8世紀
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8世紀(はちせいき、はっせいき)は、西暦701年から西暦800年までの100年間を指す。
目次
できごと
- 701年 - 大宝律令の撰定が完成する。刑部皇子・藤原不比等らに禄を賜う。
- 701年 - 則天武后の命により中宗の嫡男李重潤(懿徳太子)・七女永泰公主らを処刑する。
- 702年 - 倭が唐の則天武后に使者を送り、国名を日本と定める。
- 705年 - 則天武后が死去し、復位した中宗により唐が再興される(神龍革命)。
- 705年 - ウマイヤ朝カリフのワリード1世によりダマスクスのウマイヤド・モスクが完成する。
- 707年 - 文武天皇が没し、第43代元明天皇即位する
- 708年 - 和同開珎鋳造。
- 710年 - 平城京へ遷都。奈良時代はじまる。
- 710年 - 唐で韋后排斥の政変により睿宗が復位。この功績で李隆基が皇太子となる。
- 710年 - 涼州に最初の節度使である河西節度使が設置される。
- 711年 - ウマイヤ朝がグアダレーテの戦いで西ゴート王国を滅ぼしイベリア半島を占領。
- 712年 - 太安万侶が『古事記』を撰上する。
- 712年 - 唐で李隆基が玄宗として即位。唐は最盛期を迎える(開元の治)。
- 712年 - ウマイヤ朝のクタイバ・イブン・ムスリムがサマルカンドを占領し、トランスオクシアナ全域の征服完了。
- 713年 - 諸国に『風土記』の編纂を命ずる。
- 713年 - 震国が国号を渤海と改称。
- 714年 - 『続日本紀』に奄美・信覚・球美などの人々が来朝したとされる。
- 714年 - 唐で最初の市舶司が広州に設置される。
- 715年 - 元明天皇が譲位し、第44代元正天皇が即位する。
- 717年 - 東ローマ帝国でレオーン3世が皇帝に即位。イサウリア王朝を開く。
- 718年 - 東ローマ皇帝レオーン3世がコンスタンティノポリスを包囲したウマイヤ朝軍を撃退。
- 720年 - 『日本書紀』完成。舎人親王、『日本紀』30卷・系図1卷を撰上する。
- 723年 - 田地開墾のため三世一身法を施行する。太安万侶没する。
- 724年 - 元正天皇が譲位し、第45代聖武天皇(首皇子)が即位する。
- 726年 - 東ローマ皇帝レオーン3世がキリスト教における聖像使用の禁止を命ずる。
- 729年 - 長屋王の変。
- 732年 - トゥール・ポワティエ間の戦いで、カール・マルテル率いるフランク王国軍がウマイヤ朝軍を破る。
- この戦いと、718年の東ローマ帝国の勝利により、キリスト教世界はイスラム帝国の進撃を止めることに成功。
- 734年 - 遣唐使留学生井真成36歳で長安で没する。
- その2005年4月に発見された墓誌には、玄宗皇帝から官位授与や「国号日本」も記録されている。「日本」表記の現存資料としては最古。
- 738年 - 唐が皮羅閤を雲南王に冊封し南詔が建国される。
- 740年 - アクロイノンの戦いで東ローマ帝国がウマイヤ朝に勝利し、小アジアの確保に成功。
- 740年 - クーファのシーア派によるザイド・ブン・アリーの乱。
- 741年 - 東ローマ皇帝レオーン3世により「ローマ法大全」を改訂した「エクロゲー(ギリシア語法選集)」が出される(726年説もある)。
- 743年 - 墾田永年私財法を施行。大仏建立の詔。
- 745年 - 唐の玄宗が楊太真を貴妃とする(楊貴妃)。
- 749年 - 聖武天皇が譲位し、第46代孝謙天皇即位する。
- 750年 - ザーブ河畔の戦いでアブー・アル=アッバースがウマイヤ朝を倒しアッバース朝を起こす。首都はクーファ。
- 750年ごろ - ベンガル地方にパーラ朝が成立。
- 751年 - 唐の高仙芝中央アジアに遠征し、タラス河畔でアッバース朝に敗れる(タラス河畔の戦い)。
- 751年 - ランゴバルド王アイストゥルフが東ローマ帝国のラヴェンナ総督府を占領。
