 1964年4月-12月 日曜・21:30-22:15(『歌のグランド・ショー』放送開始のため繰り下げ)
- 1965年1月-1969年4月 日曜・20:15-21:00
- 1969年4月- 日曜・20:00-20:45(『歌の祭典』放送短縮のため繰り上げ)
- 日曜20時台が大河ドラマ枠となったのは1964年の『若い季節』終了後の1965年開始の『太閤記』からである。
今後の大河ドラマ
- 花燃ゆ - 2015年の作品。松下村塾の創設者である長州藩士・吉田松陰の末妹にして、久坂玄瑞に嫁し、その後は初代群馬県令を務めた楫取素彦の妻となった杉文(楫取美和子)が主人公。井上真央が文(美和子)を演じることも明らかにされた[7]。
- 真田丸 - 2016年の作品。[8]
NHK新大型時代劇
1984年から1986年にかけての「近現代三部作」(『山河燃ゆ』、『春の波涛』、『いのち』)が放送されていた時期に、従来の時代劇路線の大河ドラマのファンのためにそれまで軽い内容で娯楽系の『水曜時代劇』(後に娯楽系時代劇はBSプレミアムのBS時代劇に移行)が放送されていた水曜日の20時台に新たに設けられた。放送曜日と予算は大河ドラマと異なるが出演者に大河ドラマ出演者が多く、1年間の放送であったことから大河ドラマに準じる連続大型時代劇として扱われることも多い。
1986年の『武蔵坊弁慶』は翌1987年1月から大河ドラマが『独眼竜政宗』で時代劇路線に戻ることもあり、約9ヶ月間の放送で終了した。
作品
- 宮本武蔵(1984年4月4日 - 1985年3月13日、全45話)
- 真田太平記(1985年4月3日 - 1986年3月19日、全45話)
- 武蔵坊弁慶(1986年4月9日 - 1986年12月3日、全34話)
スペシャルドラマ「坂の上の雲」
2009年から2011年にかけての毎年12月に、当初「21世紀スペシャル大河」として企画され1話90分・全13話で放送された。そのため、第48作『天地人』から第50作『江〜姫たちの戦国〜』までの3作品は11月で放映が終了している。
作品
備考
日本国内のNHKでの放送では、デジタルで放送されるデジタルBSプレミアムとデジタル総合テレビでは副音声で視覚障害者向けの解説放送がある[9]。また、デジタル総合テレビとデジタルBSプレミアムは連動データ放送がある。この解説放送はステレオ2音声放送で、アナログ総合テレビとアナログBSプレミアムならびに海外向けテレビ番組配信のNHKワールド・プレミアムでは行われていない(通常のステレオ放送のみ)。これらはBSデジタルの放送開始翌年の『北条時宗』より行われた。
海外向けでは、日本人が多く住む地域でNHKワールド以外の放送局で放送されている(字幕付き)。2000年代以降では、CS専門チャンネル(ファミリー劇場、時代劇専門チャンネル、衛星劇場等)で放送されている。ただし『太平記』以降、定番となった大河ドラマ本編の放送終了後に放送されるドラマの舞台となった場所や登場人物縁の地を紹介する「紀行」番組はCS放送で見ることはできない。
2001年から2005年まではアナログ放送とデジタル放送では番組内容は同じでもそれぞれ編集映像比率内容が異なっていた。アナログ放送用(NHKワールド・プレミアムも含む)では本編は4:3で放送されるが番組最後の紀行の部分のみレターボックスで放送されていた。2006年からアナログ・デジタル同時送出のため、アナログ放送(NHKワールド・プレミアムも含む)ではレターボックス14:9(上下黒帯幅がやや小さく、4:3画面でも違和感がないもの)で放送されるようになった(他の番組では16:9レターボックス放送は行われるようになった中、本番組では2010年7月11日以降も『龍馬伝』最終回・総集編まで14:9サイズでの放送が続いていた)。これにあわせて同年の『功名が辻』と翌年の『風林火山』の中ではスタッフ・キャストのテロップを横書き表示に変更した。2008年以降の作品については同年の『篤姫』、2011年の『江〜姫たちの戦国〜』、2012年の『平清盛』、2013年の『八重の桜』は縦書き、2009年の『天地人』、2010年の『龍馬伝』、2014年の『軍師官兵衛』では横書きでクレジットされた(もっとも、画面サイズとは関わり無く、『山河燃ゆ』『春の波涛・総集編』等、過去の作品でも横書きクレジットタイトル表示だった作品は少数ながら存在する)。2011年に入ってからレターボックス16:9に移行した。
