将棋大賞

将棋大賞（しょうぎたいしょう）は、毎年度功績を残した将棋棋士などに与えられる賞である。第1回の表彰は1974年に行われた。

記録に関する賞以外は選考委員によって決定され、その模様は『将棋世界』誌に掲載される。

将棋大賞に関して、よく「受賞年」という言葉が使われるが、受賞年と（成績の）選考対象年度とでは、年の数字が1つずれる。たとえば、第30回の受賞年は2003年であるが、対象となるのは2002年度（2002年4月 - 2003年3月）の記録・活躍である。

将棋大賞の部門

1.個人賞（選考による）

最優秀棋士賞、優秀棋士賞（第33回新設）、敢闘賞（第33回新設）、新人賞

※「敢闘賞」は、第32回までの「敢闘賞」を廃止した上で第33回に新設されたもの。

最優秀女流棋士賞（第27回より）、女流棋士賞

第26回までは、女流部門の将棋大賞は「女流棋士賞」のみであったが、第27回からは、女流の最高賞は「最優秀女流棋士賞」となり、印象に残った女流棋士へ「女流棋士賞」を贈ることとなった。

2.記録部門（成績の数字だけで決まる）

勝率第一位賞、最多勝利賞、最多対局賞、連勝賞　　　※年度をまたがる連勝は、連勝が止まった年度での対象となる。

女流最多対局賞（第37回新設）

3.優れた対局内容に対する賞（選考による）

名局賞（後述）、名局賞特別賞（後述）

4.その他の賞（選考による）

特別賞、升田幸三賞（後述）、升田幸三賞特別賞（後述）、東京将棋記者会賞

※現役・引退・物故・アマチュア・団体を問わず贈られる。成績や功績が対象年度内でなくても贈られる場合がある。、

廃止された部門

殊勲賞、技能賞、（旧）敢闘賞 - 3つとも選考による賞で、第32回を最後に廃止

将棋大賞歴代受賞者

最優秀棋士賞のかっこ内数字は、通算受賞回数。

色付きは、将棋大賞での歴代1位の記録。

※: 勝率の歴代1位記録は第39回の中村太地の記録ではなく、将棋大賞制定以前の1967年度に中原誠が記録した0.8545である^[1]^[2]。

回	受賞年	対象年度	最優秀棋士賞	特別賞	優秀棋士賞	敢闘賞（新）	名局賞	名局賞特別賞	勝率一位賞	最多勝利賞	最多対局賞	連勝賞	新人賞	最優秀女流棋士賞	女流棋士賞	女流最多対局賞	東京記者会賞	升田賞	升田賞特別賞
41	2014	2013	森内(2)	なし	羽生	郷田	羽生中村太	三浦久保	村山慈 0.767	羽生 42勝	羽生 62局	永瀬 12連勝	大石	里見(5)	甲斐	香川 34局	滝	松尾	なし
40	2013	2012	渡辺明	羽生	羽生	中村太	羽生渡辺明	里見上田	永瀬 0.786	羽生 51勝	羽生 68局	中村太 15連勝	永瀬	里見(4)	上田	中井 38局	石田和	藤井	なし
39	2012	2011	羽生(19)	なし	渡辺明	郷田	渡辺明丸山	なし	中村太 0.8511 （※）	羽生豊島 44勝	羽生 63局	永瀬 18連勝	菅井	里見(3)	清水	清水 55局	勝浦	佐藤康	山崎
38	2011	2010	羽生(18)	なし	久保渡辺明	広瀬	広瀬深浦	森内藤井	佐藤天 0.795	羽生 43勝	渡辺明 58局	佐藤天 17連勝	豊島	里見(2)	甲斐	中井清水 30局	佐伯	星野良生（三段）	なし
37	2010	2009	羽生(17)	なし	久保	木村一	久保佐藤康	児玉金井	豊島 0.763	豊島 45勝	久保 61局	阿久津 13連勝	戸辺	里見	清水	上田岩根 36局^[3]	谷川女流	飯島	なし
36	2009	2008	羽生(16)	中原	渡辺明	久保	渡辺明羽生	なし	宮田敦 0.757	久保 49勝	久保 73局	金井 11連勝	佐藤天	清水(13)	里見	－	大内	久保	なし
35	2008	2007	羽生(15)	なし	佐藤康	深浦	深浦羽生	－	村山慈 0.783	羽生 44勝	羽生 62局	佐々慎佐藤和 13連勝	村山慈	清水(12)	矢内	－	真部	今泉健司（三段）	真部
