藤竜也

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テンプレート:参照方法 テンプレート:ActorActress 藤 竜也(ふじ たつや、本名:伊藤 龍也、1941年8月27日 - )は、日本俳優北京生まれ、神奈川県横浜市育ち。藤竜也エージェンシー所属。日本大学藝術学部演劇学科卒業。愛称はツモちゃん。

来歴・人物

大学在学中にスカウトされ日活に入社、1962年映画『望郷の海』でデビュー。数多くの映画に出演した。硬派・コミカル・シリアス・バラエティとあらゆる役幅を持っており、演技力は自在。70年代前半までは凶悪犯や用心棒などの悪役敵役を演じる機会も多かった。現在、スポーツジム等で身体を作る俳優は多いが、藤竜也はその先駆者とも言える。テレビドラマの『時間ですよ』で人気を博した頃より後、彼の肉体はいつしか鍛え上げられたものへと変貌し、藤の役者としてのプロ意識・美学が窺われる。

妻は元日活女優の芦川いづみ

1976年公開の大島渚監督の映画史に残る名作『愛のコリーダ』では、ハードコアポルノとして松田英子中島葵と濃厚な絡みを演じ大きな話題となった。藤は翌77年は、俳優の仕事から遠ざかったが、78年以降は元気に復帰している。

現在は黒沢清監督の『アカルイミライ』を始め若手監督の作品にも意欲的に出演している。2004年村の写真集』(三原光尋監督)で第8回上海国際映画祭最優秀男優賞を受賞。

また、陶芸についても才能を発揮、陶芸好きから映画『KAMATAKI』で吉行和子と競演、テレビドラマ汚れた舌』でも陶芸家の役で出演している。

地元である横浜そごうに於いて96年~98年の計3回、また横浜高島屋に於いても2006年に「藤竜也 陶芸展」を開催した。

出演作品

映画

  • 望郷の海(1962年、日活) - 清
  • 若い旋風(1962年、日活) - 川口
  • 午前零時の出獄(1963年、日活) - 愚連隊
  • 夜霧のブルース(1963年、日活) - 浩
  • 黒い太陽(1964年、日活)
  • 黒い海峡(1964年、日活) - 香山
  • ギャングの肖像(1965年、日活) - 毛利健次
  • 拳銃無宿 脱獄のブルース(1965年、日活) - 郷田剛
  • 四つの恋の物語(1965年、日活) - 長田吉夫
  • ぼくどうして涙がでるの(1965年、日活) - 川口徹
  • 哀愁の夜(1966年、日活) - 吉田一也
  • 夜霧の慕情(1966年、日活) - 矢島耕一
  • 嵐を呼ぶ男(1966年、日活) - 国分英次
  • 大巨獣ガッパ(1967年、日活) - ジョージ井上
  • 嵐来たり去る(1967年、日活) - 峰浩
  • 黄金の野郎ども(1967年、日活) - 三鬼武
  • 昭和のいのち(1968年、日活) - 地下鉄のサブ
  • あゝひめゆりの塔(1968年、日活) - 泉川
  • 無頼 人斬り五郎(1968年、日活) - 林田昌彦
  • 女の警察(1969年、日活) - 松田
  • 博徒百人(1969年、日活) - 寺前親分
  • 昇り竜やわ肌開張(1969年、日活) - 風巻
  • 広域暴力団 流血の縄張(1969年、日活) - 湊茂夫
  • 朱鞘仁義 お命頂戴(1969年、日活) - 夜桜の清治
  • 日本最大の顔役(1970年、日活) - 境
  • 反逆のメロディー(1970年、日活) - 滝川政次
  • 野良猫ロックシリーズ(1970年 - 1971年、日活)
    • 女番長 野良猫ロック(1970年) - 勝也
    • 野良猫ロック ワイルドジャンボ(1970年) - ガニ新
    • 野良猫ロック セックスハンター(1970年) - バロン
    • 野良猫ロック マシン・アニマル(1970年) - ノボ
    • 野良猫ロック 暴走集団'71(1971年) - マッポ
  • 組織暴力 流血の抗争(1971年、日活) - 小沢浩次
  • 不良少女 魔子(1971年、日活) - 田辺
  • 追いつめる(1972年、松竹) - 乗松刑事
  • 不良番長 のら犬機動隊(1972年、東映) - サブ
  • 不良番長 一網打尽(1972年、東映) - 力石一
  • やくざと抗争(1972年、東映)
  • 不良番長 骨までしゃぶれ(1972年、東映) - 虎尾鉄男
  • 任侠花一輪(1974年、東映) - 白鳥真一
  • アフリカの光(1975年、東宝) - 穴吹
  • 愛のコリーダ(1976年、東宝東和) - 吉蔵
  • 愛の亡霊(1978年、東宝東和) - 田中豊次
  • 黄金のパートナー(1979年、東宝) - 江上周作
  • ションベン・ライダー(1983年、東宝 / キティ・フィルム) - 厳兵
  • 友よ、静かに瞑れ(1985年、東映 / 角川映画) - 新藤剛
  • 化身(1986年、東映) - 秋葉大三郎
  • 塀の中の懲りない面々(1987年、松竹) - 安部直也
  • 行き止まりの挽歌 ブレイクアウト(1988年、にっかつ) - 梶竜介
  • 河童 KAPPA(1994年、日本ヘラルド映画) - 鈴森雄太
  • 裏ゴト師(1995年、パル企画) - 狩野誠治
  • Acri(1996年、東宝) - 佐古田洋三
  • KISS ME(1996年、シネマパラダイス / JACKPOT) - 初老の殺し屋
  • Zの回路~復讐の裏ゴト師~(1996年、パル企画) - 狩野誠治
  • 猫の息子(1997年、KSS) - 仁賀丈太(猫)
  • まむしの兄弟(1997年、東映) - 無期懲役囚 ※リメイク版
  • ズッコケ三人組 怪盗X物語(1998年、東映) - 謎の老人(怪盗X)
  • アカルイミライ(2003年、アップリンク) - 有田真一郎
  • 許されざる者(2003年、シネマパラダイス) - 芹田軍司
  • 村の写真集(2004年、ビデオプランニング) - 高橋研一
  • 海猿 ウミザル(2004年、東宝) - 源太郎
  • 力道山(2004年、ソニー・ピクチャーズ) - 菅野武雅
  • KAMATAKI(窯焚)(2005年、ZUNO FILMS) - 陶芸家・琢磨
  • ミッドナイト・イーグル(2007年、松竹) - 内閣総理大臣・渡良瀬隆文
  • しあわせのかおり(2008年、東映) - 王慶国
  • 感染列島(2008年、東宝) - 仁志稔
  • スープ・オペラ(2010年、プレノンアッシュ) - 田中十二夫
  • 小川の辺(2011年、東映、篠原哲雄監督)
  • 星守る犬(2011年、東宝) - 奥津京介の祖父
  • はやぶさ 遥かなる帰還(2012年、東映) - 丸川靖信
  • EMPTY HOUSE(2013年、クレイテプス)
  • サクラサク(2014年、東映) - 大崎俊太郎
  • 私の男(2014年、日活) - 大塩

