宇宙刑事シャイダー
メタルヒーローシリーズ | ||
通番 | 題名 | 放映期間 |
第2作 | 宇宙刑事 シャリバン |
1983年3月 - 1984年2月 |
第3作 | 宇宙刑事 シャイダー |
1984年3月 - 1985年3月 |
第4作 | 巨獣特捜 ジャスピオン |
1985年3月 - 1986年3月 |
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 『宇宙刑事シャイダー』(うちゅうけいじシャイダー)は、1984年(昭和59年)3月2日から1985年(昭和60年)3月8日まで、テレビ朝日系列で毎週金曜日19時30分から20時00分に全49話が放送された、東映製作の特撮テレビ番組、およびそれに登場したヒーローの名前。
目次
概要
テンプレート:出典の明記 本作は『宇宙刑事ギャバン』に始まる「宇宙刑事シリーズ」三部作の第3弾であり、現在では「メタルヒーローシリーズ」の第3弾とされる。
企画段階での名称案は「ジェンサー[1]」、「シャーロン[1]」などがあった他、初期には主人公・沢村大が塾の講師をしているという設定[1]も存在していた。正式に採用されたシャイダーの名前の由来は映画『ジョーズ』などに出演した俳優ロイ・シャイダーから[2][注 1]。
過去の2作品は主演にJACのアクション俳優を起用していたが、『宇宙刑事シャイダー』では前二作と変化をつけるべくパートナーの女宇宙刑事をJACから抜擢することになった。主演のシャイダー=沢村大には円谷プロダクション芸能部からの売り込みで主演オーディションに参加していた円谷浩が、メインライターの上原正三が強く推薦したこともあって選ばれた。円谷プロで脚本家デビューを果たした上原にとって、円谷プロの社長をも務めていた円谷一は恩人でもあり、息子の浩を主演へと推薦することで円谷一の恩に報いたかったのが、最大の推薦理由でもあったという。特撮監督を務めていた矢島信男は、松竹の社員時代における円谷英二や、『ミラーマン』などにおける円谷一、そして本作における円谷浩との出会いを指して、「親子三代に渡る不思議な縁ですね」と当時の感想を述べていた。
円谷浩を主役に推薦したことも手伝って、上原は東映のスタッフに対し『宇宙刑事シャイダー』における全話の脚本を、一人で執筆してみせることすら約束した。そして上原は、同時期に開始された『星雲仮面マシンマン』や『ビデオ戦士レザリオン』『北斗の拳』の脚本も兼ねながら、本作における全49話を一人で執筆し続けることで、東映と円谷への恩返しをも同時に果たしている。アクション俳優ではないことを逆手に取って「訓練学校を卒業したばかりの、未熟な戦士の成長物語」を課せられた円谷浩も、一年間に渡る過酷な撮影生活を全うすることで、俳優として更なる成長を遂げた。一方でパートナーであるアニー役の森永奈緒美によるミニスカート姿でのアクションも人気となったテンプレート:Sfn[3]。
パイロット監督は前作までの小林義明に代わって吉川進プロデューサーの意向により澤井信一郎が登板している。小林と同じく東映の社員監督であった澤井だがこれまで特撮番組に携わった事がなかったため、最初は依頼を固辞した。しかし、前作『宇宙刑事シャリバン』の完成度の高さに感心し、参加を決意したという。「不気味」ではなく「不思議」な世界観作りに拘った澤井監督の意向は、不思議ソングや神官ポーといったイメージやキャラクターにも強く反映され、宇宙刑事シリーズにまた違った新風を吹き込んだ。同時期の『星雲仮面マシンマン』終了後は日笠淳がプロデューサー補として参加。
ナレーターは『シャイダー』開始と時同じくして終了した『科学戦隊ダイナマン』まで「スーパー戦隊シリーズ」のナレーションを連続して務めた大平透を起用。クールな語り口の政宗一成から重厚ながらユーモラスな一面も併せ持つ語り口の大平に替わったことで、低年齢層にも親しみやすい作風となった。
本作の特徴として、敵組織である不思議界フーマが、人間の心を支配することで侵略を進める戦略をとったことが挙げられる。「地球を傷つけずに征服するため直接的な武力に訴えない」という説得力ある理由づけがなされていたが、このため衣食住や娯楽、教育などが侵略作戦に利用され、身近なところにまで魔手を伸ばし人間の心の闇をえぐるフーマの魔性が強調された。「百点源太の正体」をはじめ、高い社会風刺性を持ったエピソードも多い。その一方で作戦の性質上しばしば子どもがターゲットとされるため、子どもが絡んだエピソードも増え低年齢層の視聴者にも親しみを増すことになった。
商業的には前作の『宇宙刑事シャリバン』に引き続き巨大ロボがメインアイテムである。本作の巨大ロボ、バビロスは前作のグランドバースにはなかった三段変形が可能で、巨大ロボ形態のプロポーションも問題のあったグランドバースより大きく改善された。このため大ヒットし、シャイダー関連の玩具はシャリバン対比で306%と驚異的な伸びを達成した[4]。
本作が放映された年はタカトクトイスの倒産によるラインナップの不足やファミコンブームの影響などで、男児を対象とした商品にとって厳しい市場環境の年だった。
ストーリー
沢村大は地球人の考古学者。銀河連邦警察にスカウトされた彼は、バード星の宇宙刑事養成所で訓練を受けていた。
そんなある日、不思議界フーマによって銀河中の星が次々と消滅させられ、銀河連邦警察は急遽訓練生をも動員して各惑星の警備にあたらせる。そしてフーマが地球に狙いを定めたことを知ったコム長官は、大に「シャイダー」のコードネームを与え、地球担当宇宙刑事に任命した。
大はフーマによって故郷マウント惑星を消滅させられてしまった同じ訓練生のアニーと共に、超次元戦闘母艦バビロスで故郷地球へ向かった。
登場人物
銀河連邦警察
- 沢村 大(さわむら だい) / シャイダー
- 主人公。地球人。銀河連邦警察に宇宙刑事候補生としてスカウトされて訓練生となり、宇宙刑事となる。「シャイダー」はコードネームで、伝説の勇者・戦士シャイダーに由来する。
- 訓練半ばで着任したために苦戦を強いられるが、不屈の闘志で何度も試練を乗り越え戦士として成長していく。
- のちにいくつかのきっかけから、戦士シャイダーの末裔だったことが判明する。
- アニー
- シャイダーのパートナー。フーマに滅ぼされた惑星・マウント星出身の女性。
- 元々はシャイダー同様に宇宙刑事候補生であり、捜査官としての力量及び戦闘力は高い。テレパシー能力も持つ。武器は2丁のレーザーセンサーガン(別名・バードニアブラスター)。戦闘母艦バビロスや戦車シャイアンの操縦も単独でしばしば行う。