スタジオでの全収録が終了するクランクアップの時には出演者・スタッフの労を労ってスタジオにくす玉が吊るされ、主演者がそれを割ったり出演者のスピーチも行われ、翌年の大河の主役の俳優からその年の主役の俳優に花束を渡し引継ぎを行う等、その模様はスポーツ新聞やNHK広報番組、NHKオンラインのこれ見て!ムービーで取り上げられることが多い。
視聴率アップを狙い、『その時歴史が動いた』、『歴史秘話ヒストリア』において、その年と翌年の大河ドラマの時代、主役を取りあげ、興味を引こうとしていた。
なお、その年の大河ドラマの出演者は大相撲力士と共に毎年2月3日の節分に成田山新勝寺で豆まきの来賓ゲストとして出席する[10]のが恒例である。また、主要出演者(主演者に限らず)が中央競馬のNHKマイルカップのゲスト出演や表彰プレゼンテーターをする場合がある。
製作費について
2005年以降、NHKの不祥事がクローズアップされたため透明性を明かすために『功名が辻』以降、毎年の決算概要に1話分の平均製作費について公表している。なお、『功名が辻』が6,110万円、『風林火山』が6,080万円、『篤姫』が5,910万円である。ほとんどの支出がセットなどの美術費であるとのことである[11]。『義経』は6,440万円。
観光への影響
毎年秋に各地で開催される「大菊人形展」はこの大河ドラマをテーマにするケースが多い。また、その年に放送されている主人公にゆかりのある地方自治体がNHKとのタイアップで展示会やフェスティバルを開いている。長年京阪電気鉄道がひらかたパークにて開催されるひらかた大菊人形は特に有名であったが、技術者の高齢化や後継者の不足などを理由に2005年の『義経』をもって終了している。しかし、市民からの復活の要望、またひらかたパークの所有者・京阪電鉄が創業100年を迎えたのを記念して2010年の1年限定で龍馬伝を題材とした菊人形展を開催することが決まった。
“大河ドラマのまち”と銘打って自治体や地元経済団体等が地域活性化を図るケースは多く、例えば2002年の『利家とまつ』が高視聴率を博したことで石川県の観光振興に大きく貢献している。また滋賀・京都・大阪がドラマの舞台になると京阪電気鉄道が8000系(0番台)や9000系などを使用してラッピング電車などを走らせるなどして積極的にPRしている。
青森県八戸市で8月に行なわれている八戸三社大祭には、2005年から大河ドラマの出演者が中日の合同運行に参加している。
作品の現存状況
1970年代までのNHKでは、テレビドラマの再放送自体ほとんど行われず、映像ソフト化も思慮の外だったため、マスターテープは本放送終了後に内容を消去して他番組の収録に使い回していた。これは著作権絡みの問題や、マスターテープとして使用されていた放送局用ビデオテープ(2インチVTR、テープ幅5センチ)が非常に高価で大型であったことも関係している。現代の感覚では多額の制作費をかけた映像作品を消去することは重大な資産の損失であると考えられるが、当時の感覚は逆で非常に高価で保管にも費用のかかるビデオテープを再利用しない方が損失であると考えられていた。
当時はNHKに限らず民放でも同様の問題からテレビ番組の保存があまり行われていなかったが、民放で放送されたフィルム撮影のアニメ、特撮や一部のドラマは割合現存している。これはテレビ局自身が制作した物ではなく、外部の制作会社に発注された作品であり、一定の期間が過ぎると制作を発注したテレビ局との放送権が切れ、放送権料さえ支払ってもらえばどこのテレビ局でも再放送ができるようになり、その権料が制作会社の収入になるためである。
こういった事情から大河ドラマに関しては16作品が欠品状態となっている。中には映像資料用として保存されていたものもあり、『元禄太平記』(1975年)以前の作品および『花神』(1977年)は運良く残った一部の放送回のみ(作品によっては総集編も)現存している。同様の理由で既に存在していないと思われていた『風と雲と虹と』(1976年)については全映像の現存が確認され、後に完全版DVDが発売された。
