動物のお医者さん
テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Footer テンプレート:Sidebar with collapsible lists テンプレート:Sidebar with collapsible lists 『動物のお医者さん』(どうぶつのおいしゃさん)は、佐々木倫子による日本の少女漫画。1987年から1993年にかけて白泉社『花とゆめ』に連載。全119話。単行本は、花とゆめCOMICSで全12巻、白泉社文庫版では全8巻、愛蔵版が全6巻。2,000万部以上の売り上げを記録した。2003年にはテレビドラマ化された。
札幌市にある「H大学獣医学部」を舞台に、獣医師を目指す学生の日常をコメディタッチで描いている。
目次
作品概要
- 基本的に一話完結型。
- 主人公の飼い犬であるシベリアン・ハスキーの“チョビ”はシベリアン・ハスキーブームを巻き起こし、同時にH大のモデルである北海道大学獣医学部の志望者数が跳ね上がるなど、社会現象も巻き起こした[1]。
- 動物のセリフとしてふきだしなしの文章が明朝体のレタリングをされてコマ内に書かれる演出がされており、ドラマ版でも反映されている。
登場人物・動物
西根家
- 西根 公輝(にしね まさき) / ハムテル / キミテル
- 演 - 吉沢悠
- 主人公。H大学獣医学部の大学生。何事にも動じない冷静な性格で、いつの間にかトラブルに巻き込まれていることもしばしば。しかし、漆原教授との勝負に多少熱中したり、祖母や菅原教授相手にいたずらじみたことをしたりするなど、お茶目な面もある。基本的には有能で、何でも割とそつなくこなすので、周囲から信頼されている。また、試験で赤点を取ったことがなく、友人たちの羨望の的になっている。反面、音楽家の両親を持つなど本人曰く「温室育ち」の世間知らずで、アルバイト経験もない。
- 高校時代、ひょんなことから出会った漆原教授に「いい飼い主」になれる素質を見抜かれ、引き取り手のいないハスキー犬を押し付けられる。獣医になれば飼っている動物たちの治療費が浮くからと手近なH大学獣医学部病院学講座に進んだ。落ち着いた物腰で、漆原教授に「高校生にしてはじいさんぽい落ち着き」と評されたほど。
- 少年の頃から動物に優しく接しているが、チョビに礼儀作法を教育するなどしつけにもぬかりがない。動物たちからは比較的慕われやすく、チョビは彼にかなり忠実である。
- 両親は共にドイツに住んでおり、祖母のタカと2人暮らし。ピアノを高い技量で弾きこなすことができるが、音感は皆無に等しく、ピアノの調律が狂っていても気が付かない。
- 友人からは、名前の「公輝」を分解した「ハムテル」なるあだ名で親しまれ、祖母からは「キミテル」と呼ばれるなど、みんなの呼びたいように呼ばれているため、本名で呼ばれる機会が非常に少なく、本名で呼ぶのはドラマ版を含めて両親、菅原教授、亀松教授のみである。
- ブッチャー氏に若さを見込まれ犬ぞりレースのマッシャー(そりの操縦者)となり、3回目の大会では見事に優勝を果たした。物語終盤では博士課程に進み、動物病院へ修行に出て本格的に開業を目指し始める。
- 西根 タカ(にしね タカ)
- 演 - 岸田今日子(少女時代:吉野きみか)
- ハムテルの祖母。原作では、すべて着物姿で登場する。押しが強くハムテルは彼女に逆らえない。動物の世話は(自分の猫であるミケですら)絶対自分ではしないが、文句だけは言う。口が軽く、ハムテルが獣医学部の学生であることを近所の住民に話したため、近所の住民が比較的軽い容態(下痢や無気力)の患畜を動物病院へ連れて行かず、西根家へ連れて来るように。都合の悪いことはすぐ忘れる。我がままで、怒りっぽいトラブルメーカーだが、楽天家で、どこか憎めないところがある。少女時代に近所の西町家畜診療所で飼い犬のコロが爪を切られすぎ、出血したことを覚えていて(一部誤解もあったことが後に判明する)、医者が孫の代に変わった後もハムテルに西町家畜診療所に行くことを堅く禁じている。
- それなりに裕福な育ちであるらしい。文化的な芸事を通じての交友が広い。趣味は園芸。
- チョビ
- 声 - 柊瑠美
- ハムテルの飼い犬で、シベリアン・ハスキーのメス。名付け親は二階堂。ハムテルが名前を考えている間に二階堂が勝手に「チョビ」と呼び続け、それを自分の名前と思い込んだため、そのまま定着してしまった。
- 顔は般若の面のようで初対面の相手にはよく怖がられるが、性質は極めて温厚。従順で賢くて聞き分けがよく、受動的な性格である。しかし、迷いこんだ他家のニワトリから暴行を受け、預かった犬からやっかみを受けるなど、お世辞にも要領はいいとはいえない。温厚さゆえ生まれてこのかた怒ったことがなく、ハムテルが他の犬に手を噛まれて怪我をした時に、咄嗟に飛び掛かり噛みついたのが怒りを見せた唯一のシーンである。
- 飼い主であるハムテルにはとても忠実で、彼のことをとても慕っている。山に取り残されて雷雨の中で遭難した際にも、自力で危機を乗り越え、ハムテルの元へ帰ってきた。しかし、それ以来、雷やそれに似た音が苦手となる。
- 幼い頃にミケに教育され、また命を助けられたこともあって、体格差が大きくなってからもミケには頭が上がらない。デリカシーの無い登場人物・動物が多い中、比較的上品で常識的な性格をしている。一人称は「ワタシ」。興味のあることに対しては「あそんでるの?」、不快な状況に対しては「ひー」「やーん」などのセリフも使う。タカからも一応教育を受け、人や食べ物に損害を与えない『西根家で最も安全な動物』となった。
- テレビドラマ版の“チョビ”の本名も“chobi”という。スタッフが数ヵ月かけて、長野県内で見つけた。あまりにも原作とそっくりなため、放映局のテレビ朝日には、「CGか特殊メイクではないか」という問い合わせまであったそうであるテンプレート:要出典。
- スナネズミ
- ハムテルが、動物病院の診療を手伝った「お礼」として漆原教授に押し付けられた。もとは2匹だけで、両方ともオスと言われたが、実はオスとメスであったため、どんどん増えていった。ハムテルは見た目から「おとうさん」や「おかあさん」等の名前を付けたが、実はメスの方が「おとうさん」、オスの方が「おかあさん」であることが後になって判明した。毛皮が大好きで、ミケの腹の上でも昼寝してしまうという、生存本能に欠ける暢気な存在である。自分より大きなものが素早く飛んでくると気絶する習性がある。ハムテルはケージの床材に新聞紙を使用しているため、毛が全体的に灰色っぽい。
- ミケ
- 声 - 山本圭子
- タカの飼い猫。首にリボンを巻いている、どこにでもいそうなメスの三毛猫。人間で言えば元「不良少女」。なぜか関西弁で話し、ハムテルを「ハムやん」と呼んでいる。狩りが得意でネズミやスズメを狩ることに情熱を持ち、近所のスーパーのネズミ捕りテープに引っかかったネズミを横取りしようとし、ともすればハムテルに叱られると分かっていてなおスナネズミにも狩猟本能をたぎらせる。元々はタカの友人宅で生まれ、その粗暴さゆえにもらい手のつかない子猫だった。
- かなり気が強く犬にも喧嘩を売るほどだが、一方で飢えた親子連れの野良猫に餌を振舞う(用意するのはハムテル)など面倒見のよい姉御肌でもある。ハムテル宅周辺の地域をテリトリーとする猫社会の女ボスで裁判官兼区役所員。また、幼いチョビのしつけをしたのも彼女で、チョビが成犬になってからもスズメやカエルの取り方を教えようとする。チョビには「ミケちゃん」と呼ばれている。
- 水が苦手で泳げない。要領がよく、タカの寵愛を受けているため、西根家での立場は高い。渋々な態度を取りつつもいざ遊びになると見境がなくなる。
- ヒヨちゃん
- 声 - 大塚明夫
