羽越本線
羽越本線(うえつほんせん)は、新潟県新潟市秋葉区の新津駅から秋田県秋田市の秋田駅までを結ぶ東日本旅客鉄道(JR東日本)の鉄道路線(幹線)。このほか、酒田駅から酒田港駅までの日本貨物鉄道(JR貨物)の貨物支線を持つ。
概要
|} 新潟県と東北地方の日本海側の大動脈路線。奥羽本線・信越本線および西日本旅客鉄道(JR西日本)の北陸本線・湖西線とともに日本海縦貫線の一部を形成し、「いなほ」などの長距離特急列車や、JR貨物による貨物列車が走る。村上駅以北で線路は日本海に沿って進むが、日本海側特有の自然災害に弱く、長期にわたる運休を強いられる事故がしばしば起きている。
新発田駅以北の列車は白新線と一体の運転系統として運行され、特急列車を始めとして多くの列車が新潟駅に乗り入れる。新津駅 - 新発田駅間は主に区間列車が運行されている(詳細は運行形態を参照)。また、新津駅 - 村上駅間は旅客営業規則が定める大都市近郊区間の「新潟近郊区間」に含まれ、新津駅 - 新発田駅間の全駅および中条駅・坂町駅・村上駅はIC乗車カード「Suica」の新潟エリアに含まれている。
新津駅 - 酒田駅間は新潟支社が、本楯駅 - 秋田駅間は秋田支社が管轄している。
路線データ
- 管轄・路線距離(営業キロ):全長274.4km(支線含む)
- 軌間:1067mm
- 駅数:61
- 旅客駅:60(起終点駅含む)
- 貨物駅:1(旅客併設駅をのぞく)
- 羽越本線所属駅に限定した場合、新津駅(信越本線所属)と秋田駅(奥羽本線所属)が除外され、59駅(うち旅客駅58駅)となる。
- 複線区間:#駅一覧も参照。
- 新発田駅 - 金塚駅間
- 中条駅 - 平林駅間
- 村上駅 - 間島駅間
- 越後早川駅 - 桑川駅間
- 越後寒川駅 - 勝木駅間
- 府屋駅 - 小岩川駅間
- あつみ温泉駅 - 羽前大山駅間
- 藤島駅 - 本楯駅間
- 遊佐駅 - 吹浦駅間
- 金浦駅 - 仁賀保駅間
- 西目駅 - 折渡駅間
- 道川駅 - 下浜駅間
- 電化区間:
- 閉塞方式:複線自動閉塞式(複線区間)、単線自動閉塞式(単線区間)
- 保安装置:
- 最高速度(電車または気動車)
- 新津駅 - 新発田駅間・今川駅 - 三瀬駅間・酒田駅 - 秋田駅間 95km/h
- 新発田駅 - 村上駅間・三瀬駅 - 酒田駅間 優等列車120km/h、普通列車100km/h
- 村上駅 - 今川駅間 100km/h
- 運転指令所:
- 新津駅 - 酒田駅間 新潟総合指令室 (CTC)
- 酒田駅 - 秋田駅間 秋田総合指令室 (CTC)
運行形態
広域輸送
上越新幹線に接続する特急「いなほ」が新潟駅 - 酒田駅・秋田駅間に運転されているほか、臨時列車ながら夜行列車として関西と東北の日本海側・北海道を結ぶ寝台特急「トワイライトエクスプレス」(ただし羽越線内の停車駅は新津駅のみ)が運転されている。
2001年3月2日までは大阪駅と青森駅を直通で結ぶ特急「白鳥」も運転されており、当該列車の廃止以降は特急「いなほ」の一部が新潟駅 - 青森駅間で運転されていた。しかし、短・中距離利用者が主体となり長距離を乗り通す利用者が激減し、また2010年12月4日に東北新幹線が新青森駅まで延長された結果、現在は、「サンダーバード」「北越」「いなほ」「つがる」の4系統に分割された。また2012年3月17日のダイヤ改正では大阪駅 - 青森駅間に毎日運転されていた寝台特急「日本海」が、2014年3月15日のダイヤ改正では上野駅 - 青森駅間に毎日運転されていた寝台特急「あけぼの」が多客期のみに運転される臨時列車に変更されたが、「日本海」については2013年3月の運転を最後に終了している。
- 特急「いなほ」:新潟駅 - 酒田駅・秋田駅間
- 寝台特急「トワイライトエクスプレス」:大阪駅 - 札幌駅間
