日本経済新聞
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日本経済新聞(にほんけいざいしんぶん、題字:日本經濟新聞、英語:The Nikkei)は、東京都千代田区に本社を置く日本経済新聞社の発行する新聞(経済紙)であり、広義の全国紙の一つ。略称は日経(にっけい)、または日経新聞(にっけいしんぶん)。販売部数(日本ABC協会調べ)は朝刊約278万部、夕刊約140万部である(2013年7月~12月平均)[1]。最大印刷ページ数は48ページ。
目次
特色
経済紙であるため、一般紙に比べて株価欄を始めとして、経済や産業関係記事の比重が高い。東京銀行と三菱銀行の合併(東京三菱銀行→現・三菱東京UFJ銀行)など、経済関係の記事で新聞協会賞を数多く受賞している。また、大学生や経済学に関心のある社会人向けの連載記事として、『経済教室』のページもある。
日経新聞社が作成する株価指数(日経平均株価)は「NIKKEI225」として世界的に認知されている。株式市況欄は東京証券取引所(全銘柄。2013年7月13日付までは統合前の大阪証券取引所も全銘柄収録)だけでなく、札幌証券取引所、名古屋証券取引所、福岡証券取引所のそれぞれ各市場だけで独自に取引されている銘柄も収録されている。
記事中の数字表記については、大手新聞社が次々とアラビア数字(1・2・3…)表記に変更されていく中で、一般記事内では年齢表記等、一部を除いて依然として漢数字(一・二・三…)表記中心としていた。また、地方紙も含む他紙では、ほとんどがアラビア数字表記のスポーツ面の記事中の数字表記も、一部を除いて漢数字表記としていた。さらに、記事中のパーセント表記中の数字表記に至っては、漢数字表記は日経(グループ紙も含む)以外、他紙ではほぼ見られなくなっていたが、2009年6月1日付朝刊より、一般記事内でもアラビア数字での表記に変更した。
日経新聞特有の内容として、企業の発表する各種公告(決算公告など)が掲載されることが多かった(他の全国紙では決算公告の記載は少ない)。3月期決算の主要企業の株主総会の集中する6月下旬の紙面は、財務諸表の決算公告で数十ページの別刷り(二部紙)紙面が付録され、本紙を含め全部で100ページ近くになる場合があった。しかし、2005年2月に電子公告制度(インターネットを利用した公告方式)の導入が法律で施行されてから、原則的に自社のホームページ(ウェブサイト)にのみ掲載する企業が急激に増加したため、その別刷り紙面は過去のものとなった。
このほか政治面・社会面も充実しているが、スポーツ関係は、後述する競馬(中央競馬)を除いて弱い。例外的にサッカー関連をスポット的な特集記事として、一般紙よりも大きく取り上げる場合がある。地方版は経済関連を除くと弱い。芸能関連はほとんどない。社会面の4コマ漫画、読者による投稿欄(読売新聞では『気流』、朝日新聞では『声』など)もない。
土曜日には二部紙にあたる『日経プラス1』が発行されている。
競馬については、系列のラジオNIKKEI(旧ラジオたんぱ)が日本中央競馬会主催の中央競馬レース公式実況を請け負っている関係や、複数の協賛レース(日経賞、日経新春杯など)があることから、一定の強みを発揮しており、競馬専門の記者がグループの放送メディアに出演し、解説を行っている。
第1テレビ欄は、他の多くの新聞が最終面に掲載しているのに対し、日経では中面掲載となっている(最終面は「文化」「私の履歴書」・連載小説など)。2009年3月まで、一部地域では地元紙に倣って、TXN系列局をNHKの次に掲載していた(北海道版でテレビ北海道の番組欄がNHKの次に掲載されていたのがその例の一つ。現在の状況は「テレビ面」の項参照)。また、TXN九州(現TVQ九州放送)が、1996年に日本の地上波テレビ局として初めて韓国連続ドラマの放送を開始した際には、福岡県向けの紙面で毎週その内容を載せるなど、TXN系列局のある地域版では当該局の番組内容紹介に力を入れている。
自社系列の販売店が少ない為、読売新聞店や朝日新聞店・毎日新聞店・西日本新聞店に委託をしている地域が多い。契約に際しては、販売店が独自の判断において契約者に物品(日用品など)を提供することを認める新聞社が多いが、日経ではこのようなことを行なわない。その代わりとして、年度がわりの4月には日経が経済用語辞典他、冊子を編集し、契約者にプレゼントするようなサービスを実施している。
