特別快速
テンプレート:未検証特別快速(とくべつかいそく)とは、JRにおける列車種別の一つで、通常の快速列車より停車駅が少ない快速列車のことである。略して特快(とくかい・とっかい)と呼ぶ事もある。
目次
JRにおける特別快速
概要
快速電車(電車線・列車線の項目を参照)の上位に位置する速達列車として登場したもので、JRの前身である日本国有鉄道(国鉄)が、京王帝都電鉄(現・京王電鉄)京王線の特急(特別料金不要)に対抗して1967年7月より中央線で運転を開始した特別快速(現在の中央特快・青梅特快)がその発端である。同様の例として、1969年に仙台鉄道管理局が石巻駅 - 仙台駅間を60分を切ることと、仙台市内の百貨店10時開店を意識したダイヤで特別快速を仙石線に設定(2003年10月廃止)した他、1970年に大阪鉄道管理局が京阪神急行電鉄(現・阪急電鉄)・京阪電気鉄道・阪神電気鉄道に対抗して新快速を設定している。
その後、長く中央線と仙石線以外には定期運転されることはなかったが、臨時列車などにまれに使用された。JR化後、フリークェンシーサービス向上のため急行列車の格下げなどで指定席・グリーン車の連結がある快速列車などに充てる種別として使用された。その後、2004年から湘南新宿ラインに、2005年から常磐線に、それぞれ従来の快速列車の上位種別として設定された。
また、1999年には東海旅客鉄道(JR東海)の東海道線名古屋地区に設定された。この区間では国鉄時代から引き継いだ新快速と並存している。また北海道旅客鉄道(JR北海道)では、急行列車の格下・廃止の補完列車として設定されている例がある。
英語表記はJR東日本・JR東海とも"Special Rapid Service"と表記している。なお西日本旅客鉄道(JR西日本)の新快速も"Special Rapid Service"の英語表記を使用している(JR東海では新快速は"New Rapid Train"と表記)。米原駅にはJR東海・JR西日本両社の新快速が乗り入れるが、当駅がJR西日本管轄のため構内のLED式発車標では同社の表記に合わせる形になっており、岐阜方面行きの特別快速・新快速については区別なく "S.Rapid" と表記される。
現行の運転線区
2008年9月現在、特別快速が運行されている線区・列車は次のとおりである。これらの詳細は後述する。
過去の運転線区
- 過去に運行されていた線区・列車名として、以下のものが挙げられる。
ともに快速列車のうち停車駅の少ないもの、あるいは始発駅・終着駅間を無停車のものを指したが、現在では停車駅やダイヤパターンの見直しにより、最速列車でも「快速」を名乗っている。また、山田線の「リアス」については、通常の快速列車が別名称(「そとやま」)で存在した。指宿枕崎線「なのはなDX」は、停車駅の違いではなく設備の違いで快速「なのはな」と区分されていた例である。
石北本線「きたみ」
- 「きたみ」の項を参照のこと。
中央線・青梅線
概要
中央線の場合、運行方向・運行時間により以下の列車種別に細分化される。ともに、停車駅は中央線快速停車駅表を参照のこと。
- 通勤特別快速(つうきんとくべつかいそく/Commuter Special Rapid)(平日朝上りのみ、案内上は通勤特快と表記される)
- 中央特快(ちゅうおうとっかい/Chuo Special Rapid)
- 青梅特快(おうめとっかい/Ome Special Rapid)
- 通勤快速(つうきんかいそく/Commuter Rapid)(平日夕方下りのみ)
- 特別快速(とくべつかいそく/Special Rapid)(土曜・休日運転のホリデー快速おくたま・あきがわのみ)
平日に運行されている通勤特快・通勤快速は基本的に土曜日および休日は中央特快および青梅特快となって運行されている。 なお、沿革については、「中央線快速の沿革」を参照されたい。
中央特快・青梅特快
