トリック (テレビドラマ)
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『トリック』(英語表記:TRICK[1])は、テレビ朝日系列放送の日本のフィクションテレビドラマシリーズ。または同ドラマシリーズの映画化作品。シリーズ第1作は2000年7月7日から放送され、2014年公開の映画『トリック劇場版 ラストステージ』とスペシャルドラマ『TRICK 新作スペシャル3』で完結した。
目次
概要
自称天才マジシャン・山田奈緒子と、日本科学技術大学物理学教授・上田次郎のコンビが、超常現象や、奇怪な事件に隠されたトリックを解決していくミステリードラマ。
基本的には1エピソード2話構成となっている。例外的に第1シリーズの「母之泉」は3話、「千里眼の男」は1話、第2シリーズの「六つ墓村」、「100%当たる占い師」は2.5話(第3話が2部構成)となっている。
ミステリー(謎解き)が基本ではあるが、コメディの要素もふんだんにちりばめられており、笑いを誘う人物設定や行動、セリフ回し、出演者に関するネタや横溝作品、裏番組をもじった地名や小道具(張り紙、看板、習字等)、漫画作品のパロディなど小ネタが多く、独特の演出と雰囲気が話題となりヒットする。しかし、何かとコメディ要素が目立ちがちであるがそこはミステリードラマらしく、真相は無情でやるせない結末により事件の幕は降りる。なお、何かとセリフ(特にネタ台詞)やオチに妙な効果音がつくのが特徴。人間が引き起こす超常現象を解明していくというスタンスだが、超能力などを全否定していない話もある[2]。
2000年、2002年に金曜日深夜の「金曜ナイトドラマ」の枠で放送された。2002年末に映画化され、2003年には10-12月期の「木曜ドラマ」枠でゴールデンに進出した。その後、ブランクを経て、『TRICK 新作スペシャル』と『TRICK 劇場版2』が立て続けに製作され、2005年11月13日に「日曜洋画劇場」枠で新作スペシャルを放送。2006年6月10日から劇場版2が公開された。
2009年11月12日、トリックの新公式サイトにて「祝!十周年トリック大感謝祭」の開催が発表され、同時に3作目の劇場版『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』の公開が明らかとされた。2010年5月8日の同映画公開に合わせ、2010年4月9日から5月14日まで「金曜ナイトドラマ」の枠で、スピンオフドラマ『警部補 矢部謙三』が、2010年5月15日に「土曜ワイド劇場」枠で『TRICK 新作スペシャル2』が放送された。
2013年7月5日より『警部補 矢部謙三』の続編『警部補 矢部謙三2』が放送され、2014年1月11日公開の映画『トリック劇場版 ラストステージ』および同月12日放送の『日曜エンタ・スペシャルドラマトリック新作スペシャル3』にてシリーズは完結した[3][4]。「ラストステージ」発表と同時に「さよなら!トリック祭り!!」の開催が発表された。
登場人物
- 山田 奈緒子
- 演 - 仲間由紀恵(少女時代:塚本璃子)
- 自称売れっ子奇術師だが、すぐクビになり、家賃も払えないほどの貧乏暮らし。インチキ超能力者を見ると黙っていられない性分で、マジックの原理を使って数々のトリックを見破る。決め台詞は「お前のやったことは全てお見通しだ!」(エピソードによって様々なアレンジがある)である。友達はハムスターと亀しかいないらしい。寝相と寝言がひどく、幼少のころより笑うことが苦手で、「ウヒョヒョヒョヒョヒョ!」「エヘヘヘヘヘヘ!」など妙な笑い方をする。貧乳がコンプレックス。
- 上田 次郎
- 演 - 阿部寛
- 日本科学技術大学の教授(第1シリーズでは助教授)で、専門は物理学。自称天才物理学者で、どんな怪奇現象も科学で解明できる、といった持論がある。態度がデカいが気は小さく、怪奇現象を見るとすぐに気絶し、簡単なトリックにはコロっと騙されてしまう。著作本は「どんと来い!超常現象1 - 5」「なぜベストを尽くさないのか」「IQ200」*本人によると本当はIQ220らしい。巨根がコンプレックス。
- 矢部 謙三
- 演 - 生瀬勝久
- 奈緒子と上田が事件に遭遇すると、なぜか決まって現れ、事態をさらに複雑にしていく公安部所属の警部補。誰が見てもバレバレのカツラをしており、本人はカツラの事実を決して認めないが、「ずれている」「偽物」という言葉や方言の「ズラ!」などには過剰な反応をする。権威の低い者には厳しく、逆に権威の高い者には弱い。関西出身で関西弁を話す。
- 山田 里見
- 演 - 野際陽子
- 奈緒子の母。書道家。若いころは黒門島でシャーマンとして過ごしていたが、後に夫となる剛三が現れて彼とともに島を抜け出す。今は長野県で書道教室を営み、子供たちに書道を教えながら暮らしている。決めセリフは「全部ごりっとお見通しだ!」と「文字には不思議な力があります[5]」。奈緒子とは対照に金儲けが得意である。彼女も奈緒子と同じく笑うのが下手。
TRICK(第1シリーズ、2000年)
2000年7月7日 - 9月15日に金曜ナイトドラマ枠で放送。
以下、エピソード名は小説版のものを記述。各話サブタイトルは放送時のものを記述。連続ドラマシリーズで唯一「episode○」というテロップが表示されない。
エピソード1 母之泉
売れないマジシャン、山田奈緒子は仕事をクビにされた。その時に見世物小屋の支配人から「超能力など存在しない。もし超能力があると証明したら賞金を渡す。上田次郎」と書かれた、雑誌に掲載されていた記事を渡される。家主の池田ハルに家賃催促をされ、仕方なく上田の元へ面接しに行き、自慢の手品で超能力だと簡単に騙すことに成功したが、上田に日本科技大事務長の娘が宗教団体「母之泉」の教祖・霧島澄子に騙されているので、その娘を連れ戻したら賞金を渡すと言われる。奈緒子は仕方なく上田に同行し、霧島澄子と対決することになる。
- 霧島 澄子
- 演 - 菅井きん
- 母之泉の教祖。通称「ビッグマザー」。自在に空中浮遊が出来、相手の心を読んで悩みを言い当てることも出来る。上田に「あと10日で死ぬ」と宣告した(それが原因で、上田は雑誌の記事で本物の超能力者を探し出して共に彼女を倒そうと考えていた)。
- 以降のエピソードで登場する露骨なインチキ霊能力者達とは異なり、トリックだったとしても澄子にとって相当のリスクがある読心術や、澄子に知る術があるはずのない奈緒子の過去を読み取るなど、本物の霊能力者であることを思わせるシーンもあり本人もそれで人を助けていたところを津村たちに利用されたと話している。
- 後に万練村を治める霊能力者「カミハエーリ」と意外な接点があったことが『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』で明らかとなった。
- 実際は母之泉の教祖である澄子は影武者で、本物は国外逃亡して赤道直下の地に「赤道スンガイ共和国」をつくり、「スンガイ=キン」という名前で生き延びている[6]。
- 津村 俊介
- 演 - 山崎一
- 霧島澄子の側近。彼女と共に法外な商品を売りつける。
- 今回の事件で母乃泉が解体されて津村も警察に連行されたが、10年後には「瞼乃母」(まぶたのはは)の教祖となって警部補 矢部謙三(トリックのスピンオフ作品)に登場している。
- 大森 美和子
- 演 - 伊藤裕子
- 日本科学技術大学事務長の娘。子供を病気で亡くし悔やんでいる所に霧島澄子が現れ、母之泉を信仰することになる。
- 青木 正吾
- 演 - 河原さぶ
- 母之泉の近くに住む猟師。以前に母之泉から脱走した息子を殺された経緯から、脱走してきた奈緒子らに同情して匿う。
- 木田 知世
- 演 - 棟里佳
- 母之泉の幹部。北海道方言でしゃべる。
- 小倉 隆一
- 演 - 綾田俊樹
- 奈緒子を雇っていた見世物小屋の支配人。
エピソード2 まるごと消えた村
群馬県宝女子村(ほうめごむら)の駐在所に赴任したばかりの前田警官から一報が入り、彼の話では駐在所の村人が「ミラクル三井」という人物の手により全員消えたと言う。実際に消防団が村を捜索すると、全ての村人が消えていた。さらに捜索に行った消防団も消えてしまい、困った警察は以前、事件を解決した上田に捜索を依頼。上田は強引に奈緒子と刑事・矢部、警官・前田を連れ出し、その村の謎を捜索することになる。
- ミラクル三井
- 演 - 篠井英介
- 物体を瞬間移動させる男。本名は三井作造で、村にある寺の主の子。以前はテレビ番組で活躍していたが、学者にインチキだと言われてテレビ番組を追われた経歴を持つ。
- 伊藤 公安
- 演 - 中丸新将
- 矢部刑事の上司。矢部からは鬼と恐れられている。上田に村人失踪事件の調査を依頼する。名前は「いとうきみやす」と読み、役職は公安課長。後に佐々木という男が次期課長となる。
- 前田 進
- 演 - 加賀健治
- 宝女子村の駐在所に赴任したばかりの警官。赴任当日に村人消滅事件に遭遇して恐慌状態に陥っている。
- 塚田 泰子
- 演 - 松井紀美江
- 宝女子村の村民。
- ひとみ
- 演 - 五十嵐瑞穂
- ときどき現れ、意味深な発言をする。奈緒子曰く「安室奈美恵とウーパールーパーを足して2で割ったような」少女。
- 有馬 辰夫
- 演 - 二瓶鮫一
- 宝女子村村長。
エピソード3 パントマイムで人を殺す女
滞納した家賃の催促に来た池田ハルから逃げるために上田の研究室に逃げ込んだ奈緒子らの元に、矢部刑事から謎解きの依頼が来る。それは黒坂美幸という女性が、「これから霊能力で3人の男を殺すので、自分を監禁・監視してほしい」という依頼であった。黒坂美幸はパントマイムで殺人を犯すことが可能だと言い、パントマイムで行った殺人行為と同時刻で名指しされた男達が死んでいく。奈緒子は5か月分の家賃を上田が払うことを条件に、この殺人の謎を解くことになる。
- 黒坂 美幸
- 演 - 佐伯日菜子
- パントマイムで殺人が行えると予言した女性。常に不敵な笑みを浮かべ、論理的にも弁が立つ。コメディタッチで胡散臭さが目立つ他の霊能者と違い冷酷さが強調された超能力者である。
- 梅木 隆一
- 演 - 瀬戸将哉
- 殺害を予告され、その通りに殺害された最初の男。
- 竹下 文雄
- 演 - 小山彰一