定価は、1部売り(朝刊160円・夕刊70円(2010年1月より))・月ぎめ(朝夕刊セットの場合4383円)ともに、他の全国紙やブロック紙より高く設定されている。
一方、インターネット上では『NIKKEI NET』を開設して無料(一部有料購読制あり)のニュース記事を提供していたが、2010年3月23日以降『日本経済新聞電子版』(愛称:Web刊)にサイトリニューアル〔日経ではこれを「創刊」と見なしている[2]〕、これに伴って記事閲覧を原則有料化すると共に〔全ての掲載記事の閲覧に際して有料会員登録が必要となり、同年3月1日より会員登録受付を開始した〕、URLも「http://www.nikkei.com/」に移行、旧ドメイン「nikkei.co.jp」下で掲載されてきた過去記事は全てリンク切れとなった。
現在は有料会員登録に際し月額4000円を要するが、日経新聞宅配定期購読者については月極購読料の1000円増しにて同じく有料会員登録出来るようになっている《支払手段はサイトリニューアル当初からクレジットカードに限定[3]》。また無料会員登録のプランも用意されており、この場合、有料会員限定の記事が数量限定ながら閲覧可能《サイトリニューアル当初は「月20本まで」閲覧可能であったが、2013年3月以降は「月10本まで」に変更されている[4]》。
サイトリニューアルに伴い記事閲覧を原則有料化したことについて、社長の喜多恒雄は「ネット上のコンテンツは無料という観念があるが、良質のコンテンツはタダではない。欧米のメディアは既に(有料化に)挑戦している」と語っているが、これについては、当時広告収入に頼っていたニュースサイトの運営が岐路に立たされていることを吐露したものと受け止められている[5]。
なお、電子版はマルチデバイス対応を進めており、PCブラウザ向けのWebサイト、モバイル端末向けWebサイトに加え、モバイル端末向けアプリケーションには、モバイル端末向けのレイアウトに再構築された『日本経済新聞 電子版』アプリと、紙紙面をそのまま読むことができる『日本経済新聞 紙面ビューアー』アプリがある。それぞれiOS、Android、Windows 8に対応しており、同一のIDで使用することができる。
2013年5月現在、日経電子版の有料会員数は30万人を超え、新聞メディアの有料電子版としてはニューヨーク・タイムズ(113万人)、ウォール・ストリート・ジャーナル(90万人)、フィナンシャル・タイムズ(33万人)に次ぐ規模であるとしている[6]。
また後述する通り、自社工場の他、1980年代以後全国各地の主要な地方新聞社と印刷面での委託提携を積極的に行っている。
読者層
購読世帯の平均世帯年収は他の全国紙よりも高く、企業幹部との親和性も強いという[7]。また、大卒・院卒の割合も主要全国紙の中で最も高い[1]。
沿革
日本経済新聞社に関する沿革は同項目を参照
- 1876年12月2日:三井物産の発行する「中外物価新報」として創刊。週刊。
- 1885年7月:日刊化(日曜日・祝日の翌日は休刊)。
- 1889年1月:「中外商業新報」に改題。
- 1905年:解散、野崎廣太の個人事業として、存続。
- 1920年1月:ニューヨークに特派員事務所を設置。
- 1924年10月:夕刊を創刊。
- 1942年11月1日:政府の新聞統合令により、東日本の経済紙を統合して、「日本産業経済」に改題。
- 1946年3月1日:題字を「日本経済新聞」に改題。
- 1966年12月:創刊90周年。
- 1996年12月:創刊120周年。
- 2007年1月1日:創業130周年記念を機に、英称を「The Nihon Keizai Shimbun」から「The Nikkei」に改称。
- 2010年3月23日:電子版創刊
地方版
- 新聞は、テレビ面(朝・夕刊とも中面に掲載 夕刊は2006年1月14日までは最終面掲載)と地域経済面を除いて、東京本社発行の紙面を使用している(ただし、社会面と天気欄は各本支社別に差し替えあり)。
