伊吹山
伊吹山(いぶきやま、いぶきさん)は、滋賀県米原市、岐阜県揖斐郡揖斐川町、不破郡関ケ原町にまたがる伊吹山地の主峰(最高峰)標高1,377 mの山である[1]。一等三角点が置かれている山頂部は滋賀県米原市に属し[2]、滋賀県最高峰の山である。山域は琵琶湖国定公園に指定されている[3]。
概要
古くから霊峰とされ、日本書紀においてはヤマトタケルが東征の帰途に伊吹山の神を倒そうとして返り討ちにあったとする神話が残されている[4]。日本書紀では「五十葺山」あるいは「膽吹山」などのように記され[4]、古事記では「伊服阜能山」と記述される[5][6]。かつては修験道においては「大乗峰」と呼ばれていた[1]。日本百名山[7]、新・花の百名山[8]、一等三角点百名山[9]、関西百名山[10]、近畿百名山、ぎふ百山[11]の一つに選定されている。
「伊吹山」の読み方について、国土地理院の登録された山名をはじめ、地図や道路標識などの振り仮名は「いぶきやま」となっており、伊吹山の山麓地域では「いぶきやま」と呼ばれる。一方、「いぶきさん」という呼び方も存在し[12]、滋賀県の伊吹町では「いぶきやま」、美濃尾張方面では「いぶきさん」とする名鑑がある[13]ほか、滋賀県内の伊吹山に近い地域では「いぶきやま」、遠い地域になるほど「いぶきさん」と呼ぶ傾向があるとも言われている[14]。岐阜県でも滋賀県と同様の傾向がある。滋賀県、岐阜県、愛知県、三重県の多くの学校の校歌で「伊吹山」に関する語句が歌われいる[15][注釈 1][16]。
歴史
古くから神が宿る山として信仰の対象であった。役小角が伊吹山に登り、弥高寺と大平寺を建立したと伝えられている[17]。白山を開山した泰澄は、この山に分け入り白山信仰を伝えた[17]。三修(さんじゅ)により山上と山麓に山岳寺院が建立され、江戸時代まで山岳修行の山とされていた[17]。円空は伊吹山の太平寺に暮らし、平等石(行道岩)で修業を行い、木彫仏を残している[18]。室町時代後期には織田信長により、山上に野草園が造られたとされている[7]。明治以降に近代登山の対象となった[19]。大正には中山再次郎により、関西におけるスキーの山として注目されるようになった[19]。1964年(昭和39年)に深田久弥により「日本百名山」の一座に選定されると、その百名山ブームもあり全国的に登山対象の山として知名度も高まった[19]。1965年(昭和40年)に伊吹山ドライブウェイが開通すると、9合目まで容易に上がれるようになり山頂部は観光地化した。
伊吹山のヤマトタケル伝説
ヤマトタケルは古事記では倭建命とされ、日本書紀では日本武尊とされている。伊吹山の神は「伊吹大明神」とも呼ばれ、古事記では「牛のような大きな白猪」とされ、日本書紀では「大蛇」とされていた[20]。古事記ではヤマトタケルが宮簀媛がいる尾張に戻った時に、伊吹山に荒ぶる神がいることを聞いて、草薙剣を置いたまま伊吹山に征伐に向かった。伊吹山の神は大きな猪化けて行く手を遮ったり、氷雨を降らせて苦しめられ敗れたヤマトタケルは山を下った。居醒の泉(米原市醒ヶ井の平成の名水百選の一つに選定されている「居醒の清水」[21])で少し回復したものの、伊勢に入った際に病はさらに悪化して亡くなったとする伝説が伝えられている[22][23]。山頂部にはその日本武尊の石像と[24]、伊吹山の神の白猪の像が設置されている。表登山道の三合目西側の「高屋」と呼ばれる場所はヤマトタケルが山の神に出会った場所とされていて、大正時代に石の祠が建立されその中に木造の日本武尊が祀られた[25]。山麓の長浜市山階町の「伊吹神社」は伊吹神を祭神としている[26]。
山岳宗教と伊吹山寺
9世紀に伝わった密教と結びついて修験の場として、多くの寺院が山中に建立されるようになった[27]。851-854年(仁寿年間)に僧三修により、伊吹山の南側の中腹の尾根上に山岳寺院の弥高寺が建立されたことが「日本三代実録」に記録されている[27]。弥高寺は伊吹山寺と呼ばれる定額寺の中心となる一つで、伊吹四大寺として他に大平寺、長尾寺、観音寺が建立され[27]、のちに伊吹護国寺となった[1]。鎌倉時代には修験者による山岳宗教が発達し一時は数百の堂房が山中に建ち隆盛したが、戦国時代に兵火でほとんどが焼失し現存せずその地名が残されている[1]。弥高寺は戦国時代に京極氏や浅井氏により城郭の一部として改造され、1512年(永正9年)に兵火に遭い、その後ふもとに坊舎が移された[1][27]。「弥高寺跡」は1986年(昭和61年)3月28日に、滋賀県により天然記念物(史跡)の指定を受けた[27]。
年表
- 673年 - 天武天皇により麓に三関のひとつである不破関が置かれる。
- 平安時代 - 日本七高山(近畿地方の7つの霊山)の一つに数えられる[1]。
- 712年(和銅5年) - 古事記の景行記に、伊吹山にまつわる日本武尊の伝説が記される[4]。
- 851-854年(仁寿年間) - 伊吹山の南側の中腹の尾根上に山岳寺院の弥高寺が建立された[27]。
- 1558年(永禄元年)- この年から1570年(永禄13年)の間に、織田信長が南蛮人から入手した薬草を栽培する菜園を伊吹山に作らせる[7]。その菜園には、ポルトガル人が自国で用いていた約3000千種のハーブが移植されたといわれている[28]。
- 明治末年 - 川崎義令が千種類に及ぶ薬草を採取する。
- 1912年(大正元年)10月 - 山頂の弥勒堂近くに礎石を築き、現代にも残る日本武尊の石像が供養される。
- 1919年(大正8年)8月1日 - 山頂に設置された伊吹山観測所が気象観測を開始する。この観測所の建設時には、周辺で古刀や古銭が発掘された[1]。
- 1927年(昭和2年)2月14日 - 11.82m の積雪量が観測され、世界山岳気象観測史上1位となる。
- 1929年(昭和4年)5月1日 - 山頂の観測所が国営の気象庁付属伊吹山測候所となる。
- 1950年(昭和25年)7月24日 - 山腹周辺が琵琶湖国定公園の特別保護地区に指定される[3][29]。
- 1952年(昭和27年)6月 - 大阪セメント伊吹工場が石灰岩の伊吹鉱山の操業を開始する。