- フーマの手で故郷と家族を失ってしまったために天涯孤独の身の上となり、第2の故郷とした地球を守るためにもフーマとの戦いに身を投じる。序盤には故郷と家族を失った心の隙をつかれて罠にかけられたこともある。マウント惑星の子供の教育方針を口にし幼稚園受験に批判的な意見を口にしたり、マウント惑星人の体質に命を救われるなど、地球人とは異なるという描写も数回行われた。
- コム長官
- バード星から指揮を執る銀河連邦警察の最高責任者。大が未熟だからとて甘やかしたりはせず、厳しく接することで、彼の成長を促す。前2作から引き続き登場。秘書のマリーンも引き続き登場している。
- 星野月子(ほしの つきこ)
- 前2作から引き続き登場。前作『宇宙刑事シャリバン』で宇宙刑事となるためバード星へ渡っており、本作では主にコム長官の補佐を務める。
民間人
- 大山小次郎
- 前2作から引き続き登場。今作ではペットショップ「モンキー」のオーナーとなる。元UFO専門のルポライター。やはり今作も様々な事件に巻き込まれてしまう。
- 第17話で、古いSF専門雑誌から沢村大が二年前にナスカ平原で消息を絶った宇宙考古学の研究家と知ってからは、自宅の二階に家賃タダで彼を下宿させている。
- 第20話では不思議ソング病にかからず、フーマのメンバーを困惑させていた。
- 第38話では早見聖にヒマラヤンをプレゼントしようとしたがトルコアンゴラが好きと、受け取ってもらえなかった。
- 小村陽子(こむら ようこ)
- 小次郎の姪っ子の高校1年生。活発でバイタリティ溢れる少女。4年前に母親が亡くなってからは家事全般を担当。父親の印刷工場があまりもうかっていないため[5]、「モンキー」を初め、様々なアルバイトをしながら家庭を支えている。大にほのかな憧れを抱いている。
- 小村良一(こむら りょういち)
- 陽子の弟の小学生。暇なときは「モンキー」の手伝いをしている。
- 小村良介(こむら りょうすけ)
- 陽子の父親。印刷工場を経営している。体が弱い。
- 松川信(まつかわ しん)、森下ワタル(もりした ワタル)、秋本恵子(あきもと けいこ)、秋本ルミ(あきもと ルミ)
- 良一と同じ小学校に通う友達。
不思議界フーマ
宇宙犯罪組織マドー壊滅後に現れた、暗黒宇宙最大にして最悪の宇宙犯罪組織。不思議時空という異次元空間に浮かぶ不思議宮殿を本拠地とし、前作の宇宙犯罪組織マクー・マドーを遥かに凌ぐ大軍団で全銀河の征服を企む。全銀河規模で侵攻を図るほどの戦力を有ており、その規模は銀河連邦警察をも凌ぐ。マウント惑星のように直接的な武力行使によって壊滅させた星も数多いが、その星の住人を怠け者にして堕落・退化させたり、不思議ソング病を蔓延させて住人同士を闘争させ自滅に追いやるなど、間接侵略によるアプローチも得意。
特に地球に対してはこれを傷付けず、美しいまま乗っ取るため、人間の心を闇で覆い、内面から支配する方法を基本戦略として採用。衣食住や娯楽、教育などを利用して大衆洗脳を図った。地球を特別扱いするのは、1万2千年前、彼らが地球に植民地ムー帝国を築いていたからでもある。
典型的なエゴイストの集団で幹部同士の内紛さえ見られたマクー・マドーと異なり、フーマの構成員たちの忠誠は厚く、使命のためなら命を投げ打つことも厭わない。首領である大帝王クビライを全知全能の神として崇める宗教的な雰囲気を持つ組織であり、番組の終盤では銀河各地へ大規模な侵攻を繰り広げ、戦力では銀河連邦警察を終始圧倒していたにも関わらず、最終回でクビライがシャイダーに倒され、その知らせが銀河全域に伝わると、フーマは突如として全軍の士気が急落し、またたく間に壊滅した。
- 大帝王クビライ
- フーマの首領。1万2千年前に戦士シャイダーの活躍で滅亡したムー帝国の元支配者でもあり、100万年も生きていると言われる超生命体。構成員たちからは全知全能の神のごとく崇められている存在で、不思議宮殿の広間の壁面から円形の巨大な顔だけを覗かせている。
- その体内には不思議獣の卵を多数宿しており、作戦に応じて必要な卵を口から生み出し、目から放つ特殊な怪光線を卵に浴びせて不思議獣を誕生させる能力を持つ。
- 1万2千年前の戦士シャイダーとの戦いで首と胴は切り離されてしまっており、胴体部分(声:飯塚昭三、吉田淳)は戦士シャイダーによって封印されていたが、第47話においてシャイダーに攻撃を仕掛け、終始圧倒するも最後には倒されている。最終話にて両手が触手となった機械の胴体を首に取り付けたサイボーグとなりテンプレート:Refnest、シャイダーを圧倒したが、最後に唯一の弱点である額の目をレーザーブレードで貫かれ、直後にシャイダーブルーフラッシュを受けて敗れた。
- 前2作の首領以上に怪物然とした姿であるが、戦士シャイダーとの戦いではわが子の危機に自ら駆け付け、胴体を失う重傷を負いつつも孫のポーを守り抜く家族愛を見せたり、自分の趣味で作戦を立てて成功予想図を想像して悦に浸ったり(第7話、22話)、宇宙インフルエンザに罹患して周囲を困惑させたりと、どこか人間臭く憎めない一面もある。ポーを舌で愛撫するようなシーンは、故意に背徳的なイメージをこめられたもの[6]。クビライの本来の全身像は、戦士シャイダーの遺跡の壁面を飾るレリーフによって確認することができる。
- 名前はモンゴル帝国の第5代皇帝クビライから。
- 神官ポー
- クビライの側近を務める中性的なイメージの神官。作戦立案・不思議獣の誕生の儀式(実際に生み出すのはクビライその人)および不思議時空の発生を司る。
- 地球を「宇宙のオパール」と呼び、地球を傷付けることなく美しい状態のままで手に入れることを望んでいる。そのため、地球では武力による制圧よりも人の心の弱味に付け込む形の作戦をとることが多く、前線に出ることはほとんどないが、単体でシャイダーを圧倒するだけの戦闘力を持っている(ただし、シャイダーが別の戦いで体力を消耗した直後を襲う場合が多い)。
- いかなる場においても常に沈着冷静な態度で、言葉遣いも礼儀正しく、大帝王クビライに対してはもちろん、自分の部下たちや敵対するシャイダーに対しても丁寧な敬語を使っている。
- 年齢1万2000歳にして眉目秀麗な顔立ちであるが、美しい姿を維持するには500年に一度美少女のエキスを摂取する必要があり、素顔は醜悪な鬼女である。
- 実はクビライの孫娘で、本人も知らなかったが、祖父のクビライからエネルギーを供給されていたことが後で明らかになっている。最終話でクビライがシャイダーに敗れた後、彼女自身はクビライからエネルギーをもらうことができなくなり美しさを維持できなくなったとして、シャイダーとアニーに別れを告げ、珍獣たちと共にいずこへともなく姿を消した。
- 設定としては女性であるが、演者の吉田は男性である(第18話では女性研究員に変装したことがある)。テンプレート:要出典範囲
- へスラー指揮官
