明日のナージャ
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/TVAnime テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Footer 『明日のナージャ』(あしたのナージャ)は、東映アニメーションにより制作された、主人公ナージャの母親探しの旅と恋愛を描いた女児・少女向けアニメ。朝日放送(ABC)、テレビ朝日系列(一部系列局除く)で、2003年(平成15年)2月2日から2004年(平成16年)1月25日まで全50話により放送された。また山陰放送・宮崎放送(いずれもTBS系列)でも遅れネットで放送された。
概要
『キャンディ・キャンディ』や『はいからさんが通る』などの、1970年代の少女向け歴史大河アニメを模した作風を特徴とする。放送当時(2003年)から約100年前、20世紀初頭のヨーロッパとエジプトを舞台に、主人公ナージャの母親探しを物語の縦糸に据え、双子の少年フランシスとキースとの恋愛劇を横糸として絡めた意欲作。ヨーロッパを巡る母親探しの旅には「世界名作劇場」からの、フランシスとキースとの恋愛模様には少女漫画からの影響が多分に見られる。また、作中でナージャが関わるエピソードの多くは、貴族と平民、資産家と貧乏人などの、社会的な身分格差に関わるものである。
ナージャは、舞台となるヨーロッパ各地で覚えこんだチロリアンダンス、イタリアンフラッグショー、フラメンコなどのダンスや、特技の一つである歌を作中で披露する。番組途中までは冒頭で舞台となる都市名が読み上げられており、ヨーロッパ各地の風俗描写もこの作品に彩りを添えている。また、大勢の美青年・美少年が登場するのも、この作品の特徴である。
この作品の放送期間に合わせて、あゆみゆいが手がけた漫画版が『なかよし』に連載された。詳細は漫画の項を参照。また、サイドストーリーとしてドラマCD『明日のナージャ 音的挿話シリーズ』がある。
商業面
放送開始から終了まで一貫して低視聴率に苦しみ、既存の同枠視聴者から受け入れられない結果に終わった。8月の平均視聴率が5.2%と日曜8時30分枠のアニメの過去最低記録を更新し、途中に一定の改善を見たものの、最終的には6.8%という当時最低水準の平均視聴率に落ち込んだ。前番組の『おジャ魔女どれみ』シリーズ、及び直前に放送されていた同じ東映製作・バンダイ提供の「スーパーヒーロータイム」における『仮面ライダー555』の平均視聴率9.3%からも大きく引き離され[1]、小道具(バトン・ドレス・ブローチ・傘)をモチーフにした玩具の製作販売を担当したバンダイの業績に影響を与えた[2]。
作品終了後、14年同枠の放送作品のプロデューサーを担当した関弘美をはじめ多くのスタッフの降板人事が行われた。これによって次回作『ふたりはプリキュア』は、鷲尾天プロデューサーを中心に2003年以前と異なるスタッフで製作される。ナージャが不振に終わったという点は東映内でも認識されており、今日に続く長期展開となった「プリキュア」も製作当初は成功が不安視されていた。2009年の『フレッシュプリキュア!』以降のシリーズのプロデューサーである梅澤淳稔は「『明日のナージャ』が1年で終わったので、『ふたりはプリキュア』も短命だろうと思って」とインタビューで回想している[3]。東映アニメーション取締役で経営面を担当する西廣太郎常務も「あまりヒットしなかった」と発言している[4]。
他作品と同じく『明日のナージャ』も欧米での放送がなされ、各国語への翻訳・吹き替えが行われている。この中でしばしば「海外では成功を収めた」と主張される傾向にある。西廣太郎は、2005年に海外展開に関するインタビューで『一休さん』『ナージャ』を例示しているが、具体的な売り上げなどには言及しなかった[4]。またどのような点が異なる点であったのかなど、詳しい説明は行われていない。劇中音楽に関しては、2008年度に海外からの分配金額が最も多かった作品に与えられるJASRAC国際賞を得ている[5]。
ストーリー
第1 - 5話 イギリス編
イギリス、ロンドン近郊のアップルフィールド孤児院で育った少女ナージャは、13歳の誕生日を迎えようとする頃に、亡くなったと思われていた母親が実は生きていることを知らされ、母が初めての舞踏会で身に着けたドレスと母の日記帳を譲り受ける。孤児院を飛び出したナージャは、踊り子として旅芸人のダンデライオン一座に加わる。旅の途中でナージャは彼女のブローチを付け狙う2人組の探偵ロッソとビアンコ、ナージャが「星の瞳のナイト」と名付けたハーコート侯爵家の令息フランシス、そして世間を騒がせている仮面の怪盗黒バラと遭遇する。
第6 - 12話 フランス編
パリへ巡業に訪れたナージャとダンデライオン一座は、送られてきた日記を手掛かりにナージャの母親を捜し求める。おばばに連れられて使いに行った際、モンテルラン夫人の舞踏会で、ナージャは会場に紛れ込んだ怪盗黒バラと再会する。一方、ナージャはますますフランシスへの想いを強めていく。
第13 - 16話 スイス編
ダンデライオン一座が慰問公演に訪れたレマン湖畔の孤児院で、ナージャはフランシスと再会する。孤児院のための寄金活動を行う理由を尋ねられたフランシスは、貴族にはその身分にともなう義務があるという、ノブレス・オブリッジをナージャに教える。しばしの逢瀬を楽しんだ後、ナージャはフランシスと朝日の中で初めてのキスを交わす。またナージャはそこでチロリアンダンスを子どもたちに教えた。
第17 - 22話 イタリア編
ヴェネツィアの篤志家カルロが怪盗黒バラに狙われる。実はカルロに横領されていた寄付金を盗み出し、貧しい人々に施す黒バラの姿に、黒バラを悪人だと思い込んでいたナージャは戸惑う。
また、本編ではこの辺りからナージャの出生の秘密と、彼女を取り巻く陰謀の詳細が明らかにされる。かつてオーストリア貴族の娘コレットは、平民レイモンとの結婚を父親のプレミンジャー公爵に許されず、駆け落ち同然にしてナージャを産んだ。レイモンが事故で死んだ後、本人も重病から回復したばかりのコレットに、ナージャは死んだとプレミンジャー公爵は嘘を教え、ナージャは乳母の手でアップルフィールド孤児院に預けられたのだった。
その後、放蕩息子のヘルマン(ナージャの叔父)を勘当したプレミンジャー公爵は、行方不明のナージャを探偵のロッソとビアンコに捜させていた。一方、プレミンジャー家の爵位と財産を狙うヘルマンは、ロッソとビアンコを買収し、母娘の証であるブローチをナージャから取り上げようとしていた。