- 地域経済面(一般紙の地方版とは違い、その地域の経済・産業情報に特化したもの)、番組表とも、他の全国紙よりかなり広いエリアを単位としており、ページ数も1ページ程度と少ない。2013年7月現在、地域経済面は北海道・東北・新潟・長野・北関東・首都圏・静岡・中部・北陸・近畿・中国・四国・九州となっており、首都圏は千葉版・東京版・埼玉版・神奈川版、近畿はA版・B版・京滋版・兵庫版、中国は広島版、九州は沖縄九州版がそれそれバリエーションとして用意されている(それぞれベースとなる地域経済面の一部を、より細分化された地域経済情報に差し替えている)。また地域経済面は日・月曜日および国民の祝日の翌日は掲載されない。なお、日経電子版の有料会員は全地域の地域経済面を読むことが可能。
夕刊発行地区
夕刊が発行される「セット版」の地区は関東地方全域(山梨県含む)、静岡県、東海地方全域、近畿地方全域、山口県、福岡県、佐賀県、沖縄県(それぞれ山間部などの遠隔地・離島の一部は除く)。
他県(北海道含む)は全日版(朝刊のみ)である。なお定期購読に際してはセット版地域の人は全日版、逆に全日版の地域の人はセット版をそれぞれ購読することはできない。
広島県は基本的に全日版のみだが、福山駅ではキヨスクの一部で、大阪本社版の夕刊を販売している。山口県は全日版のみの地域もあるが、新山口駅など一部の駅のキヨスクで、西部支社版の夕刊を販売している。
テレビ面について
- 朝刊のテレビ面は、地上波テレビ・ラジオの番組表と、衛星放送(BS、及びCSの日経CNBCなど)とで分割して掲載している。また、NHK Eテレのうち、主に日中の一部で実施されるマルチ放送のサブチャンネル・ワンセグ2の編成は極小サイズでNHK総合テレビジョンのフルサイズ番組表の下に掲載されている。また、首都圏A地区(茨城県・栃木県・群馬県)向けの新聞にはNHK水戸放送局デジタル総合テレビの茨城県向け差し替え放送の番組表もクォーターサイズで一緒に掲載されている(この場合、総合テレビのフルサイズの下にNHK水戸差し替え、教育テレビのフルサイズの下にデジタル教育のマルチ編成の番組表を載せている)[8]。
- 地上波とBSのアナログ放送については以前、北海道、首都圏、山梨県、静岡県、中京広域圏、近畿広域圏、福岡県・佐賀県でGコード入りの番組表を掲載していたが、2009年1月31日付を最後に廃止した。これは地上デジタル放送(Gコード無効)に対応するためで、番組情報量を増やす目的があるという。
- 2009年3月30日付より、全国的にテレビ番組表の配列が変更された。局名表記のカットも、リモコンキーID表記を前面に出す形に変更された(一部地域では親局のアナログチャンネル番号を併記している)。
- 旧:NHK総合→NHK 教育→各県別に民放アナログテレビのチャンネル番号の小さい順もしくは開局順
- 新:NHK総合(単にNHKとのみ表示)→NHK教育(2011年6月1日から『NHK Eテレ』と表記)→各県別に民放デジタル放送のリモコンキーIDの小さい順
- 実際の例(フルサイズの民放局のみ掲載)
- 関東地方
- 近畿地方
- 中京圏
- 福岡県・佐賀県
- 北海道
- 静岡県
- 旧:SBSテレビ→テレビ静岡→あさひテレビ→だいいちテレビ→テレビ東京
- 2009年3月30日 - 2011年7月24日:だいいちテレビ→あさひテレビ→SBSテレビ→テレビ静岡→テレビ東京[10]
- テレビ東京はリモコンキーIDの小さい順の原則に外れるが、受信出来ない地域も多いため従来通り最右端での掲載。テレビ東京以外の在京キー局、在名5局もリモコンキーIDの小さい順に再編された上でハーフサイズ掲載。
- 2011年7月25日 -:だいいちテレビ→あさひテレビ→SBSテレビ→テレビ東京→テレビ静岡
- テレビ東京とテレビ静岡の配列が入れ替わった。テレビ東京は静岡県域局ではないものの、全体で見るとリモコンキーIDの小さい順となっている。テレビ東京のデジタル放送は静岡県内では東部・伊豆地方の一部で越境受信もしくはケーブルテレビ加入で視聴出来る。
- 土曜日発行の二部紙別冊「日経Plus1」にも週間番組表が収録(中間面見開き)されているが、これも原則としてそれぞれの地域別に通常のテレビ面の配列に準じて掲載している。
- なお、ラジオでは、ラジオNIKKEIの番組のみ解説がある。
- 日本経済新聞国際版(国外向けの衛星新聞)も、東京都内向けに発行される首都圏B版の内容をそのまま転載・収録している
注目を集めた報道・スクープ
- 1971年3月11日、第一銀行と日本勧業銀行の合併をスクープ。高杉良の小説『大合併』の冒頭部はこのスクープに至るまでの経緯を基にしたもの。この報道により、日本新聞協会賞を受賞。
