北海道電力

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テンプレート:Infobox 北海道電力株式会社(ほっかいどうでんりょく)は、北海道を営業地域とする電力会社。略称として、北電(ほくでん)あるいは、HEPCO(ヘプコ)が使われる。また株式市場などで、北陸電力と区別する場合は[1]道電(どうでん)、北海電(ほっかいでん)、北海道電(ほっかいどうでん)と呼ばれることもある。

沿革

発電施設

合計 68箇所、754万7,975kW(2013年12月1日現在)[6]

  • 総出力には長期計画停止中、定期点検中の号機を含む。廃止された号機、建設中の号機は含まない。

水力発電所

53箇所(建設中1箇所)、123万8,225kW

  • 主な水力発電所(5万kW以上の発電所)
発電所名 水系名 方式 総出力 所在地 備考
高見発電所 静内川 ダム水路式(揚水式 20万kW 北海道日高郡新ひだか町
新冠発電所 新冠川 ダム水路式(揚水式) 20万kW 北海道新冠郡新冠町
京極発電所 尻別川 ダム式(揚水式) kW 北海道虻田郡京極町 建設中、60万kW予定。
滝里発電所 石狩川 ダム水路式 5.7万kW 北海道芦別市
豊平峡発電所 ダム水路式 5万kW 北海道札幌市
雨竜発電所 ダム水路式 5.1万kW 北海道名寄市

火力発電所

12箇所(計画中1箇所)、421万3,750kW(緊急設置電源14万8,540kWを含む、関連会社経営の発電所除く)

発電所名 使用燃料 総出力 号機 出力 運転開始 所在地 備考
砂川発電所 石炭 25万kW 3号機
4号機
12.5万kW
12.5万kW
1977年6月
1982年5月
北海道砂川市 1・2号機は廃止。
奈井江発電所 石炭 35万kW 1号機
2号機
17.5万kW
17.5万kW
1968年5月
1970年2月
北海道空知郡奈井江町
苫小牧発電所* 重油原油 32.438万kW 1号機 25万kW 1973年11月 北海道苫小牧市
軽油 2~83号DE 7.438万kW 2012年7月16日 緊急設置電源。
伊達発電所 重油 70万kW 1号機
2号機
35万kW
35万kW
1978年11月
1980年3月
北海道伊達市
苫東厚真発電所 石炭 165万kW 1号機
2号機
4号機
35万kW
60万kW
70万kW
1980年10月
1985年10月
2002年6月
北海道勇払郡厚真町 3号機は廃止。
知内発電所 重油、オリマルジョン 70万kW 1号機
2号機
35万kW
35万kW
1983年12月
1998年9月
北海道上磯郡知内町
石狩湾新港発電所 LNG kW 北海道小樽市 1~3号機計画中
CC方式、170.82万kW予定)。
音別発電所 軽油 14.8万kW 1号GT
2号GT
7.4万kW
7.4万kW
1978年5月
1978年5月
北海道釧路市 ガスタービン発電方式。
南早来発電所 軽油 7.416万kW 1~72号DE 7.416万kW 2012年12月 北海道勇払郡安平町 緊急設置電源[7]
礼文発電所* 重油 4,450kW 北海道礼文郡礼文町 内燃力発電方式。
沓形発電所* 重油 7,650kW 北海道利尻郡利尻町 内燃力発電方式。
焼尻発電所* 重油 1,110kW 北海道苫前郡羽幌町 内燃力発電方式。
奥尻発電所* 重油 4,000kW 北海道奥尻郡奥尻町 内燃力発電方式。

*苫小牧発電所と各内燃力発電所(礼文、沓形、焼尻、奥尻)の運営は北海道パワーエンジニアリングに委託されている。

関連会社運営

発電所名 使用燃料 総出力 号機 出力 運転開始 所在地 運営会社 備考
苫小牧共同火力発電所 重油 25万kW 3号機 25万kW 北海道苫小牧市 北海道パワーエンジニアリング 全発電量を北海道電力へ供給。
1・2号機は廃止。