- 凶暴で喧嘩好きなオスのニワトリ。品種はごくありふれた卵用種の白色レグホン。漫画内の登場人物紹介には、「西根家最強の生物」とある。ニワトリとしては相当の老齢であるが、老いてなお、つつかれれば流血沙汰になり、小屋から出す時も扉を開くと飛びかかってくるほど凶暴である。自分より大きい生物には襲い掛かり(そのため、戦いを挑まれるチョビはいい迷惑であり、いつも逃げ回っている)、飼い主のハムテルにまで蹴りを入れるが、これが結果的に西根家を押し売りや泥棒などから守ることになっている。ある程度自分より小さい動物に対しては優しい(というより無関心)一面があり、唯一の友達に小柄で可愛い茶色いニワトリ(オス)がいる。
- 小学生時代のハムテルが鷹匠に憧れてヒヨちゃんを訓練したが、ニワトリの習性としてしょっちゅう鳴くことに辟易した祖母のタカがラジカセをヒヨちゃんのいる段ボール箱の上に置いて大音量で鳴らし続けたため、一時臆病な性格になってしまった。が、近所の犬とのケンカで勝って以来、行き過ぎた自信をつけ、ハムテルもしつけを放棄してしまったために凶暴になってしまった。
- 一時、大病(インフルエンザ)を患うが、復帰後さらに凶暴になる。彼に乱暴な治療をした漆原教授と互角の戦いをした作中唯一のキャラでもある。
- 二階堂の親戚から預けられた(押しつけられた)凶暴な2羽のメスとお見合いをしたことがあるが、双方の気性の激しさが災いして大失敗に終わった。
- 名前の由来は「買った時、ヒヨコだったからヒヨちゃん」で、命名したのは小学生時代のハムテル。二階堂からは蹴りが怖く敬遠されている。
- 西根 絹代(にしね きぬよ)
- 演 - 真矢みき
- ハムテルの母でタカの娘。もともとはピアニストだが本番に弱い質で、よく失敗し、後にオペラ歌手へ転身。ハムテルの少年時代には夫の祥平ともども同居していたが、音楽活動のためドイツに在住するようになる。帰国するのは正月や日本公演がある時。
- 何故か息子の公輝を本名で呼ばず「ハムテル」と呼んでいる。ハムテルが(作中のギャグとして)自分との血の繋がりを感じられないと疑うほど、実母のタカに似てお気楽な性格。欧米人から見ると外見がまだ少女のように見えるらしく、彼らからは親しみを込めて「ばけもの」と呼ばれている。賭け麻雀を愛する。
- 西根 祥平(にしね しょうへい)
- 演 - 小木茂光
- ハムテルの父で婿養子。ピアニストだが簡単な指揮もできる。絹代と共にドイツ在住。ハムテルの動じない性格は、この人から受け継がれたもので、容姿もよく似ている。しかし、ハムテルよりは笑顔が多く、やわらかい印象がある。
- ハムテルを本名で呼ぶ数少ない人物。賭け麻雀はあまり強くない。
H大学
学生
- 二階堂 昭夫(にかいどう あきお)
- 演 - 要潤
- 高校時代からのハムテルの親友。「ネズミ」という字に触れることさえ嫌がるほどの、大のネズミ嫌い。大した考えもないままハムテルにくっついて獣医学部に進んだことから、ネズミ絡みで苦労することとなる。ハムテルとの仲は腐れ縁で、ともに博士課程に進んだ。
- ネズミ以外の動物に対して特に難はないが、ヒヨちゃんとは相性が悪く、頻繁に蹴りを喰らっている。かつては可愛い動物・関心を引く動物をひっくるめて「チョビ」と呼ぶ奇癖があったため、結果的にチョビの名付け親にもなっている。他にも、モズの「ポチ」やモモンガの「モモちゃん」など、本作に登場する動物の名付け親になることもしばしば。
- 主体性がなく優柔不断な性格で、臆病者でもある。第1話では地下鉄駅への近道にある解剖学教室を恐れてハムテルと猛ダッシュしていたが、H大獣医学部へ入学し、学年が進むにつれて動物の遺体に慣れた(かつては恐れていた、解剖学の授業で動物の遺体をスケッチしながら、居眠りした事がある。)。所属講座もハムテルと同じ病院学講座に入った。勉強は得意な方ではなく、成績は常に赤点ギリギリ。自らの主体性の無さを自覚しており、自立すべく発奮したこともあるが、結局ハムテルと同じく博士課程に進学した。最終エピソードでは、ハムテルの足手まといになるまいと1人で病院に就職しようとしたが、結局は2人で開業することを決めた。
- 家族構成は父、母、妹(奈緒)、弟2人(拓哉と稔)、ネコ3匹(ニッキ・ヒガシ・カッちゃん)。自宅では幼い弟妹たちに勉強を邪魔されることから、よく西根家に避難してくる。
- ドラマでは、美人に弱いという設定が加わり、初対面の菱沼に見惚れたり見ず知らずの女性を口説くなど、年相応の青年らしい描写が多く存在する。しかし原作でも、美人の奥さんをもつ漆原教授を羨むシーンなどはある。
- 清原 貴志(きよはら たかし)
- 演 - 高杉瑞穂
- ハムテルや二階堂の同期で、阿波野や中川と同じ繁殖学講座に所属。試験期間中に過去問やレポートを販売し、犬の散歩のアルバイトでぼったくりをするなど、がめついところがある。
- 講座配属後は研究室に布団やテレビなどの家財を持ち込み、ほとんど下宿には帰らず研究室に寝泊りしていたらしく、卒業前に研究室の机を整理した際には大量の私物が不要品となった。大柄で体力もあり、ヒヨちゃんのライバル。原作では卒業後に一旦東京で就職したが、飼い犬・平九郎(後述)を一時ハムテルの元へ預け(置き去りにした)、平九郎を飼える下宿を見つけ、社員寮を出て迎えに来た(しかも、「防犯のため猛犬を飼いたい」と申し出た。)。その後、阿波野ら同級生と共に動物病院を開業したが、ドラマではアメリカに留学した。
- 阿波野 萌(あわの もえ)
- 演 - 平井理央
- ハムテルや二階堂の同期で、清原や中川と同じ繁殖学講座に所属。大の動物好きで、小学校の頃に愛犬をかばって事故に遭い、バイト先も動物関連(動物園のヒグマの世話。)にするなど、周囲から「死ぬほどの動物好き」と呼ばれている。小柄な体格のため実習では苦労している。チャコという名の猫を飼っているが、就職が決まって社員寮へ入る事になり、泣く泣く実家へ送ることに。
- 原作では卒業後に就職した後、清原ら同級生と共に動物病院を開業。
- 原作ではやや気の強い面をもつが、ドラマでは性格が変更されており、気弱で涙もろい人物になっている。
- 中川(なかがわ)
- ハムテルや二階堂の同期で、清原や阿波野と同じ繁殖学講座に所属。坊ちゃん刈りのような前髪をした男子学生。常に笑顔を絶やさない明るい性格をしており、周囲の雰囲気を全く察することなくはしゃぐこともある。
- 漆原教授からもらったガブリエル(後述)という名の猫を飼っている。
- 卒業後は九州F県のカンガルーワールドに勤務。実家は札幌市。
- 石田(いしだ)
- ハムテルや二階堂の同期の女性。所属講座は不明。
- ハムテルからもらったスナネズミを1匹飼っていて、ハムテルたちが『ひまわり乗馬倶楽部』(後述)でアルバイトしている間、ハムテル宅のスナネズミを預かってくれた。彼女と彼女が飼うウイちゃん(後述)との間にはコミュニケーションが成立している。
- 嶋田 小夜(しまだ さよ)
- 演 - 加賀美早紀
- 公衆衛生学講座所属。原作ではハムテルや二階堂の1年先輩。何事もきちんと片付いていないと気が済まない片付け魔。最初は獣医学部付属家畜病院に所属していたが、漆原教授のあまりのガサツさと無神経さに耐えきれずに公衆衛生学講座に転属した。
- 普段はおとなしく綺麗好きな印象だが、実際は几帳面な菅原教授以上に口やかましく、片付かないことを我慢しているため、いつ限界を超えて怒り出すか分からず、繊細な菅原教授は気の休まる暇が無い。
- ドラマ版ではハムテルたちと同期の設定で、公衆衛生学講座への所属を決めたのは新種の細菌を2度発見した菱沼に憧れてということになっている。
- 小林(こばやし)
