機動警察パトレイバー
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/OVA テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Movie テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/Novel テンプレート:Infobox animanga/OVA テンプレート:Infobox animanga/Movie テンプレート:Infobox animanga/Novel テンプレート:Infobox animanga/Movie テンプレート:Infobox animanga/Movie テンプレート:Infobox animanga/Other テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『機動警察パトレイバー』(きどうけいさつパトレイバー、Mobile Police PATLABOR)は、1988年を基点とした10年後からの数年間の近未来の東京を中心とした地域を舞台とした漫画、アニメ、小説などのメディアミックス作品である。当時としては珍しいメディアミックスを展開した先駆的作品である[1]。
※ 以下の記述は2014年より随時公開中の連続実写映画作品『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』を除き、2002年公開のアニメ映画『WXIII 機動警察パトレイバー』までを総覧したものになっている。
目次
作品背景
テンプレート:独自研究 作品が発表された1980年代後半当時から10年後の東京が舞台で、生活風景などは当時の東京と変わらないが、ロボット技術を応用した歩行式の作業機械「レイバー」が実現し、あちこちで使用されている。近未来SFとはいえ、舞台となった20世紀末(1998年)はすでに過去となった現在においては、1980年代に予想されていた10年後の世界観を検証できる。
特に2000年代に入り、「海中探査ロボット」など外部からコントロールされるものであれば、作中にレイバーとして登場した中で実用化されているものも多い。また、手や指の動作をマネる装置類「モーション・トレーサー」も、実用化の域に達している(ロボット参照)。
作品内では、地球温暖化による海面上昇で東京都が水没する危険に備える目的で、東京湾に横断道路を兼ねた巨大堤防を建設、さらに湾内の大部分を干拓し使用可能な用地に変えるという、国家的な巨大土木事業「バビロンプロジェクト」が進められている。また、開発によって造成した土地を分譲し、首都圏の土地不足を解消すると言った題目も語られており、1980年代末からの土地バブルが作品背景に影響している点も興味深い。作中では、1995年に都心部で直下型大地震が発生しており、干拓事業はこの際に発生した大量のガレキの処理を兼ねている。また、バブル期の延長上の世界であるために非常に好況感がある。
都心部では、地震災害からの復興工事や、バビロンプロジェクトに関係する開発事業が多数行われており、レイバーが急速に普及・発展する一因となった。東京湾の埋め立てという大事業は、当然環境に与える負荷が大変に大きく、バビロンプロジェクトは環境保護団体や漁業関係者を中心に強い反対運動をひき起こし、さらにはエスカレートした環境テロとよばれる破壊活動までもが発生している。
1980年代に設定された世界であるために、現実との差異として1998年でありながらも冷戦状態であり、西ドイツやソ連が存在し、それらに関連した設定やレイバーが存在する。本作のストーリーは2000年代前半まで展開するが、この間実施された省庁再編に関する描写も登場せず、旧省庁名での記述が見られる。
ミニマムな部分では、身近な面ではTシャツをズボンの中に入れるファッション、プルタブ式の缶ジュースが登場、マニアックな部分では米軍の正式採用ヘリがAH-64 アパッチではなくAH-56 シャイアンになっていたり、日本メーカーの自動車では1996年以降もユーノスブランドが継続しているなどの現実との差異がある。ただし、ヘリに関しては単に押井守の嗜好が反映されている部分が大きい。なお、劇中に数々登場する企業名に関しては、明確なモデルが存在したとしても、その多くが実名の使用を避けている。だが、一部に例外もある。実際の2002年(平成14年)になって公開された『WXIII』では年号が平成ではなく昭和のままと設定されている。
現実の世界よりもポケットサイズの携帯電話の普及が少し遅れていると設定されており、携帯電話普及後に製作された『WXIII』でもこの設定は踏襲されている。時間軸上で最後期にあたる劇場版第二作目では一部で携帯電話を使用するシーンが存在するものの、車載電話やポケットベル、公衆電話がいまだ主流のものとして描かれている。
一方で、パソコンを主としたインターネットを巡る状況に関しては、実際の2000年代と同程度のレベルにまで発展していると設定されている[注 1]。厳密にはこの設定が考案された当時(漫画版終盤から『WXIII』制作準備中にかけての1990年代中 - 後期)にはブロードバンド環境はいまだ整っておらず、少し先を見据えた状況として設定されていたのだが、本編の公開が数年に渡って遅れたために、結果的に現実の世の中が追いついてしまうという格好となった。
作品解説
原作はヘッドギア。本作はメディアミックスと呼ばれる手法が導入された作品であり、アニメ版と漫画版が存在する。どの作品も基本設定は同じでキャラクタや登場メカなどはほとんど共有しているが、それぞれの作品が持つ雰囲気は大きく異なる仕上がりとなっている。
当初アニメとして企画・決定していたがゆうきまさみによる漫画が先行してスタートし、その後アニメ作品がリリースされた。また、テンプレート:要出典範囲。全編通してほとんどのレイバーやその他メカニックデザインは出渕裕によるものであるが、モニターコンソールなどの各種インターフェイス類やサブメカを佐山善則、航空機関係を主に河森正治、陸上・海上自衛隊の装備などをカトキハジメに分担することも多かった。また、出渕は劇場版3作目のスーパーバイザーや、エピソードによっては監督や絵コンテを務めることもあり、様々なかたちでシリーズに関わっている。
初期OVAシリーズはビデオ・LD合わせて各巻5万本、スペシャル版2巻を含めると約40万本を販売するというヒットを記録した[2]。以降漫画、映画、アルバム、テレビシリーズと展開し、ほとんど全てのメディアを制覇した[3]。テレビの人気作品が映画化やOVA化するというのがそれまでのヒット作のパターンとされていたが、本作品は逆にOVAからテレビシリーズになるという初の作品となった[4]。テンプレート:要出典範囲。その後、二度目のOVA化と1993年(平成5年)公開の事実上の完結編にあたる劇場版第2作目をもって、アニメシリーズは一応の終止符が打たれた。さらに漫画版の完結を経て、およそ9年後には劇場版3作目にあたるスピンオフ的作品『WXIII』、『ミニパト』が劇場公開されている。
テンプレート:要出典範囲。また、テンプレート:要出典範囲。現在もなお関連グッズが数多くリリースされ続けている。
一時期(1991年(平成3年) - 1992年(平成4年))にテレフォンサービスが配信され、本編などでは語られることのなかったキャラクターの裏話などがキャラ自身によって語られた。この音源はその後新OVAシリーズのDVD版に収録されている。
成立の経緯
テンプレート:出典の明記 1982年(昭和57年)、当時まだサラリーマンと漫画家の二足のわらじをはいていたゆうきまさみは、西武池袋線江古田駅前の喫茶店「まんが画廊」で、当時高校を卒業して間もない川村万梨阿や、とまとあきらと集まってはアニメ、SF、漫画などについて語り合っていた。テンプレート:要出典この「企画ごっこ」から始まった企画の変遷を以下に記す。
シェーラザード
最初に考え出された企画で宇宙船乗りの養成学校に通う生徒たちが活躍する、星間戦争をテーマにした物語であった。「シェーラザード」とパトレイバーとの共通点は主人公が女の子であることくらいであったが、テンプレート:要出典
電光石火ギャラクレス
