やっぱり猫が好き
テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『やっぱり猫が好き』(やっぱりねこがすき)は、1988年(昭和63年)10月11日から1991年(平成3年)9月21日まで、フジテレビ系列で放送されていた日本のコメディドラマである。
当初の第1シーズンでは深夜枠での放送だったが、好視聴率を得ていた。人気番組となり、1989年(平成元年)のフジテレビの年末年始キャンペーンには主演を務めた3人が起用されたほか、同年の大晦日には逸見政孝の名前を冠した生放送版、『やっぱり逸見と猫が好き』も放送された。
目次
概要
いわゆるシチュエーション・コメディの形式であり、マンションの一室を舞台に恩田家の三姉妹が繰り広げる騒動を一話完結(二話続きの例外もあり)で描いていた。
基本的に、舞台はマンションの一室、出演者は三姉妹と飼い猫のみという設定である。しかし、初期はスタッフが出ていたり、屋外ロケが数回ある。スペシャル版では逸見政孝、三谷幸喜、大高洋夫、西村雅彦らがゲスト出演した。
台本はあるもののアドリブもかなり多く、その過程で急遽生まれた新しい設定なども存在する。また、失敗やハプニングが起こってもそのまま放送されることも多く、男性スタッフの笑い声が時々入る。 脚本は数人がローテーションで担当していたが、三谷幸喜が担当していた話は特に人気がある。第1シーズン後半に移ってからは、話数のほぼ全てを三谷幸喜が担当している。これが縁で三谷は三女・きみえ役の小林聡美と結婚することになる(2011年に離婚)。同番組内では共演シーンが2回ある(やっぱり猫が好き殺人事件&年またぎスペシャル)。
劇中登場人物
3人の年齢は各女優の実年齢。かや乃とレイ子は8つ、レイ子ときみえは5つ歳が離れている。
恩田かや乃
- 血液型・B型
- あだ名は「かーや」。
- 長女。普段はしっかり者であるが、いったん壊れるととことん壊れてしまう悪癖あり。また、市の絵画コンクールできみえの作品が入選した際に、その時の応募用紙の「年」(勿論応募者の年齢を書く項目である)の項目を勝手に「絵画教室に通っていた年数」と解釈してしまい、「6年」(当時、きみえは既に20歳を過ぎていた)と書いてしまったりするなど、少し抜けた部分もある。
- 本職は謎。レイ子でさえ、かや乃の詳細な職業を知らないが、本人ときみえは「夜の仕事」とチラッと言っている。丸の内の会社と言っていたこともある。会社の備品や、文房具を持ち帰る癖があり、結婚式の引き出物がなくなった時に、上司からそれとなく疑いをほのめかされ、会社を辞めると宣言(妹達にとりなされ、事なきを得る)。ただはっきりしているのは、レイ子ときみえが学生時代のときは、二人の学費を支払うために歌舞伎町の裏路地のクラブで働いていたこと。
- 手タレをやっていたことがある。
- 古風だが井上陽水、舟木一夫、中村吉右衛門 (2代目)のファンを公言するなど意外にミーハーな面もある。他方、小柳ルミ子は嫌いだそうである。
- 見かけによらず、学生時代は「ヘビメタ同好会」に入っていた。
- 高校時代は奇術部に所属し、「クイーンかや乃」と呼ばれていた。水球部に入部していたというエピソードもある。
- 同じく高校時代にハープ(?)同好会に所属し、会計係を担当していた模様。因みにハープは現在も所持しており、普段は箪笥の裏で靴下を干したりゆで卵を切るのに使用されている。
- 中学生時代に浦安で番を張っていた(いわゆるスケバン)頃もあり、「吹き矢のおかや」と呼ばれたらしい。
- 昔、バイトで画廊に務めていたことがある。
- 酢豚とオカルトが大嫌い。
- 恩田家10代目の当主である。その為結婚の際には婿養子が条件になるようである。
- 「ディ」の発音に弱く、よく「ディズニーランド」を「デズニーランド」と発音し、レイ子・きみえに指摘される場面が見られる(後年、もたいは、ほかの2人と違い、既に30代の後半であったために長いカタカナ表記が既にこのときには発音しづらくなっていたり、覚えにくくなっていたと回顧している)。
