杉山義法
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杉山 義法(すぎやま ぎほう、1932年1月17日 - 2004年8月3日)は、新潟県新発田市出身の脚本家。新潟県立新発田高等学校を経て、日本大学芸術学部映画学科卒業。代表作は、日本テレビ系列の「年末時代劇スペシャル」シリーズ。本名をそのまま筆名にしているが、読み方は、筆名が「すぎやま・ぎほう」、本名が「すぎやま・よしのり」。
来歴・人物
1960年代から、主にテレビ時代劇で活躍し、NHK大河ドラマなど、大作の脚本を務める。1985年、日本テレビ系『忠臣蔵』の脚本を担当。この作品が日本テレビ系「年末時代劇スペシャル」第1作となり、その後はほぼ毎年、このシリーズの脚本を担当。シリーズ最終作となる1993年の鶴姫伝奇まで、合計8作品の脚本を手がけて、不可欠のスタッフとしてシリーズを支えた。また、演劇集団「ドラマバンク」を主宰、代表幹事を務めた。独り芝居「横浜ローザ」は、「ドラマバンク」の代表的演目で、現在も公演され、高い評価を得ている。
多彩な趣味を楽しんだ人物でもある。ピアノの弾き語りは相当な腕前で、ギターも弾くなど、音楽を愛した。歌声にも味があり、十八番は石原裕次郎だったという(「勇者たち」など)。自他共に認める、写真機収集家でもあった。また、NHK連続テレビ小説『風見鶏』を執筆したことから、ドラマの舞台だった神戸市の名誉市民となっている。
主なテレビ作品
- 天と地と(1969年、NHK大河ドラマ)
- 春の坂道(1971年、NHK大河ドラマ)
- みちくさ (1974年のテレビドラマ)
- 風見鶏(1977年10月 - 1978年4月、NHK連続テレビ小説)
- よーいドン(1982年10月 - 1983年4月、NHK連続テレビ小説)
- 宮本武蔵(1984年4月 - 1985年3月、NHK新大型時代劇)
- 武蔵坊弁慶(1986年、NHK新大型時代劇)
- 樅ノ木は残った(1990年、日本テレビ里見浩太朗時代劇スペシャル)
- 年末時代劇スペシャル(日本テレビ)
主な舞台作品
- 弧愁の岸遥、かなり山河(帝国劇場)
- 青年、星降る里、松のや露八(宝塚劇場)
- 宮本武蔵、弧松は語らず(歌舞伎座)
- 忠臣蔵 大石内蔵助、平家物語絵巻・恋の滝口、桃太郎侍(明治座)
- 幡随院長兵衛、松平長七朗 黄金夢ぎやまん燈籠、忠臣蔵備忘録(新橋演舞場)
主な映画作品
- 悲しきヒットマン(東映、脚色)
- 彫る 棟方志功の世界 - ベルリン国際映画祭短編グランプリ
主な執筆作品
- 白虎隊(劇画、日本テレビ)
- 五稜郭
- 小説田原坂
- 源義経