未来のある銀河系で力仕事を請け負う会社の社長代理であった主人公が、作業メカ「ギャラクレス」で銀河を駆け巡るライトコメディーで、「ギャラクレス」は『機動戦士ガンダム』や『伝説巨神イデオン』などの、キャラクターが死亡するアニメに対し疑問を感じた一同が「キャラクターが絶対に死なないロボット・アニメ」というコンセプトで企画された。このコンセプトはパトレイバーにも受け継がれており、また、前作と同じく主人公は女の子であった。
バイドール
とある宇宙の植民地が舞台で、惑星開発及び土木作業用に広く普及した人型ロボット「レイバーマシン」の悪用に対して、主人公の所属する警察側もレイバーマシンで対抗する、といった内容であった。この「バイドール」は、レイバーという呼称の登場、主人公が女の子で警察機構に所属している、「ファルコーネ・シャフト(通称:シャフト)」という巨大企業かつ犯罪組織の登場、科学特捜隊をモデルにした制服など、パトレイバーとの共通点が多く見られるようになった。
機動警察パトレイバー
ゆうきはこの「バイドール」に、舞台が第二次関東大震災により半分が壊滅した東京となるなどの変更を加え、知り合ったばかりの出渕裕に見せた。出渕はこの企画を気に入り、テレビアニメ化実現に向けて動き出した。出渕はSF作家である火浦功に協力を求め、タイトルも『機動警察パトレイバー』となった。この頃のパトレイバーには、特車二課が存在せず町の警察署にパトレイバーが配備される、主人公の名前が「速見翼」であるなど現在のパトレイバーとはかなり異なっていた。この企画は、買い取りを前提に製作プロダクションに持ち込まれたが却下され、宙に浮いてしまう。また、この後火浦は多忙になりパトレイバーの企画からは抜けることとなった。この時一緒にダミー企画として持ち込んだのが、後の『未来放浪ガルディーン』である。
1986年(昭和61年)、ゆうきは出渕から伊藤和典を紹介され、出渕は伊藤にパトレイバーの話を持ちかけた。伊藤は『テクノポリス21C』を連想したことと「ブッちゃん(出渕)のプレゼンテーションが下手だった」ことであまり良い印象を受けなかったが、「『ポリスアカデミー』のようなノリで」やることを出渕に相談し、ゆうき、出渕、伊藤の三人で再度設定を煮詰めることとなり、コンセプトは「焼き魚志向の生活アニメ」とした。同年秋には高田明美がキャラクター・デザイナーとして参加した。これは、ゆうきによれば「名もない漫画家がしゃしゃり出てアニメ作るよりも、キャリア(業界の信用)のある人をキャラデザインに立てたほうが良いと思った」ことと、「メカ・アニメのキャラデザインを女の人がやるのって初めてだろうし、ストレートに自分の絵がアニメになるのって面白くもなんともないよね。俺、パトレイバーを作りたいんじゃなくて、見たいんだもん」という理由による起用であった。その後作業は順調に進み、伊藤家のクリスマス・パーティーでバンダイの鵜之沢伸プロデューサーにプレゼンテーションすることとなった。企画に手ごたえを感じた鵜之沢は、テレビシリーズ作成のため企画をホビー事業部に持ち込むが却下され、結果スポンサーが付かないことになったためOVAとしてリリースされることになった。
この頃参加したのが押井守であり、「ヘッドギア」のメンバーが出揃うこととなった。押井はメカデザインに「風呂釜のような作業機械に手足」という案を出したが、ゆうきは初期の段階から「目の前に立ちふさがる巨人の影に思わずブレーキを踏んでしまう」ような「あからさまな人型シルエット」をイメージしており、却下された。しかし、最終的には初代パトレイバーとして作中に共存することとなった。
ヘッドギア
テンプレート:出典の明記 本作のために編成されたグループ。ゆうきと出渕によって始まり、最後に押井が伊藤に誘われるかたちで合流した。
命名者は高田。伊藤による「虚構防衛軍」という候補もあったが却下された[5]。
押井は基本的なプロットが固まりつつあった時点での参加であったため、それに関する不満も多かったと語るが、当時の押井は難解な作品の生み手として敬遠され、業界を干されて生活が困窮しており、これによって救われたとも語る。本作は監督・押井として起死回生のターニングポイントと自他共に認めている。当初、作品の背景としては市街地を予定していたが、押井の発案により埋立地へと急遽変更となった。その理由としては彼自身の埋立地への強い思い入れと市街地での戦闘に必要不可欠といえる建物や車を描く労力を省くためであった。また、うる星やつらの経験を活かし、二課を学校に見立て、隊長を先生とした人物配置や、学校モノ風のドラマ作りを提案したのも押井である。
作品ごとの世界設定
基本的な設定、登場人物は同じではあるものの、各作品においてストーリー展開や設定が異なるパラレルワールド的な扱いになっている。
- 初期OVA・劇場版1作目・小説1~5巻が同一時間上で描かれている。
- テレビ版・新OVAは同一時間上で描かれている。初期OVAとの時間軸は異なっており、微妙に異なる設定で描かれている。漫画版とも異なる世界だが、グリフォン編など一部のストーリーや設定に関しては漫画版を原作としている。
- 漫画版は独自の時間軸上で描かれている。一部別世界のキャラクターが若干役割を変えて登場している。
- 劇場版2作目は初期OVA・劇場版1作目と同じく押井守監督作品だが、公開当時のテレフォンサービス等ではテレビ版・新OVAに連なる世界である事が明言されており、特車二課棟の所在地もOVA第1期・劇場版1作目で設定されていた城南島の埋立地には存在しない。その一方で、新OVA展開中の1992年(平成4年)に発売された『機動警察パトレイバーCD BOX』収録のドラマ内では、初期OVAの内容を振り返りつつ、篠原重工にテストパイロットとして出向する野明と遊馬の様子や、テスト機として送り出される98式の姿が描かれている。また、劇場版2作目のノベライズである『TOKYO WAR』では、太田が香貫花あての遺書のみを残し、熊耳あての遺書は登場しないなど、初期OVA・劇場版1作目の世界と連なっているらしき描写も見受けられる。
- 劇場版3作目は漫画版における「廃棄物13号編」をベースとしながらも、テンプレート:要出典範囲。一方、実際には劇場版1作目、2作目とテレビ版の登場人物や設定などが随所に混在し、この劇場版3作目はどの時間軸にも繋がっているとも、繋がっていないともいえる。
あらすじ
ロボットテクノロジーの発達によって登場した汎用多足歩行型作業機械「レイバー(Labor)」は急速に発展・普及し、軍事・民生を問わずあらゆる分野で使用されるようになった。特に東京を含む首都圏では地球温暖化による海面上昇への備えとして大堤防を東京湾の川崎・木更津の間に築くことと、1995年に発生した東京南沖大地震によるガレキの処分を兼ねて堤防の内側を埋め立てることで首都圏の土地不足の解消をするという、一石三鳥を狙った国家プロジェクト「バビロンプロジェクト」のために日本国内のレイバーの大半が集中していた。だがその結果、レイバーによる事故はもちろん、レイバーを使用した様々な犯罪行為(酔っ払いの乱闘騒ぎや窃盗からバビロンプロジェクトに反対するエコテロリストによるテロ行為まで)が多発して社会問題となった。
この「レイバー犯罪」に対処するため、警視庁は警備部内の特機部隊にレイバーを導入し、その任にあたらせた。しかしそのレイバーは、発足当初は旧式の作業用レイバーの装甲を強化しただけのもので、日進月歩でレイバーが性能を向上させている状況にあっては、優秀な人材を集めた特機部隊もレイバー犯罪に対応し切れず、1998年、警視庁は警備部内に専門部署として新たに「特科車両二課中隊」、通称「特車二課」を設けた。これがパトロールレイバー、通称「パトレイバー」の誕生である。
小隊は従来機を運用する「第一小隊」に加え、新たに「第二小隊」を編成することが決定された。その第二小隊にはパトレイバー専用の最新鋭機種である篠原重工製98式AV(Advanced Vehicle)“イングラム”が製造・導入されることになる。ところが、その新型レイバーを与えられる第二小隊は、現職の巡査1人を除いては、予備校を出たばかりの経験はゼロに等しい者ばかりで、隊長をして「精鋭になるかはたまた独立愚連隊になるか」と言わしめた集団であった。こうして、後に非難と賞賛を浴びる特車二課第二小隊が発足したのであった。
物語は、若いパトレイバー隊員たちが葛藤しながら成長する青春群像であるほか、産業ドラマであり、陰謀ドラマでもある。これらが並行して展開されるストーリーとなっている。
登場人物
- 特車二課第二小隊
- 泉 野明(いずみ のあ)
- イングラム一号機の操縦担当。イングラムへの愛着は強い。
- 篠原 遊馬(しのはら あすま)
- 一号機の指揮担当。レイバー製造企業「篠原重工」の御曹司。
