新神戸駅

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:駅情報 新神戸駅(しんこうべえき)は、兵庫県神戸市中央区加納町一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)・神戸市交通局神戸市営地下鉄)・北神急行電鉄である。

概要

ファイル:Location of Shin-Kobe St.png
新神戸駅の位置関係

神戸市の新幹線における玄関駅であり、駅南側市街地の地域名「新神戸」の語源ともなっている(ただし「新神戸」という地名は存在しない)。新幹線の全営業列車が停車する主要駅の一つである。

当駅は神戸市街地北端の六甲山の山裾に位置し、JRの駅においては新幹線単独駅となっており、在来線の接続は無い。これは新幹線が東西に細長い神戸市街地を避けて、六甲山の麓をトンネルで通過しているためである。長大な六甲トンネル神戸トンネルの狭間のわずかな地上区間に新幹線のホームがあり、ホームの両端からは両トンネルの坑口が容易に確認できる。なおこの地形上の制約により、待避線を設置することが出来ず本線に直接ホームが設置されている。これは東海道・山陽新幹線の「のぞみ」停車駅では唯一である(非停車駅も含めれば東海道新幹線熱海駅も同様の構造である)。

三宮などの中心市街地へは地下鉄や路線バスで連絡している。また淡路島徳島方面への高速バス西日本JRバスJR四国バス本四海峡バス)と新幹線との乗換駅としての役割を担う。

乗り入れ路線

JR西日本の山陽新幹線、神戸市営地下鉄の山手線、北神急行電鉄の北神線の3社局3路線が乗り入れている。なお地下鉄山手線は直通先の西神線と合わせて「西神・山手線」と案内されている。西神・山手線は一部列車が当駅を境に北神線と直通運転を実施しているため、この2社局は同一の駅構内に発着し、駅番号も共通の「S02」が付与されている。

JR西日本の駅は特定都区市内制度における「神戸市内」に属する。

新幹線ダイヤの推移

1972年3月15日に山陽新幹線が開業した当時は、東京駅 - 岡山駅間運転の「ひかり[1]が毎時2本停車していた。また、朝晩時間帯を中心に「こだま」が運転される場合もあった。1975年3月10日の山陽新幹線全線開通に伴い、各列車は広島駅博多駅まで延長され、列車の増発により停車本数も毎時3 - 4本に増えた。

1985年3月13日までは、「ひかり」の停車本数は姫路駅と同程度であったが、同年3月14日改正以後、当駅に停車する「ひかり」が増加する。1996年3月16日改正以降、すべての「ひかり」が停車するようになる。

1993年3月10日改正以降、山陽区間での運用を開始した「のぞみ」については、当初は一部列車が停車するのみであったが、2003年10月1日ダイヤ改正による増発によってすべての「のぞみ」が停車することとなった。現在では、「のぞみ」や九州新幹線に直通する「みずほ」を含め全ての営業列車が停車する。

JR在来線との接続

JRの在来線が乗り入れていないため新幹線と在来線とは直接乗り換えすることができないが、神戸市内発着の乗車券に限り当駅および在来線の三ノ宮駅元町駅神戸駅新長田駅では、新幹線と在来線を乗り継ぐための途中出場ができることがJRの旅客営業規則において定められている。ただし、地下鉄・路線バス等の運賃は別途必要となる。

運賃計算では、当駅は神戸駅と同一駅として扱われる。在来線の定期券新幹線自由席特急券を併用して新幹線に乗車することができるが、神戸駅が対象区間となった定期券である必要がある(例:神戸駅以西から京都駅以東までを対象区間とする定期券であれば、当駅 - 京都駅間の特急券を購入すれば新幹線に乗車できるが、元町駅や三ノ宮駅から京都駅以東までの定期券は有効区間に神戸駅が入っていないため、当駅 - 新大阪駅間の運賃が必要)。逆も同様で、当駅から岡山駅までの新幹線定期券を所持している場合は、神戸駅から岡山駅まで乗車できる。

