富良野市
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テンプレート:Infobox 富良野市(ふらのし)は、北海道上川地方南部にある市。ラベンダーとテレビドラマ「北の国から」の人気により一躍北海道を代表する観光都市の一つとなった。ワールドカップの開催で有名になった富良野スキー場もある。
目次
地理
大雪山国立公園の一部である十勝岳連峰と、芦別岳などの夕張山地に挟まれた富良野盆地に位置する。石狩川支流の空知川と富良野川の合流点に市街地が広がっている。北海道のちょうど中央に位置し、「へその町」として知られている。
市域の7割は山林。市の南東部には、1899年(明治32年)にひらかれた東京大学演習林もある。布部川上流の麓郷の森はドラマ『北の国から』の舞台としても有名である。
気候
内陸性気候のため年較差が大きく、冬の寒さは非常に厳しい。冬の晴れた朝には放射冷却により、-30度近い冷え込みを記録し、ダイヤモンドダストが見られる。1月の最高気温が-4度程度であり、日本の観光都市の中ではかなり寒い。
歴史
- 地名はアイヌ語のフラヌイ(huranu-i ニオイのするところ)に由来し、十勝岳の噴気にちなんだといわれる。
- 1897年(明治30年) : 最初の三重県からの入植者が扇山地区に入る。富良野村が設置、歌志内村外一箇村戸長役場がおかれる。
- 1899年(明治32年) 空知支庁から上川支庁に移管、富良野村戸長役場を設置、空知郡富良野村が成立。
- 1900年(明治33年) : 旭川との鉄道が開通。
- 1903年(明治36年) : 富良野村が上富良野村(現在の上富良野町)と下富良野村(現在の富良野・南富良野)に分割される。
- 1908年(明治41年) : 南富良野村(現在の南富良野町)を分村。
- 1915年(大正4年)4月1日 : 山部村を分村、空知郡下富良野村が北海道二級村制を施行。
- 1919年(大正8年)4月1日 : 町制施行・改称し、富良野町が成立。
- 1921年(大正10年)4月1日 : 一級町制施行。
- 1956年(昭和31年)9月30日 : 東山村と合併し、富良野町が成立。
- 1966年(昭和41年)5月1日 : 山部町と合併、市制施行し富良野市が成立。
経済
産業
- ラベンダーやスキーなど観光産業がさかん。
- ブドウの栽培も行っており、市営のワイン工場がある。
- ふらの牛乳やチーズなどの乳製品の生産も行われている。
- 基幹産業は農業。タマネギ・ニンジンなどの生産量が多い。赤肉のブランドメロン「ふらのメロン」やスイカが数多く生産されている。
- 牛乳瓶に入ったプリンを最初に作った、菓子工房フラノデリスの「ふらの牛乳プリン」が有名。
農協
- ふらの農業協同組合(JAふらの)
立地企業
- デイジー食品工業株式会社富良野工場
金融機関
※旭川信用金庫富良野支店は旧・富良野信用金庫である。
郵便
- 富良野郵便局(集配局)
- 東山郵便局
- 山部郵便局
- 麓郷郵便局
宅配便
- ヤマト運輸:道北主管支店
- 富良野センター・富良野南センター・上富良野センター
- 佐川急便:富良野店
公共機関
警察
姉妹都市・提携都市
国内
- 姉妹都市
海外
- 姉妹都市
- テンプレート:Flagicon シュラートミンク(オーストリア共和国)- 1977年(昭和52年)2月23日提携
地域
人口
教育
- 専修学校
- 中学校
- 富良野東、富良野西、麓郷、山部、樹海
- 小学校
- 富良野、東、扇山、鳥沼、麓郷、山部、樹海
- 小中学校
- 布部、布礼別
住宅団地
- 道営住宅しらかば団地
交通
空港
鉄道
バス
- ふらのバス - 市内路線、旭川方面(快速ラベンダー号)
- 占冠村営バス - 占冠方面
- 北海道中央バス - 札幌方面(高速ふらの号)
- 道北バス・北海道拓殖バス・十勝バス - 南富良野・帯広方面(ノースライナー)
道路
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事・事件
市の文化財
- 富良野獅子舞 - 富良野獅子舞保存会、富良野市生涯学習センター
- 北海道中央経緯度観測標 - 富良野小学校校庭
- 北大第八農場富良野成墾記念碑 - 天満宮境内
- 北大第八農場山部成墾記念碑 - 山部神社境内
観光スポット
2001年(平成13年)10月に「ふらののラベンダー」として環境省によりかおり風景100選に選定された。
富良野市中心部
- 「北の国から」資料館 - 富良野駅の近くにある。
- フラノ・マルシェ - 2010年にオープン。地元の食材が揃う観光名所。
- 護国山富良野寺(北海道三十三観音霊場十八番札所) - 北海道へその町、富良野に京都へそ石のある六角堂頂法寺の写し仏如意輪観音がある。