- ハムテルたちの後輩の獣医学部生。実家が動物病院であることから、父親に強制されて獣医学部に入った。その反発から、もともとの志望であったミュージシャン(当時のヴィジュアル系)風の格好をしており、学内では有名人だったが、自分には音楽の才能がなかったと判断してその道には見切りをつけていた模様。一方で動物には親切で、そば屋の前に繋がれていたチョビにお手やおかわりをさせて遊んでいた。のちに「父親に職業を強制されたのが面白くないだけで、獣医師になることが嫌なわけじゃない」と気づく。しかし実習中に馬に髪をむしり取られてから坊主頭にし、一気に地味になった。この事件でやや動物不信に陥るが、のちに病院学講座に入り、ハムテルたちと慌しい毎日を送る。連載後半では、意外と好奇心旺盛な一面(合鴨の卵を預かった件)が明らかに。
- 家族構成は父(小林動物病院院長)。母親は父親の横暴が原因で離婚してどこかに行ってしまったらしい。
- 赤いスポーツカーを所有しているが、菱沼らによってほぼレンタカー代わりにされている。
- 小泉(こいずみ)
- ハムテルたちの後輩で、獣医学部病院学講座に所属。小林とは学年は違うが幼なじみ。
- 子どもの頃のトラウマで犬が苦手という獣医学部には大変珍しい人物だが、克己心が強く、定期的に犬に慣れようと行動を起こす。恐怖心のため、本人にはチョビがとても巨大に見えている。
- 星野(ほしの)
- ハムテルたちの1年先輩。プレッシャーに弱い。漆原教授や高屋敷助教授の帰宅後に急患の仔犬が持ち込まれた際、自信のなさからハムテルと二階堂に処置を押し付け、自転車で逃亡した。
- 単行本12巻では開業しているが、工事の遅れで開院が秋にずれ込み、繁忙期を逃したのが原因で経営不振に陥り、病院が潰れる悪夢にうなされている。しかし、いつの間にか結婚していたらしく、さり気なく夫婦自慢をして精神の安定を図っていた。
- 岩田(いわた)、帰山(かえりやま)
- 菱沼が所属する、公衆衛生学講座所属。
- 講座で卒業の挨拶をした際、岩田は菱沼に「会社でえらくなったら 迎えにきてあげるから」と告げ、いつえらくなるのかと聞かれた際、「定年 まぎわ」と答えたため、彼らよりも3歳年上の菱沼は激怒。
院生
- 菱沼 聖子(ひしぬま せいこ)
- 演 - 和久井映見
- 獣医学部公衆衛生学講座に所属している、ハムテル達の先輩。マイペースな性格で、動作や話す速度も通常の人と比べて遅い。これは彼女個人だけでなく、菱沼一族全員に共通する特徴である。そのことを反映して、彼女の台詞の吹き出しは細かい波線状の独特の線で描かれている。クラミジア・梅毒などの研究をしており、遺伝子組換えに使う大腸菌を培養している。研究者としての腕は悪くないようで、研究成果から商品化されたものもある。
- 博士課程からオーバードクターを経て、連載末期にようやく丸大製薬という製薬会社に就職したが(人事部部長は、漆原の同期)、会社が大学のすぐ近くにあることから、就職後も大学で研究を続けている。勤務態度は良いとは言えず、さぼって大学を訪れることもしばしば。
- 体温計に表示されないほどの低体温、超低血圧で痛覚が非常に鈍い(重さを感じる神経も鈍いためか結構な力持ちでもある)。さらに感染症などの病気に対する抵抗力が異常に強いが、一方痛覚も鈍いために症状を自覚しにくいという特異体質の持ち主。虫垂炎で入院した際、執刀した若い医師が、患部を切除した後自分の腸を無理矢理押し込むようにして腹部に戻されて以来(手術台のライトに写った自身の手術の様子を観察していた)、若い男性医師を嫌うようになった。物語の進行と共に益々人間離れしてゆき、怒ると体から静電気を発することも発覚した。また、季節の変わり目には親知らずが伸び、さらには超音波を聴き取ることもできるらしい。
- 動物好きだが、その予測不能な行動や緩慢な動作などから大抵の動物とは相性が悪く、飼い猫のフクちゃんからも、麻酔を打って無理やりシャンプーして以来、距離を置かれている。また、アパートの近所をうろつく野良猫(後に飼い猫と判明)のハナちゃんも手馴づけようしているが、恐怖刺激の道具としか思われていない。唯一仲良くなれたのは、外来種のニャオンのみ。一時期はスナネズミも飼っていた。
- 原作での初登場時はそれなりに女性らしく落ち着いた態度だったが、途中からはその変人ぶりが強調して描かれるようになる。
- 男運がなく、菅原教授から持ち込まれた縁談は別の相手に決まり、実家の母が近所の主婦仲間から持ち込まれた縁談は母に断られ、単行本第9巻では大学構内の雪道(菱沼の近道)を歩く彼女にほのかな想いを寄せる男子高校生から告白されるが、札幌五輪を知らない(テーマソングである『虹と雪のバラード』を歌えない(知らない))ことを理由に菱沼の方から断った。
- 常にピンクハウス・INGEBORG・アツキオオニシ系の派手な服を着ている。アパート暮らし。ペットでありながら可愛がって貰える別宅を持つフクちゃんはほとんど野良ネコと化している。実家は札幌からJRで45分の港町にあり、父、母、柴犬(源三)が住んでいる。親戚の一族は酪農を営んでおり、幼少の聖子がしでかした一件は親戚一同のトラウマとなっている。東京在住で妻子持ちの兄がいる。
- 綾小路(あやのこうじ)
- 演 - 雛形あきこ
- 伝染病学講座の博士課程で、菱沼と同期。実家が裕福で全身をブランドものでかためている(ただし手は試薬で荒れている)。
- 貧乏な公衆衛生学講座に所属し、人よりテンポの遅い菱沼を馬鹿にし、その菱沼が有用な遺伝子を2度も発見したことへの嫉妬からちょっかいを出す。後に、就職はせず、オーバードクターの身分となった。
- ドラマでは、きつい性格が更に強調されている。
- 張(ちょう)
- 演 - チューヤン
- 中国人で公衆衛生学講座の国費留学生。もともとは中国語と英語しか話せなかったが、同じ講座の菱沼が英語で話しかけられても英会話ができずに日本語で対応していたことから、結果的に日本語が話せるようになる。ただし尊敬語や丁寧語などの敬語の使い分けは不十分。いつもにこやかでマイペース。他にドイツ語とフランス語も堪能なエリート留学生である。
- 岡田先輩(おかだ)
- 演 - 蛍原徹
- 獣医学部の先輩。1人暮らし。酒が好きで、スナネズミとしょっちゅう晩酌していた。
- ドラマ版では非社交的な人物として描かれており、スナネズミが唯一の友という有様だった。なお、漆原教授のアフリカ旅行に同行して人生観が変わったという設定は、原作の工藤(獣医学部の先輩)が元になっている。
- 神矢(かみや)
- 演 - ふかわりょう
- 菱沼と同級生で、元公衆衛生学講座所属。乳酸菌飲料メーカーに入社していたが、仕事内容と上司の理不尽さに嫌気がさし公衆衛生の博士課程に戻ってきた。菱沼と同じ遺伝子分野の研究をしている。
- 就業時のトラウマが抜けきっておらず、いつも人魂が周りに飛んでいるような暗い雰囲気を醸し出している。
- 菱沼と同時期(連載当時)に、外国の獣医学専門誌に論文を提出したが、主査の怒りを買い、リジェクト(論文をつき返されること)されてしまった(論文のレベルが掲載出来るほどではなかったのか、手紙を添えなかったことが原因なのかは不明とのこと)。
- 工藤(くどう)
- 獣医学部の先輩。第10話登場時は、若干セミロングヘアーだったが病院講座所属後は、短く刈っている。学生寮では普段、半纏を着用している。
- 病院講座に入ってすぐに、漆原教授のアフリカ標本採集ツアーに参加。そのツアーの内容というのが「昼夜を問わずに毎日毎日ジャングルの中で、野生のネズミを獲るというそれはハードなもの」で、帰国後人生観が大きく変わってしまった。
教官
- 漆原 信(うるしはら まこと)
- 演 - 江守徹
