カートゥーン ネットワーク

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テンプレート:日本の衛星放送チャンネル カートゥーン ネットワーク(CARTOON NETWORK)とは、アメリカを本拠地に世界展開を行っているアニメ専門チャンネルである。カートゥーン ネットワーク・スタジオで制作されたカートゥーン ネットワークオリジナルアニメも放送している

以下、特記無き箇所については日本で放送されているカートゥーン ネットワークについて記述する。

概要

番組内容と傾向

番組内容はハンナ・バーベラ・プロダクションメトロ・ゴールドウィン・メイヤースタジオ、ルーニー・チューンズといった、ターナー・プロダクションが保有するアニメ作品と、近年のバットマンシリーズといったワーナー・ブラザーズアニメーションの作品(※1996年にターナー・ブロードキャスティング・システムがワーナーに買収され、同一資本下)を中心とした欧米のアニメ(カートゥーン)がほとんどで、日本の多くの視聴者には海外アニメ専門チャンネルとして認識されている。なお、「トムとジェリー」や「チキチキマシン猛レース」など日本で1960年代に地上波放送された際に製作された日本版オリジナルの主題歌は省略(存在しないもの)とされている。

開局から1年半の間は日本のテレビアニメ(主にエイケンキティ・フィルムスタジオぴえろnas葦プロダクションの制作・著作作品)が多く放送され、放送時間やタイトル数では外国アニメを上回っていた。1998年6月に日本のアニメを中心に放送するチャンネルとしてSPEJ系のアニマックスが開局。そのためかは定かではないが、カートゥーンネットワークジャパンは1999年4月より日本作品の放送を平日6作品に留め、番組編成を外国作品中心に変更している。日本の地上波テレビではほとんど見られなくなった海外アニメが多く放送されていることから、海外アニメの愛好者や、子供時代に海外アニメを見て育った世代には特に人気がある。2003年以降には番組のほぼ全てが外国作品で占められるようになった。近年韓国やフランス、カナダなどのアニメも取り入れている。

2004年での日本作品の放送は2番組のみで、積極的に日本のテレビアニメを放送している他国のカートゥーンネットワークとは逆の経緯をたどっていたが、2005年から主にタツノコプロ手塚治虫原作のアニメを中心に再び増加の傾向にあり、2011年時点で7番組の日本アニメが放送されている。(→後述

海外アニメを中心に扱うため、バレンタインデークリスマス等の西洋の年中行事には、時間帯に関係なく、テーマに沿った内容が放送される。また、それとは別にバービーの発売された毎年3月には、「バービーバースデー」としてバービー作品が放送される(2011年3月は休止し、他の作品を放送した)。

コマーシャル

番組の合間には企業CMの他、5分程度のショートアニメやミニ番組、アニメに関連する(特にアメリカの)ミュージッククリップ、各番組ごとに独自制作された番組宣伝CM(独自の10秒CMが比較的多い)、アイキャッチが挿入される。番組宣伝CMはただ単に放送時間を紹介するのみでなく、映画の予告編のような雰囲気を出したり、作品中の場面を編集とナレーションによってストーリーを持たせるなど視聴者の興味を引くように作られており、それらの評価は高い。

自局(ターナー・プロダクション)保有のキャラクターを起用した企画として、1997年後半-1998年前半にかけて三菱自動車工業とタイアップし、同社の自動車とCMへの出演を景品とした懸賞を行った後、当選者の一家がアニメキャラクターに扮し自動車でピクニックに出かけるという筋書きの短編アニメを制作してCMとして放送したこともある。これとは別段で同時期に、ターナー・プロダクション系作品のキャラクターがパジェロなど同社乗用車の地上波TV向けCMに起用されている(チキチキマシン猛レース、トムとジェリーなど)。余談ではあるが、同時期(1998年10月 - 1999年9月)に「原始家族フリントストーン」の実写映画版である『フリントストーン/モダン石器時代』をモチーフとしたキャラクター(俳優)とテーマソングがホンダ・キャパのTVCMに起用されていた。