34	2007	2006	佐藤康	なし	羽生	渡辺明	谷川羽生	－	阿久津 0.776	佐藤康 57勝	佐藤康 86局	糸谷 14連勝	糸谷	矢内(2)	里見	－	コンピュータ将棋協会	佐藤康	なし
33	2006	2005	羽生(14)	なし	森内渡辺明	佐藤康	－	－	佐藤紳 0.787	渡辺明 41勝	羽生 62局	羽生 18連勝	佐藤紳	矢内	千葉	－	瀬川	淡路	森下
回	受賞年	対象年度	最優秀棋士賞	特別賞	優秀棋士賞	敢闘賞（新）	名局賞	名局賞特別賞	勝率一位賞	最多勝利賞	最多対局賞	連勝賞	新人賞	最優秀女流棋士賞	女流棋士賞	女流最多対局賞	東京記者会賞	升田賞	升田賞特別賞
回	受賞年	対象年度	最優秀棋士賞	特別賞	殊勲賞	技能賞	敢闘賞（旧）	－	勝率一位賞	最多勝利賞	最多対局賞	連勝賞	新人賞	最優秀女流棋士賞	女流棋士賞	女流最多対局賞	東京記者会賞	升田賞	升田賞特別賞
32	2005	2004	羽生(13)	なし	渡辺明	佐藤康	山崎	－	近藤 0.822	羽生 60勝	羽生 78局	近藤 14連勝	阿久津	清水(11)	中井	－	河口	鈴木大	なし
31	2004	2003	森内	なし	久保	深浦	渡辺明	－	深浦 0.761	森内 46勝	森内 64局	山崎 22連勝	田村	清水(10)	中井	－	二上	谷川	立石勝己（アマ）
30	2003	2002	羽生(12)	谷川	丸山	森内	佐藤康	－	山崎 0.745	羽生 50勝	羽生 74局	山崎 16連勝	渡辺明	中井(6)	石橋	－	西村	児玉	なし
29	2002	2001	羽生(11)	なし	郷田	佐藤康	森内	－	木村一 0.8356	木村一 61勝	木村一 73局	佐藤康 17連勝	松尾	中井(5)	清水	－	加藤一	近藤	なし
28	2001	2000	羽生(10)	なし	丸山	藤井	久保	－	羽生 0.764	羽生 68勝	羽生 89局	羽生 14連勝	山崎	清水(9)	斎田	－	有吉	三浦	なし
27	2000	1999	羽生(9)	なし	藤井	丸山	鈴木大	－	木村一 0.797	丸山 50勝	谷川丸山 68局	丸山 18連勝	堀口一	石橋	中井	－	関根茂関根女流	米長	なし
26	1999	1998	羽生(8)	村山聖	佐藤康	藤井	郷田	－	行方 0.778	藤井 43勝	藤井羽生谷川 59局	久保 14連勝	木村一	－	清水(8)	－	加藤博	中座	なし
25	1998	1997	谷川(5)	なし	屋敷	佐藤康	郷田	－	郷田 0.762	郷田 48勝	郷田 63局	屋敷 15連勝	真田	－	清水(7)	－	内藤	青野	なし
24	1997	1996	羽生(7)	清水女流	三浦	森内	屋敷	－	鈴木大 0.757	阿部隆 47勝	谷川阿部隆 63局	鈴木大 14連勝	鈴木大	－	清水(6)	－	木村徳	藤井	なし
23	1996	1995	羽生(6)	羽生	郷田	佐藤康	森雞	－	羽生 0.8364	羽生丸山深浦 46勝	深浦 66局	丸山 17連勝	行方	－	清水(5)	－	丸田	中原	なし
22	1995	1994	羽生(5)	谷川	郷田	森下	深浦	－	久保 0.810	羽生郷田 52勝	郷田 71局	丸山 24連勝	丸山	－	清水(4)	－	長谷部	内藤	なし
21	1994	1993	羽生(4)	米長	佐藤康	森内	深浦	－	井上慶 0.756	佐藤康 50勝	佐藤康 71局	佐藤康 15連勝	深浦	－	清水(3)	－	蛸島女流	－	－
20	1993	1992	羽生(3)	なし	郷田	佐藤康	村山聖	－	羽生 0.782	羽生 61勝	羽生 78局	羽生 22連勝	郷田	－	中井(4)	－	大山	－	－
