古畑任三郎
テンプレート:要概要 テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『古畑任三郎』(ふるはた にんざぶろう)は、フジテレビ系列で放送されていた刑事ドラマであり、同作の主人公の名称。主演は田村正和。
目次
内容
ドラマ冒頭で、ゲスト俳優演じる犯人によって殺人事件が起こり(一部殺人以外の事件の回もあり)、視聴者はあらかじめ「犯行の全容」を知ることができる。完璧と思われていた犯行を、田村正和演じる警部補の古畑任三郎が、巧みな話術と卓越した推理力で犯人のアリバイやトリックを崩していき、真相を解明していくストーリー。
ドラマ様式
本作は、『刑事コロンボ』で知られる倒叙ものと言われる形式でストーリーが進行していく。これは、犯行の様子の全容をまず見せておき、刑事の古畑任三郎が真犯人とのやりとりから容疑を固め、最後に自供に追い込むというパターンである。また、犯人は(ストーリーの中の世界で)有名人や社会的地位の高い人物が多いのも「コロンボ」と同様である。
視聴者は「誰が真犯人なのか?」という興味ではなく、「真犯人をどうやって追い詰めるか?」という点に目が向けられることになる。そのため、放送の前半に犯人役及び犯行シーンが公開される(第40回はこの例外であり、倒叙を逆手に取った構成になっている)。犯人が最後までわからないストーリーでは犯人役に大物俳優を使うことが難しい(配役だけで視聴者に犯人が分かってしまう)が、この手法を取り入れることにより大物ゲストを無理なく犯人役に迎えることができるようになっている。
古畑は主役でありながら、冒頭のオープニングシーンには登場するものの本編に入ってからすぐには登場しない回が多い。これは前述にもあるが犯人と被害者とのやり取りや犯人の犯行シーンなどを見せるためであり、ほとんどのストーリーでは誰かが警察に通報するまで古畑は登場しない。SMAPの回に至ってはアバンタイトルを除き本編開始時から約1時間以上古畑が登場しなかった。
終盤の解決篇の直前に画面が暗転して、古畑が視聴者に向かって「挑戦」する構成は、アメリカのテレビ・ムービー『エラリー・クイーン』からの引用である。脚本の三谷幸喜は少年時代、東京12チャンネルで放送されていたこの番組のファンであった。
事件現場、またはその話の中で最も重要な場所で犯人と対決、犯人の自白後、スタッフロールが出る頃に全員が退場し、そのまま画面が切り替わらずに終わる(1回・16回・25回・27回・28回・37回・42回など例外もある)。
フィクションであることを示す断りは「この事件は創作であり古畑任三郎は架空の刑事です」という独特の文章が使われた。
シリーズ構成
これまでに合わせて42回(エピソード数で言えば、第37回と第38回は前後編構成、第25回は総集編であるため、本編40エピソード+総集編1エピソード)放送された。
本稿では既に発売されているDVDの呼称に従い、「第1シーズン(1st season)」「第2シーズン(2nd season)」「第3シーズン(3rd season)」「スペシャル」「ファイナル」「総集編」に大別する。
第1シーズンのみ、正式タイトルが『警部補 古畑任三郎』だったが、これは「古畑任三郎」という名前が「刑事らしくなく、時代劇だと誤解されるのではないか」という配慮から行われた措置である[1]。ドラマが広く認知された第2シーズン以降は、「警部補」を取った『古畑任三郎』になっている。
1999年の新春スペシャルのタイトルは『古畑任三郎 vs SMAP』、2006年の新春スペシャルのタイトルは『古畑任三郎 FINAL』となっている(ただしオープニングのタイトルロゴは「vsSMAP」と「古畑中学生」以外は、第1シーズンから一貫して『古畑任三郎』のみである)。
シーズン | 合計 | 平均視聴率 | 放送日 |
---|---|---|---|
1st season | 計12回 | 14.2% | 1994年4月13日 - 6月29日 |
2nd season | 計10回 | 25.9% | 1996年1月10日 - 3月13日 |
3rd season | 計11回 | 25.1% | |
スペシャル | 計5回 | 26.2% | 1995年4月12日、1996年3月27日、1999年1月3日、1999年4月6日、2004年1月3日 |
ファイナル | 計3回 | 26.0% | 2006年1月3日、2006年1月4日、2006年1月5日 |
総集編 | 計1回 | 22.6% | 1996年4月9日 |
放送
1999年6月22日の第3シーズン最終回時には、翌週に『GTOスペシャル』が放送される予定だったため、解決編突入前に古畑が、翌週のこの時間にGTOスペシャルを放送することを予告するというメタフィクション的なギャグが盛り込まれた(再放送では局によっては次に再放送する番組をそのセリフにあわせてテロップで出すなどの措置を取った)。
番組の好評を受け、全3シリーズともに「チャンネルα」・「ドラマレジェンドスペシャル」・「土曜ワイド」など、さまざまな時間に繰り返し再放送されており、2024年現在、フジテレビのドラマレジェンドスペシャルで一番多く再放送されているシリーズである。第17回(犯人・木村拓哉)および第26回(犯人・SMAP)は、ジャニーズ事務所が「肖像権」の管理に厳しいために放送されないこともあるが、2002年6月・2006年10月・2009年10月の再放送では、どちらも放送された。
2006年の「ファイナル」をもって完結後、2008年6月14日の19:00-20:54(JST)に、古畑の少年時代を描いた『古畑中学生』が放送された。主演はHey! Say! JUMPの山田涼介。特別ゲストで田村正和がアバンタイトルに出演した。
登場人物
- 古畑任三郎 - 田村正和(中学時代:山田涼介)
- 警視庁刑事部捜査一課の刑事で、階級は警部補。誕生日は1月6日。常に黒のスーツ・ノーネクタイ・サスペンダーで、寒い時期には黒のロングコートといういでたち。事件現場にはしばしばセリーヌブランド(ブリヂストン製)の自転車で現れる。
- 警視庁きっての推理力の持ち主で、わずかな手がかりや発言の矛盾を即座に見抜く鋭い観察眼と犯人の裏をかく巧みな話術により幾多の事件を早期解決に導いている。
- 立ち振る舞いは紳士的だが、その一方で幼稚な程細かいことにこだわり、悪戯好きで負けず嫌いな性格でもある。