- 2番目に殺害を予告された男。
- 松井 一彦
- 演 - 深水三章
- 3番目に殺害を予告された男。
エピソード4 千里眼の男
家賃を滞納し、池田ハルに「ラドンびっくり人間コンテスト」で賞金の温泉旅行を強要された奈緒子は、自慢の手品で賞金獲得を目指す。しかし、奈緒子の前に千里眼で物を透視して何でも当てるという男「桂木弘章」が現れ、何でも物を言い当て話題を取られてしまう。その裏では詐欺まがいな行為によって大金を奪われたと訴える老人が登場し、透視能力の謎を解くことに。
- 桂木 弘章
- 演 - 橋本さとし
- 片方の眼帯で隠されている眼で、あらゆる物が透視できると語る男。眼帯の下の瞳が青い。
- 菊池 寿夫
- 演 - 谷津勲
- 桂木の詐欺の被害者の老人。奈緒子と上田に桂木の罪を暴いてくれるよう頼む。実は第1話で登場した日本科技大の警備員。
- 田中
- 演 - 大坪佳代
- 桂木の秘書で常に桂木の傍らにいる。巨乳の関西人。
- 大木 凡人
- 演 - 本人
- 「ラドンびっくり人間コンテスト」の司会。
エピソード5 黒門島
奈緒子の父である山田剛三が目の前に現れ動揺する奈緒子。だが、実際は父の姿を真似た黒津次男・黒津三男という兄弟であった。だがその兄弟は父の死に関した人物を知っているという。奈緒子は父の死因を探るため、母がかつて住んでいた沖縄県黒門島に行くことに。
- 黒津 次男
- 演 - 鴻上尚史
- 黒門島の住人で、黒門島の名家である黒津家の兄弟。ある陰謀で奈緒子を利用しようと画策する。
- 黒津 三男
- 演 - 正名僕蔵
- 黒津次郎の弟。兄と同じく奈緒子を使ってある陰謀を画策している。
- 黒津 元男
- 演 - 柴崎蛾王
- 黒津本家の当主(黒津兄弟は分家)。40代の男性。黒津兄弟の従兄弟で、黒津兄弟が勝手に用意した奈緒子の結婚相手。黒門島で1番の「大きな根っこ」を持つが上田次郎には敵わなかった。
放送日程
各話 | エピソード | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | エピソード1 | 2000年7月テンプレート:07日 | 透視 | 蒔田光治 | 堤幸彦 | 7.1% |
第2話 | 7月14日 | 壁抜け | 8.1% | |||
第3話 | 7月28日 | 母の死 | 7.3% | |||
第4話 | エピソード2 | 8月テンプレート:04日 | 村人が全員消えた | 保母浩章 | 8.6% | |
第5話 | 8月11日 | 村が消えた…解決編 | 8.5% | |||
第6話 | エピソード3 | 8月18日 | 瞬間移動殺人の秘密 | 林誠人 | 大根仁 | 7.2% |
第7話 | 8月25日 | 遠隔殺人意外なトリック | 6.7% | |||
第8話 | エピソード4 | 9月テンプレート:01日 | 千里眼を持つ男… | 木村ひさし | テンプレート:Color | |
第9話 | エピソード5 | 9月テンプレート:08日 | 父を殺した真犯人 | 蒔田光治 | 堤幸彦 | 9.8% |
最終話 | 9月15日 | 真犯人はお前だ!! | テンプレート:Color | |||
平均視聴率 7.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- エピソード3で『徹子の部屋』のパロディ「哲!この部屋」(渡辺哲司会)が劇中で放送された。この「双子大会」のOA内容はDVDで全編を見ることができる。
- 最終話のエンドロールには主題歌を担当した鬼束ちひろが出演し、主題歌の「月光」を歌唱している。このシーンのために鬼束自身もロケに同行している。
TRICK2(第2シリーズ、2002年)
2002年1月11日 - 3月22日に金曜ナイトドラマ枠で放送。
episode 1 六つ墓村
『どんと来い、超常現象』の出版により世間の有名人となり、さらに教授となった上田の元に、山梨県六つ墓村にある旅館「水上荘(みずかみそう)」亭主の田島松吉が訪れ、「毎年1月11日にある部屋に泊まると人が死ぬ」という謎を解いて欲しいと頼まれる。上田は強引に奈緒子を連れ出し、1月11日に旅館に泊まろうとする。そこには売れっ子女流作家や地元有力政治家が同様に謎解きのため泊まりに来ていたが、奈緒子らの目の前で1人が謎の死を遂げる。
- 平山 平蔵
- 演 - 渡辺いっけい
- 水上荘の番頭。度を越した丁寧口調(やたらと接頭語の「お」「ご」を用いたしゃべり方)を用いる(そのせいで、周囲は度々意味を取り違える)。超がつくほど真面目な男。かつては田島家と並ぶ金持ちの息子だったが、父の代で全財産を失い、水上荘で働くことに。昔は相当なワルだったらしい。名前の読みは「へいぞう」ではなく「ひらぞう」。
- 田島 松吉
- 演 - 石井愃一
- 水上荘の当主。平蔵をこき使っている。実は、水上荘には、落ち武者たちが持ち込んだとされる「秘刀」(奈緒子は「秘湯」と思い込んでいた)があるようで、「秘刀」という言葉には過剰に反応してしまう。
- 亀岡 善三
- 演 - 徳井優
- 非常に思い込みの激しい県会議員。小柄な為、マネキンの手や異様に高いロンドンブーツやロンドンスリッパを使って自分を大きく見せようとしている。会った人の名前を忘れる癖がある。名刺も一般のものより大きく、選挙権のない人間は突き放す。里見に選挙ポスターの依頼をしたが相手にされず、その代わりに匂い付きのお守り(500万円)をもらう。
- 鶴山
- 演 - 長江英和
- 亀岡の秘書。大柄な体格。長身のため、よく柱や天井などに頭をぶつけている。亀岡同様、選挙権のない人間は突き放す。
- 栗栖 禎子
- 演 - 犬山犬子
- 名前の読みは「くりす ていこ」。28作目「熱海モロッコ殺人連鎖」が100万部売れるなど、大ベストセラーを世に送り出している、超売れっ子女流推理小説家。誰に対しても高飛車で挑戦的な態度を取るが、実は臆病者。常にゴスロリの服を愛用している(演じた犬山は劇場版2でも「しゃべるヒヨコ」として声のみの出演をしている、またシーズン3では矢部にイヌコと片仮名に改めたことをふれられていた)。
- 藤野 景子
- 演 - 堀つかさ
- 栗栖のアシスタントで、衣装も彼女と同じくゴスロリファッション。上田に一目惚れされた。いつも栗栖に「お前、あたしより可愛くないか?」といびられているが、来栖をこの上なく尊敬しているという。
- 松乃上 孝雲
- 演 - 和田勉
- 六つ墓村に伝わる言い伝えを守る村の寺、和田弁天の住職。「祟りじゃ!」が口癖。「ワッハッハッハ!」と豪快に笑うのも癖。村人特有の末広がりヘアーをしている。奈緒子から「旅芸人?」と言われるほど独特の空気感を醸し出している。その一方で奈緒子たち宿泊客と共に朝まで死体の寝ずの番をしたりしりとりに講じたりしていた。
- 梅竹
- 演 - あき竹城
- 松乃上と共に六つ墓村に伝わる言い伝えを守り、篤く信仰している謎の老女。いつも不気味な笑みを浮かべ、不可思議な手鞠唄を口ずさんでいる。奈緒子からは「劇団の人?」「大駱駝艦の人?」などと言われてしまう。
- 後藤医師
- 演 - 白木みのる
- 六つ墓村の医師。かなり小柄。彼も村人の特徴である末広がりヘアー。実況見分で貼られた遺体のロープを使っていたずらをするが、医師としての腕は確かなよう。「〜ズラ」というのが癖。
- 田島 美佐子
- 演 - 氏家恵
- 田島要吉の娘。父親がすすめた縁談のせいで、隣村の有力者の息子と結婚することになり、10年前の結婚式の前日に失踪。平蔵とは両想いであった。基本的に後ろ姿しか登場せず、平蔵曰くとても見目麗しい女性だったとのことだが…。
- 田島 要吉
- 演 - 江藤漢斉
- 田島美佐子の父親で先代当主。全財産を失い、路頭に迷っていた平蔵を雇った。美佐子が男と駆け落ちしたのだと思い込んだまま、失意のうちに亡くなった。
episode 2 100%当たる占い師
100%当たる占い師、鈴木吉子に対し警察への相談が増え、矢部は部下の石原を使い実験するが、石原は鈴木吉子の占い通りに怪我をしてしまう。それに困った矢部は上田に相談に行く。上田はそのことを奈緒子に相談し、奈緒子が鈴木吉子に占ってもらう事になるが、鈴木吉子からは「あなたの一番大切なものがなくなりますよ」と言われ、それ以降上田の姿が見当たらなくなる。奈緒子は矢部を連れ、鈴木吉子の家に行く。
- 鈴木 吉子
- 演 - 銀粉蝶
- 巷で的中率100%と有名な占い師。彼女の占いを無視した人間は、皆、悲惨な目に遭っているという。彼女の驚異の占い的中率の秘密は「時間の穴」というものにあるらしく、そこから未来を見聞きしているという(自宅周辺は「時間の穴」の影響で、フェーン現象まで起こっている)。また、彼女に気に入られると、自宅に招待されて特別に未来を占ってもらえるが、その際には「貢ぎ物」が必要になる。奈緒子が指摘したインチキを証拠がないという点から奈緒子と上田を最も追い詰めた敵のひとりである。
- 清水
- 演 - 升毅
- 吉子の秘書。奈緒子たちを、吉子の自宅へと案内する怪しげな男。吉子のことを「吉子様」と呼んでいる。吉子の自宅に到着した奈緒子たちに、彼女が本当に未来を予知できる証拠を見せる。
- 長部 由起夫
- 演 - 伊藤俊人
- 吉子を熱烈に信仰する男。寄付する物として、「貢ぎ物」ならぬ「貢ぎ芋」と称したサツマイモが入った大きな革鞄を大切そうに持っている(本来の中身は全財産の模様)。共に吉子が住む村に行った奈緒子らと一緒に行動することが多いが、吉子の力を疑う奈緒子の考えには懐疑的。
- 瀧山
- 演 - 光石研
- 吉子の信者。不動産屋を経営している。内心では金儲けのために吉子が隠している「時間の穴」の場所を探り当てようと画策しており、奈緒子と矢部に協力を持ちかける。
- 大内 マツ
- 演 - 絵沢萌子
- 吉子の使用人。「時間の穴」がある土地に昔から住んでおり、吉子の信者が土地に集まるようになってから身の回りの世話をするようになったという(なお、彼女だけが消息不明の上田と接触している)。
- 中野
- 演 - 大河内浩
- 吉子を篤く信仰している中年男性。元証券マン。上田にまでも指摘される程の典型的な小市民で、吉子に対抗しようとする奈緒子たちに厳しい目を向ける。
episode 3 サイ・トレイラー