第23 - 29話 スペイン編
グラナダでしばしの休暇を楽しむダンデライオン一座。夏の暑い天候の最中、1人で街を散策しに出掛けたナージャは、フランシスと再会する。再会を喜ぶナージャに、フランシスはよそよそしい態度を取り続ける。そして別れの間際に、グラナダの人ごみの中に、もう1人のフランシスがいるのをナージャは見つける。「どちらのフランシスが本当のフランシスなのか?」そんな疑問を心で繰り返しながら、スペインでの公演を続けるナージャ。闘牛士ホセとフラメンコダンサーのカルメンの恋模様にも絡みながら……。
そんなある日、ナージャはアップルフィールド孤児院で親友だった少女、ローズマリーと顔を合わせる。幼い頃はナージャをナイト役に据え、プリンセスになることを夢見ていたローズマリーは、今はゴンザレス男爵家のメイドとして下働きの日々を送っていた。ナージャとの再会に流石のローズマリーも喜んだが、パーティ会場にドレス姿で賓客として招かれたナージャを見て、嫉妬に燃える。これ以降、ローズマリーは、ロッソとビアンコ、ヘルマンらと手を組み、ナージャの母親探しを妨害するようになる。一座がスペインを去るころのホセの死は、今後のストーリーの暗雲を暗示するかのようである。
第30 - 31話 ギリシャ編
ミコノス島でフランシスと出会ったナージャは、思い切ってグラナダでの事を尋ねてみる。動揺したフランシスは、双子の兄キースの存在をナージャに打ち明ける。フランシスの兄キースは、金持ちから盗んで貧しい人々に施すため、怪盗黒バラとして悪事を働いていた。一方、フランシスは自分が行った寄付が原因で潰れてしまった孤児院のことを知らされる。裏目に出た善意を償うために、廃墟となった孤児院で雨の中フランシスはレンガを積み続ける。泥まみれのフランシスを、ナージャは複雑な気持ちで見守る。
第32 - 34話 エジプト編
ナージャの母親の日記に書かれていた考古学者ハリソン教授を訪ねて、エジプトを訪れたダンデライオン一座。ハリソン教授はすでに亡くなっていたが、教授の教え子で、イギリスでナージャの知り合いになったクリスチャン・ストランドから、ブローチの中の指輪の紋章が、プレミンジャー公爵家の紋章であることを教えてもらう。しかし、ようやく母親への手掛かりを掴んだ矢先に、ピラミッドの中でナージャはブローチをロッソとビアンコに盗まれてしまった。ブローチを手に入れたヘルマンは、ローズマリーを、ナージャだと偽ってプレミンジャー公爵に引き合わせる。
第35 - 50話 オーストリア編
プレミンジャー公爵家を訪ねて、ナージャとダンデライオン一座はオーストリアまでやってきた。ナージャに同情した新聞記者のハービーは、盗まれたブローチについての記事を書く。辛うじてヘルマンの手からブローチを取り戻したキースは、ブローチをナージャに手渡して力尽きる。しかし、ローズマリーの演技とヘルマンの奸策によって、ハービーの記事は、ローズマリーが黒バラによってブローチを盗まれた記事に差し替えられてしまう。
母親のいるウィーンで母の形見であるドレスに身を包み、シュトロハイム伯爵夫人のパーティに潜り込んだナージャは、ナージャの名を騙るローズマリーと出会う。詰問するナージャを巧みに欺いてドレスを取り上げたローズマリーは、ナージャをパーティ会場から追い出し、目の前で母親の形見のドレスを引き裂く。ローズマリーによりウィーン警察に追われる身になったナージャは、疑いを晴らし身の証を立てるため、1人でイギリスへ旅出つ。
最後にナージャは自分に掛けられた疑いを晴らし、母親との再会を果たす。しかし、プレミンジャー公爵はプレミンジャー家の後継者として彼女を教育しようと目論む。ナージャはその目論見をはねつけ、母親と別れて再びダンデライオン一座と共に世界に旅立っていった。
登場人物
ダンデライオン一座
- ナージャ・アップルフィールド
- 声 - 小清水亜美
- 本作の主人公。アップルフィールド孤児院で育った、プラチナブロンドと青い瞳が特徴の12歳(作中で13歳の誕生日を迎える)の少女。フランス生まれ、イギリス育ち(母コレットはオーストリア人で父レイモンはフランス人)。特技の歌と天性のダンスの才能で、ダンデライオン一座の踊り子になる。
- 赤ん坊の頃に生き別れた母親を探すために、母縁の品々である形見のブローチ・ドレス・日記帳を持って旅を続ける。天真爛漫かつ行動的な性格で、人を疑うことを知らない純粋な心の持ち主。そのため、旅の途中で出会った男性達を惹きつける。
- 旅の途中、ヘルマン一味の妨害や親友ローズマリーの裏切りによってブローチを奪われるが、怪盗黒バラ(キース)や様々な人の協力によって取り返すことに成功する。物語最終盤、様々な困難を乗り越えプレミンジャー公爵の実の孫娘であることが証明され、正式にナージャ・プレミンジャーと呼ばれるようになり、祖父プレミンジャー公爵の妨害を退けて念願の母との再会を果たした。その後は今まで通り自立して生きるため、公爵家の元に残ることを拒否し、ダンデライオン一座へと戻り旅を続けることを決意した。
- ドラマCDでは本編のその後が描かれており、突如としてご都合的に大破してしまったからくり自動車の替わりに旅立ちの資金にと、コレットから渡された宝石類を全て売り払い、劇場を購入、ダンデライオン劇場と命名し、新たな人生をスタートさせた。ピーマンよりナスが好き。
- 主人公の名前「ナージャ」は、フランスのシュルレアリスム作家アンドレ・ブルトンの小説『ナジャ』に登場するヒロインの名前から取られている(ただし、このアニメと小説『ナジャ』に直接の関係はまったくない)。「ナージャ」は「希望」を意味するロシア語「ナディエージダ」に由来し、ロシア語圏ではありふれた女性名である。
- ゲオルグ・ハスキル
- 声 - 一条和矢
- ダンデライオン一座の団長を務めるドイツ人の大男。怪力の持ち主で、ダンデライオン一座の大黒柱。からくり(メカ)にも強く、ダンデライオン一座のからくり自動車は彼の作品である。生きがいのトレジャーハンティングはいつも不発に終わっている。
- シルヴィー・アルテ
- 声 - 折笠富美子
- ダンデライオン一座の歌姫。美しい歌声と美貌の持ち主のフランス人。ナージャにとっては姉のような人。吟遊詩人のラファエルに思いを寄せている。ラファエルと繰り広げた歌は背景にバラが溢れ、古典的な少女漫画を思わせる出来になっている。
- 二度と誰も愛さないと決めたラファエルに片思いしていたはずだが、後日談であるドラマCDではアーベルと結婚している。