- 戦闘員ミラクラーや不思議獣らを引き連れ、戦闘の指揮を執るフーマの行動隊長。戦闘開始の掛け声は「征伐!」。
- 好戦的かつ直情的な性格の男で、当初はポーと対照的に武力による征服にこだわっていたが、番組後期には自ら変装して不思議獣の作戦を推進するなど、策士としての一面も見せるようになった。
- フーマの戦闘指揮官としての地位に誇りと満足を抱いており、それ以上の野心を見せることは一度もなかった。ただし自分の地位を脅かす恐れのあった弟のヒムリーは斬り殺している。また、身分的にはポーよりも下であったが、ポーにはタメ口で話していた。
- 第45話において、イースター島(及びそこから派生した不思議界)で敗れる。
- 携えている剣は前作の『宇宙刑事シャリバン』で登場したデビル剣をリメイクしたものである。テンプレート:要出典範囲
- ギャル軍団
- ヘスラー指揮官配下の女戦士軍団。全員が変装の名人で、様々な姿でスパイ活動を行なったり、フーマの作戦遂行のために、社会の陰で暗躍している。第4話までは「くノ一・五人衆」と呼称。各メンバーの数字は日本語読みする。共通の装備として相手を捕縛するのに使うロープとナイフを持つ。
- ギャル1 (ぎゃるいち)
- ギャル軍団のリーダー格。軍団の中では誰よりもシャイダーやアニーに対し敵意を持っていた。
- 第44話より始まる最終章では、先陣を切る形で自ら強化改造を志願し、神官ポーによる改造手術により、右腕に刃物を仕込み、左腕にはマシンガンを装備した殺人マシーン・戦士ギャル1テンプレート:Refnestとなった。シャイダーのとの激闘の末、ビデオビームガンを受けて敗北するが、怨霊(夜叉ギャル1)となってバビロス号に潜入し、アニーを操ってバビロス号のフォーメーションシステムの熱量を暴走させてバビロス号を内部から破壊しようとするが、大に阻止された。不思議時空でのシャイダーとの戦いでシャイダーブルーフラッシュを受けた後、強化改造の中枢パーツをビデオビームガンで破壊されて完全に滅びた。
- ギャル2(ぎゃるに)
- ギャル軍団の一員で怪力の持ち主。口から炎を吹いたこともある。
- 一年間のなかでギャル2は3人の俳優が演じている。2代目の大石麻衣は『電撃戦隊チェンジマン』の戦隊メンバーに起用されたため降板したテンプレート:Sfn。
- ギャル3(ぎゃるさん)
- ギャル軍団の一員。第45話では、へスラー指揮官とともにシャイダーに対し一騎打ちを挑み、右手を蛇に変化させた時限爆弾で相打ちに持ち込もうとした。あと一歩のところで脱出され自分だけが爆死するが、へスラー指揮官に「見事な最期だった」と讃えられた。
- ギャル4(ぎゃるよん)
- ギャル軍団の中で最も切れのあるアクションを展開する。ギャル軍団の切り込み役ともいえる存在。ギャル4(よん)とは、第3話劇中で自ら名乗っている。
- ギャル4を演じた小島憲子は、後にシャイダーのスーツアクターである柴原孝典と結婚している。
- ギャル5(ぎゃるご)
- ギャル軍団の一員であり、どちらかといえば妹分的な存在であった。最終話の決戦でギャル2、4とともに蝶に姿を変え、自らクビライのエネルギー源となって吸収された。
- 珍獣
- 不思議宮殿にいる正体不明の生物。神官ポーの子飼いと思われ、主に彼女のそばで歌ったり踊ったりしている。幹部たちと共に不思議獣の作戦に参加することもあり、突如として現れては消えたり、変身したりといった捉えどころのない動きで人間たちやシャイダーを翻弄。
- 最後は神官ポーとともに何処とも知れない世界へ消えていった。
- 不思議獣
- 侵略の尖兵として送られる怪物。大帝王クビライの口から吐き出される卵から儀式を経て孵化・誕生する。ほとんどが言葉を喋らないが、何体かは人間体を持っており、まれに言葉をしゃべれる者もいる(ムジムジなど)。
- 不思議時空では4倍のパワーを発揮することができる。不思議時空の戦いではベム怪獣やダブルモンスターのように巨大化したり、魔怪獣のようにヒューマノイド体形の分身体に分かれたり、ポールウェポンを用いてシャイダーと渡り合う。
- ベム怪獣や魔怪獣と違って明確なモチーフを持たないものが多いが、南方系の仮面や神像などがしばしばデザインに取り入れられている。名称は例外なくカタカナ2文字の繰り返し。
- 戦闘員ミラクラー
- フーマの戦闘兵士で、斧とマシンガン、バズーカが武器。言葉は一切話さず、「ショワショワ」という奇声を発する。人間に変身できる。人間に変身した際には人語を話す。
- その他
- ヒムリー(第28話)
- へスラー指揮官の弟。二本の剣と矛が武器で、兜から光線も放つ。
- 幼少期は弱虫だったが、特訓し続けた結果、武勇に優れた人物となり、兄を蹴落とす野望を持ってフーマに参入した。馬頭星雲の毒蜘蛛・タランチを自在に操り、シャイダーをあと一歩のところまで追い詰めた功績を大帝王クビライに讃えられて、大幹部の証とも言える黄金の剣を与えられる。そのため、ギャル軍団の中においてもヘスラー派(ギャル1、2)とヒムリー派(ギャル3、4、5)に派閥が分かれた。
- しかし、自分の地位を脅かされることを恐れた兄・へスラーに、「蜘蛛は…嫌いだ!」の言葉と共に斬られ絶命。成長株ともいえた彼を潰したことに対して、 へスラー自身は特に処分は受けていない。
- ダーク星人(第32話)
- オリオン座のキューリー星を征服した、フーマ傘下の残忍な異星人。秘かに脱出した優れた超能力の持ち主・オズマを追って地球に到来、クビライに協力を要請する。外見は地球人そっくりだが、肌が銀色で、口や手からビームを放つ。
- 流れ星のガンマン オメガ(劇場版第1作目)
- 脱獄歴五回の宇宙の無法者。シャイダーを倒してフーマの幹部になるべくやってきた。かつてギャバンとシャリバンに挑んで敗れており、その度に全身に新たな武器を装備してきた。両腕のショットガンと両肩のロケット弾、短剣、剣にもなるトンファーが武器。
- 手柄を取られることを恐れたヘスラーが先に仕掛けた罠にはまったシャイダーを助け、フーマを撃退した後正々堂々の決闘を行う。互角の戦いを繰り広げるがシャイダーブルーフラッシュに敗れ、フーマの幹部になれなかった無念を口にしながら爆死した。
メカニック
コンバットスーツ
沢村大がコード「焼結」を発すると、母艦バビロス号よりプラズマ・ブルーエネルギーが放射され、これによって構成された特殊軽合金グラニュームα製のコンバットスーツによりシャイダーへと変身する。装着に要する時間はシャリバン同様、わずか1ミリ秒(千分の1秒)である。両腕両脚部には小型の高性能サーボコンピュータが配されており、戦闘経験の浅い大をサポートする。胸のディメンションコントローラーにより、異次元や宇宙空間でも活動可能。音声によるコード認識が出来ない場合は、アニーが手動操作で焼結を起動させることも可能。