- 後藤 喜一(ごとう きいち)
- 第二小隊隊長の飄々とした男。
- 太田 功(おおた いさお)
- 二号機の操縦担当。射撃の腕前はよいが、暴走しがち。
- 進士 幹泰(しんし みきやす)
- 二号機の指揮担当→後方支援担当。気が弱く、太田の暴走に振り回される。
- 山崎 ひろみ(やまざき ひろみ)
- 後方支援担当。身長2メートルを超す巨漢だが、性格は控えめで涙もろい。
- 香貫花・クランシー(かぬか クランシー)
- アニメ版における、進士に代わる二号機指揮担当。レイバーの操縦技術も高い。
- 熊耳 武緒(くまがみ たけお)
- 漫画版における、進士に代わる二号機指揮担当(アニメ版では香貫花の後任として二号機を指揮)。第二小隊のまとめ役。
- 特車二課第一小隊
- 南雲 しのぶ(なぐも しのぶ)
- 第一小隊隊長。第二小隊の起こす騒ぎに悩まされる。
- 特車二課整備班
- 榊 清太郎(さかき せいたろう)
- 整備班長。「整備の神様」と言われるベテラン。
- シバ シゲオ
- 整備班員。班員たちのリーダー的存在。
- シャフト・エンタープライズ
- 内海(うつみ)
- 戦闘用レイバー「グリフォン」の設計・建造を行う「企画7課」課長。
- 黒崎(くろさき)
- 内海の部下で、常に彼の側に控えている。
- バドリナート・ハルチャンド(バド)
- グリフォンの操縦者である少年。
登場メカ
- 特車二課第二小隊
- イングラム1号機
- 主に活躍する機体でいわば主人公機。操縦者(フォワード)は泉野明。
- イングラム2号機
- 操縦者は太田功。
- イングラム3号機
- 主にデータ収集用の予備機体。よく壊れる1号機と2号機にパーツを取られている。
- 97式レイバー指揮車
- バックアップが乗り込み、移動しながら指示を出す際に用いる車両。
- 99式大型特殊運搬車
- イングラムの運搬を担う。通称「レイバーキャリア」。キャリア部分をリフトアップして巨大な盾としても利用可能。
- その他
- ブロッケン
- 軍事用レイバー。
- ファントム
- レーザー兵器を搭載。
- グリフォン
- 驚異的な性能を持つ強敵。
用語説明
レイバー
本作品におけるレイバーとは、人間が操縦する「多足歩行型作業機械」ロボットのことである。正式名称を「多足歩行式大型マニピュレーター」という(初期OVAでは「汎用人間型作業機械」、テレビシリーズでは「産業用に開発されたロボットの総称」と紹介されている)。作品世界において最初に登場した「多足歩行型大型マニピュレーター」の名称(商標)が「レイバー90」であり、当初篠原重工が商標を所有していたが、それを手放した後はこれらの作業機械に対する一般名称として(ユンボやホッチキス、マジックのように)普及したとされる。その後は様々な形態のレイバーが誕生し、水中専用のものなどにも目を向ければ、必ずしも多足歩行システムを有しているものだけに限らなくなっている。また、装輪タイプのレイバーも存在し、多足歩行モード以外に一般公道を本来の「車」に近いかたちで走行可能なものも増えつつある。しかし、その破壊力が犯罪に向かったときには既存の警察力では対抗し得ないために作品の主人公が搭乗するパトロールレイバー、パトレイバーが活躍するのである。
その源流は漫画版において城南工大の古柳教室で研究されていた「多足歩行機械の制御」にあるとされている。他にもこの教室はレイバー開発の中心部に係わる人間を多く輩出している。
作中で登場するレイバーは、主に土木建築機械の延長線上として扱われる。法的には「特種車両」とされており、機体そのものも「各車」などと車両に準じて呼称される。そのため、原則的にレイバーには自動車のナンバープレートが取り付けられており、その操縦には多脚制御機免許が必要となる。一方、作品設定の初年である1998年から現実の自動車で開始されたナンバープレートの3桁化はなされておらず、メインロボットであるイングラムも2桁ナンバーを装着している。
このレイバーは『鉄人28号』を初めとした既存の巨大ロボット物アニメ・漫画のロボット達とは違い、一機例外があるがビーム兵器を持つわけでもなく、空を飛行できるわけでもない[注 2]。このようなそれまでの「兵器」としてのロボットではなく、「日常生活に溶け込んだロボット」というのが製作側のコンセプトであった。これらについては『ミニパト』第2話で詳しく説明がされている。もっとも作品内でのロボットの位置づけこそ日用品であっても、物語の中では結局格闘戦が山場になることが多く、その点では巨大ロボット物アニメ・漫画の伝統に縛られていた。
ちなみに、本作品では本体にコクピットを持たない無人機であったとしても、有線/無線を介して操縦者の存在が外部にある場合は「レイバー」と呼ばれる。一方でプログラムなどによって半自律的に稼動するものは基本的に「ロボット」としている。
歴代パトレイバー
歴代「パトレイバー」は作品によって異なる。
- 初期OVA版、劇場版第1作では、「篠原重工98式AV(AV-98、AVはAdvanced Vehicleの意)」に「イングラム」の愛称はなかった。ただし、これの流れを汲む小説版にはある。また、漫画版では野明は1号機に「アルフォンス」の命名は行っていない(単行本第2巻133ページでは左上腕部に自分の名前を書いたことはあった)。第一小隊機は「篠原重工96式アスカMPL」で、「95式アスカSSL(通称:大将)」を篠原重工所沢工場で改造したものである。劇場版第1作で、O.S.であるH.O.S.の重大な欠陥の判明・試作機の暴走により、H.O.S.搭載を前提として設計された「篠原重工00式AV(AV-X0)」の導入が見送られた後、小説版に移り、「篠原重工AV-0 ピースメーカー」に改編された。ちなみに、劇場版第1作、テレビ版および新OVA版での各機の呼称は「○号機」であるが、初期OVA版、劇場版第2作及び第3作では「○号車」と呼ばれている。
- テレビ版第1話時点では、第二小隊は第一小隊の改編によって余剰となった「篠原重工96式アスカMPL」(初期OVA版とは塗装が大幅に異なる)を使用しており、第一小隊は二代目となる「マナベ重工97式改パイソン」を使用していた。なお、同シリーズでは「最初から警察用として設計された」キャプションは、この「97式改パイソン」に与えられている。第一小隊の後継機は「篠原重工零式AV(AV-0)ピースメーカー」。
- 漫画版の第一小隊機は、映像メディアのシリーズとは全く異なるデザインの「篠原重工95式 ゴリラ」だった。「ゴリラ」が「イングラム」のように固有のネームなのか、それともユーザー間で広まったニックネームなのかは定かでない。第2巻で「96式改」に機種転換されているが、第14巻で、「篠原重工AVS-98」が導入される。
- 劇場版2では機種転換により「篠原重工2式AV(AV-2ヴァリアント)」に全機体が換装されている。
- しかし、これら作品中から抽出できる設定以外にも、雑誌『ホビージャパン』や『B-CLUB』、数々のムックで発表された設定が多く、はっきりとした系譜付けができない。
- また、出渕がデザインしたオリジナルの「98式AV」は初期OVAのもののみで、それ以外の作品のものと大きく異なる。テレビ版以降の「98式AVイングラム」は、漫画版のためにゆうきが出渕のデザインを元に再度デザインし直したものに、出渕らが初期OVA版の設定を加味したものである。
- この他に他の道府県警が導入したレイバーには神奈川県警交通機動隊の「ロードランナー」がある。NY市警も「篠原重工AV-0ピースメーカー」また「AV-02クラッシュバスター」を導入している。
“リアルロボット”としてのパトレイバー
本作は、当初OVAとしての企画であった上、メインスポンサーも富士フイルムであったため、「玩具メーカーがスポンサーであることによる弊害」というロボットアニメの長年の問題点をもたなかった。そして、テレビ版が放映される頃には作品のファン層が固まり、これに反する視覚的変更を行うことはかえって不利になることが決定的だった。これにより、主役メカ「98式AVイングラム」をはじめとする“パトレイバー”は、テンプレート:要出典から解放され、パトライト部分などを除けば警察用車両らしいモノトーンの落ち着いた外装色となっている。警察用以外の他のレイバーも、実際に存在する他の建設機械や自動車と同じような感覚の色使いである。