原子力発電所

1箇所、207万kW

発電所名 原子炉型式 総出力 号機 出力 運転開始 所在地 備考
泊発電所 加圧水型軽水炉 207万kW 1号機
2号機
3号機
57.9万kW
57.9万kW
91.2万kW
1989年6月22日
1991年4月12日
2009年12月22日
北海道古宇郡泊村 全号機定期点検中。

新エネルギー

2箇所、2万6,000kW

発電所名 方式 総出力 運転開始 所在地 備考
森発電所* 地熱発電 2.5万kW 1982年11月 北海道茅部郡森町 2012年9月13日に出力変更。
伊達ソーラー発電所 太陽光発電 0.1万kW 2011年6月2日 北海道伊達市 伊達発電所構内。

*森発電所の運営は北海道パワーエンジニアリングに委託されている。

実証試験用設備

  • 風力発電所 - 2箇所、730kW(サロベツ発電所、利尻カムイ発電所)
  • 太陽光発電設備 - 9箇所、146kW(滝川テクニカルセンターほか)

過去に存在した発電施設

火力発電所

発電所名 使用燃料 総出力 廃止時期 所在地 備考
豊富発電所 天然ガス 0.2万kW 1977年 北海道豊富町 ガスタービン発電方式。
滝川発電所 石炭 22.5万kW 1989年 北海道滝川市
江別発電所 石炭 37.5万kW 1991年 北海道江別市

電源調達入札制度について

  • 1995年(平成7年)の電気事業制度改革において電源調達入札制度が創設され、卸供給事業者(IPP・独立系発電事業者)5社と供給契約を結んでいる[8]

6箇所、24万7,400kW

卸供給事業者 契約電力 供給開始 所在地 備考
日本製紙(釧路工場) 8万kW 2004年10月 北海道釧路市
出光興産(北海道製油所) 1.5万kW 2005年8月 北海道苫小牧市
新日本製鐵室蘭製鐵所 10万kW 2001年10月 北海道室蘭市 現:新日鐵住金
日本石油精製室蘭製油所 5万kW 2004年10月 北海道室蘭市 現:JX日鉱日石エネルギー
三菱電機 0.12万kW 2004年11月 北海道奥尻郡奥尻町
三菱電機 0.12万kW 2004年7月 北海道礼文郡礼文町
  • 事業者名はいずれも契約当時。

事業所

子会社・関連会社

子会社

太字連結子会社(2011年3月31日現在)。

関連会社

太字持分法適用会社(2012年12月14日現在、非連結子会社を含む)。

その他

  • コーポレートスローガン ともに輝く明日のために。Light up your future.
  • コーポレートキャラクター エネモ

主な提供番組

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現在

※テレビ放送の提供クレジット表記では「ほくでん」と表示している。

過去

CMキャラクター

天下り問題

  • 福島第一原子力発電所事故以降、経済産業省と電力会社の天下り問題が監督官庁である経産省の原子力発電所の安全基準のチェックを甘くさせる構造として批判が集まった。

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泊発電所関連シンポジウムでのやらせ事件

3号機建設計画に関する会合でのやらせ事件

北海道電力(以下、北電)は泊発電所(原子力発電所)3号機の建設計画を1998年に北海道(以下、道)と地元町村に申し入れた[9]。その後、手続きを踏んでいる間に、1999年7月に敦賀発電所2号機一次冷却材漏洩事故、9月に東海村JCO臨界事故が発生し、原子力の安全性に対する世論が一段と激しさを増した[9]

この計画について、2000年3月に道は道内のエネルギー施策をテーマとする「道民のご意見を聴く会」を主催した[10]3月30日泊村公民館で開かれた会合には295人が出席して26人が意見を述べたが、意見は泊3号機の建設計画に集中した[10]。この会合に対し、北電が複数の周辺住民に出席して計画に賛成する意見を表明するよう要請していたことが明らかになった[10]。26人の意見の内訳は計画への賛否が13人ずつであった[10]

この「道民のご意見を聴く会」は同月に札幌市旭川市函館市帯広市でも開かれたが、2011年の道の調査によるとこの内、帯広市以外の3会場で北電が住民に参加や意見提出を求め、旭川市と函館市の会場では依頼を受けた住民が出席していた[11]。泊村を合わせて延べ計1356人が参加したが、その内、意見を述べたりアンケートで意見提出したりした389人に北電からの働きかけを調査したところ、181人から回答があった[11]。10人が依頼があったと回答しており、その内5人は北電社員や取引業者など北電関係者だった[11]。5会場で北電関係者は計34人が出席、25人が意見を述べていた[11]