19	1992	1991	谷川(4)	大山	森内	森下	羽生	－	森内 0.797	森内 63勝	森内 79局	中田宏 18連勝	中田宏	－	清水(2)	－	加藤治	－	－
18	1991	1990	谷川(3)	なし	森下	小林健	屋敷	－	森下 0.757	森下 56勝	森下 74局	中田宏 16連勝	佐藤康	－	林葉(6)	－	五十嵐	－	－
17	1990	1989	羽生(2)	二上	米長	南	森下	－	羽生 0.757	羽生 53勝	羽生 71局	羽生 15連勝	屋敷	－	林葉(5)	－	佐瀬	－	－
16	1989	1988	羽生	なし	島	森雞田中寅	南	－	羽生 0.800	羽生 64勝	羽生 80局	羽生 18連勝	森内	－	中井(3)	－	廣津	－	－
15	1988	1987	谷川(2)	なし	南	塚田泰	羽生	－	羽生 0.820	羽生 50勝	高橋 68局	神谷 28連勝	森下	－	清水	－	高柳	－	－
14	1987	1986	高橋	大内	福崎	塚田泰	中村修	－	羽生中田宏 0.741	谷川 47勝	谷川 76局	塚田泰 22連勝	羽生	－	中井(2) 林葉(4)	－	山本武	－	－
13	1986	1985	谷川	大山	中村修	高橋	塚田泰	－	富岡 0.740	谷川 56勝	谷川 86局	南 15連勝	富岡	－	中井	－	渡辺東花村	－	－
12	1985	1984	米長(3)	加藤治	桐山	有吉	中村修	－	有吉 0.746	加藤一有吉島 44勝	加藤一 77局	有吉 20連勝	島	－	林葉(3)	－	金子	－	－
11	1984	1983	米長(2)	谷川	森安秀	桐山	田中寅	－	田中寅 0.688	桐山 45勝	森安秀 74局	小野修 10連勝	高橋	－	林葉(2)	－	荒巻	－	－
10	1983	1982	中原(5)	なし	谷川	内藤	桐山	－	南 0.769	中原 52勝	中原 82局	南 15連勝	南	－	林葉	－	角田	－	－
9	1982	1981	加藤一	なし	森安秀	谷川	田中寅	－	田中寅 0.763	森安秀 46勝	森安秀 71局	加藤一 12連勝	中村修	－	蛸島(2)	－	原田	－	－
8	1981	1980	二上	なし	加藤一	勝浦	桐山	－	田中寅 0.723	米長 55勝	米長 88局	有吉 13連勝	小林健	－	山下蛸島	－	松下	－	－
7	1980	1979	大山(2)	なし	木村徳	谷川	淡路	－	福崎 0.786	大山 53勝	大山 74局	伊藤果 12連勝	福崎	－	－	－	－	－	－
6	1979	1978	米長	なし	加藤一	田中寅	石田和	－	田中寅 0.714	米長 47勝	米長 69局	青野 15連勝	谷川	－	－	－	－	－	－
5	1978	1977	中原(4)	なし	加藤一	森安秀	花村	－	森安秀 0.792	淡路 43勝	米長淡路 65局	大内 14連勝	淡路	－	－	－	－	－	－
4	1977	1976	中原(3)	なし	森雞	加藤一	真部	－	森雞 0.745	加藤一 42勝	米長 62局	大山加藤一森雞坪内田中寅 10連勝	田中寅	－	－	－	－	－	－
3	1976	1975	中原(2)	大山	桐山	松田茂	大内	－	青野 0.745	大山 48勝	大山 73局	石田和 13連勝	青野	－	－	－	－	－	－
2	1975	1974	中原	大山	大内	米長	熊谷	－	桐山 0.756	大山 48勝	大山米長 75局	大内 14連勝	真部	－	－	－	－	－	－
1	1974	1973	大山	木村雄	板谷進	内藤	原田	－	中原 0.721	大山 39勝	米長 67局	中原 12連勝	森安秀	－	－	－	－	－	－
回	受賞年	対象年度	最優秀棋士賞	特別賞	殊勲賞	技能賞	敢闘賞（旧）	－	勝率一位賞	最多勝利賞	最多対局賞	連勝賞	新人賞	最優秀女流棋士賞	女流棋士賞	女流最多対局賞	東京記者会賞	升田賞	升田賞特別賞