焼結時の身長:210cm / 体重:90kg / ジャンプ力:250m
キャラクターとしてのシャイダー
NGデザインでは手脚も青く塗られたものもあったが、寒色の青一色では暗く重く見えることから手脚は銀で塗られた。また、それまでの肘・膝関節がジャバラだったのに対し、エルボーパッド・ニーパッドを付けたデザインになっている。これは玩具としてはジャバラ表現として関節に仕込むスプリングの手間とコスト削減、劇中のスーツではジャバラ部が一本一本剥がれる毎のメンテナンスの煩わしさ等を解消するためであった。
メッキ仕様の超アップ用スーツでは、シリーズで初めてブーツもメッキを施したものが製作された。歩くのは困難なため、屋内での写真撮影や、当時のショーで販売していた色紙の写真等での使用にとどまる。
武器・スーツ機能
- レーザーブレード
- シャイダーの主要武器である光子エネルギー剣。レーザー・ウィップと呼ばれる鞭に変形可能。必殺技は、相手を(シャイダーから見て)左から右に水平方向に両断する「シャイダー・ブルーフラッシュ」。使用者の気力と集中力が極限まで絞り込まれていなければ使いこなす事はできない、という設定を創ることにより訓練生上がりのシャイダーの未熟さを演出した(第19話より。ギャバン及びシャリバンは、自分の未熟さによってレーザーブレードを発動できなかったことはない)。エネルギー注入はギャバン、シャリバンと異なり右手で行うため、注入後にレーザーブレードを左手から右手に持ち替えている。シャイダーはレーザーブレードと敵から奪った武器との組み合わせで攻撃した後、シャイダー・ブルーフラッシュを放つパターンも度々見せた。全長100cm、重量1kg。
- ビデオビームガン
- コンバットスーツの右腰部に装備されている光線銃。戦闘に応じて5種類の光線(破壊ビーム・ショックビーム・融解ビーム・キラービーム・治療ビーム)を使い分けることができる。内蔵されたビデオスクリーンモニターで標的を捕捉、百発百中の命中精度を誇る。アニーの銃を借りて、2丁拳銃で戦う事もある。カゲカゲ戦とギャル1との決戦ではこの武器が決まり手となった。シャイダーと同期の訓練生であるキッツもこれと同じ銃を使用している。
- シャイダースコープ
- ゴーグルの内側にある透視、解析スコープ。赤外線、X線などありとあらゆる波長の光をキャッチし、記憶、分析する。透視能力にも優れ、厚さ50cmのコンクリートの壁の先も透視する。ゴーグルがスリスリの催眠フラッシュを防いだことから、ゴーグルと同じ素材でコンタクトレンズを作成し、大とアニーが使用した事もある。
- シャイダーサウンドセンサー
- 両耳部に内蔵された高感度センサー。音波や電波、念波による通信をも傍受し、解析する。10km先のかすかな音さえも拾い上げる。バビロス号との通信も可能。
必殺技
ギャバン、シャリバンに比べ、固有名称のついた技が少ないことが特徴としてあげられる。そのため、不思議界突入前から抜刀する事が多く、ギャバン、シャリバンがマクー空間、幻夢界に突入するまでほとんど抜刀しないことと対照的に描かれている。
- シャイダーパンチ
- 逆宙[注 2]してから放つ両手によるパンチ。厚さ15cmの鋼鉄も破る。横に構えたブレードを持ちながら繰り出すシャイダーワイドパンチもある(本編で実際に発声したことはない)。
- シャイダーキック
- 空中で錐もみ回転しながら放つ両足によるキック。鉄球を300m先まで蹴り飛ばせる。
- ブルーフラッシュ・スパーク
- スーツ全体からプラズマブルーエネルギーを瞬時に、集中放射して周囲の敵全てを吹き飛ばす捨て身の大技。34話で使用。
- シャイダー・ブルーフラッシュ
- レーザーブレードで敵を左から右へ真一文字に切り裂く必殺技。本編では一度も破られていない。[注 3]
マシン
- バビロス
- シャイダーとアニーが暮らす超次元戦闘母艦。バビロスセンサーを装備。武器は「バビロスビーム」。「バトルフォーメーション」と呼ばれる巨大ロボに変形する。武器は指から放つ「バビロスレーザー」と胸から放つ2連ミサイルの「バビロスミサイル」、胸の放熱装甲板から放つ熱光線「バビロスファイヤー」。また、「シューティング・フォーメーション」と呼ばれる巨大な拳銃形態に変形、シャイダーの意思と連動し敵の戦闘母艦を一撃で破壊する超次元波動砲「ビッグ・マグナム」を放つ。この時空間に巨大なフレームのシャイダーが展開し、シャイダーの動きに連動してあたかもシャイダー自身が引き金を引くようにビッグ・マグナムを放つテンプレート:Refnest。
- 当初はバトルフォーメーションには着ぐるみが使用されたが、後に使用されなくなった。戦闘母艦の三段変形は、次々作『時空戦士スピルバン』のグランナスカへと踏襲される。
- 全長:430m 重量:68000t
- シャイアン
- バビロス号に格納されている超次元戦車。上下2機に分離でき、上部はスカイシャイアン、下部はバトルシャイアンとなる。2人の宇宙刑事が2機に分乗し、別個に戦うという描写も多かった(この場合例外なくアニーがスカイ、シャイダーがバトルを操縦する)。武器はシャイアンロケット、シャイアンビーム。
- 全長:39m / 重量:300t
- スカイシャイアン
- シャイアン上部が変形する戦闘機。アニーがシャイダーを支援する時に搭乗することも多い。武器はシャイアンビーム。オートコントロールも可能。
- 飛行速度:マッハ4
- バトルシャイアン
- シャイアン下部が変形する戦車型マシン。前部中央にある巨大ドリルで地底を進む。地底100メートルの金属反応をも見逃さない物質探査装置シャイアンサーチャーを装備。武器はシャイアンロケット。前作までの搭載型(スクーパー等)と異なり、分離したバトルタンクの下部がドリルタンクに変形する方式を採用している。サイズも大きい。いくつものフーマの地下基地に突入、壊滅させた。
- 飛行速度:マッハ3 / 地中速度:40km/h
- ブルホーク
- 不思議時空も移動可能な超次元マシン。ホークミサイル、ホークレーザーを装備。シャイダーと同期の訓練生であるウルもこれと同じバイクを使用している。飛行時には後部に折りたたまれている翼を展開する。
- 全長:2.8m / 重量:390kg / 走行速度:790km/h / 飛行速度:マッハ3
- 戦士シャイダーのバイク
- イースター島にある戦士シャイダーの遺跡に隠されていたバイク。デザインはブルホークに酷似しているテンプレート:Refnest。次元移動が可能で、シャイダーはこれを使用することで不思議宮殿へ突入した。
その他装備
- スーパーシャイダーホーン