テンプレート:要出典しかし、従来的な巨大ロボットものにおけるような「異世界からやって来たような」「はるか未来を想像した」ものではなく、「現実の20世紀中に存在した技術からさして遠くない世代の工業生産品」としてのロボデザインが従来作品と一線を画する点である。そのため、それまでの巨大ロボットアニメが描いてきた「スーパーヒーローと悪の戦い」あるいは「戦争」等のような現代日本人にとっての“非日常”ではなく、現実の“日常”に自然に巨大ロボットが溶け込んだ情景描写が、強いリアリティをもっている。
ただし監督の押井はそれでも、世界観とレイバーデザインとが一致しないとの不満を抱えていたらしく、後に著書『メカフィリア[6]』にて、出渕を「メカ音痴のメカデザイナー」と揶揄したり、劇場版第2作でレイバーをほとんど活躍させていないのもその反動であったと記している。押井が脚本を手がけた『ミニパト』第1・2話も本シリーズにおけるレイバーの銃器描写やメカコンセプトが主題になっている。「PATLABOR LIVE ACTION MOVIE」パイロットフィルムでは、押井の意向を基に竹内敦志が再デザインしたパトレイバーが登場している。また、2011年に押井が発表した小説『番狂わせ 警視庁警備部特殊車輛二課』および2014年公開の実写作品『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』では、レイバーという「二足歩行ロボット」は一時的な流行でしかなく、2013年時点ではコストパフォーマンスの問題から完全に廃れてしまい、しかも無人化・小型化の進んだ世界のロボット市場において日本のロボット産業そのものが後塵を拝する状況を招いてしまったという設定になっている。
特車二課
「警視庁警備部特科(特殊)車両二課」が正式名称であるが、通称「特車二課」と呼ばれる。物語の中核となる組織であり、主人公、泉野明を始めとするキャラクター達が勤務している部署でもある。漫画版の説明によれば、当初は特科車両隊内の一中隊として「特機部隊」(中隊)が存在し、それが二個小隊体制になるにあたって特科車両隊から独立し、従来の特科車両隊を「特車一課」、レイバー隊を「特車二課」とするという説明がある。
(なお時期により「特殊車両二課」と「特科車両二課」の表記・呼称が混在している。本来は特車一課である実際の特車隊の正式名称は警視庁特科車両隊であるので「特殊車両二課」は間違いである。こういった表記の混乱は作品中に散見され、メディアミックスによって各作品での細部の統一が容易ではなかったことが分かる)
国家的大規模事業「バビロンプロジェクト」により急激に普及した多足歩行式作業機械「レイバー」による犯罪に対抗するため創設された特機部隊を、レイバー犯罪の凶悪・多発化に対抗すべく強化再編されたのがこの特車二課である。現在第一小隊、第二小隊の2部隊による運用となっており、第一小隊の小隊長は南雲しのぶ警部補、第二小隊の小隊長は後藤喜一警部補である。なお、中隊以上の部隊編成がなされておらず、いきなりその上には課長がいる(しかし存在感は薄い)。OVA版は祖父江課長が初代で、その後は福島課長である。テレビ版においては放映当初から福島課長であるが、先代課長として祖父江が登場するエピソードが有る。
特車二課の棟屋は陸の孤島と言ってよい13号埋立地(1988年当時のお台場のイメージで、埋め立て作業が終わって養生中の埋立地)・初期OVA版では城南島の突端にある実在しない埋立地に建てられており、小隊の隊員達及び整備班の人間が勤務している。休憩時間には釣りや空き地に作った畑の手入れ、私物のオートバイで飲食物の買出しを行うなど、のどかな風景が描かれている。
実際のお台場の1998年ではすでにフジテレビの現社屋があり(1997年)、東京ビッグサイトが建設され(1996年)コミックマーケット等(同年夏C50から)が開催されている。
警視庁警備部直轄部隊ではあるが、桜田門の本庁舎から遠く離れ(課長と事務部門のみ本庁舎・警備部内にオフィスがある)、ある意味場末的な独特の気風を持つ職場である。小隊長である後藤や南雲にしても、出世コースから外れ「島流し」と見られる立場であり、特車二課配属が決まった泉は、予備校時代の教官や同僚から「もう出世はできない」と哀れまれている(ただし、コレに関しては後藤の「名刺の裏」計画(後述)により、予備学生から、従来のプロセスを省きレイバー専門に「促成栽培」された『レイバー隊専門警察官』であるためと考えられる)。後藤自らも、自分の小隊を指して「独立愚連隊」と自嘲するほどである。ただし、劇開始時に既存する「第一小隊」は全警察官の中から選抜されたエリート部隊という位置付けもあり、士気、綱紀ともに高く、小隊長の南雲以下、畏敬を持って扱われている。
オペレーティング・システム
レイバーはオペレーティングシステムの搭載を考慮された、当時の空想世界に登場するロボットにしては極めて珍しいタイプのロボットである。この項以下「レイバーのオペレーティングシステムの戦いの物語」とも評される漫画版を基準に記述する。
通常レイバーにはLabor Operating System(通称LOS)を介して運用されており、起動ディスケット(光ディスク)に入ったパーソナルデータがなければ起動することができない。
LOSは各社が自社用に開発しているが、ユーザーの意志で書き換え可能なことが作品中より示唆されている。また、初回起動時に自分の手で設定し、インストールする場面も存在する。しかし、個人的に入手することは難しい。そのため、機種専用のシステムではなく、汎用性が確保されており通商産業省によるLOSのフォーマットなるものが存在する。劇場版第2作のオープニングには、マイクロソフト「MS-DOS」の「DOS」と、Apple「Mac OS」の起動メッセージ「Welcome to Mac OS」を組み合わせてパロディとした「Welcome to L.O.S.」が、LOSの起動画面として登場する。
学習型コンピュータを搭載し、パーソナルデータには個人が運用した際のデータが蓄積されており、これによりレイバーの動作に個体差(クセ)が生まれる。よくないクセがついた場合、修正することが必要となる。
劇中登場する新型Hyper Operating System(通称HOS)は篠原重工の子会社シンテックが開発したOSであるが、これはパーソナルデータの並列化と動作の統一化、最適化を売りにしており劇場版ではかなりの台数のレイバーに搭載されていた。ソフトウェアからハードウェアの力を最大限に引き出そうとする設計思想を元に作られていた。劇場版は、このHOSに仕込まれていたコンピューターウイルスを巡る事件が描かれている。 テンプレート:Main
グリフォンが搭載するASURAは既存のコンピュータシステムとはまったく別のシステムであり、城南工大で開発されていたが研究費の削減に伴い開発中止された幻のフォーマットで、元研究員がシャフトで完成させた。非常に高度な制御が可能で、生物的な動きが可能になっている。
なお、H8マイコンなどの組み込みCPU向けに作られたITRON4.0 仕様のリアルタイムOSに「HOS」が存在するが、作中のHOSとは同名の別物である。
ロボットを制御するコンピュータシステムの描写としては過去にも『機動戦士ガンダム』における教育型コンピュータ、『銀河漂流バイファム』におけるコンピューターに依存する操縦(宇宙空間等での姿勢制御、作戦パターンなど細かい操縦は大半コンピューター任せ)、『装甲騎兵ボトムズ』におけるミッションディスクなどがあった。しかしながら、コンピュータとOSの形態(レイバー用OSは基本的にDOS[注 3])を技術的に明確に描いている作品は本作が初めてである。
アニメ版
初期OVAシリーズ(アーリーデイズ)
1988年(昭和63年)4月25日 - 1989年(平成元年)6月25日発売。VOL.1 - 7巻(全7話)+VOL.1-1/2(傾向と対策)、VOL.6-1/2(かわら版)、VOL.7-1/2(AFTER THE MOVIE)
機動警察パトレイバーの原点となった作品。当初全6巻として企画されていたが、後に7巻が追加された。
当時のOVAが1本あたり1万円前後だった中で4,800円という低価格化を実現した[7][注 4]。コストを下げるために、OVAとしては初めてCMを取り入れた(AXIAのカセットテープのもの。DVD版ではカットされている)。
また劇場版以降の作品に比べ、色設定は変更されていないにもかかわらず、実際の色合いが異なるテンプレート:要出典範囲。
後に発売されたDVD版では『アーリーデイズ』(「初期」)という副題が付けられている。