上田の前に岡本宏という男が現れ、深見博昭という男の超能力鑑定を依頼される。彼は物や人の残留思念をたどる「サイ・トレイリング」という能力を持っており、その能力が本物であれば岡本はタクシーに乗車した女性が失踪する「人面タクシー事件」に巻き込まれた婚約者を探してもらうつもりだった。上田と奈緒子の二人は深見主宰のアカデミーを訪れ、彼をテストするが、結局奈緒子のトリックは見破られた上に「サイトレイリングを今後一切しない」と言われ、散々な結果に終わってしまう。
頭にきた岡本に詰め寄られ、奈緒子は上田が出演する番組のコーナーに出演し、番組のゲストとして呼んだ深見との対決を仕掛ける。深見を負かし「サイ・トレイリング」の使用を了承させることに成功するが、深見は番組中に人面タクシー事件で失踪したとされる女性の白骨死体を見つけ出すと宣言し、報酬として1000万円を要求する。上田が支払いに困っていると突然、小早川辰巳という男が現れ、スポンサーになると申し出る。
- 深見 博昭
- 演 - 佐野史郎
- 4年前渡米し、半年前に帰国した超心理学者で「サイ・トレイリング」を使えるサイ・トレイラー。「パラサイコロジーアカデミー」という学園では学長を務める。心理学、法学、大脳生理学にも精通し、北海道理科大やハーバード大で教授を務めた経歴もある。右手には、いつも手袋をはめており、「サイ・トレイリング」を行う際に外して鑑定する。望まぬ死を遂げた人々の魂が残るとされる領域「ゾーン」の存在を主張しており、高い音程をつけて「ゾ〜〜〜ン」と発音する。作品に登場する自称霊能者・超能力者の中で奈緒子の才能・素質を始めから見抜いていた人間の1人である。そのため他の自称霊能者・超能力者のように上田との対決ではなく当初から奈緒子との対決を意識していた。
- 岡本 宏
- 演 - 池内万作
- 恭子の婚約者。証券マン。恭子の失踪に関して、深見の力が本当かどうか探って欲しいと上田に依頼してする。泣き虫な男で、終始泣いていることがほとんど。また辰巳の事を快く思っておらず、水と油の関係である。
- 小早川 辰巳
- 演 - 田山涼成
- 恭子の叔父。財閥の大金持ちで職業はエッセイスト。人面タクシー事件を解明した者には、犯人を見つけ出すことを条件に1000万円の報酬を渡すと約束した。頭部に被せている様子から矢部に親近感を抱かれている(「公報人 矢部謙三」では、矢部に祝電を出していた)。
- 小早川 恭子
- 演 - 高木りな
- 岡本の婚約者で、小早川の姪。小早川の妹が父親の名前を明かさず、未婚のまま産んだらしい。4年前、人面タクシーに乗ったまま失踪してしまう。
- 江戸っ子組長
- 演 - 谷津勲
- 上田が公園で拾った財布の落とし主。
episode 4 天罰を下す子
祈りによって天の代わりに天罰(死)を下す少年、針生(はりゅう)光太。その少年に天罰を依頼し、実際に死亡事故が起きたため、上田の元に女子大生の塚本恵美が原因究明を依頼しに来る。上田はその女子大生に惚れ、事件を解決しようと奈緒子を呼び出すが、奈緒子はアルバイトでイカサマセミナー・「笑顔がこぼれる会[7]」の主催者・大道寺安雄と対決することになり、上田と奈緒子、別々に謎解きを行うことに。
- 塚本 恵美
- 演 - 小橋めぐみ
- 女子大生。資産家の従兄との些細なケンカが原因で、「天罰などありえない」と冗談で針生光太に天罰を依頼し、従兄は不可解な転落死を遂げたという。光太の力が本物かどうかを確かめるため、自分に天罰を下してもらうように上田に依頼に来た。上田が一目惚れしてしまい、「片時も離れるな」と言ったため、上田の自宅に泊まる。
- 針生 光太
- 演 - 秋山拓也
- 天罰を下す少年。自分には不思議な力があり、自由に天罰を下すことが出来るという理由で天狗になっている。「天罰が下るよ」が口癖。学校に友達が1人もいない。
- 針生 かず
- 演 - 正司歌江
- 針生光太の祖母で貴子の義母。針生家は人の運を左右する力を持つとされていた助産師の家系で、光太はその家系の力をより強力に受け継いでいる「御告者」であると主張する。儀式の際には、貴子と共に奇妙な舞いを踊る。
- 針生 貴子
- 演 - 深浦加奈子
- 針生光太の母。光太の能力を信じており、それを疑う上田を無礼者扱いする。また自分の息子を「光太様」と呼び、甲斐甲斐しく世話を焼いている。儀式の際には、かずと共に奇妙な舞いを踊る。
- 倉岡 剛
- 演 - 見栄晴
- 天罰の依頼を引き受けている怪しげな男(仕事内容は、自分の元に来た依頼者を針生家に斡旋するというもの)。かなりのカラオケ好き。
- 大道寺 安雄
- 演 - 野添義弘
- 「笑顔がこぼれる会[7]」というセミナーを開催している、胡散臭い男。英語まじりの日本語を操り、「お金大好き」を合言葉に信者の心を掴み、不思議な力を見せては信者たちから金や財産を巻き上げている。奈緒子は、この男の力が本物かどうかの調査のアルバイトを行う。
episode 5 妖術使いの森
千葉県庄矢郡来さ村の白木の森に高速道路建設の話が持ち上がるが、白木の森には入ると2度と戻れないという伝説があった。そこで来さ村建設部長の橋本孝夫は上田に依頼をし、白木の森の調査を行ってもらうことに。上田から同行を頼まれた奈緒子は、妖術使いの記録が記された巻物を見て、同じ姿の妖術使いが過去に自身と遭遇していたことから、上田と共に来さ村に向かうことに。そこで2人は、橋本夫婦・建設会社社員の日向・民俗学者の柳田・ルポライターの小松・探検家のアラン井上と共に調査団を組み、白木の森の中に進むことに。だが奈緒子たちは白木の森の中で妖術使いによるものとされる不可思議な現象に襲われてしまう。
- 柳田 黒夫
- 演 - 寺田農
- 民俗学者。半年前に助手・岸本を連れて白木の森に入ったところ行方不明になってしまった。「古くより西洋文化を受け入れなかった南方の島では不思議な力を持つ者が存在している」という自説を否定されてからはインチキ民族学者と学会から追われた。森の中ではまゆ毛がのびるという怪現象に遭い、矢部から「村山富市」と言われる。自分の言っていることをICレコーダーに吹き込み記録する癖がある。
- 経歴はフィクションであるが、役名に関しては柳田國男という民俗学者が実在している。
- 小松 純子
- 演 - 石野真子
- ルポライター。何かと人につっかかる攻撃的な性格(特に柳田とは反りが合わない模様)。森の中では手の甲の毛がのびるという怪現象に遭う。
- 劇中では、なぜか頻繁に「失恋記念日」や「狼なんか怖くない」などを歌っている。
- 大橋 大三郎
- 演 - 八名信夫
- 来さ村村長。上田たちに威圧的な態度を取る。部屋には数々の高級絵画などの模造品が置かれている。
- 事あるごとに「まずーい」のフレーズを連発する。里見に来さ村の文字を書いてもらうように依頼をしている。
- 橋本 孝夫
- 演 - 市川勇
- 来さ村役場の建設部長。白木の森の調査を上田に依頼する。森の中では口の周りのひげがのびるという怪現象に遭う。
- 橋本 マリア
- 演 - ルビー・モレノ
- 橋本の妻で、以前はフィリピン・パブに勤めていたらしい。良くも悪くも常に冷静沈着でマイペース。「ごめんくさい」など、どこかおかしな日本語を使う。森の中では髪の毛がのびるという怪現象に遭う。
- アラン・ジャンポール・井上
- 演 - 手塚とおる
- 探検家兼俳優。日系フランス人を自称しているが実際は日本人であり、本名は井上権三。部下2人を連れて奈緒子らと共に調査を開始する。森の中では部下共々鼻毛がのびるという怪現象に遭う。
- 日向 栄一
- 演 - 佐藤二朗
- 白木の森の高速道路建設計画を進める「やる気建設」の社員。
- 小声で話し、温厚そうな雰囲気を醸し出しているが、実際は「キレやすい」タイプであり、ちょっとしたことでも大声を上げて周囲を威圧する。森の中では耳毛がのびるという怪現象に遭う。
- 石橋
- 演 - 中越典子
- 来さ村役場の職員。ギャル言葉を使う。
- 妖術使い
- 演 - 椎名桔平
- 白木の森にいる妖術使い。黒門島に伝わる妖術使いだが、120年前に黒門島を追われた者達の生き残りでもある。一度幼少期の奈緒子と接触しており、奈緒子を自らの元に呼び寄せようとしたことがある。通常はお面を被っていて素顔がうかがえない。白木の森で奈緒子と遭遇したが、この妖術使いは純子であり、幼少時に遭遇した妖術使いと同一かは不明。なぜか奈緒子にだけにはこの妖術使いが椎名桔平に見える。
放送日程
各話 | episode | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | episode 1 | 2002年1月11日 | 六墓 | 蒔田光治 | 堤幸彦 | 10.8% |
第2話 | 1月18日 | 落ち武者の謎 | 10.3% | |||
第3話 | episode 1 episode 2 |
1月25日 | 手毬歌の謎&百発百中占い師 | 10.3% | ||
第4話 | episode 2 | 2月テンプレート:01日 | 100%未来予知〜新たなナゾ | テンプレート:Color | ||
第5話 | 2月テンプレート:08日 | 百発百中占い師の謎〜解決編 | 12.2% | |||
第6話 | episode 3 | 2月15日 | 失踪者を必ず見つけ出す男 | 太田愛 | 木村ひさし | テンプレート:Color |
第7話 | 2月22日 | 失踪者必ず発見の謎〜解決編 | 10.4% | |||
第8話 | episode 4 | 3月テンプレート:01日 | 天罰を下す子 | 福田卓郎 | 鬼頭理三 | 10.3% |
第9話 | 3月テンプレート:08日 | 天罰を下す子〜解決編 | 11.3% | |||
第10話 | episode 5 | 3月15日 | 最終章 妖術使いの森 | 蒔田光治 | 堤幸彦 | 9.2% |
最終話 | 3月22日 | 最終回!妖術使いの謎 完結編 | 10.7% | |||
平均視聴率 10.6%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- episode 1でトリックに使われている「手毬歌」の着メロは、その後矢部の携帯の着メロとして使われている。