- アーベル・ガイガー
- 声 - 山崎たくみ
- ダンデライオン一座でピエロを担当するドイツ人の初老の男。もとは医者であったためか言語に詳しく、ナージャの母親の日記を翻訳したりするなど、ナージャの母親探しを知識の面からサポートした。
- 医者として利益度外視で貧しい人々のために尽くしていたが、治療費もろくに貰っていなかったため息子の薬が買えず、薬を盗んで刑務所に入れられる。出所後は家族の元には戻らず、ダンデライオン一座に入った。
- 後日談ドラマCDではなんの前触れもなく、年齢の差を無視してシルヴィーと電撃結婚した。
- トーマス・オブライアン
- 声 - 岸尾大輔(現:岸尾だいすけ)
- ダンデライオン一座のバイオリニスト。イギリス人の青年。ステージの上では堂々と演奏をこなせるが、もともと温厚で内気な性格ゆえ、シルヴィーへの想いを打ち明けられずにいる。表情は一見優しく穏やかだが、実はお酒が入ると泣き上戸なうえに暴れてしまう。
- 後日談ドラマCDではシルヴィーがアーベルと結婚したことにショックを受けて、毎日のように酒を飲んでは嘆いていた。
- クリームとショコラ
- 声 - クリーム:甲斐田ゆき、ショコラ:木内レイコ
- ダンデライオン一座のマスコットの双子のライオン。2匹とも白い体をしているが、ショコラの方は体を黒く染められている。
- リタ・ロッシ
- 声 - 大谷育江
- クリームとショコラを使ったショーを繰り広げる、ダンデライオン一座の幼いイタリア人少女。世界一小さなライオン使い。火事で両親をなくし、そのショックで言葉を話せなくなった。しかしある事件をきっかけに声を取り戻す。
- アンナ・ペトロワ
- 声 - 京田尚子
- 通称おばば。年齢不詳。ロシア人の老女。帽子製作と占いの名手。多くの貴婦人を得意先に持つ。水晶玉占いでナージャの不思議な運命を予言した。
- ケンノスケ・ツルギ
- 声 - 木内レイコ
- ナージャの後からダンデライオン一座に加わった、居合い抜きが得意な日本人のサムライ少年。両親とは死に別れ、いつか立派になって生き別れた妹を迎えに行くという夢がある。ナージャに憧れている。からくりに興味が深く、パリではナージャの母のゆかりのオルゴールを譲り受けるために活躍した。
- ラファエル
- 声 - 山本耕史
- ダンデライオン一座の一員だった吟遊詩人。かつて貴族の女性と想い合い駆け落ちするものの、貧しさのために女性を亡くしてしまう。自分と出会わなければ彼女は死ななかったとし、二度と人を愛さないと決めた。廃墟となったアップルフィールド孤児院でナージャと再会、ナージャには明日へと羽ばたく翼があることを教える。
アップルフィールド孤児院
- 院長先生
- 声 - 瀬能礼子
- アップルフィールド孤児院の院長先生。火事の際に行方不明になったナージャのことを心配している。しかし事故により亡くなってしまった。
- エヴァンズ先生
- 声 - 永野愛
- アップルフィールド孤児院の若い先生。
- ローズマリー
- 声 - 宍戸留美
- ナージャと同じアップルフィールド孤児院で育った女の子。ウェーブがかかった金髪に赤いリボンと青い眼という、一見するとナージャと同じ特徴を持つ。
- 幼い頃からプリンセスとなることを強く夢見ており、幼い頃はナージャとプリンセスとその従者のごっこ遊びをしていた。スペインではメイドとして惨めな下働きの日々を送りながらもナージャとの再会を喜ぶが、後にナージャが自分の思い描くプリンセス(貴族の娘)であることを知ってからは、激しい嫉妬と黒い欲望が轟くようになり、そして願いを叶えるためなら周りの人間を傷つけることも陥れることも厭わない性悪な悪女へと変貌する。
- ヘルマンと組み、メイド時代とは見違えるほどの狡猾さでナージャになりすまし、彼女を苦しめ、自身がプリンセスに成り代わろうと画策していた[6]。その後ヘルマンが破滅し、自身が偽者であることが発覚した際には、追い出される前に自分から屋敷を出て行くことを宣言し、最後はナージャに全てを返して自分の夢を掴み取るために旅立った。
- 最後まで開き直った態度を取り続け、ナージャとは和解には至らなかったが、自身の夢を追い続けるという境涯からか、ナージャの夢である母との再会を奪ったことに関しては謝罪した。また、貴族社会の中で唯一、ナージャの母であるコレットは優しくしてくれたとナージャに告げた[7]なお、ナージャに対しては貴族社会が腐敗しており、先がないということを伝えていたが、それ以前には貴族社会の腐敗を意識したり貴族としての生活に不満を持っていた節はなく、この発言は単に黒バラに関する新聞記事を引用して見せただけのようである。また、アニメ後日談を描いたCDドラマでは、自力で生きていけずにナージャの一座に転がり込み、懲りずに悪だくみを続けようとする様子が描かれている。
- オリバー
- 声 - 橘U子
- アップルフィールド孤児院出身の男の子。茶色い髪と瞳で、前髪はオールバックにして後ろは一つに結っている。ナージャと木登り競争をよく行なっていた。パリで鞍職人に弟子入りしている。ナージャに好意を寄せていて、告白をしようとするがたびたび失敗する。
- アレックス
- 声 - 能登麻美子
- アップルフィールド孤児院出身の男の子。行方不明になったナージャを心配している。
- デイジー
- 声 - 松本美和
- アップルフィールド孤児院で育った女の子。茶色の髪にピンで前髪を留めている。
- ピーター
- 声 - 永野愛
- アップルフィールド孤児院で育った男の子。
- フィービー
- 声 - 能登麻美子
- アップルフィールド孤児院で育った女の子。
- ニコル
- 声 - 秋谷智子
- アップルフィールド孤児院で育った女の子。アニメ本編では目だたないが、CDドラマの「その2」と「その3」に登場し、ダンデライオン一座に加わった。
貴族
- フランシス・ハーコート
- 声 - 斎賀みつき
- ナージャが憧れるイギリスの貴族ハーコート侯爵家の令息。亡き母の意志を引き継ぎ、奉仕活動に専念する日々を送っている。ナージャとは自宅で開かれた舞踏会が初対面。一人でも楽しそうに踊るナージャに亡き母の姿を重ね、次第に惹かれていく。
- メリーアンのことは幼馴染みとしか思っておらず、親によってメリーアンと婚約させられそうになった時には、きっぱり断った。