- 1957年(昭和32年)1月11日 - 近江鉄道が伊吹山スキー場を設置し開業する[30]。
- 1965年(昭和40年)7月1日 - 伊吹山ドライブウェイが全線の供用を開始し、以降はマイカー利用による観光客が増加する[5]。
- 1967年(昭和42年)3月17日 - 岐阜県が、岐阜県側の山域を県立伊吹自然公園に指定する[31]。
- 1998年(平成10年)3月 - 伊吹山文化資料館が開設された[32]。
- 2001年(平成13年)3月31日 - 伊吹山測候所の観測が終了する(跡地は2010年に撤去されて更地化された)。
- 2003年(平成15年)7月25日 - 伊吹山頂草原植物群落が、国の天然記念物に指定される[33][34][35][33]。
- 2009年 - 伊吹山スキー場が、積雪量の減少と運営会社の都合を理由に営業を休止する。
- 2010年(平成22年)
- 2014年(平成26年)5月1日 - 入山料金制度を試験導入(1人300円)[39][40]。
環境
気候
伊吹山は冬に日本海側からの季節風の通り道となり、濃尾平野では、冬季に北西の方角から吹く季節風を「伊吹おろし」と呼ぶ[41]。
亜寒帯湿潤気候で雪も非常に多く、1927年2月14日には世界最深積雪記録となる積雪量1182cmを記録しており、現在でもこの記録は破られていない。 また、旧平年値(1971-2000)における月別平均気温は稚内とほぼ同じ値となっている[42]。 以下、データは2001年3月31日に観測を終了した伊吹山測候所の記録である。
- Mount Ibuki from third station 2002-04-04.jpg
春 (2012年4月4日)
登山道3合目から望む伊吹山 - West hiking course (Mount Ibuki).JPG
夏 (2014年7月15日)
お花畑をめぐる西遊歩道からの山頂部 - Mount Ibuki from third station 2001-10-25.jpg
秋 (2001年10月25日)
登山道3合目から望む伊吹山 - Mount Ibuki from east hiking course (2004-01-12).jpg
冬 (2004年1月12日)
東遊歩道から望む山頂部の雪景色
地質
伊吹山は約3億年前に噴火した海底火山であったとされており[43]、ウミユリやフズリナの化石が発見されたことから、地層には約2億5千年前の古生代に海底に堆積した層が含まれていると考えられている[6]。その時期にサンゴ礁が形成されたことで石灰質の地層が堆積した。中腹より上部は、古生代二畳紀に形成された石灰岩が広く分布している[33]。山頂部では、カレンフェルトや巨大な石灰露岩などのカルスト地形が見られる[33][44]。石灰岩には塊状の亀裂が多く、水透しが良く表土は乾燥し易い[33]。現在は良質の石灰岩が採掘される山として知られている。
湧水
山麓は湧水の里としても知られている[45]。石灰岩層は山肌に降った雨などを浸透させ、伊吹山の山麓には石灰岩層から抽出されたカルシウム分などミネラルを多く含む湧水が豊富である。このうち、米原市(旧伊吹町)にある泉神社の湧水は名水百選の一つに選ばれている。 テンプレート:Main 醒ヶ井宿にある居醒の水が平成の名水百選に選ばれたほか、「春照の泉(臼谷の湧水)」が知られている。南西山麓米原市上野の伊吹山の登山口には「ケカチの水」と呼ばれる湧水がある。山頂の弥勒堂へ向かう山岳行者が身を清めた場所とされていた。
動物
テンプレート:Sister 石灰岩の山であることからカタツムリが多く、花にはウスバシロチョウ、ウラギンヒョウモン、キアゲハなどの蝶を含む多くの昆虫が集まる。夏の間アキアカネが山上で過ごし、秋に麓へ下りる。
植生
テンプレート:Sister 標高が低い山であるが、石灰岩層の山であることと地理的な環境条件などの要因で植物相が豊かで植物研究に貴重な山とされ[6]、牧野富太郎らの多くの植物学者や採薬師により調査がなされている[46][47]。日本では高尾山に継いで藤原岳と共に2番目に植物の種類が多い山であるとする調査結果がある[48]。山頂部では樹木の生育が抑えられ高木が非常に少なく、日本では数少ない山地草原が発達している[注釈 2][33]。山麓は針葉樹と広葉樹地帯で、三合目から上部は草地となり、1,700種を超える多くの植物が分布している[4][49]。山麓から山頂にかけて様々な野草の群生地があり、コイブキアザミ Cirsium confertissimum などの9種の固有種がある[29][注釈 3]。景観は高山の高茎草原そのものの様相をみせる。おもなものとしてオオバギボウシ、カノコソウ、キバナノレンリソウ、クガイソウ、シシウド、シモツケ、シモツケソウ、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ、メタカラコウ、ユウスゲ、ルリトラノオなどがある[50]。頂上の残雪表面では雪氷藻類が確認されている[51]。また、イブキカモジグサ、キバナノレンリソウ[注釈 4][52]、イブキノエンドウのように、ヨーロッパを原産とする雑草が生育しているが、これらは、織田信長がポルトガル人宣教師の希望を聞き入れ、伊吹山に土地を与えてハーブガーデンを作ったときに、ヨーロッパから持ち込まれたハーブに紛れて入ってきたと推測されている[6][53][54]。上野からの登山道の3合目の草原にはユウスゲの群生地がある。ユウスゲなどの植物のニホンジカなどによる害獣対策として群生地には防護ネットが設置され、観察路などが整備されている[55]。2013年(平成25年)から7月下旬に、その群生地で「ユウスゲ祭り」が開催されている[55]。このユウスゲの群生地付近はオカメガハラと呼ばれ、春から秋にかけて70種ほどの草花が生育している。またその北側の3合目公衆トイレ周辺では100種ほどの草花が生育している。2009年(平成21年)から西山麓の姉川左岸の米原市大久保地区周辺にはセツブンソウ、キバナノアマナなどの群生地があり、春先に「セツブンソウふれあい祭り」が開催されている[56]。