北の峰地区 スキー場やペンションが集中。
- 富良野スキー場
- 風のガーデン - 新富良野プリンスホテルに隣接する、ブリティッシュ・ガーデン。風のガーデンで、黒木メイサと神木隆之介が花を育てていた設定のガーデン。
- ニングルテラス - 新富良野プリンスホテルに隣接する、ショッピングロード。宿泊者以外も利用できる。「北の国から」において竹下景子が勤務していた設定の店。
・珈琲 森の時計ー倉本聡のドラマ、富良野三部作の1つ「優しい時間」に使われた喫茶店。
- ふらのチーズ工房
- ふらのアイスミルク工房
- 富良野演劇工場 - 市が設置し特定非営利活動法人ふらの演劇工房が管理運営する小劇場。
麓郷(ろくごう)地区 - 富良野駅から15km程度離れている。「北の国から」の登場人物の家などがある。
- 麓郷の森 - 「北の国から」初期のロケ地となった。
- 五郎の石の家
- 拾ってきた家
- 純と結の家
- 八幡丘(やはたおか) - 丘陵風景。「北の国から」ドラマ中でもしばしば登場。
- 麓郷展望台
- ふらのジャム園
- アンパンマンショップ
- 富良野オルゴール
- ポプリの里 - 遅咲きのラベンダーを栽培。時期はずれでもラベンダーを見ることが出来る。
- グラス・フォレストin富良野
その他の地区
- ハイランドふらの - 島ノ下にある公設温泉。中規模のラベンダー畑もある。
- ふらのワインハウス - 市が経営するワイン工場。
- ふらのぶどう果汁工場 - 清水山にある。公設。
- カンパーナ六花亭
- 鳥沼公園 - 積雪寒冷地には珍しい不凍沼。キャンプ不可。
- 山部自然公園太陽の里 - キャンプ、パークゴルフ、アスレチック、ジンギスカンはこちらで。
- ふらのやまべ美ゅーじあむ ふらび - 廃校を利用した万華鏡館。
富良野を舞台にしたドラマ・歌・小説
祭事・催事
- 招魂祭・平和祈念祭(6月15・16日)
- 北海へそ祭り(7月28日・29日)
- 富良野神社例大祭(8月25・26日)
その他
移住
- 富良野市総務部企画振興課内に『移住相談ワンストップ窓口]』を開設し移住相談を行っている。また、富良野市公式ホームページにおいて『富良野の住まい情報バンク』では、市内の賃貸住宅や売買物件の情報を掲載し、『富良野市お試し暮らし住宅』では、市の職員住宅などに、家具や電化製品を設置し富良野の生活体験ができる住宅を紹介している。
- 富良野市と民間団体等が連携し、『ふらの市移住促進協議会』を2009年(平成21年)5月に設立。
- 協議会のブログ『ふらのに住んだらイイジャナイカ♪』において、富良野市の生活情報や地域の情報をまめに更新している。
「富良野」のアクセント
- 北海道内(富良野市民含む)と北海道外では「ふらの」のアクセントに違いがある。北海道内では、「ふ」のみを高く発音する頭高型アクセントが一般的であるが、北海道外では「ふらの」を平板型アクセントで発音する人が多い(ただし、「ふらの」の部分だけは「市」など接尾語を付けた時に限り両者とも尾高となる)。富良野市を有名にしたドラマ「北の国から」で後者の発音が使われたことによる影響と推測される。2011年3月3日放送のNHK「あさイチ」で富良野が特集された時には、「ふ」だけにアクセントを置くのが正しいという視聴者からの便りが届いた。アクセントに関しては北海道方言の項も参照されたい。
出身の有名人
- 吉岡健太郎 全日本代表プロスノーボーダー
- 熊川哲也 バレエダンサー
- 操上和美 写真家
- 杉尾聖二 歌手
- 下田正美 アニメーション演出家
- 三浦智佳 女優
- 藤井功 宝木スタッフサービス会長(創業者)
- 中原准一 農業経済学者
- 中村宏之 陸上競技指導者
トピックス
- コメと豚肉と野菜の産地であることから、最近は地元産の野菜をたっぷり使用した富良野オムカレーが名物になっていて、多くのメディアに取り上げられている。「富良野産の米と野菜と卵を使う」「ご飯に旗を立てる」「ふらの牛乳をつけて1000円以内」というルールが定められている。
- ガラス瓶入りの、ふらの牛乳プリンも有名。
- 『こたえてちょーだい』での「再現王」こと福島カツシゲが、2007年(平成19年)1月に移住してきた。彼は勢いで作ったDVD一万本を売りきるまで東京に戻れない。自転車で鹿児島から富良野までDVDを売りながら走ってきた。富良野では、まりもっこりならぬシゲモッコリと称し(緑の全身タイツにもっこりしている股間スタイル)、市内あちこちで頻繁に見受けられるとの話。ブログ「CD富良野」をほぼ毎日更新。
- にこにこぷん 夏休みや冬休みの時期に富良野でロケを行っている。
マスコミ
関連項目
外部リンク
- 行政
- 観光