- 獣医学部病院学講座の教授。H大付属家畜病院の病院長でもある。ハムテルが獣医師を目指すきっかけを作った人物でもある。既婚者で、娘2人と美人だが根に持つタイプの奥さんを持つ。ペーパードライバーである。しるこドリンクが好物。好きな芸能人は、往年の美人女優・原節子。実家は仕出し店を営んでいる(跡を継いでいるのは、妹夫婦)。
- かつて赴任したアフリカ(ブラックアフリカ)が大好きで、研究室は怪しげなアフリカン・アートが溢れている。アフリカ赴任中、ひょんなことから地元の人間にウィッチドクターと勘違いされ、畏れ敬われていた。趣味のアフリカン・アート収集の充実も、この時期に彼に「奉納」されたものがきっかけとなっている。
- お祭好きで、不条理かつ理不尽な行動で周囲を翻弄するトラブルメーカー。漆原が困った時は他の人がその10倍困ると言われ、獣医学部内からは「破壊の神様」と恐れられている。戦後のどさくさにまぎれてH大に入学したと自ら吹聴し、学生時代にも破天荒な行動のあまり退学になりかけている。豪快な性格である一方、退学から庇い続けてくれた恩師の「ユリちゃん」こと加藤百合子には、頭が上がらない。
- 常識はずれで人使いが荒いなど、天才(あるいは天災)型名物教授。カンニングには厳しいが、ハムテルたちが獣医師国家試験を受ける年に自宅で開いた新年会では、ハムテルたちに解答のゴロ合わせを教えた。学生時代から大の勉強嫌いで、教員になってからも論文をまとめるのを嫌がって学会発表前には部下の前で駄々をこねたり、学会で適当な発言をして波紋を呼んだりして周囲の人達を困らせる。しかし獣医師としては優れており、診察・治療の技術は高く[2]、特に、気合いと集中力が必要な局面での能力は抜群である。また洞察力も鋭く、問題を直感的に解決に導く点では誰からも一目置かれており、トラブルが発生した時も強引な手段で解決してしまうことも多い。
- 何かと毛刈りが好きで、診察時に「毛刈りだ、毛刈りだ」と学生たちにバリカンを要求する描写も多くみられる。
- かなりの負けず嫌いで勝つためには手段を選ばない。作中で何度も「この○○を賭けてもいい」と口癖のように発言しており、アフリカ在住時には現地のウィッチドクターと賭けをして多くのアフリカン・アートを入手した(ただし、勝率は6割で、借家の備品を含めて多くの家財道具を取られてしまっている)。なお、原作におけるモデルは北海道大学名誉教授橋本信夫である[3]。
- 菅原(すがわら)
- 演 - 草刈正雄(友情出演)
- 獣医学部公衆衛生学講座の教授。イギリス紳士風の風貌を持つ上品な教授(ただしドラマ版では、特に後半に暑苦しい一面を見せることもあった)。
- 大の馬好きで、うっかり彼の前で馬の悪口を言った学生が、単位がもらえず留年し、挙句に就職にも失敗したという噂もある。
- 極めて厳格な性格で几帳面、なにごとも論理的に進めるため、学生からの信頼も厚い。漆原とは正反対の性格だが、学生時代の同期で40年来の腐れ縁の親友であり、優等生タイプの彼にとって、型にはまらない漆原をどこかでうらやましがっていたらしい描写もある。公衆衛生が専門であり微生物の扱いには長けているが、獣医師としての臨床からは長らく遠ざかっているため、手術や注射のような治療技術は苦手。やや難解なユーモアのセンスを持ち合わせている。繊細でやや神経質な性格のため、漆原には学生時代から振り回されていたが、話が進むにつれて、菱沼や小夜にも振り回されることが多くなった。原作では特徴的な口髭を生やしているが、ドラマ版では髭はない。
- 既婚者で、ぽっちゃり目の気が強い妻がいる。シャーリーという名のポインター犬(後述)を飼っている。
- 大学へは車で通勤している。だが登場のたび(主に漆原と菱沼が原因で)必ずと言っていいほどボロボロになり、一度買い換える羽目になっている。
- 第87話では、ハムテル達の学年が受験する獣医師国家試験で試験委員を務める。
- ハムテルや二階堂のことを一度も名前で呼んだことがない。ドラマではハムテルをあだ名で呼ばず「西根君」としており、ハムテルの両親を除いて彼を唯一あだ名以外で呼ぶ人物である。
- 高屋敷 一郎(たかやしき いちろう)
- H大学病院学講座の助教授。既婚者で娘がいる。極めて常識的な人物。
- 真面目一徹な性格で、女性全般を苦手としている。不器用で口下手であり、愛娘の飼っていたスナネズミが死亡した際にも、なぐさめるつもりで「解剖して死因を調べる」と申し出たところ口をきいてもらえなくなり、機嫌をとるためハムテルにスナネズミをもらいに来たこともある。[4]
- ドラマ版には登場しないが、オリジナルキャラクターの矢倉助手(演:菊池均也)に役割の一部が移管されている。
- 亀松 彰男(かめまつ あきお)
- 演 - 西村淳二
- H大学獣医学部元教授。定年退職後に非常勤講師として勤務。組織学を教える。仙人のような長いひげが特徴。
- 村田教授(むらた)
- H大にある、研究所の1つ、「応用電気研究所」の教授。レーザーなどを研究している。
- 大久保(おおくぼ)
- H大獣医学部では、内科を教えている教授。カンニングには「寛大というか 無頓着」で、学生達からは「ホトケの大久保先生」と呼ばれている。
その他の人物
- ブッチャー
- 日本に住んでウン十年、流暢な日本語を操る白人の中年男性。趣味で犬ぞりレースをやっており、チョビを見込んでチームにスカウトする。そのノリでハムテルをマッシャーに指名する。ただしアウトドア全般が趣味というだけで、犬ぞりもどちらかというと素人のお遊びであり、案外普通の人。
- 芝(しば)
- 付属動物病院の常連飼い主で、シベリアンハスキーのハーレー(後述)を始め、色々変わった動物を飼っている。
- ユリちゃん / 加藤 百合子(かとう ゆりこ)
- 演 - 加藤治子
- 漆原の患畜である猫(名前はすみっこ)の飼い主。穏やかな風貌の老女。動物の病気について豊富な知識を持ち、全く含むところのない「無心」な発言で漆原の調子を狂わせる。
- 実は、漆原と菅原の大学時代の薬理学の助教授であった。旧姓は鬼丸(おにまる)。助教授時代の彼女は難しく厳しい授業で有名で、怒ると黒板を投げつけてくるほどだった(ただし菅原曰く、黒板まで投げられたのは漆原だけらしい)。
- しかし行動の滅茶苦茶さ故に退学になりかけた漆原をかばったのは彼女(と菅原)であり、その経緯から漆原は彼女に頭が上がらない。
- 磯貝(いそがい)
- M大学獣医学部教授。漆原の同期で、2人がまだ学生の頃、漆原がまちがって彼の弁当を食べてしまったことから大喧嘩になって以来の犬猿の仲。
- 学会では各々が担当する学生の発表時にささいな揚げ足の取り合いをし、あげく乱闘にまで発展することもある。作者の別作品『Heaven?』にも獣医役でカメオ出演している。
- 斎藤(さいとう)
- ハムテルの近所の家に住んでいる、タカの茶飲み友達。ミケの母猫の飼い主。
- 二階堂 里穂(にかいどう りほ)
- 二階堂の従妹で、九州在住の受験生。大学を2校受験したが、2つとも不合格になり受けられる大学が無く、「まったくの思いつき」(ハムテル談)でH大獣医学部を受験する。だが、羊を指差して「プードル」と言い、豚を放牧するものだと思い込み、チョビを熊と勘違いするなど、動物に関する知識は皆無。最終的に、H大学内を見学しようとして遭難しかかったことと、牛糞まみれの犬に体をこすりつけられたことなどにショックを受けて嫌気がさし、浪人することになった。
- 西町家畜診療所院長
- 演 - 清水章吾
- ハムテルの家の近所にある、動物病院院長。タカの愛犬・コロの爪を切りすぎた「ヤブ医者」(タカ談)の孫。かなり高齢。温情会計だが、タカが持参したチョビの便を持ち帰らせたため、「デリカシーがない」(タカ談)と言われている。
- 動物好きの曾孫が獣医師として一人前になるまで動物病院を存続させるため、漆原教授に中継ぎの獣医師の紹介を頼む。