海外のアニメ作品

カートゥーンネットワークでの放送にあたり、地上波未放送エピソードの追加や原語に合わせた番組タイトルやキャラクター名の変更、それらに伴う新たな吹き替え作業が行われた作品もある。しかし地上波での放送の際に日本で独自に作られた主題歌は権利問題により放送されない場合もある。

また、アメリカでは現地の年齢制限にして18歳以上対象のアニメを放映する「アダルト·スイム」(アダルトスウィム)ゾーンがある。この枠は南米・豪州には進出しているが、日本への進出は不明である。

日本のアニメ作品

カートゥーン ネットワーク ジャパンでは、日本の作品も主にカートゥーンの要素を持った物を選んで放送している。このカートゥーンの要素を持つアニメというのは子供向けアニメファミリー・一般向けアニメでギャグやコメディを主体とした作品や、海外アニメのような絵柄の作品を指しているが、その他のジャンルや層に向けたアニメでもギャグやコメディの要素が作品中にあればこの範疇に入れられる。

1999年から2000年初頭までに日本制作(国産)のアニメ番組の放送は殆ど終息し、海外アニメに力を注ぐが、葦プロダクションの作品だけは2002年度まで長期に渡り放送が継続された。しかし決して優遇されていたというわけではなく、一部の作品ではアイキャッチや番組宣伝CMが制作されないまま放送が行われたり、広告チラシに葦プロダクション作品の掲載がされたものの実際の放送が遅れるなどといった問題点が見受けられ、むしろ軽視している印象を視聴者に与えていた(実際、局制作のアイキャッチには「日本的アニメのヒーローが叫んでいるシーンを見て、苦虫をかみつぶした表情をするジェットソン」が登場するものが存在する)。

2000年以降はアニメ制作の受託でワーナーとの関係が深い東京ムービーや、海外作品の日本語版を制作している東北新社の他、タツノコプロアニプレックス(アニマックスとは兄弟会社)・タカラモバイルエンタテインメントの作品も放送されている。ただし放送形態については次回予告がカットされたり、アイキャッチが局制作の物に差し替えられることがほとんどである。

さらには最終回を待たずに放送が打ち切られた番組があったことから一部で批判があった。ただしカートゥーンネットワークは月単位で番組を代える方式のため、放送月中は何度も繰り返し放送し、放送月が終了すると話の途中でも放送を打ち切るので、これは日本製アニメに限らない話である。最もこれは第何話から見ても問題ないカートゥーンだから問題ない話であって、第1話から最終話まである程度連続性を持たせていることが多い日本のアニメの放送方式として、そぐわないのは事実である。

2005年にはProduction I.Gと共同でSFアニメ『IGPX』の制作を行い、将来的には日本のアニメ制作会社と組んで同局発のオリジナルアニメを継続的に制作していきたいという意向が表明された。

番組宣伝ナレーター

過去の担当者

  • 山川亜弥(番組宣伝、番組予告、2005年12月31日まで)
  • 阪口大助(番組宣伝、番組予告、2005年12月31日まで)
  • 野田圭一(番組宣伝、番組予告(サムライジャック)、2005年12月31日まで)
  • 戸谷公次TOONAMI
  • 中江真司(いろはにほへトゥーン)
  • 屋良有作(カートゥーン シアター(旧名称:カートゥーン ネットワーク シアター)、2009年3月31日まで)
  • 小野友樹(6時でSHOW)

現在の担当者

シンボルマーク

ウォーターマーク

番組放送中は画面右上にチャンネルロゴのウォーターマークが表示される。以前は作品のオープニングが流れた後の本編部分のみ表示されたが、近年では番組全編に亘り表示されるようになった。また、2011年10月1日まで、正月やハロウィーン、クリスマスなど、季節に併せてウォーターマークの色などが変わることがある。

カートゥーンモバイルTV

カートゥーン ネットワークが運営しているi-mode上の有料動画配信公式サイトで、2008年11月17日よりサービス開始されている。
配信されている作品の大半は、カートゥーン ネットワークオリジナル作品である。また、日本で放送される前の作品がカートゥーンモバイルTVで先行配信されることがある(『クラスメイトはモンキー』なども先行配信されていた。)
カートゥーンモバイルTVでは、キャッチアップストリーミング機能がある。これは、番組編成の時間の途中からでも番組を最初から視聴できるというものである(例:20:15に番組にアクセスした場合、20:00から始まる番組を最初から視聴できる)。
アクセスはi-mode対応機種のみとなっている。