- 751年 - フランク王国でソワソン会議が行われカール・マルテルの子ピピン3世が国王となりカロリング朝成立。
- 752年 - 東大寺大仏の開眼供養が行われる。
- 753年 - 唐僧の鑑真が日本に着く。
- 753年 - ダンティドゥルガがラーシュトラクータ朝を興す。
- 754年 - 教皇ステファヌス3世とフランク王ピピンとのポンティオンの会見。
- 755年 - 唐で安史の乱が起こる(- 763年)。
- 756年 - 唐の玄宗が長安から出奔。馬嵬にて楊国忠・楊貴妃を処刑。玄宗に代わり粛宗が霊武にて即位。
- 756年 - 正倉院の始まり(聖武太上天皇の77回忌に当たり、遺品を東大寺に施入する)。
- 756年 - フランク王小ピピンが北イタリアをランゴバルドから奪い、ローマ教皇に寄進する。
- 756年 - ウマイヤ朝の王族アブド・アッラフマーン1世がイベリア半島で独立し後ウマイヤ朝を興す。イスラム帝国は分裂する。
- 758年 - 孝謙天皇が譲位し、第47代淳仁天皇が即位する。
- 762年 - 回鶻(ウイグル)の牟羽可汗がマニ教を受容する。
- 762年 - アッバース朝のカリフ・マンスールがハーシミーヤからバグダードに遷都。
- 764年 - 藤原仲麻呂の乱(恵美押勝の乱)後、淳仁天皇を廃して淡路国に配流し、孝謙上皇が重祚し、第48代称徳天皇となる。
- 768年 - カールがフランク王に即位する。
- 769年 - 宇佐八幡宮神託事件で和気清麻呂が大隅国に流罪。
- 770年 - 称徳天皇の命で法隆寺など有力寺院に百万塔陀羅尼が奉納される。
- 770年 - 称徳天皇が没し、第49代光仁天皇が即位する。道鏡を下野国に配流する。
- 770年 - 光仁天皇の皇后井上内親王と皇太子他戸親王が廃される。
- 774年 - フランク王カールがランゴバルド王国を滅ぼす。都パヴィアを制圧し「ランゴバルドの鉄王冠」を取得。
- 775年 - 東ローマ帝国でコンスタンティノス5世・コプロニュモスに替わり、レオーン4世・ハザロスが皇帝に即位(在位775-780年)。
- 778年 - スペイン遠征中のフランク王国軍がロンスヴォーの戦いで敗退(『ローランの歌』のモデル)。
- 780年 - 唐の宰相楊炎の建議により租庸調制から両税制へ税制を移行。
- 780年ごろ - インドネシアのシャイレーンドラ朝がボロブドゥールの建設を始める。
- 781年 - 唐の徳宗の抑圧策により河朔三鎮・河南二鎮の節度使(藩鎮)が反乱を起こす。
- 781年 - 中央アジア出身の伊斯が長安の大秦寺に「大秦景教流行中国碑」を建立。
- 781年 - 光仁天皇が病気のため譲位し、桓武天皇が即位する。
- 783年 - 唐で朱泚の乱が起こり、皇帝徳宗が長安から逃亡。
- 784年 - 長岡京に遷都。
- 785年 - 長岡京建設の責任者藤原種継が暗殺され、桓武天皇の弟早良親王が流罪となる。
- 786年 - アッバース朝で、ハールーン・アッ=ラシードがカリフとなる(-809年)(アッバース朝の最盛期)。
- 787年 - 第2ニカイア公会議でキリスト教が聖像使用の教義を確認。
- 788年 - 最澄は比叡山延暦寺を造る。
- 789年 - モロッコにイドリース朝が興る。
- 791年 - フランク国王カールがアヴァールを征討。
- 793年 - イングランド北部のリンデスファーン修道院がヴァイキングに襲撃され、ヴァイキング時代の幕開けとなる
- 794年 - 平安京へ遷都し平安時代はじまる。山背国を山城国へ改称。
- 794年 - フランク国王カールの招集によるフランクフルト教会会議が開催される。
- 797年 - 東ローマ帝国で皇帝コンスタンティノス6世が母エイレーネーによって廃位され、エイレーネーがローマ帝国初の女帝として即位。
- 797年頃 - 唐僧摩訶衍がインド僧カマラシーラに敗北しチベットから退去。サムイェー寺の宗論が終わる。
- 800年 - フランク国王カールがローマ教皇から「ローマ皇帝」の冠を受ける(カール大帝)。