- 原嶋 麻衣子(はらしま まいこ)
- 数多くのテレビドラマやコマーシャル等で活躍する、天才子役。わがままな性格で、自分をコマーシャルから降板させることが出来ないのを分かっているため、共演している他の子役やスタッフにも態度が悪い。
- 倉嶋動物病院院長
- 漆原の大学時代の後輩で、動物病院院長。一見、明るく爽やかで忍耐強くタフだが、実は低血圧で朝に弱かった。そのため、動物病院の常連たちは決して午前中に診察には来ようとしない。
- 今泉教授
- 単行本第9巻にて、回想での登場。40年前当時の論文を作成したとされる人物で、亀松先生が駆け出しの頃「定年まぎわだった」とのこと。
- 当時、二階堂と同じ猫に関する研究をしていて、101匹の猫の拭い液を採取・収集した。生きていたら(連載当時)100歳ほどになるらしい。
- 峰夫妻
- 西根家の近所に住む、老夫婦。旅行へ行く際、西根家にセキセイインコ3匹を預ける。預けるにあたって、タカから「何かあっても責任を追及しない」旨の一筆を書かされた。
- 栗山犬猫病院院長
- 二階堂家の近所で開業している、動物病院院長。2年前(連載当時)、転落・骨折した母白猫を治療。二階堂家の隣人に、飼っていた白猫を譲ることを勧めた。2年後に二階堂弟妹たちに一匹ずつあてがう形で、再び飼うことを提案する。
- エンゼル動物病院院長夫妻
- 二階堂が自力で捜した、修行先の動物病院院長夫妻。二階堂が訪れた時には、院長は過労で倒れる寸前で、受付をしている院長夫人は臨月を迎えていた。
- 菱沼 智(ひしぬま さとし)
- 聖子の従弟。札幌市から車で5時間の距離にある町で牧場を営んでいる。真面目な青年だが、父親(聖子の叔父)とは折り合いが悪い。
- パソコンで牧場の牛を管理しているが(牛のデータを入力して、交配を考えるため)、父親が人工授精師に「安いのでいい」といい加減に決めてしまうため、頭を痛めている。
- 智の父
- 聖子の叔父。「デリカシーに欠ける」(聖子談)性格だが、牛飼いとしては大ベテラン。
- 板長
- 漆原教授の実家である、仕出し店の板長。少年時代、板場で盗み食いをする漆原とは食材を巡って争い、そのため、漆原の成人後も犬猿の仲。
- M山動物園園長
- 第49話で登場。類人猿担当の沖田さん・長谷部さん(後述)がインフルエンザに感染し、病欠したため、その間ハムテル・二階堂と共に類人猿たちの世話をすることに。
- 沖田(おきた)、長谷部(はせべ)
- M山動物園の類人猿の飼育員。担当は、沖田がゴリラとオランウータン、長谷部がチンパンジー。
- 向田(むこうだ)
- M山動物園の獣医。
- 大田原(おおたわら)
- 第90話で登場。H大獣医学部の先輩で、A山動物園の獣医を務める。
- 産まれてすぐ、母アザラシを亡くしたゴマフアザラシのデブリン(後述)の世話をしているが、嫌われているため、変装して1日2回、餌やりをしている。
- 谷崎(たにざき)
- H大構内にある、「応用電気研究所」で村田教授(前述)の秘書をしている。
- 美人で親切。ハムテルと二階堂が付属図書館に漆原教授が借りていた本の返却へ行った際、「うちの教授が(秘書を)見たと申しておりましたが…」と、獣医学部に秘書がいるらしいという話を教えた。
その他の動物たち
- シーザー
- ブッチャーの飼い犬のオスのハスキー犬。犬ぞりレースにおいては、リーダーを務める。非常にやる気があり、リーダーとしての適正はあるのだが、無神経な性格でとにかくうるさい。「オレはやるぜ オレはやるぜ」というセリフとともに四六時中吠えているシーンが多く描かれている。
- 平九郎(へいくろう)
- 清原の飼い犬。性格は温厚で、怖い顔のチョビを相手にしても怖がらず、大学にいる間の遊び相手にもなっている。
- 清原が就職のために上京した際、世話をハムテルに押し付けて(一時的に)置き去りにされたが、東京での飼育環境を入手した清原が迎えに来たときには、豊かな大学の環境よりも清原を選んで一緒に上京した。
- リリー
- 生まれたてのチョビが漆原のもとに預けられた当時の、学生が飼っていた小型犬。チョビを含む4匹の子犬の乳母犬にするため、子育てが終わった彼女が大学に連れて来られた。最初は受け入れなかったために、漆原が力づくで授乳をさせ、リリーも渋々子犬を受け入れる様になったが、次第に母性が目覚め始め、子犬に手を出そうとする漆原を威嚇するようになった。最後は子犬が大きくなってきたことと、漆原が力づくでチョビに自分の顔を覚えさせようとしたために、育児に嫌気がさして実家に帰ることになった。
- プルプル
- T市家畜衛生試験場で飼育されているヒツジ。家畜衛生試験場で飼われているヒツジの中でも一際大きく、凶暴。前脚の蹄で突いて足跡を付ける「プルプルのチョキ」が必殺技。メスで、子持ち(子羊もプルプルに似て大きい)。
- ナツコ
- 付属動物病院の患畜。メスのセント・バーナードで、一見ヤクザ風の飼い主がいる。飼い主には溺愛されている。
- 単行本第9巻掲載の犬ぞりレース大会にて、漆原の犬ぞりチームに参加させられる。
- シャーリー
- 菅原教授の家で飼われている、雌のポインター犬。一人称は、「アタシ」。元々は菅原教授の友人が飼っていた猟犬だったが、飼い主が仕留めた獲物をねこばばして食べてしまったことが原因で、山に捨てられるところだったのを菅原が引き取った。
- 元々が猟犬だったためか気性が荒く、年1回の狂犬病予防接種を嫌がり牙をむく・シャンプーを嫌がるなど、菅原教授を困らせている。
- ハーレー
- 雄のシベリアンハスキー。仔犬のころからムクムクとした毛がチャームポイント。だがそれが災いし、毎年夏になると熱射病を患うため、見かねた飼い主の芝さんが美容室へ連れて行き、6時間がかりの散髪を敢行。その結果は、やせこけてまるでハイエナのような風貌(芝さん談)になったため、散歩に連れて行けば注目を集めるハメになり、夜中に散歩をすることに。しかし本人(本犬)は涼しく過ごせるようになり上機嫌であった。
- オオニシキ号
- ひまわり乗馬倶楽部で一番大きなサラブレッド。乗馬倶楽部でアルバイトを始めた頃のハムテルたちから、ばんえい競馬用の馬と勘違いされるほど大柄。
- 競走馬時代は荒天の中で豪快に勝ったレースが多かったことから、ファンも多い人気馬であった。意外と人懐っこい。
- リュウセイ号
- ひまわり乗馬倶楽部で飼われているオス馬。臆病で人見知りが激しく、ひまわり乗馬倶楽部でアルバイトするハムテルたちにもなかなかなついてくれない。セイラムライト号(後述)にモーションをかけられた時には、強烈な蹴りを入れてフッた。
- セイラムライト号
- ハムテルたちがひまわり乗馬倶楽部でアルバイトをして2年目に、新しく加わった馬。オーナーいわく「かわいいヤツだが異常に惚れっぽい。」。好みは、自分よりも小柄な馬。
- ウイちゃん
- 石田の飼いスナネズミ。1匹だけで飼育されているせいか、石田とのコミュニケーションがきちんと取られている。
- ピーちゃんとゴンベ姉妹
- ヒヨちゃんのお見合い相手として、二階堂から紹介された。お見合い初日から、ヒヨちゃんとの相性は最悪。
- 元々は二階堂の親戚宅で飼育されていたが、姉妹揃って「ひどく戦闘的な性格」(二階堂談)で、亭主(雄鶏)を蹴り殺しそうになったことが一度や二度ではなく、何度相手を取り替えてもその繰り返しで、親戚が困り果てて二階堂に押し付けた。最後には2羽がかりでヒヨちゃんを襲うが反撃にあい、西根家を後にした。数日後、たまたま近所を歩いていたハムテルと二階堂が高田さん宅(西根家の裏向い)にいるのを発見。以前から飼われていた高田家の鶏たちとケンカしていた。その後は、高田家で飼われている。
- ナルちゃん、ピーちゃん、けめこ兄妹