110px | 120px | 120px | 135px | 120px |
オオバギボウシ | カノコソウ | キバナノレンリソウ | シモツケ | ユウスゲ |
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伊吹山の植物分布の特徴
山頂部には高山植物または亜高山性植物の植物が分布し、日本で分布の西南限となっている種が多数ある[47]。北方性の高山・亜高山性の植物が多い[57]。日本海要素の植物が多い[47][57]。地層形成年代が古いことと高山的な気象条件になることから、伊吹山の固有種を産出している[47][57]。石灰岩地を好んで生育する植物が多い[47][57]。西日本に分布する南方要素(襲速紀要素)の植物が北上してきている[47][57]。多くの薬草(民間薬草が230種ほど、局方薬草19種)が分布する[58]。山頂部には、オオバギボウシとメラカラコウ群落、オウバギボウシとショウジョウスゲ群落、サラシナショウマ群落、フジテンニンソウ群落、シモツケソウ群落、アカソ群落、岩場のイブキジャコウソウ群落、チシマザサ群落などが草本植物群落の季節ごとのお花畑となる[47]。周囲の木本植物群落としては、イブキシモツケ群落、オオイタヤメイゲツとミヤマカタバミ群落、ブナとオオバクロモジ群落などがある[47]。
- 山頂部の高山植物または亜高山性植物
- イブキトラノオ、メタカラコウ、マルバダケブキ、ニッコウキスゲ、サンカヨウ、キオン、コキンバイ、ノビネチドリなど
- 分布の西南限となっている種:イブキフウロ、エゾフウロ[59]、グンナイフウロ、ハクサンフウロ、キンバイソウ[60]、イワシモツケ、ヒメイズイ、イブキソモソモ[61]など
- 日本海側要素の植物
- イブキトリカブト、オオカニコウモリ、オオヨモギ、スミレサイシン、ザゼンソウ、ハクサンカメバヒキオカコシ、ミヤマイラクサ、エゾユズリハ、ハイイヌガヤ、タムシバなど
- 伊吹山の固有種
- コイブキアザミ、イブキアザミ、ルリトラノオ、イブキコゴミグサ、イブキレイジンソウ、コバノミミナグサ[62]、イブキヒメヤマザミ、イブキハタザオ、イブキタンポポ
- 石灰岩地を好んで生育する植物
- イチョウシダ、クモノスシダ、ヒメフウロ、イワツクバネウツギ、イブキコゴメグサ、キバナハタザオ、クサボタンなど
- 南方要素の植物
- ギンバイソウ、ミカエリソウ、カキノハグサなど
国指定天然記念物『伊吹山頂草原植物群落』
2003年(平成15年)7月25日に、山頂部の『伊吹山頂草原植物群落』が、代表的高山植物帯、特殊岩石地植物群落、著しい植物分布の限界地であることなどにより、国の史跡名勝天然記念物(植物天然記念物)の指定を受けた[34][35][33]。伊吹山頂部には約300種の温帯性および亜高山性の草木の群生地となっていて、近畿地方以南では他に例がない。山頂部の主な草木植物と木本植物のおおまかな目安となる花暦を以下に示す[注釈 5][63][64][65][66][67]。
- 4月
- ヒロハノアマナ[68]、ミスミソウ、ミヤマカタバミ
- 5月
- イブキシモツケ、エンレイソウ、オオイタヤメイゲツ、オオカメノキ、キバナノアマナ[69]、コキンバイ、サンカヨウ、ツルキンバイ、ニリンソウ、ノビネチドリ、ボタンネコノメソウ、ヤマブキソウ
- 6月
- イブキノエンドウ、オドリコソウ、キバナノレンリソウ、クサタチバナ[70]、グンナイフウロ、ニッコウキスゲ、フタバアオイ、マメグミ、ヤグルマソウ
- 7月
- イブキトラノオ、イブキフウロ、イワアカバナ、オオバギボウシ、カノコソウ、キヌタソウ、キンバイソウ、コバノミミナグサ、シュロソウ、タマガワホトトギス、ノリウツギ、バイケイソウ、ヒメフウロ[71]、ミヤマコアザミ、メタカラコウ
- 8月
- アカソ、イブキジャコウソウ、イワアカバナ、ウツボグサ、エゾフウロ、カワラナデシコ、キオン、キバナノカワラマツバ、キリンソウ、キンミズヒキ、クサボタン、クルマバナ、コオニユリ、クガイソウ、コオニユリ、シシウド、シモツケソウ[注釈 6][72]、タムラソウ、ツリガネニンジン、ハクサンフウロ、マルバダケブキ、ヨツバヒヨドリ、ルリトラノオ、ヤマアジサイ、ヤマゼリ、ヤマホタルブクロ、ワレモコウ
- 9月
- アキノキリンソウ、アケボノソウ、イブキコゴメグサ、イブキトリカブト、イブキレイジンソウ、コイブキアザミ[73]、サラシナショウマ、シオガマギク、シロヨメナ、ツルニンジン、ノダケ、ハクサンカメバヒキオコシ、フジテンニンソウ、ミゾソバ、ミツバベンケイソウ、ミツモトソウ、ヤマハッカ
- 10月
- ノコンギク、リュウノウギク、リンドウ
「イブキ」を冠する和名の種
イブキトラノオのように最初に伊吹山で発見されたことから、和名に「イブキ」を冠する種が多数ある[74]。イブキアザミ、コイブキアザミ、イブキコゴメグサ[75]、イブキジャコウソウ、イブキスミレ[76]、イブキトラノオ、イブキフウロ、イブキトリカブト[77]、イブキレイジンソウといった20種以上のイブキを冠する種の植物が自生している[50][78][79]。田中澄江が著書『新・花の百名山』で伊吹山を代表する花の一つとして、イブキジャコウソウを紹介した[8]。
和名 | 学名 | 属 | 科 | 絶滅危惧分類 |
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イブキアザミ・伊吹薊 | Cirsium confertissimum var. herbicola | アザミ属・Cirsium | キク科・Asteraceae | NT・岐阜 |
イブキカモジグサ・伊吹髢草 | Elymus caninus | エゾムギ属・Elymus | イネ科・Poaceae | |
イブキクガイソウ・伊吹九蓋草 | Veronicastrum sibiricum | クガイソウ属・Veronicastrum | ゴマノハグサ科・Scrophulariaceae | |
イブキキンポウゲ・伊吹金鳳花 | Ranunculus japonicus Thunb. var. ibukiensis | キンポウゲ属・Ranunculus | キンポウゲ科・Ranunculaceae | |