- 九十九里第三中学校卒業。校歌は滝廉太郎作。
- 赤ん坊の乳臭いのが苦手。
恩田レイ子
- 次女。三姉妹1番のトラブルメーカーだが、寂しがりやで憎めないキャラクター。
- 通称「水戸様」という既婚男性と不倫の関係にある。水戸様は週末、家族サービスをするためレイ子とは会わない。そのためレイ子は週末、水戸納豆を見られない。水戸様には猫目石の指輪を買ってもらった。
- 一時期は、「いばらき様」という恋人もいた。その他、若手歌舞伎俳優と出会って一週間で結婚したが、水戸様を忘れられず新婚旅行に出発する直前に水戸様の元へ走ってしまった。
- 本職は(売れない)女優。しかし、女優だけでは食べていけないため「赤さそり」でホステスや、水戸様の秘書など色々なバイトをしている。第二話(実質第一話)でアドリブで女優と言う事になった。本人は最初教師のつもりだったらしい。『女ねずみ小僧』の第二話「月がとっても青いから」(1989年4月19日)に腰元・すずな役で出演した室井は、恩田レイコ名義でクレジットされた。
- 「赤さそり」のママはケチであると、「赤さそり」のお客の「栗山さん」(相模大野在住)に愚痴をこぼしていた。
- 唯一(?)できるモノマネは十勝花子、奥田瑛二、名取裕子。(きみえによると、モノマネ三原則)
- 姉・妹とは別のアパートに住んでいるが、ほぼ毎日のように姉妹のマンションへやってきて、食事をしたり風呂などに入ることも多い。幕張での自分の部屋(セリフの上でしか登場しない)は、風呂がなくトイレが共同の、「ゴーストキャッスル堂(?)アヤ」というアパート。他の場所でのアパート名は不明。
- ゴーストキャッスル堂にはベータ方式のビデオしか無いので、恩田家でVHSを見るという設定になっている。
- ヘビースモーカーで、劇中も煙草を吸うシーンが多い。
- 幼少期、姉や妹とは別に、一人だけ富山の親戚のもとで育った。これは、子供時代の思い出を語るシーンなどで、実際は富山出身である室井だけが、他の二人(東京出身)とはかなり違う記憶を持っていたことが多いため、アドリブから生まれた設定であろうと推測される。そのせいか、学生時代から先生と不倫するなど、いい恋愛をしていない。
- 深夜時代の飼い猫「サチコ」を拾ってきたのはレイ子である。
- 幕張の駅前でシャネルのニセモノのバッグを売りつけられた。
- 「泥レス」のアルバイトをやっていたようである。(レイ子本人は否定)
- 牛柄のパジャマを愛用している。
- お粥が死ぬほど嫌いで、激しい拒否反応を起こす。好物は肉まん基本的に肉食を好む。
- 水っぽいカレーと子供も嫌いで子供に接すると蕁麻疹が出るらしい。
- カレーにコーラを入れると言ったところ、姉妹に否定され、スタッフに「カレーにコーラを入れるよねぇ?」と思わず質問してしまったことがある。
- 斉藤由貴ちゃんからお守りをもらったらしい(ニューヨーク編)
- 蟹を食べるとカニ病を発症する恐れがある。
- 餃子の皮をつつむのが苦手で、舌でなめて皮をくっつけていた。本人いわく「赤さそり」では、そうやって作っていたらしい。
- 全大学連盟サンバコンクールで2年連続で優勝した経験を持つ。
- 小林聡美のことは「さとちゃん」と呼んでいるらしく、本番中もうっかり「さとちゃん」と呼びかけてしまうことが何度かあった。
- ヒステリー作家の墓守しょうたろう(新人賞を連続3年受賞)の作品を愛読している。
- 以前自作自演のコミックバンドをやっていたらしい。電話口で井上陽水に「大仏」と「ごぼう」と言う二曲を披露している。
恩田きみえ
- 三女。サバサバした性格で、機転がきく。
- 本職は、株式会社イーストのAD(第1シーズン)。化学実験キットの訪問販売のバイトなどもやっていた(講習会には出たが、実際に訪問販売をしたかは不明)。転職を考え、西条バーモントコーポレーションへ面接に行き即採用となるが、帰宅後、会社が摘発された。
