裏送り

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裏送り(うらおくり)とは、テレビラジオ番組において、例えばキー局から全国の系列ローカル局に一斉に送られているネット番組とは異なる番組を特定の系列ローカル局が放送する場合、キー局が別の回線、すなわち臨時NTT回線人工衛星回線などにより、当該別番組を同時刻に当該ローカル局に送ることである。[1]

概説

上記以外で裏送りの事例を挙げると以下の通りになる:

  • 全国ネットの番組を放送中、制作局は別番組を放送する。(例として朝日放送ABCテレビ)が毎年8月の全国高等学校野球選手権大会を中継するため、生放送で制作を行っている毎週土曜日放送の「朝だ!生です旅サラダ」はネット局向けに収録したもの(撮って出し)を放送する。毎週日曜日放送の「プリキュアシリーズ」はネット局向けに先行して放送する)
  • プロ野球中継を制作局向けとビジターチーム本拠地のネット局向けに別々で制作する。特にラジオの野球中継では、地元チームの試合をほぼ全試合放送するため、ビジターの試合は開催地のネット局の制作で中継を行うことが多い。(例としてキー局は巨人対阪神を放送しているが、同時にキー局がヤクルト対広島を制作し広島の局に配信するなど)また、制作局がクロスネットで、ビジターチーム本拠地のネット局がシングルネットで2局ある場合は二重に制作を行い、片方をネット局単独とするか、自局・ネット局・ネット局の三重制作を行うことがある。
  • ネット番組制作局が野球中継延長で開始の時刻を過ぎる場合、野球中継をしないか早くに終了したネット局向けに定時で放送開始する(ラジオがこれに該当)。
  • 全国ネット番組(またはローカル生放送番組)で、非放送の系列局から中継を出す。(クロスネット局{テレビ大分テレビ宮崎福井放送}でこのパターンがある。)
  • プロ野球の中継権を持ちながら編成上制作できないので系列外の放送局で放送する(三重テレビナイターの中日ドラゴンズ主催試合など)。
  • (特にラジオ局にて)制作キー局が放送しない番組(素材)を完パケ等の形で地方局に送出する。

ただし、当該系列ローカル局では送られてきた番組を同時刻に放送せず、一度収録して別の時間帯に放送することもある。すなわち、特定の系列局がその番組編成上、特定の番組をキー局とは異なる時間に放送したいといった場合に用いられる番組素材送りの手法のひとつである。[2]


簡単にまとめると、語弊はあるが、「現在放送されているで他の局と映像や音声のやりとりを行う」ということである。

脚注

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関連項目

  • 事例としてニッポン放送が毎年12月24・25日に放送する「ラジオ・チャリティー・ミュージックソン」において、本来全国ネット番組の時間帯(一例として月曜日から金曜日での開催・放送の場合、24日22:00-24:00・25日1:00-3:00)において、ミュージックソン非参加局のうち、「ミュージックソンスペシャル」(ニッポン放送と同時ネット)を放送しないネット局向けにも番組を制作している。
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