- 今泉慎太郎 - 西村雅彦
- 古畑の部下。階級は巡査。第41回の時点で45歳の独身。祖母と暮らしている。単純かつおっちょこちょいな性格で直接捜査に役に立つことは皆無だが、今泉の無意味な言動が古畑に事件解決のヒントをもたらすことが多く、ある意味重宝されている。古畑にとって絶好のからかい相手で、よくおでこを叩かれる。シリーズを通じて自律神経失調症より2度、一時休職。又、古畑を不注意により小石川ちなみの別荘の地下金庫室に閉じ込めてしまった事がある。
- 西園寺守 - 石井正則(アリtoキリギリス)
- 第3シーズンからレギュラー登場した刑事。小男。事件解決に必要なデータ収集を一手に引き受け古畑をサポートする。古畑も一目置く有能な部下で、そのため今泉からは嫉妬されている。
- 向島音吉(別姓:東国原) - 小林隆(中学時代:タモト清嵐)
- 古畑を「最高の刑事」と敬愛する巡査。古畑が現場に到着すると、よく声をかけてもらえるものの、名前をなかなか覚えてもらえない。シリーズ完結篇で警備員に転職し、イチローの腹違いの兄であったことが明かされる。実は古畑とは中学時代の同級生。
エピソード一覧
1st season
タイトルは『警部補 古畑任三郎』。ストーリー毎にシャツの色が異なっていた(白、青、紫など)。部下の今泉慎太郎は、古畑の助手的な役割が強い。また、第8回は三谷幸喜が脚本を務めた『振り返れば奴がいる』の後日談、もしくはパラレルワールド的要素を兼ね合わせた内容になっている。なお、この頃は今泉に「慎太郎」の名前がクレジットされていない(第12回で初めてフルネームで表示される)。第3回時点での今泉は普通の刑事であり、第5回では古畑に頼らず死亡推定時刻を導き出す。
また、三谷幸喜、プロデューサーの関口静夫、監督の河野圭太が古畑任三郎 DVD(「すべて閣下の仕業」)のコメンタリーで語っているが、初めて撮影されたのは実際の放送順では第3回の古手川祐子編である。クランクインは 1993年12月で、4月スタートの新番組としては異例の早さである。チーフディレクターは星護だったが、星監督が当時別番組(『幕末高校生』)を担当していたため、初回を撮影したのは河野圭太だった。記念すべき放送第1回の中森明菜編は制作順では第4回で、星監督にとっては笑福亭鶴瓶編に続く2本目である(かつて鶴瓶自身は『パペポTV』内で自身の出演した「殺しのファックス」が1話になる可能性もあったが放送されなかったと語っている。ビデオ版ではこの回は第1巻の最初に入っている)理由は事件の発生順序参考。
番組ポスターのキャッチコピーは「殺人者は、後悔する。」。なお、偶然か意図的かは定かでないが、同じフジテレビ系列の番組『世にも奇妙な物語』に同名のエピソード「殺人者は後悔する」が存在する。
放送日程
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第1回 | 1994年4月13日 | 死者からの伝言 | 中森明菜 | 星護 | 14.4% | 第4回の後。 |
第2回 | 1994年4月20日 | 動く死体 | 堺正章 | 河野圭太 | 13.8% | 最初の事件[2]。 |
第3回 | 1994年4月27日 | 笑える死体 | 古手川祐子 | 12.9% | ||
第4回 | 1994年5月テンプレート:04日 | 殺しのファックス | 笑福亭鶴瓶 | 星護 | 12.4% | 第1回の前。 |
第5回 | 1994年5月11日 | 汚れた王将 | 坂東八十助 (坂東三津五郎) |
河野圭太 | 16.3% | 第8回の直前。 |
第6回 | 1994年5月18日 | ピアノ・レッスン | 木の実ナナ | 松田秀知 | 13.4% | |
第7回 | 1994年5月25日 | 殺人リハーサル | 小林稔侍 | 星護 | 13.0% | |
第8回 | 1994年6月テンプレート:01日 | 殺人特急 | 鹿賀丈史 | 松田秀知 | テンプレート:Color | 『振り返れば奴がいる』より後。 第5回の直後。 |
第9回 | 1994年6月テンプレート:08日 | 殺人公開放送 | 石黒賢 | 星護 | 14.8% | |
第10回 | 1994年6月15日 | 矛盾だらけの死体 | 小堺一機 | 河野圭太 | 15.2% | |
第11回 | 1994年6月22日 | さよなら、DJ | 桃井かおり | 松田秀知 | 15.1% | 『ラヂオの時間』より後。 |
第12回 | 1994年6月29日 | 最後のあいさつ | 菅原文太 | テンプレート:Color | ||
平均視聴率 14.2%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
備考
- 第1回
- 後に無罪判決。
- 第3回
- 唯一、解決編直前にCMが入らない。
- 第5回
- 犯人の姓は判明しているが名は明かされない。
- 小説版未収録。
- 犯人役の坂東三津五郎は当時はまだ「坂東八十助」名義。
- 第6回
- 古畑の魚肉ソーセージ好きが判明。
- 第7回
- 小説版未収録。
- 第8回
- 『振り返れば奴がいる』と世界観を共有。
- 第9回
- 小説版は古畑との対決がない。
- 第10回
- 犯人「佐古水茂雄」と被害者「鵜野忠邦」は小説版とは名前が異なる。
- 第11回
- 「赤い洗面器の男」の話が初めて登場する。
- 第12回
- 小暮は警視だが小説版では警部、また名字が小説版では「木暮」。桑原万太郎が初登場。
- 第8回・車掌役の梶原善がホテルクラークとして2回目のゲスト出演をしている。
2nd season
タイトルを『古畑任三郎』に改めてのレギュラー放送。シリーズとしてのフォーマットが決定したシーズンと位置付けられる。芳賀が捜査に参加するようになって、今泉は第14回で「自律神経失調症で長期休養中」という設定が与えられて以降、奇天烈な言動が目立つ道化役として強調されるようになっていく。クランクインは1995年10月で初回の撮影分は沢口靖子編であり、第1回目の明石家さんま編は実際の撮影順では4本目である。第21回「魔術師の選択」の犯人役である山城新伍は刑事コロンボの第38話で犯人役(ウィリアム・シャトナー)の吹き替えを担当しており、両作品の「犯人役」を経験したことになる。なお、この作品にはまだメジャーになる前の松たか子も出演している。