過去の優等列車
- 特急「白鳥」:大阪駅 - 青森駅間(1965年から新潟経由)
- 特急「鳥海」:上野駅 - 青森駅間(1982年-1985年は昼行、1990年-1997年は夜行)
- 寝台特急「日本海」:大阪駅 - 青森駅間(2012年に定期運転を終了し臨時列車化、その後2013年3月の運転で終了)
- 寝台特急「あけぼの」:上野駅 - 青森駅間(2014年に定期運転を終了し臨時列車化)
- 特急「出羽」:上野駅 - 秋田駅間
- 急行「天の川」:上野駅 - 秋田駅間(新潟経由)
- 急行「鳥海」:上野駅 - 秋田駅間
- 急行「羽越」:新潟駅 - 秋田駅間
- 急行「きたぐに」:大阪駅 - 青森駅間(1982年から大阪駅 - 新潟駅間に短縮)
- 急行「しらゆき」:金沢駅 - 青森駅間(新潟経由)
- 急行「出羽」:上野駅 - 酒田駅間(東北・奥羽・陸羽西線経由)
- 急行「月山」:鼠ヶ関駅・吹浦駅・酒田駅 - 山形駅・仙台駅間
地域輸送
全線を通し運転される列車はなく、酒田駅を境に新潟支社・秋田支社が担当する区間におおむね区分される。さらに新潟・山形、山形・秋田の両県境区間の輸送量の段差や、他線区との直通運転の関係でさらに運転区間は細分化されている。
新津駅 - 酒田駅間
新津駅 - 新発田駅間は、朝と夕方に1往復ずつ115系電車が使用される以外はすべて気動車での運用となっている。1 - 2時間に1本程度の運行で一部の列車が1991年10月1日から新津運輸区のキハ110系気動車によりワンマン運転されている。また、村上駅以北で使用する車両の出入庫を兼ねた、気動車による新津駅 - 酒田駅間の列車が1日2往復設定されているほか、新津駅 - 坂町駅間にも米坂線への車両送り込みを兼ねた下り1本が設定されている。2004年10月16日に大都市近郊区間として新潟近郊区間に設定され、2008年3月15日からはSuicaのサービスも開始されたが、この区間のダイヤは主に沿線在住の高校生の通学需要に特化しているという側面もあって運行本数は少なく、さながらローカル線といった感がある。
新発田駅 - 村上駅間は、新潟駅からの白新線と一体の運転系統として運行されている。通勤・通学、都市間輸送に加え、上越新幹線との乗継需要も多いことなどから、普通列車の大半が新潟方面発着となっており、1時間あたり1本程度が運行されている。新潟駅直通列車の車両は、米坂線直通の快速「べにばな」を除きすべて電車で、新潟車両センターの115系・E127系電車が使用される。E127系を使用する新潟駅 - 村上駅間の日中の1往復では1995年5月8日から、米坂線直通の快速「べにばな」では車両がキハE120形やキハ110系気動車に置き換えられた2009年3月14日からそれぞれワンマン運転が行われている。なお、新発田駅を跨いで中浦方面と加治方面を直通する電車列車は設定されていない。
村上駅 - 酒田駅間は、村上駅 - 間島駅間に直流と交流のデッドセクションが存在し、新潟支社が通勤・近郊形の交直流電車を保有していないなどの事情から、秋田車両センターの701系電車で運転される鶴岡駅 - 酒田駅間の午前の1往復を除き普通列車はすべて気動車によって運行されており、3時間ほど間隔の空く時間帯がある。キハ110系気動車については、鶴岡駅 - 酒田駅間の一部の区間列車でワンマン運転が実施されている。このほか、余目駅 - 酒田駅間に陸羽西線との直通列車が設定されている。
- 快速「べにばな」:新潟駅 - 米沢駅間(白新線経由・米坂線直通)
- 快速「きらきらうえつ」:新潟駅 - 酒田駅・象潟駅間(白新線経由、土曜・休日を中心に運行)
- 快速「最上川」:新庄駅 - 酒田駅間(陸羽西線直通)
酒田駅 - 秋田駅間