- モノマネ好きで桜田淳子、斉藤由貴、富田靖子、幸田シャーミン、藤純子、松田聖子、黒木香など多数のレパートリーを持つ。モノマネは、本人いわく「身内芸」のようなものでひっそりやっていたが、しだいに表に出てきたそう。
- 酒に酔うと居酒屋の看板からサーカスで芸をするカンガルー、挙句の果てには、所有者不明の1億円が入ったバッグなど、色々と奇妙なものを拾って持って帰る癖がある。
- 寝言が多く、寝言でモノマネをしたり、おやじや歴史上の人物になったりすることも。
- 嫌いな食べ物はマトンカレー。
- 子供の頃から賭け事に弱い。
- 金貸しやヤクザを演じるときはなぜか関西弁である。
- 姉妹喧嘩から家出し幸木・黒田先輩の家に泊まっていたが、その家(ベイエリアのロフトだと聞かされていた)がただの倉庫だったため、耐え切れずすぐ戻ってきた。
- 当時、もたいまさこのことを「まこちゃん」と呼んでいたらしく、本番中もうっかり「まこちゃん」と呼びかけてしまうことが何度かあった。
- きみえという名前は「玉子の黄身のように可愛く女の子が美味しく育つように」と父親からつけられた。
- クラリネットやフルートを嗜んでいる模様。また、打楽器のボンゴも所持しておりサンバのリズムを演奏している。
- ボーイフレンドは度々変わっているようであるが、約束をすっぽかされたり浮気されたりとあまり男運には恵まれていない。
- かなりオシャレには気を遣っており、よく丸井のローンで洋服を購入している。
猫
- サチコ (深夜時代の猫。非常におとなしく本編で出演者と共演する場面は意外に少ない。地上げ屋に誘拐される、レイ子に首輪を付けられる、タバコを吸わせられる、コタツの中で踏まれるなど散々な目に遭う。台本では「幸子」表記)ゴールデンタイム移行時、サチコは後番組、「子供、ほしいね」の久保田夫妻に貰われた。
カズちゃん、ユキちゃん、セッちゃん、
- ナガヤマ (乳牛のような白黒斑があり、黒い鼻が特徴。人なつこく出演者にじゃれたり、鳴きやまなかったりする性格。)
ヨシダ
放送
幻の第1話
第1話放送分の「かや乃おばさんが来た」は、広く知られているシチュエーションとは異なっている。出演者は小林聡美、森下愛子、もたいまさこの3人で、室井滋は出演していなかった。設定は、安藤きみえ(小林)と安藤さやか(森下)の姉妹が住むマンションに、伯母の恩田かや乃(もたい)が訪れるというものであった。
しかし第2話放送前に森下が急病のため降板、当時フリーで活動していた室井が代役としてレイ子役を演じるようになった。それと同時に「恩田三姉妹」という現在知られている設定に変更された。第2話では変更された設定に出演者はまだ慣れておらず、第1話での設定の名残がある。例として、電話に出るきみえが思わず「はい、安藤です」と言っている。レイ子の女優という設定も、この話の収録中に生まれた(当初は「学校の先生」が職業だと思って演じていたと室井は後に回顧している)。
このような事情からもたい・森下・小林のトリオで放送された第1話は「幻の第1話」として扱われている。「見たい!!」という視聴者・ファンの声は多いにもかかわらず、CSのフジテレビ721においても再放送されたことはなく、ビデオ化・DVD化もされていない。
第1シーズン
放送時間帯:深夜枠
各話 | 放送日 | サブタイトル | 作 | 演出 |
---|---|---|---|---|
1 | 1988年10月11日 | 幻の第1話 かや乃おばさんが来た | 清水 東 | 波多野健 |
2 | 1988年10月18日 | クイズ出演 | 廣岡 豊 | 波多野健 |
3 | 1988年10月25日 | カラスの襲来とかや乃のお見合い | 大岩賞介 | 波多野健 |
4 | 1988年11月1日 | 隣に引っ越してきた男とブラバン | 清水 東 | 波多野健 |
5 | 1988年11月8日 | レイ子の誕生日と謎の男 | 廣岡 豊 | 波多野健 |