イブキキンモウゴケ・伊吹金毛苔 | Ulota perbreviseta | キンモウゴケ属・Ulota | タチヒダゴケ科・Orthotrichaceae | |
イブキコゴメグサ・伊吹小米草 | Euphrasia insigna Wettst. subsp. iinumai | コゴメグサ属・Euphrasia | ゴマノハグサ科・Scrophulariaceae | VU・環境省/岐阜 |
イブキシダ・伊吹羊歯 | Thelypteris esquirolii Ching var. glabrata | ヒメシダ属・Thelypteris | ヒメシダ科・Thelypteridacea | |
イブキシモツケ・伊吹下野 | Spiraea dasyantha | シモツケ属・Spiraea | バラ科・Rosaceae | |
イブキジャコウソウ・伊吹麝香草 | Thymus serpyllum ssp. quinquecostatus | イブキジャコウソウ属・Thymus | シソ科・Lamiaceae | NT・岐阜 |
イブキスミレ・伊吹菫 | Viola mirabilis var. subglabra | スミレ属・Viola | スミレ科・Violaceae | VU・滋賀 |
イブキゼリモドキ・伊吹芹擬 | Tilingia holopetala | シラネニンジン属・Tilingia | セリ科・Apiaceae | |
イブキセントウソウ・伊吹仙洞草 | Chamaele decumbens Makino f. dilatata | セントウソウ属・Chamaele | セリ科・Apiaceae | |
イブキソモソモ・伊吹抑 | Poa radula Franch. et Savat | イチゴツナギ属・Poa | イネ科・Poaceae | |
イブキタイゲキ・伊吹大戟 | Euphorbia pekinensis Rupr. var. ibukiensis | トウダイグサ属・Euphorbia | トウダイグサ科・Poaceae | |
イブキトボシガラ・伊吹点火茎 | Festuca parvigluma Steud. var. breviaristata | ウシノケグサ属・Festuca | イネ科・Poaceae | VU・環境省 |
イブキトラノオ・伊吹虎の尾 | Persicaria bistorta | イブキトラノオ属・Bistorta | タデ科・Polygonaceae | |
イブキトリカブト・伊吹鳥兜 | Aconitum japonicum var. ibukiense | トリカブト属・Aconitum | キンポウゲ科・Ranunculaceae | |
イブキヌカボ・伊吹糠穂 | Milium effusum | イブキヌカボ属・Milium | イネ科・Poaceae | |
イブキノエンドウ・伊吹野豌豆 | Vicia sepium | ソラマメ属・Vicia | マメ科・Fabaceae | |
イブキハタザオ・伊吹旗竿 | Arabis gemmifera var. alpicola | ヤマハタザオ属・Arabis | アブラナ科・Brassicaceae | |
イブキビャクシン・伊吹柏槇 | Juniperus chinensis | ビャクシン属・Juniperus | ヒノキ科・Cupressaceae | |
イブキフウロ・伊吹風露 | Geranium yesoense var. lobato-dentatum | フウロソウ属・Geranium | フウロソウ科・Geraniales | VU・岐阜 |
イブキボウフウ・伊吹防風 | Seseli libanotis ssp. japonica | イブキボウフウ属・Libanotis | セリ科・Apiaceae | NT・岐阜/滋賀 |
イブキレイジンソウ・伊吹伶人草 | Aconitum chrysopilum | トリカブト属・Aconitum | キンポウゲ科・Ranunculaceae | NT・環境省、UV・岐阜/滋賀 |
カイヅカイブキ・貝塚伊吹 | Juniperus chinensis L. cv. Pyramidalis | ビャクシン属・Juniperus | ヒノキ科・Cupressaceae | |
コイブキアザミ・小伊吹薊 | Cirsium confertissimum | アザミ属・Cirsium | キク科・Asteraceae | VU・環境省、NT・岐阜 |
- Euphrasia insignis subsp. iinumae flower.JPG
イブキコゴメグサ
- Thymus quinquecostatus Ibukiyama.jpg
- Spiraea dasyantha in Mount Ibuki 2011-06-26.jpg
イブキシモツケ
- Polygonum bistorta Imukiyama.jpg
- Vicia sepium (flower).JPG
イブキノエンドウ
- Geranium yesoense Ibukiyama.jpg
イブキフウロ
- Cirsium confertissimum in Mount Ibuki 2008-11-02.jpg
コイブキアザミ
このうち、以下の種は環境省ならびに岐阜県、滋賀県で、レッドリストに絶滅危惧II類(Vulnerable, VU)あるいは準絶滅危惧(Near Threatened, NT)に指定されている[80]。
- 絶滅危惧II類・VUの種
- 環境省 - イブキコゴメグサ、イブキトボシガラ、コイブキアザミ
- 岐阜県 - イブキコゴメグサ、イブキフウロ、イブキレイジンソウ
- 滋賀県 - イブキスミレ、イブキレイジンソウ
- 準絶滅危惧・NTの種
- 環境省 - イブキレイジンソウ
- 岐阜県 - イブキアザミ、イブキジャコウソウ、イブキボウフウ、コイブキアザミ
- 滋賀県 - イブキボウフウ
産業
鉱業・石灰岩の山