当駅の自動改札機は、在来線からの再入場には全ての自動改札機が、在来線への乗り換え出場には専用の自動改札機が対応している。また在来線の三ノ宮駅・元町駅・神戸駅・新長田駅でも、当駅との接続に関わる途中入出場ともに自動改札機が対応している。途中出場の場合は識別のため四角い穴が開けられる。当駅に自動改札機が設置される以前は菱形の専用途中下車印が押されていたが、設置後も車内発券・手書き補充券などの自動改札非対応券の場合に使用される。

歴史

JR西日本

  • 1972年昭和47年)3月15日 - 日本国有鉄道山陽新幹線の新大阪駅 - 岡山駅間開通と同時に開業。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により、西日本旅客鉄道の駅となる。
  • 1995年平成7年)
  • 1996年(平成8年)3月16日 - ダイヤ改正により「ひかり」が全列車停車となる。
  • 2001年(平成13年)10月1日 - 新幹線「のぞみ」増発、同時に東京駅始発・終着の「のぞみ」が全列車停車、1時間に「のぞみ」上下各1本の停車駅となる。
  • 2003年(平成15年)10月1日 - 東海道新幹線品川駅開業に伴うダイヤ改正により、始発・終発の新大阪駅 - 博多駅間運行の「のぞみ」停車駅となり、客扱い列車が全列車停車となる。
  • 2005年(平成17年)
    • 2月21日 - 神戸市などの負担で自動改札機を導入、このとき1台は神戸市内への在来線の乗り換え用となる。
    • 3月1日 - ダイヤ改正により岡山駅始発・終着の「のぞみ」増発、東京方面の「のぞみ」が毎時3本になる。

神戸市営地下鉄・北神急行電鉄

  • 1985年(昭和60年)6月18日 - 神戸市営地下鉄山手線 大倉山駅 - 当駅間開業。
  • 1988年(昭和63年)4月2日 - 北神急行電鉄北神線 当駅 - 谷上駅間開業、相互直通運転開始。
  • 1995年(平成7年)
    • 1月17日 - 阪神・淡路大震災発生により神戸市営地下鉄は全線で不通になる。
    • 2月16日 - 神戸市営地下鉄が全線で運行再開。

駅構造

JR西日本

テンプレート:駅情報 地上2階にコンコース改札口があり、地上3階にホームがある高架駅。改札口は、自動改札機が設置されている。

相対式ホーム2面2線を有する。地形上の制約のため待避設備がなく、ホームドアが設置されている。ホームドアは1978年にナブコによって設置された[2]

2008年3月15日改正で当駅の始発繰上げのために西明石駅始発の「のぞみ」を設定したのも、当駅に待避設備がなく、車両の夜間滞泊を行うことが困難であるためと言われることもある。

開業当初は一部の速達列車が通過していたが、現行ダイヤでは山陽新幹線の全営業列車が停車する。駅部分は半径3,000mのカーブになっており、両側をトンネルに挟まれた構造から緩和曲線を挿入することができなかったため、通過列車は230km/h(500系「のぞみ」運行前は170km/hまで減速していた)で通過していた[3]

また、東海道本線JR神戸線)の灘駅 - 三ノ宮駅間の車窓からわずかの間ではあるが、山手に当駅の駅舎を望むことができる。

なお、当駅は傘下の被管理駅こそないものの、管理駅長が配置された直営駅となっている。

JR新神戸駅プラットホーム
ホーム 路線 方向 行先
1 山陽新幹線 下り 岡山広島博多鹿児島中央方面
2 山陽新幹線 上り 新大阪名古屋東京方面

六甲トンネルと神戸トンネルの間の山の斜面に作られ、カーブ内にホームがつくられたため、多少ホームが傾いている。また、諏訪山断層上に位置するため、断層による変位(年1ミリ以内)があっても、駅の位置が調整できるように設計されている[4]テンプレート:-

神戸市営地下鉄・北神急行電鉄

テンプレート:駅情報

テンプレート:UKrail-header2テンプレート:BS-tableテンプレート:BS-colspan三宮駅テンプレート:BS3textテンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS3テンプレート:BS-colspan谷上駅

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ホームは新神戸オリエンタルシティの地下にあり、新幹線駅と新神戸オリエンタルシティはデッキで結ばれている。