6 | 1988年11月15日 | 首つった部屋とお猿日記 | 清水 東 | 波多野健 |
7 | 1988年11月22日 | 裏切られたハワイ旅行と英会話ビデオ | 廣岡 豊 | 波多野健 |
8 | 1988年12月6日 | きみえF・Fされる | 清水 東 | 田邊勝弘 |
9 | 1988年12月13日 | バナナの皮とかや乃の超能力 | 廣岡 豊 | 大下 広 |
10 | 1988年12月20日 | クリスマス | 山田あかね | 山田あかね |
11 | 1989年1月10日 | 伊豆のお墓参り | 廣岡 豊
清水 東 |
波多野健 |
12 | 1989年1月17日 | 地上げ屋こわい | 廣岡 豊 | 波多野健 |
13 | 1989年1月24日 | 幸運のペンダントとありがとう | 清水 東 | 波多野健 |
14 | 1989年1月31日 | 自動車教習所と車のインテリア | 廣岡 豊 | 波多野健 |
15 | 1989年2月7日 | しゃぶしゃぶと火事ノンノンよ | 清水 東 | 波多野健 |
16 | 1989年2月14日 | まみ子が結婚!? | 廣岡 豊 | 次廣 靖 |
17 | 1989年2月21日 | かや乃の失恋とレイ子のカニ病 | 森山京子 | 次廣 靖 |
18 | 1989年2月28日 | 居候は受験生 | 廣岡 豊 | 波多野健 |
19 | 1989年3月7日 | ニューヨークスペシャル | 森山京子 | 次廣 靖 |
番外 | 1989年3月8日 | 新NY者“やっぱり猫が好き”NY撮影記 | ||
20 | 1989年3月14日 | 赤ちゃん大好き | 廣岡 豊 | 次廣 靖 |
21 | 1989年3月21日 | ご近所付き合いときみえのへそくり | 清水 東 | 波多野健 |
- 1989年4月 - 1990年3月(幕張編):火曜24時40分 - 25時10分
各話 | 放送日 | サブタイトル | 作 | 演出 |
---|---|---|---|---|
22 | 1989年4月11日 | 予告どおり引越し | 廣岡 豊 | 次廣 靖 |
23 | 1989年4月18日 | 悲しき御高祖頭巾 | 三谷幸喜 | 武部真子 |
24 | 1989年4月25日 | 楽しいG・W | 清水 東 | 次廣 靖 |
25 | 1989年5月2日 | はまぐりペペちゃん
(世界ギョウテン動物大賞) |
三谷幸喜 | 武部真子 |
26 | 1989年5月9日 | ギョーザがいっぱい
(ギョーザ・ギョーザ・ギョーザ) |
三谷幸喜 | 次廣 靖 |
27 | 1989年5月16日 | ベランダロックアウト | 三谷幸喜 | 武部真子 |
28 | 1989年5月23日 | きみえの拾い物 | 清水 東 | 武部真子 |
29 | 1989年5月30日 | 相撲部屋がやって来た | 三谷幸喜 | 次廣 靖 |
30 | 1989年6月6日 | ゲージュツは爆発だ | 三谷幸喜 | 武部真子 |
31 | 1989年6月13日 | 幕張恋物語 | 加藤千恵 | 次廣 靖 |
32 | 1989年6月20日 | 一緒に寝ようよ
(今夜は最高) |
三谷幸喜 | 武部真子 |
33 | 1989年6月27日 | 梅雨の恐怖 | 三谷幸喜 | 次廣 靖 |
34 | 1989年7月4日 | あこがれのフリオ
(憧れのフリオ) |
三谷幸喜 | 次廣 靖 |
35 | 1989年7月11日 | めざせ女流小説家 | 森山京子 | 武部真子 |
36 | 1989年7月18日 | 留守電ルンルン | 三谷幸喜 | 次廣 靖 |
37 | 1989年7月25日 | 鴨田さんの秘密 | 加藤千恵 | 武部真子 |
38 | 1989年8月1日 | 姉妹げんか | 加藤千恵 | 武部真子 |
39 | 1989年8月8日 | 真夏の夜の大運動会 | 森山京子 | 武部真子 |