伊吹山の石灰岩は、古くは漆塗りの原材料に用いる消石灰として1661年ごろには開発されていたが[30]、近代はコンクリート・セメント需要の急増により大量に採掘されてきた。1949年に近江鉱業が伊吹山に弥高採鉱場を開き[81]、1951年に住友大阪セメント伊吹工場が開発工事に着手する[82]など、大規模に採掘が進められ、南西の稜線は山容が変貌するまでに大きく削り取られた[30]。1971年からは住友大阪セメント伊吹工場によって南西斜面の緑化活動が始められ、2003年に同社が滋賀鉱産株式会社に事業を引き継いだ現在も続けられている[83]。鉱山としては現在も近江鉱業および滋賀鉱産が稼行している。
薬草
伊吹山は薬草の宝庫として古くから利用されていた[84]。山麓では約280種の薬草が生え、揖斐川町の旧春日村古谷地区では昔から薬草を生活の糧にして生きてきた[85]。滋賀県米原市の山麓には、薬草を利用した温泉施設がある[86]。お灸で用いられるもぐさとして、セネファ株式会社の「伊吹もぐさ」が知られている[6]。江戸時代後期の近江商人の亀屋左京が艾を商い、江戸吉原の遊女に「江州柏原、伊吹山の麓の亀屋左京の切り艾」と言う歌を教え込み、歌の流行につれ伊吹艾(いぶきもぐさ)の名が全国に広まるようになった。滋賀県米原市柏原宿には、最盛期には10軒以上の艾屋があった[84]。現在も合名会社亀屋佐京商店が営業を続けている[84]。
岐阜県の春日村では薬草仲買人の小寺甚五郎により薬草の買入帳と売上帳が残され、売買された薬草の品目と取引量などが記録されている[87][88][89]。
ヨモギ、トウキ、センキュウが「伊吹三大薬草」とされている[84]。さらに多くの植物を配合して「伊吹百草」の名で百草茶や入浴剤などが周辺の山麓で生産されていた[84]。
山麓では薬草に関する以下の施設がある。
- ジョイ伊吹(伊吹薬草の里文化センター) - 滋賀県米原市春照37
- 伊吹山文化資料館 - 滋賀県米原市春照77
- かすがモリモリ村 - 揖斐川町春日六合3429番地[90]
- 森の文化博物館 - 揖斐川町春日美束1902−183[91]
伊吹山薬草サミット
1998年(平成2年)に、伊吹山麓周辺の自治体により、「伊吹山薬草サミット」が設立された。薬草のヤクの語呂合わせとして毎年8月9日に、サミット会議およびオープンサミットが開催されている[92]。会場周辺において構成市町村の薬草を利用した物産販売を実施するなどの事業が行われている[92]。参加自治体は、岐阜県大垣市、養老町、上石津町、関ヶ原町、揖斐川町、大野町、池田町および滋賀県米原市、長浜市で、伊吹山薬草サミット実行委員会の事務局は、大垣市経済部農務課内に置かれている[92]。初回は1998年に、伊吹山の東山麓の薬草の生産地である揖斐川町春日のさざれ石公園で開催された[92]。
登山
明治以降に近代登山の対象となった[19]。伊吹山の麓は古くから交通の要所であったため交通の便が良く、中京圏や京阪神からも日帰り登山が行われている。1965年には伊吹山ドライブウェイが開通してバスや自家用車で9合目まで訪れることができるようになり、山頂を訪れる観光客が増加した。7-8月には山頂でご来光を迎える夜間登山者もある[24][93][94]。1915年(大正4年)3月に、中山再次郎が積雪期に登頂した[95]。登山適期は4月から11月中旬頃までで、冬は積雪量が多くラッセルが必要となり、強風で厳しいルートとなる場合がある[93][96]。
登山ルート
伊吹山に登頂する登山道は、滋賀県側の南西山麓の米原市上野からのルートのみである[97]。このルートへは弥高尾根(やたかおね)と上平寺尾根(じょうへいじおね)が合流していて、熟達者によりバリエーションルートとして利用されることがある[97]。この尾根は上部で合流して山頂まで延びる中尾根と呼ばれ、かつては山頂に至る道があったとされている[98]。中尾根の途中から川戸谷を横切って南東尾根から笹又に至る横がけ道があったことが『伊吹町史』に記録されている[98]。9合目から山頂部にかけてはロープが張られたお花畑の遊歩道が整備されている[99]。
表登山道
- 登山経路:米原市上野(バス停、伊吹山観光案内所) - 1合目(伊吹高原荘) - 1合目トイレ - 3合目トイレ(伊吹山ゴンドラ終点) - 5合目(売店・休憩所) - 6合目避難小屋 - 9合目(山頂遊歩道) - 伊吹山
大部分の登山者が南東山麓の米原市上野からの表登山道を利用していて、年間利用者は約30,000人[30]。登山口には、三之宮神社、バス停、公衆トイレ、伊吹山観光案内所、売店などがある[100]。登山届記入提出場所がある。2014年には、伊吹山入山協力金徴収施設が設置された。登山口付近には、「ケカチの水」と呼ばれる湧水がある[101][注釈 7]。1合目付近には伊吹山高原荘の民宿やパラグライダースクールがあり、1合目上部の旧伊吹山スキー場の草地のゲレンデ跡地はパラグライダーの練習場と離陸・着陸場所となっている[100]。登山口、1合目、3合目、山頂にはトイレが整備されている。タクシーを利用して、林道を通り3合目から入山することもできる。伊吹山ゴンドラを利用して3合目まで上がることもできる(2014年は営業が行われていない[102]。)。このルートの一部にもなっている滋賀県道268号伊吹山上野線は3合目まで自動車が通行できるように整備されているが、一般車両の通行は禁止されている。3合目付近は野草が群生していて3合目だけを観光に訪れる人もいる。3合目から5合目まではスキー場跡地を登り、夏期はキャンプ施設や休憩施設、売店小屋が営業している。5合目から9合目にかけては次第に急勾配となり、つづら折れの登山道が続く[103]。このルートは下部の植林地の樹林帯を除き全般的に谷間や森を通らないため、展望は開けるが日差しを遮るものがないため日差しを受けるため帽子などの暑さ対策が必要となる[93]。山域によってはヤマビルの被害にあることがある[104]。
弥高尾根道
三角点「城跡」(標高838.7 m)で上平寺尾根と合流した先からは、手入れされていないヤブ漕ぎのはっきりしない道となる[106]。尾根からトラーバースする経路で上野登山道の5合目に合流する[107]。上級者向けルート。コース上では色々なスミレが見られる[105]。