1993年から秋田車両センターの701系電車を使用しており、一部列車ではワンマン運転が実施されている。全区間を直通する列車のほか、酒田駅 - 吹浦駅間、羽後本荘駅・道川駅・新屋駅 - 秋田駅間の区間列車の設定があり、1 - 2時間に1本運行されている。酒田駅を境に管轄支社が変わるため、同駅での村上方面と羽後本荘・秋田方面相互の列車接続(「いなほ」との接続を含む)はよくない。
1988年3月13日 - 2002年11月30日まで酒田駅・羽後本荘駅 - 秋田駅間を運行する快速列車に「こよし」の名称が与えられていた。現在、朝1本のみ設定されている羽後本荘発秋田行き快速列車は、かつて「こよし1号」として運転されていた列車のダイヤを引き継いだものである。
貨物輸送
日本海縦貫線の一部である本路線は、貨物輸送が盛んである。県境区間等では旅客列車の本数の少なさゆえ、貨物列車の本数の多さが目立つ。その全てがEF510形及びEF81形電気機関車牽引のコンテナ列車である。沿線のコンテナ取り扱い駅は新潟貨物ターミナル駅(白新線東新潟駅)、中条オフレールステーション (ORS)、酒田港駅、羽後本荘ORS、秋田貨物駅。コンテナ・車扱貨物の取り扱い駅として羽前水沢駅がある。また臨時車扱貨物の取扱駅として新津駅・新発田駅がある。
また、秋田貨物駅 - 酒田駅間に臨時貨物列車として8880・8881列車の設定があり、ED75形電気機関車が牽引にあたっていた。羽越線内でED75が運用されるほぼ唯一の列車であったが、2007年3月18日のダイヤ改正で運転を終了した。
使用車両
現在の使用車両
特急列車
- 客車
- 24系:網干総合車両所宮原支所所属の車両が「トワイライトエクスプレス」で運用されている。
快速・普通列車
- 電車
- 気動車
導入予定車両
- 電車
- E129系(新潟車両センター所属):2014年度から投入し、115系を置き換える予定[2]。
過去の使用車両
観光誘致の臨時列車
きらきらうえつ
JR東日本では沿線活性化を図るために、485系を改造した「きらきらうえつ」が2001年11月から白新線新潟駅 - 新発田駅間を経由して、酒田駅まで運転を始めている。また、2003年からは要望により時折、象潟や羽後本荘まで延長運転が行われている。
蒸気機関車牽引列車(SL列車)の運行
2002年3月上旬に、村上市で開催された「村上町屋の人形様巡り」のオープニングイベントとして、高崎車両センターより借り受けた蒸気機関車D51 498および「ばんえつ物語」用の12系客車を使用して、「SL村上ひな街道号」を新潟駅から白新線経由で、村上駅まで運転した。当初、坂町の転車台の整備が整っていなかったことから、下り列車のみの運転であったが、好評のため翌年以降にも運転。以後、ばんえつ物語用12系の本来の牽引機であるC57 180とともに毎年運転されている(ただし、2006年は団体臨時列車として運転、2007年はC57 180が全般検査中かつばんえつ物語用12系もリニューアル工事中だったため、D51 498と12系一般車6両編成で運転された)。また、2003年7月6日も同じく「村上大祭」に合わせて、「SL村上大祭号」をC57 180牽引で運転。2004年も団体臨時列車として運転されたが、これ以降の運転は無かった。2004年9月には、「おいしい山形デスティネーションキャンペーン」の締めを飾るため、村上駅 - 酒田駅間を2日1往復で「SL出羽街道号」を運転。これは同区間で蒸気機関車の運転が終了してから34年ぶりのことになる。
歴史
羽越本線の建設は、おおむね県ごとの3区間に分かれて行われた。
新潟県内は、信越線の新津 - 新発田間を村上線に編入して北へ延長する形で、山形県内は、新庄から酒田に向かって延長されてきた酒田線(1917年に陸羽西線(りくうさいせん)に改称)を南北にそれぞれ延長する形で、秋田県内は秋田から羽越北線(うえつほくせん)を南に延長する形で建設が進められ、1924年に各県境区間が接続して全通、羽越線と改称し、1925年に支線(赤谷線)の開業に伴って羽越本線と改称された。