40 | 1989年8月15日 | 福島スペシャル(前編) | 三谷幸喜 | 武部真子
次廣 靖 |
41 | 1989年8月22日 | 福島スペシャル(後編) | ||
42 | 1989年8月29日 | わたし転職します | 西条 昇 | 次廣 靖 |
43 | 1989年9月5日 | 楽しい夜遊び | 三谷幸喜 | 次廣 靖 |
44 | 1989年9月12日 | パーティーは終わった | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
45 | 1989年9月19日 | お金のない週末 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
46 | 1989年9月26日 | 肉まんが食べたい! | 三谷幸喜 | 次廣 靖 |
47 | 1989年10月10日 | 化粧で勝負 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
48 | 1989年10月17日 | カンガルーのホリちゃん | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
49 | 1989年10月24日 | どーゆーことだ | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
50 | 1989年10月31日 | ブン・ブン・ブン ハエが飛ぶ | 加藤千恵 | 洪 龍吉 |
51 | 1989年11月7日 | すばらしい日曜日 | 加藤千恵 | 洪 龍吉 |
52 | 1989年11月14日 | かや乃怒る | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
53 | 1989年11月21日 | そっくりさん | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
54 | 1989年11月28日 | ビデオ鑑賞会 | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
55 | 1989年12月5日 | ひい爺さん・いい爺さん・異人さん | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
56 | 1989年12月12日 | 猿の手 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
57 | 1989年12月19日 | クリスマス・スペシャル
(聖夜週特別) |
三谷幸喜 | 岩川千秋 |
番外 | 1989年12月24日 | やっぱり逸見と猫が好きスペシャル | 波多野健 | |
番外 | 1989年12月30日 | やっぱり猫が好きスペシャル
(年またぎ告知と総集編) |
波多野健 | |
番外 | 1989年12月31日 | 年またぎスペシャル やっぱり逸見と猫が好き | 三谷幸喜 | 波多野健 |
58 | 1990年1月9日 | 鴨田さんが死んだ日 | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
59 | 1990年1月16日 | ブジラ VS 恩田三姉妹 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
60 | 1990年1月23日 | プップッピ プップッピ プッピー プッピー | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
61 | 1990年1月30日 | 大利根さんの秘密 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