- 800年 - 富士山の延暦噴火。
人物
東アジア
唐
- 張柬之(625年 - 706年) - 唐の政治家・張易之と張昌宗の兄弟を斬り則天武后を退位させる・中宗の復位を実現
- 韋后(? - 710年) - 唐の皇帝中宗の皇后・「武韋の禍」の一人・中宗を殺害し帝位を窺う
- 太平公主(665年? - 713年) - 唐の皇帝高宗の娘・母は則天武后・韋后排斥の中心人物・後に甥の李隆基と対立し滅ぼされる
- 張説(667年 - 730年) - 唐の政治家・宰相・李隆基に挙兵を決断させた功で有名・詩人として『張説之文集』がある
- 玄宗(李隆基)(685年 - 762年) - 唐の第6代皇帝(在位712年 - 756年)・その治世前半が「開元の治」
- 姚崇(650年 - 721年) - 唐の政治家・宰相・宋璟とともに「姚宋」と呼ばれ「開元の治」を指導
- 宋璟(663年 - 737年) - 唐の政治家・宰相・姚崇とともに「姚宋」と呼ばれ「開元の治」を指導
- 張九齢(678年 - 740年) - 唐の政治家・宰相・李林甫と対立し辞職・「開元最後の賢相」と呼ばれる
- 高力士(684年 - 762年) - 唐の宦官・韋后討伐から安史の乱まで玄宗の腹心として仕える・李輔国に失脚させられる
- 郭子儀(697年 - 781年) - 唐の軍人・安史の乱を平定・後には吐蕃やウイグルの反乱も鎮圧する
- 高仙芝(? - 755年)- 唐の高句麗系軍人・タラス河畔の戦いで敗北・安史の乱の渦中で処刑される
- 李輔国(704年 - 762年) - 唐の宦官・玄宗に代わり粛宗を擁立・粛宗の皇后を殺害させるなど専権を極める
- 楊国忠(? - 756年) - 唐の宰相・楊貴妃の親族として出世・安史の乱で長安を捨て四川に逃亡するが殺害される
- 楊貴妃(719年 - 756年) - 唐の玄宗の寵妃・安史の乱の原因とされ楊国忠に続き馬嵬で殺される
- 安禄山(705年? - 757年) - 唐の安史の乱の指導者・もとは節度使・大燕皇帝を自称(在位756年 - 757年)・実子安慶緒に殺される
- 史思明(703年 - 761年) - 唐の安史の乱の指導者・もとは安禄山の部下・大燕皇帝を自称(在位759年 - 761年)・実子史朝義に殺される
- 魚朝恩(721年 - 770年) - 唐の宦官・神策軍を従え代宗の宮廷で専権を振るうが元載の命で処刑される
- 楊炎(727年 - 781年) - 唐の政治家・皇帝徳宗に仕え均田制/租庸調制に代わる両税法を創設・のちに失脚し処刑される
- 第五琦(729年 - 799年) - 唐の政治家・塩法による塩の専売制を導入し財政再建に尽力・乾元重宝銭の鋳造で物価高騰を招く
- 杜佑(735年 - 812年) - 唐の官僚・歴史家として法令制度の通史『通典』をまとまる・杜牧は孫
- 李思訓(651年 - 718年) - 唐の画家・皇族であり官僚として玄宗に仕える・「北画の祖」とされる
- 呉道玄(生没年不詳) - 唐の画家・玄宗に仕えて山水画の画法に変革をもたらし「画聖」と呼ばれる
- 鑑真(688年 - 763年) - 唐の僧侶・日本に渡り律宗を伝える・奈良の唐招提寺の開基となる
- 孟浩然(689年 - 740年) - 唐の詩人・代表作に「春暁」がある・官人にはなれず在野で活躍
- 王維(701年 - 761年) - 唐の詩人で「詩仏」と称される・画家として「南画の祖」とされる
- 李白(701年 - 762年)- 唐の詩人で「詩仙」と称される・代表作に「早發白帝城」がある
- 顔真卿(709年 - 785年) - 唐の忠臣・書家として「争座位帖」や「祭姪文稿」がある
- 杜甫(712年 - 770年) - 唐の詩人で「詩聖」と称される・代表作に「春望」がある
- 張旭(生没年不詳) - 唐の書家・狂草という奔放な書体で有名・「自言帖」や「郎官石柱記」がある
- 懐素(725年 - 785年) - 唐の書家・僧侶・張旭の狂草の影響を受ける・「草書千字文」が有名