- シャイダーとアニーがパトロールや捜査を行う際に装着するインカムで、放送中に字幕で名称が紹介されている。アニーが使うものはブレスレット形で、スーパーホーンと呼ばれる。これらの活動の際にはシャイダーは青のスズキ・ジムニー、アニーは黄色のマツダ・RX-7を移動手段としている。アニーはスペアも携帯しており、スペア式は普段は分割された状態になっている。放送当時、バンダイより実際の使用できるトランシーバー機能を持った玩具が発売された。こちらも、インカムタイプとブレスレットタイプの2個セット仕様だった。
メカニック(フーマ)
- フーマ戦闘機
- フーマの戦闘機。ビーム砲を装備。航空力学を無視したようなファンタジックなデザインが特徴。特に側面に装備された大きな車輪(ランディングギアではないらしい)がひときわ目を引く。
- フーマ戦闘母艦
- 銀色をしたフーマの戦闘用母艦で艦首は鬼瓦をモチーフにした形状。武装は前面に固定式単装主砲と両舷の大型ミサイル。フーマ戦闘機を搭載可能。通常は不思議宮殿の左右に一隻ずつ接続されている。アニーの故郷マウント惑星は、この戦艦から発射された超強力爆弾によって消滅した。毎回登場するが、大抵はシューティグフォーメーションで撃沈されてしまう。
用語
- 不思議時空
- クビライの指示によりポーが発生させる、不可思議な亜空間。内部では全ての原子核が圧縮され、6千度の熱と光を発して煮えたぎっている。
- 不思議獣は不思議時空ではパワーを4倍にまで高めることができる。シャイダーはあえて不思議時空で戦い、それによって実世界の破壊と被害を最小限にとどめている。
- 不思議ソング
- 不思議界フーマのテーマソングともいえる奇怪な歌。単なるBGMではなく、劇中歌として実際に作中で歌われており、不思議獣の作戦ではこの曲を人や動物に聞かせて凶暴化させるなど、ある種の魔力を持つ歌として使われた。
- 第20話ではサブタイトルにもなったように作中での扱いは大きく、視聴者に強い印象を残した。1、2話や20話で使用された不思議ソングPartIIや、ポータトーンバージョン(ヤマハポータトーンでテスト演奏)と呼ばれるデモ用テストバージョンは、作曲者である渡辺宙明自身が歌っている[7]。
- 戦士シャイダー
- 宇宙刑事の祖とされる伝説の英雄。1万2千年前に地球を訪れたバード星人。当時地球にはフーマの植民地であるムー帝国が築かれ悪の花を咲かせていたが、その支配者・大帝王クビライを打ち負かしてムー帝国を滅ぼし、人類を解放した。墳墓が地球で発見されたことから、その後は地球に定住したと推定されている。
- 銀河警察は彼の偉業と、その正義を愛する心を受けて結成された。「宇宙刑事シャイダー」もこの戦士シャイダーにあやかったコードネームである。
キャスト
レギュラー、準レギュラー
- 沢村大 / シャイダー(声):円谷浩、スーツアクター:柴原孝典[8]・清水朗
- アニー:森永奈緒美
- コム長官:西沢利明
- マリーン:名代杏子
- 大山小次郎:鈴木正幸
- 小村陽子:原美穂
- 小村良一:庄司顕仁
- 松川信:藤原進
- 森下ワタル:荻堂盛幸
- 秋本恵子:渡辺恭子
- 秋本ルミ:清藤めぐみ
- 大帝王クビライ(声):飯塚昭三
- 神官ポー:吉田淳
- へスラー指揮官:久保和彦
- ギャル軍団
- 珍獣ヤーダ(声):太地琴恵
主なゲスト
- ミミー:叶和貴子(第1話)
- なっちゃん:吉沢理江(第1話)
- 勇一:新井昌和(第1話)
- 勇一の両親:木村修、小甲登枝恵(第1話)
- サチオ:松井良樹(第2話)
- トランペット吹き(ペトペト人間態):可愛坊也(第2話)
- 怪しい芸人たち:団巌、清水照夫、原田充成、吉田信一、甲斐道夫(第2話)
- マウント星人の男:山本亨(第3話)
- アニーの父 ロブ:レオ・メンゲティー(第3話)
- アニーの母 キャサリン:泉晶子(第3話)
- アニーの妹 コニー:ジェニファー・クラウセン(第3話)
- 魔女(メロメロ人間態):桜むつ子(第4話)
- 森下ワタルの父 源次郎:西尾徳(第4話)
- 森下ワタルの母 美代:幸田直子(第4話)
- 秋本恵子・ルミの父:幸正純治(第4話)
- 秋本恵子・ルミの母 和子:加藤京子(第4話、第9話、第31話)
- 小村陽子・良一の父 良介:依田英助(第5話)
- 城西予備校生:神谷政浩(第5話)
- シゲルの両親:山崎猛、大井小町(第6話)
- 東都大学 香取教授:北村総一朗(第7話)
- 香取亜矢子:なかはら五月(第7話)
- 早瀬ユカリ:浜村砂里(第8話)
- ユカリの養父母:岩城力也、小沢弘子(第8話)
- プレイン星 国王ウイーン:児玉謙次(第8話)
- 青ガキ隊(第9話)[注 4]
- 教育評論家 滝沢:冨田浩太郎(第9話)
- 「奥さまのワイドショー」司会者:太地琴恵(第9話)
- 高山一夫:横山あきお(第10話)
- 高山一夫の妻:十勝花子(第10話)
- 小学校の教師:みずきあい(第10話)
- 中村源太:圓山淳也(第12話)
- 中村源太の父 源造:大地康雄(第12話)
- 川中はるか:高沢舞(第13話)
- メグ:赤松由佳子(第13話)
- イサム:笈川豊英(第13話)
- 富子:大島ゆかり(第13話)
- 夏川まり子 / 真理子の叔母 霧子:浅沼友紀子(第14話)
- ジミー北原:湯沢紀保(第14話)
- 夏川まり子の母:大方斐紗子(第14話)
- マリン星人(第15話)
- 賢一・マミの母:中村万里(第16話)
- 賢一:大島和徳(第16話)
- マミ:早川美也子(第16話)
- 浅井家(第17話)
- 城東大学薬学研究所 高村教授:大矢兼臣(第20話)
- 写真屋(スリスリ人間態):うえだ峻(第21話)
- 島井家(第21話)
- 恵美:原田ゆり子(第22話)
- 恵美の兄 安男:岡本美登(第22話)
- 露天商 / ライブハウスのマスター(ラブラブ人間態):潮健志(第24話)
- 鹿島あかね:高橋みどり(劇団古今集)(第25話)
- 鹿島要造(サイサイ人間態):汐路章(第25話)
- 石田家(第26話)
- キラーX(デスデス人間態):大谷淳(第27話)
- 殺人鬼ギルダー:ウイリー・ドーシー(第27話)
- ヒムリー:崎津隆介(第28話)
- 教頭:松尾文人(第29話)
- 石黒先生:津山栄一(第29話)
- 順子先生:みずきあい(第29話)
- 松田:田付貴彦(第29話)
- 天川礼子:永井英里(第29話)
- オズマ:斉藤優一(第32話)
- 石原民子:秦暎花(第32話)
- 女性アンドロイド:大川かつ子、星ゆかり(第32話)
- 腹話術師(メリメリ人間態):斉藤晴彦(第33話)
- 勇:大原和彦(第33話)
- 本島教授:長沢大(第34話)
- 沢村大の父 大二郎:信実一徳(第35話)