- ナージャが、キースではなく自分を選んだことに喜ぶも、本当にナージャが愛しているのはキースだということに気付く。そのためキースが逮捕されてはナージャが悲しむからと、キースの代わりに怪盗黒バラとして逮捕される。その後、キースの行動により疑いは晴れ、キースと和解する。
- キース・ハーコート(怪盗黒バラ)
- 声 - 斎賀みつき
- ナージャの前にたびたび姿を現す仮面の怪盗。フランシスそっくりな素顔を持つが、実は双子の兄。6年前に寄宿学校から姿を消し、表向きには死んだことになっている。
- 怪盗黒バラとして、あくどい方法で金儲けをする貴族や金持ちから金を盗み、貧しい人々に与えていた。ナージャのブローチが盗まれた際にはヘルマンの部屋に忍び込んでブローチを取り返すなど、影からナージャを助けた。
- 第1話でロッソとビアンコからナージャを助けたのはフランシスではなくキース。その後、スペインでナージャとデートし、母の形見である万華鏡を渡す。
- 最終的には怪盗黒バラを闇に葬り、今後はフランシスと共に、二人で力を合わせていくことをナージャに誓う。
- 自分ではなくフランシスを選んだナージャのことを諦めていないのか、フランシスには「(俺がしばらく身を隠している間に)抜け駆けするなよ」と言った。
- ハーコート侯爵
- 声 - 立木文彦
- フランシスとナージャが親しくすることに反対する。投資に失敗して侯爵家が傾いたためフランシスとメリーアンの婚約を進めるが、ナージャがプレミンジャー公爵家の出だとわかると、フランシスがナージャと同行してウィーンまで行くことを許可した。
- アメリア
- 声 - 詩乃優花
- フランシスとキースの母親。2人が8歳の時に亡くなる。
- エマ・クイーンズベリー
- 声 - 今井由香
- アメリアの妹。亡くなった姉に代わって2人の世話などのために、たびたびハーコート家にやってくる。おばばの作る帽子の大ファン。
- メリーアン・ハミルトン
- 声 - 岬風右子
- ハーコート兄弟の幼馴染で、フランシスがハーコート侯爵に婚約するよう命じられた相手。物語の終盤に登場する。ハミルトン伯爵家の令嬢。
- 幼い頃からフランシスだけを想ってきた。ナージャがフランシスとキースの間で揺れ動いていた時には「フランシスは諦めてキースにしなさい」などと言い、例えナージャが本当にプレミンジャー家の人間だとしても諦めないと宣戦布告した。
- プレミンジャー公爵
- 声 - 丸山詠二
- ナージャの実の祖父。オーストリアでも一、二を争う名門貴族。家門の存続を第一の命題として最重要視しており、2人の実子(コレットとヘルマン)がそれぞれ不祥事で相続権を失っているため、孫娘のナージャを呼び戻そうとしている。かつて発掘作業を行うハリソン教授に資金援助を行っていた。ナージャを本物と認めた後も、コレットとの再会を許さず、ナージャをスイスの寄宿学校へ入学させようと企てた。
- コレット
- 声 - 安原麗子
- プレミンジャー公爵の娘。ナージャが幼い頃に別れた実の母親。プレミンジャー公爵の反対を押し切り、夫のレイモンと駆け落ちした。ローマに来ていた時、退屈したため付き人であるヨハンナをまいて冒険を行い、真実の口の所でナージャと遭遇、「ローマの休日」のように手を入れて遊んだが、娘本人であるとは気づかなかった。
- アルベルト・ワルトミュラー伯爵
- 声 - 宮本充
- コレットの幼馴染で再婚相手。コレットの過去を知りつつ、彼女を愛して結婚した。ナージャが生きていることを知って、彼女を養女にしてもいいと思っている。
- ヘルマン
- 声 - 二又一成
- プレミンジャー公爵の不良息子でコレットの弟。父とは折り合いが悪く、成年の当主がいなくなったコロレード男爵家の当主に出されてしまっている。つまり、プレミンジャー家の相続権はなくなっている。父の前では「お父様」と呼んでへつらっているが、内心では「親父」と呼んで父を嫌っている。
- プレミンジャー家の財産を手に入れるため、ロッソとビアンコを使いナージャのブローチを付け狙う。途中でローズマリーと手を組み、彼女をナージャに仕立て上げる。ところが、アントニオに借金の返済を求められ、さらにロッソとビアンコに脅迫され、徐々に追いつめられて行く。このことでロッソとビアンコから自分の悪事を暴露されることに恐怖を抱き、ナージャと共に地下牢に閉じ込める。しかし、ナージャはロッソとビアンコの協力で天井の窓から無事脱出した。
- ロッソとビアンコには、主に手紙で命令していたようで、それを手に入れ警察にヘルマンの悪事を全て暴露しようとしたナージャを銃で殺そうとするが、突然、ダンデライオン一座がからくり自動車で屋敷の壁を破壊してナージャとヘルマンの前に現れ、さらにケンノスケ達に取り押さえられ未遂で終わる。そして、最終的にはプレミンジャー公爵に全ての悪事がばれてしまい勘当され、警察に逮捕され、破滅した。
- ヒルダ
- 声 - 堂ノ脇恭子
- ヘルマンの妻。ローズマリーに貴族の作法を教え込む。
- オスカー
- 声 - 関智一
- ヒルダの前夫の息子。ヘルマンの放蕩ぶりにしびれを切らし、借金を返済するための手切金として自分の荘園を渡すかわりにコロレード家から出て行くように求める。義理の伯母のコレットになついている。
- フェルナンド・ゴンザレス
- 声 - 高橋直純
- リタを避けるため彼の乗った自動車が大破したことから、ナージャに難題を持ちかける。ゴンザレス男爵家の子息であり、スペインの家にローズマリーがメイドとして雇われていた。性格が悪い。
平民
- ロッソとビアンコ
- 声 - ロッソ:乃村健次、ビアンコ:小嶋一成
- プレミンジャー公爵に雇われてナージャを探す2人組の探偵。裏でヘルマンと内通しているが、内通はあくまで金のためであり忠誠心は全くなく、ヘルマンを脅迫するシーンも多々見受けられる。ヘルマンによってナージャ共々幽閉されるが、ナージャの強い意志に感化されて彼女の逃亡を助けた。太った兄貴分がロッソ、やせた方がビアンコ。兄弟ではないらしい。
- ちなみにロッソとはイタリア語で赤を表すrosso、ビアンコとはイタリア語で白を表すbiancoのことであり、2人のシャツの色もそれぞれ赤と白である。
- ハービー・リビングストン
- 声 - 津田健次郎
- アメリカ人でフランスの新聞モンマルトル・ジャーナルの記者。ナージャに初めて出会ったときは二日酔いであった。怪盗黒バラを追っていて、旅先でナージャを何度も助けた。
- 怪盗黒バラが事件を起こすたび、盗みに入られた貴族や金持ちの悪事を暴く記事を書いていたことから、キースにも名前を覚えられていた。両親を幼い頃に亡くしている。
- T.J.