- episode 2のみ、フェーン現象という設定で夏に撮影が行われており、そのメイキングがDVD「トリック 堤幸彦演出研究序説」に収録されている。
- episode 3はパラサイコロジーアカデミーのロケ地はドラマ『ハンドク!!!』の舞台・杉田玄百記念病院と同じ建物。過去の堤ドラマのパロディがいたるところに織り込まれている。また、実在の番組『ワイド!スクランブル』が作中で放送されており、レギュラーの大和田獏と大下容子がゲスト出演している。
- DVDでは、episode5の本編終了60秒後に仲間由紀恵と阿部寛によるトークを見ることができる(ただしパスワードが必要)。
木曜ドラマ TRICK〜Troisième partie〜(第3シリーズ、2003年)
2003年10月16日 - 12月18日、木曜21:00(「木曜ドラマ」枠)に放送。
前時間帯(木曜ミステリー)枠の『新・京都迷宮案内』が、『西部警察2003』の放送中止により2004年1月期スタートから繰り上がったため、どちらの作品にも出演している野際陽子が、同局同曜日のドラマに続けて出演する事となった。
DVD化等の際に『TRICK 〜Troisième partie〜』(トロワジェムパルティー、仏語で「第3シリーズ」の意)に改題。テレビでの再放送時には『TRICK3』の題が用いられた。ちなみに自然に割れる卵の黄身の色は金色である。
episode 1 言霊で人を操る男
言葉を発することにより、人や物を自由に運命付けることが出来る男、芝川玄奘。彼と側近が長野県蝨郡蛾眉村(がびむら)字虻に居座り、森の開発が出来ず困ったある建設会社が相沢という男を送り込む。ところが、相沢は玄奘に「自殺をする」と宣告され、慌てて玄奘の謎解きを上田に依頼する。上田は奈緒子を餌で釣り、芝川玄奘と対決しに蛾眉村に訪れる。
- 芝川 玄奘
- 演 - 森本レオ
- 言霊使いであり、自らが発する言葉により、人や物を自由に運命付けることが出来ると自称する男。元国語教師らしい。いつも白いよだれかけを身に着けている。
- 相沢 即史
- 演 - 甲本雅裕
- 蛾眉村でのリゾート開発を計画している日本国中開発株式会社の営業企画リゾート開発一課課長。芝川に「お前は自殺する」と言われ、上田に助けを求めてきた。名前の読みは「そくし」ではなく「そくふみ」。
- 鬼頭 理三
- 演 - 矢島健一
- 芝川の部下。上田の大ファンでもあり、すべての著作物は読破しているという。彼の「始めに、言葉あり」の一声の後に芝川が言葉や予言を発することも。黄色いよだれかけをしている。芝川のことを「玄奘様」と呼んでいる。
- 江藤
- 演 - 佐戸井けん太
- 蛾眉村の地主。芝川が住み着いてしまったため、リゾート開発が行えずに困っているという。
- 井上 真一
- 演 - 嶋大輔
- 蛾眉村の建設業者。井上真二の兄。不良時代は、いじめられていた弟を助けようとして、いじめていた相手を倒したこともあるほど弟思い。
- 井上 真二
- 演 - 荒川良々
- 蛾眉村の建設業者。井上真一の弟。心臓に持病を持っているため、体が弱く、いつも兄に頼りきっている。
- 政治家
- 演 - 半海一晃
- 選挙を控え、里見の所に看板の文字の依頼に訪れた政治家。
- マネージャー
- 演 - 斎藤清
- 政治家のマネージャー。
- ガッツ石まっ虫
- 演 - ガッツ石松
- 蛾眉村の虫で、甘い物好き。殺虫剤「ハネアリイヤーン」に弱い。
- 南方 熊作
- 演 - 六平直政
- 各地で「神の象の像」を探す謎の男。自称柳田黒夫の弟子。名前の元ネタは南方熊楠と思われる。
episode 2 瞬間移動の女
長野県光郡神ヶ内村(かんがないむら)という村にスリット美香子を名乗る超能力者が登場し、時空をねじ曲げて瞬間移動が出来ると豪語。神ヶ内村一番の宝で博物館にある「難玉弐高式土偶」を盗むと宣言する。実際にその女の瞬間移動をした瞬間を目撃した神ヶ内村の博物館学芸員・芥川は上田次郎のもとを相談に訪れる。丁度その時、手品を使ったイカサマ商売を行っていた奈緒子を目撃した上田は、奈緒子を神ヶ内村に連れて行きスリット美香子と対決させることに。ちなみに何故か登場する村人の名前はほとんど文学者の名前になっている。
- スリット美香子
- 演 - 高橋ひとみ
- 時空にスリットを入れて瞬間移動することが出来ると自称する女性。村人たちに自身がミカリ様の生まれ変わりだと豪語し、「難玉弐高式土偶」は自分の先祖の宝であると主張し、奪おうとする。常にスリットの入ったチャイナドレスを着用し、上品なお嬢様口調を駆使し、虹色の扇子で仰ぎながら高笑いをする。スリットを入れる際は「裂けて!」と叫び「スリットぉ!」と掛け声を掛けるのが特徴。
- 奈緒子には終始「スキャット美香子」と呼ばれている。奈緒子は彼女の挙動やセリフをマネするのがクセになってしまい(特に「スリットぉ!」という掛け声)、以後この次のエピソードから映画版3作目に至るまでことあるごとに彼女のセリフが奈緒子の台詞を通して登場する。
- 芥川 呂都里下須
- 演 - 黒田アーサー
- 神ヶ内村の博物館「神ヶ内遺跡ミュージアム」学芸員。上田にスリット美香子から村の宝を守って欲しいと依頼してくる。急に無意味に語気を強めるという妙な癖を持ち合わせている。育毛ブラシを常備している。名前の由来は芥川龍之介。
- 三沢
- 演 - 中西良太
- 白い首巻きに男の勲章のようなサングラスをし、怪しい金庫を持ちながら神ヶ内村を探索する謎の男。どうやら芥川のことを知っている様子。奈緒子からは「三河屋さん」と間違われる。
- 鈴木 トメ
- 演 - 山村紅葉
- 神ヶ内村の高級旅館「ロイヤルハシヅメホテルリッチデラックス」の女将で、かなり威圧的。彼女が近くにいると必ず画面が揺れる。美香子をミカリ様の生まれ変わりだと強く信じている。
- 武者小路
- 演 - 浜田晃
- 神ヶ内村村長。声が大きいため、小声で喋る事ができない。また、育毛ブラシを手放さない。大の学者嫌いの為、上田のことを「どんとベスト」「どんべス」(「どんと来い!超常現象」と「なぜベストを尽くさないのか」の略称)と呼び、まったく信用していない。名前の由来は武者小路実篤。
- 川端
- 演 - 木村靖司
- 神ヶ内村助役。村長を陰ながら支える、村のナンバー2のポジション。彼も育毛ブラシが手放せない。名前の由来は川端康成。
- 三島
- 演 - 三箇一稔
- 神ヶ内村文化振興課長。頼りなさげだが、一応村のナンバー3のポジションで、芥川の上司。なぜか芥川に「三島!」と怒鳴られるかのように呼ばれている。彼も育毛ブラシが必需品。名前の由来は三島由紀夫。
- 津田 時子
- 演 - 伊藤雅子
- 神ヶ内村村民なんでも相談室職員で、「お嫁さんにしたい女性職員」ナンバー1に選ばれたこともある(が、村の女性職員は彼女だけである)。上田の大ファン。常に顔には米つぶが付いている。名前の由来は津田梅子。
- 西村博士
- 演 - 和田周
- 考古学者。何者かに殺害された。名前の由来は西村京太郎。
- ガッツ石まっ虫
- 演 - ガッツ石松
- 蛾眉村の虫で、甘い物好き。
episode 3 絶対死なない老人ホーム
上田の元に、京國屋書店という日本一の書店の社長夫人、京明日香が訪れる。京明日香によると、入居すると絶対に死ぬことがないという老人ホームがあるという噂があり、それは本当かどうか確かめて欲しいという。調査報酬は京國屋書店で上田次郎著作本のフェアを行うというもの。その老人ホーム・「魯人老人ホーム」を調査した上田は、死人を生き返らせるという赤地洋司という男に出会う。上田と奈緒子は、“死なない老人ホーム”の秘密を探ることに。
- 赤地 洋司
- 演 - 高嶋政伸
- 魯人老人ホームの専任カウンセラーで「赤地先生」と呼ばれている。いつも爽やかな笑顔を絶やさずに老人たちに優しく接するのは、昔父親に酷い扱いをしてしまった自分への戒めだと言う。死んだ人や壊れた物(友情などの形のないものに対しても)に、「戻れ」と念じるだけで完全に修復できると自称する。
- 万田 亀太郎
- 演 - 近藤芳正
- 魯人老人ホーム理事長。何かにつけてオーバーアクションで、歌舞伎のような華麗な舞いと節回しをつけることも。白と金を基調とした服装をしている。上田を「上田先生」と呼んで丁寧な応対をするが、奈緒子には横柄な態度を取り「お前」と呼ぶ。
- 千田 鶴二郎
- 演 - 浅野和之
- 魯人老人ホーム副理事長。常に首を鳴らしている。赤と銀を基調とした服装をしているが、暗い顔つきをしている。実は多額の借金を抱えているらしく、「首が回らない状態」だという。
- 古川 良平
- 演 - 横山あきお
- 赤地が過去に生き返らせた老人のひとりであり、いつも大好きな『ふるさと』を口ずさんでいる。かなりスケベで巨乳好き。
- 岡田 祥三
- 演 - 庄司永健
- 目の前で、自分が黙って飲んでしまったビールを復元してもらったという老人。メガネと口ヒゲがトレードマーク。
- 大隈 重子
- 演 - 市川千恵子
- 古川と恋仲の女性で、古川からは「大熊のばあさん」と呼ばれている。上田と一緒にツイスターゲームをするなど、好意的に接してくれる。毎回色違いのリボンをつけている。
- 赤地 茂蔵
- 演 - 下川辰平
- 赤地の父。妻を亡くして以来、男手一つで赤地を一人前に育て上げた。また、以前に海難事故で死亡し、そのときに息子である赤地に生き返らせてもらったのだという。現在は車椅子での生活を余儀なくされている。好物は大福。
- 京 明日香
- 演 - 杉本彩
- 日本一の書店である京國屋書店の社長夫人。美人でスタイルも良く、大人の女性の色気を漂わせる。常に両脇に男たちを従えている。上田に対し、魯人老人ホームの調査を依頼してくる。
- 京 貞子
- 演 - 森康子
- 京家の大奥様。40億円近い京家の資産のほとんどの名義を持つ、通称「40億のおばあちゃん」。
episode 4 死を招く駄洒落歌
茨城県水行座村(すいぎょうざむら)にある平安時代から続く和歌の名家、亀山家。その亀山家の屋敷が人手に渡ることになるが、屋敷内で「決しては開けてはならない“いちまつ模様”の扉」があるという。その部屋を開けると死人が必ず出ると言われたために、亀山家の顧問弁護士である松村は上田にその部屋を開けるために証人として来て貰いたいと依頼する。