- 1989年8月、三井銀行と太陽神戸銀行の合併をスクープ。
- 1995年3月、三菱銀行と東京銀行の合併をスクープ。この報道により、日本新聞協会賞を受賞。
- 1997年11月22日、山一證券の自主廃業方針を他紙に先駆けてスクープ。この報道により、日本新聞協会賞を受賞。
- 1999年8月19日、興銀・第一勧銀・富士銀の共同持株会社設立をスクープ。この報道により、日本新聞協会賞を受賞。
- 2004年6月13日、プロ野球オリックス・ブルーウェーブと大阪近鉄バファローズの合併をスクープ。プロ野球再編問題の端緒となる。
- 2004年7月14日、三菱東京フィナンシャル・グループとUFJグループの経営統合をスクープ。この報道により、日本新聞協会賞を受賞。
- 2006年7月20日、元宮内庁長官の残したメモ(富田メモ)に、靖国神社にA級戦犯が合祀されたことに昭和天皇が不快感を持ち参拝を中止した、と書かれていたと報じた。この報道により、日本新聞協会賞を受賞。
- 2012年2月24日、AIJ投資顧問の受託年金2,100億円が消失されていたと報じた。
疑義が持たれた報道・スキャンダル
- 日経新聞記者の中には他社へのバイト原稿を執筆が日常的に行っている者達がおり、同社の記者が執筆した中傷記事のために株価が暴落した企業もある[11]。更に、若い取材記者の中には態度が横柄で「社長インタビューなど受けて当然」といった態度の者がおり、「勉強不足で断りたい時もある」と企業広報関係者からは批判されている[12]。こうした同新聞の構造問題は2000年代になって相次いでマスコミに批判されることとなり、上述の他『テーミス』2002年6月号、『噂の真相』2002年7月号などの例もある。また、奥村宏は「ニュースの解釈までリーク頼み」と述べ、経済評論家の波頭亮は「インターネットバブルを煽るな」と批判した[11]。
- 2003年12月13日、PSX発売時にビックカメラ有楽町店で写真撮影を行っていた日本経済新聞社子会社の日経BPの記者が自らPSXを購入し、「報道」と書かれた腕章が写っているにもかかわらずPSXを掲げた写真が撮られ、日本経済新聞の記事に「PSXが発売。PSXを買い求める男性」と、その写真と共にその記事が出てしまった。テンプレート:要出典範囲。
- 2004年4月のイラク日本人人質事件で、取材で得た3人の詳しい住所を他社同様にウェブ上に公開。読者からの指摘を受けて削除したテンプレート:要出典。
- 2005年には「三井住友と大和證券が統合」と報じたが当時はそのような事実は無かったにも拘らず、日経新聞はその後も「三井住友・大和證券統合長期化も」「トップ交代、戦略見直し」と「続報」を出し続けた。この件を取り上げて「言い訳がましい」と言う批判が『広報IRインテリジェンス』でなされている[12]。
- 郵政民営化で誕生した郵政会社の社長に元ダイエー副社長の川一男を起用する方向で調整に入ったという旨の報道があったが、後の続報ではイトーヨーカ堂執行役員物流部長の川蔵夫の名前に入れ替えされた。つまり、日本経済新聞は川という人物を取り違えて報道していたため、週刊文春は「記事のウラ取りはいい加減」と批判記事を出し、『広報IRインテリジェンス』でも「デスクが記事チェックを出来ない。更には居直って誤報を出す」と批判された[12]。
- 2005年12月、ある映像機器開発メーカーについての特集を5段抜きで組んだものの、記事を担当した若年の女性記者が勉強不足であったため内容がデタラメで、その会社は取引先に対する訂正業務に追われクライアントも激怒した。しかし、日経新聞に抗議したところ訂正を拒否したと言う[12]。
- 2006年には、日本航空の社長退任を巡る騒動に日経の記者が深く関与したことなどが、週刊文春によって報道されている。
- 2007年に発覚した、大阪府枚方市発注の第二清掃工場の一般競争入札に絡む官製談合事件について、日経新聞が2007年7月6日付朝刊で、同市の当時の市長の中司宏がゼネコンから接待を頻繁に受けていたとする内容の記事を掲載したが、中司は「この記事は虚偽である」として、2010年に大阪地方裁判所に訴訟を提起。2012年6月15日に同地裁は、「取材内容は粗末だ」などとして名誉棄損を認め、中司に対し600万円を支払うよう日本経済新聞社に命じた[13]。本件の訴訟において、日経は取材源の秘匿ルールを破り、取材源であった当時の大阪地検幹部2名の実名を証拠として提出した。この行為について大谷昭宏や田原総一朗に批判をうけた[14]。