- 声 - 甲斐田ゆき
- ハービーの弟。ナージャに憧れていて、ケンノスケとはライバル関係。
- クリスチャン
- 声 - 小栗雄介
- 考古学を学んでいる学生。数年前に亡くなったハリソン教授に援助してもらい教育を受けた。教授の遺志を受け継ごうとしている。大英博物館の前でナージャと初めて出会う。ミイラの内臓を収めるカノプス壺の説明をナージャにする。ローマではナージャのブローチを一緒に追いかけた。エジプトで再会した際に指輪の秘密に気づき、ナージャがプレミンジャー公爵家とゆかりのあることを教える。ナージャにはミイラ博士と呼ばれた。
- エドナ
- 声 - 巴菁子
- ナージャの元乳母の老婦人。物語時点ではロンドンに住み、クリスチャンの住むアパートを管理している。ナージャにトランクを贈った。物語中ではナージャとぶつかったものの、ナージャと気づくことはなかった。
- プレミンジャー公爵の執事
- 声 - 池田知聡
- かつて、コレットの執事だった。ナージャの居場所を教えないように公爵から命じられていたが、それをコレットに伝える。
- レオナルド・カルディナーレ
- 声 - 鈴村健一
- ナージャのことを「バラのつぼみちゃん」と呼んでいる貴族の青年。
- 婚約者であるジュリエッタがいながら沢山のガールフレンドを持つが、ジュリエッタがアントニオに言い寄られてからは、ジュリエッタだけを真剣に見るようになった。
- ティエリ・ロートシルト
- 声 - 望月祐多
- レオナルドの友人。服飾産業を手がけており、ナージャにドレスをプレゼントする。
- アントニオ・ファビアーニ
- 声 - 堀川りょう
- イタリア、ヴェネツィアの平民出身の企業家。ダンデライオン一座のお得意様で、よくシルヴィーを誘いに来る。貴族という地位に対する執着心が強く、貴族を陥れて財産を奪い取るなど、儲けるためなら手段を選ばない非情な面を持つが、年老いた母親を思う親孝行な一面もある。終盤ではヘルマンに借金の返済を迫り、それがきっかけでヘルマンを破滅に追いやる。
- ジュリエッタ
- 声 - 伊藤美紀
- レオナルドの婚約者だったが、アントニオに言い寄られる。フランシスかキースかどちらを選べばいいか悩むナージャに、自分が好かれている人物よりも自分が好きな人物に思いを伝えるのがいい、とアドバイスをする。結果的にアントニオではなくレオナルドを選ぶ。
- ジョン・ウィタード
- 声 - 矢薙直樹
- イギリス人の天才肌のピアニスト。最初はナージャたちダンデライオン一座のことを馬鹿にしていた。ナージャの好きな子守唄の作曲家がナージャの父であったことがわかるきっかけを与える。数少ない友人の1人にフランシスがいる。
- アンセルマ
- 声 - 火野カチコ
- バルセロナでナージャにフラメンコダンスを教えた老婆。
- ホセ・ロドリゲス
- 声 - 大塚明夫
- スペインの英雄と呼ばれている闘牛士。失恋から命を惜しまなくなったため一流の闘牛士となった。
- カルメン
- 声 - 深見梨加
- アンセルマの弟子の中で最高だった元フラメンコダンサー。ホセの恋人だったが、イギリス人富豪との結婚を選びホセを捨てた。スペインに戻りホセとの復縁を試みるが……。
ゲストキャラクター
- レイモン
- 声 - 宮崎一成
- フランス人作曲家。コレットの亡夫にしてナージャの実父。不慮の死を遂げてしまう。その後コレットも病気にかかったことから、ナージャはアップルフィールド孤児院に預けられることになる。
- プラティニ編集長
- 声 - 乃村健次
- モンマルトルジャーナルの編集長。
- カルロワ伯爵夫人
- 声 - 速見圭(現:はやみけい)
- 娘のニーナをフランシスとダンスさせようとする。
- ニーナ
- 声 - 飛松加奈子
- 初めての舞踏会でフランシスとのダンスに胸をはずませるが、フランシスはダンスが苦手と断る。
- マドレーヌ
- 声 - 雪乃五月(現:雪野五月)
- パリで迷子になった女の子。母親を見つけようと、それまでケンカばかりしていたケンノスケとT.Jが仲直りする。
- マドレーヌの母親
- 声 - 生駒治美
- アルフォンス・ジャン・マレー
- 声 - 金尾哲夫
- かつて貴族たちのために金になる絵画を描いていたパリの画家。コレットとダンスを踊ったことがある。
- シモーヌ・モンテルラン
- 声 - 荒木香恵
- フェルナンドの伯母(または叔母)。未亡人で参加者に怪盗黒バラの変装をさせた仮面舞踏会を開く。そこには本物の怪盗黒バラが現れ、モンテルラン夫人の首飾りを強奪していった。
- 店主
- 声 - 世田壱恵
- パリの蚤の市で骨董品を売っている店主。
- ジェラール
- 声 - 大友龍三郎
- ナージャにオルゴールをあげた、蚤の市の店の主人。3年前に妻を亡くしており、10年前に赤ん坊のナージャを連れたコレットからオルゴールを買い取った。
- テレーズ
- 声 - 中川亜紀子
- レオナルドのガールフレンドの1人、ナージャに嫉妬する。
- ミレーユ・モロー
- 声 - 甲斐田ゆき
- ジョンたち若き芸術家を後援している。
- 親方
- 声 - 中田譲治
- オリバーが奉公している鞍職人の親方。
- ジャンヌ・ダルクの生まれたといわれる村の住人
- 声 - 飯島肇、大竹宏、関根信昭、家弓家正
- スイスの孤児院の園長
- 声 - 滝沢久美子
- 同孤児院の女の子
- 声 - 埴岡由紀子、清水愛
- ザビー
- 声 - 岡村明美
- 男兄弟に育ったため男の子のような振る舞いをした女の子。
- ザビーの家族
- 声 - 谷山紀章、大畑伸太郎、玉木有紀子、木下紗華(以上兄)、松岡洋子(母)
- カプレーティ子爵
- 声 - 塚田正昭
- ミラノに屋敷を持っていた貴族。アントニオの投資話にのり、家屋敷など財産全てを失った。かつてコレットとダンスを踊ったことがある。
- イルマ
- 声 - 弥永和子
- ヴェネツィアのゴンドラ漕ぎの女性。アントニオを母の手一人で育て上げた。
- マリオ
- 声 - 渡辺久美子
- ヴェネツィアの病気の母親を持つ男の子。
- ゴンドラ漕ぎの女性
- 声 - 熊谷ニーナ
- マリオの母。
- カルロ・カサノヴァ
- 声 - 平田広明
- 寄付金を集めて、人々からは善人に思われていたが、怪盗黒バラから予告状が。
- マヌエラ、パオロ、ルカ
- 声 - 松本美和、サエキトモ、かないみか
- ローマでそれぞれの手にナージャのブローチが次々と渡った。
- ロベルタ
- 声 - 小林沙苗
- 花売り娘。
- マッシモ
- 声 - 小野大輔
- リタの両親
- 声 - 入江崇史(父)、篠原恵美(母)
- 夫婦ともにサーカスの団員で動物使いだった。サーカスのテントが火事になった時、リタとクリーム・ショコラをゲオルグ達に託し、他の団員や動物を助けようとして再びテントの中へ戻ったところでテントが崩れ落ち、2人とも帰らぬ人となった。これがトラウマとなってリタは言葉を失い、また火を極度に恐れるようになった。
- 海賊
- 声 - 飯塚昭三、上別府仁資、西松和彦、永野善一
- スペインへ向かう途中で現れた海賊。幽霊船を偽装していた。
- 二宮忠八
- 声 - 藤原啓治
- ケンノスケがあこがれる青年。人類初の飛行機を飛ばそうと夢見ていた。
- 回想とはいえ、実在の人物でここまで話に関わったのは忠八のみである。
- 本作の年代設定が、ライト兄弟による人類初飛行より後であることが、登場する第27話からわかる。
- ラミレス夫人
- 声 - 久保田民絵
- ムーアとその弟
- 声 - 竹内順子、松本美和
- ミコノス島の孤児院にいた兄弟。フランシスの寄付で孤児院の院長先生が堕落してしまい、最終的に孤児院が閉鎖されてしまったことでフランシスを責める。