死ぬと言われびっくりした上田は奈緒子を「亀山家が名家で報奨金があるかもしれない」と釣って、奈緒子と共に亀山家に訪れる。奈緒子と上田がその開けてはならない扉を開けてから亀山家の人間が次々と死ぬことになり、二人は亀山家に起きた殺人事件の謎解きを行うことに。
- 亀山 千鶴
- 演 - 羽田美智子
- 亀山鶴子直系の孫娘(長女)。両親(父;亀山 鶴一郎、母;亀山 鶴代)は既に他界している。現在は鶴子に代わり、亀山家のことを取り仕切っている。そして上田が一目惚れし、目から星が流れてしまうほどの美人。また手先が器用で、同時に千里と千春2人の化粧(けわい)が出来る。少々ズレた感性の持ち主のようで、上田に「可愛い」を連発する。
- 亀山 鶴子
- 演 - 由起艶子
- 亀山家当主。現在は危篤で昏睡状態だが、由緒ある旧家のため、彼女の許可がないと物事が進まない。千鶴曰く「5日寝て2日起きて1週間を過ごす」とのことである。
- 亀山 千里
- 演 - 宝積有香
- 千春とは双子の姉妹で千鶴の妹(次女)。プライドの高さは文子に匹敵するほど。いつも黒系統の服を身につけている。哲也に対して、積極的にアピールをしている。
- 亀山 千春
- 演 - 井上碧
- 千鶴・千里の妹(三女)。ブスという言葉に敏感。いつも赤系統の服を身につけている。千里とは違い、陰ながら哲也にアプローチを繰り返している。
- 亀山 清三郎
- 演 - 黒部進
- 鶴子の息子(三男)。亀山家存続に力を入れており、特に藤二郎へのライバル心が強い。息子の哲也に対し、日々厳しく和歌の指導を行っている。なぜかオネエ口調。向上心の高まりを表現する際には「ジュワッチ!」と発言する(哲也曰く「もうジュワッチはやらないと約束した」らしい)。
- 亀山 文子
- 演 - 山口美也子
- 清三郎の妻。時折言葉のアクセントがズレる癖がある。見た目には夫を支える貞淑な女性に見えるが、麗香からは「義姉さんのお腹の中は真っ黒だから」と言われている。世間との交わりを頑なに拒絶し、プライドの高さは群を抜いている。
- 亀山 哲也
- 演 - IZAM
- 清三郎・文子の一人息子。毎日父から厳しく和歌の指導を受けている。千里と千春から好かれている。由緒ある亀山家の人間にもかかわらず、なぜか金髪ヴィジュアル系(菊池からも「ヴィジュアル系の人」と言われる)。
- 亀山 藤二郎
- 演 - 丸岡奨詞
- 鶴子の息子(次男)。亀山歌の才能は現一族の中で一番と言われている。実は3年前にある女性と恋に落ち、一族が強引に仲を引き裂いた結果、その女性は自殺したという。闇十郎の存在を強く信じている。
- 亀山 麗香
- 演 - 岡まゆみ
- 鶴子の娘(長女)。夫の宏に厳しく接し、完全に尻に敷き、顎でコキ使っている。思ったことを何でも口にしてしまう毒舌家。なぜか彼女が叫ぶと画面が激しく揺れる。亀山家の財産の行方を気にして帰省して来た。
- 亀山 宏
- 演 - 入江雅人
- 麗香の夫。亀山の名を残すために婿養子になる道を選択した(麗香には非常に腰が低い)。一方で突如「〜っすか!」と語尾が激しく変化したり、時折自身を「ミー(Me)」と称すなど謎の言動が目立つ。
- 松村 弁
- 演 - 松澤一之
- 茨城県水戸市の弁護士で、亀山家の顧問でもある。「“いちまつ模様”の扉」を亀山家の人間が見守る中で開けて欲しいと上田に依頼してくる。上田の大ファンであり、彼の著作物のタイトルの韻にも気がついていた。
- 亀山 闇十郎
- 演 - 神雅喜
- 亀山家の先祖で、江戸時代の人物。その超能力は強大で、亀山家で1番といわれた程。和歌で天変地異を鎮めたりもしたそうだが、ある遊女と会っている間に不穏な最期を遂げる。「“いちまつ模様”の扉」に封印されているらしい。
- 藤二郎の元恋人
- 演 - ダンプ松本(写真出演)
- 藤二郎と付き合っていたが、仲を引き裂かれたため3年前に自殺。
- ガッツ石まっ虫
- 演 - ガッツ石松
- 蛾眉村の虫で、甘い物好き。
episode 5 念で物を生み出す女〜黒門島の謎II
茨城県音玉郡御獅舞村(おしまいむら)という村には長谷千賀子という占い師が住んでいた。長谷千賀子は占い師として村で崇められたが、学者にインチキだと言われ村から去ることに。
それから十数年後、村に帰ってきた長谷千賀子は占いの力を強化したと言い村に居座る。村の権力者である金井源三は息子に命じて彼女を追い出させようとしたが、逆に息子が行方不明になってしまう。それを聞いた村の中学校教師の北見は、尊敬する上田のもとに相談に訪れる。上田は奈緒子を誘い、長谷千賀子と対決することに。しかし、その裏ではある人物達がこの事件とは別に奈緒子を狙っていた。
- 長谷 千賀子
- 演 - 大谷直子
- 25年前に、学者から「インチキだ」と言われ、村を追われた女性(その時には子供を妊娠していたが、夫(加瀬竜彦)は病没してしまう)。最近、自らに秘められた力をパワーアップさせたと主張し、村に戻って来た。念で物質を実体化することが出来ると豪語。
- 岸本 誠一
- 演 - 成宮寛貴
- 金井家召使い。元々は孤児であった。金井家から執拗に虐げられている。特に金井家の金庫の金が無くなった事件以降、その風向きはますます強くなっている。
- 金井 源三
- 演 - ガッツ石松
- 村一番の権力者(金井家の人間は岸本以外、基本的に派手)。乱暴者としても有名。顔はガッツ石まっ虫に似ている。
- 金井 民代
- 演 - 鷲尾真知子
- 源三の妻。息子が行方不明になっていることや、千賀子が引き起こす事件などでヒステリックになっている。夫同様、かなり派手な服装をしている。
- 金井 省吾
- 演 - 久保田篤
- 源三・民代の息子。父同様に、乱暴者として有名。村から千賀子を追い出そうとして討伐隊と共に千賀子の元へと向かったが、その途中で行方不明になってしまう。
- 北見 紀明
- 演 - デビット伊東
- 村の中学教師。上田に省吾失踪事件について依頼してくる。また、上田を敬愛しているという(服装、メガネ、口癖をマネするなど、かなり徹底している)。
- 南方 熊作
- 演 - 六平直政
- 黒津分家の使者。里見の監視を命じられており、奈緒子の身柄をネタに里見にある要求を突きつける。
- 黒津 菊雄
- 演 - でんでん
- 黒門島の黒津家の分家の人間。自分の周りの親族を同級生も含めて紹介する律儀な性格。
- 黒津 康男
- 演 - つぶやきシロー
- 黒津家の分家の人間で黒津菊雄の従兄弟。つぶやき声で仲間に指示を与える。自分をクエンティン・タランティーノ似だと思っている。
- 大城 智
- 演 - 樋渡真司
- 沖縄県警刑事・警部補。黒門島に駆けつけた。
放送日程
各話 | episode | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | episode 1 | 2003年10月16日 | 密室の謎 言霊で人を操る男 | 蒔田光治 | 堤幸彦 | テンプレート:Color |
第2話 | 10月23日 | 言霊で人を操る男…解決編 | 16.7% | |||
第3話 | episode 2 | 10月30日 | 不可能犯罪の謎〜瞬間移動の女 | 木村ひさし | 13.9% | |
第4話 | 11月テンプレート:06日 | スリットに潜む罠〜瞬間移動の謎解決編 | 13.9% | |||
第5話 | episode 3 | 11月13日 | 新展開!…絶対死なない老人ホームの謎 | 林誠人 | 丸毛典子 | 15.5% |
第6話 | 11月20日 | 絶対に死なない老人ホームの謎〜解決編 | 17.0% | |||
第7話 | episode 4 | 11月27日 | 死を呼ぶ駄洒落歌〜旧家の呪いに潜む謎 | 蒔田光治 | 堤幸彦 | 15.9% |
第8話 | 12月テンプレート:04日 | 死を招く駄洒落歌の謎〜解決編 | 14.6% | |||
第9話 | episode 5 | 12月11日 | 〜最終章〜念で物を生み出す女 | 17.3% | ||
最終話 | 12月18日 | 解かれた封印 霊能力の真実 | テンプレート:Color | |||
平均視聴率 15.6%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
- episode5前編(第9話)の冒頭で、奈緒子のアパートの住人役で、オープニングナレーションを担当している声優の森山周一郎がゲスト出演している。
TRICK 新作スペシャル(2005年)
2005年11月13日日曜日、21:00 - 23:14の日曜洋画劇場枠で放送。2006年6月4日、21:00に『トリック まだまだ新作スペシャル』としてアンコール放送。視聴率は24.7%。さらに、新作スペシャル2の放送に合わせて、2010年5月15日の14:58より製作局のテレビ朝日を除いて一部系列局等で、2度目の再放送が行われた。その際の番組名は「TRICK 新作スペシャル(再)」。
あらすじ
ヒット本を多数出版する売れっ子占星術師、緑川祥子。その占い師が生放送の番組で上田次郎ら大学教授4人と対決することに。その放送中に加藤という男が緑川祥子に騙されたと因縁を付けてきた。そこで緑川祥子は占星術でその男を占った所、その男は番組中に寿命が終わり死ぬと予言し、緑川祥子の予言通りに加藤は番組中に心臓発作で死ぬことになる。それを目撃し困った上田と大学教授らは緑川祥子の記念館がある富市山村(とみいちやまむら)で緑川祥子と対決することに。奈緒子は一度は上田の誘いを断るも、アパートから家賃滞納を理由に追い出され、結局上田の誘いに乗り同行する。
ゲスト
- 緑川 祥子
- 演 - 名取裕子
- ヒット本を多数出版している、売れっ子占星術師。テレビ番組で上田らと対決する際に、今まで世間に公表したことがない裏の占星術があると主張し、その中の暗黒厄年という厄年さえ抜け出せば良いという。人の死ぬ運命が占えるとも宣言した。モットーは「占いで表なし(占いには、裏も表もないということ)」である。
- 大柴 邦夫
- 演 - 西村雅彦
- 祥子の助手。実は上田と張り合うほどの武術の使い手。柔道、剣道、空手、書道、そろばん、合わせて20段だという。
- 岸田 敦子
- 演 - AKINA
- 祥子に暗黒厄年から抜けさせてもらうように頼みに来た女性。通称「暗黒少女」。
- 福澤 慶
- 演 - 大和田伸也