羽後岩谷・折渡間には石油層という軟弱な地盤を掘削するため1917年に日本初のシールド工法を利用して建設された折渡トンネルがある(現在の下り線に採用されたが思うような結果が出ず、工事の途中で従来の工法に戻されたようである)。
太平洋戦争中は、日本海岸を縦貫する幹線ルートの一部として輸送力増強の要請から信号場が数多く追設され、戦後も部分的にではあるが複線化が行われている(当初は新発田 - 秋田を複線化する予定であったが、財務状況の悪化と輸送量の減少により中断された結果である)。海岸線を走るという特徴のため、従来線(単線)に増設して複線にしただけでなく、内陸に複線の新線を建設し従来線を廃止するといった手段も取られた。このため村上・三瀬間には旧線の遺構が数多く見られる。また、一部には建設途中で中止されたと思われる未成線もある。1972年には全線が電化されている。
年表
新津駅 - 鼠ヶ関駅間(信越線→村上線)
鼠ヶ関駅 - 余目駅間(陸羽西線)
- 1918年(大正7年)9月21日:余目駅 - 鶴岡仮駅間 (13.3km) が陸羽西線として延伸開業。藤島駅・鶴岡駅が開業。
- 1919年(大正8年)
- 1922年(大正11年)5月22日:羽前大山駅 - 三瀬駅間 (10.2km) が延伸開業。三瀬駅が開業。
- 1923年(大正12年)
余目駅 - 羽後岩谷駅間(酒田線→陸羽西線)
- 1914年(大正3年)12月24日:酒田線余目駅 - 酒田駅間 (12.2km) が延伸開業。砂越駅・酒田駅が開業。
- 1915年(大正4年)4月25日:酒田駅 - 最上川駅間 (2.7km) の貨物支線が開業。(荷貨)最上川駅が開業。
- 1917年(大正6年)11月1日:新庄駅 - 酒田駅間と貨物支線酒田駅 - 最上川駅間が陸羽西線に改称。
- 1919年(大正8年)12月5日:酒田駅 - 遊佐駅間 (12.2km) が延伸開業。本楯駅・遊佐駅が開業。
- 1920年(大正9年)
- 1921年(大正10年)11月15日:吹浦駅 - 象潟駅間 (17.3km) が延伸開業。小砂川駅・象潟駅が開業。
- 1922年(大正11年)
羽後岩谷駅 - 秋田駅間(羽越北線)
- 1920年(大正9年)
- 1921年(大正10年)7月31日:羽後牛島駅が開業。
- 1924年(大正13年)4月20日:羽後亀田駅 - 羽後岩谷駅間 (7.7km) が延伸開業。陸羽西線鼠ヶ関駅 - 羽後岩谷駅間を編入して秋田駅 - 鼠ヶ関駅が羽越線に改称。
全通以後
- 1924年(大正13年)7月31日 村上駅 - 鼠ヶ関駅間 (41.6km) が延伸開業。村上線を羽越線に編入して新津駅 - 秋田駅間・酒田駅 - 最上川駅間が羽越線として全通。間島駅・越後早川駅・桑川駅・越後寒川駅・勝木駅・府屋駅が開業。
- 1925年(大正14年)11月20日:支線である赤谷線の開業に伴い羽越本線に改称。
- 1926年(大正15年)9月5日:羽前水沢駅が開業。
- 1934年(昭和9年)4月6日:加治川仮乗降場が開業。
- 1941年(昭和16年)2月1日:最上川駅が酒田港駅に改称。
- 1943年(昭和18年)9月30日:京ヶ瀬信号場が開設。
- 1944年(昭和19年)
- 1949年(昭和24年)7月11日:北余目信号場(初代)が廃止。
- 1950年(昭和25年)
- 1951年(昭和26年)4月1日?:鳥海駅・上浜の両仮乗降場が開業。
- 1952年(昭和27年)
- 1953年(昭和28年)7月1日:中浦信号場が駅に変更。
- 1955年(昭和30年)1月20日:神山信号場が駅に変更。