- シュテファン
- 声 - 川上とも子
- アーベルの別れた息子。アーベルが薬を盗むきっかけとなった病気の後遺症により、車椅子に乗っている。アーベルのことを尊敬している。思いがけない彼の出現によって、ジャグリングをしていたアーベルは失敗してしまう。ピエロのアーベルから新しい父親を含む家族に似せたくるみ割り人形を受け取る。
- ラルフ
- 声 - 安井邦彦
- マリーの新しい夫。義理の息子であるシュテファンのことをかわいがっている。
- マリー
- 声 - 渡辺美佐
- アーベルの元妻。シュテファンや村人のために薬を盗んで服役したアーベルが戻ってくるのをずっと待っていたが、ラルフと再婚した。ピエロの扮装をしたアーベルの正体に最後は気づいた。
- 黒ネコ
- 声 - 夏樹リオ
- ピラミッドの中で迷子になったナージャたちを出口まで導く。
- ヨハンナ
- 声 - 小宮和枝
- コレットの付き人の女性。ローマで退屈したコレットにまかれてしまう。
- 酔っ払いの客
- 声 - 長島雄一
- イギリスへと列車で一人旅をするナージャに愚痴をいう。
- カトリーヌとその夫
- 声 - 安達まり、水内清光
- 夫婦喧嘩を止めようとしたナージャは切符を落としてしまい、無賃乗車と疑われ列車をおろされてしまう。
- 古道具屋
- 声 - 大木民夫
- 閉店時間以降に訪れたナージャをいったんは断るが、ブローチに目をつけて何か良いものがないかと店内に誘う。オルゴールの仕掛けが指輪で開くことを知っており、中から数枚の金貨を見つけ買い取る。その中にはエドナから母コレットへの手紙も入っていた。
- ジャン
- 声 - 坂本千夏
- ナージャがであった少年。病気の母を思う彼に、ナージャは食事をおごる。
- アラン
- 声 - 朴璐美
- ジャンの兄。母親のためを思い、ナージャから金銭を奪う。
- アランの友人
- 声 - 甲斐田ゆき
- イギリスへ向かう船の船員。アランの頼みでナージャを船に乗せることを承諾する。
- ワトソン
- 声 - 広瀬正志
- ナージャの父、レイモンと面識のあった人物。ジョンにナージャが覚えていた子守唄の楽譜を貸した縁で、ナージャは自分の父親のことを知ることができた。
- ウィーンの警察署長
- 声 - 菅原淳一
- ローズマリーの陰謀で、匿っているナージャを渡すようにパリまで追ってくる。一座に迷惑がかかるのをおそれ、ナージャは去ることを決意した。その後、プレミンジャー公爵家でローズマリー、ヘルマンと対決中のナージャ、フランシスを怪盗黒バラとその一味として逮捕する。しかし49話でロッソとビアンコにナージャを脱出させたことにより、ナージャのブローチを盗んだ犯人がヘルマンと分かり逮捕した。フランシスは釈放された。
舞台となった場所
- ガルニエ宮 - パリ・オペラ座として知られる。ここの前で一座は講演を行った。
- ドンレミ - ジャンヌ・ダルクが生まれたと伝えられるロレーヌ地方の村で、ナージャ達はトレジャーハンティングを行っている。
- ロカルノ - スイス編からイタリア編に向かう途中、一向はロカルノに急ぐ人たちをからくり自動車に乗せる。
- コモ - イタリア編で一行が最初に訪れた別荘地。
- ミラノのドゥオーモ - ここの広場で一座は公演を行った。
- トレビの泉 - ナージャとクリスチャンはここで互いに異なった願いを行った。
- サグラダ・ファミリア
- ザルツブルク - からくり自動車の故障した部品の取り寄せのために一座はウィーンを前にして足止めされた。
スタッフ
ナレーションは、京田尚子が担当。
- 原作 - 東堂いづみ
- シリーズディレクター - 五十嵐卓哉
- シリーズ構成 - 金春智子
- キャラクターデザイン - 中澤一登
- 総作画監督 - 佐藤雅将
- 美術デザイン - ゆきゆきえ、カルロス・ユキ(23話から)
- 色彩設計 - 辻田邦夫
- 音楽 - 奥慶一
- プロデューサー - 西澤萠黄(ABC)、高橋知子(ADK)、関弘美(東映アニメーション)
- 制作協力 - 東映
- 制作 - ABC、ADK、東映アニメーション
本作以降、朝日放送制作日曜朝8時30分枠のアニメは原画にも東映アニメーションのフィリピン法人TAP(TOEI ANIMATION PHILIPPINES)のスタッフが参加するようになった。
スタッフの変名
作品が日本国外を舞台にしているからか、スタッフにも洋風の変名がいくつか散見される。それ以外の名前は前述のTAPのスタッフである。
- K・Y・グリーン - 栗山緑(山田隆司)
- ルージュ・ドゥ・ルーン - 大和屋暁
- カルロス・ユキ - 行信三
音楽
主題歌
- オープニングテーマ「ナージャ!!」
- 作詞・作曲 - 茅原万起 / 編曲 - 大谷幸 / 歌 - 本田美奈子
- エンディングテーマ「けせら・せら」
- 作詞 - うえのけいこ / 作曲 - 小杉保夫 / 編曲 - 大谷幸 歌 - 小清水亜美
伴奏音楽
劇中のBGMは、前シリーズ『おジャ魔女どれみ』に引き続いて奥慶一が担当した。「約100年前のヨーロッパ」という本作の設定を受けて、制作スタッフからはクラシック音楽を基本とした方向性が要請され、中にはプロデューサーの関の意向で実在するクラシック楽曲を奥が編曲したものも含まれる。そのため、同じく奥による『おジャ魔女どれみ』シリーズのBGMが打ち込みと生楽器を活用したものであったのとは対照的に、本作ではほとんどがアコースティックな楽曲となった。BGM録音は10時間以上に及び、約90曲の音楽およびそのバリエーションが用意された。
本作のBGMの特徴として、主人公ナージャの踊り子という設定や貴族の舞踏会などの場面のための現実音楽としての楽曲や、ダンデライオン一座が世界中を旅するという物語に合わせた、さまざまな国の民族音楽を意識した楽曲などが豊富に用意された点などが挙げられる。
また本作では、ナージャの母が遺したオルゴールとフランシスとのダンスのメロディーなど、音楽が物語の中で鍵として重要な役割を担った例も多い。
このほか「étoile」や「飛べない天使」など劇中で登場人物が歌う形で使用されたいくつかの挿入歌も、奥自身が作編曲を手がけた。
- オッフェンバック「天国と地獄」 - (暴走するからくり自動車)
- エルガー「威風堂々」 - プレミンジャー公爵家が舞台となる場面(物語序盤)
- ヨハン・シュトラウス2世「美しく青きドナウ」 - 舞踏会のダンスシーン
- チャイコスキー「くるみ割り人形」から「花のワルツ」
- グラナドス「スペイン舞曲」第5番「アンダルーサ」 - スペイン編(ホセの登場場面)
- ドビュッシー「月の光」 - スペイン編
- ヨハン・セバスティアン・バッハ「無伴奏チェロ組曲」
- チャイコフスキー「白鳥の湖」
2009年度のJASRAC賞では国際賞を獲得している。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 演出 | 作画監督 | 美術 | 放送日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ナージャ、運命の扉!! | 金春智子 | 五十嵐卓哉 | 中澤一登 | ゆきゆきえ 行信三 |
2003年 2月2日 |
2 | 怪盗黒バラの夜 | 成田良美 | 矢部秋則 | 稲上晃 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
2月9日 |
3 | サムライ・ケンノスケ大暴走!! | K・Y・グリーン | 岡佳広 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 井出智子 |