- 陸羽(733年 - 804年) - 唐の文筆家・茶にまつわる知識をまとめた『茶経』を残す
渤海
日本
- 藤原不比等(659年 - 720年) - 公卿・右大臣・大宝律令を制定
- 柿本人麻呂(660年頃 - 720年頃) - 歌人・『万葉集』の代表的な歌人・「歌聖」と呼ばれる
- 山上憶良(660年? - 733年?) - 官人・歌人・『万葉集』の「貧窮問答歌」「子を思ふ歌」が知られる
- 元明天皇(661年 - 721年) - 第43代天皇(在位707年 - 715年)・女帝・平城京に遷都
- 太安万侶(? - 723年) - 文官・『古事記』を編纂・太安万侶墓誌が発見されている
- 行基(668年 - 749年) - 大僧正・東大寺大仏造造営の勧進としても活躍
- 舎人親王(676年 - 735年) - 天武天皇皇子・淳仁天皇の父(崇道尽敬皇帝)・『日本書紀』を編纂
- 藤原四兄弟
- 橘諸兄(684年 - 757年) - 公卿・左大臣・藤原四兄弟亡き後の政局を指導
- 長屋王(684年? - 729年) - 皇族・公卿・左大臣・長屋王の変で自害した
- 吉備真備(695年 - 775年) - 遣唐留学生・帰国後は右大臣となる
- 阿倍仲麻呂(698年 - 770年 - 遣唐留学生・帰国せず唐朝に仕え高官となる
- 聖武天皇(701年 - 756年) - 第45代天皇(在位724年 - 749年)・奈良東大寺を創建
- 光明皇后(701年 - 760年) - 聖武天皇の皇后・人臣で最初の皇后・孝謙称徳天皇の母
- 藤原広嗣(? - 740年) - 官人・大宰少弐・式家宇合の子・藤原広嗣の乱を起こし処刑される
- 藤原仲麻呂(706年 - 764年) - 公卿・太師(太政大臣)・藤原仲麻呂の乱(恵美押勝の乱)を起こし敗死
- 藤原真楯(715年 - 766年) - 公卿・大納言・北家房前の子
- 国中公麻呂(? - 774年) - 仏師・造東大寺次官・東大寺盧遮那仏の造像と大仏殿建立の指揮をする
- 孝謙・称徳天皇(718年 - 770年) - 第46代天皇(在位749年 - 758年)・第48代天皇(在位764年 - 770年)
- 大伴家持(718年頃 - 785年) - 公卿・中納言・諸国の国司を歴任・和歌に優れ『万葉集』を編纂したか
- 橘奈良麻呂(721年? - 757年) - 公卿・参議・橘諸兄の子・橘奈良麻呂の乱が露見し処罰される
- 道鏡(? - 772年) - 太政大臣禅師・法王・宇佐八幡宮神託事件に関与・称徳天皇没後は下野国に追放される
- 藤原百川(732年 - 779年) - 公卿・参議・井上廃后事件に関与して桓武天皇を擁立したか
- 和気清麻呂(733年 - 799年) - 公卿・民部卿・宇佐八幡宮神託事件で道鏡を退ける
- 桓武天皇(737年 - 806年) - 第50代天皇(在位781年 - 806年)・長岡京そして平安京に遷都
- 藤原種継(737年 - 785年) - 公卿・中納言・長岡京造営の途中で暗殺される
南アジア・チベット・東南アジア
- ナラシンハヴァルマン2世(? - 728年頃)- インドのパッラヴァ朝の王(在位700年頃 - 728年頃)・マハーバリプラム海岸寺院を建立
- ヴィクラマーディティヤ2世(? - 744年) - インドの前期チャールキヤ朝の王(在位733年 - 744年)・パッタダガル寺院を建立
- ダンティドゥルガ(? - 756年) - インドのラーシュトラクータ朝の王(在位753年 - 756年)・チャールキヤ朝の君主を廃しデカン地方を支配
- クリシュナ1世(? - 775年) - インドのラーシュトラクータ朝の王(在位756年 - 775年)・エローラ石窟のカイラーサ寺院を建立
- ダルマトゥンガ(? - 782年) - ジャワ島のシャイレーンドラ朝の王(在位755年以前 - 782年)・ボロブドゥール寺院建立に着手