- 沢村大の母:五十嵐五十鈴(第35話)
- ホテルの支配人:水橋和夫(第35話)
- 青木家(第36話)
- グチ将軍(グチグチ人間態):高橋利道(第37話)
- 早見聖(シンデレラ):高橋かおり(第38話)
- 女優(シンデレラの義理の姉):呉恵美子(第38話)
- 高田サチ(マリア):林佳子(第38話)
- 早見聖のファン:柴田時江(第38話)
- ヒライ家(第39話)
- キヨシ・ミヨの父:有馬光貴
- サタンクロース(サタサタ人間態):誠吾大志(第39話)
- ユキ:林美穂(第40話)
- ビビアン:塚田聖見(第41話)
- 美鈴先生(ヘビヘビ人間態):丸尾利恵子(第42話)
- 池田家(第43話)
- 池田一郎:田中洋介
- 星野月子:立花愛子(第48話)
- 一条寺烈 / 宇宙刑事ギャバン(声):大葉健二(第49話)
- 伊賀電 / 宇宙刑事シャリバン(声):渡洋史(第49話)
- 保母:里見和香(劇場版第1作)
- 怪しい老人(ムチムチ人間態):石橋雅史(劇場版第2作)
- 勇一:野口隆哉(劇場版第2作)
- 勇一の母:十勝花子(劇場版第2作)
スタッフ
- 原作:八手三郎
- 連載:テレビマガジン、おともだち、たのしい幼稚園、テレビランド
- 脚本:上原正三
- アクション監督:金田治
- ナレーション:大平透
- 監督:澤井信一郎、田中秀夫、小西通雄、辻理、小林義明、小笠原猛、山田稔
- 撮影:瀬尾脩、加藤弘章、松村文雄、小泉貴一
- 照明:吉岡伝吉
- 美術:井上明、宮国登
- キャラクターデザイン:野口竜、神田正宏[9]、渡部昌彦
- 音楽:渡辺宙明
- 録音:太田克己
- 選曲:村田好次
- 編集:菅野順吉
- 効果:大泉音映
- 計測:小泉貴一、三木修二、石山信雄、山賀俊夫、高田勉
- 操演:羽鳥博幸
- 記録:宮本衣子、内藤美子、ほか
- イラスト:赤坂徹朗
- プロデューサー補:日笠淳(第24話 - )
- 助監督:南晃行、小中肇、石田秀範
- 進行主任:小迫進
- 制作担当:桐山勝、沼尾和典
- 企画協力:企画者104
- 装置:東映美術センター
- 美粧:サン・メイク
- 衣裳:鷹志衣裳
- 装飾:大晃商会
- キャラクター制作:レインボー造型企画
- 合成:チャンネル16
- 現像:東映化学
- 車輌協力:MAZDA
- オートバイ協力:スズキ自動車
- ビデオ合成:東通ecgシステム(山本博司、近藤弘志、前岡良徹、峰沢和夫)
- (株)特撮研究所
- 特撮監督:矢島信男
- プロデューサー:碓氷夕焼(テレビ朝日)、吉川進、折田至( - 第23話)(東映)
- 制作:テレビ朝日、東映、旭通信社
主題歌・挿入歌
オープニングテーマとエンディングテーマには『バトルフィーバーJ』や『大戦隊ゴーグルファイブ』で見送られてきた女声コーラスを採用したアレンジ手法を用いている。
- オープニングテーマ
- エンディングテーマ
- 「ハロー! シャイダー」
- 作詞:山川啓介 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:串田アキラ
- 挿入歌
- 下記以外では25話でLOUDNESSの「High Try」、46話で佐野元春(または沢田研二)の「彼女はデリケート」のカヴァー版が使用されている。
- 「不思議ソング」
- 作詞:上原正三 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:こおろぎ'73
- フーマのテーマとして、様々なアレンジ曲が作られた。歌自体も複数のバージョンが使われている。
- 「不思議ソングPART II」
- 歌:渡辺宙明
- デモ音源として録音されたものだが、第1話など劇中でも使われた。
放送リスト
放送日 | 話数 | サブタイトル | 登場不思議獣、その他 | 監督 |
---|---|---|---|---|
1984年 3月2日 |
1 | 不思議界 |
|
澤井信一郎 |
3月9日 | 2 | 踊れペトペト! | ||
3月16日 | 3 | アニー応答なし |
|
田中秀夫 |
3月23日 | 4 | 犬になった子供達 |
| |
3月30日 | 5 | 突然! なまけもの |
| |
4月13日 | 6 | 不思議料理の逆襲 |
|
小西通雄 |
4月20日 | 7 | 見たかギャル変幻 |
| |
4月27日 | 8 | 星からの非行少女 |
|
田中秀夫 |
5月4日 | 9 | 青ガキ隊大キライ |
| |
5月11日 | 10 | トワイライトの家 |
|
辻理 |
5月18日 | 11 | アニーにおまかせ |
| |
5月25日 | 12 | 百点源太の正体? |
|
田中秀夫 |
6月1日 | 13 | 金メダル仕掛け人 |
| |
6月8日 | 14 | 恋のミュータント |
|
小林義明 |
6月15日 | 15 | 渚のマリンブルー |
| |
6月22日 | 16 | たまげた異星生物 |
|
田中秀夫 |
6月29日 | 17 | 銀河警察の謎文字 |
| |
7月6日 | 18 | 謎が謎呼ぶ太平洋 |
|
小笠原猛 |
7月13日 | 19 | アニー危機一髪 |
| |
7月20日 | 20 | 不思議ソング |
|
辻理 |
7月27日 | 21 | ヤーダ! 珍獣家族 |
| |
8月3日 | 22 | 人魚が呼ぶ海の怪 |
|
小笠原猛 |
8月24日 | 23 | 傷だらけの大脱走 |
| |
8月31日 | 24 | 美しきポーの仮面 |
|
小林義明 |
9月7日 | 25 | エスパークイーン |
| |
9月21日 | 26 | 魔界ゾーン大当り |
|
小西通雄 |
9月28日 | 27 | デスマッチの魔島 |
| |
10月5日 | 28 | 魔宮の裏切り兄弟 |
|
田中秀夫 |
10月12日 | 29 | 百面相だよ女刑事 |
| |
10月19日 | 30 | 空(くう)を裂く命の交信 |
|
小笠原猛 |
10月26日 | 31 | 猛獣缶詰バーゲン |
| |
11月2日 | 32 | 僕と君のメロディ |
|
小林義明 |
11月9日 | 33 | 散歩する腹話術師 | ||
11月16日 | 34 | クビライの秘密 |
|
田中秀夫 |
11月23日 | 35 | 謎を射る黄金の矢 |
| |
11月30日 | 36 | ユメコン狂時代だ |
|
小笠原猛 |
12月7日 | 37 | 吼えろビームガン |
| |
12月14日 | 38 | 魔少女シンデレラ |
|
澤井信一郎 |
12月21日 | 39 | 仮面が踊る聖歌隊 |
| |
12月28日 | 40 | バビロス号SOS |
|