- 三田日吉大学教授。上田らとテレビ番組で祥子と対決する。過去に新島・大隅と共に、ゴミを燃料に変える電池の開発を行ったことでも知られている。座るときには「よっこい庄一」と発言する。名前の由来は慶應義塾大学と創設者の福沢諭吉。
- 新島 同志
- 演 - 本田博太郎
- 今出川大学教授。上田らとテレビ番組で祥子と対決することに。祥子の力はイカサマだと主張し、今回の対決には懐疑的である。名前の由来は同志社大学と創設者の新島襄。
- 大隈 早大
- 演 - 小木茂光
- 高田馬場所沢大学教授。上田らとテレビ番組で祥子と対決する。緊張すると無性に甘いものを欲するため、常に金平糖を持ち歩いている。名前の由来は早稲田大学と創設者の大隈重信。
- テリーいたう
- 演 - テリー伊藤
- 祥子と上田らを対決させる番組の司会者。
- パレオ・れいこ
- 演 - すほうれいこ
- 祥子と上田らを対決させる番組のアシスタント。漢字がろくに読めず、番組中にテリーから何度も注意される。祥子に「86年後に中山競馬場で馬に蹴られて死ぬ」と予言された。
- 加藤
- 演 - 岩尾万太郎
- 祥子の占星術がインチキだと因縁を付けた男性。番組中に祥子から「番組終了までに心臓麻痺で死ぬ」と宣告され、その通りに死亡してしまう。
- 神部 明
- 演 - なすび
- 子供を欲しがっている夫婦。里見に男女のどちらが生まれるかを占ってもらった。その後、池田荘に住もうと池田ハル夫婦の元を訪れた。
- 神部 知世
- 演 - 田所二葉
- 神部の妻。
スタッフ
TRICK 新作スペシャル2(2010年)
2010年5月15日土曜日、21:00 - 23:06の土曜ワイド劇場枠で放送。ハイビジョン制作。『劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル』の1週間前の出来事として描かれている。登場人物、ストーリー等「悪魔の手毬唄」のオマージュ的な部分が多い。視聴率は17.4%(関東地区)。小説版では、「死を呼ぶ子守唄」の副題が追加されている。
あらすじ
「契り祭り(ちぎりまつり)」と呼ばれる祭りの中で、両想いの男女が好きな人の体の一部を包めた紙を、山頂にある巨岩の縄に縛ると恋が成就し、片想いだと想った相手が3日以内に死を遂げる言い伝えがあるという岡山県望星郡一夜村(ひとよむら)。その祭りが今回40年振りに行われるため、一夜村の名家の息子の西園寺誠一はその風習が迷信だということを証明してほしいと上田に依頼してくる。奈緒子はそんな上田に言葉巧みに誘われ、上田と共に一夜村を訪れるが、上田には奈緒子を実験台にしようという思惑があった。そんな折、一夜村に東崎彩乃と名乗る女性がやってくる。西園寺家に恨みを抱く彩乃は西園寺家への復讐を宣言。そして祭りが始まった時、次々と惨劇が始まる。それは彩乃が口ずさむ子守唄になぞらえていた。
ゲスト
- 東崎 彩乃
- 演 - 浅野ゆう子
- かつて、西園寺家と二分する勢力を築いていた東崎家の長女。20年前、夫と息子を松子が雇った祈祷師に呪い殺され、村を追われた過去を持つ。その後、ある霊能力者の下で修行した事で人を呪い殺す力を身につけ、20年前の復讐のために村へ舞い戻ったのだという。歌唱力に長け契り祭ののど自慢大会に飛び入りで参加した際には審査員の秋元康に98点と絶賛された。
- 西園寺 松子
- 演 - 手塚理美
- 村の名家・西園寺家の現当主。かつて祈祷師に彩乃の夫と息子に呪い殺させ、東崎家を村から追い出した事で現在は一大勢力を築いている。地盤を固めるために誠一の政略結婚を進めようとしている。
- 西園寺 誠一
- 演 - 永山絢斗
- 松子の息子。上田に「契り祭り」の真偽を確かめるように依頼する。麗子という許嫁がいながらも、恭子と密かに付き合っている。古風な喋り方をする。
- 小松 恭子
- 演 - 高橋真唯
- 誠一の恋人。誠一の婚約者の存在や「契り祭り」のことを気に掛けながらも、一途に誠一と愛し合っている。
- 佐々木 菊枝
- 演 - 美波
- 誠一の幼馴染。誠一に対する想いが強く、巧妙な細工を仕掛けてまでも「契り祭り」で誠一と結ばれようと画策している。
- 石坂 麗子
- 演 - 逢沢りな
- 石坂家の一人娘で誠一の許嫁。自分の大量の髪を「契り契り岩」に結ぶ紙に巻こうとする程、誠一に好意を寄せている。
- 石坂 久仁子
- 演 - 山下裕子
- 麗子の母。夫は政界に顔が利き、県議会議員選挙にも立候補する予定。なぜか麗子と揃いの服を身につけている。
- 坂上 方庵
- 演 - 酒井敏也
- 祈祷師。20年前に松子に雇われ、夫と息子に呪いを掛けて殺した。彩乃が現れた今回も松子に雇われ、彩乃に呪いを掛けようと儀式を始める。
- 亀井 旅子
- 演 - 濱田マリ
- 村の旅館「亀の屋」の女将。なぜか休暇で村を訪れていた矢部に好意を抱き、「契り祭り」で結ばれようと画策する(旅子曰く「(矢部は)亡くなった夫に、よく似ている」とのこと)。
- 恩田 洋三
- 演 - 下條アトム
- 村の診療所の医師。20年前に彩乃の夫と息子の検視を担当しており、事件を紐解く秘密を知っている様子。
- 岡村 吾一
- 演 - おかやまはじめ
- 村の巡査。休暇中の矢部と秋葉の案内役を務める。
- 東崎 彦助
- 演 - 鈴木一真
- 東崎家へ婿入りした彩乃の夫。村一番の色男だがとにかく女癖が悪く、彩乃以外の何人もの女性と浮名を流していたプレイボーイだった。
- 秋元康 - 本人
- 契り祭りのど自慢大会で審査委員長として参加。謝礼として大金を懐に入れた。
- 横森良造 - 本人
- 契り祭りのど自慢大会のアコーディオン伴奏として参加。
- 花やしきの興行主
- 演 - 大竹まこと
- 奈緒子がマジックを披露する舞台の興行主。前シリーズ同様奈緒子をクビにする。
- のぶ
- 演 - 森本のぶ
- 一夜村青年団、契り祭りのど自慢大会でのぶと紹介され、「ポケベルが鳴らなくて」を熱唱する。
- くす
- 演 - 棚橋ナッツ
- 一夜村青年団、契り祭りのど自慢大会でくすと紹介され、「ポケベルが鳴らなくて」を熱唱する。
スタッフ
TRICK 新作スペシャル3(2014年)
2014年1月12日日曜日21:00 - 23:10の日曜エンターテインメント枠で放送[8]。『トリック劇場版 ラストステージ』の前日譚として描かれている。登場人物などから『犬神家の一族』のオマージュ的部分が見られる。今作に出演している石田太郎は放送前に急死しておりTVドラマにおける石田の遺作となった。 テンプレート:節スタブ
あらすじ
上田は、水神達郎という大手メーカー社長主催の講演会を行っていた。彼の実家の当主が亡くなり、遺言状を開封するため、講演会に来ていた奈緒子と共に長野県水里郡尾古溝村(おこみぞむら)の水神家へ向かうことに。そこには呪いが掛けられたとされる財宝の在処のヒントが入ったとされる箱があった。箱を開けてから、次々に水神家の人間が謎の死を遂げる。
ゲスト
- 水神 華絵
- 演 - 飯島直子
- 水神家の三女。水神家の次期当主を息子の明にしようと目論んでいる。使用人の千佳子が明と親しくしているのを良く思っていない。
- 水神 月子
- 演 - 藤田朋子
- 水神家の次女。総合病院で理事をしている。1年前に釣りに出かけ、事故で亡くなったとされている息子の敦志が今でも生きていると思っている。
- 水神 幸代
- 演 - 国生さゆり
- 水神家の長女。達郎の妻。VALENTINEKISSの財布を愛用している。昔から弁護士の佐伯とイチャイチャしている。
- 水神 明
- 演 - 福士蒼汰
- 華絵の息子。喋る時に両手を前に出す癖があり、華絵からやめるよう言われている。
- 藤崎 千佳子
- 演 - 朝倉あき
- 水神家の使用人。
- 佐伯 幸三
- 演 - 上條恒彦
- 水神家に長らく仕える弁護士。財産の管理を任されている。
- 高橋
- 演 - ケーシー高峰
- 水神家の主治医。
- 神主
- 演 - 石田太郎
- 尾古溝村の神社の神主。
- 水神 公望
- 演 - 草薙良一
- 水神家当主。
- 水神 修介
- 演 - 森岡豊
- 華絵の夫。現職の県議会議員。次の選挙は危ないとのこと。また御手洗警視総監とはごくごく親しい関係にあるとのこと。
- 水神 達郎
- 演 - 冨家規政
- 幸代の夫。大手アパレルメーカーの社長。今回の事件で奈緒子と上田を招いた張本人。
- 水神 冬子
- 演 - 松岡恵望子
- 幸代の娘。タチの悪い男にだまされて借金をして達郎が肩代わりしたらしい。
- 武本 幸吉
- 演 - 丸山智己
- 尾古溝村の駐在所の巡査。死体を見ると極度に怯える。
- 赤沼 菊恵
- 演 - 栗原瞳
- 水神家の当主・公望の愛人。2人の間に子供がいる事を知った水神家の三姉妹に押しかけられた後、自殺を図る。
- 興行主
- 演 - ぼんちおさむ
- 奈緒子がマジックショーを行う花やしきのステージの興行主。シリーズ同様奈緒子をクビにする。
- 兄弟マジシャン
- 演 - 山上兄弟
- 奈緒子の後にステージに登場。奈緒子を上回るマジックを披露し観客を沸かせる。
- コミューンの人
- 演 - なすび
- 尾古溝村の巨根湖(おおねっこ)の畔で「奇跡のミサンガ」を売っている商人。
スタッフ
スタッフ
- 脚本 - 蒔田光治、林誠人、太田愛、福田卓郎
- 演出 - 堤幸彦、保母浩章、大根仁、木村ひさし、鬼頭理三、丸毛典子
- 音楽 - 辻陽
- チーフプロデューサー - 桑田潔(テレビ朝日)
- プロデューサー - 蒔田光治、山内章弘(東宝)
- 制作プロダクション - オフィスクレッシェンド
- 製作 - テレビ朝日、東宝
主題歌
オープニングテーマ
- 「Mystic Antique」(第1シリーズ - 劇場版2)
- 作曲:辻陽
- 「Mystic Antique (2010Version)」(新作スペシャル2、劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル、新作スペシャル3、トリック劇場版 ラストステージ)
- 作曲:辻陽
エンディングテーマ
- 「月光」(トリック、トリック劇場版、トリック劇場版 ラストステージ)
- 作詞・作曲・歌:鬼束ちひろ、編曲:羽毛田丈史
- 「流星群」(トリック2)