タイムスケジュール(日本)

現在の放送ゾーン

POPCORN(ポップコーン)(旧カートゥーン・シアター)
外国と日本の長編アニメ及び実写作品を放送するゾーン。前身は「カートゥーン・シアター」で、2009年4月4日にゾーン名を改題。毎週土曜日・日曜日の昼(10時~)と夜(19時~)に放送。土曜に新しい作品を放送させ、日曜にリピートされる(日曜日の放送は2013年12月に終了)。まれに平日夜19時~「ポップコーン・スペシャル」と題して5夜連続などする場合がある(トムとジェリーの映画など)。ゾーン名の由来は、映画館の定番であるポップコーンから。
CARTOONITO(カートゥーン ニト)(旧ピぽらぺポら、旧ショート・ストーリーズ)
海外の幼児向けアニメを放送する親子向けゾーン。前身は2003年9月1日に開設された「ピぽらぺポら」で、2009年10月1日から2013年3月31日に「ショート・ストーリーズ」でゾーン名を改題(ただし、番組内および番組表では『ショート・ストーリーズ』の呼称は使われておらず、公式サイトでのみ使われている)。2013年4月1日に再びゾーン名を改題。他局の幼児向けゾーンに呼応して開設された、日本のカートゥーンネットワーク独自のゾーンでもある。(月~金:6時45分~7時/12時~/土・日13時~各1時間)
BOOMERANG
60~70年代に制作された懐かしのアニメ作品を放送するゾーン。海外(ハンナ・バーベラ・プロダクション制作)および日本産アニメ(手塚治虫原作アニメ)の混成ゾーンである。
Cartoon Network groovies
プレミアムサンデー
2014年1月5日にスタートした新エピソードを1時間放送するゾーン。毎週日曜日の、ポップコーンと同じ時間帯で放送する。

過去の放送ゾーン

CARTOON CARTOONS
1998年に開設された、カートゥーンネットワークオリジナル作品を放送するゾーン。主な制作はハンナ・バーベラ・プロダクション、および同社の権利を継承したCARTOON NETWORK STUDIO。ゾーン作品第1弾は「デクスターズラボ」で以降も「パワーパフガールズ」などの同局の看板番組となる作品群を輩出した。2006年のリニューアルの際にゾーンとしては廃止され、以降は特別編成時の穴埋めとして旧ゾーン作品の短編エピソードを放送するフィラー枠の番組名となっている。
CARTOON CARTOON Show(旧 CARTOON)

これはカートゥーンネットワークスタジオなどが制作さたまだ日本で放送してないアメリカなどの海外アニメを1話をCARTOON CARTOONS内で放送して、中にはハンナ・バーベラ最後の作品で制作されたトムとジェリービリー&マンディKND ハチャメチャ大作戦などの1話も放送された。旧 CARTOONCARTOON CARTOON Showの後に放送されたハンナ・バーベラ制作の短編アニメで中にはテックス・アヴェリー氏のキャラクターのアレンジのアニメや原始家族フリントストーンの短編シリーズやデクスターズラボの初期作品やパワーパフガールズパイロット版ジョニー・ブラボーの第1期の第13話の2つの話と第1期のキャラクターのジャングルボーイの話があった。これは過去にPOPCORN(ポップコーン)(旧カートゥーン・シアター)の映画が終わった時に次の番組が始まる前の穴埋め時間の時に放送された時もあった。