升田幸三賞

「升田幸三賞」および「升田幸三賞特別賞」は、新手、妙手を指した者や、定跡の進歩に貢献した者に与えられる。第22回創設。「新手一生」を座右の銘とした升田幸三の名にちなんで制定された。

受賞者はプロとは限らず、第31回ではアマチュアの立石勝巳が升田賞特別賞を受賞し、また、第35回、第38回では奨励会三段が升田賞を受賞している。

升田幸三賞歴代受賞者・対象

※印を付した戦法は、受賞年よりかなり以前から知られていたものである。

第22回　内藤國雄「横歩取り空中戦法」※
第23回　中原誠「中原流横歩取り・中原囲い」※
第24回　藤井猛　「藤井システム」
第25回　青野照市「鷺宮定跡」※
第26回　中座真　「横歩取り△8五飛」戦法
第27回　米長邦雄「米長玉」※
第28回　三浦弘行「ミレニアム囲い」
第29回　近藤正和「ゴキゲン中飛車」
第30回　児玉孝一「カニカニ銀」※
第31回　谷川浩司「A級順位戦、対島朗戦（2003年12月19日）での54手目△7七銀成」
- 升田幸三賞特別賞立石勝巳「立石流四間飛車」※
第32回　鈴木大介「新・石田流」（7手目▲7四歩）
第33回　淡路仁茂「後手番一手損角換わり」
- 升田幸三賞特別賞森下卓「森下システム」※
第34回　佐藤康光　ダイレクト向かい飛車等の数々の意欲的な序盤戦術や新手を追い求める姿勢
第35回　今泉健司「2手目△3二飛」
- 升田幸三賞特別賞真部一男対豊島将之戦（2007年10月30日）の「幻の△4二角」
第36回　久保利明「第34期棋王戦第2局、対佐藤康光戦(2009年2月28日)の11手目▲7五飛」
第37回　飯島栄治　「飯島流引き角戦法」
第38回　星野良生　対ゴキゲン中飛車「超速▲3七銀」戦法
第39回　佐藤康光　「第61期王将戦第1局、対久保利明戦（2012年1月8、9日）の25手目▲5七玉」
- 升田幸三賞特別賞山崎隆之「横歩取り新山崎流」
第40回　藤井猛「角交換四間飛車」
第41回　松尾歩「横歩取り△5二玉型」

名局賞

対象の1年間で最も優れていると認められた対局に贈られる賞で、勝者と敗者の両方が受賞する。第36回には、名局賞の特別賞も創設された。

最初の2回（第34、第35回）では、前年の1月 - 12月の対局が対象であったが、第3回からは4月 - 3月の年度区切りとなった。

名局賞の受賞者・受賞局

※太字は勝者

	名局賞			名局賞特別賞
回	先手	後手	受賞局	先手	後手	受賞局
第34回	羽生善治	谷川浩司	第64期A級順位戦プレーオフ（2006年3月16日）	－	－	－
第35回	深浦康市	羽生善治	第48期王位戦七番勝負第7局（2007年9月25 - 26日）	－	－	－
第36回	羽生善治	渡辺明	第21期竜王戦七番勝負第7局（2008年12月17 - 18日）	該当無し
第37回	佐藤康光	久保利明	第35期棋王戦五番勝負第5局（2010年3月30日）	児玉孝一	金井恒太	第68期C級2組順位戦9回戦（2010年2月2日）
第37回	佐藤康光	久保利明	第35期棋王戦五番勝負第5局（2010年3月30日）	（千日手指し直し）^[4]		第68期C級2組順位戦9回戦（2010年2月2日）
第38回	広瀬章人	深浦康市	第51期王位戦七番勝負第6局（2010年9月1日 - 2日）	藤井猛	森内俊之	第69期A級順位戦7回戦（2011年1月13日）
第38回	（千日手指し直し）^[5]		第51期王位戦七番勝負第6局（2010年9月1日 - 2日）	（千日手指し直し）^[6]		第69期A級順位戦7回戦（2011年1月13日）
第39回	丸山忠久	渡辺明	第24期竜王戦七番勝負第4局（2011年11月24 - 25日）	該当無し
第40回	渡辺明	羽生善治	第60期王座戦五番勝負第4局^[7] （2012年10月3日）	里見香奈	上田初美	第39期女流名人位戦五番勝負第5局（2013年2月27日）
第41回	中村太地	羽生善治	第61期王座戦五番勝負第4局（2013年10月8日）	三浦弘行	久保利明	第72期A級順位戦9回戦（2014年3月7日）
第41回	（千日手指し直し）^[8]		第61期王座戦五番勝負第4局（2013年10月8日）	三浦弘行	久保利明	第72期A級順位戦9回戦（2014年3月7日）