- 1957年(昭和32年)
- 1958年(昭和33年)12月25日:東酒田信号場が駅に変更。
- 1960年(昭和35年)10月1日:北余目信号場(2代)が廃止。北余目信号場駅 - 砂越駅間が複線化。
- 1961年(昭和36年)
- 1962年(昭和37年)
- 1964年(昭和39年)
- 2月1日:北余目駅が開業。
- 3月9日:列車運転の安全と線路容量の緩和を図るため、新津駅 - 余目駅間、酒田駅 - 秋田駅間 (259.5km) を単線自動化することが国鉄常務会で決定。
- 7月7日:国鉄理事会にて中条駅 - 平木田駅間、村上駅 - 間島駅間、三瀬駅 - 羽前水沢駅間の線増工事決定。
- 9月30日:幕ノ内信号場が開設。
- 1965年(昭和40年)
- 1966年(昭和41年)
- 1967年(昭和42年)
- 1968年(昭和43年)
- 1969年(昭和44年)
- 1970年(昭和45年)
- 3月20日:村上にて新津駅 - 秋田駅間および白新線新発田駅 - 新潟駅間の電化工事が起工。
- 9月29日:温海駅 - 五十川駅間が複線化。
- 1972年(昭和47年)
- 6月22日:西目駅 - 羽後本荘駅間が複線化。
- 7月11日:西袋駅 - 余目駅間が複線化。
- 7月20日:平木田駅 - 坂町駅間が複線化。
- 8月5日:新津駅 - 村上駅間が直流1500Vで、村上駅 - 秋田駅間が交流50Hz・20kVで電化。
- 9月1日:新津駅 - 酒田駅間(旧新潟鉄道管理局内)の営業近代化が実施(主要駅以外での貨物駅・荷物取扱廃止や駅員無配置化など)。列車集中制御装置 (CTC) の試使用開始。
- 9月11日:酒田駅 - 秋田駅間の CTC の試使用開始。
- 9月19日:羽後岩谷駅 - 折渡駅間が複線化。
- 9月22日:金浦駅 - 仁賀保駅間が複線化。
- 10月2日:電化完了に伴い気動車で運転していた特急「白鳥」「いなほ」が電車化。同時に蒸気機関車での定期運用が終了。CTC の本使用開始。羽越線が無煙化。
- 1974年(昭和49年)
- 1976年(昭和51年)
- 1977年(昭和52年)
- 10月1日:温海駅があつみ温泉駅に改称。
- 10月18日:五十川駅 - 小波渡駅間が複線化。
- 1978年(昭和53年)9月26日:小波渡駅 - 三瀬駅間が複線化。
- 1980年(昭和55年)
- 5月8日:三瀬駅 - 小波渡駅間の八ツ森トンネルを走行中の貨物列車の8・9両目間の連結器ピンが脱落して連結器が外れ、後部30両が置き去りになる。
- 7月24日:西目駅を通過中の特急「いなほ」2号が安全側線に突っ込み3両が脱線。夕方には復旧。
- 11月11日:金浦駅を発車した貨物列車が酔っ払いのイタズラで後部8両が置き去りになる。
- 1982年(昭和57年)
- 9月23日:複線化のために新たに建設されたトンネルを使用して勝木駅 - 府屋駅間が新線に切り替え(複線化はのちに凍結)。
- 11月15日:上越新幹線大宮駅 - 新潟駅間が開業し、羽越線内の輸送形態も大きく変更される。
- 1983年(昭和58年)8月:国鉄の財務状況悪化のため、複線化が凍結。小岩川駅 - あつみ温泉駅間のトンネルなどが未使用のまま放置されることになる。
- 1985年(昭和60年)3月14日:上越新幹線が上野駅まで延伸開業し、羽越線内から上野駅まで直通する昼行優等列車が消滅。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化にともない東日本旅客鉄道が新津駅 - 秋田間を、日本貨物鉄道が酒田駅 - 酒田港駅間を第1種鉄道事業者として継承、日本貨物鉄道が新津駅 - 秋田駅間の第2種鉄道事業者となる。今川駅が臨時駅から駅に変更。女鹿信号場・折渡信号場・桂根信号場が駅に変更。
