淀川区
テンプレート:Pathnav テンプレート:日本の行政区 淀川区(よどがわく)は、大阪市を構成する24区のうちのひとつ。
目次
概要
淀川区は大阪市内の北部、淀川の北岸と神崎川南岸に挟まれた位置にある。東は東淀川区、西は西淀川区、南は北区、北は吹田市、豊中市、兵庫県尼崎市にそれぞれ隣接している。古くは淀川の渡しや能勢街道などが通る交通の要所であったが、近代以降は多くの鉄道が通過しており、都心部や近畿各地と直接結ばれているほか、東海道・山陽新幹線により首都圏や中部・中国・九州の各地とも高速度の交通で直接結ばれている。
区の産業は、江戸期には農業などが中心であった。旧来、中津川(現在の淀川)の洪水に悩まされながらも、肥沃な農業地帯であったようで、地域の農民は自力で中島大水道を開削した。加島には幕府の銭座がおかれ、伝統的に工芸の盛んな土地で「酒は灘、銭は加島」といわれるほど、良質な銭貨が生産されていた。現在では、卸・小売業、飲食店を中心とする商業活動が主であるが、機械器具製造業、金属製品製造業を中心とする工業活動も盛んであり、商・工業活動とも常に本市の上位を占めている。
明治以降、淀川の改良で区画整理が進み、更に淀川を渡る橋も幾つか架けられた。1910年に箕面有馬電気軌道(現・阪急宝塚線)が開業すると沿線では住宅地化が進み、ターミナル駅である十三駅一帯は区内隋一の繁華街へと変貌した。一方、第二次世界大戦後の1964年には東海道新幹線の開業に伴い、区内東端に新大阪駅が設置された。駅周辺はベンチャー企業などが集積している[1]。1990年代以降の再開発により、駅北口を中心に高層のオフィスビルが建てられ、現在では大阪市の副都心に指定されている。
住居については、区内では全体的に密集住宅地が広がっている。近年では神崎川沿いから撤退した工場群の跡地やJR加島駅周辺、阪急三国駅周辺などで大規模なマンションが開発されている。
地理
隣接している自治体・行政区
- 大阪市の行政区
- 自治体
人口
年 | 世帯数 | 人口 | 人口増減率 (前回比) |
---|---|---|---|
1950年(昭和25年) | 23,971 | 100,571 | |
1955年(昭和30年) | 28,449 | 122,572 | テンプレート:Color |
1960年(昭和35年) | 42,656 | 165,659 | テンプレート:Color |
1965年(昭和40年) | 49,022 | 172,767 | テンプレート:Color |
1970年(昭和45年) | 48,473 | 155,868 | テンプレート:Color |
1975年(昭和50年) | 51,622 | 150,754 | テンプレート:Color |
1980年(昭和55年) | 57,796 | 154,269 | テンプレート:Color |
1985年(昭和60年) | 62,935 | 159,981 | テンプレート:Color |
1990年(平成2年) | 67,788 | 160,660 | テンプレート:Color |
1995年(平成7年) | 74,288 | 162,022 | テンプレート:Color |
2000年(平成12年) | 80,410 | 163,370 | テンプレート:Color |
2005年(平成17年) | 85,217 | 169,222 | テンプレート:Color |
2010年(平成22年) | 91,056 | 172,078 | テンプレート:Color |
歴史
- 1889年(明治22年)- 町村制実施により、西成郡中津町、神津町、西中島町、北中島村が誕生。
- 1910年(明治43年)3月10日 - 箕面有馬電気軌道(現・阪急宝塚線)が開通。十三駅・三国駅が設置される。
- 1925年(大正14年)4月1日 - 大阪市の第二次市域拡張により、上記3町1村が市域に編入され東淀川区となる。
- 1964年(昭和39年)10月1日 - 区東端に新大阪駅が設置され、東海道新幹線(新大阪~東京間)が開通。また同駅まで大阪市営地下鉄御堂筋線が延伸される。
- 1970年(昭和45年)2月24日 - 地下鉄御堂筋線が千里中央まで延伸。東三国駅が設置される。
- 1974年(昭和49年)7月22日 - 東淀川区からの分区により淀川区が誕生。現在も淀川区内に「東淀川」を冠する施設がいくつか見受けられるのは、旧東淀川区時代からの名残である。