巻数 | タイトル | 脚本 | 演出 | 絵コンテ | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 第2小隊出動せよ! | 伊藤和典 | 澤井幸次 | 押井守 | 黄瀬和哉 |
1-1/2 | 傾向と対策(全話ハイライト) | ||||
2 | ロングショット | 中村隆太郎 | 北崎正浩 | ||
3 | 4億5千万年の罠 | 澤井幸次 | 黄瀬和哉 | ||
4 | Lの悲劇 | 中村隆太郎 | 北崎正浩 | ||
5 | 二課の一番長い日(前編) | 澤井幸次 | 黄瀬和哉 | ||
6 | 二課の一番長い日(後編) | 板野一郎 | 和田卓也 | ||
6-1/2 | かわら版(全6話完結記念と劇場版最新情報) | ||||
7 | 特車隊、北へ!(+ACCESS THE MOVIE[劇場版スペシャルプロローグ]) | 伊藤和典 | 高橋直人 | ||
7-1/2 | AFTER THE MOVIE(劇場版メイキング) |
劇場版第1作
『機動警察パトレイバー the Movie』1989年(平成元年)7月15日公開
- 監督:押井守
- 制作:スタジオディーン
初期OVAシリーズの好評を受け製作された初の劇場用長編アニメ。OVAシリーズは各巻ごとに様々なタイプの物語に挑戦するバラエティに富んだ制作スタイルが採られていたが、本作では劇場版ならではのスケール感を重視した作風が目指された。このほか「劇場版 3つの誓い」と称し、「娯楽の王道をいくこと」、「主役でありながらOVAでの活躍が少なかった遊馬と野明が大活躍すること」、「レイバー対レイバーの戦いを描くこと」を念頭においた構成で制作されている[8]。
それでいて本作の中心となる物語は極めてシリアスなサスペンスドラマを展開している。それに伴い、東京の下町をロケハンした上で丹念に描かれた世界と、作画監督の黄瀬和哉によって大幅にアレンジされ、極めて写実的に描かれた人物達が映像に独特のリアリティを与えており、これは本作の大きな特徴のひとつである。
「98式AV」のデザインが漫画版に近い物に一新され、以降の作品もこの劇場版デザインを基本形としてアレンジされている。ただし本作中ではまだ「イングラム」の愛称は登場していない。
テレビアニメシリーズ
1989年(平成元年)10月11日 - 1990年(平成2年)9月26日に日本テレビ系で放送、全47話。
- 監督:吉永尚之
初期OVAシリーズ、劇場版の好評を受けてテレビシリーズとして展開した作品。ただしそれらとのストーリー的な繋がりはなく、主人公の泉野明が特車二課に入隊する所から再び始まる。制作はロボットアニメの老舗[9]サンライズに移る。
今まで脚本を務めていた伊藤和典はシリーズ構成を担当し、押井守、横手美智子らが脚本に参加したことで、バラエティに富んだストーリー内容となっている。第3クールより漫画版のストーリーも取り入れ展開するが、グリフォンとの決着は漫画版とはまた異なる様相を見せた。当初の予定では、放映期間は半年間で香貫花が帰国するまでを描くとされていたが、放映開始後に1年間に延長。急遽、熊耳武緒を登場させ、漫画版に準拠する形でグリフォン編に突入することとなった。
OVAシリーズ・劇場版第1作では使用されていなかった「イングラム」の名称が使用されている点も特徴。それでいて「アルフォンス」の愛称もまだ残っている。
- 第1話が放送される前週の1989年(平成元年)10月4日には主題歌を歌った仁藤優子が進行を務める前夜祭が放送された(一部遅れネット局は未放送)。テンプレート:いつ範囲
- 第27話「闇に呼ぶ声」の中で幽霊を恐れる熊耳が後藤に書類を投げつけてしまうシーンがあるが、このシーンをコマ送りするとスタッフからのあるメッセージを読むことができる。
- 最終回の47話での苫小牧市市街の描写は、テンプレート:要出典範囲全く違う町並みになっている。
- 初回放送時はモノラルだったが、ビデオ化の際にSS-REMIXと称するステレオ音声へのリミックスが行われた。以後の再放送や映像ソフトでは一貫してSS-REMIXが使用されている。
- 2006年(平成18年) - 2007年(平成19年)にかけてNHK-BS2の「衛星アニメ劇場」でも放送。
- 押井は後に『ケータイ捜査官7』で第35話『ケイタのはつゆめ』の脚本を担当した時、テレビシリーズ第29話『特車二課壊滅す』を原案にして書いている[10]。
話数 | 放送日 | タイトル | 脚本 | 演出 | コンテ | 作画監督 | 主な登場レイバー |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1989年 10月11日 |
イングラム起動 | 伊藤和典 | 浦田保則 | 吉永尚之 | 西村誠芳 | アスカMPL・ブルドッグ タイラント2000 |
2 | 10月18日 | 香貫花が来た | 元永慶太郎 | 滝沢敏文 | 高見明男 | ドーファン | |
3 | 11月1日 | こちら特車二課 | 押井守 | 青木康直 | 高野太 | 井口忠一 | |
4 | 11月8日 | 魔の山へ行けっ! | 伊藤和典 | 西山明樹彦 | 澤井幸次 | 戸部敦夫 | クラブマン |
5 | 11月15日 | 暴走レイバーX10 | 星山博之 | 高松信司 | 西村誠芳 | HAL-X10・ボクサー | |
6 | 11月22日 | ザ・タワーSOS | 木村直人 | 浦田保則 | 滝沢敏文 | 高見明男 佐野浩敏 |
|
7 | 11月29日 | 栄光の97式改 | 伊藤和典 | 元永慶太郎 | 高野太 | 井口忠一 | 97式パイソン・SRX-70 |
8 | 12月6日 | まぼろしの緑 | 木村直人 | 青木康直 | 澤井幸次 | 西村誠芳 | ガンボルギニー・豊作くん |
9 | 12月13日 | 上陸赤いレイバー | 押井守 | 西山明樹彦 | 高野太 | 戸部敦夫 | ボクサー・XR-99ドシュカ |
10 | 12月20日 | イヴの罠 | 伊藤和典 | 高松信司 | 滝沢敏文 | 井口忠一 | ファントム・ブロッケン・ヘルダイバー |
11 | 12月27日 | イヴの戦慄 | 元永慶太郎 | 吉永尚之 | 高見明男 | ||
12 | 1990年 1月10日 |
太田惑いの午後 | 横手美智子 | 吉永尚之 | 西村誠芳 | レックス2500 | |
13 | 1月17日 | 殿下お手柔らかに | 木村直人 | 青木康直 | 戸部敦夫 | ブロッケン | |
14 | 1月24日 | あんたの勝ち! | 押井守 | 西山明樹彦 | 高野太 | 井口忠一 | ボクサー |
15 | 1月31日 | 歌を唄ったクジラ | 横手美智子 | 高松信司 | 高見明男 | フロッグマン | |
16 | 2月7日 | 小隊海を渡る | 高橋哲子 | 元永慶太郎 | 栗山美秀 | 高木弘樹 | レックス2500 |
17 | 2月14日 | 目標は後藤隊長 | 伊藤和典 横手美智子 |
浦田保則 | 菊池一仁 | 西村誠芳 | レイバーX |
18 | 2月21日 | スキスキ野明先輩 | 有栖ひばり | 青木康直 | 加瀬充子 | 戸部敦夫 | クラウベア |
19 | 2月28日 | ジオフロントの影 | いづぶちゆたか | 元永慶太郎 | 滝沢敏文 | 井口忠一 | |
20 | 3月7日 | 黒い胎動 | 伊藤和典 | 西山明樹彦 | 加瀬充子 | 高見明男 | ファントム・サターン ヘルダイバー |
21 | 3月14日 | 亡霊(ファントム)ふたたび | 浦田保則 | 吉永尚之 | 戸部敦夫 | ||
22 | 3月21日 | 花とレイバー | 横手美智子 | 青木康直 | 菊池一仁 | 西村誠芳 | 豊作くん・クラウベア |
23 | 4月4日 | 香貫花レポート | 有栖ひばり 吉永尚之 |
原田奈奈 | 吉永尚之 | 高木弘樹 | |
24 | 4月11日 | さらば香貫花 | 伊藤和典 | 元永慶太郎 | 高岡希一 | ブルドッグ | |
25 | 4月18日 | 春の嵐 | 横手美智子 | 西山明樹彦 | 滝沢敏文 | 井口忠一 | タイラント2000 |
26 | 4月25日 | 私が熊耳武緒です | 浦田保則 | 加瀬充子 | 戸部敦夫 | クラブマンハイレッグ | |
27 | 5月2日 | 闇に呼ぶ声 | 伊藤和典 | 青木康直 | 西村誠芳 | ||