上平寺尾根道
登道上には上平寺城本丸跡の草地の広場がある[108]。三角点「城跡」(標高838.7 m)[2]で弥高尾根のルートに合流する[109]。上級者向けルート。コース上では色々なスミレが見られる[105]。
笹又登山道
- さざれ石公園 - 段々畑 - 駐車場 - 静馬ヶ原 - (伊吹北尾根)[110]
岐阜県側の揖斐川町春日川合のさざれ石公園から静馬ヶ腹に至る登山道がある。さざれ石公園の駐車場には管理棟があり、薬草などが販売されていた[111]。下部は針葉樹の植林地で林道の上部には農地への舗装された林道がある。薬草などが栽培されている農地の周囲には鹿などによる害獣対策として防護柵が設置され、登山者用の出入り口の扉がある。斜面の上部で尾根道に合流し、伊吹山ドライブウェイと並行するようにその少し下側のトラバース道となり、伊吹山から分かれた北尾根の付け根となるコルに至るがある[112]。このコルは笹原が広がり静馬ヶ原と呼ばれ、伊吹北尾根縦走路の起点となるがある[113]。伊吹山ドライブウェイは歩行禁止のため、伊吹山の山頂部へ行くことはできない[113][103]。このルートは早春から花の多い静かなルートである[113]。
北尾根コース(伊吹北尾根縦走路)
伊吹山から北東に派生した尾根のピーク(四等三角点「元地」、標高1206.3 m)から、静馬ヶ原のコル、御座峰(ござみね、三等三角点「板波」、標高1,070.04 m[2])、大禿山(おおはげやま、標高1,083 m)、国見岳(標高1,126 m)を経て国見峠に至る岐阜県と滋賀県境の尾根は、伊吹北尾根と呼ばれている[114]。静馬ヶ原から国見峠までの尾根は笹藪と雑木に覆われていて歩行困難であったが、大垣山岳協会の延べ1,000人程の会員により、1960年(昭和35年)から3年がかりで藪などが切り開いて伊吹北尾根縦走路が開設された[115]。大垣新道と呼ばれることもあり毎年麓の揖斐川町春日の人々による整備が行われている[116]。御座峰の山頂にはこの縦走路開削を記念して、1999年(平成11年)10月に大垣山岳協会により記念の案内板が設置された[116]。国見岳へは国見峠からの尾根道の他に、国見峠の林道北東側下部の金石の清水を登山口とするルートもある[114]。大禿山の山頂は見晴らしがよく、360度の展望が広がる[114]。登山適期は4月中旬から11月中旬頃までで[114]、登山道では春にザゼンソウ、フタバアオイ、ヤマブキソウなど多くの花が見られる[117]。伊吹山のメインの上野からの登山道と比べて知名度が低いため利用者が少ないが、静かな豊富な植物相を楽しむ山歩きができる[118]。
山小屋と施設
山頂には5軒の売店が営業していて、季節によっては一部の店が日中の売店営業だけでなく夜間登山の仮眠所(収容人数350人)として開いている[49][119]。営業期間外は閉鎖される[119]。山頂から日の出を迎えるために夜間登山も盛んに行われ、週末の深夜などは登山者が携行する電灯が山肌に列をなして見られることがある。上野からの登山道の3合目には自生する山野草の観察路が設置され、5合目には売店、自動販売機、休憩所があり[注釈 8][101]、6合目には米原市により避難小屋が設置されている。3合目の伊吹山ゴンドラ終点駅の高台には、伊吹高原ホテルの建物があるが営業されていない。山頂部にある伊吹山寺のお堂は、冬期に緊急避難場所として一部が開放されることがある。山頂一帯はテント泊などのキャンプが禁止されている[103]。山頂の一等三角点の近くには伊吹山測候所があったが、2001年に観測業務を終了し、2010年に撤去された。
観光
麓から山頂直下に至る伊吹山ドライブウェイが、ドライブの自家用車や観光バス、路線バスなどにより利用されている。終点の駐車場からは、山頂部の自然庭園のお花畑をめぐる遊歩道が整備され、山頂部には売店群がある。
- 伊吹山ドライブウェイ
- 岐阜県関ケ原町から東尾根を登って9合目まで至る有料道路で、9合目には500台以上を収容できる駐車場のほか、展望設備や飲食店、売店を営業している。この道路を利用した自転車ヒルクライム競技も行われている。山上で猛禽類などの野鳥観察のために利用されることもある。2013年に終点駐車場の観光施設が建て替えられて、スカイテラス伊吹の展望台が設置された。積雪期には営業を休止し閉鎖される。テンプレート:Main
- 山頂遊歩道
- 山頂周辺には高山植物を含む野草群落が花畑として保護されており、夏季には色とりどりのお花畑となる[6]。伊吹山ドライブウェイ終点の駐車場からは遊歩道が整備されている。遊歩道は3本が整備されていて、20分ないし40分程度で山頂に到達できる[120]。年間約30万人の利用者がある[30]。
- 伊吹山文化資料館
- 南西山麓の滋賀県米原市春照77に、1998年(平成10年)3月に、伊吹山地とその山麓の自然と文化を主なテーマとした「伊吹山文化資料館」が開設された[32]。
- 伊吹薬草の里文化センター
- 南西山麓の滋賀県米原市春照37に、「伊吹薬草の里文化センター」(ジョイ伊吹)の複合施設が開設されている[121]。薬草の古い歴史をもつ旧伊吹町により、前庭に野草園が開設されている。生涯学習センター、 図書室 、ジョイホール、グロウブステージ、薬草湯などの施設がある。薬草湯の入浴施設には露天風呂があり、北東に伊吹山を望むことができる。
- 夢高原かっとび伊吹
- 毎年8月下旬の日曜日に、山岳マラソン大会の「夢高原かっとび伊吹」が開催されている[122]。滋賀県米原市にある伊吹薬草の里文化センターを起点として、伊吹山の頂上をゴールとする約10kmのコース。前半のスタート地点から一合目までは舗装路(約4.5 km)で、後半の一合目から山頂までは登山道(約5.5 km)、高低差(1,197 m)。約1,000人ほどが参加している。
- 伊吹山パラグライダースクール