フジテレビ On Demandでも第1・第3シーズンとともに、2010年4月1日から配信されたが、肖像権の関係上、第17回と第22回は配信されなかった。
番組ポスターのキャッチコピーは「殺人者は、死にたくなる。」。
放送日程
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第14回 | 1996年1月10日 | しゃべりすぎた男 | 明石家さんま | 河野圭太 | 25.4% | 第1回より後。 第17回の直前。 |
第15回 | 1996年1月17日 | 笑わない女 | 沢口靖子 | 松田秀知 | テンプレート:Color | |
第16回 | 1996年1月24日 | ゲームの達人 | 草刈正雄 | 河野圭太 | 22.7% | |
第17回 | 1996年1月31日 | 赤か、青か | 木村拓哉 | 松田秀知 | 26.1% | 第14回の直後。 |
第18回 | 1996年2月テンプレート:07日 | 偽善の報酬 | 加藤治子 | 河野圭太 | 26.6% | |
第19回 | 1996年2月14日 | VSクイズ王 | 唐沢寿明 | 松田秀知 | 26.0% | 第13回より前か後かは若干曖昧。 |
第20回 | 1996年2月21日 | 動機の鑑定 | 澤村藤十郎 | 河野圭太 | 24.3% | |
第21回 | 1996年2月28日 | 魔術師の選択 | 山城新伍 (ゲスト:松たか子) |
松田秀知 | テンプレート:Color | |
第22回 | 1996年3月テンプレート:06日 | 間違えられた男 | 風間杜夫 | 河野圭太 | 26.5% | |
第23回 | 1996年3月13日 | ニューヨークでの出来事 | 鈴木保奈美 | 26.9% | ||
平均視聴率 25.3%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
備考
- 第14回
- 25分拡大版で放送。
- 芳賀啓二が初登場。
- 第16回
- 初の連続殺人。
- 第17回
- 古畑が唯一犯人に手を上げる。
- 第18回
- 犯行シーンは存在するが、凶器が解決編まで明かされない。
- 第19回
- ファルコンの定理が再登場。
- 池田貴族が11回ラジオ内での収録テープのゲスト役に続き2回目のゲスト出演を果たしている。
- 第20回
- 唯一犯人の実名が不明。
- 拳銃による殺人では唯一リボルバーを使用。
- 第21回
- 第22回
- 犯人は二人殺害しているが、最初の犯罪は明かされずに終わる。
- 第23回
- 既に無罪が確定している。
- 事件風景がない完全な安楽椅子探偵方式。
- ラストに9/11テロによって崩壊する以前の「ワールドトレードセンター」が映っている。
巡査・今泉慎太郎
本作の番外編として、今泉を主人公として作られたスピンオフの10分番組。
第1シーズン第12回で尺に数分の余りが出たので、研究室での今泉と桑原技官のやりとりを加えたところ好評だったため、第2シーズンとあわせて制作され、本編が放映された直後の深夜にオンエアされた。第12回のときの桑原はマッドサイエンティストの趣が強かったが、第2シーズン以降の桑原は性格が明るくなり、今泉と同年齢の後輩という設定になった。この番組内で古畑任三郎のオープニング曲に歌詞をつけた「今泉慎太郎を称える歌」は西村雅彦のアルバムCD「DECO」に収録されている。
第3シーズンでは制作されなかったものの、2004年のスペシャル「すべて閣下の仕業」で復活した。しかし、桑原役の伊藤俊人は既に死去していたため、今泉・西園寺・向島・花田兄の四人となった。その時のオープニングCGは新規に作成されておらず、第2シーズンの使い回しである。
ビデオ化された際は「今泉慎太郎」単独でのリリースだった(全2巻)が、単独でのDVD化はなされず、「古畑任三郎」第2シーズンのDVDに同時収録されている。なお、第12回「今泉慎太郎 大空の怪事件」は、ビデオ・DVD共に「古畑任三郎 すべて閣下の仕業」と同時収録になっている。
フジテレビ721では第2シーズンの各回の終了直後に放送することが多いため、諸事情で放送できない回に伴ってカットされる。巡査・今泉慎太郎のみの一挙放送の時のみ完璧に見られる。
現在の携帯電話やネット配信によるスピンオフ番組の元祖的な企画といえよう。
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 |
---|---|---|---|
第1話 | 1996年1月10日 | 帰って来た慎太郎の巻 | 河野圭太 |
第2話 | 1996年1月17日 | 慎太郎怒るの巻 | 松田秀知 |
第3話 | 1996年1月24日 | 慎太郎名推理の巻 | 河野圭太 |
第4話 | 1996年1月31日 | ライバル登場の巻 | 松田秀知 |
第5話 | 1996年2月テンプレート:07日 | 慎太郎危機一髪の巻 | 河野圭太 |
第6話 | 1996年2月14日 | まいったぜ慎太郎の巻 | 松田秀知 |
第7話 | 1996年2月21日 | 負けるな慎太郎の巻 | 河野圭太 |
第8話 | 1996年2月28日 | フニャフニャ慎太郎の巻 | 松田秀知 |
第9話 | 1996年3月テンプレート:06日 | 箱入り慎太郎の巻 | 河野圭太 |
第10話 | 1996年3月13日 | 慎太郎逆襲の巻 | 平野眞 |
第11話 | 1996年3月27日 | さらば慎太郎の巻 | |
第12話 | 2004年1月テンプレート:03日 | 大空の怪事件 | 河野圭太 |
総集編
第2シーズン終了後に放送された特別編。
古畑が突如として消息を絶ち、刑事仲間や第24回までの犯人達及び知人にインタビューしてその行方を追うというストーリーを軸にした総集編である。インタビュー場面は新たに撮りおろしされたものだが、古畑役の田村の撮りおろしのシーンはない。また、菅原文太のみ声のみの出演をしている。 撮影は、スタッフが犯人役のゲストの所に行き、ガラスと衣装をもって、スタジオではなく犯人役の人がいるその場所で撮影をしていたらしい。
番組のラストで古畑は、小石川ちなみの別荘の地下室に、今泉の不注意によって数日間閉じ込められていたところを発見されるが、呼吸を調節し、好物のチョコレートを持っていたため、命拾いした(この地下室は第1回の事件現場でもある)。事件を引き起こしたことに際して、今泉は自律神経失調症にて2度目の休職に入る。