プルサーマル計画導入に関するシンポジウムでのやらせ事件

また、北電は泊発電所3号機にプルサーマル発電を導入する計画を立て、2008年4月に北海道と地元4町村に申し入れを行った[9]。これを受けて、道と地元4町村は同年10月12日に、岩内町札幌市の2会場で「プルサーマル計画に関する公開シンポジウム」を主催した[12]。このシンポジウムでは、プルサーマル計画の安全性や必要性に関する質疑が行われ、参加者へのアンケートも実施された[12]

このシンポジウムの前の10月3日、北電泊事務所渉外課が同事務所PRセンターなど21か所に「計画を確実に進めるためにも、数多くの方にご参加いただき推進意見を提出していただければと思っております」などと書かれた、社員に計画推進の意見を出すように呼びかけるメールを送っていた[12]2011年8月に日本共産党北海道委員会が北電関係者からメールを入手し、記者会見で公表したため、北電が社内調査して判明した[12]

事件の発覚と社長の道議会への参考人出席

時間系列としては、2000年の「道民のご意見を聴く会」での3号機の建設計画についての意見表明要請があり、2008年の「プルサーマル計画に関する公開シンポジウム」での社員への意見提出要請であるが、発覚順序は逆であった。2011年8月に共産党道委員会が「プルサーマル計画」事件を公表し、9月に泊村の「ご意見を聴く会」事件が明らかになった。さらに道の調査により、11月には泊村以外での「ご意見を聴く会」事件が明らかになった。

「プルサーマル計画」事件を受け、2011年10月に北電は、道議会の産炭地域振興・エネルギー問題調査特別委員会に社長の佐藤佳孝の出席を求められるが、拒否した[13]。しかし、道議会が、社長本人が説明責任を果たさなければ泊発電所1,2号機の再稼働にも影響が出ると反発し、北電は自社が設けた、特別委を非公開とする条件を撤回し、参考人として佐藤社長が出席することを了解した[13]

特別委員会の場で佐藤社長は、自身を含む上層部の関与については「承知しておりません」と述べ、辞任も否定した[14]。北電の組織的関与を認めた第三者委員会の報告書については「全面的に受け入れる」とした[14]。しかし、やらせ問題についての北電による再調査は拒んだ[14]読売新聞は、「北電側は佐藤社長の出席によって道議会の理解を求め、定期検査中の泊1,2号機の再稼働に向けた一歩を踏み出したい考えだったが、役員の責任問題などで強い反発にあい、信頼の回復が難しいことを印象づけた」と報道している[14]

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

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  1. 北陸電力側で区別する場合は、「北陸電」(ほくりくでん)「陸電」(りくでん)と呼ばれる場合がある。
  2. 泊3号機、営業運転を再開 再稼動問題、波及限定的か - 47NEWS 2011年8月17日
  3. 定期検査中の泊原発3号機、営業運転再開 - 日テレNEWS24 2011年8月17日
  4. 北海道電の計画停電、誤ったグループ分けを通知 - 読売新聞 2012年7月20日
  5. 森発電所の定期自主検査の終了について 2012年9月13日
  6. ほくでん:発電・送配電設備
  7. 南早来発電所1号機~72号機(緊急設置電源)の営業運転開始について 2012年12月7日
  8. 参考資料:テンプレート:PDFlink 内閣府 規制改革会議 第3回 IT・エネルギー・運輸TF(平成19年4月25日)
  9. 9.0 9.1 9.2 泊村 原子力発電所
  10. 10.0 10.1 10.2 10.3 テンプレート:Cite web
  11. 11.0 11.1 11.2 11.3 テンプレート:Cite web
  12. 12.0 12.1 12.2 12.3 テンプレート:Cite web
  13. 13.0 13.1 テンプレート:Cite web
  14. 14.0 14.1 14.2 14.3 テンプレート:Cite web