Cartoon Network Shorties
TOONAMI
2002年に開設された男児向けヒーロー作品に特化したゾーン。「バットマン」「ジャスティス・リーグ」などワーナー・ブラザーズ作品を中心に、CARTOON NETWORK STUDIO第1号作品「サムライ・ジャック」や日本産の男児向けアニメが放送された。2006年のチャンネルリニューアル時にゾーン廃止。
いろはにほへトゥーン
ぐるり!ワールドツアー
毎月世界中のアニメからその国のアニメを選んで放送する月1回のコーナー。
ハンナ・バーベラ音楽同窓会
これは当時日本に上陸し放送開始した「ハンナ・バーベラ」作品で日本の独自つまり、日本で作詞・作曲したオリジナル主題歌を当時のオープニング共に合わせて流して放送したが中には後に「カートゥーン ネットワーク」が編集して制作した物もある。
作品リストは
デカニメ
6時でSHOW
2010年9月1日より開設された、短編アニメ放送ゾーン。
原則、毎週月曜~金曜の18時~19時に放送されるが、特別編成による中止または放送時間が変更される場合がある。
2013年7月4日から同年8月19日までは『カウ&チキン』を放送した。
CARTOON MIDNIGHT
2006年6月9日より開設された、アート性の強いコンテンツをラインナップしたマニア向けゾーン。

主な参加作品

2000年代

日本で放送中、および放送されたアニメ作品一覧

海外アニメ

2014年の時点で公式サイトにラインナップされている作品は、太字で示す。

★は旧CARTOON CARTOONS、☆はBOOMERANG、◎は旧TOONAMI、※は「6時でSHOW」*はプレミアムサンデーで2014年6月現在確定している番組。

CARTOONITO (カートゥーン ニト)(旧ピぽらぺポら、旧ショート・ストーリーズ)作品

現在公式サイトにラインナップされている作品は太字で示す。

■は日本制作作品。

日本制作アニメ

現在公式サイトにラインナップされている作品は太字で示す。

☆はBOOMERANGで放送、◎はTOONAMIで放送

日本のカートゥーンネットワークでは一度も放送されていないが、海外のカートゥーンネットワークでは放送されている日本制作のアニメ。

脚注

テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:タイム・ワーナー テンプレート:カートゥーン ネットワーク・スタジオ

  1. 長く使用されていた白と黒の市松模様で上段に「CARTOON」、下段に「NETWORK」と描かれたマークからチャンネルの頭文字である「C」「N」を大きくあしらったものに変更。
  2. CARTOON MIDNIGHTでも不定期放送。
  3. 2007年まではフジテレビ721で放送されていたが、制作権がフジテレビフジテレビKIDSからテレビ東京ソニー・クリエイティブプロダクツに移った為、ソニー・クリエイティブプロダクツを通じて当局での放送が可能となった。また、2009年6月からは「ピぽらペポら」(現:カートゥーン ニト)でも放送される。
  4. 冒頭に、「18歳以上と保護者の同伴の視聴」を求めるメッセージが放送され、あえぎ声が入ったシーンが放送された。
  5. 「パワーパフガールズ」は元々テレビ東京が先に放映し、地上波での放送終了後からカートゥーンネットワークで放送されているため厳密にはCARTOON CARTOONSではないが、本国アメリカではカートゥーンネットワークオリジナルの作品であるため、カートゥーンネットワークジャパンではCARTOON CARTOONSの作品として放送している(EDクレジットに「制作 テレビ東京/NAS/カートゥーンネットワーク」と入っているのはこのため)。
  6. 「マドレーヌといっしょに」は元々毎日放送が先に放映し、地上波での放送終了後からカートゥーンネットワークで放送されているため、日本語クレジットが「制作 毎日放送 電通」になることから制作クレジットは入らない。「新マドレーヌ」は「マドレーヌといっしょに」の制作が「マドレーヌ」と同じバージョンだが、「マドレーヌといっしょに」が優先された。理由は不明。ただ、ディズニーも版権管理に関係しているらしく、長編作品がディズニーチャンネルで放送されたことがある。
  7. 韓国のカートゥーン ネットワークではテレビシリーズも放送されている。
  8. この作品のみ、完結版は放送されていない。
  9. 名作劇場シリーズの完結版の中では、唯一カートゥーン ネットワークのみでテレビ放送された作品である。
  10. 台湾のカートゥーン ネットワークではテレビシリーズも放送されている。
  11. 公式サイトの分類では「世界のアニメ」にカテゴライズされている。