放送日程
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第25回 | 1996年4月9日 | 消えた古畑任三郎 | ※備考参照 | 河野圭太 | 22.6% | 第1回から第24回よりも後。 |
備考
- 第25回
- 第1回 - 第24回までの犯人役全員出演。
- オープニングのアヴァンタイトルは唐沢寿明。
3rd season
「今までとは違う古畑」を志向したシーズン。事件、殺害方法に様々な趣向を凝らし、古畑が全く捜査に参加しない、視聴者からの葉書を読むなど今までの本作におけるお約束的な流れを無視する実験的な話が多くあることが特徴。西園寺、花田の新レギュラー投入など新しい試みも行っている。なお、第28回「若旦那の犯罪」の犯人の師匠・気楽家有楽の役をつとめた梅野泰靖は、「刑事コロンボ」の第4話、第12話、第21話の3回にわたって、犯人役(ロバート・カルプ)の吹き替えを担当している。
連続ドラマとしては異例の、スペシャル(第27回)放送の翌週からのスタートとなり、西園寺と花田が参加して初のレギュラーシーズン。クランクインは1999年2月。西園寺にワトソン役を分担させた結果、今泉の設定は完全にお笑い担当(コメディリリーフ)となった。花田のキャラクターは視聴者の視点を持ち、解決編前に事件のあらましを整理し、説明する役割として設定された。尚、番組開始当初はレギュラー放送回数予定は全12回と告知されていたが、最終的には1回短縮されている。テンプレート:要出典範囲。
同じ話の再放送を1年たたずに2回以上することがある。2010年3月頃では同じ三谷幸喜の新作『わが家の歴史』が放送されるため急遽チャンネルαで第3シリーズのみ古畑が再放送されている。その頃は5か月前でも『古畑祭り』として全シリーズ再放送されていた(スペシャルは除く)。その後土曜スペシャルで古畑任三郎FINALも41回を除いて再放送される。
番組ポスターのキャッチコピーは「シロをクロにする。」。
放送日程
- サブタイトル欄のカッコ内は放映時に新聞のラテ欄に表記されていたもの。
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第28回 | 1999年4月13日 | 若旦那の犯罪 | 市川染五郎 | 河野圭太 | 25.5% | |
第29回 | 1999年4月20日 | その男、多忙につき (忙しすぎる殺人者) |
真田広之 | 鈴木雅之 | 24.5% | |
第30回 | 1999年4月27日 | 灰色の村 (古畑、風邪をひく) |
松村達雄 岡八朗 |
河野圭太 | テンプレート:Color | 第32回の直後。 |
第31回 | 1999年5月テンプレート:04日 | 古畑、歯医者へ行く (アリバイの死角) |
大地真央 | 佐藤祐市 | 26.0% | |
第32回 | 1999年5月11日 | 再会 (古い友人に会う) |
津川雅彦 | 河野圭太 | 27.8% | 第30回より前。 第31回の直前。 |
第33回 | 1999年5月18日 | 絶対音感殺人事件 | 市村正親 | 佐藤祐市 | 24.6% | 第28回より前。 第29回よりも前。 |
第34回 | 1999年5月25日 | 哀しき完全犯罪 | 田中美佐子 | 河野圭太 | 23.7% | |
第35回 | 1999年6月テンプレート:01日 | 頭でっかちの殺人 (完全すぎた殺人) |
福山雅治 | 26.2% | ||
第36回 | 1999年6月テンプレート:08日 | 追いつめられて (雲の中の死) |
玉置浩二 | 佐藤祐市 | 23.8% | |
第37回 | 1999年6月15日 | 最も危険なゲーム・前編 (最後の事件) |
江口洋介 | 河野圭太 | 23.2% | |
第38回 | 1999年6月22日 | 最も危険なゲーム・後編 (最後の事件) |
テンプレート:Color | |||
平均視聴率 25.1%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
備考
- 第28回
- 15分拡大版で放送。
- 第29回
- 唯一エンディングクレジットが中央に表示された。
- 第30回
- OPでは岡八朗と二人でクレジットされている。
- あめくみちこが11回中浦たか子のマネージャー役に続き2回目のゲスト出演。
- 第31回
- 犯人が医療関係者なのはこの話で3度目。
- 第32回
- シリーズ中、唯一未遂で終わる。
- 登場人物の年齢と、その同級生である古畑の生年月日から3rd seasonは2003年前後の出来事。
- 第35回
- 事件現場のシーンが登場しない。
- 第36回
- 全編飛行機内(のセット)でのシーン。
- 古畑が事件に全く参加しない。
- 死因は事故。
- 第37回 - 第38回
- 前後編エピソード。
- 殺人は発生しているが、メインの事件に直接の繋がりはない。
- 山崎一が第7回・大宮十四郎のマネージャー役に続いて2回目のゲスト出演。
スペシャル
単発的に放送される。通常は1時間の放送だが、スペシャルでは第24回以外は2時間以上にわたる長編となっている。
第24回の「しばしのお別れ」の視聴率34.4%は、古畑任三郎の全シリーズ中、最も高い視聴率を記録した作品である。また、犯人役の山口智子がドラマ中で披露したフラメンコは、実際に山口本人が当時趣味としていたことがテレビ専門誌などにより明らかになっている。さらに、この話はスペシャルだが90分ドラマで他のスペシャルより時間が短いので、2009年秋のチャンネルα再放送によって唯一この回だけスペシャルが再放送されている(時間枠が足りたため)。
第26回では、シリーズ初となる三谷幸喜自身による自作解説が冒頭に挿入された(ビデオ及びDVDにも収録)。また、この回に西園寺が初登場。第27回に2度目の登場を果たし、第3シーズンに正式なレギュラーとなる。第27回に花田が初登場。第3シーズンから準レギュラーとなる。
第39回は、第26回と同様に番組冒頭で三谷幸喜による解説が入る予定であった。だが、時間枠の都合上カットされた。その部分は後に発売されたDVDに「幻のオープニング」としてセル版にのみ収録されている。また、本来はこの第39回によって古畑は完結する予定であったという。