- 1993年(平成5年)
- 1996年(平成8年)12月5日:新津駅 - 本楯駅間に PRC が導入。
- 2000年(平成12年)12月19日:村上駅 - 間島駅間で海沿いを通る下り線が高波の影響を受け路盤消失、この区間で2001年(平成13年)2月5日の復旧まで上り線を用いて単線運転を行う。
- 2001年(平成13年)
- 2002年(平成14年)6月3日:天皇・皇后の山形訪問(植樹祭臨席など)に伴い、1号御料車編成によるお召し列車が新庄駅→酒田駅間(陸羽西線経由)で運転。DD51 842牽引(予備機はDD51 895)[3]。
- 2004年(平成16年)11月27日:新潟近郊区間が新設され、新津駅 - 新発田駅間が同区間に含まれる[4]。
- 2005年(平成17年)12月25日:砂越駅 - 北余目駅間で特急「いなほ」14号が脱線する事故(JR羽越本線脱線事故)が発生。死者5人、負傷者33人。この事故により酒田駅 - 鶴岡駅間が不通になる。
- 2006年(平成18年)
- 1月19日:酒田駅 - 鶴岡駅間の運転再開(当分の間事故現場付近は45km/hの徐行運転)[5]。
- 7月13日:大雨の影響で小岩川駅 - あつみ温泉駅間で土砂崩れが発生し、鼠ヶ関駅 - あつみ温泉駅間が不通になる。これにより、村上駅 - 酒田駅間と鼠ヶ関駅 - あつみ温泉駅間でバス代行輸送が行われ、「あけぼの」については、13 - 15日のみ奥羽本線・北上線・東北本線経由で迂回運転。
- 8月9日:応急復旧工事により同区間の運転再開、現場付近は完全復旧まで45km/hで徐行運転。
- 12月1日:脱線事故の現場付近で行っていた速度規制 (45km/h) が、防風柵設置に伴い解除[6]。
- 12月5日:あつみ温泉駅 - 小波渡駅間に「強風警報システム」が導入[7]。
- 12月27日:砂越駅 - 北余目駅間に「強風警報システム」導入[7]。
- 2007年(平成19年)
- 1月29日:余目駅構内にドップラー・レーダー設置[8]。
- 12月17日:藤島駅 - 西袋駅間に「強風警報システム」導入[7]。
- 2008年(平成20年)
- 2012年(平成24年)
- 3月17日:寝台特急「日本海」が臨時列車化[10]。
- 2013年(平成25年)9月28日:特急「いなほ」にE653系1000番台が投入され、新潟駅 - 秋田駅間の1往復で営業運転開始。
- 2014年(平成26年)
駅一覧
本線(東日本旅客鉄道)
- 駅名 … (貨):貨物専用駅、◆・◇・■:貨物取扱駅(◇は定期貨物列車の発着なし、■はオフレールステーション)
- 停車駅
- 普通…基本的に全旅客駅に停車するが、一部の列車は▽印の駅を通過する
- 快速(べにばな・らくらくトレイン村上含む)…●印の駅は停車、|・↓印の駅は通過(↓は下り列車のみ運転)
- 特急…「いなほ (列車)」ほか各列車記事参照
- 線路 … ∥:複線区間、◇:単線区間(列車交換可能)、|:単線区間(列車交換不可)、∨:ここより下は単線、∧:ここより下は複線
電化方式 | 駅名 | 駅間営業キロ | 累計営業キロ | 快速 | 接続路線 | 線路 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
直流 | 新津駅◇ | - | 0.0 | 白新線直通 | 東日本旅客鉄道:信越本線・磐越西線 | ∨ | 新潟県 | 新潟市秋葉区 |
京ヶ瀬駅 | 6.1 | 6.1 | ◇ | 阿賀野市 | ||||
水原駅 | 4.1 | 10.2 | ◇ | |||||
神山駅 | 3.7 | 13.9 | | | |||||
月岡駅 | 3.9 | 17.8 | ◇ | 新発田市 | ||||
中浦駅 | 3.7 | 21.5 | | | |||||