- 上野からの伊吹山登山道の1合目上部の旧伊吹山スキー場のゲレンデが、パラグライダー発着場として利用されている[30]。1合目に事務所を構え、パラグライダーの講習や体験飛行を行っている。2009年10月4日にはテンプレート:要出典範囲墜落事故が2件発生し1人が死亡した[123]。
- さざれ石公園
- 東山麓の揖斐川町にあり、日本の国歌「君が代」にも詠まれるさざれ石が伊吹山で採掘されると説明している[124]。1977年(昭和52年)11月18日に、西山腹の岐阜県揖斐郡揖斐川町の「笹又の石灰質角礫巨岩」(重さ約50 t)が、岐阜県の天然記念物の指定を受けた[125]。伊吹北尾根の登山口となっている。
- 伊吹山スキー場
- 伊吹山は関西地方でのスキー発祥の地として知られている[126]。1916年(大正5年)春に中山再次郎が関西地方で初めてとなるスキー大会を伊吹山で開催し、3合目には関西地方のスキー普及尽力した中山再次郎[127]の胸像が建てられている[95]。古くから近江鉄道が南斜面で伊吹山スキー場を運営していた。年間約30,000人の利用者があった[30]。2005年に撤退し譲渡され「ピステジャポン伊吹」として再開したものの、2008年から休業し、その後リフトは撤去されスキー場は閉鎖された。テンプレート:Main
地理
伊吹山は本州のほぼ中央にあり、若狭湾と伊勢湾に挟まれた、狭ばった地理に位置する[128]。伊吹山と南の養老山地と鈴鹿山脈に挟まれた南山麓の関ケ原は、歴史的にも東国と西国との関門として交通の要所となっている[17]。
伊吹山地
両白山地(越美山地)の南端の三国岳(福井県、岐阜県、滋賀県との県境)から伸びる尾根を中心とした伊吹山地の最高峰[4][128]。半独立峰で、伊吹山地の最南端に位置する[33]。山頂からは360度にわたって遠方を見渡すことができ、琵琶湖、白山、御嶽山、濃尾平野などが展望できる。南東の濃尾平野からは伊吹山を望むことができ、多くの学校の校歌で歌われている。 テンプレート:Main
伊吹北尾根
テンプレート:Sister 北側の国見峠へ延びる稜線上の御座峰、大禿山、国見岳をつなぐ尾根は、「伊吹北尾根」と呼ばれている[96]。
山容 | 名称 | 標高 (m) |
三角点等級 基準点名[2] |
伊吹山からの 方角と距離(km) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
南側の大禿山から望む国見岳(2014年5月27日) | 国見岳 | 1,126 | テンプレート:Direction2 5.0 | 国見岳(同名の山) | |
南側の御座峰方面から望む大禿山(2014年5月27日) | 大禿山 | 1,083 | テンプレート:Direction2 4.3 | (おおはげやま) | |
南側の静馬ヶ原方面から望む御座峰(2013年6月16日) | 御座峰 | 1,070.04 | 三等 「板波」 |
テンプレート:Direction2 3.8 | (ござみね) |
周辺の主な山
南側の天野川と牧田川を挟んで、鈴鹿山脈と養老山地が対峙している。
山容 | 名称 | 標高 (m) |
三角点等級 基準点名[2] |
伊吹山からの 方角と距離(km) |
備考 |
---|---|---|---|---|---|
小津権現山から望む金糞岳(2010年3月22日) | 金糞岳 | 1,317 | テンプレート:Direction2 16.0 | 滋賀県の第2高峰 | |
西方の麓から望む小谷山(2009年2月8日) | 小谷山 | 494.52 | 三等 「大岳」 |
テンプレート:Direction2 13.2 | 新・花の百名山 |
伊吹山から望む池田山(2012年10月12日) | 池田山 | 923.85 | 二等 「池田山」 |
テンプレート:Direction2 10.4 | 池田の森 |
登山道3合目(伊吹山ゴンドラ終点駅付近)から望む伊吹山(2008年1月6日) | 伊吹山 | 1,377.31 | 一等 「伊吹山」 |
テンプレート:Direction2 0 | 滋賀県最高峰 日本百名山、新・花の百名山 |
西南尾根上部から望む霊仙山(2008年12月8日) | 霊仙山 | 1,094 | (二等 1,083.45) 「霊仙山」 |
テンプレート:Direction2 15.5 | 花の百名山 |
東方の麓の養老町から望む養老山(2008年4月20日) | 養老山 | 895.31 | 二等 「養老山」 |
テンプレート:Direction2 20.2 | 養老山地 |
東方の頭蛇ヶ平から望む厳冬期の御池岳(2011年2月19日) | 御池岳 | 1,247 | テンプレート:Direction2 26.6 | 鈴鹿山脈最高峰 花の百名山 | |
東方のいなべ市北勢町二之瀬から望む藤原岳(2010年5月15日) | 藤原岳 | 1,144 | (標高未確定) | テンプレート:Direction2 29.1 | 日本三百名山、花の百名山 新・花の百名山 |
周辺の峠
- 静馬ヶ原 - 山頂の北東1.6 kmの伊吹山と御座峰との鞍部、標高約1,100 m、笹又からの登山道と伊吹北尾根との合流点。
- 国見峠 - 山頂の北5.5 kmの国見岳と虎子山との鞍部、標高約840 m、岐阜県道32号春日揖斐川線と滋賀県道・岐阜県道40号山東本巣線を結ぶ林道が通る。伊吹北尾根の登山道の登山口。
源流の河川
伊吹山を源とする河川には、琵琶湖へ流れる淀川水系と、濃尾平野の河川へ流れる木曽川水系がある。伊吹山と伊吹北尾根はその西側の淀川水系と東側の木曽川水系との分水界となっている[1]。
交通・アクセス
- 公共交通機関
- 上野登山口へは、JR東海の東海道本線近江長岡駅が最寄りの鉄道駅で[注釈 9][4]、5km弱の道のりである。登山口近くには「伊吹登山口」バス停があり、近江長岡駅またはJR西日本の北陸本線長浜駅から湖国バスが路線バスを運行している[129]。登山口の3合目までタクシーを利用することもできる[24]。
- 伊吹山ドライブウェイの9合目駐車場へは、JR西日本の東海道本線大阪駅桜橋口またはJR東海の東海道本線名古屋駅から名神ハイウェイバスを運行しているほか、夏期にはJR東海の東海道本線大垣駅と関ヶ原駅から名阪近鉄バスが路線バスを季節運行している。