- 1975年(昭和50年)3月15日 - 山陽新幹線(新大阪~岡山間、後に博多まで)が開通。
- 1997年(平成9年)3月8日 - JR東西線(京橋〜尼崎間)が開通。加島駅が設置される。
- 2009年(平成21年)3月2日 - 区役所を十三市民病院移転跡地に建設された新庁舎に移転。
地域
教育
専門学校
- 私立
高等学校
中学校
小学校
- 大阪市立
地名
現在の地域名 | 1974年6月までの旧町名 | |
---|---|---|
加島 | 加島町の大部分,三津屋北通5丁目の一部,三津屋南通6丁目の一部,佃町の一部 | |
三津屋 | 三津屋北 | 三津屋北通1-4丁目の全域と5丁目の一部,加島町の一部 |
三津屋中 | 三津屋中通1-6丁目の全域 | |
三津屋南 | 三津屋南通1-5丁目の全域と6丁目の一部・堀上元町の全域 | |
十三 | 十三元今里 | 元今里北通1,3丁目の大部分と2丁目の全域・田川通1丁目の半分と2-3丁目の一部・元今里南通1,3丁目の一部と2丁目の全域・田川通1-3丁目の一部・十三南之町1-2丁目の一部・十三西之町4丁目の一部・塚本町4丁目の一部 |
十三本町 | 十三西之町1,4丁目の一部と2-3,5丁目の全域・元今里南通1丁目の一部・元今里北通1丁目の一部 | |
十三東 | 十三東之町1丁目の一部と2-5丁目の全域・木川西之町1丁目の一部 | |
塚本 | 塚本町1-2丁目の一部と3,5丁目の全域と4,6丁目の大部分・元今里南通4丁目の一部・十三南之町3丁目の一部 | |
田川 | 田川 | 田川通4-6丁目の一部,7丁目の全域・元今里南通3-4丁目の一部・元今里北通3丁目の一部,4-5丁目の全域・塚本町6丁目の一部 |
田川北 | 田川通1-5丁目の一部・加島町の一部 | |
新北野 | 十三南之町1-3丁目の一部・十三西之町1丁目の一部・塚本町2丁目の一部 | |
木川 | 木川東 | 木川東之町1,3-5丁目の全域と2丁目の一部・木川西之町1丁目の一部・西町の一部・山口町の一部 |
木川西 | 木川西之町1丁目の一部,2-5丁目の全域・十三東之町1丁目の一部・木川東之町2丁目の一部・西町の一部 | |
野中 | 野中北 | 野中北通1-3丁目の全域・堀上通1-3丁目の一部 |
野中南 | 野中南通1-3丁目の全域 | |
宮原 | 宮原 | 宮原町1-2丁目の全域と3丁目の一部・西宮原町1-3丁目の一部・西淡路町1-2丁目の一部・西町の一部・山口町の一部・宮原町の一部・西中島町9丁目の一部 |
西宮原 | 西宮原町1-3丁目の一部・西中島町9丁目の一部・木川東之町6丁目の一部・三国本町2-3丁目の一部 | |
新高 | 堀上通1-3丁目の一部・新高北通1丁目の一部と2-3丁目の全域・新高南通1-3丁目の全域・三津屋新町の全域 | |
西中島 | 西中島町1,3,6丁目の全域と2,4,5,7,8丁目の一部・西町の一部・南方町の全域・山口町の一部・浜町の一部 | |
三国 | 三国本町 | 三国本町1-3丁目の一部・木川西之町6丁目の一部・木川東之町6丁目の一部・新高北通1丁目の一部・西町の一部 |
東三国 | 東三国町1-3丁目の全域・西三国町1-2丁目の一部・宮原町3丁目の一部・十八条町1丁目の一部・西淡路町3丁目の一部・国次町の一部 | |
西三国 | 西三国町1-2丁目の一部,3-4丁目の全域・西宮原町3丁目の一部・十八条町3丁目の一部・三国本町3丁目の一部 | |
十八条 | 十八条町1,3丁目の一部と2丁目の全域・西三国町2丁目の一部・西三国町5丁目の一部 |
1925年3月までの西成郡としては神津村と北中島村の全域・西中島町の西側部分・中津村の淀川右岸地域・歌島村と鷺洲村の一部(淀川右岸地域~神崎川左岸地域で現在の東海道本線の東側部分)、1925年4月の東淀川区成立時の北川口町・西町・三國町・三国本町・宮原町・十八條町・南宮原町・三津屋町・木川町・十三東之町・十三西之町・今里町・東雲町・新高町・堀上町、当時、西淀川区の区域であった加島町・塚本町(東塚本町の部分)が現在の淀川区の主たる地域となる。
観光スポット・名所・施設・イベント
イベント
交通
鉄道路線
区役所の最寄り駅は阪急十三駅である。 26px 東海旅客鉄道(JR東海)
バス
- 大阪市営バス - 十三、新大阪駅、加島駅を主な拠点とする。
- 阪急バス - 加島線、岡町加島線、豊中病院線、阪北線。区内に豊中営業所加島出張所がある。