新発田駅◇ | 4.5 | 26.0 | ● | 東日本旅客鉄道:白新線(村上方面と直通あり) | ∧ | |||
加治駅 | 4.3 | 30.3 | | | ∥ | ||||
金塚駅 | 5.0 | 35.3 | | | ∨ | ||||
中条駅■ | 3.8 | 39.1 | ● | ∧ | 胎内市 | |||
平木田駅 | 5.6 | 44.7 | | | ∥ | ||||
坂町駅 | 3.3 | 48.0 | ● | 東日本旅客鉄道:米坂線 | ∥ | 村上市 | ||
平林駅 | 3.6 | 51.6 | | | ∨ | ||||
岩船町駅 | 3.6 | 55.2 | | | ◇ | ||||
村上駅 | 4.2 | 59.4 | ● | ∧ | ||||
交流 | 間島駅 | 7.1 | 66.5 | ∨ | ||||
越後早川駅 | 4.9 | 71.4 | ∧ | |||||
桑川駅 | 6.9 | 78.3 | ∨ | |||||
今川駅 | 4.3 | 82.6 | ◇ | |||||
越後寒川駅 | 4.9 | 87.5 | ∧ | |||||
勝木駅 | 5.3 | 92.8 | ∨ | |||||
府屋駅 | 3.1 | 95.9 | ∧ | |||||
鼠ヶ関駅 | 5.1 | 101.0 | ∥ | 山形県 | 鶴岡市 | |||
小岩川駅 | 4.4 | 105.4 | ∨ | |||||
あつみ温泉駅 | 4.4 | 109.8 | ∧ | |||||
五十川駅 | 5.9 | 115.7 | ∥ | |||||
小波渡駅 | 4.4 | 120.1 | ∥ | |||||
三瀬駅 | 3.1 | 123.2 | ∥ | |||||
羽前水沢駅◆ | 5.7 | 128.9 | ∥ | |||||
羽前大山駅 | 4.5 | 133.4 | ∨ | |||||
西鶴岡信号場 | - | 136.6 | ◇ | |||||
鶴岡駅 | 6.0 | 139.4 | ◇ | |||||
幕ノ内信号場 | - | 142.6 | ◇ | |||||
藤島駅 | 6.6 | 146.0 | ∧ | |||||
西袋駅 | 5.1 | 151.1 | ∥ | 東田川郡 庄内町 | ||||
余目駅 | 3.6 | 154.7 | 東日本旅客鉄道:陸羽西線[* 1] | ∥ | ||||
北余目駅 | 2.7 | 157.4 | ∥ | |||||
砂越駅 | 3.0 | 160.4 | ∥ | 酒田市 | ||||
東酒田駅 | 3.3 | 163.7 | ∥ | |||||
酒田駅 | 3.2 | 166.9 | 日本貨物鉄道:羽越本線貨物支線(酒田港駅方面) | ∥ | ||||
本楯駅 | 6.4 | 173.3 | ∨ | |||||
南鳥海駅 | 2.6 | 175.9 | ◇ | |||||
遊佐駅 | 3.2 | 179.1 | ∧ | 飽海郡遊佐町 | ||||
吹浦駅 | 7.0 | 186.1 | ∨ | |||||
女鹿駅▽ | 3.6 | 189.7 | ◇ | |||||
小砂川駅 | 5.1 | 194.8 | ◇ | 秋田県 | にかほ市 | |||
上浜駅 | 3.7 | 198.5 | ◇ | |||||
象潟駅 | 4.9 | 203.4 | ◇ | |||||
金浦駅 | 5.8 | 209.2 | ∧ | |||||
仁賀保駅 | 5.5 | 214.7 | ∨ | |||||
出戸信号場 | - | 217.8 | ◇ | 由利本荘市 | ||||
西目駅 | 8.4 | 223.1 | ∧ | |||||
羽後本荘駅■ | 5.8 | 228.9 | ● | 由利高原鉄道:鳥海山ろく線 | ∥ | |||