- 自動車
- 上野登山口へは、北陸自動車道の長浜インターチェンジまたは名神高速道路の関ヶ原インターチェンジから国道365号や滋賀県道551号山東伊吹線を経由して10km程度の道のりで、登山口近くでは民家や民間の有料駐車場がある。
- 伊吹山ドライブウェイ入口へは、関ヶ原インターチェンジから国道365号を経由して3km程度の道のりである。
- 南西山麓を通る坂浅東部広域農道沿いの滋賀県道40号山東本巣線との交差点南西部に道の駅伊吹の里があり、2階には伊吹山展望デッキがある。
伊吹山の風景
各方面からの山容
麓の近江盆地、濃尾平野、東海道本線や東海道新幹線の車窓などからもそのどっしりとした山容を望むことができる[93]。西斜面では石灰岩採掘のために削り取られた山肌が目立っている[1][49][16]。西山麓の米原市の三島池からもその山容を望むことができ[5]、名景とされている[130]。南側にある清滝山(標高439 m)の山頂は、伊吹山を間近に望むことができる展望台となっている[131]。東の池田山からは山容を望むことができるが、南東にある南宮山の登山道からは、ほとんど山容を望むことができない[132]。南南東の養老山地の笙ヶ岳からは山容を望むことができるが、養老山からは望むことができない。南の鈴鹿山脈の霊仙山からは、どっしりとした山容を望むことができる[133]。
- Mount Ibuki from Mount Ikeda.jpg
東の池田山より、山腹に伊吹山ドライブウェイが通る
(2011年11月27日) - Mount Ibuki (from Maibara Kashiwabara).JPG
南山麓の米原市柏原より
(2012年9月25日) - Pond Mishima and Mount Ibuki.jpg
南西山麓の三島池より
(2011年2月16日) - Mount Ibuki (from Kohoku mizudori station).JPG
西の道の駅湖北みずどりステーションより
(2014年2月18日) - Mount Ibuki from Shizumagahara.jpg
北の伊吹北尾根より
(2011年3月6日)
伊吹山からの展望
テンプレート:Sister 山上部からは伊勢湾、南宮山、養老山地、霊仙山から南に連なる鈴鹿山脈、近江盆地、琵琶湖と対岸の比良山地などの山並み、金糞岳などの奥美濃の山々、能郷白山、白山などの両白山地、乗鞍岳などの北アルプス、御嶽山、中央アルプスとその稜線越しに南アルプスの山並みなどを望むことができる[1][6][93]。
- Suzuka Mountains from Mount Ibuki.jpg
南側の展望、鈴鹿山脈
- Mount Kanakuso from Mount Ibuki winter.jpg
北側の展望、金糞岳など
メディア
文学
- 藤原定家が小倉百人一首で「かくとだに えやは伊吹の さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを」の短歌を詠んでいる[4]。
- 1689年(元禄2年)秋に松尾芭蕉により「そのままよ 月もたのまし 伊吹山」の俳句が詠まれている。
- 伊吹弥三郎の民話 - 伊吹山に住む力持ちの男の弥三郎の「琵琶湖の土を運んで伊吹山と霊仙山をつくった。」などの多数の怪力話が伝えられている[134]。伊吹山中では「弥三郎岩屋」などの弥三郎伝説に因んだ地名が残されている[135]。
関連書籍
テレビ番組
伊吹山を主題とするテレビ番組が多数放送されている。
- 『日本百名山 伊吹山』 NHK衛星第2テレビジョン、1994年4月8日放送[136]
- 『花の百名山 伊吹山 イブキジャコウソウ』 NHK衛星第2テレビジョン、1995年12月18日放送[137]
- 『さわやか自然百景 滋賀・伊吹山』 NHK総合テレビジョン、さわやか自然百景、2003年8月31日放送[43]
- 『萌ゆるッ 山ガール!!』 関西テレビ、2010年8月5日放送、谷澤恵里香出演[138]
- 『さわやか自然百景 伊吹山 春』 NHK総合テレビジョン、さわやか自然百景、2014年6月8日放送[139]
脚注
注釈
出典
参考文献
- テンプレート:Cite book
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関連項目
- 琵琶湖国定公園
- 伊吹山地、日本百名山、関西百名山、ぎふ百山、一等三角点百名山
- 各都道府県の最高峰 (滋賀県)、金糞岳(滋賀県 標高第2位の山)
- 新・花の百名山、薬草、植物天然記念物(伊吹山頂草原植物群落)
- 伊吹山ドライブウェイ、日本自動車道
- 伊吹山スキー場、奥伊吹スキー場
- 伊吹おろし
- 伊吹PA - 名神高速道路
- 道の駅伊吹の里
- 石灰岩、カルスト台地、住友大阪セメント伊吹鉱山
- ヤマトタケル(日本武尊)
- 滋賀県の観光地、関西自然に親しむ風景100選
- 伊吹 (巡洋戦艦) - 帝国海軍の鞍馬型巡洋戦艦の2番艦。1909年就役。
- 伊吹 (空母) - 帝国海軍の空母。1942年起工、未成。
外部リンク
- 地理院地図(電子国土Web)・地名検索「伊吹山」 国土地理院
- 山の天気・伊吹山 (日本気象協会)
- 伊吹山ドライブウェイ
- テンプレート:Cite web
- 伊吹山(高校地学コンテンツ) 岐阜県
- 名阪近鉄バス 山頂行きバスの時刻も掲載
- 伊吹山頂対山館
テンプレート:日本百名山 テンプレート:一等三角点百名山 テンプレート:関西百名山
テンプレート:近畿百名山- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 1.7 1.8 1.9 新日本山岳誌 (2005)、1232-1234頁
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 2.5 引用エラー: 無効な
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