当初は高価だった放送局用ビデオテープも、家庭用ビデオデッキの登場によって遙かにコストが下がったため、次第に番組を保存するように方針が変わり、『黄金の日日』(1978年)は全話現存している。そして『獅子の時代』(1980年)以降の歴代作品は、通常放送回・総集編ともに全ての映像をNHKが保存している。
NHKでは保存していなかった作品を制作関係者や一般視聴者がビデオ(当時は大変高価だった)で録画保存していたものが発見されて寄贈されることもある。例えば『春の坂道』(1971年)は総集編を含めてNHKに全く映像が残されておらず、一時は「幻の大河ドラマ」と呼ばれていたが、後に最終回のみモノクロの家庭用VTRで録画された映像が発見されて、NHKアーカイブスに収蔵されている。通常放送回のマスターテープが全て失われていた『草燃える』(1979年)は寄贈されたビデオテープによって全放送回の映像が揃えられたが、一部の回の映像に欠損している箇所があるので、今のところ完全な形では揃っていない(詳細については草燃える#映像の保存状況などを参照)。同様に総集編のみ映像が残っているとされていた『樅ノ木は残った』(1970年)は近年になって通常放送回の大半の回を録画したビデオテープ(白黒映像)が見つかっている。また『元禄太平記』についても江守徹が「うちには全話録画してある」とコメントしている。
現存している作品の幾つかはDVDで販売され、NHKアーカイブスで視聴することも可能である。現在、現存している初期作品のデジタルリマスター化がアメリカで行われている。
NHKではマスターテープが失われた過去の放送番組の収集(制作関係者や一般視聴者らへのビデオテープ提供の呼びかけなど)を進めている。[12]。
脚注
関連項目
- 奈良岡朋子 - 出演回数も多く、第1作と第50作にも出演するという節目に登場する出演者となった。
- ラジオ深夜便 - 2011年の『江-姫たちの戦国-』以後、原則として毎月最終月曜未明(日曜深夜)の1時台に、番組関係者がパーソナリティーとして、ドラマに関したあらすじの紹介を取り上げている。
NHKのほかの時代劇番組
- 大河ドラマが史実重視であるのに対し、上記2番組は娯楽性を重視したもの(5-10回程度の中・長編が主)を放送している。なお地上波・総合テレビでは一時期娯楽時代劇の放送を休止した時期(2011年度)がある。
外部リンク
- 大河ドラマ50作目を記念した大河ドラマ50キャンペーンのサイト。
テンプレート:前後番組 テンプレート:大河ドラマ テンプレート:NHKのテレビドラマ
- ↑ http://www.j-cast.com/tv/2013/12/13191510.html J-CASTテレビウォッチ(2013年12月13日)
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ BSプレミアムでは独自のポイントサービスであるBSドラマイル対象番組の一つとして扱われる。
- ↑ 2012年のロンドンオリンピック期間中は7月28日は総合テレビと同じ通常時刻で(ただし総合テレビは21:00(その後柔道の中継延長で22:02に変更)開始のため国際放送単独放送)、8月5日は20:20-21:05に放送される。8月12日は国内向け・国際放送向けとも大河ドラマの番組自体が休止。
- ↑ 平成27年大河ドラマ『花燃ゆ』制作発表!主演は井上真央さん | 大河ドラマ | ドラマトピックスブログ:NHKブログ
- ↑ 真田幸村×三谷幸喜!2016年大河ドラマ「真田丸」制作決定! | 大河ドラマ | ドラマトピックスブログ:NHKブログ
- ↑ アナログ放送では地上波・BSともにステレオ放送のみを実施し、解説放送はなかった。NHKでは地上波・BSをふくめ、デジタル放送の普及に合わせる形で、それまで視覚障碍者を扱った作品と、帯ドラマのみで実施したドラマ番組(一部除く)での解説放送を強化している。
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ NHKが制作費公表 「功名が辻」6,110万・「きょうの料理」170万… 読売新聞
- ↑ NHKアーカイブス 番組発掘プロジェクト