地下2階にコンコース、改札口があり、地下3階に相対式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線を有する地下駅。谷上駅発着の電車は当駅で神戸市交通局と北神急行の乗務員が交代する。神戸市交通局は運転士車掌が乗務するツーマン運転、北神急行は運転士のみのワンマン運転である。改札口は神戸布引ロープウェイ方面と山陽新幹線方面の2か所に分かれている。

神戸市営地下鉄・北神急行ともPiTaPaに加盟しており、PiTaPa以外にICOCAも利用可能であるが、2013年3月23日に開始した「全国相互利用サービス」は神戸市営地下鉄のみが対象となっており、Suicaなど、PiTaPa・ICOCA以外のカードで入場して谷上方面へ利用することはできない[5]

当駅のイメージテーマは「滝」。

地下鉄・北神 新神戸駅プラットホーム
ホーム 路線 行先 備考
1 テンプレート:Color北神急行北神線 谷上有馬温泉三田方面 有馬温泉・三田方面は谷上で神戸電鉄線に乗り換え
テンプレート:Color西神・山手線 三宮名谷西神中央方面 一部の当駅折返し
2 テンプレート:Color西神・山手線 三宮・名谷・西神中央方面 谷上発
3 テンプレート:Color西神・山手線 三宮・名谷・西神中央方面 当駅折返し

谷上方面へ繋がっているのは1・2番線のみであるため、北神線より直通する列車は2番線に入線する。当駅折返し列車は原則として3番線から発車するが、朝ラッシュ時には1番線で折り返す西神中央方面行き列車もある。夜間滞泊の運用も設定されている。

利用状況

  • JR西日本 - 2011年度の年間乗車人員は3,044,000人である[6]。したがって、一日平均乗車人員は8,340人である。
  • 神戸市交通局 - 2012年度の一日平均乗車人員は24,008人である[7]
    西神・山手線の駅では三宮駅、名谷駅、西神中央駅に次ぐ第4位。ただし、北神急行電鉄からの乗継客、および北神急行電鉄への乗車人員を含む値である。

各年度の一日平均乗車人員は下表のとおり。

年度別1日平均乗車人員[8]
年度 JR西日本 神戸市交通局
1995年(平成テンプレート:07年) 27,506
1996年(平成テンプレート:08年) 26,664
1997年(平成テンプレート:09年) 25,425
1998年(平成10年) 24,534
1999年(平成11年) 5,934 23,164
2000年(平成12年) 6,362 22,120
2001年(平成13年) 6,332 20,735
2002年(平成14年) 6,321 23,604
2003年(平成15年) 6,349 21,934
2004年(平成16年) 6,603 21,555
2005年(平成17年) 6,975 21,810
2006年(平成18年) 7,198 21,944
2007年(平成19年) 7,541 22,400
2008年(平成20年) 7,652 22,622
2009年(平成21年) 7,187 23,306
2010年(平成22年) 7,631 23,393
2011年(平成23年) 8,003 23,560
2012年(平成24年) 8,340 24,008

テンプレート:Wide image

駅周辺

ファイル:Shin-Kobe01s5s3200.jpg
神戸芸術センター(中央)、新神戸オリエンタルシティ(右)
ファイル:Shin kobe opa01s1980.jpg
新神戸オリエンタルシティ。地下鉄新神戸駅はこの地下に位置する。
ファイル:Shin kobe ropeway02s3200.jpg
神戸布引ロープウェイ