- 2008年10月29日、朝刊社会面にて株式トレーダー若林史江による日経QUICKニュース社記事の盗用事件を報じた。株式トレーダー若林史江による盗用事実が発覚したのは2008年6月のこと。記事盗用は2006年12月から2008年6月までの期間に及ぶ。この間、若林史江は自身の公式HPの無料閲覧ページ、および有料会員制メールマガジンに、日経QUICK社が著作権を持つ株式関連ニュースを無断盗用し、その数は1700本に上った。発覚当初、日経新聞関係者は「まれに見る悪質な盗作事件」とし、刑事告訴も検討したが、日経グループ自身が過去に若林史江を「カリスマ美人トレーダー」などともてはやし、日経グループ主催のセミナーなどに起用していた経緯があることから、刑事告訴を見送り、若林に対して記事利用額相当を後払いさせることによる決着とした[15]。
- 2010年1月25日の夕刊で、民主党幹事長・小沢一郎の政治資金管理団体陸山会による政治資金収支報告書に関する虚偽・不記載疑惑に関連し、「東京地検特捜部が押収した(元事務担当の)石川議員の手帳には、水谷建設の元幹部らが5000万円を渡したとする04年10月15日の欄に、授受の場所とされるホテル名が記されていた」という記事を掲載した。しかし、実際に手帳に書かれていた数字は「04年」ではなく「05年」であり、さらにホテル名が記載されていた時期も4月だった。日経新聞は翌26日朝刊に訂正記事を掲載し、記事と見出しの当該部分を取り消した[16]。
- 2012年2月20日、任天堂についての記事で、任天堂の岩田聡社長から不正確な報道があったとTwitterからのコメントで指摘される。岩田は「文脈を無視して恣意的に言葉を抜き出したり、事実と憶測を混ぜて書いたり、まるでゴシップ誌のような手法を採られている」と語り、またそれが何度も繰り返されていると指摘している[17]。
- 2012年6月5日、日本経済新聞は「任天堂、スマホに対抗」と題して、任天堂が開発している次世代機「Wii U」にカーナビゲーションや電子書籍などのスマートフォンと同様の機能を搭載すると報じた[18]。しかし、任天堂は同日に「当社が発表あるいは事実確認したものではなく、数多くの間違いが含まれた、日本経済新聞社の全くの憶測記事」と、この記事を完全に否定した[19]。
- 2011年頃から、日本経済新聞はNTTドコモがiPhoneを出す、といった飛ばし記事を数回ほど報じているが、報じるたびにNTTドコモに否定されている[20]。
- 2013年、日本経済新聞はNTTドコモが音声通話の定額制導入を検討している、と飛ばし記事を乗せたが、iPhoneの報道同様にNTTドコモから否定されている[21]。
縮刷版
一カ月分(東京本社発行最終版)の全紙面をA4サイズに縮小し、一冊の書籍にまとめた新聞縮刷版が毎月下旬に発行されている。
関連新聞
- 日経産業新聞
- 日経ヴェリタス(週1回日曜のみ発刊の投資金融情報専門紙。2008年1月で休刊した日経金融新聞の実質的な後継紙)
- 日経MJ(旧「日経流通新聞」)
- THE NIKKEI WEEKLY
- 地方紙(これらは現地印刷での提携委託を結んでいる新聞社)
- 国際衛星版
連載
- 1956年3月1日から、各界における著名人の自叙伝である『私の履歴書』を連載中。
- 漫画では、1995年まで『ドーモ君』(福地泡介)が連載されていたが、作者の急死により終了。その後、漫画の連載は行われていない。
脚注
関連項目
- 株価指数
- 経団連
- 日経平均株価
- 新s(あらたにす) - 日本経済新聞、朝日新聞、読売新聞で共同運営している3紙の読み比べができるニュースサイト。
- 全国紙
- 共同通信社 - 共同通信を通じて全国に経済ニュースを配信している。
- デイリースポーツ - 関東版が日経東京製作センター(旧千代田総業)の工場から印刷・発行しているほか、一部の日経新聞取扱い新聞店でも宅配が行われている。
- 北海道新聞社 - 系列の道新オフセットで委託印刷し、道内の道新販売店で委託販売されている。さらにテレビ北海道を合弁で開局させたり、新聞奨学会の提携など、こちらも日経との関係が深い。
- 中日新聞社 - 新聞配達店が同じ。また、テレビ愛知を合弁で設立した。