- 高速バス - 新大阪駅を拠点に阪急バス(駅北口に自社バスターミナルを設置)、西日本ジェイアールバス、神姫バス、近鉄バスなどが路線を持つ。
道路
区内に本社を置く企業
- 日清食品
- ダイヘン
- ぼんち(旧社名・ぼんちあられ、中央軒)
- 桐灰化学
- 株式会社ゴール
- 旭松食品(登記上の本店は長野県飯田市)
- 太陽工業(東京ドーム等施工)
- メガチップス
- ダイケン
- サンポード
- ダイヤモンド電機
- 高松建設(旧社名・高松組)
- 新コスモス電機(前身は福島電機大阪工場)
- がんこフードサービス
- リボン食品
- ファミリーイナダ
- ハイファイブ
- 大同塗料
- 田淵電機
- 三國重工業(旧社名・田村鉄工所→三國鉄工所)
- グランプリ(アニメ「こてんこてんこ」でおなじみの企業)
- アイロップ(旧社名・東洋実業)
- 三木組
- 日本ピラー工業
- オリオン
- カサタニ(旧社名・笠谷発條)
- 協同シャフト
- 日本化学機械製造
- 水谷ペイント
- 田岡化学工業
- 神内電機製作所
- 明治機械製作所
- メディサ新薬
- 富士電波工業
- 大和特殊硝子
- タケモトデンキ
- ナルコ岩井(大阪本社)
- イチネン
- ニホンゲンマ
- ニイタカ
- シマヤ(登記上の本社は山口県周南市)
- 沢井製薬(2006年(平成18年)10月に旭区から移転)
- 湧永製薬
- 稲畑香料
- ニッケイ加工(旧社名・日本軽金属化工機)
- アズワーク製作所(旧社名・昭和運搬機:創業者の生家はかって、加島にあり「ガーネットマシンの吉田」として有名だった吉田鉄工所である。)
- EMシステムズ
- ホンマ・マシナリー(本社そばにあるシャルマンコーポ塚本の場所に1959年から1975年まで田川工場が有った。)
- IDEC(旧社名・和泉電気)
- ターナー色彩
- ライフコーポレーション
区内の大規模事業所
区内が発祥・発展の地の企業
- 天辻鋼球製作所
- ユニキャリア(旧社名・東洋運搬機)
- タイガー(旧社名・タイガー計算器)
- 日本カタン(旧社名・木本鉄工所→日本可鍛鋳鉄所)
- 日本シエーリング(現在はバイエル薬品)
- バイエル薬品
- 1973年設立、宮原3丁目5番地に本拠を置いていた。2007年に日本シエーリングと経営統合し、大阪市北区のブリーゼタワーに移転した。
- 昭和ロック(旧社名・野口製作所→昭和金属工業 現在はユーシンに吸収されユーシン・ショウワとして茨木市に存続している)
- フジサワ(旧社名・藤沢鉄工所→藤沢製作所 平成15年にマルゼンへ営業権譲渡によりフジサワ・マルゼンとして尼崎市に存続している)
- 日清食品
- チキンラーメンの発売当初、当時の東淀川区内にあった田川工場で生産を行っていた。
- エースコック(旧社名・梅新製菓→エース食品)
- エース食品時代、現在の三津屋東公園付近に社屋、富士電波工業の裏手に研究所があった。
- 三ツ矢ソース(旧社名・越後屋商店 昭和44年にハグルマへ製造委託)
- 大輝電球(旧社名・大阪輸出電球→大輝電気工業 1967年ハリソン電機へ吸収合併)
- 明治機械製作所(旧社名・明治商会)
- 芦森工業(旧社名・芦森製綱所)
- 北おおさか信用金庫
- 1925年(大正14年)、前身の一つ十三信用組合(のちの十三信用金庫)が設立された。
- 太洋マシナリー(旧社名・太洋鋳機)
- ミクニプラスチックス(旧社名・三国セルロイド)
出身有名人
- 中村紀洋(横浜DeNAベイスターズ)
- 山崎浩司(オリックス・バファローズ)
- 桜井一枝(タレント・ラジオパーソナリティ)
- 池谷幸雄(タレント・元体操選手)
- 池谷直樹(タレント・元体操選手)
- 藤谷文子(女優)
- 滝裕可里(女優、タレント)
- 剣太郎セガール(俳優)
- くわばたりえ(クワバタオハラ)
- 新島弥生(90年代に活躍した元アイドル・現在は引退)
- 藤田田(藤田商店、日本マクドナルド、日本トイザらス創業者)
- 中原秀一郎(元・ABCアナウンサー、現在は編成局専任部長)
- 斎藤裕美(MBSアナウンサー)
- 斎藤真美(ABCアナウンサー、斎藤裕美の妹である。)
- 中村友也(プロバスケットボール選手(bjリーグ・東京アパッチ所属))
- 大谷貴子(NPO法人全国骨髄バンク推進連絡協議会会長)
- 入江要介(尺八奏者)
- 増田有華(女優・元AKB48)[2]
ゆかりのある人物
- aiko(女性シンガーソングライター)学生時代は三国駅付近に在住していた。