2月16日 |
4 | 舞姫ナージャとミイラ博士 | 影山由美 | 山吉康夫 | 青山充 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
2月23日 |
5 | 星の夜・二人だけのワルツ | 金春智子 | 細田守 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
3月2日 |
6 | 母子を結ぶ舞踏会の日記 | ルージュ・ドゥ・ルーン | 岩井隆央 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 井出智子 |
3月9日 |
7 | 仮面舞踏会のワナ | 影山由美 | 伊藤尚往 | 永島英樹 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
3月16日 |
8 | 折れた翼と恋の涙 | 成田良美 | 山内重保 | 桑原幹根 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
3月23日 |
9 | 悩める天才ピアニスト! | 金春智子 | 矢部秋則 | 青山充 | ゆきゆきえ 井出智子 |
3月30日 |
10 | ふたつの想い出オルゴール | K・Y・グリーン | 中尾幸彦 | 稲上晃 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
4月6日 |
11 | 危機一髪! パリの告白 | ルージュ・ドゥ・ルーン | 岡佳広 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
4月13日 |
12 | 宝探しはロマンチック!? | 細田守 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 田中緑里 |
4月20日 | |
13 | 朝陽の中のフランシス | 成田良美 | 五十嵐卓哉 | 佐藤雅将 | ゆきゆきえ 井出智子 |
4月27日 |
14 | アルプス花祭りのウソ | 影山由美 | 山吉康夫 | 永島英樹 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
5月4日 |
15 | 嵐の中の家族 | K・Y・グリーン | 岩井隆央 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
5月11日 |
16 | わからない! 大人の恋愛ゲーム! | 影山由美 | 矢部秋則 | 桑原幹根 | ゆきゆきえ 井出智子 |
5月18日 |
17 | 愛と野望のミラノ | K・Y・グリーン | 山吉康夫 | 青山充 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
5月25日 |
18 | ヴェネツィア、涙のマンマ・ミーア | 金春智子 | 岡佳広 | 稲上晃 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
6月1日 |
19 | 霧の夜・黒バラの真実 | 成田良美 | 長峯達也 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 井出智子 |
6月8日 |
20 | 危険がいっぱい! ローマのデート | 影山由美 | 中尾幸彦 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
6月22日 |
21 | すれ違う母娘・ふたつの誕生日 | 金春智子 | 岩井隆央 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
6月29日 |
22 | 助けて! 炎の記憶 | K・Y・グリーン | 矢部秋則 | 高橋任治 | ゆきゆきえ 井出智子 |
7月6日 |
23 | 恐怖! 地中海の幽霊船 | ルージュ・ドゥ・ルーン | 山吉康夫 | 青山充 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
7月13日 |
24 | オーレ! 太陽の闘牛士とフラメンコ | 成田良美 | 五十嵐卓哉 | 桑原幹根 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
7月20日 |
25 | 帰ってきた裏切りの美女 | 岡佳広 | 稲上晃 | ゆきゆきえ 井出智子 |
7月27日 | |
26 | フランシスの向こう側 | ルージュ・ドゥ・ルーン | 細田守 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
8月3日 |
27 | 空飛ぶケンノスケ | K・Y・グリーン | 長峯達也 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
8月10日 |
28 | 危険なプリンセス | 影山由美 | 岩井隆央 | 青山充 | ゆきゆきえ 井出智子 |
8月17日 |
29 | すばらしき人生! 光と影を見た男 | 成田良美 | 矢部秋則 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
8月24日 |
30 | 泥まみれの白バラ | ルージュ・ドゥ・ルーン | 山吉康夫 | 高橋任治 稲上晃 |
ゆきゆきえ 下川忠海 |
8月31日 |
31 | 泣かないピエロ | K・Y・グリーン | 中尾幸彦 葛西治 |
桑原幹根 | ゆきゆきえ 井出智子 |
9月7日 |
32 | ナイルの果て・指輪の秘密 | 影山由美 | 岡佳広 | 青山充 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
9月14日 |
33 | ピラミッドに消えたブローチ | 成田良美 | 長峯達也 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
9月21日 |
34 | さよならダンデライオン一座 | 岩井隆央 | 稲上晃 | ゆきゆきえ 井出智子 |
9月28日 | |
35 | 風のいたずら・運命の皮肉 | 影山由美 | 矢部秋則 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
10月5日 |
36 | 危うし! 命を賭けた黒バラ | K・Y・グリーン | 山吉康夫 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
10月12日 |
37 | 明暗! ブローチ奪還作戦 | ルージュ・ドゥ・ルーン | 伊藤尚往 中尾幸彦 |
青山充 | ゆきゆきえ 井出智子 |
10月19日 |
38 | ローズマリー笑顔の陰謀 | 影山由美 | 五十嵐卓哉 岩井隆央 |
高橋任治 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
10月26日 |
39 | 盗らないで! 私のお母さん | 金春智子 | 長峯達也 | 桑原幹根 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
11月9日 |