小西通雄 |
1985年 1月11日 |
41 | 直撃じゃじゃ馬娘 |
| |
1月18日 | 42 | 6年0組の不思議 |
|
山田稔 |
1月25日 | 43 | ぼくンちのフーマ |
| |
2月1日 | 44 | 吹き荒れる大侵略 |
|
小西通雄 |
2月8日 | 45 | 火を吐く黄金巨像 |
| |
2月15日 | 46 | 幻のショータイム |
| |
2月22日 | 47 | 一万二千年の暗黒 |
|
小笠原猛 |
3月1日 | 48 | 正義・友情・愛 |
| |
3月8日 | 49 | 3人の宇宙刑事 ギャバン シャリバン シャイダー大集合!! | - |
視聴率
- 最高視聴率:16.4%(最終回、メタルヒーローシリーズ歴代5位)
ビデオリサーチ調べ、関東地区
放映ネット局
他媒体展開
映像ソフト化
- ビデオ(VHS、セル・レンタル共通)が東映ビデオよりリリースされたが、11巻・33話までで打ち切られた。
- 1998年8月7日から1999年9月21日にかけてLDが東映ビデオより発売された[10][11]。全7巻の各2枚組で各巻8話(Vol.7のみ1枚・1話)収録。
- 2003年2月21日から4月21日にかけてDVDが東映ビデオより発売された。全5巻の各2枚組で各巻10話(Vol.1は9話)収録。Vol.2とVol.3、Vol.4とVol.5は同時リリースされた。
映画作品
- 宇宙刑事シャイダー(1984年7月14日公開)
- 脚本:上原正三 監督:田中秀夫 特撮監督:矢島信男
- 登場怪人:流れ星のガンマン オメガ(演:高橋利道、声:渡部猛)
- 東映まんがまつりの一編として上映。
- 宇宙刑事シャイダー 追跡! しぎしぎ誘拐団(1984年12月22日公開)
- 脚本:上原正三 監督:田中秀夫
- 登場怪人:不思議獣ムチムチ(人間体:石橋雅史、声:依田英助)
- 東映まんがまつりの一編として上映。
- テレビシリーズではEDテーマである『ハロー! シャイダー』をOPテーマとして用いている。
上記どちらもテレビシリーズのDVDには収録されなかったが、2007年12月7日に発売された『東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX』及び2009年11月21日の「東映特撮ヒーロー THE MOVIE Vol.5」には収録された。
- 宇宙刑事ギャバン THE MOVIE
- 本作の設定を汲んだ新世代のシャイダーが登場。
- 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦Z
- 本作の設定を汲んだ新世代のシャイダーが登場。
Vシネマ作品
- 宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATION
- 『ギャバン THE MOVIE』に登場した新世代のシャイダーを主人公にしたVシネマ作品。
テレビスペシャル
- 宇宙刑事スペシャル 3人の宇宙刑事 ギャバン シャリバン シャイダー大集合!!
- 第48話の後に放映(編成上は第49話として扱われている)された。3人の地球担当宇宙刑事が地球に集まり、当時の自分たちの活動を振り返るシーンを中心にして構成されているため、共闘は描かれておらず、3人ともいつもと違う私服を着ている。
- 実はこのスペシャルと第46話は、次作『巨獣特捜ジャスピオン』の製作が遅れたために急遽製作されたもの。小笠原猛監督によると1本をアニーの登場シーンも含めて1日半で撮りきったという。
- 放送当時、ギャバン役の大葉健二は映画『コータローまかりとおる!』の天光寺輝彦役で出演のためスキンヘッドになっていた。これは84年夏ごろの出来事であったが、その後二枚刈り程度に伸びていた髪をドラマ『影の軍団IV』出演(がま八役)のために再び剃ってしまう。この時期がちょうど『三人の宇宙刑事』出演とかぶったため、ベレー帽を被って登場。いきなり頭の毛がなくなったギャバン隊長を変に思ったシャリバンに「なんですかその頭は?」と突っ込まれ「ああ、ちょっとな」の一言で流すというシーンがある。
- また、どこからか聞こえてきた“天の声”に促され、それまで実現したことがなかった3人同時の変身を披露している。
- タイトルの通り、3人の宇宙刑事がコンバットスーツ姿で勢揃いするが、このシャイダー(アップ用)には沢村大役の円谷浩自身がスーツに入って演じている(なお、本来のシャイダーアップ用スーツアクターの清水はシャリバンを担当していた)。
- このスペシャルのラストシーンでは、『シャリバン』でガイラー将軍を演じた栗原敏が、ガイラーにそっくりな路上のアクセサリー売りの男で登場し、不審に思う3人の宇宙刑事を一喝、3人が慌てて逃げ出すというオチで締めくくられている。
- 宇宙刑事3人の各パートナーの後日談も本作で明かされている。ミミーはギャバンと正式に婚約。リリィはバード星で教官に。アニーは地球を第二の故郷とすべく、考古学を学ぶためにエジプトへ留学したと語られている。この「アニーのエジプト留学」は、『女宇宙刑事アニーの大冒険』の冒頭とつながっている。
再放送
- 1987年7月から8月、テレビ朝日の早朝の時間帯。AM5時45分から6時15分の間で本放送後は一度再放送された。
- 2000年4月から9月まで、東映チャンネルの「GO!GO!ヒーローズ」枠にて放送が行われた。
- 2001年12月から2002年2月まで、同局の「アンコールアワー」枠にて放送が行われた。
- 2008年9月から2009年2月まで、同局の「GO!GO!ヒーローズ」枠にてニューマスター版の放送が行われた。
- 2011年1月から7月まで、同局の「アンコールアワー」枠にて放送が行われた。
- 2012年6月から12月まで、Youtubeの「東映特撮 YouTube Official」にて配信が行われたほか、2014年3月31日より再配信が行われている。
漫画作品
- 宇宙刑事ギャバン 黒き英雄
- シャイダー/沢村大が登場。
小説作品
ゲーム作品
- スーパーヒーロー作戦(1999年)
- 宇宙刑事がウルトラマンやガンダムと共演するプレイステーション用ゲーム。
- スーパー特撮大戦2001(2001年)
- 宇宙刑事がウルトラマンや仮面ライダーなどの特撮ヒーローと共演するプレイステーション用ゲーム。
- 宇宙刑事魂
- 宇宙刑事シリーズを題材とするPlayStation 2用ゲーム。
- 宇宙刑事リターンズ
- 宇宙刑事シリーズを題材とするソーシャルゲーム。GREE・Mobage・SP版mixiゲームに対応している。
レコード
本作より劇伴の「音楽集」と主題歌・挿入歌の「ヒット曲集」の2枚が発売されるようになる。