中央特快は、平日(通勤ラッシュ時を除く)および土休日に、主に東京駅 - 高尾駅間を運行している「特別快速」の名称。一部は大月駅・富士急行線河口湖駅まで運行されている。
設定当時は、中野駅 - 立川駅間の快速運転を行うために設定され、昼間時のみの運行であった。運行時間帯を拡大したのは1986年のことである。
平日深夜には、下り列車に新宿駅を始発とする列車がある。この列車は、中野駅を通過し、三鷹駅まで無停車で運行される。これは中央本線の長距離普通列車が新宿駅まで乗り入れていた時代に新宿の次の停車駅が三鷹であった名残りである。こちらの設定は1986年からで、当初は夕方ラッシュ時にも運転されていた。
青梅特快は、中央線東京駅 - 青梅線青梅駅間を中心に運行しており、ほかには五日市線武蔵五日市駅から青梅線を経由して乗り入れるもの、 八高線高麗川駅から同じく青梅線を経由して乗り入れる列車も存在する。また、立川駅から先は各駅に停車する。以前は昼間を中心に運行されていたが、平日夜にも運転され増発傾向である。こちらは新宿駅 - 拝島駅間で西武新宿線・拝島線との競合があり、西武線側では拝島発着の急行を増発しており、2008年6月14日のダイヤ改正では拝島線内も通過運転する「拝島快速」も設定された。
人身事故等により青梅線・中央線間の直通運転が中止された場合でも「青梅特快」は運転されるが、その場合は東京 - 立川間での折り返し運転となる。その他、「青梅特快 豊田行」として運行されるケースもある(停車駅は立川までの青梅特快停車駅と日野駅・豊田駅)。
また、新宿駅を始発として土休日に運転されているホリデー快速「おくたま号」・「あきがわ号」は、これの運転前は「特別快速」と案内されていたが、青梅特快運行開始当時は冬季運休としており、乗り入れる青梅線内でも快速運転を行うために、これとの誤乗を防ぐため、「ホリデー快速」と案内されている。なお、運行概要は2007年現在土曜日・休日運行に変更している。列車項目を参照のこと。
停車駅
中央特快・青梅特快共に下記のとおりである。 東京駅 - 神田駅 - 御茶ノ水駅 - 四ツ谷駅 - 新宿駅 - *中野駅 - 三鷹駅 - 国分寺駅 - 立川駅からの各駅
- *:下り新宿始発列車は通過。
ただし、どちらの特快も平日夕方ラッシュ時の下りでは設定されず、代わりに「通勤快速」(下記)を設定している。詳細は「中央線快速の沿革」を参照されたい。
通勤快速
平日夕方ラッシュ時下り方向の「中央特快」「青梅特快」にあたる種別で、停車駅に荻窪駅と吉祥寺駅を加えたもの。「特快」という名称こそ使用していないものの、中央線快速系統の通勤快速は特別快速の一種である。なお、中央線・青梅線系統どちらも名称は通勤快速に統一されている。
停車駅
東京駅 - 神田駅 - 御茶ノ水駅 - 四ツ谷駅 - 新宿駅 - 中野駅 - 荻窪駅 - 吉祥寺駅 - 三鷹駅 - 国分寺駅 - 立川駅からの各駅
通勤特別快速
平日朝の通勤ラッシュ時間帯の上りのみ運転している(運行区間は、大月駅・高尾駅・青梅駅 - 東京駅)。E233系車両の種別表記や駅構内での案内は通勤特快で統一されているが、正式な種別名は通勤特別快速である[1]。
主に多摩地域西部の通勤客を対象としている。上の特別快速との差違は、高尾駅 - 新宿駅間の停車駅であり、この区間は八王子駅、立川駅、国分寺駅のみで、国分寺駅 - 新宿駅間を無停車としている。しかし朝は過密ダイヤの中央線のため、徐行運転となり所要時間は快速とあまり変わらない。この電車と快速電車との交互運行を朝ラッシュ時は基本としていたが、1990年代より「おはようライナー」(のちの「中央ライナー・青梅ライナー」)も運行されている。本数は中央線大月発2本・高尾発1本、青梅線青梅発2本の合計5本である。
停車駅
- 中央線
- 大月駅から高尾駅までの各駅 - 八王子駅 - 立川駅 - 国分寺駅 - 新宿駅 - 四ツ谷駅 - 御茶ノ水駅 - 神田駅 - 東京駅
- 青梅線