40 | 決意の朝! 本当の旅立ち | ルージュ・ドゥ・ルーン | 岩井隆央 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 井出智子 |
11月16日 |
41 | 喜びも苦しみもひとり旅 | K・Y・グリーン | 岡佳広 | 東美帆 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
11月23日 |
42 | ひとりぼっちの故郷 | 成田良美 | 矢部秋則 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
11月30日 |
43 | ピアノがつなぐ子守歌 | K・Y・グリーン | 中尾幸彦 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 井出智子 |
12月7日 |
44 | どっちが好き? 究極の選択! | 金春智子 | 五十嵐卓哉 | 青山充 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
12月14日 |
45 | 三人模様・ぐらつく恋心 | 成田良美 | 山吉康夫 | 高橋任治 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
12月21日 |
46 | 二人のナージャ、対決! | 影山由美 | 伊藤尚往 | 桑原幹根 | ゆきゆきえ カルロス・ユキ |
12月28日 |
47 | 沈黙! 囚われの白バラ | 金春智子 | 岩井隆央 | 川村敏江 | ゆきゆきえ 井出智子 |
2004年 1月4日 |
48 | 逆転! 黒バラの最後 | 成田良美 | 岡佳広 | 生田目康裕 | ゆきゆきえ 塩崎広光 |
1月11日 |
49 | 諦めない! 真実の力 | 金春智子 | 矢部秋則 | 青山充 | ゆきゆきえ 下川忠海 |
1月18日 |
50 | 新たなる運命の扉 | 五十嵐卓哉 | 河野宏之 | ゆきゆきえ 井出智子 |
1月25日 |
- 2003年6月15日、11月2日は放送休止。[8]
- エンドカードについて
- 番組終了後に表示されるエンドカードについて、第31話のエンドカードは、漫画の単行本発売記念であゆみゆいが描いたものが放送されたが、権利関係の都合によりDVDでは別のものに差し替えられた。
- なお、制作局の朝日放送では『全国高校野球選手権大会中継』第1試合を放送する関係で、翌週分が後日放送(系列局へは裏送りで通常通り放送)となる場合があり、エンドカードが放送時間変更の告知に差し替えられる場合があった。
映像ソフト化
- DVD(セル、レンタル)がポニーキャニオンにて2003年9月19日から2004年9月15日までの間にリリースされている(発売元はマーベラスエンターテイメント)。
- 全13巻で各巻4話(1巻のみ2話)収録。VHSは絶版(収録内容はDVDと同じ)。
関連作品
漫画
- 明日のナージャ
- なかよしにて、2003年3月号から2004年2月号にかけて連載。原作:東堂いづみ、漫画:あゆみゆい。
- 前半はアニメに忠実だが、後半はフランシスと怪盗黒バラの関係がアニメ本編と異なるなど、独自のオリジナルストーリーになっている。なお、ローズマリーなど一部のキャラクターは登場しない。
- 単行本は講談社コミックスなかよし(KCなかよし)から発売。全2巻。
- 第1巻:ISBN 978-4-06-364029-8
- 第2巻:ISBN 978-4-06-364041-0
CD
- 明日のナージャ Music Boxシリーズ the Song arround the world(2003年7月24日、MJCG-80129)
- ナージャ!!(TVサイズ)
- 歌:本田美奈子
- ダンデライオンのテーマ
- etoile-星-
- 歌:本田美奈子
- 夜の雨(ラファエルズ ソング)
- 歌:ラファエル(山本耕史)
- 飛べない天使(ラファエル&シルヴィー ソング)
- 歌:ラファエル(山本耕史) & シルヴィー(折笠富美子)
- アデュー巴里
- 歌:シルヴィー(折笠富美子)
- ♪傘
- 歌 - ナージャ(小清水亜美)
- けせら・せら(TVサイズ)
- 歌 - 小清水亜美
- ダンデライオンのテーマ (KARAOKE)
- 夜の雨(ラファエルズ ソング) (KARAOKE)
- 飛べない天使(ラファエル&シルヴィー ソング) (KARAOKE)
- アデュー巴里 (KARAOKE)
- ♪傘 (KARAOKE)
- ナージャ!!(TVサイズ)
- 明日のナージャ BGMコレクション その1
- 明日のナージャ BGMコレクション その2
- 少女へ
- ワルツ フォー ナージャ
- ワルツ #5
- 憧れ
- 雅なる舞い
- 鼓動
- 心ふるえて
- 無伴奏曲
- 緊張
- かくれんぼ
- いつかの調べ
- ヴァイオリンにのせて
- チェロの響き
- 華やかなる永遠
- 行進
- 冒険へGO!
- 夕暮れのテーブル
- 昂揚
- 威厳
- 威圧
- 気配
- 緊迫
- キャラバン
- 砂のむこう
- エジプシャン ダンス
- 白の誘い
- 情熱
- 仮面
- 舞い降る花
- ロマンツェ
- カンツォーネ
- 太陽と大地の間で…
- 華麗なるひととき
- この胸の高鳴り
- 初恋
ドラマCD
マーベラスエンターテイメントより、サイドストーリーおよび本編の後日談を収録したドラマCDが発売されている。
- 明日のナージャ 音的挿話シリーズその1「勝手にナージャ」(2003年10月22日発売)
- 明日のナージャ 音的挿話シリーズその2「明後日のナージャ」(2003年12月21日発売)
- 明日のナージャ 音的挿話シリーズ その3「明後日のナージャ」2(2004年1月21日発売)
備考
ナージャを演じた小清水亜美(オーディションに合格し、今作が主演での声優デビューとなる)とシルヴィーを演じた折笠富美子は、後に『スイートプリキュア♪』(2011年 - 2012年)のプリキュア役で再度共演した。同作は、連載誌も同一であったり、担当レコード会社が同一の会社(マーベラスエンターテイメント)となっている。
脚注
外部リンク
テンプレート:本田美奈子.- ↑ 「仮面ライダー555視聴率」月刊ニュータイプ
- ↑ 「キャラクター別売上」2004年度バンダイ業績報告参照 前番組や前後放送の作品より、大きく売り上げが下落していることが分かる
- ↑ 「『セーラームーン』上回る6作目 テレ朝アニメ『プリキュア』 ブランド+新キャラが強み」東京新聞
- ↑ 4.0 4.1 Case File : 東映アニメーション | リアルタイムの売上げ把握で、著作権ビジネスの次なるステージを目指す - CIO Online」『CIO Magazine』2005年9月号所収
- ↑ JASRAC賞、銀賞に「創聖のアクエリオン」、国際賞は「明日のナージャ」」gigazine.net
- ↑ ナージャを徹底的に追い詰めるために、ナージャの母の手がかりであるドレスを奪い目の前で破くなど、様々な残虐な行為を平然と行い続けた。プレミンジャー公爵に自らが本物のナージャだと認めさせた後は、協力関係にあったヘルマンすらも出し抜き、文字通りの全てを手に入れるという狡猾な立ち回りを見せた。
- ↑ ナージャになりすましている際にはコレットに「ローズマリーは孤児院にいた頃から夢ばかり見ていた可哀相な子」と自身を客観視した自虐的な発言をしており、ナージャと対峙する際にはその自虐的な発言ですら自らの武器として使った。
- ↑ 前者が「全米オープンゴルフ、後者が「全日本大学駅伝」