中条駅
中条駅(なかじょうえき)は、新潟県胎内市表町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)羽越本線の駅である。
胎内市の中心駅で、中条地区(旧中条町)の中心部に位置する。特急「いなほ」の全列車が停車するなど、大半の旅客列車が停車する。
目次
駅構造
単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有する地上駅。1・3番線が本線、2番線が副本線(中線)となっている。この他、ホームのない側線が3番線の西側に複数敷設されている。駅舎は構内東側・単式ホームに隣接して置かれており、両ホームは跨線橋で連絡している。
直営駅である(早朝夜間駅員不在)。管理駅でもあるが、当駅は自駅のみの単駅管理となっている。駅舎内部にはみどりの窓口や自動券売機、自動改札機、待合所、トイレなどがある。
駅前広場が整備され、ロータリー化されている。路線バスもロータリー発着となっている。また、12月から2月ごろまで駅前の桜のライトアップが行われる。
のりば
1 | テンプレート:Color羽越本線(上り) | 新発田・新津・新潟方面 |
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2 | テンプレート:Color羽越本線 | (待避線) |
3 | テンプレート:Color羽越本線(下り) | 村上・酒田・小国方面 |
貨物取扱
JR貨物の駅は、コンテナ貨物(12フィートコンテナのみ)と、臨時車扱貨物の取扱駅となっている。コンテナ輸送はトラック便によって行われる。
中条オフレールステーション
中条オフレールステーション(略称:中条ORS)は、JR貨物中条駅に属し、駅舎の南側にあるコンテナ集配基地である。新潟貨物ターミナル駅との間でトラック便が1日3.5往復(当駅発が3本)運行されている。
かつてはコンテナも列車で輸送されていたが、1996年(平成8年)3月よりトラック代行になり、自動車代行駅となった。
専用線
かつては構内西側の側線から本線西側に沿って北へ伸び、クラレ中条事業所へ至る専用線が分岐していた。専用線はタンク車による化学薬品輸送に使用され、苛性ソーダや塩酸(両者とも酒田港駅発送)などが到着していたが、2008年(平成20年)3月に廃止された。1996年まではコンテナ輸送も行われていた。
また、駅南側にある水澤化学工業中条工場への専用線もあったが、1990年代後半に廃止された。
利用状況
- 2013年度の1日平均乗車人員は1,261人である。
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
1965 | 2,038[1] |
1970 | 1,797[2] |
1975 | 1,761[3] |
2000 | 1,596 |
2001 | 1,504 |
2002 | 1,449 |
2003 | 1,444 |
2004 | 1,414 |
2005 | 1,368 |
2006 | 1,326 |
2007 | 1,330 |
2008 | 1,300 |
2009 | 1,254 |
2010 | 1,236 |
2011 | 1,213 |
2012 | 1,232 |
2013 | 1,261 |
駅周辺
- 新潟県道585号中条停車場線
- 国道7号(中条黒川バイパス)
- 中条駅前簡易郵便局
- 胎内市役所
- 水澤化学工業中条工場
- 中条郵便局
- 第四銀行中条支店
- 北越銀行中条支店
- 新潟縣信用組合中条支店
- 奥山荘(おくやまのしょう)歴史館
- アデランス生産統括部
- クラレ新潟事業所
- サザン・イリノイ・ユニバーシティ新潟校跡地
- 新潟県立中条高等学校
- 胎内市立中条中学校
- 胎内市立中条小学校
- 蔦屋書店中条店(TSUTAYA)
- ウオロク中条店
- 大阪屋中条店
- 胎内市立中条病院
- ブックオフ中条店
- コメリ中条店
- 小野商店(模型店)
- ヤマダ電機テックランド胎内店(南東へ車3分)
中条駅周辺整備事業
2002年、当時の中条町は「都市計画マスタープラン」を策定し、交通結節機能の強化などを目的として当駅前に約5000平方メートルの駅前広場を設置する事業に着手。県と町が1998年から既に事業化していた県道中条停車場線の改良と合わせ各種整備を実施し(中条駅前広場整備事業)、2007年度末に全面竣工した。
一方、中条地区は市街地化が進捗した一方で当駅周辺には羽越本線を横断する手段が乏しく、当駅を利用する駅西側の住民は踏切を渡るか、大きく迂回して跨線橋を通行するしかない状況が長らく続いている。特に踏切付近では朝のラッシュ時には列車の通過待ちによる渋滞もしばしば発生している。
胎内市の新設合併後である2006年には市の施策計画として「第一次胎内市総合計画」が策定され、それを踏まえて都市計画マスタープランも策定された。このマスタープランには現在東側のみにしか駅舎がない当駅に、新たに西口を新設する「中条駅西口周辺整備事業」が新規事業として盛り込まれた。
基本構想案では駅西側に西口駅前広場を整備し、自由通路を併設した橋上駅舎を建設するというもので、敷地にはJR貨物の廃線敷が活用される。事業スケジュールでは、2013年度に実施設計と、事業の第1段階として駅前広場と市道の用地買収及び遺跡調査を実施し、2014年度からは3箇年にわたり、現駅舎に代わる仮駅舎の建設と、新駅舎及び自由通路の建設、西口駅前広場と市道の整備を行う予定で、2012年6月中旬に基本設計業務の入札手続きを行う予定である[4]。
歴史
- 1914年(大正3年)
- 1924年(大正13年)7月31日 - 所属線区を羽越線(後の羽越本線)に変更。
- 1967年(昭和42年)2月 - 現在の駅舎に改築。
- 1979年(昭和54年)4月 - みどりの窓口開設。
- 1985年(昭和60年)3月14日 - 荷物の取扱を廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、JR東日本・JR貨物の駅となる。
- 1988年(昭和63年)3月13日 - 専用線発着のコンテナ貨物の取扱を開始。
- 1994年(平成6年)12月3日 - 駅フロントでのコンテナ貨物の取扱を開始。
- 1996年(平成8年)3月16日 - コンテナ輸送を自動車代行化。
- 2006年(平成18年)4月1日 - JR貨物の駅の一部がオフレールステーションとなる。
- 2007年(平成19年)3月8日 - 自動改札機設置。
- 2008年(平成20年)10月 - 売店(KIOSK)閉鎖。
- 2010年(平成22年)3月 - 売店跡地に観光案内所開設。
- 2012年(平成24年) - 観光案内所に売店を増設。駅構内の防犯システムを一新。
- 2014年(平成26年)4月1日 - ICカード「Suica」が利用開始となる[5]。
その他
- 南イリノイ大学カーボンデール校が市内に分校を置いていたこともあり、駅舎内の時刻表パネルには日本語と英語が併記されている。
- 市内に「日立製作所」のグループ企業である「日立産機システム 中条事業所」がある縁から、駅の設備の一部(待合室に設置されている液晶テレビや照明器具など)は同社が寄贈している。
隣の駅
- 東日本旅客鉄道
- テンプレート:Color羽越本線
- 特急「いなほ」停車駅
- テンプレート:Color快速(「べにばな」「らくらくトレイン村上」(下り1本のみ運転)含む。臨時快速のきらきらうえつは通過)
- テンプレート:Color普通
脚注
- ↑ 鉄道統計年報昭和40年版p100 新潟鉄道管理局
- ↑ 鉄道統計年報昭和45年版p90-91 新潟鉄道管理局
- ↑ 鉄道統計年報昭和50年版p64-65 新潟鉄道管理局
- ↑ 新潟建設新聞 2012年5月31日付紙面より
- ↑ テンプレート:PDFlink - 2013年11月29日東日本旅客鉄道株式会社