- 青梅駅から立川駅の各駅 - 国分寺駅 - 新宿駅 - 四ツ谷駅 - 御茶ノ水駅 - 神田駅 - 東京駅
湘南新宿ライン(東海道線~高崎線系統)
概要
2004年10月16日より湘南新宿ラインを介して高崎線高崎駅 - 東海道線小田原駅間を運行している。全列車E231系(国府津車両センター所属車)での運転である。これは2001年の湘南新宿ライン運行開始時より高崎線発着列車は横須賀線区間で西大井・新川崎・保土ヶ谷・東戸塚が通過となり、実質的に横須賀線内快速運転となっていたことから、これと種分けするために特別快速とした。よって横須賀線内の各駅に停車する宇都宮線~横須賀線系統の湘南新宿ラインには特別快速が設定されていない。最高速度は120km/h。運転開始前後、巨大な屋外看板や電車内のドアに貼付した広告等で新宿-横浜間最速27分運転をアピールしていた。
高崎線側は従来より上野駅・池袋駅 - 籠原駅・高崎駅・前橋駅間で運行されていた快速列車「アーバン」のうち、日中の列車を全てシフトする形で運行されている。一方、東海道線側では、従来より東京駅 - 小田原駅・熱海駅で運行されている快速列車「アクティー」とは別に増発の形で運行されている。なお、新宿駅 - 小田原駅の所要時分は74 - 78分で、小田急ロマンスカーとほぼ同等の所要時分である。
高崎行(高崎線直通)は、高崎線内では鴻巣駅で、東海道線内では、大船駅ないし平塚駅で普通列車に接続する(一部接続しない列車もあり)。一方、小田原行(東海道線直通)は、高崎線内では桶川駅で、東海道線内では平塚駅で、普通列車に接続する(一部接続しない列車もあり)。
また、2007年3月18日のダイヤ改正以降、土曜・日曜を中心とした多客期には1往復/日が熱海駅まで延長運転されている。この延長運転は2009年3月14日のダイヤ改正以降2往復/日となった。停車駅は2004年10月15日以前の一部の快速「アクティー」停車駅であるが、現在は各駅停車であるため、小田原以西は特別快速の方が快速「アクティー」よりも上位種別となる。
詳しくは、湘南新宿ライン・高崎線・東海道線の項も参考のこと。
停車駅
高崎線内は快速「アーバン」の日中の列車を振り分ける形で設定された経緯から日中の快速「アーバン」に準じた停車駅(北本停車)となったが、東海道本線内は快速「アクティー」とは別に設定されたため、当初は快速「アクティー」が当時戸塚駅を通過していたのに対し、特別快速は戸塚駅停車とされた。しかしその後、快速の通過駅が特別快速の停車駅であるのは紛らわしいとされ、特別快速の停車駅に準じ快速「アクティー」も戸塚駅に停車することとなった。
- 高崎駅 - 熊谷駅の各駅 - 鴻巣駅 - 北本駅 - 桶川駅 - 上尾駅 - 大宮駅 - 浦和駅 -赤羽駅 - 池袋駅 - 新宿駅 - 渋谷駅 - 大崎駅 - 武蔵小杉駅 - 横浜駅 - 戸塚駅 - 大船駅 - 藤沢駅 - 茅ヶ崎駅 - 平塚駅 - 国府津駅 - 小田原駅( - 真鶴駅 - 湯河原駅 - 熱海駅)
常磐線
概要
2005年7月9日より上野駅~土浦駅間で昼間時に上下計5.5往復(上り5本、下り6本)の運転が開始され、同駅間を標準55分(上りは最速56分)で結んでいる。増発ではなく、それまで昼間時間帯に運転していた土浦駅発着の普通列車(概ね、1時間に2本)の1本を置き換える形で登場した。この背景としては同年8月24日の首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス開業への対抗が挙げられる。最高130km/h運転を行うためE531系電車で運行する。2006年3月18日から、上下6往復の運転となっている。