- シュバカラシンハ(637年 - 735年) - インド出身の僧侶・中国名は善無畏・唐に密教(真言宗)を伝え第五祖とされる
- シャーンタラクシタ(? - 787年頃) - インドの僧侶でナーランダ寺院の出身・チベットに仏教を伝えサムイェー寺を建立
- カマラシーラ(生没年不詳) - インドの僧侶・チベットに招かれサムイェー寺の宗論で唐僧摩訶衍に勝利する
- パドマサンバヴァ(8世紀後半頃) - インドの僧侶・チベットに仏教を伝えニンマ派(紅教)の祖となる
- ティソン・デツェン(742年 - 797年) - チベットの吐蕃の王(在位755年 - 797年)・安史の乱に乗じて長安を占領・仏教興隆に尽力
イスラム世界
ウマイヤ朝
- クタイバ・イブン・ムスリム(669年 - 715年/716年) - ウマイヤ朝の軍人・ホラサーン総督となりトランスオクシアナを征服する
- ワリード1世(674年 - 715年) - ウマイヤ朝の第6代カリフ(在位705年 - 715年)・ウマイヤド・モスクを建設
- タリク・イブン・ズィヤード(689年 - 720年) - ウマイヤ朝の軍人・イベリア半島を征服しジブラルタルの名の由来になる
後ウマイヤ朝
アッバース朝
- アブー・アル・アッバース(724年? - 754年) - アッバース朝の初代カリフ(在位750年 - 754年)・別名は「サッファーフ」
- マンスール(712年 - 775年) - アッバース朝の第2代カリフ(在位754年 - 775年)・都バグダードを建設
- ハールーン・アッラシード(763年 - 809年) - アッバース朝の第5代カリフ(在位786年 - 809年)・アッバース朝の最盛期
- ジヤード・イブン・サーリフ(? - 752年) - アブー・ムスリム配下の将軍・タラス河畔の戦いで高仙芝率いる唐の軍団を撃破
- アブー・ムスリム(700年頃 - 755年) - アッバース革命の指導者でアッバース朝建国における最大の功臣・「ホラサーンの猛虎」
思想家・学者
- アブー・ハニーファ(699年頃 - 767年) - イスラム法学者・ハナフィー学派の祖・シーア派との関係を疑われ獄死
- ジャアファル・サーディク(702年 - 765年) - シーア派の第6代イマーム・イスラム法学者としてはジャアファル学派の祖
- イブン・イスハーク(704年 - 761年/770年) - アッバース朝の著述家・カリフのマンスールに命じられ『預言者の生涯』をまとめる
- マーリク・イブン・アナス(714年 - 796年) - イスラム法学者・マーリク学派の祖・著作に『ムワッタ』がある
- ラービア・アル・アダウィーヤ(717年頃 - 801年頃) - バスラ出身の女性神秘家・禁欲から「神への愛」を昇華させたスーフィーの先駆者
- イブン・アル・ムカッファ(721年 - 757年) - アッバース朝の著作家・ペルシアのサーサーン朝の年代記『フダーイ・ナーメ』をアラビア語に翻訳
- ジャービル・イブン・ハイヤーン(721年? - 815年?) - アッバース朝の哲学者・化学者・塩酸や硝酸の調合や蒸留装置を開発
中央アジア
- ビルゲ・カガン(? - 734年) - 東突厥のカガン(在位716年 - 734年)・オルホン河畔のホショ・ツァイダム碑文で有名
- ブラン・カガン(? - 740年) - ハザールのカガン(在位730年 - 740年)・テュルク系遊牧国家ながらユダヤ教に改宗
- 牟羽可汗(? - 779年) - 回鶻の可汗(在位759年 - 779年)・マニ教を受容・安史の乱の鎮圧に協力するが後に唐と反目
キリスト教世界
フランク王国
- アヴランシュのオベール(? - 720年) - ノルマンディー地方のアヴランシュ司教・モン・サン・ミシェル修道院の基礎を築く
- カール・マルテル(686年 - 741年) - フランク王国の宮宰・トゥール・ポワティエ間の戦いで勝利しイスラム軍を撃退
- ピピン3世(小ピピン)(714年 - 768年) - カロリング朝の開祖(在位751年 - 768年)・カール・マルテルの子・教皇領を寄進