記録・エピソード

最優秀棋士賞

受賞回数
- 1位（19回）羽生善治
- 2位（5回）中原誠、谷川浩司
- 4位（3回）米長邦雄
- 5位（2回）大山康晴、森内俊之
- 7位（1回）二上達也、加藤一二三、高橋道雄、佐藤康光、渡辺明

タイトル戦における成績が顕著な棋士に贈られることが多いが、第16回（1988年度が対象）には、羽生善治が無冠の五段であるにもかかわらず受賞している。同年度羽生は、史上初の記録4部門独占、NHK杯戦で歴代名人4名を破っての優勝などの活躍をした。

大山康晴の受賞回数が少ないが、将棋大賞の創設（1973年度）は、大山が14年度連続（1958 - 1971年度）でタイトルの過半数を占めた時代が終わった2年後である。

記録部門の独占・寡占

記録4部門（勝率一位、最多勝利、最多対局、連勝）の4賞を独占したことがあるのは羽生善治のみであり、しかも、4回達成している。

4部門のうち3部門以上の同時受賞は、以下の通りである。

第29回（2001年度）　木村一基（勝率・勝利・対局）
第28回（2000年度）　羽生善治（独占、4回目）
第27回（1999年度）　丸山忠久（勝利・対局・連勝）
第25回（1997年度）　郷田真隆（勝率・勝利・対局）
第21回（1993年度）　佐藤康光（勝利・対局・連勝）
第20回（1992年度）　羽生善治（独占、3回目）
第19回（1991年度）　森内俊之（勝率・勝利・対局）
第18回（1990年度）　森下卓（勝率・勝利・対局）
第17回（1989年度）　羽生善治（独占、2回目）
第16回（1988年度）　羽生善治（独占、将棋大賞史上初）
第12回（1984年度）　有吉道夫（勝率・勝利・連勝）

なお、4賞全てで1回以上の受賞を達成したのは、羽生のほかに中原誠（1974年に勝率・連勝、1983年に勝利・対局）と久保利明（1995年に勝率、1999年に連勝、2009年に勝利・対局）のみである。

エピソード

複数人同時受賞

最も多くの棋士が一つの部門で同時受賞したのは第4回の連勝賞で、5人が10連勝で並んだ。

つかの間の最高記録

神谷広志が持つ歴代1位の連勝記録である28連勝は、塚田泰明が樹立した22連勝の記録を約半年後に塗り替えたものである。

ハイレベルな記録争い

年度勝率歴代4位の記録は木村一基の0.8356（2001年度）であるが、これは60勝超え（61勝12敗）での達成であった。60勝以上・8割以上の同時達成経験者は木村一基のほかには羽生善治（1988年度、64勝・0.800）のみであり、60勝経験者は羽生（四度）・木村のほかには森内俊之のみ（1991年度、63勝・0.797）である。
第19回の最多対局争いでは、森下卓が78局を記録したにもかかわらず、森内俊之の79局に1つ及ばず2位となり、2年連続受賞を逃した。79局は歴代7位、78局は歴代8位タイの記録である。

（以上、歴代記録の順位は2013年度終了現在）

脚注

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外部リンク

将棋大賞受賞者一覧（日本将棋連盟）

↑ 第39回将棋大賞が決まる！（日本将棋連盟）

↑ 中原は1967年度に47勝8敗で勝率0.8545。羽生の最高記録は1995年度（七冠達成の年度）の勝率0.8364（46勝9敗）で、もしも1995年度の最終対局（第14回全日本プロトーナメント準決勝・1996年3月11日）で屋敷伸之に勝っていれば、中原の記録に並んでいた。

↑ 36局は女流棋戦のみをカウント。上田は新人王戦を含めると37局。岩根は竜王戦6組と朝日杯将棋オープン戦を含めると39局。

↑ 金井先手で対局開始したが、日付が変わる頃に千日手が成立。先手後手を入れ替えて指し直し局を行い翌3日までかかった。[1]

↑ 深浦先手で始まったが、千日手となり広瀬先手で指し直し。

↑ 森内先手で始まったが、千日手となり藤井先手で指し直し。

↑ 千日手局を含む

↑ 羽生先手で始まったが、千日手となり中村先手で指し直し。

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