通常の60分枠よりも長く、平日の再放送枠の番組「チャンネルα」では編成の都合上放送できないため、土曜日昼間の「土曜ワイド」枠またはゴールデンタイム・プライムタイムの「ドラマレジェンドスペシャル」枠にて再放送されることが多い。
フジテレビ On Demandでも2010年4月1日から後述のファイナルも含めて配信されたが、肖像権の関係上、第26回は配信されなかった(ジャニーズ事務所が関与している)。
放送日程
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 | 時系列 |
---|---|---|---|---|---|---|
第13回 | 1995年4月12日 | 笑うカンガルー | 陣内孝則 水野真紀 |
松田秀知 | 18.8% | |
第24回 | 1996年3月27日 | しばしのお別れ | 山口智子 | 河野圭太 | 34.4% | |
第26回 | 1999年1月テンプレート:03日 | 古畑任三郎 vs SMAP | SMAP ・中居正広 ・木村拓哉 ・稲垣吾郎 ・草彅剛 ・香取慎吾 |
鈴木雅之 | 32.3% | 第27回より後。 |
第27回 | 1999年4月テンプレート:06日 | 黒岩博士の恐怖 | 緒形拳 | 25.6% | 第26回より前。 | |
第39回 | 2004年1月テンプレート:03日 | すべて閣下の仕業 | 松本幸四郎 | 河野圭太 | 20.0% |
備考
- 第13回
- 初めて海外が舞台となり、オーストラリアケアンズ近郊のポートダグラスにある高級リゾートホテル、シェラトン・ミラージュ・ポートダグラス(スターウッド・ホテル&リゾート系)で撮影が行われた。
- 解決前に画面が暗転しない。
- メインゲストは陣内孝則だが、OPでは水野真紀も同格でクレジットされている。
- 第24回
- 90分スペシャル。
- 『王様のレストラン』と世界観を共有。
- 第26回
- 第27回
- 放送は第28回の1週間前だが単発。
- 花田が初登場(この時点では名前は付いていない)。
- 2008年10月に緒形拳の追悼特番として再放送。
- 第39回
ファイナル
シリーズ完結篇。前回の「すべて閣下の仕業」で本来の完結を迎えられなかったことから、その名もファイナルとして正式な完結篇の位置付けとなった。放送前から「古畑ついに完結」とスポーツ紙を賑わせた。
第40回は、放送まで犯人が明かされない趣向であったが、三谷本人にそのような意思は無く、朝日新聞に自身が連載しているエッセイ「ありふれた生活」の中で犯人を明かしている。また、2008年6月のドラマレジェンドスペシャルの対談でもコメントしている。
第41回には、イチローが本人役として出演しているが、当初は架空の選手「ハチロー」として登場する予定であった。イチロー本人の希望により、イチロー役として登場することになった。なお、登場人物のイチローは「名前が同じで顔もそっくりだが、別の人物」とされており、古畑も視聴者に語りかけるシーンで「この番組はあくまでもフィクションであり実際のイチローは殺人をしない」と説明した。イチローのキャラクター設定に関しては、三谷も苦心したらしく、「死体を食べちゃうとかいう役にはできませんし」などと冗談めかして語っている。なお、エンディングのクレジットに田村のみレギュラー時と同じく役の名前「古畑任三郎」がクレジットされていたが、その他の出演者は役の名前のクレジットがなかった。なお、フジテレビ On Demandでは肖像権の関係上、この回は配信されなかった。
本作の打ち上げは1月10日に行われた。出席者は主演の田村他、イチロー、松嶋菜々子、そして小林隆、だいぶ遅れて石井正則が出席。簡潔なスピーチやビンゴ大会が執り行われた。出席した小林によると、「大人の雰囲気」だったという。
番組ポスターのキャッチコピーは「犯罪者は、まず、私を葬るべきだった。」。
放送日程
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
第40回 | 2006年1月3日 | 今、甦る死 | 藤原竜也 石坂浩二 |
河野圭太 | 21.5% |
第41回 | 2006年1月4日 | フェアな殺人者 | イチロー | 27.0% | |
第42回 | 2006年1月5日 | ラスト・ダンス | 松嶋菜々子 (双子役の二役) |
29.6% |
備考
- 第40回
- 唯一、真犯人が伏せられていた。
- 倒叙を逆手に取った叙述トリックが使用されていた。
- 第41回
- イチロー初のセリフ付きの本人役。
- 犯人が実在の人物であるのは第26回のSMAPに続いて二度目。
- 第42回
- 本作ではシリーズで初めて古畑の内面へと迫っている。
- シリーズで唯一ラストまで犯人だけでなく被害者も伏せられている。また、演出を手がけた河野圭太は後の三谷幸喜との対談の中で「哀しい女性に対する古畑の優しさ」などの趣旨の発言をしている。松金よね子が第16回家政婦役に続き2回目のゲスト出演をしている。
古畑中学生
古畑任三郎の中学生時代を描いた特別編。古畑任三郎の中学生役は山田涼介。
放送日程
通算回 | 放送日 | サブタイトル | 犯人役(メインゲスト) | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
第43回 | 2008年6月14日 | 古畑任三郎、生涯最初の事件 | 原田泰造 | 河野圭太 | 13.3% |
備考
- 第43回
- アヴァンタイトルからそのまま本編に移行した(オープニング、暗転も無かった)。
- 倒叙を使わず、犯人が伏せられていた。田村正和はアヴァンのみ登場し、本編には登場しない。
関連作品・番外作品
本作と同じ三谷幸喜作品とのリンクが頻繁に見られる。以下、登場人物や舞台のリンクしている作品。赤い洗面器の男が登場する作品については、赤い洗面器の男を参照。
- 『振り返れば奴がいる』
- 第8回の犯人・中川淳一(鹿賀丈史) は、『振り返れば奴がいる』の登場人物。
- 『ラヂオの時間』
- 第11回の犯人・中浦たか子(桃井かおり)は、『ラヂオの時間』の登場人物。
- 第36回の舞台となった飛行機の大スンダ航空は、『ラヂオの時間』内の番組スポンサー。