- 作詞・作曲・歌:鬼束ちひろ、編曲:羽毛田丈史
- 「私とワルツを」(木曜ドラマ トリック)
- 作詞・作曲・歌:鬼束ちひろ、編曲:羽毛田丈史
- 「ラッキー・マリア」(トリック新作スペシャル、トリック劇場版2)
- 作詞:Yoko Aki、作曲:Pietro Mascagni、歌:Joelle(ジョエル)
- 「月恋歌」(劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル、トリック新作スペシャル2)
- 作詞:熊谷育美・尾上文、作曲・歌:熊谷育美
- 「いつかきっと」(トリック新作スペシャル3)
- 作詞:ティーナ・カリーナ・大門由果、作曲:bansei.、歌:ティーナ・カリーナ
劇場版
いずれも東宝配給で公開された。
- トリック劇場版(2002年11月9日公開)
- トリック劇場版2(2006年6月10日公開)
- 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル(2010年5月8日公開)
- トリック劇場版 ラストステージ(2014年1月11日公開) - シリーズ完結編。
補足
- 各登場人物のコンプレックス
- ネタの中でも重要なアクセントとなっている「登場人物の肉体的特徴」については、最初に奈緒子の設定が「マジシャンで、謎解きが出来て…」だと面白くないことから「ある部分が貧しい」との設定が生まれ、上田の「ある部分がデカイ」はそれと対の形で考え出された。また矢部のカツラについては、生瀬勝久の方から舞台との関連で「ズラ刑事」を逆提案されて誕生したと収録後に行われたTRICK座談会にて堤が述べている。
- この作品のヒットで、「仲間は貧乳」「阿部は巨根」というイメージが付いてしまい、堤は心から反省しているという[9]。
- オープニングの卵
- ドラマや映画のオープニングでお馴染みのテーマ曲と共に卵が割れる映像があるが、中の黄身はシリーズ毎に奇抜な色をしており(1は黄緑、2は紫、劇場版は青、木曜ドラマは金、新作スペシャルは黒)、劇場版2ではしゃべるヒヨコ、劇場版3では鶏、新作スペシャル2では宙に浮く卵が、新作スペシャル3では奈緒子と上田の人形が、劇場版4では奈緒子と上田本人が孵っている。TRICK2超完全版DVDに収録のスペシャルコンテンツのメニュー画面では、桃や灰色といった様々な色をした黄身も出てくる。
- エンディングのタイトルバック
- 連続ドラマシリーズの最終回以外で、エンドロールと主題歌をバックに流れる映像。シリーズごとに異なるが、画面の端が額縁のようなデザインになっている所は共通している。各シリーズのDVDには、特典映像として字幕テロップを抜いた映像が収録されている。
- 第1シリーズは、2人の乳幼児がそれぞれ裸体の成人男女となり、最後は白骨化していくというような映像。
- 第2シリーズは、時間が経つに連れ林檎や枯葉、トランプのカード、「TRICK2」の文字などが顔のパーツとなっていき、透明な人の頭部の像を形成していく映像。この像はCGではなく氷を使った実物で、氷の像が溶けていく様子を撮影した後に逆再生されている。
- 第3シリーズは、額縁の中で女性が踊りを踊っている映像。鏡に映したようになっており、2人の女性が対称的に踊っているように見える。途中からは4人になり、最後は2人の女性が接吻をしているような映像で終わる。
- やむ落ち(やむ落)
- DVDでは、オンエアされなかったカットを「やむなく落としたカット集」(通称「やむ落ち(やむ落)」)として収録している。第1シリーズでは本編と別に収録されていたが、第2シリーズでは「やむ落ち」を本編に全て復元した「超完全版」として収録(VHSはTVオンエア版となっている)。更に第3シリーズでは「腸・完全版」と「放送版」の2枚のディスクをひとつのパッケージに同梱するという作りになっている(ただし、レンタル版は放送版ディスクのみとなっている)。
- 第3シリーズの腸・完全版ディスクには「やむ落ちげきじょう」という隠し映像が見られる。1 - 5巻各ディスクに1つ収録されている。見るにはある一定の画面でリモコンのボタンを押す、パスワードを入力するなどの条件がある。
- 放送スタート前のタイトル
- 『TRICK』放送開始前は、ドラマタイトルが「最後の審判」という名前で放送ギリギリまで企画が進行していた。そのためテレビ雑誌では名前が「最後の審判」として載っていたこともある[10]。他にも、「山田と上田」という案も出ていた。
関連商品
ホームメディア
テレビドラマ版
- TRICK(DVD/VHS)
- DVDは全5巻で、本編と「やむなく落としたカット集(通称やむ落ち)」を始めとした特典映像を収録。VHSは全4巻で、本編のみの収録。
- DVDは、本編は1巻 - 3巻に1エピソードずつ、4巻にはエピソード4とエピソード5前半、5巻にはエピソード5後半と座談会が収録されている。VHSは、4巻にエピソード4・エピソード5が一緒に収録されている。
- 連続ドラマシリーズで唯一DVDボックスセットがないが、TRICK2超完全版DVDボックスセットに全巻収納可能となっている。
- TRICK2 超完全版(DVD)・TRICK2(VHS)
- DVD・VHS共に全5巻。各巻に1エピソードずつ収録。
- DVDは各巻単品と、DVDボックスの2形態で発売。TVでは放送されなかった未公開シーン「やむ落ち映像」を本編に完全復元した「超完全版」として収録。VHSはTV放送版を収録。
- TRICK 〜Troisième partie〜 腸・完全版(DVD2枚組)
- 全5巻。各巻1エピソード収録。
- セル版は各巻単品と、DVDボックスの2形態で発売。DISC1にはカットされたやむ落ち映像を本編に完全復元した「腸・完全版」を、DISC2にはTV放送版を収録。レンタル版はDISC2のみとなっている。
- TRICK 新作スペシャル(DVD2枚組)
- DISC1には本編、DISC2にはやむ落ち映像を演出の堤幸彦がベストテン形式にして発表する「やむ落ちランキング」を始めとした特典映像を収録。レンタル版はDISC1のみとなっている。
- TRICK大感謝祭 どんと来い、デフレBOX(DVD3枚組)
- TRICKからepisode 1「母之泉」、TRICK2 超完全版からepisode 5「妖術使いの森」、TRICK 〜Troisième partie〜 腸・完全版からepisode 1「言霊で人を操る男」を3本セットで収録。
- TRICK 〜Troisième partie〜 腸・完全版は、DISC1のみとなっている。
- 警部補 矢部謙三 DVD-BOX(DVD4枚組)
- セル版は全4巻で、各巻単品ではなくボックス仕様のみ。1〜3巻に本編を2話ずつ収録。4巻は特典ディスクとなっている。レンタル版は特典ディスクを除く全3巻となっている。
- TRICK 新作スペシャル2(DVD2枚組)
- DISC1には本編、DISC2には「乳(ニュー) やむ落ちの部屋」を始めとした特典映像を収録。レンタル版はDISC1のみとなっている。
- 警部補 矢部謙三2 Blu-ray&DVD-BOX(Blu-ray/DVD各5枚組)
- セル版は全5巻で、各巻単品ではなくボックス仕様のみ。1〜4巻に本編を2話ずつ収録。5巻は特典ディスクとなっている。レンタル版は特典ディスクを除く全4巻となっている。シリーズ初のBlu-ray版もリリースされる。
- TRICK 母之泉篇 腸完全版(Blu-ray/DVD)
- シーズン1のエピソード1である「母之泉」を、初収録となる未公開映像を加えて再編集したディレクターズカット版。
劇場版
- TRICK 劇場版 超完全版(DVD2枚組)
- DISC1には本編の他やむ落ち映像、DISC2には特典映像を収録。レンタル版はDISC1のみとなっている。
- 後にDISC1のみの「通常版」が、劇場版2のDVDと同時発売された。
- TRICK 劇場版2 超完全版(DVD2枚組)
- DISC1には本編、DISC2には特典映像を収録。同時発売された「通常版」及びレンタル版は、DISC1のみの収録となっている。
- 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル 超完全版(DVD2枚組)
- DISC1には本編、DISC2には特典映像を収録。同時発売された「通常版」及びレンタル版は、DISC1のみの収録となっている。
- TRICK 劇場版(Blu-ray)
- TRICK 劇場版2(Blu-ray)
- 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル(Blu-ray)
- これまでの劇場版3作をBlu-ray化。それぞれ本編のみの収録。
- トリックの青いやつ -劇場版トリック超完全版Blu-ray BOX-(Blu-ray6枚組)
- 劇場版3作をBlu-ray化したボックスセット。本編ディスクと特典ディスク各3枚の計6枚組。
その他
- トリック 堤幸彦演出研究序説(DVD/VHS)
- 広報人 矢部謙三 TRICK劇場版2 公開記念講演会(DVD)
- 警部補一代 〜劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル ナビゲートDVD〜(DVD)
サウンドトラック
トリック オリジナル・サウンドトラック
オープニングテーマ『Mystic Antique』を始め、劇中で流れる曲を全24曲収録したサウンドトラック。作曲は全て辻陽。
第1シリーズ第1話の最後に霧島澄子が発した声や、鬼束ちひろの楽曲『月光』のドラマオンエアバージョンやピアノによるインストも収録されている。
収録曲
- Mystic Antique
- Cold Leading
- 自分勝手な女
- Moon Water & Flower
- His Alias Is
- Naked Japanese Dancer
- 海馬の戯れ言
- B.C. 230
- 12th Circle
- Orient×Occident
- Gentle Dreams (Tribute to Luster)
- T.O.T. (Trick on Tonic)
- Primitive or Abstract?