常磐線では定期列車として快速列車は運転しておらず、過去に存在した定期列車や、近年も運転する臨時列車(一般車両を用いた自由席の列車)でも、土浦駅以南は基本的に普通列車と同じ停車駅であり、通過運転を行うのは土浦駅以北のみであった。しかし、2004年10月16日から普通列車の取手駅以南での案内上の呼称が「快速」となった(これは、同年3月より取手駅以南の停車駅が快速電車と同一となったことに伴うもの)ため、実質的にこの「快速」の上位種別となっている。また、「快速」と、2006年3月17日まで平日朝ラッシュ時の上りのみ設定されていた通勤快速の中間に当たる種別である(下りの通勤快速は2005年7月に廃止されている)。中央線では通勤快速より特別快速の方が上位だが、常磐線は逆であった(通勤快速は上野-取手間の停車駅は特別快速と同一だったが、取手-土浦間では牛久駅のみ停車、土浦駅以北は各駅に停車し、最遠で高萩駅まで運行していた)。
下り列車で途中通過駅がなくなると案内が「普通」に変更される快速や通勤快速とは異なり、通過駅がなくなる取手以北(下り)でも案内は「特別快速」のままである。また、運行障害が発生している際には特快運転を中止し、取手 - 上野間を快速として運転することがままある。この場合、駅の発車標では種別が「特別快速」のままになっており、また大幅な遅れでなければ特快の通過駅ではダイヤ上の通過時刻が表示される。取手 - 土浦間は各駅に停車するため、所要時間は普通列車と大差ない。
上りは取手駅で後発の始発快速(同一ホームで乗換可)に接続し、北千住駅で先発の快速(15時台以外中距離列車)を追い抜く(追い抜き前の松戸駅で乗換可)。下りは松戸駅で快速と相互に接続する。取手駅の時点では土休日の10時台のみ取手行から乗り継げるが、他の時間帯は直前が中距離列車で土浦まで先行するため接続はない。なお、この中距離列車(水戸方面行き)は、土浦駅で特別快速の到着を待つことなく発車する。後続の水戸方面行は、約10分後の特急フレッシュひたち号(上野駅を特快の20分後に発車)、25分後の普通列車(同2分後。ただし上野発10時台は7分後。上野発11時・13時台は土浦止まり、始発列車に接続)となる。
対常磐緩行線については、2014年3月15日のダイヤ改正で日中の各駅停車の運転間隔が変更され、上りは柏駅では各駅停車→特別快速が2分で、松戸駅では各駅停車と特別快速がいずれも5分で接続している。下りは松戸駅では各駅停車と特別快速がいずれも5分で、柏駅では特別快速→各駅停車が2分で接続している(11時台 - 14時台。10時台と15時台は異なる場合がある)。緩行線の実質的な運転区間の両端である我孫子駅・北千住駅に特別快速が停車しないため、綾瀬駅・亀有駅・金町駅・北柏駅利用者の乗り継ぎの手間や所要時間が増している。
- 2006年3月18日のダイヤ改正から2014年3月14日までは、松戸駅では上り各駅停車から特別快速、下り特別快速から各駅停車、柏駅では上り特別快速から各駅停車、下り各駅停車から特別快速へ、いずれも約3分で接続していた。
停車駅
- 上野駅 - 日暮里駅 - 松戸駅 - 柏駅 - 取手駅 - 藤代駅 - 佐貫駅 - 牛久駅 - ひたち野うしく駅 - 荒川沖駅 - 土浦駅
- 取手 - 土浦間は各駅に停車するため、通過駅を伴うのは取手以南の常磐快速線内のみとなっている。
- この停車パターンは、むしろ複々線化前から直後の時期までの普通列車に近い(最も少ないものは、取手から我孫子・松戸・日暮里・上野)。なお、柏駅は1972年から1980年までは日中のみの停車、北千住は1985年3月以前は朝ラッシュ時のみの停車だった。
- 上野 - 土浦間の全ての特急停車駅が、特別快速の停車駅になっている。ただし、特別快速の運転時間帯に停車があるのは上野・柏・土浦のみ。
東海道本線(名古屋地区)
概要
JR東海の浜松駅 - 米原駅間を運行している。1999年12月4日のダイヤ改正時より設定されているが、ラッシュ時に運行されるため通勤速達列車としての側面が強い。
運行形態
朝の速達列車のほとんど、夕方と昼間閑散時間帯以外の速達列車の2本/時間(新快速とあわせ4本/時間)が特別快速となっている。
特別快速と区間快速