- 『王様のレストラン』
- 南大門昌男(山城新伍)、二葉鳳翆(山口智子)の元に花を贈った「ベル・エキップ」は、『王様のレストラン』の舞台。
- 『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』・『THE 有頂天ホテル』
- 第41回で舞台となり、第22回・第27回にも登場するバリトンホテルは、『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』と『THE 有頂天ホテル』にも登場。
- 『古畑任三郎 vs SMAP その後』
- 『SMAP GO!GO!』内で放送。全編生放送ドラマとなっている。古畑は登場しないが、『古畑任三郎 vs SMAP』で登場したSMAPとそのマネージャーのその後を描いた作品となっている。脚本・演出は三谷幸喜、ドラマ演出は河野圭太が担当した。なお、朝日新聞の10月10日付けの「三谷幸喜のありふれた生活」では、この作品が古畑任三郎が登場するかのようなタイトルおよび宣伝に対して三谷幸喜がプロデューサーに抗議していた事を明かしている[1]。
仕掛け
テンプレート:出典の明記 本作には「遊び」とも言える仕掛けが随所にちりばめられている。これは、喜劇作家・脚本家の三谷幸喜によるところがある(他の三谷作品との繋がりについては、#関連作品・番外作品を参照)。
- アヴァンタイトル
- 番組の冒頭、黒い背景をバックに古畑が立ち、その回のキーワードや関連する話を披露する。これで視聴者がどこに注目すべきかのヒントが示される。
- 赤い洗面器の男の話
- 第11回「さよなら、DJ」を皮切りに、第21回・第25回・第38回・第39回など、シリーズを通して語られる小話。最後のくだりになると、なんらかの理由によって必ず中断されてしまうため、いまだに古畑や視聴者にオチは知らされないまま(三谷幸喜によると、オチは用意されているとのこと)である。なお、この小話は『王様のレストラン』などの他の三谷作品にもしばしば登場する。
- 第39回ではスペイン語で途中まで語られていた。詳細については、「赤い洗面器の男」を参照。
- 登場人物の名前
- 毎回登場する犯人をはじめとして、登場人物の名前は既存の推理小説の登場人物や実在する人物の名前をもじったものが多い。三谷は日本史マニアであり、歴史上の人物から登場人物の名前を設定することがたびたびある。
- 名前の他にも、古畑の誕生日がホームズと同じ、第12回「最後のあいさつ」はホームズ作品のタイトル「最後の挨拶」に由来するなど、設定上でも遊びが随所に見られる。
- 「古畑任三郎」という名前は、東京都世田谷区、国道246号の池尻交差点角にある「古畑病院」という病院の看板と、『笑っていいとも!』で俳優の時任三郎(ときとう さぶろう)が「よく『とき にんざぶろう』と間違えられる」と語ったことに由来する。脚本の三谷がそれぞれを見た際に着想を得、命名した。
- 古畑と今泉の名前については、あべこべにしたという。例「古」⇔「今」、「畑」⇔「泉」、「任三郎」⇔「慎太郎」。
- 事件の発生順序
- 事件の発生順序は、必ずしもテレビで放映される順序と一致しない。このことは、登場人物のささやかな会話や向島音吉巡査の苗字の変遷、SMAP事件の話、小石川ちなみの事後状況、劇中で語られる他の挿話の「解決後」の捜査状況など1話完結のドラマでは珍しく以前放送した話の後日談などがセリフに挟まれることからうかがうことができる。DVDに収録される順序はほぼ放映順に従っているが、VHSはテープの容量などから、第1シーズンと第2シーズンのVHS(第1巻-第9巻)では若干順序が異なる。
- 『古畑』シリーズでは、意図的に時間軸をずらした構成を取っており、これは企画の石原隆によれば、「視聴者が時間軸を直す楽しみのため」とのこと。
- 一例(1stシーズン)
- 小石川ちなみ
- シリーズ第1回の犯人である少女コミック作家の小石川ちなみ(中森)は、第2シーズン以降も語り草となり、ストーリーの随所でその逸話が語られている。
- 彼女は、やり手の弁護士・小清水潔(明石家さんま、第14回の犯人)の弁護により無罪判決を受け、結婚してアトランタで幸せな生活をしているという後日談が語られている。古畑を結婚式に呼んだり(第20回)、アメリカに招待したり(第23回はちなみを訪ねた帰途でのエピソードである)と懇意にしており、ほかにも彼女の愛犬・万五郎は古畑の友人・安斎亨(津川雅彦、第32回のゲスト)に預けられ、第1回の事件の舞台となった山荘「ボーズヘッド荘」は古畑が借りて使用している(「消えた古畑任三郎」)。
- 完結編である第42回では大野もみじ(松嶋菜々子)によく似た女性として古畑が彼女の半生を語るなど、劇中で語られる古畑との関わりは多い。犯人としては一番待遇が良く、どうして彼女だけ幸せな後日談を与えたのかについては脚本の三谷幸喜が、小石川ちなみを演じた中森明菜の“大ファン”という理由による物である。
- ラストダンスは私に(越路吹雪の楽曲)
- 第11回で古畑が歌ったものが披露される。その後、42回の副題としても使われ、ドラマ内でも使われている。
- サン・トワ・マミー(越路吹雪の楽曲)
- 第11回の犯行シーンに流れている曲。第20回にも古畑が結婚式で歌った、と今泉に話し、別れの歌であることをとツッコまれた。
- 三谷が脚本を担当したやっぱり猫が好きではRCサクセションによる同曲のカバーバージョンがエンディングテーマとして使用されていた。
- 第四の壁
- 前述のように「エラリー・クイーン」宜しく解決編前に背景暗転し古畑が視聴者に「挑戦」するのが定形となっている。その際に他の登場人物も暗転下に置かれる。但し、この暗転時に、一度だけ居合わせた人物が割り込んでくる事があった[4]。
- 第3シーズンではこの暗転時に架空の「視聴者からのお便り」への反論を行うこともあった。
- 「毎朝新聞」の存在が事件解決の決め手となった回もある[5]。
廃案
テンプレート:出典の明記 企画は組まれたものの諸事情で実現に至らなかった話。
エピソード
- タイトル:殺意の賛美歌
- 犯人役:勝新太郎
- 職業:ウエスタン歌手
- ストーリー:勝新太郎扮するウエスタン歌手が被害者を殺害した後、死体を隠し、時計を細工して古畑に挑む予定だった。
- 放映予定日:1996年‐第2シーズン