- 西根家の近所に住む、峰夫妻(先述)の飼いセキセイインコ。ナルちゃんとピーちゃんがオスで、けめこがメス。峰夫妻が旅行に行くため、その間西根家であずかることになった。
- ジュリ
- 獣医学部の学生の飼い犬(誰が飼っているかは不明)。元々は白い犬だが、汚れることを気にせず牛糞を体にこすりつけたことから、茶色い毛並みに。おまけに人間に体をこすり付ける性癖があるため、「猫に育てられた犬」という噂がある。
- カリン
- 西根家の近所に住む、親子(名前は不明)の飼い犬。エサは十分に与えられているのにも関わらず、首輪を外してはしょっちゅう抜け出して、余所でえさを貰う食いしん坊。後日、診察の結果寄生虫がいることが判明。投薬治療により完治したが、食べた分だけ太るようになって首輪抜けが出来なくなった。
- フクちゃん
- 菱沼の飼い猫。高級な長毛種(多分ペルシャ猫かチンチラ)のオス。高級な種類であるにもかかわらず、気さくな性格であちこちに別宅(エサをくれる家庭)がある。汚れることを全く気にしていないが、汚さを見かねた菱沼が、食事中の彼に背後からこっそり麻酔を打ち、眠った隙にシャンプーを行ったが、途中で目を覚まして反撃。それ以来、飼い主である菱沼とは距離を置いている。
- ニャオン
- 菱沼のアパートにちょくちょく顔を出すようになった、長毛種の黒猫。初対面で菱沼は野良だと思っていたが、後に飼い猫であることが判明。動物にあまり好かれない菱沼が唯一、なつかれた動物。
- ハナちゃん
- 白黒のブチ猫。鼻の横に黒い点があり、菱沼は「鼻くそハナちゃん」と呼ぶ。警戒心が強く、菱沼を肝試し対象としてしか見ていない。後に、菱沼が住むアパートの住人(女性)の飼い猫であることが判明。
- 源三(げんぞう)
- 菱沼の実家で飼っている、オスの柴犬。菱沼が実家で暮らしている頃は、家族の中で一番若くてトロい彼女をなめてかかっていたが、H大2年生の時、運転免許を取得して間もなく、運転が下手だった彼女が車庫入れに失敗して犬小屋に衝突、破壊して以来、彼女を恐れるようになった。
- セリカ
- H大獣医学部で飼育されている馬。年中鼻水を垂らしていて、学生が厩舎を清掃中、背中を向けると作業着で鼻水をふく。極めつけは毛繕いの「お礼」に、学生の髪をむしり食べる。
- モモンガ兄妹
- 幼獣だった頃、巣穴のあった木が森林伐採にあい、母親を亡くし漆原教授宅に持ち込まれる。チョビ同様、漆原に育てられて成長。家畜病院に連れて来られ、その可愛らしさに学生たちが夢中になるが、夜行性の動物であるため活発になると同時に、あちこちで排泄する悪癖があり、ペットとして飼うことを断念。その後、H大学構内の原生林に新たに巣箱を設け、放された。
- 第106話では、雪の中で眠っている所をチョビに発見された。そのため、西根家のスナネズミ同様生存本能に欠けるようで、保護したハムテルから「だめだよモモちゃん ねむくなった場所で適当に寝ちゃ」と告げられ、巣箱に戻された。
- プチ
- ハムテルが所属している、犬ぞりチームのメンバーの1匹。メスのシベリアン・ハスキー。飼い主は鮮魚店を営んでおり、エサは鯛のお頭などの上等な物を食べているため、ハムテルが時々肉をやると喜んで、宝物の魚の頭蓋骨を見せてくれる。人相(犬相)は悪いが、性格はボーっとしている。
- ヒガシ・ニッキ・カッちゃん兄弟
- 二階堂家で飼われている、白猫兄弟。実は2年前(連載当時)、二階堂が飼っていた白猫(雌)の子供。母白猫は二階堂の弟妹たちに恐れをなし、「自殺未遂」した(二階堂談)。幸い、一命は取り留めたが栗山院長(前述)に諭され、隣人に譲ることに。
- その後、母猫がこっそりと二階堂家へ仔猫たちを伴い、二階堂が与えたエサを食べるようになり、ついに弟妹たちと遭遇。「家族揃って、異常に動物好き」なため、2年前の悲劇につながった。
- アン
- K県にある、二階堂本家で飼われているヨークシャーテリア。「思っていたのと違う」(二階堂談)と、驚く坊っちゃん刈りの毛並み。生まれてから一度も、美容室に行ったことが無い。トイレのしつけが出来ておらず、トイレの外で排泄している。ある日、抜け毛に気付いた二階堂が地元の動物病院へ連れて行き、水虫を患っていることが判明。顔全体まで、病状が進んでいたことから毛刈りをすると、チワワそっくりの容貌に(ただし軟膏で治療したため、つるりぬるりとした体になった)。
- スコシ
- タカの知り合いである、イギリス人夫妻の飼い犬。お風呂が嫌い。夫妻が来日してすぐに、ひどく衰弱しているところを保護され、動物病院へ連れて行きその後、回復。だが、性格が「かわいくない」(イギリス人妻談)ことから、飼い主が見つからず結局自分達が飼うことに。
- クルタン
- 家畜病院の患畜。レストラン(廃業)の隣の家に住む、女性に飼われている。若干太り気味で、便秘を患っている。白衣を着て治療に当たる漆原を見て、レストランが営業されていた頃に、良く残り物をくれたチーフシェフと似ていたことから、大喜びで飛びつくものの、無理矢理薬をゲンコツ付きで飲ませたことから、激怒。診察室で大暴れし、獣医が嫌いになる。だがその後、治療で何回も家畜病院へ行くうちに体が楽になったことに気付き、病気になる度に自発的に、自宅の垣根をくぐり抜けてやってくるようになった。
- ポチ
- バードウォッチングに参加した、ハムテルが保護したモズのヒナ。いずれ野生に帰さなければいけないため、西根家の温室で放し飼いにすることに。ハムテルの顔を見ると、エサをくれる人と認識して、甘えた声をあげるように。2、3週間で飛べるようになり、エサとして与えた鶏のササミを部屋干ししていたハムテルのトレーナーに、早贄するようになる。チョビとも仲良くなるが、野生に戻れなくなることを危惧したハムテルによって放された(最終的には、突然やって来た漆原に驚いて飛び去った)。
- キューちゃん
- 公衆衛生学講座で保護している、迷い九官鳥。飼い主は、大企業の支店長一家。言葉遣いが悪く(第一声が「クソババア」だった。)、講座の女性陣(チョビも含めて)に人気が無い。
- 「クソババア」の発言は、支店長一家の幼い息子が、姉弟ゲンカの腹いせにキューちゃんに教え込んだもので、無事に帰されたものの、言葉遣いの悪さを案じた(菱沼いわく「論文製作から逃避している」)菅原教授が日本昔話を教えたため、一寸法師と桃太郎が混ざった話をしゃべるようになった。
- デブリン
- A山動物園で飼育されている、ゴマフアザラシの赤ちゃん。生後9日で母アザラシを亡くし、飼育員が母親がわりとなってエサを与えている。
- 中々エサを食べてくれず、ハムテルが「ミルク入りホッケ」を与えることを提案。実習終盤、ようやくハムテル達に慣れてきたが、可愛くなってきたところで実習が終了。1年後、成獣になったデブリンを訪問したが、ハムテル達を覚えていなかった。
- ガブリエル
- 中川の飼い猫。親猫に先立たれ、身寄りのなくなった彼を漆原教授から押し付けられた。漆原の言葉を真に受けた中川は、ガブリエルを大切に育てる。そのため、ミケの元で武者修行させるためあずけられた。ちなみに、名前の由来は「ヒトをガブリガブリと噛む」から。
- モモちゃん
- 繁殖学講座で飼育されている、牛。3学期が始まってすぐ産気付き、清原たちが泊り込んでお産の立ち会いにあたる。
- ケン
- ハムテルたちが大学に入学して、教養部で一般教養をしていた頃にタカが保護したポメラニアン。新聞の迷い犬の欄を改めて確認したところ、歯がなく、視力が弱っていて年齢が18歳(人間に換算したら、88歳だった)。「心臓病の持病あり」と掲載されているのを見て、驚愕。あわててチョビから引き離し、本当の飼い主に連絡を取り、帰した。
- ピーちゃん
- ハムテルが留守中に、西根家へ診察に連れて来られた文鳥。メス。タカの奮闘により無事出産する。
