関西空港交通
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
関西空港交通株式会社(かんさいくうこうこうつう)は、南海電鉄グループのバス会社で、主に関西国際空港と近畿圏、東海圏、中国・四国地方を結ぶリムジンバス、貸切バスを運行している。
目次
概要
1991年4月に南海電気鉄道と当時のいわゆる航空3社(日本航空、全日本空輸、日本エアシステム)の出資により設立。1994年9月の関西国際空港開港に伴い、運行を開始した。英訳名はKansai Airport Transportation Enterprise Co., Ltd.で、その略称からKATE(ケート)と呼ばれている。近畿地方の他、中国・四国地方へも運行される。
1994年の開港以来、運賃は据え置かれて来たが、近年の燃料費高騰や関空利用者の減少などから、2009年2月1日より一部を除く各路線の運賃が値上げされた(USJ線は3月1日より値上げ)。
また、近年ではPeach Aviationをはじめとする格安航空会社の就航により、早朝・深夜時間帯に発着する便が増加。そのため、深夜早朝便の新設などが積極的に行われている。
なお、同社および共同運行の各社ともに、関西国際空港発着のリムジンバス(南海バス単独運行のSoraeも含めて)においては、スルッとKANSAI対応カード、PiTaPa、ICOCAなどの乗車カードは利用できないので、注意が必要である。
事業所
路線
- 全路線、関西国際空港旅客ターミナル発着。出発は1階、到着は4階となる。
- 方面の後の(括弧内)は共同運行会社。
- ☆マークの路線は、一部便が第2ターミナルに乗り入れる路線
大阪市内発着
- ☆大阪駅・茶屋町・新梅田シティ・地下鉄中津・西梅田方面(大阪空港交通・阪神バス)
- 大阪駅前(新阪急ホテル、ハービスOSAKA、ヒルトン大阪)、西梅田(ザ・リッツ・カールトン大阪)、十三(プラザオーサカ)、茶屋町(ホテル阪急インターナショナル)、千里ニュータウン、千里中央
- 天保山(海遊館)・USJ方面(近鉄バス・南海バス・阪神バス)
- 南港フェリーターミナル、ポートタウン東、ハイアットリージェンシー大阪、天保山(海遊館)、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、ユニバーサル・シティウォーク大阪
大阪府・和歌山県発着
※大阪市内は上記参照
- スカイシャトル
- 関空展望ホール、りんくうプレミアム・アウトレット
兵庫県発着
- ☆神戸三宮・六甲アイランド方面(大阪空港交通・阪神バス)
- 神戸三宮、神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ
岡山県・徳島県・香川県発着
京都府発着
奈良県発着
愛知県発着
過去の路線
乗継割引
以下の路線同士を太字停留所にて当日に乗り継ぐ場合、出発地にて乗継割引乗車券を購入できる。
- 和歌山方面〜関西国際空港〜京都方面・神戸三宮方面・大阪国際空港方面
- 関西国際空港〜JR和歌山駅〜白浜方面
- JR和歌山駅〜白浜方面は和歌山バス・明光バスが運行
- 関西国際空港〜大阪駅前福井市方面・松山市方面・高知市方面
車両
- 日野自動車・三菱ふそう・日産ディーゼル(現・UDトラックス)の大型ハイデッカー車が中心である(UD車は富士重工業製、西日本車体工業製両方を採用)。空港旅客のため大型のトランクルームを備えた車両としている。大阪市内向けなど短距離のものは定員重視のトイレなし車を使用、距離の長い路線向けにはトイレを設置する。1994年の運行開始当時は、3列シート(1-2人掛け)としたものが採用されたが定員確保のため4列シート化された。車体の塗装は開業時から採用されて続けているが、以前は共同運行の近鉄バスや和歌山バス、大阪市営バス(1996年から1999年までOCAT線を運行)も同一塗装としていた。
その他
- 関西国際空港が主催する定期観光バス「わくわく関空見学プラン」を運行している。
- 羽倉崎支所では、泉佐野市内の幼稚園や保育園の送迎バスの運行を受託している。
- かつては展望見学ホールへの無料送迎バスをエアロプラザから運行していたが、現在は南海バスが一般定期バスとして運行している。
脚注