- 理不尽なダイアログ
- 月光 (Solo Piano)
- 迷路を抜けられるのは誰か?
- One Ahead System
- 黄泉の国の永遠の…
- 逡巡と困惑
- Clock Speed Nard
- Antique Mystic
- Feared Cat
- Voice(ボーナストラック1)
- 月光 〜TV86〜 / 鬼束ちひろ(ボーナストラック2)
TRICK 10th Anniversary Memorial SOUNDTRACK
オンエア開始から10周年を記念して発売されたサウンドトラック。2枚組で全50曲収録。
前作に収録された曲も一部再収録されているが、今作には既存の曲の別アレンジ版、これまで劇中で使われていたが今回初収録となる曲、新作スペシャル2と劇場版3で初めて使用された新曲も収録されている。更には『警部補 矢部謙三』のメインテーマ、鬼束ちひろが担当した主題歌「月光」「流星群」「私とワルツを」も収録されている。
Disc 1
- Fight! A tortoise is your friend?
- Cold Leading
- 禍の森
- Gentle Dreams(ピアノ版)
- Magic or Trick?
- 12th Circle
- One Ahead System(ピアノ版)
- B.C.230
- ペイズリーダンス
- 理不尽なダイアログ
- Orient×Occident
- 機械式トリック
- 即興でない即興曲
- 迷路を抜けられるのは誰か?
- Infant
- His Alias Is
- まだらの紐
- T.O.T.(ピアノ連弾版)
- Insect Powder
- Primitive or Abstract?
- Paradise Paradox(ピアノ版)
- Clock Speed Nard
- 月光(ピアノ版)
- 流星群 / 鬼束ちひろ
- 私とワルツを / 鬼束ちひろ
Disc 2
- Mystic Antique (2010Version)
- 神経衰弱
- 自分勝手な女
- 浮遊
- 海馬の戯れ言
- B.C.230(ピアノ版)
- 逡巡と困惑
- Orient×Occident(ピアノ版)
- Moon Water & Flower
- 12th Circle(ピアノ版)
- Paradise Paradox
- Gentle Dreams (Tribute to Luster)
- One Ahead System
- Black Zone
- Naked Japanese Dancer
- Ghost Note
- 黄泉の国の永遠の…
- Feared Cat
- East-West
- Clock Speed Nard(ピアノ版)
- 警部補…だったのか?矢部謙三!
- Boody Trap
- Detective or Destructive?
- Mystic Antique(ピアノ版)
- 月光 / 鬼束ちひろ
関連書籍
小説版
- ノベライズ
- 角川書店より、それぞれ単行本・文庫での刊行(「新作スペシャル」、「矢部謙三」は文庫版のみの刊行。「霊能力者バトルロイヤル」のみ角川つばさ文庫版も刊行)。ドラマとは展開が若干異なる部分があり、ドラマにおける一部の「やむ落ち」のシーンも加えられている。
- TRICK - トリック the novel
- TRICK2
- TRICK 劇場版
- TRICK - Troisième partie
- TRICK 新作スペシャル
- TRICK 劇場版2
- 劇場版TRICK 霊能力者バトルロイヤル
- TRICK 新作スペシャル2 死を呼ぶ子守唄
- 警部補 矢部謙三
- TRICK 劇場版 ラストステージ
- オリジナルストーリー
- 中学生時代の奈緒子と、物理学者になる前の上田の物語。講談社より単行本が発売(ISBN 978-4-06-216231-9)。
漫画版
- TRICK the comic
- TRICK2 the comic
- 角川書店、監修 - 堤幸彦、原作 - 蒔田光治・林誠人、漫画 - 西川淳
その他の書籍
- シナリオ本
- トリック シナリオ
- トリック2 シナリオ
- 「トリック劇場版2」シナリオ・ガイドブック
- オフィシャル本
- トリック完全マニュアル
- いつの間にやらまるっと10周年!トリック大感謝祭オフィシャルBOOK
- 「トリック劇場版 ラストステージ」公開記念! さよなら!トリック 公式パーフェクトBOOK
- 上田次郎の著書
- 日本科学技術大学教授上田次郎のどんと来い、超常現象(著・上田次郎 ISBN 4054017622)
- 日本科学技術大学教授上田次郎のどんと来い、超常現象 V・I・P用
- 日本科学技術大学教授上田次郎のどんと来い、超常現象 2010
- 日本科学技術大学教授上田次郎のなぜベストを尽くさないのか(著・上田次郎 ISBN 4054025285)
- 上田次郎のエレキテル
- 日本科学技術大学教授 上田次郎の人生の勝利者たち(著・上田次郎 ISBN 4054059015)
- 山田奈緒子の著書
- 超天才マジシャン・山田奈緒子の全部まるっとお見通しだ!(著・山田奈緒子 ISBN 4847015398)
- 超天才マジシャン山田奈緒子の全部すべて、まるっとスリっとゴリっとエブリシングお見通しだ!(著・山田奈緒子 ISBN 4847016629)
- 山田奈緒子フォトブック 〜Naoko Yamada in TRICK〜
- 楽譜
- TRICK ピアノアルバム
- その他
- TRICK 旅行版(JR西日本)
ゲーム
テンプレート:Infobox 2010年5月13日にコナミデジタルエンタテインメントよりニンテンドーDS用ソフト『TRICK DS版 〜隠し神の棲む館〜』が発売された。オリジナルストーリーの推理アドベンチャーで、開発はワークジャム。登場人物はイラストで描写される(山田奈緒子や上田次郎などメインの登場人物は、ドラマでの容姿や雰囲気程度まで似せている位で、オリジナルのタッチで描かれている)。なお、ゲーム中の楽曲や効果音はドラマで使われたものを再現している。
トリックを解明するための推理は、探索や会話によって入手する様々なカードを組み合わせて解明していくものである。ただし、何の役にも立たないカードや推理のミスリード目的のものもある。
ドラマ版で多用されるパロディめいた語群や地名などはゲームでは特に使われていないが、一部にその要素がある。
ゲーム版ストーリー
久々の仕事の依頼で遊園地でのマジックショーの舞台に立っている山田奈緒子だが、いつもの様に雇い主からクビにされる。
そして、例のごとくアパートでは大家に見つかり家賃の催促をされるのかと思いきや、いつもと様子が何か違う。なんと、大家が言うには奈緒子の家賃3か月分を既に受け取ったとの事。事態がよくわからない奈緒子は自分の部屋に入ると……例のごとく上田次郎が勝手に上がりこんでおり、家賃3か月分を支払ったのは彼の仕業であった。
家賃3か月分の肩代わりに上田は、あるテレビ番組の収録に奈緒子を誘う。
奈緒子と上田はテレビクルー一行と共に山奥にある「水納守村(みなかみむら)」を訪れる。ここには入った人間が死んでしまう「呪いの館」と噂される古い屋敷があるという。噂の真偽を確めるべく館に到着した一行に待ち受けていたのは、恐ろしい怪異だった……。
DS版の登場人物
- 水島 水那子
- 今回、上田に出演依頼をしてきた、テレビ製作会社サンクチュアリ映像の辣腕プロデューサー。今回の企画を一手に取り仕切る。
- 力石 耕太
- テレビクルーのカメラマン。視聴率的においしいと思う出来事には積極的に撮影する。
- 木元 直也
- テレビクルーのAD。いろいろな雑用を任されている。
- 唐沢 公彦
- テレビクルーの照明。
- 藤谷 りお
- テレビクルーのメイク。主に結衣を担当。
- 漆原 京一郎
- 物理学者の上田と対照的な超常現象学者。やたら上田と張り合おうとする。
- 蒼山 結衣
- いわゆる今時のタレントであり、自分のことを結衣と呼ぶ。
- 久米川 日出男
- 評論家。「日本」と「リアル」が口癖。
- パエリア・ムトウ
- コメンテーターであり、オネエ言葉を使う。
- 諸田 岩雄
- 水納守村の村長。東の村を纏めており、テレビクルーにとても協力的。なお、西の村の永塚俊三とは仲が悪い。
- 諸田 富雄
- 村長、諸田岩雄の息子。永塚の娘、由梨絵とは恋仲。
- 永塚 俊三
- 水納守村の元村長。西の村を纏めている。諸田と違い、テレビクルーには非協力的。諸田とは仲が悪い。
- 永塚 由梨絵
- 元村長の永塚俊三の娘。諸田の息子、富雄とは恋仲。
- 椛山 月山
- 館を代々管理している神社の神主。霊能力を持っていると吹聴しているが、村人は信じていない。
- 霊能力者A・B・C
- いかにも胡散臭い霊能力を持つ三人だが……?
- 雑賀 重吉
- 水納守村で唯一の診療所を営む医者。
- オヤカタ様
- 100年前、呪いの館に住んでいたとされる人物。
- 真奈
- 遊園地で奈緒子の出番を奪った少女マジシャン。
脚注
外部リンク
- さよなら!トリック祭り!!
- 祝!十周年 TRICK大感謝祭
- TRICK 新作スペシャル2
- トリック 新作スペシャル3
- TRICK -劇場版- ラストステージ
- TRICK DS版 〜隠し神の棲む館〜
- 上田次郎オフィシャルブログ「天才の私から君へ」Powered by Ameba
- ↑ ロゴではKの文字が左右反転。
- ↑ 例を挙げると、「母之泉」の霧島澄子は教祖として行った様々な現象を奈緒子と上田によって科学的に解明されたものの、本人は本物の読心能力があると自負しており(本人曰く、教祖となって人を騙すようになったのは津村にそそのかされたためである)、死に際に奈緒子の幼少期の記憶を詳細に語った。
- ↑ TRICK -劇場版- ラストステージ、2013年7月5日閲覧。
- ↑ TRICK 新作スペシャル3、2013年11月24日閲覧。
- ↑ 書道教室の場面で必ず言っているイメージがあるが、実際、この台詞の初出はテレビドラマ第1シリーズの最終エピソードである。
- ↑ 劇場版 トリック ラストステージ
- ↑ 7.0 7.1 慣用句としては「笑顔がこぼれる」は誤用で、正しくは「笑みがこぼれる」。
- ↑ 20:58 - 21:00に『今夜のドラマスペシャル』も別途放送。
- ↑ 文化放送センパツ!トリックスペシャルでの堤インタビューより
- ↑ 『オトナファミ』2010年6月号20項より