テレビドラマ

オリジナルビデオ

  • ガン・ブレス 死ぬにはもってこいの夜(1998年、東映ビデオ

コマーシャル

写真集

  • 『写真集 藤竜也』
  • 『WIND JOURNEY』
  • 『WIND DANCING』

音楽

  • EP『花一輪 / 夢は夜ひらく』(1974年)
  • EP『MINI BEST 花一輪 / 夢は夜ひらく / スナック「ジロー」 / 夜のサングラス』(1974年)
  • EP『茅ヶ崎心中 / 「昨日」という名の酒場』
  • EP『ヨコハマ・ホンキートンキー・ブルース / 淑珍(スーザン)』(1977年) ※タイトルは、『ヨコハマ・ホンキー・トンク・ブルース』ではない。
  • EP『セニョリータ・マリア<麗人> / ニューヨーク・サンバ<紐育>』
  • LP『藤竜也』(1974年4月25日)
  • LP『続・藤竜也』
  • LP『イン・ザ・メロー・ウィンド』(1982年)
  • LP『CARNAVAL〜饗宴〜』(CDも“和ボッサ”シリーズで発売)

※なお、『ヨコハマ・ホンキー・トンク・ブルース』では作詞を手掛け、作曲のエディ藩によりハマのブルースナンバーの代表曲となった。エディと親交があり音楽活動のサポートをうけていた松田優作が好んでカバーをしていた。

※他にも、『横浜 MY SOUL TOWN』『Far faraway』唄(宇崎竜童)等の作詞作品がある。

その他

  • プロハンター」「ベイシティ刑事」等、横浜が舞台のアクションドラマ劇中にて主演の藤竜也氏が考案、着用していた衣裳に「yokohama soul city」「YOKOHAMA MY SOUL TOWN」「HONMOKU GANG」等、横浜に纏わる名称が書かれていたが、実際に藤竜也氏公認ウエア「HONMOKU GANG」ブランドで同衣裳のレプリカを販売した(現在も活動、販売されているもよう。オフィシャルブログも存在)。90年代に横浜元町の店舗にて販売されたのが始まりと思われる。

外部リンク

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