番組放送中に発売されたサウンドトラックのLP「宇宙刑事シャイダー 音楽集」(コロムビアレコード)では、前作「シャリバン」と同様、ステレオ音源で収録された。2004年にも再発売されている。2006年に発売のサウンドトラックのCD「宇宙刑事シャイダー オリジナルサウンドトラック」は、アイキャッチ音楽と主題歌のメロオケ曲・挿入歌のカラオケ曲を除く大半の楽曲はモノラル編集で収録されている。
キャラクター商品
前作『シャリバン』の商品「プラデラシャリバン」同様、本作もクロスアップタイプの「プラデラシャイダー」が発売されている(ただし、シャイダーはマスクが固定式であり、外すのは不可能)。メタルヒーローシリーズとしては、この後『世界忍者戦ジライヤ』(マグネクロスシリーズ、なお当初のジライヤは「DX磁気ジライヤ」)、『特警ウインスペクター』(着化指令シリーズ)や『特捜エクシードラフト』(トライジャケットシリーズ&バトルジャケット(シンクレッダー))、『ブルースワット』(コンバットクロスシリーズ)などのクロス系のアクションフィギュアが発売されている。2006年には、それまで仮面ライダーシリーズ中心に展開されていたハイターゲット向けアイテム「装着変身」シリーズに、ギャバン・シャリバンとともにラインナップされた。
- ビデオビームガン
- バンダイグループの会社「ポピー」が出していた、ハンディ8ミリフィルム映写機玩具「くるくるてれび」の流れを汲む商品。8ミリフィルムの入った円い透明カセットを銃本体にセットしてスイッチを入れると、戦闘シーンのバンクからミラクラーやギャル軍団、フーマ戦艦等の襲撃シーンが銃後尾のモニターに映写される。トリガーを引けば銃口が発光して電子音が鳴る。トリガーを引いて撃ってもフィルムとはシンクロしないものの、爆発カットも挿入されているのでタイミングを合わせればそれなりのバーチャル感覚が味わえた。
- スーパーシャイダーホーン
- 劇中でシャイダーとアニーが使用する無線機の玩具。ほぼプロップと同寸で作られているため、劇中でも玩具が使われるカットが多い。(もちろん宣伝を兼ねた意向である[注 5])送受信の距離は遮蔽物無しの平地で約30~80mほどだった。(電波法に抵触しないようにパワーが弱くしてあるので、周囲の影響を受けやすかった)
2007年11月からアクションワークスより宇宙刑事三部作の主役三人のアクションフィギュアが商品化された。それぞれ箱に付いている応募券三枚による懸賞品(ギャバンのレーザーブレード(発光状態)、シャリバンのゴーグル、シャイダーのビッグマグナム)が期間限定の応募商品となった。
その他
後楽園ゆうえんちの『スーパーヒーロー大集合』では、同じ宇宙刑事であるギャバンとシャリバンの競演はなく、その後シャイダーは1987年の公演まで、メタルヒーロー作品の『時空戦士スピルバン』や『超人機メタルダー』、スーパー戦隊、仮面ライダーの作品といった競演が描かれている。
本作放送中の7月11日(水)に同局の単発番組「水曜スペシャル」内で、同時期のスーパー戦隊シリーズ『超電子バイオマン』と競演した。この特番では後楽園ゆうえんちで撮影を行い、バイオマンとシャイダーが悪と戦う演出が描かれている。なお、バイオマンとは競演が多い『チェンジマン』から『マスクマン』の「スーパーヒーロー大集合」(登場キャラクターのレッドワン(1985年.1986年)とグリーンツー(1985年‐1987年(単独))の他、同年の夏に『バイオマン』ショーの「戦え!!5人戦士+2」では、同じ東映制作の『星雲仮面マシンマン』と共に夢の競演を果たす。
3月28日に『水曜スペシャル』内で放送された恒例期首特番『オールスター番組対抗ボウリング大会』では、『バイオマン』が出場しなかったため[注 6]、『痛快! あばれはっちゃく』との連合チームで出場、皮肉にも特撮では初めてブロック戦を突破した。なおこの後の『巨獣特捜ジャスピオン』と『時空戦士スピルバン』は『ボウリング大会』に出場しないため、次に『メタルヒーローシリーズ』が『ボウリング大会』に出場するのは、1987年春(最終放送)の『超人機メタルダー』(『マスクマン』と連合)である。
上記のゲーム『宇宙刑事魂』において、暗黒銀河女王の手で復活したドン・ホラー、魔王サイコ、大帝王クビライの揃い踏みが見られる(Bパートのみ)。
主人公・沢村大の選考に最後まで残ったのは円谷と、本編では神官ポーを演じた吉田淳だった。これは放送当時ファンロードのインタビュー(マンガレポートという形で掲載された)で円谷自身が明らかにしていて、もし大役に吉田が選ばれていたらポーは円谷が演じていた可能性もあったという。テンプレート:要出典
36話で偽シャイダーが登場するが、これは予備のシャイダーのスーツではなく、なぜかギャバンのアクション用スーツを改造したものである。
不思議獣デザインは野口竜によるものだか、第8話登場の不思議獣ケロケロについては神田正宏のラフデザインを元にしている。第11話の不思議獣ゲトゲトは渡部昌彦のラフデザインを元にしている[9]。
読売新聞の連載漫画『コボちゃん』で、コボの父が「スパルタ教育をする」と発言した時、コボがスパルタを怪人の名前と勘違いし、「じゃあ、僕は『宇宙刑事シャイダー』だ」と受け応えする場面がある。
脚注
注釈
出典
参考文献
関連項目
テンプレート:メタルヒーローシリーズ- ↑ 1.0 1.1 1.2 テンプレート:Harvnb
- ↑ 下記商品の時空戦士スピルバンの解説ページに記述有り。
- 復活!栄光の東映ヒーローVol.2(1988年、日本コロムビア 56CC-2963/4)
- 復活!栄光の東映ヒーローVol.2(1992年、コロムビアミュージックエンタテインメント COCC-10257/8) - 56CC-2963/4の復刻版
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ トイジャーナル1985年2月号
- ↑ 第5話 「突然!なまけもの」
- ↑ 朝日ソノラマ「宇宙刑事シャイダー」ファンタスティックコレクションより。
- ↑ 渡辺宙明コラム/過去ログ 渡辺宙明公式HP内
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 9.0 9.1 野口竜の世界/東映特撮TV映画・悪の系譜(1985年 朝日ソノラマ ISBN 4257031972)
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ テンプレート:Cite book
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