菊人形
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菊人形(きくにんぎょう)は、菊の花や葉を細工して人形の衣装としたもの。菊細工とも呼ばれる。
概要
安政年間の江戸本郷の団子坂、戦前本所の両国国技館、戦後は日本三大菊人形とされる福島県二本松市、福井県越前市(旧武生市)、大阪府枚方市のものが有名であった。しかしレジャーの様式の変化や、少子化による遊園地の経営状態の悪化などにより枚方市の菊人形が2005年限りで中止されるなど、開催は減少傾向である。それでも二本松市や越前市のものは従来どおり開催されているほか、北見市・弘前城・名古屋城・吉野川市など、日本各地で菊人形の伝統を保っている。菊人形の題材はその年に放送されているNHKの大河ドラマが採用されることが多い。なお、枚方市の菊人形が中止になって以降、山形県南陽市で開催される菊人形が日本最古とされている。
各地の菊人形展
- 二本松の菊人形 - 福島県二本松市、毎年10月1日から11月23日に開催。
- たけふ菊人形 - 福井県越前市、毎年10月上旬から11月上旬に開催。
- ひらかた大菊人形 - 大阪府枚方市、ひらかたパークにおける大掛かりな「大菊人形展」は、2005年を最後に96年の歴史に幕を下ろした。しかしその後も毎年秋には、ひらかたパークで菊人形が何体か飾られているとともに、市民ボランティアが作成した菊人形の展示も行なわれている。2010年秋に京阪電車開業100周年記念として復活開催された。
- 南陽の菊まつり - 山形県南陽市、日本最古。毎年10月上旬から11月上旬に開催。