- チャコ
- 阿波野の飼い猫。H大卒業時まで飼っていたが、就職・入社後。社員寮に入ることになり、泣く泣く実家の両親の元へ送られた。
- さぶ
- 西根家の近所にある、『山東鮨』の飼い犬。ハムテル曰く「思索家で 求道家」。自分を高めている割には人懐っこく、往来の人が見たいときには芸を披露してくれる。
- シロさん
- 西根家の近所で飼われている、「プードルの血でも入っているのだろうか」と思われるようなウェーブのかかった柔らかい白い毛並みに、どこか悲しげな瞳を持つ犬。かなりの美少女(美少犬)。
- 一見「薄幸の美少女」を思わせるが、実は去年の秋(連載当時)に鎖を切って隣の家に侵入し、漬物用に干していた大根を盗み食いしていた。実はベジタリアンで、普段食べるエサは野菜ばかり。「お手」のポーズを勘違いしている。
- ジョン
- 西根家の近所で飼われている犬。ミケがしょっちゅう、自分の(飼い主の)家の門柱で肝試しをしているため、犬猿の仲。
- ケンさん、キョウさん、ポンタちゃん、ジュリエッタ兄妹
- 西根家の裏向かいに住む、高田家で飼われている鶏兄妹。オスのケンさんの名前の由来は、「危険のケン」。同じくオスのキョウさんは、「凶暴のキョウ」。
- 西根家のヒヨちゃんとは、永遠のライバル。後に迷いこんできた、二階堂親戚家出身のピーちゃん&ゴンベ姉妹(前述)とは彼女達がやって来た当初、ケンカしていたが後に一緒に暮らすようになる。
- すみっこ
- 加藤百合子の飼い猫で、家畜病院の患畜。いつも部屋の隅にいることから、「すみっこ」と名付けられたようだ。
- パフ
- 西根家の近所で飼われている、犬。室内で飼われているが、外(玄関)へ出る時はラジカセでつながれている。
- 仔犬のころから、ラジカセにつながれており、自分では動かせないと思っている。
原作に登場する場所・建築物
テンプレート:独自研究 モデルとなったと推定される場所を含む。()に作品中での表記を記す。
- 北海道大学(H大学)
- 作品の活動の中心となる大学。
- 桑園・日本中央競馬会札幌競馬場(札幌中央競馬場)
- 文庫版1巻で菅原教授のメモに登場。「桑園」はJR北海道(函館本線・札沼線)の駅名(札幌競馬場の最寄り駅)で、地名としては存在しないものの、その周辺地域を指す呼称として用いられている。
- 藻岩山・藻岩山ロープウェイ(○いわ山)
- チョビが遭難した山。
- 旭川市旭山動物園(A山動物園)
- 文庫版6巻で、ハムテル達の実習先として登場。
- 札幌市円山動物園(M山動物園)
- ハムテル達の実習先として登場。
- 北海道立滝川畜産試験場(T市家畜衛生試験場)
- ハムテル達の夏休み期間におこなわれる牧場実習先として登場。
- 福岡県北九州市響灘緑地グリーンパーク(カンガルーワールド)
- カンガルー広場がある。中川の卒業後の勤務先のモデルとなった施設。
- さっぽろ羊ヶ丘展望台(指さしているクラーク像)
- 大学受験のため渡道した、二階堂の従妹・里穂が待ち合わせ場所と勘違いして登場。実際の待ち合わせ場所はH大学構内のクラーク銅像だった。
- 小樽市(港と運河と水族館のまち)
- 菱沼の産まれ故郷で、札幌からJRで45分の距離。
- 北海道立真駒内公園 (国際犬ぞりレース札幌大会開催地)
- ハムテルが所属している、ブッチャーが監督を務める犬ぞりチームが毎年参加している犬ぞりレース大会の開催地。
- さっぽろ雪まつりの会場として知られている。
コミックス
単行本
- 佐々木倫子 『動物のお医者さん』 白泉社〈花とゆめCOMICS〉、全12巻
- 1989年4月19日刊行 ISBN 4-592-11082-X
- 1989年8月18日刊行 ISBN 4-592-11083-8
- 1990年4月19日刊行 ISBN 4-592-11084-6
- 1990年11月19日刊行 ISBN 4-592-11085-4
- 1991年3月19日刊行 ISBN 4-592-11086-2
- 1991年8月19日刊行 ISBN 4-592-11087-0
- 1992年1月17日刊行 ISBN 4-592-11088-9
- 1992年7月17日刊行 ISBN 4-592-11089-7
- 1993年1月19日刊行 ISBN 4-592-12039-6
- 1993年8月19日刊行 ISBN 4-592-12040-X
- 1994年1月19日刊行 ISBN 4-592-12041-8
- 1994年5月19日刊行 ISBN 4-592-12042-6
文庫本
- 佐々木倫子 『動物のお医者さん』 白泉社〈白泉社文庫〉、全8巻
- 1995年12月15日刊行 ISBN 4-592-88141-9
- 1995年12月15日刊行 ISBN 4-592-88142-7
- 1995年12月15日刊行 ISBN 4-592-88143-5
- 1996年3月15日刊行 ISBN 4-592-88144-3
- 1996年3月15日刊行 ISBN 4-592-88145-1
- 1996年3月15日刊行 ISBN 4-592-88146-X
- 1996年6月14日刊行 ISBN 4-592-88147-8
- 1996年6月14日刊行 ISBN 4-592-88148-6
愛蔵版
- 佐々木倫子 『動物のお医者さん 愛蔵版』 白泉社〈花とゆめCOMICSスペシャル〉、全6巻
- 2013年10月4日発売 ISBN 978-4-592-21708-4
- 2013年10月4日発売 ISBN 978-4-592-21709-1
- 2013年11月5日発売 ISBN 978-4-592-21710-7
- 2013年11月5日発売 ISBN 978-4-592-21711-4
- 2013年12月5日発売 ISBN 978-4-592-21712-1
- 2013年12月5日発売 ISBN 978-4-592-21713-8
テレビドラマ
テンプレート:基礎情報 テレビ番組 テレビ朝日系列の『木曜ドラマ』枠(毎週木曜日21:00 - 21:54、JST)で2003年4月17日から6月26日まで放送された日本のテレビドラマ。主演は吉沢悠。
概要
脚本には横田理恵・江頭美智留(共にごくせん)や古沢良太(ALWAYS 三丁目の夕日)、演出には映画監督の佐藤嗣麻子(エコエコアザラク)や山崎貴(ALWAYS 三丁目の夕日)が起用されている。また、ストーリー進行などに多少の変更があり、H大学は北海道大学ではなく埼玉県の城西大学で撮影された。放送終了後はDVD、ビデオ化された。なお、主要キャストの一人である平井理央が放送の2年後にフジテレビのアナウンサーとなったため、パブリシティ権の関係上再放送が困難と思われたが、BS朝日や、スカイパーフェクTV!・ケーブルテレビ等のテレ朝チャンネルでは再放送が行われている。劇中ナレーションはキートン山田が担当している。
キャスト
キャストは#登場人物・動物を参照。
スタッフ
- プロデュース - 高橋浩太郎
- 協力プロデュース - 霜田一寿(ザ・ワークス)
- 脚本 - 横田理恵、古沢良太、江頭美智留
- 監督 - 佐藤嗣麻子、深沢正樹、久野昌宏、山崎貴
- 音楽 - 寺嶋民哉
- 音楽協力 - 株式会社テレビ朝日ミュージック
- 制作協力 - ザ・ワークス
- 制作著作 - テレビ朝日
主題歌
放送日程
各話 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|---|
第1話 | 2003年4月17日 | 「私はチョビ」 【「運命」「チョビの病気」「ミケの危機」】 |
横田理恵 | 佐藤嗣麻子 | 13.7% |