- カール大帝(742年 - 814年) - フランク国王(在位768年 - 814年)・西ローマ皇帝(在位800年 - 814年)・小ピピンの子
- ウィドゥキント(730年頃 - 808年?) - ザクセン部族公・ザクセン戦争でカール大帝に敗北しキリスト教に改宗
- タッシロ3世(742年頃 - 794年頃) - バイエルン部族公・カール大帝と対立しバイエルンから追放される
- ボニファティウス(672年頃 - 754年) - キリスト教宣教師・「ドイツ人の使徒」・フリースラントで殉教
- ピルミニウス(700年頃 - 753年) - 修道士(ベネディクト会)・ライヒェナウ島修道院を建設
- アルクィン(735年? - 804年) - 神学者でトゥール司教・フランク王国宮廷学校校長・「カール大帝の知的宰相」
- リュートガー(ルドガー)(742年頃 - 809年) - キリスト教宣教師・ザクセン人やフリース人に布教しミュンスターで修道院を創設
イタリア
- デシデリウス(? - 786年) - ランゴバルド王国最後の国王(在位756年 - 774年)
- パウルス・ディアコヌス(720年 - 799年) - イタリアの著述家・歴史家として『ランゴバルド史』を著す
- ザカリアス(? - 752年) - ローマ教皇(在位741年 - 752年)・ピピン3世のカロリング朝創設を支援
- ステファヌス3世(? - 757年) - ローマ教皇(在位752年 - 757年)・ピピン3世による寄進を受ける(教皇領の始まり)
- レオ3世(750年? - 816年) - ローマ教皇(在位795年 - 816年)・「カール大帝の戴冠」を行う
東ローマ帝国と東方正教圏
- レオーン3世(680年? - 741年) - 東ローマ帝国イサウリア朝の皇帝(在位717年 - 741年)・イスラム軍を撃退・聖像崇拝を禁止
- コンスタンティノス5世(コプロニュモス)(718年 - 775年) - 東ローマ帝国イサウリア朝の皇帝(在位741年 - 775年)
- エイレーネー(アテナイア)(752年 - 803年) - 東ローマ帝国イサウリア朝の女帝(在位797年 - 802年)・聖像崇敬を復活
- ダマスコのヨハネ(676年頃 - 749年) - キリスト教神学者・聖像崇敬を擁護・著作に『神学の泉』がある
- テオドロス・ストゥディテス(759年 - 826年) - キリスト教神学者・首都のストゥデイオス修道院院長・聖像崇敬派を率い皇帝と対決
イベリア半島
- ロデリック(687年以降 - 712年頃) - 西ゴート王国最後の国王(在位710年 - 712年頃)・イスラム軍に敗北し殺害される
- ペラーヨ(? - 737年) - 西ゴート王国の貴族・反イスラム勢力を糾合しアストゥリアス王国を建国(在位718年 - 737年)
- エリパンドゥス(718年頃 - 802年頃) - トレド大司教・ウルヘル司教フェリックスとともにキリスト養子論を提唱し論争を引き起こす
- リエバナのベアトゥス(730年頃 - 800年頃) - アストゥリウス王国のリエバナの修道院長・キリスト養子論を否定・著作に『黙示録注解』がある
イングランド
- ベーダ・ヴェネラビリス(672年/673年 - 735年) - キリスト教聖職者・歴史家として『イングランド教会史』を著す
- オファ(? - 796年) - マーシア王(在位757年 - 796年)・ブレトワルダ(上王)として覇を唱える・オファの防塁でも有名
10年紀と各年
700年代 | 700 | 701 | 702 | 703 | 704 | 705 | 706 | 707 | 708 | 709 |
710年代 | 710 | 711 | 712 | 713 | 714 | 715 | 716 | 717 | 718 | 719 |
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