28 | 5月9日 | 怪しいふたり | 元永慶太郎 | 滝沢敏文 | 高木弘樹 | サターン | |
29 | 5月23日 | 特車二課壊滅す! | 押井守 | 西山明樹彦 | 吉永尚之 | 井口忠一 | |
30 | 5月30日 | グリフォン参上! | 伊藤和典 | 浦田保則 | 滝沢敏文 | 高岡希一 | グリフォン |
31 | 6月6日 | 雨の惨劇 | 並木敏 | 元永慶太郎 | 菊池一仁 | 戸部敦夫 | |
32 | 6月13日 | 再会 | 伊藤和典 | 青木康直 | 高木弘樹 | ||
33 | 6月20日 | シャフトの犬たち | 西山明樹彦 | 吉永尚之 | 井口忠一 | ||
34 | 6月27日 | 城門の戦い | 青木康直 | 西村誠芳 | |||
35 | 7月4日 | グリフォン堕つ! | 浦田保則 | 吉永尚之 | 戸部敦夫 | ||
36 | 7月11日 | 野明の冒険 | 並木敏 | 元永慶太郎 | 高見明男 | ||
37 | 7月18日 | 安心売ります | 西山明樹彦 | 滝沢敏文 | 山田きさらか | ぴっけるくん | |
38 | 7月25日 | 地下迷宮物件 | 押井守 | 原田奈奈 | 知吹愛弓 | 西村誠芳 | |
39 | 8月1日 | 量産機計画 | 並木敏 | 青木康直 | 菊池一仁 | 高木弘樹 | AVS-98 MARKII |
40 | 8月8日 | 沿岸警備命令 | 須釜重美 | 浦田保則 | 磯野智 | ||
41 | 8月15日 | テロリストを救え | 並木敏 | 元永慶太郎 | 池田成 | 西村誠芳 | |
42 | 8月22日 | 帰ってきた男たち | 横手美智子 | 西山明樹彦 | 山田きさらか | ボクサー | |
43 | 8月29日 | はたらくお嬢さん | 有栖ひばり 高橋哲子 |
青木康直 | 高見明男 | タイラント2000 | |
44 | 9月5日 | CLATよ永遠に | 伊藤和典 | 浦田保則 | 吉永尚之 | 土器手司 | アメリカ版イングラム メガアイアン |
45 | 9月12日 | 職業選択の自由 | 横手美智子 | 元永慶太郎 | 山田きさらか | ヘルダイバー | |
46 | 9月19日 | その名はゼロ | 伊藤和典 | 西山明樹彦 | 菊池一仁 | 高木弘樹 | AV-0 ピースメーカー |
47 | 9月26日 | コンディション・グリーン | 青木康直 | 吉永尚之 | 高見明男 |
- ネット局でもミヤギテレビ・福島中央テレビ・テレビ新潟・くまもと県民テレビ以外は遅れネットで、山形放送と本放送終了後に開局した長崎国際テレビは本放送終了後の放送だった。ちなみに山形放送では、後述する新OVAシリーズも同枠で放送され、計63話が放送された。北日本放送では、放送開始がかなり遅れたため、放送出来る期間に全話放送する事が出来なくなり、22話の後に47話を放送して終了。
- 系列局でも青森放送○・テレビ岩手・秋田放送▲・山梨放送・福井放送○・日本海テレビ・四国放送・南海放送▲・高知放送・テレビ大分★○・テレビ宮崎★○は未放映に終わった(○=テレビ朝日系とのクロスネット、★=フジテレビ系とのクロスネット、▲正式ではないが事実上TBS系とのクロスネット、いずれも放映時点。またテレビ岩手と日本海テレビは当時のマストバイ局で未放映)。また、他番組で実例がある青森テレビ・大分放送・宮崎放送(以上TBS系)・秋田テレビ・テレビ愛媛(以上フジテレビ系)への番販も行われなかった。
- 長崎県では、本放送当時系列局だったテレビ長崎(現在はフジテレビ系に一本化)や、同局の編成から外れた日本テレビ系番組を一部放送していた長崎放送(TBS系)では放送されず、本放送終了後に開局した長崎国際テレビが放送した。
- 鹿児島県では、本放送当時系列局だった鹿児島テレビ(現在はフジテレビ系に一本化)や、同局の編成から外れた日本テレビ系番組を一部放送していた南日本放送(TBS系)や、本放送終了後に開局した鹿児島讀賣テレビでは放送されず、系列外(テレビ朝日系)の鹿児島放送が本放送終了後に放送した。
NEW OVAシリーズ
1990年(平成2年)11月22日 - 1992年(平成4年)4月23日発売。全16巻(全16話)
- 監督:吉永尚之
設定・時間軸共にテレビシリーズの延長にある作品。テレビシリーズが1年52話の予定が放送枠の関係から47話となったことに伴いはみ出したTVシリーズの最終章である、グリフォン編の完結編部分と、1話完結のオリジナル・エピソードからなる。その中で第12話「ふたりの軽井沢」はダイアログの収録を先に行い、あとから絵を付けるプレスコ方式で製作された[11]。初回リリース時はグリフォン編を1話おきに発売したが、メモリアルLD BOX以降はグリフォン編が連続する編成になるよう話数が振り直されている。
発売時話数 | 変更後話数 | タイトル | 脚本 | 演出 | 絵コンテ | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | グリフォン復活 | 伊藤和典 | 元永慶太郎 | 吉永尚之 いづぶちゆたか |
高木弘樹 | |
2 | 5 | 災厄の日 | 横手美智子 | 浦田保則 | 菊池一仁 | 山田きさらか |
3 | 2 | 逆襲のシャフト! | 伊藤和典 | 青木康直 | 菊池一仁 | 高見明男 |
4 | 6 | 視聴率90% | 有栖ひばり | 元永慶太郎 | 知吹愛弓 | 高木弘樹 |
5 | 3 | 史上最大の決戦 | 伊藤和典 | 青木康直 | いづぶちゆたか | 鈴木俊二 |
6 | 7 | 黒い三連星 | 押井守 | 青木康直 | 高見明男 | |
7 | 4 | GAME OVER | 伊藤和典 | 元永慶太郎 | 吉永尚之 | 高木弘樹 |
8 | 火の七日間 | 押井守 | 浦田保則 | 青木康直 | 山田きさらか | |
9 | VS | 横手美智子 伊藤和典 |
青木康直 | 高見明男 | ||
10 | その名はアムネジア | 押井守 | 原田奈奈 | 吉永尚之 | 山田きさらか | |
11 | 雨の日に来たゴマ | 伊藤和典 | 青木康直 | 高木弘樹 | ||
12 | 二人の軽井沢 | 有栖ひばり 伊藤和典 |
浦田保則 | 吉永尚之 | 高見明男 | |
13 | ダンジョン再び | 押井守 | 原田奈奈 | 吉永尚之 | 重田敦司 | |
14 | 雪のロンド | いづぶちゆたか | 菱川直樹 | いづぶちゆたか | 高見明男 | |
15 | 星から来た女 | 伊藤和典 小杉敦仁 |
元永慶太郎 | 土器手司 | ||
16 | 第二小隊異状なし | 伊藤和典 | 青木康直 | 吉永尚之 | 高木弘樹 |
劇場版第2作
『機動警察パトレイバー 2 the Movie』1993年(平成5年)8月7日公開
- 監督:押井守
- 制作:I.G.タツノコ(現:Production I.G)
2002年のパトレイバー世界を描いた。一応のシリーズ完結篇的意味を持つ作品。後藤を真正面から主役に据え、首都圏を舞台に「戦争という状況」との戦いを描いている。これまでの特車二課のメンバーは後藤と南雲、ひろみとシゲらを除いて大半が別の部署に異動している。イングラムも一線を退いている。
押井守独自の「都市論」をベースに、東京に「戦争」という状況を作り出す思考実験を行った。テンプレート:独自研究範囲都市部への毒ガス攻撃、治安出動、縦割り行政とセクショナリズム、在日米軍、破壊活動防止法、デジタルメディアの信憑性等、その後現実世界で問題になる多くの要素が含まれている。公開当時からPKO協力法に基づく自衛隊海外派遣の問題点などを指摘する内容であった。
旧第二小隊のメンバーの登場割合が激減した本作だが、後に押井自ら手がけた小説版『TOKYO WAR』では割愛された部分が大幅に追加されているため、映画では描かれなかった彼らの様子も詳細に書き綴られている。
機動警察パトレイバー レイバーセレクション
2001年(平成13年)10月3日よりテレビ東京の水曜日深夜に放送された、テレビアニメおよび新OVAの再放送セレクト版。
括弧内は本来の話数。
- (1) イングラム起動
- (2) 香貫花が来た
- (5) 暴走レイバーX10
- (7) 栄光の97式改
- (10) イヴの罠
- (11) イヴの戦慄
- (19) ジオフロントの影
- (20) 黒い胎動
- (21) 亡霊ふたたび
- (26) 私が熊耳武緒です
- (29) 特車二課壊滅す!