- 備考:正式にオファーを出し勝も承諾したが、舞台の出演と重なってしまったために収録直前で降板。
- タイトル:不明
- 犯人役:三上博史
- 職業:文楽の人形遣い
- ストーリー:不明
- 放映予定日:1999年‐第3シーズン
- 備考:『リップスティック』に急遽主演することになったために降板。テレビ雑誌の関口静夫プロデューサーのインタビューによるとシナリオも完成していたが、お蔵入りになったという。三上の出演は放送開始前のテレビ雑誌でも真田広之、大地真央の名と共に予告されていた。
犯人役候補
物故者
現役
- 織田裕二
- 宮本信子:鑑識官
- 安達祐実:天才少女
- めちゃイケメンバー(矢部浩之、岡村隆史、加藤浩次、山本圭一、濱口優、有野晋哉、武田真治、光浦靖子、大久保佳代子、雛形あきこ、鈴木紗理奈):実名。
- めちゃイケメンバーは会議でのジョークであったが「意外に面白いかも」と企画された。しかしストーリーを練ることが難しくなり廃案になった。
- 志村けん
- オファーを辞退。またTVガイドのインタビューで石井正則は、「志村けんさんに白衣を着て髪を縛って出演してもらいたい」と答えていた。
- 小林薫
- 中井貴一
- 西村雅彦
- 今泉とは別の役。三谷によれば、西村は第3シーズンでは当初今泉としてではなくクールな犯人として出演させたかったと『TVガイド』にて述べていた。また、今泉として三谷と対談していた西村はその出番の減少について抗議したが、三谷は西村に「(今泉と犯人役)どっちをやりたい?」と聞いたら「どっちもやりたい」という曖昧な返事が返ってきたために、結果として今泉の出番を減らすことになったのだと反論していた。
備考
雑誌「ザ・テレビジョン」に掲載された三谷幸喜のインタビューによれば、第1シーズンの段階で「事件が全く発生しない」エピソードや、「野球チームの選手9人で監督を殺す(複数犯の犯行)」エピソードなど、後の第3シーズンに通じる構想があったという。また、第1シーズン最終回の案として「田村亮が田村高廣を殺す」といった、古畑役の田村正和を含めた田村三兄弟の共演も挙がっていたことや、古畑自身が犯人のエピソード、犯人が古畑に推理で追い詰められ自殺しようとするのを古畑が寸前で止めるなどサスペンスドラマのよくあるラストも考えていたと話している。
撮影裏話
- 笑福亭鶴瓶(幡随院大役)
- 第4回の犯人役。ホテルのレストランで食事をしているシーンの撮影中にパフェを食べている田村が突然「なかなか減らない」とアドリブを入れてきたが、田村の前でNGは出せないために、鶴瓶は笑いを堪えるのに必死だったという。
- 小堺一機(佐古水茂雄役)
- 第10回の犯人役。田村とは『古畑』で初めて対面する事になっていたが、途中、車での撮影の間に田村と二人っきりになってしまう。長い沈黙が続く中、突然、田村が「…真似してんだって?」と自身の物真似をしていることを聞いてきた。焦った小堺は「はい。ぎんざNOW時代からやらせて頂いています」と正直に告白してしまう。すると田村は「見たいな…」と自分に見せるよう迫ってきたという。この要求に小堺は覚悟を決め、本人の目の前で本気で物真似を披露した。すると田村は「ハッハッハッハ…」と笑って沈黙してしまったという。
- 桃井かおり(中浦たか子役)
- 第11回の犯人役。本人は学生時代に陸上部に所属していたので、ラジオ局を疾走するシーンの撮影はとても楽しかったと語っている(三谷はこの事実を知らなかった)。また、犯行シーンの「痛い?」と言うセリフは、桃井が三谷に頼み込んで言わせてもらった完全なアドリブである。撮影終了後、田村に飲みに行こうと誘ったが、店が全部閉まっていたため「じゃあ、正和ちゃん家で飲もうか?」と尋ねてみると、田村は「…家はさあ…普通の家だからさあ…あんまり遅く来られても困るんだよ」と断ったそうである[6]。このネタはその後桃井が「消えた古畑任三郎」で中浦逮捕後の古畑とのやりとりとして披露している。
- 陣内孝則(二本松晋役)
- 第13回の犯人役。オーストラリアでの撮影中、周りにいるスタッフが田村ばかり「殿」、「殿」と優遇していることに憤慨して自室に閉じこもってしまう。だが数分後、自分のやったことを後悔し、反省したという。その後スタッフと和解し、陣内もスタッフから「若」、「若」と呼ばれるようになった。肝心の田村からは「駄目だよ…我慢しなくちゃ」と言われ「アンタのせいだろ!」と心の中で叫んだという[7]。テンプレート:要出典範囲。またかつては公式ガイドブック『古畑任三郎大辞典』では「もし田村さんが飽きたら僕がやりますよ、でも木村拓哉君に振られちゃうかもしれないけど」とコメントしていた。脚本の三谷幸喜とは舞台『巌流島』降板騒動の件で、15年以上絶縁状態が続いている。
- 明石家さんま(小清水潔役)
- 第14回の犯人役。撮影中にNGを連発するさんま(さんまは事前にセリフを覚えない主義)に対し、田村が「今度間違えたら自分が帰りますよ」と窘めていた。だが、今度は田村がNGを出してしまい、さんまは冗談半分で「はいNG、貸しね、貸しね」と言ってしまう。さらに「はい、とちりました、貸しでーす」「はい!貸しね、田村さん失敗しましたよ!」と場違いな発言を連発。その後、気まずい空気を察したさんまに、沈黙していた田村は「すいません、ごめんなさい」と謝った。撮影後、西村雅彦に別室に呼び出されたさんまは「あれは言っちゃダメ、さんまちゃん」「だからそれはダメなの、さんまちゃんね、これから気をつけて」と諭されたという。田村とは『古畑』が初対面であったため、田村が普段NGを嫌っていることを知らなかった。
- さんまの本来の設定は、落ち目のロックシンガーがマネージャーを殺害するという設定だったのだが、さんま自身が「なんか全編、古畑と犯人の会話だけで成り立っているような、そんな話にならんかな」と法廷を舞台にした弁護士役を提案し、法廷物も好きな三谷が快諾したというやり取りがあったためである。だが撮影終了後、膨大なセリフと慣れない専門用語が飛び交う弁護士役に閉口したさんまは、「もう、弁護士は嫌や」と嘆いた。
- イチロー(イチロー役)
- 第41回の犯人役。出演のオファーを受けたのは2004年11月で、「話を聞く用意はあります」と返答していた(『古畑』の大ファンだったイチローは、同じく大ファンの弓子夫人と共に古畑の1シーンをよく再現していたという)。その後、オファーを承諾。三谷が滞在しているホテルを訪ね、役者としての勘を見るために「すべて閣下の仕業」の1シーンを演じ、三谷からお墨付きをもらった。