JR東海(名古屋地区)では「特別快速」と「区間快速」住み分けがなされている。内容は以下のとおりである。
このように、名古屋駅からの距離に応じて利用客を振り分けることで、着席サービスや所要時間の短縮の向上が図られている。
詳説:1999年以降、武豊線の車両を313系電車並の性能を持つキハ75形気動車に順次置き換え、東海道本線から武豊線への直通列車が設定しやすくなった。また、この年の12月23日に開業したJRセントラルタワーズへの集客誘致と、一部区間で武豊線と並走する名鉄河和線への対抗策として、土曜・休日を中心に武豊線直通の区間快速を増発した。このとき、大府~名古屋間は列車密度の高さから東海道本線の速達列車に続行させ、区間快速が続行する際の東海道本線の速達列車を新快速から特別快速へ変更し、特別快速への近距離旅客の抑制を図った。車両は2011年3月改正時点では全列車大垣車両区所属の313系の6・8両編成での運転となっている。なお、設定当初は4両で運転される列車が一部に存在したほか、大垣車両区所属の311系による定期運用も存在した。このほか、2006年10月改正までは飯田線の本長篠駅や新城駅まで直通する列車も存在し、飯田線内では船町駅と下地駅を通過し、下りは小坂井駅以北は各駅に停車していた。上りは小坂井駅も通過し、牛久保駅以北が各駅停車であった。飯田線に直通する編成には313系300番台の2両編成が使用され、豊橋駅で増解結を行い、東海道線内では4・6両編成、飯田線内は2両編成で運転されていた。
停車駅
- (浜松駅 - (各駅停車) - )豊橋駅 - 蒲郡駅 - 〔幸田駅*〕 - 岡崎駅 - 安城駅 - 刈谷駅 - 金山駅 - 名古屋駅 - 尾張一宮駅 - 岐阜駅 - (各駅停車) - 大垣駅( - (各駅停車) - 米原駅)
- 〔 〕内の駅は一部の列車のみ停車。 *印は平日の早朝下り2本のみ停車。
沿革
指宿枕崎線「なのはなDX」
指宿枕崎線で運行される「なのはなDX」は2004年3月13日から運行されている列車で、座席指定席車両を連結することから、同じ区間を運行する快速列車「なのはな」との差別化を図るため、特別快速と称している。指宿枕崎線も参照。
2011年3月12日のダイヤ改正で特急「指宿のたまて箱」に置き換えられる形で廃止された。
JR以外における同種の列車
私鉄の場合、特急料金・急行料金など、速達サービスに対する特別な料金を徴する列車を運行していない会社もあることから、無料の急行列車・準急列車が普通列車・各駅停車より上位の列車種別として設定され、快速列車という列車種別を持たない会社が多い。また、快速列車の方が準急列車・急行列車より上位の列車種別として運行される事例(例:東武伊勢崎線・日光線)もあるため、快速列車より上位の列車種別としての「"特別"快速」は存在しない場合が多い。原則的には、有料特急が運転されている路線では「快速急行」など、それ以外の路線では、無料の「特急」などが、JRの「特快(特別快速)」と同じ性質を持った種別とされることが通例であるため、2008年現在私鉄で運行される「特別快速」は存在しない。
- 快速特急、特急(特別急行)、快急(快速急行) など ≒ 特快(特別快速)/JR、新快速/JR(西日本)、新快速/JR(東海)
- 急行、快速 ≒ 快速/JR
- 区間急行、準急 ≒ 区間快速/JR
- 概ね上記のようになるが、私鉄は各社で列車種別の性格や速達性が異なるため、種別の名称で比較することはできない。
しかし、類似の名称として神戸電鉄(有馬線・三田線)で運行する快速より上位の種別で「特快速」が存在する。詳細は「神戸電鉄有馬線」を参照。
日本国外では中華人民共和国の鉄道においては「特快列車」が存在するが、こちらは追加料金が必要とする優等列車であり、JRの特急列車と同種の列車である。
バスにおける事例
路線バスにおいては、西鉄バスの福岡、北九州市内の一部路線に特別快速が存在する。詳細は西鉄バスの各営業所の項目を参照。