- (30) グリフォン参上!!
- (31) 雨の惨劇
- (32) 再会
- (33) シャフトの犬たち
- (34) 城門の戦い
- (35) グリフォン堕つ!
- (38) 地下迷宮物件
- (46) その名はゼロ
- (OVA13) ダンジョン再び
- (OVA1) グリフォン復活
- (OVA3) 逆襲のシャフト!
- (OVA5) 史上最大の決戦
- (OVA7) GAME OVER
劇場版第3作
『WXIII 機動警察パトレイバー』 2002年(平成14年)3月30日公開
漫画版の「廃棄物13号」編をモチーフにした作品であるが、大筋の展開を踏襲しながらもオリジナルキャラクターの久住と秦を主人公とした別のストーリーへと様変わりしている。後藤以外、第2作に輪をかけて泉や遊馬を含む特車二課の出番は少ない。
『ミニパト』(同時上映)
全3話からなる短編フルCGのデジタルアニメ。本編と異なり完全コメディー。
主題歌
オープニングテーマ
エンディングテーマ
- そして、夜明け(初期OVA版1)
- 曲 - 川井憲次
- メガロシティ・ポリス(初期OVA版2)
- 曲 - 川井憲次
- 幻影の果てに(初期OVA版3)
- 曲 - 川井憲次
- (Lの悲劇)(初期OVA版4)
- 曲 - 川井憲次
- 二課の一番長い日(初期OVA版5)
- 曲 - 川井憲次
- (レボリューション)(初期OVA版6)
- 曲 - 川井憲次
- (後藤喜一の事件簿) (初期OVA7)
- 曲 - 川井憲次
- MIDNIGHT BLUE(TV版1 - 34)
- 歌 - KISSME QUICK
- パラダイスの確率(TV版35 - 47/新OVA版1,2(旧3),5(旧2))
- 歌 - JA-JA
- マイペース〜My Way My Pace〜(新OVA版3(旧5),4(旧7),6(旧4),7(旧6) - 9)
- 歌 - 冨永みーな
- 100カラットの未来(新OVA版10 - 13)
- 歌 - 兵藤まこ
- LONG SILENCE(新OVA版14・15)
- 歌 - ダイナマイト・シゲ
- Wings to the Dream (新OVA版16)
- 曲 - 川井憲次
- 笠原弘子による歌詞付ものは「勇気を翼にして」。
後の作品への影響他
- 初期OVA発売当時は、製作コストのせいでOVA1本の値段が1万円前後と比較的高価格であった。しかし本作でシリーズ化を前提に、アイキャッチ・CMをはさむことにより、1本あたり4800円と半額以下に抑えることに成功、さらに他の媒体へと展開していった。これはメディアミックスの先駆となった。
- 『踊る大捜査線』などで知られる本広克行などに強い影響を与えており、随所にオマージュがちりばめられている。特にシリーズのスピンオフ作品であるテレビスペシャル『湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル』、劇場版『交渉人 真下正義』はテンプレート:誰範囲2。本広自身も本作の文庫版第一巻367頁に寄せたコメントにおいて「踊る大捜査線は機動警察パトレイバーに影響を受けた」と告白している。
- 週刊少年サンデーで本作の後半と連載期間が重なる、椎名高志の漫画『GS美神 極楽大作戦!!』に於いて、テンプレート:要出典範囲。
- 本作と開始時期が近く、同様に息の長い作品となった藤島康介の『逮捕しちゃうぞ』アニメ版は制作会社(スタジオディーン)や一部スタッフが本作OVA版と共通している。
- 新谷かおるの「エラン」「ジェントル萬」などに登場するキャラクター、柳は内海がモデルとなっている。テンプレート:要出典範囲には、新谷かおると新谷の元アシスタントであったゆうきまさみとの師弟対談のコーナーがあり、その時に新谷が内海のキャラクターを大変気に入り、使用しても良いかと尋ねた所、それをゆうきが承諾した、と書かれている。
- 産業技術総合研究所(産総研)のヒューマノイドタイプロボットHRP-2(製造:川田工業)は、そのボディデザインを出渕裕に依頼しピースメーカーのような概観にできあがった。ボディデザインが出渕裕に依頼されたのは「パトレイバーの影響を受けてロボット開発者を目指した複数の研究員の希望」に由る[12]。
漫画版
ゆうきまさみによる作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて1988年(昭和63年)17号 - 1994年(平成6年)23号に連載。第36回(平成2年度)小学館漫画賞少年部門受賞。
第一次グリフォン戦(単行本1 - 5巻)までは先に企画のあったビデオアニメ(OVA)版とのタイアップを意識した造りとなっているが、漫画が先行して連載された。以後はゆうき個人の作品としての性格が強い。
新産業分野を舞台とする、世界的な巨大企業内部の謀略をメインストーリーに据えつつ、現代社会の表裏や社会問題を背景とした中編・短編が掲載された。1990年代初期の時点でグローバル化のもたらす諸問題を描くなど、作品内容は比較的高度であり、少年誌上では異色の展開となった。マンガ表現としては、遠方からの描写を多用して、レイバー同士の戦闘シーンでも一定程度の抑制を効かせている。一方、第二小隊の面々の心情は繊細に描写されるなど、テレビアニメ版に比べると喜劇色は薄い。他メディアに比して、個々の隊員が大人へ、あるいは社会人へと成長していく過程を丹念に描いており、それが実質的に本作品のメインテーマとなっている。
物語は野明が特車二課への採用試験を受ける1998年初めから、グリフォンを倒した後の2000年10月までの3年弱を扱っている。物語の終盤に於いて、漫画版とアニメ版では異なる展開を見せているが、これはゆうきの個人的判断であったことがとり・みきとの対談中、本人によって明らかにされている。ゆうきは「少年漫画誌で連載されている以上、本質的に「悪人」であるシャフトの人間達にはそれなりの最後を用意すべきである」と考えたのだと言う[13]。
一巻第一版の背表紙には、野明の顔が描かれている。第二版以降は他の巻と同じく「ヘッドギア」の横シルエットになった。
小説版
伊藤和典による劇場版第1作のノベライズを含む1巻と、テレビシリーズの脚本を手がけた横手美智子による2 - 5巻、押井守による劇場版第2作のノベライズ『TOKYO WAR』、かなり時間の経ったパトレイバー世界を描いた『番狂わせ』が発表されている。
- 機動警察パトレイバー 1~5
- 機動警察パトレイバー 風速40メートル(1990年(平成2年)10月、富士見ファンタジア文庫)伊藤和典
- FILE1. アクセス
- FILE2. 風速40メートル - 劇場版第1作のノベライズ
- 機動警察パトレイバー 2 シンタックス・エラー(1992年(平成4年)3月、富士見ファンタジア文庫)横手美智子
- FILE3. シンタックス・エラー
- FILE4. 父の息子
- 機動警察パトレイバー 3 サードミッション(1992年(平成4年)9月、富士見ファンタジア文庫)横手美智子
- FILE5. 香港小夜曲(ホンコンセレナーデ)
- FILE6. サードミッション
- 機動警察パトレイバー 4 ブラックジャック(前編)(1993年(平成5年)7月、富士見ファンタジア文庫)横手美智子
- FILE7. ブラックジャック(前編)
- 機動警察パトレイバー 5 ブラックジャック(後編)(1993年(平成5年)10月、富士見ファンタジア文庫)横手美智子
- FILE7. ブラックジャック(後編)
- 機動警察パトレイバー 風速40メートル(1990年(平成2年)10月、富士見ファンタジア文庫)伊藤和典
- TOKYO WAR - 機動警察パトレイバー(前編)(1994年(平成6年)4月、富士見ファンタジア文庫)押井守
- TOKYO WAR - 機動警察パトレイバー(後編)(1994年(平成6年)5月、富士見ファンタジア文庫)押井守
- 劇場版第2作を監督自らノベライズ。映画ではカットされた部分も描かれている。絶版。
- テンプレート:要出典範囲
- TOKYO WAR MOBILE POLICE PATLABOR(2005年(平成17年)6月30日、エンターブレイン)押井守