パロディ
第10回(第1シーズン)の犯人役である小堺一機(もともと小堺は田村の物真似を持ちネタにしていた)をはじめ、古畑の物真似をする者は多い。
以前から田村の物真似をしていたとんねるずの石橋貴明による「新畑任三郎(あらはたにんざぶろう)」(『とんねるずのみなさんのおかげです』)では、1999年1月3日の正月スペシャル「古畑任三郎 vs SMAP」放送に合わせてパロディ「新畑任三郎 vs 野猿」を放送していた(『とんねるずのみなさんのおかげでした』)。
第17回(第2シーズン)・第26回の犯人役である木村拓哉による「古畑拓三郎〈ふるはたけたくさぶろう〉(『SMAP×SMAP』)」では、三谷幸喜が脚本を書いた回もあり、第37回・第38回(第3シーズン)の犯人役の江口洋介(こちらでも犯人役であった)や、今泉役の西村雅彦が出演した回もあった(放送時、田村正和自身も木村の物真似を「凄く上手い」と褒めていた。西村はサプライズゲストとしての出演だった)。
また、第27回に被害者役で出演した物真似タレントの栗田貫一は『ものまね王座決定戦』や栗田が2代目声優になったアニメ『ルパン三世』の1996年に放送されたTVスペシャル第八弾『ルパン三世 トワイライト☆ジェミニの秘密』劇中などで古畑の物真似を披露していたのが縁で出演に至ったと言われている。
アニメクレヨンしんちゃんでは、刑事コロンボと古畑が物真似をするコラボレーションをしているシーンがあった。他にもひろし扮する古畑ヒロ三郎と言うキャラクターやひまわりが見とれるテレビに田村正和のような刑事が写っている。
爆笑レッドシアターでは、我が家の坪倉由幸扮する坪畑任三郎が、レッドシアターメンバーの疑惑や悪事を暴いていくというコーナーがある。そのほかにも我が家は、『ものまね紅白歌合戦』でドラえもんと古畑がものまねでコラボレーションをしていた。
スタッフ
- 脚本 - 三谷幸喜
- 音楽 - 本間勇輔/オーケストレーション:丸山和範、村田陽一(一部回数のみ)
- 演出 - 星護、河野圭太、松田秀知、鈴木雅之、佐藤祐市、平野眞(『今泉慎太郎』のみ)
- 演出補 - 近藤杉雄、北川敬一、小山田雅和、平野眞、森永恭朗、村谷嘉則、佐藤祐市、梅沢利之、宇田川尚良、岩田和行、北川学、八十島美也子
- 企画 - 石原隆、斉藤秋水(第1シーズン〜第13回)、鈴木専哉(第2シーズン〜第25回)、金井卓也(ファイナル・編成)
- プロデュース - 関口静夫、矢吹東(第39回)、柳川由起子(ファイナル)、永井麗子(古畑中学生)
- プロデュース補 - 柴田圭子、鈴木則子、橋本芙美、郷田悠
- 撮影 - 川田正幸、木村祐一郎、川村明弘、竹内義仁、山岸桂一、川越一成
- 記録 - 奥康代、木下真理子、石塚早苗、戸井田望、西浦康代
- CGタイトル - 岩下みどり(TECICO→pdic→ケネックジャパン)
- 制作 - フジテレビ、共同テレビ
放送局
DVD
ポニーキャニオンより販売。
- 警部補 古畑任三郎 1st DVD-BOX(2003年12月17日発売)
- 警部補 古畑任三郎(1 - 4に第1シーズン、5にスペシャル「笑うカンガルー」を収録)
- 古畑任三郎 2nd season DVD-BOX(2004年4月21日発売)
- 古畑任三郎 2nd season(1 - 3に第2シーズン、4に第2シーズン最終話<第23回>とスペシャル「しばしのお別れ」、5に総集編「消えた古畑任三郎」を収録)
- 古畑任三郎 3rd season DVD-BOX(2004年9月15日発売)
- 古畑任三郎 3rd season(1にスペシャル「古畑任三郎 vs SMAP」、2にスペシャル「黒岩博士の恐怖」、3 - 6に第3シーズンを収録)
- 古畑任三郎 すべて閣下の仕業(2004年12月15日発売)
- 古畑任三郎 FINAL DVD-BOX(2006年5月17日発売)
- 古畑任三郎 FINAL『今、甦る死』
- 古畑任三郎 FINAL『フェアな殺人者』
- 古畑任三郎 FINAL『ラスト・ダンス』
Blu-ray Disc
ポニーキャニオンより販売。限定生産品。
- 古畑任三郎 COMPLETE Blu-ray BOX(2014年5月30日発売)
CD
ポニーキャニオンより販売。
- 警部補 古畑任三郎 サウンドトラック
- 古畑任三郎 サウンドトラック Vol.2
- 古畑任三郎 サウンドトラック Vol.3
- 古畑任三郎 サウンドトラック リミックス
- 古畑任三郎 オリジナル・サウンドトラックベスト
- DECO
- 古畑中学生オリジナル・サウンドトラック
関連書籍
- 古畑任三郎-殺人事件ファイル 扶桑社 ISBN 4-594-01470-4
- 古畑任三郎1(上記の文庫版) 扶桑社 ISBN 4-594-01933-1
- 古畑任三郎2(上記の文庫版) 扶桑社 ISBN 4-594-01964-1
- 第1シーズンの小説版。全て犯人側の視点で描かれており、今泉慎太郎が登場しない(ただし、「額の広い」という描写の今泉と思しき登場人物がいる)など本編とは若干の違いがある。古畑に関する描写は、犯人の視点から最低限うかがい知ることができるのみであり、言葉遣いも「~でございます」など、ドラマ版と比べて若干慇懃さが増している。第1シーズンの話のうち「殺人リハーサル」と「汚れた王将」の2話は収録されていないが、それは最終回オンエア前の刊行を目指すに当たり、時間が足りなかったためである(同書あとがきによる)。なお、スペシャル版を含む第2シーズン以降の作品は、筆者の三谷幸喜の意向により小説化の予定はない。
- 古畑任三郎大事典 扶桑社 ISBN 4-594-02109-3
ゲーム
コナミのアーケードゲーム『Dance Dance Revolution 4th Mix』の曲目に番組のテーマ曲をアレンジした『NINZABURO』がある。同 4th Mix Plusからは『FURUHATA`S THEME』に曲名が変更。
脚注
関連項目
外部リンク
- フジテレビ
- フジテレビオンデマンド
- 古畑任三郎ほかDVD・ポニーキャニオン
テンプレート:三谷幸喜 テンプレート:水曜劇場 (フジテレビ) テンプレート:フジテレビ火曜9時枠の連続ドラマ
テンプレート:JOCX-TV2