駅南側は神戸市街地の北端にあたる。フラワーロード三宮と結び、生田川が新幹線駅直下から南へ流れる。駅北側には六甲山が迫る。

駅南側

駅北側

バス路線

新神戸駅バス停
のりば 系統 主要経由地 行先 運行会社 備考
新幹線駅2階正面 シティループバス 三宮バスターミナル元町1丁目・中突堤 ハーバーランド方面循環 神戸交通振興
新幹線駅1階正面
(西側)
山手線 中山手3丁目・大倉山 湊川公園方面行
18系統 摩耶ケーブル下阪急六甲 JR六甲道 神戸市バス 一部の便のみ停車
加納町3丁目・地下鉄三宮駅前 三宮駅前
21系統 三宮山手・筑紫が丘西 桜森町バスセンター行 みなと観光バス
ベイシェラトンホテル 神戸国際大学
22系統 三宮山手 ハーバーランド(モザイク前)行
ホテル無料送迎バス ポートピアホテル MK観光バス
ポート
ホテルパールシティ神戸 ポート
ホテルオークラ神戸 メリケンパークオリエンタルホテル 土曜・休日のみ停車
新幹線駅1階正面
(東側JRバス)
大磯号 聖隷淡路病院淡路夢舞台・大磯 東浦 西日本JRバス
本四海峡バス
300号台を除き停車
かけはし号 津名港または洲本IC 洲本 500号台を除き停車
くにうみライナー 津名一宮中川原 陸の港西淡 本四海峡バス
阿波エクスプレス神戸号 高速鳴門松茂 徳島駅 西日本JRバス
本四海峡バス
JR四国バス
高松エクスプレス神戸号 高松駅丸亀駅 琴平駅 西日本JRバス
JR四国バス
神姫バス
四国高速バス
有馬エクスプレス号 新神戸トンネル・北神戸線経由(直行) 有馬温泉 西日本JRバス
津山エクスプレス神戸号 津山駅
新神戸トンネル入口前 急行64系統 箕谷駅 神戸北町行 神戸市バス
特急38系統 えるむプラザ前・学園7丁目
関学三田キャンパス
つつじが丘北口行
関西記念墓園行
神姫バス 乗車のみ
(降車は新幹線駅1階正面)
フルーツパーク
神戸三田プレミアム・アウトレット
イオンモール神戸北
三田駅
西脇急行線 三木・社 西脇
6系統 谷上駅大池有馬口駅前(各停) 有馬温泉 神姫バス
阪急バス
新神戸トンネル出口前 急行64系統 三宮駅前行 神戸市バス
布引バス停(運行は全て神戸市バス)
のりば 系統 主要経由地 行先
東側東行き
尼崎信用金庫前)
90系統 王子動物園桜口 石屋川方面行
92系統 王子動物園・六甲口 石屋川車庫
東側西行き
(神戸芸術センター前)
90系統 地下鉄三宮駅前 中突堤中央ターミナル
92系統 地下鉄三宮駅前 三宮神社
西側東行き
ファミリーマート前)
2系統 観音寺 阪急六甲行
18系統 摩耶ケーブル駅・阪急六甲 JR六甲道行
西側西行き
吉野家前)
2系統 地下鉄三宮駅前 三宮神社行
18系統 地下鉄三宮駅前行
新神戸ANAクラウンプラザホテル前バス停
のりば 系統 主要経由地 行先 運行会社
正面玄関前4Fエントランス マイ・エクスプレス 徳島駅 阿南津乃峰行 海部観光
大阪国際空港

隣の駅

西日本旅客鉄道
テンプレート:Color山陽新幹線
新大阪駅 - 新神戸駅 - 西明石駅
神戸市営地下鉄・北神急行電鉄
テンプレート:Color西神・山手線・テンプレート:Color北神線
谷上駅 (S01) (北神線) - 新神戸駅 (S02) - 三宮駅 (S03) (西神・山手線)
  • ()内は駅番号を示す。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

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  1. 山陽新幹線区間内である新大阪駅以西は各駅に停車する列車と新神戸駅・姫路駅に停車する列車の計2本。
  2. 新型可動式ホーム柵が『2008年度 グッドデザイン賞』を受賞2008年10月14日付、ナブコニュースリリース
  3. テンプレート:Cite book
  4. 「ひょうご防災新聞 大地の科学」 觜本格著 (神戸新聞 2007年9月2日付)
  5. PiTaPaエリアの全国相互利用サービス対応路線について - PiTaPa.com、2013年6月8日閲覧。
  6. 神戸市: 第90回 神戸市統計書 平成25年度版掲載データ
  7. 神戸市:神戸市交通局 事業概要
  8. 神戸市統計書