62 | 1990年2月6日 | スキーで骨折 | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
63 | 1990年2月13日 | きみえのアルバイトと豆腐実験 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
64 | 1990年2月20日 | 焼肉パーティー | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
65 | 1990年2月27日 | 銭湯へ行こう | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
66 | 1990年3月6日 | 結婚式の朝 | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
67 | 1990年3月13日 | 恩田家サスペンス劇場 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
68 | 1990年3月20日 | うちら陽気な三人姉妹 | 三谷幸喜 | 岩川千秋 |
69 | 1990年3月27日 | さよなら恩田三姉妹 | 三谷幸喜 | 洪 龍吉 |
やっぱり猫が好き殺人事件
第1シーズン終了後に製作された2時間ドラマ。かや乃ときみえの住んでいるマンションで殺人事件が発生し、三姉妹と頼りない刑事が迷推理で事件を解決するストーリー。
脚本は三谷幸喜。共演者は萩原流行、宍戸開、森口瑤子など。三谷幸喜もレンタルビデオ店の店員として出演している他、西村雅彦など東京サンシャインボーイズの俳優もちょっとした役で出演している。深夜帯制作時に小林聡美に惚れてしまった三谷幸喜が、彼女と再会する為に書いたと後に語ったことがある。
話の内容は、最初から犯行シーンをみせており、三姉妹が犯人と睨んだ人物を頼りない若手刑事と一緒に追い詰めていくという、いわゆる「倒叙」の構成になっている。三谷幸喜が後に古畑任三郎を書く切っ掛けになったと思われる。ちなみに、『古畑任三郎』の「ゲームの達人」の回で、被害者で作家の花見(藤村俊二)の著作物の中に「やっぱり猫が死ぬ」というものがあった。
第2シーズン
放送時間帯:ゴールデンタイム
3人の住んでいるところは渋谷区。
- 1990年10月 - 1991年9月(新猫編):土曜19時30分 - 19時58分
スペシャル番組
1989年 - 1990年、前年までの全民放の「ゆく年くる年」に代わって、フジテレビ初の独自制作の年越し番組として、『年またぎ・猫が好き』が放送された。劇中でカウントダウンもしていた。全編を通じて、逸見政孝と星野知子が司会をする『いけ年こい年』なる番組を三姉妹が鍋を囲みながら見ているという設定で話は進行しており、この架空番組のコーナーという設定で、それまでの「ゆく年くる年」と同様に、山本晋也・東海林のり子・稲川淳二・斉木しげる・相原勇らリポーターが各地の年末の風景を生中継で伝え、それを見ていた三姉妹が鍋を食べながら色々と奇妙なリアクションを起こすという一風変わったスタイルが採られていた。この放送で、初めて馬が登場している(但し、猫以外の本物の動物は出ている)。 更に、小林聡美が夜食の買出しをしに行くシーンでは、近くのコンビニで実際に生放送で撮影し、客には脚本家・三谷幸喜の劇団「東京サンシャインボーイズ」の看板俳優である梶原善・相島一之が出演し、店員役に西村雅彦を起用。三谷と小林が揉めている瞬間に年が跨ぐというとんでもない番組だった。 また、オープニングではこのドラマのOPとEDを唄っている矢野顕子と忌野清志郎がドラマのEDテーマ「サントワマミー」「ホームスイートホーム」を熱唱するシーンも流れた。