- 西日本新聞社 - 福岡県での日経の販売は一部で朝日新聞販売店に委ねているが、それ以外のほとんどの九州では西日本新聞販売店で行っている。また、TVQ九州放送設立でともに中心的役割を果たし、ローカルニュース制作に協力している。
- 私の履歴書
- 経済教室
- 人間発見
- 交遊抄
- 愛の流刑地、失楽園 (渡辺淳一) - 連載小説
- 武智幸徳
- 益田孝
- 野崎廣太
- 田中六助
- 水木楊
- 日経設備投資動向調査
- 日経QUICKニュース
- 日経ラジオ社(ラジオNIKKEI(旧ラジオたんぱ))
- テレビ東京
- エフエムインターウェーブ(インターFM)
- BSジャパン
- 日経CNBC
- 二部紙
- 記者クラブ
- 日経goo
以下の番組は、日経本体が制作に深くかかわっているもの。日経紙上で企画連携しているものもある。
- テレビ東京
- BSジャパン
- NIKKEI×BS LIVE 7PM(テレビ東京との共同制作)
- BSニュース 日経プラス10(同上)
外部リンク
- 公式サイト
- 日本経済新聞社 テンプレート:Ja icon - 企業サイト
- 日本経済新聞電子版 テンプレート:Ja icon - ニュースサイト
- Nikkei.com テンプレート:En icon - ニュースサイト
- 日经中文网 テンプレート:Zh icon - ニュースサイト
- テンプレート:Twitter
- テンプレート:Facebook
- 公式Ustreamチャンネル
- 非公式サイト
- ↑ 日本ABC協会「新聞発行社レポート 半期・普及率」2013年7月~12月
- ↑ 「日本経済新聞電子版」(Web刊)創刊のお知らせ - 日本経済新聞社・2010年2月24日付リリース文書
- ↑ 意外と「緩い」仕組みで始まった日経電子版の狙いとは - 『ASCII.jp』(アスキー・メディアワークス)2010年3月1日付け掲載記事。全4頁構成となっており、3頁目に支払手段に関する記載有り
- ↑ 春のサービス強化のお知らせ:日本経済新聞 電子版 - 2013年2月20日付け掲載
- ↑ ネットで配信する「日本経済新聞 電子版」、3月に創刊 - 『PC Online』(日経BP)2010年2月24日付け掲載記事
- ↑ http://www.nikkei.com/topic/20130523.html 〈お知らせ〉 日経電子版、有料会員30万人 紙面連動、併読広がる:日本経済新聞 電子版] - 2013年5月23日付け掲載
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 他に読売新聞東京本社首都圏版と茨城県の地元新聞・茨城新聞にもNHK水戸の差し替え番組表が収録されている
- ↑ このような例は同日より朝日新聞と日刊スポーツと産経新聞東京本社と聖教新聞と読売新聞東京本社(※産経新聞東京本社と聖教新聞と読売新聞東京本社は、2011年7月24日から)の何れも東京版でも行われている。
- ↑ 静岡4局のアナログチャンネル番号は静岡本局と浜松中継局を併記
- ↑ 11.0 11.1 「マスコミ集中砲火と内部告発で読者の信用ガタ落ちの日経新聞」『広報IRインテリジェンス』2003年5月
- ↑ 12.0 12.1 12.2 12.3 「スキャンダル社長にインサイダー社員 どこまで堕ちる日経新聞の社会的評価」『広報IRインテリジェンス』2006年10月
- ↑ 官製談合報道で名誉毀損、日経新聞に賠償命令 読売新聞 2012年6月15日
- ↑ 提出メモに検察幹部の実名 訴訟で揺らいだ日経「取材源の秘匿」
- ↑ 美人トレーダー若林史江 日経記事"盗用"と"手打ち"の内情サイゾー 2008年12月号
- ↑ 赤っ恥!!日経、読売大誤報
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Cite news
- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ 弊社に関する一部報道について ドコモ 2011年12月01日
- ↑ 本日の一部報道について ドコモ 2013年06月07日
- ↑ 2010年10月からは読売新聞、2011年5月からは朝日新聞の印刷も受け持っている。
- ↑ 遼紙・デイリースポーツ(2010年神戸新聞社に統合)の提供写真がスポーツ面に掲載されることもある