- 劇場版第2作のノベライズをハードカバーで復刊。文庫版から加筆修正が行われた。
- 番狂わせ 警視庁警備部特殊車輛二課(2011年(平成23年)1月31日、角川春樹事務所)押井守
- アニメ本編からかなり後の物語で、隊長が後藤田、主人公が男性の泉野明(いずみの・あきら)に以下、香貫子、太田原、御酒屋と、三代目特車二課第二小隊にはシバシゲオ以外はかつての隊員は残っておらず、レイバー自体もお払い箱状態となっている。同書の第一刷から第三刷発行までには121ページに明らかなミスがあり、その場に居ないはずの太田原が会話に参加してしまっていたが、第四刷発行以降ではその箇所は後藤田隊長の発言であることに修正されている。
- 今野敏著作『夕暴雨 東京湾臨海署安積班[16]』には特車二課と二課に配属された後藤喜一警部補がゲスト出演しており、『番狂わせ』にも後藤と同期の安積剛志達が出演している。
コンピュータゲーム版
メディアミックスの一環として当初よりゲーム版についても積極的に進められているが、ほとんどがレイバーを操作するアクションゲームかアドベンチャーゲームである。唯一例外としてPC-9801版はバビロンプロジェクトを題材としたシミュレーションゲームである。
- ファミリーコンピュータ ディスクシステム版 『機動警察パトレイバー』/1989年/バンダイ
- ゲームボーイ版 『PATLABOR 狙われた街1990』/1990年(平成2年)8月25日)/ユタカ/3,500円
- メガドライブ版 『機動警察パトレイバー 〜98式起動せよ〜』/1992年(平成4年)/マーバ/7,800円
- PCエンジン版 『機動警察パトレイバー 〜グリフォン篇』/1993年(平成5年)/リバーヒルソフト/7,200円
- スーパーファミコン版 『機動警察パトレイバー』/1994年(平成6年)/バンダイ/9,800円
- パソコン(PC-9801)版 『PATLABOR OPERATION TOKYO BAY』/1994年(平成6年)/バンダイ/12,800円
- プレイステーション版 『機動警察パトレイバー 〜ゲームエディション〜』/2000年(平成12年)/バンダイビジュアル/6,800円
- PlayStation Portable版『機動警察パトレイバー かむばっくミニパト』/2005年(平成17年)/バンダイビジュアル/5,040円
- スーパーロボット大戦Operation Extend/2013年/バンダイナムコゲームス/第1章500円 - PlayStation Portable用シミュレーションRPG。新旧ロボットアニメが多数登場するクロスオーバー作品。
ゲームブック
- 機動警察パトレイバー 倒せ!辻斬りレイバー /竹田明著・スタジオハード編:バンダイ文庫:1989年:494円
パチスロ台
テンプレート:出典の明記 2007年(平成19年)にアビリットからパトレイバーのパチスロ台がリリースされ、6月から全国のパチンコ・スロット店に設置された。スーパービッグボーナスでは「コンディション・グリーン 〜緊急発進〜」が歌入りで、ノーマールビッグボーナスでは「そのままの君でいて」のインストが大当たり中に流れる。
実写版
テンプレート:Main 2013年9月25日、2014年公開予定の実写作品『THE NEXT GENERATION -PATLABOR-』(以下“ NEXT ”。2013年12月以降は“ THE NEXT GENERATION -パトレイバー- ”に改題)の製作が発表された。1990年代末から2000年代初頭を舞台にした既存作品のリメイクではなく、2013年を舞台としたものである[17]。これに先駆けて2013年3月21日に実写化プロジェクトが発表されていた[18][19]。
“ NEXT ”が正式に発表される前であった2012年9月17日、ニコニコ生放送において押井は、パトレイパーの実写化について前向きに動いているような発言をした[20]。しかし、それを受けてゆうきまさみはツイッターで「実写化の話は知りません。ああいう政治的な動きはやめてほしい[21]。」「アニメであれ実写であれ動いていないはずです。少なくとも僕は何も聞いていません[22]。」「今は映像化を考えてない[23]」と否定をしている。
なお、“ NEXT ”以前にはCMなどに使用するために作成された実写映像の他に、バンダイビジュアルが中心となって行ったデジタルエンジンプロジェクトの際に、押井守が監督しスタッフが出演した『PATLABOR LIVE ACTION MOVIE』という題のパイロットフィルムが存在する。その一部は『パトレイバー ゲームエディション』、およびメモリアルDVDBOXに特典映像として収録されているものを見ることができる。
脚注
注釈
出典
参考文献
- 『サンデーグラフィック・スペシャル「機動警察パトレイバー」』小学館 1989年(平成元年)2月 ISBN 4091011772
- 『ナンカアロウ物語』月刊アニメック 1988年(昭和63年)2月号 - 9月号
- ゆうきまさみ公式ページ内コラム
外部リンク
- PATWEB - バンダイビジュアル機動警察パトレイバー公式サイト
- パトレイバー Blu-ray&DVD クロニクル - バンダイビジュアル運営。歴代パトレイバー映像作品紹介もあり。
- バンダイチャンネル - 初期OVA 機動警察パトレイバー
- バンダイチャンネル - TVA 機動警察パトレイバー
- バンダイチャンネル - NEW OVA 機動警察パトレイバー
- ゆうきまさみ作品紹介 - ゆうきまさみ公式サイト内のパトレイバーデータベース
- サンデー名作ミュージアム内の『機動警察パトレイバー』のページ - 連載1回目をカラーページを含めて閲覧可能。
- THE NEXT GENERATION -PATLABOR- - 実写版プロジェクト公式サイト
テンプレート:機動警察パトレイバー テンプレート:押井守監督作品
テンプレート:小学館漫画賞少年向け部門- ↑ 『機動警察パトレイバー 25周年メモリアルBOOK』84頁。
- ↑ 『アニメージュ 1989年10月号』15頁。
- ↑ 『アニメージュ 1989年10月号』14頁。
- ↑ 『アニメージュ 1989年10月号』13頁。
- ↑ テンプレート:Twitter status 2011年9月13日
- ↑ テンプレート:Cite book
- ↑ 『機動警察パトレイバー 25周年メモリアルBOOK』88頁。
- ↑ VHS「機動警察パトレイバー VOL.6 1/2 かわら版(1988年12月19日、エモーション)」収録の「押井守の隅田川ロケハンレポート」内、伊藤和典との対談より。同映像は初期OVAシリーズDVD版 第2巻にも再録されている。
- ↑ 『アニメージュ 1989年10月号』17頁。
- ↑ 『ケータイ捜査官7オフィシャルブック カーテンコール』(ジャイブ ISBN 4861766923) p65より
- ↑ CD-ROM『PATLABOR DIGITAL LIBRARY VOL.2』およびDVD+BOOK『PATLABOR OVA&TVA ARCHIVES』の吉永尚之監督インタビューより
- ↑ テンプレート:Cite book
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- ↑ テンプレート:Cite news
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- ↑ テンプレート:Cite web
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- ↑ テンプレート:Cite web
- ↑ テンプレート:Twitter status 2012年9月18日
- ↑ テンプレート:Twitter status 2012年9月18日
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- 1989年のテレビアニメ
- サンライズのロボットアニメ
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