また、このスペシャルの数日前には、逸見さんが隣人・鴨田さんを演じゲスト出演。ストーリーは、3人が大掃除をしながら今年の思い出を語り、その際、奥さんと喧嘩したと思われる鴨田さんが何度も家に訪ねてくるとう総集編を放送した。また、エンディング終了後には、4人でドラマの感想と年またぎSPの告知をしている。ちなみに、鴨田さんは翌週餅を鼻に詰まらせて死亡してしまう。
その後、1995年、1996年に当時のフジテレビ昼のワイドショー番組「ビッグトゥデイ」の中で完全ロケの形式で復活。人気は衰えることなく、1998年、2001年、2003年、2005年、2007年と、2 - 3年に1回の割合で新作が制作されており、今でもゴールデン放送での復活を期待する声は多い。
恩田家事件簿
恩田三姉妹の日常はトラブルの連続で、命を落としかねないような事件事故にも何度も遭っている。
浦安時代
- マンションで火事に遭う。
- 伊豆の墓参りに向かう途中、自動車事故を起こす。
- 姪のようこが大学受験のため恩田家に居候する。居候の身であまりにも横柄な態度をとったため、レイ子から怒鳴られる。
- きみえがヘソクリとして溜め込んでいた12万円を挟んでおいた古本を、かや乃が自治会のバザーに出してしまったと思い込み慌てふためき、自治会の会長に古本を買った青年を探してもらうよう協力を募っていたところ、もう一冊バザーに出した本と同じものがあったことに気付き、その本の中にヘソクリが入っていたことから、自治会の会長を怒らせてしまい、これがきっかけで幕張に引っ越すことになってしまった。
幕張時代
- オートロックのベランダに締め出される。
- 飼い猫のさちこが、幕張の名士である綾小路家の猫との縁談をもちかけられる。
- きみえとレイ子がベランダから落ちる。
- 福島で熊に襲われ、その後ヘリコプターを操縦し墜落。
- 言動に一癖ある幽霊に取り憑かれる。
- 舞台を見終わり家に帰ってみたら、空き巣に入られ、窓やサッシ、挙句にはトイレの便器まで根そごき持っていかれてしまい、「鍵を誰がかけたのか」「所詮レイ子は自分の家があるから他人事でしかないのよ」などと責任の擦り付け合いをする。
- 幕張を巨大怪獣が占拠、きみえが嫌いな上司「ハタダ」(この人物のモデルは同番組のプロデューサー・演出担当の波多野健である)が怪獣に踏まれ死亡する。
- マンションの上の階に相撲部屋が入居しており、その部屋に所属している新弟子がホームシックにかかったためか、恩田家の部屋のトイレ(バスルーム兼用)に篭城してしまった。
- 泥酔したきみえが無意識のうちに現金1億円が入った大きなバッグや近くの公園で行われていたサーカス団所有のカンガルー(名前:ホリちゃん)を持って帰ってきてしまい、騒動に発展した。
- 上の階に住む自治会長の布団を誤って汚してしまい、その罪を隣の鴨田さんにおしつける。
エピソード
- 小説家恩田陸の恩田はこのドラマの恩田三姉妹から取ったという。
- 1回につき2週分を休憩を挟んで行うという形で毎回収録が行われていた。
- 後に日曜朝に放送された、磯野貴理子、森尾由美、松居直美の「はやく起きた朝は…」の原案になったと言われている。
- 浦安時代にたびたび登場するゴリラの人形があるが、同じものが志村けんのだいじょうぶだぁのルーレットマンのコーナーのトイレットペーパーの景品と一緒に数体添えられていた。マスコットキャラではないかと考えられる。
- また同番組で志村けん=もたいまさこ、石野陽子=室井滋、松本典子=小林聡美に扮したパロディが存在する。これは1990年(平成2年)のフジテレビキャンペーンに起用された恩田三姉妹のCMのものだと思われる。
- アニメ『らんま1/2』の中で、乱馬が弱点である猫に接した時に錯乱して叫ぶ『やっぱり猫が好き~!』も、このドラマが元ネタである。
- テレビドラマ『ナニワ金融道2』にもたいまさこが詐欺師・青田久子役で出演したが、青田の逃亡先のマンションの名前は「ラ・セーヌ猫ヶ杉(ねこがすぎ)」であった。
- 踊る大捜査線の室井慎次(柳葉敏郎)恩田すみれ(深津絵里)の「室井、恩田」はこのドラマから取られたらしい。
