大石静
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
テンプレート:日本の脚本家 大石 静(おおいし しずか、1951年9月15日 -)は、日本の脚本家、エッセイスト、作家、女優。東京都出身。日本女子大学文学部国文科卒業。
来歴・人物
1974年、日本女子大学卒業後、女優を志し青年座研究所に入所[1]。24歳の時には甲状腺癌を発病し、その後間もなく舞台監督の男性と結婚[1]。
宮川一郎に師事。1981年、永井愛と2人だけの劇団「二兎社」を設立し、二人で交互に女優と脚本を担当していた。1986年に『水曜日の恋人たち 見合いの傾向と対策』で本格的に脚本家としてデビューして以降、オリジナル作品を中心に多数のテレビドラマの脚本を担当している。1991年、脚本に専念するために俳優を廃業し[2]、二兎社を退団。
1996年、『ふたりっ子』により第15回向田邦子賞、第5回橋田賞受賞。2008年、『恋せども、愛せども』により芸術祭優秀賞受賞。2011年、『セカンドバージン』により東京ドラマアウォード2011脚本賞受賞。
舞台出身の無名な若手俳優の抜擢に定評がある。内野聖陽(『ふたりっ子』)、佐々木蔵之介(『オードリー』『ハンドク!!!』『あなたの人生お運びします!』)、堺雅人(『オードリー』)、長谷川博己(『四つの嘘』『ギネ 産婦人科の女たち』『セカンドバージン』)がその代表例で、いずれの俳優も大石作品によって全国的にその名を知られるきっかけを掴んだ[3]。ただし、大石はこれら俳優のプライベートの姿はほとんど知らないという(俳優としての素質は一目見ただけで分かったと話している)。
脚本作品
テレビドラマ
映画
舞台
- 兎たちのバラード(1981年、二兎社、池袋パモス青芸館)
- 水曜日の風景(1982年、二兎社、池袋パモス青芸館)
- VALUE価値(1983年、二兎社、池袋パモス青芸館)
- 女神様のランプ(1984年、二兎社、銀座みゆき館劇場)
- GIRL's TIME -女の子よ、大志を抱け!-(1995年、2000年、PARCO劇場)
- 愛と青春の宝塚 〜恋よりも生命よりも〜(2008年、新宿コマ劇場)
- プライド(2010年、東宝、シアタークリエ)
- 美しき生涯 -石田三成 永遠(とわ)の愛と義-(2011年、宝塚歌劇団宙組公演)
- カリタスの海に抱かれて(2015年、宝塚歌劇団花組公演)*予定
出版
小説
- 鎌倉ペンション物語(1989年5月、角川文庫)共著:小野紀美子
- ヴァンサンカン・結婚(1991年11月、ワニブックス)
- 愛才(2000年、文藝春秋→文春文庫)
- 四つの嘘(2005年、幻冬舎→幻冬舎文庫)
エッセイ
- わたしってブスだったの?(1993年7月、飛鳥新社→文春文庫)
- 男こそ顔だ!(1994年1月、文藝春秋→文春文庫)
- 駿台荘物語(1994年11月、文藝春秋→文春文庫)
- ねこの恋(1998年、講談社→講談社文庫)
- 静心(2001年3月、角川書店→『究極のいい女』〈改題〉角川文庫)
- ポンポンしてる?(2003年、小学館→幻冬舎文庫)
- 別れられないよね?(2005年、幻冬舎)
- 日本のイキ(2006年、幻冬舎文庫)
- ニッポンの横顔(2008年、中央公論新社)
脚本集
- わたしってブスだったの?(1993年10月、PHP研究所)
- 徹底的に愛は…(1993年12月、キネマ旬報社)
- 客席の中の女優たち ガールズ・タイム モーニングデスク(1995年11月、星雲社)
- ふたりっ子 1-5(2003年、新風舎文庫)