第2話 | 2003年4月24日 | 「女といふもの…」 【「タカの執念」「菅原教授の悩み」「菱沼の恋人」】 |
深沢正樹 | 10.8% | |
第3話 | 2003年5月テンプレート:01日 | 「チョビ牧場へ行く」「ネズミの見分け方」 【「いいネズミ、の見分け方」「漆原の罪と罰」】 |
古沢良太 | 久野昌宏 | テンプレート:09.9% |
第4話 | 2003年5月テンプレート:08日 | 「チョビ飼い主を探す」「怪しいアルバイト」 【「怪しいアルバイト」「タカの孫自慢」「飼い主は誰?」】 |
横田理恵 | 10.1% | |
第5話 | 2003年5月15日 | 「しるこ+スシ=爆弾」「チョビ達を狙う犯人」 【「雨の日の惨劇」「二階堂の試練」「夜の訪問者」】 |
古沢良太 | 佐藤嗣麻子 | テンプレート:08.6% |
第6話 | 2003年5月22日 | 「チョビとミケ、麻雀と試験に乱入!ハムテル絶体絶命…」 【「家族の大勝負」「ハムテルの試験対策」「漆原の弱点」】 |
横田理恵 | 久野昌宏 | テンプレート:07.6% |
第7話 | 2003年5月29日 | 「ミケの家出」「英語出来なくてなぜ悪い」 【「ミケの家出」「英語のかべ」「清原の愛情」】 |
古沢良太 | 山崎貴 | テンプレート:09.1% |
第8話 | 2003年6月テンプレート:05日 | 「ヒヨちゃん、病に倒れる」「菱沼を迎えにきた男」 【「ヒヨちゃん、病に伏す」「菱沼の就職」「ネズミ捕獲作戦」】 |
佐藤嗣麻子 | 11.3% | |
第9話 | 2003年6月12日 | 「西根家の蔵で、殺人事件」「菱沼の宿敵はゴージャス女」 【「菱沼のライバル」「クリスマスの思い出」「謎の細菌メモ」】 |
横田理恵 | 久野昌宏 | テンプレート:09.2% |
第10話 | 2003年6月19日 | 「さよなら、平九郎」「漆原の秘密・口紅の美女!」 【「間違いだらけの講座選び」「漆原の秘密!?」「さよなら、平九郎」】 |
江頭美智留 | 山崎貴 | テンプレート:08.8% |
最終話 | 2003年6月26日 | 「チョビ、山で行方不明!生きていて…」 【「チョビ、帰らず」「宿命の対決」】 |
横田理恵 (Aパート) 古沢良太 (Bパート) |
佐藤嗣麻子 (Aパート) 久野昌宏 (Bパート) |
テンプレート:09.7% |
平均視聴率 9.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
TVドラマ版における原作との相違点
- 前述にもあるがタカはハムテルを「キミテルさん」と呼んでいる(原作では呼び捨て)。
- 原作掲載時期にはそれほど流通していなかった携帯電話が所々で登場(3話後半、最終話前半など)する。
- 前述どおり嶋田小夜が、ハムテル達の同級生(原作では1年先輩)になっている。
- 舞台が北海道であるか定かではない。北国ネタは扉の氷結で閉じ込められる一編だけ映像化されている。
- 4話後半は試験場が舞台だが同じ場所がメインとなる原作で登場した羊のプルプルの出る話が映像化されていない。
- 同じく4話後半で劇中崖から滑ったのは原作では二階堂のみだがドラマではハムテルも一緒に滑っている。そのため民家に助けを求めるメンバーからハムテルがカットされている上、原作とは違い放置された状態になっている。また同作で漆原がお菓子を大量に持ち込んでいたのがばれるシーンも買い物チーム出発後から前に変更されている。
- 1話Aパートで漆原がハムテルに賭けの題材として出したのが、原作ではカシオ計算機の電卓「カシオミニ」だったが、ドラマでは電子辞書に変更されている。
- 6話Aパートの、家族内での賭け麻雀の敗者への罰ゲームの内容が、屋根の雪下ろしから、テレビ撮影のために家の大掃除をするに変更されている。このときの帰国理由も正月から、演奏会のために変更されている。
- 10話Aパートの、原作にもあった「大根の大食いで勝った人が講座に来たらどうするんです」の台詞を受ける形で回想と思われる、岡田先輩が大根の大食いで勝利するシーンが挿入される。
- 最終回前半の話において、原作にはなかったハムテルが焦り故からか、タカに対して逆ギレし、その直後無理がたたって過労で倒れるという描写が追加(原作ではすべての話を通じてハムテルが怒る描写はない)。
- 最終回前半の話において、原作では最終的にチョビ捜索の増員に立候補したのはハムテル達の友人+菱沼だったが、ドラマではチョビ捜索のため講義をサボっていることが漆原と菅原にばれた(原作では一応は大学にいっている描写がある)後、漆原の招集により集められた獣医学部の生徒多数+菅原が捜索に加わった。また、漆原が招集したためか彼が捜索の陣頭指揮を担当している。
- 最終回後半の運動会は原作では優勝チームにビールが進呈されるだけだったが、ドラマでは最下位チームが運動会の後のパーティの後片付けを全部やるという罰ゲームがあるという設定が追加されている。そのためか、原作では教師チームのみだった特訓シーンがほかの学部たちも必死になって特訓しているシーンが追加されている。
- 最終回後半の運動会は原作では特に実行委員は登場していないが、ドラマでは亀松先生が実行委員となっている。
- 最終回後半の『動物借り物競争』において、原作では最下位だった漆原の順位が1位になっている。原作ではチョビがハムテルの言うことをしっかり聞いていたからだが、ドラマでは漆原が試供品のドッグフードでチョビを釣ったため。これはドラマ内でカットされた『子犬おいでおいで競争』内で漆原がやったこと(漫画内で使ったのはお弁当のおかずのメンチカツ)の部分を流用したためと思われる。
- 最終回後半の運動会の最終種目が原作の『スウェーデンリレー』から原作でその直前に行われた『直検競争』に変更。さらに漆原がくじで選んだ物と実際に引いた物も原作と異なっている(原作では漆原は1回目がカップめん「赤いきつね」と間違え「緑のたぬき」、2回目がガンダムと間違え鉄腕アトムの人形だったがドラマでは1回目が探す物がシャンプーなのに対しリンスを引き2回目はリンスを引くくじをえらぶもボディソープを選んでしまう)。また、ハムテルも2回目のくじで選んだ物と引いた物が異なる(原作で2回目に引いた物が狐のぬいぐるみだったのに対し選んだ物は鴨のぬいぐるみ)。
- ハムテルの友人の中で名前の設定が明確でないため、レギュラーからもれたと思われる「眼鏡の人物」が、最終回後半の学部内運動会に登場し、ハムテルのサポートをした。
- 最終回の1つ前の話(10話Cパート)で清原がアメリカ留学したため、チョビの捜索や運動会内での彼の描写(酒飲み競争で酒を飲みすぎる、優勝商品のビールを羨ましがる等)がすべてカットになった。
脚注
- ↑ 札幌H大学獣医学部研究会 『コミックに見る獣医学部の研究』(データハウス、1994年) ISBN 4-88718-270-8
- ↑ ただし、ヘタだからという理由で自分ではあまり手術は執刀しない。
- ↑ アフリカの仮面いっぱい 札幌芸術の森美術館で展覧会
- ↑ 獣医学部に厚生省から、助成金が下りる事になった話では、マンションを衝動買いしてしまった。
関連項目
- 向井荒太の動物日記 〜愛犬ロシナンテの災難〜
- 堂本剛主演の日本テレビのテレビドラマ。元々本作をドラマ化したものとして製作されていたが、諸事情により設定改変及び、作品の方向性の変更で別作品となった(探偵ファイル/芸能・情報館より)。
- その名残として大学の獣医学部を舞台にしている点は共通しており、また主人公・向井荒太が本作の菱沼聖子と同じ体質を持っている。また荒太が犬に引きずられるシーンなど類似シーンも多い。
外部リンク
- 動物のお医者さん - テレビ朝日(アーカイブ)