- 2007年(平成19年)8月14日Yahoo!ライブトークにて、恩田三姉妹を演じるもたいまさこ・室井滋・小林聡美が生出演。これは2007年(平成19年)7月4日に発売された「やっぱり猫が好き2007」DVD発売を記念した、スペシャルイベントとなっている。
- 2007年(平成19年)9月より、サッポロビール「生搾りみがき麦」のCMに、恩田三姉妹として出演。「ただいま篇」「マンボ篇」「笑い声篇」の3本が放映された。CM画面には「(C)フジテレビ/イースト」とコピーライト表記されている。
- CS放送のフジテレビONEでは、2009年(平成21年)4月11日からの放送が開始される。また、以前にも前身のフジテレビ739で放送されていた。
- 番組収録において台本がある回と、全く台本が無い出演者による完全なアドリブの回が演じられていた。
- タイトルバック等のイラストは桜沢エリカ
スタッフ・製作
- 脚本 : 三谷幸喜(第1シーズン第23回放送より担当)、木皿泉(第2シーズンより数回担当)、廣岡豊(初期)、清水東(初期)、山田あかね(初期)、森下京子(初期)、加藤千恵(初期)、小山真弓(第2シーズン)、藤沢めぐみ(「BT」版のみ)、荻上直子(2005版)、西条昇、吉田秀穂、下等ひろき ほか
- 技術 : 岡本隆嗣、島方春樹
- カメラ : 川崎昭、村瀬清、久坂保、鈴木富夫
- 照明 : 佐藤浩栄、萩原文彦
- 音声 : 小西幸久、渡辺利実、錦織雅彦
- VE : 作田和矢、岩澤英二、平田稔、森村修、松田年世、中村宏
- VTR : 船崎亮一、今村信男、星野晃、山本米勝
- 音響 : 有馬克己(第1シーズン)、橅木正志(第2シーズン以降)
- TK : 浜川久美
- 演出補:芳住昌之(第1シーズン)、藤田直樹・笠原裕明(第2シーズン)
- 編集 : 大内一学 → 石丸健一(2000年以降)
- MA : 川原崎智史・林光伸(第1シーズン)、石塚宇生(第2シーズン)、松元祐二(第2シーズン~2000年まで)→ 志村武浩(2000年以降)
- 美術プロデューサー(特番以降):丸山覚
- デザイン:今西真理子(第2シーズン)、坂根洋子(特番以降)
- 美術:村田進(第1~2シーズン)
- 美術進行:新藤裕之(第1~2シーズン)
- 大道具:藤野路弘(第1シーズン)、渡辺恵司(第2シーズン)
- 小道具:中島淳子(第2シーズン)
- メイク:アートメイクトキ
- スタイリスト : 杉野知佐(第1シーズン)、吉野千晶(第2シーズン)
- タイトル画:桜沢エリカ
- タイトルアニメ(第2シーズン):アニメーションスタッフルーム
- 企画協力:シャシャコーポレーション
- 技術協力:ビデオスタッフ、RVC(六本木ビデオセンター)、まるビデオ(2000年以降)、ヌーベルバーグ(2000年以降)
- 美術協力:アックス(特番以降)
- 演出 : 波多野健、武部真子、次廣靖、洪龍吉、善本真也、永山謙二、芳住昌之等
- プロデューサー : 波多野健、鈴木哲夫(フジテレビ)
- 制作 : イースト、フジテレビ
- オープニング曲:矢野顕子「DAVID」
- エンディング曲:RCサクセション「サン・トワ・マミー」
ビデオ・DVD
2005年(平成17年)10月の時点で商品化されていない作品は1989年(平成元年)9月24日と10月1日に放送された「やっぱりフジが好き」という特別番組、1990年(平成2年)10月13日に放送された「やっぱり猫が好きスペシャル」、ビッグトゥデイ編における1995年10月5日放送分1996年3月5日放送分、などである。なお、オリジナルビデオシリーズのうち4作品が2005年(平成17年)9月 - 11月の最終日曜日と12月18日の午後に放送された。
DVD「やっぱり猫が好き2007」が2007年(平成19年)7月4日に発売。「やっぱり猫が好き」の2007年(平成19年)3月に放送されたスペシャルドラマ版。おなじみの三姉妹が時代劇に登場する。