羽後岩谷駅 | 7.1 | 236.0 | ● | ∥ | ||||
折渡駅▽ | 4.7 | 240.7 | ↓ | ∨ | ||||
羽後亀田駅 | 3.0 | 243.7 | ● | ◇ | ||||
二古信号場 | - | 248.3 | ↓ | ◇ | ||||
岩城みなと駅 | 6.5 | 250.2 | ↓ | | | ||||
道川駅 | 1.6 | 251.8 | ↓ | ∧ | ||||
下浜駅 | 6.6 | 258.4 | ↓ | ∨ | 秋田市 | |||
桂根駅▽ | 3.3 | 261.7 | ↓ | ◇ | ||||
新屋駅 | 4.0 | 265.7 | ↓ | ◇ | ||||
羽後牛島駅 | 3.3 | 269.0 | ↓ | ◇ | ||||
秋田駅 | 2.7 | 271.7 | ● | 東日本旅客鉄道:秋田新幹線・奥羽本線・男鹿線[* 2] | ∧ |
貨物支線(日本貨物鉄道)
- 非電化。両駅とも山形県酒田市に所在。
駅名 | 営業キロ | 接続路線 |
---|---|---|
酒田駅 | 0.0 | 東日本旅客鉄道:羽越本線(本線) |
(貨)酒田港駅 | 2.7 |
廃駅・廃止信号場
過去の接続路線
脚注
参考文献
関連項目
- 日本の鉄道路線一覧、日本の鉄道
- 羽越新幹線
- 羽越本線高速化
- JR羽越本線脱線事故
- 住吉山トンネル
- 大川橋梁 - 府屋駅 - 鼠ヶ関駅間にある橋梁。電気防食工法(コンクリート構造物塩害対策の一種)の長期検証が行われた。
- 加藤勝弥
テンプレート:新潟近郊区間 テンプレート:東日本旅客鉄道新潟支社
テンプレート:東日本旅客鉄道秋田支社- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道株式会社 新潟支社、2013年7月5日。
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道株式会社、2013年7月2日。
- ↑ 2007年(平成19年)7月に1号御料車編成に代わる皇室用車両が含めたE655系電車が導入され、2008年(平成20年)11月12日にE655系電車による初めてのお召し列車が常磐線内で運転されたことから、1号御料車編成によるお召し列車は事実上これが最後となった。
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2004年9月15日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2006年1月17日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2006年12月20日
- ↑ 7.0 7.1 7.2 7.3 テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2007年12月18日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2007年1月12日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2007年12月21日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2011年12月16日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2013年12月20日
- ↑ テンプレート:PDFlink - 東日本旅客鉄道プレスリリース 2013年11月29日
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