サザンカ
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テンプレート:生物分類表 サザンカ(山茶花、学名: テンプレート:Snamei)は、ツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹。童謡『たきび』の歌詞に登場することでもよく知られる。
漢字表記の山茶花は中国語でツバキ類一般を指す山茶に由来し、サザンカの名は山茶花の本来の読みである「サンサカ」が訛ったものといわれる。もとは「さんざか」と言ったが、音位転換した現在の読みが定着した[1]。
形態・生態
テンプレート:節スタブ 秋の終わりから、冬にかけての寒い時期に、花を咲かせる。野生の個体の花の色は部分的に淡い桃色を交えた白色であるのに対し、植栽される園芸品種の花の色は、赤色や白色やピンクなど様々である。
- Camellia sasanqua5.jpg
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サザンカ、ツバキ、チャノキなどのツバキ科の葉を食べるチャドクガが知られている。この毒蛾の卵かい、幼虫、繭、成虫には毒針毛があり、触れると皮膚炎を発生させる。また、直接触れなくても、木の下を通ったり風下にいるだけでも毒針毛に触れ、被害にあうことがある。
栽培品種
サザンカには多くの栽培品種(園芸品種)があり、花の時期や花形などで3つの群に分けるのが一般的である。サザンカ群以外はツバキとの交雑である。
- サザンカ群
- サザンカ テンプレート:Snamei Thunb.
- カンツバキ群
- カンツバキ(寒椿) テンプレート:Snamei Thunb. 'Shishigashira'(シノニム テンプレート:Snamei x テンプレート:Snamei Nakai、テンプレート:Snamei Thunb. var. テンプレート:Snamei Makino) - サザンカとツバキ テンプレート:Snamei との種間交雑園芸品種群である。
- ハルサザンカ群
- ハルサザンカ テンプレート:Snamei x テンプレート:Snamei (Makino) Makino
分布
日本では山口県、四国南部から九州中南部、南西諸島(屋久島から西表島)等に、日本国外では台湾、中国、インドネシアなどに分布する[2][3]。
なお、ツバキ科の植物は熱帯から亜熱帯に自生しており、ツバキ、サザンカ、チャは温帯に適応した珍しい種であり、日本は自生地としては北限である。
人間との関わり
生垣によく利用される。
サザンカを題材にした楽曲
- 大川栄策「さざんかの宿」(作詞:吉岡治、作曲:市川昭介、編曲:竹村次郎)
- 森進一「さざんか」(作詞:中山大三郎、作曲:猪俣公章、編曲:小杉仁三)
- 藤田絵美子「さよならさざんか「必殺仕事人Vエンディング曲」」(作詞:宇山清太郎、作曲:平尾昌晃)
- 北野都「さよならさざんか (藤田絵美子の曲)」(作詞:宇山清太郎、作曲:平尾昌晃)
都道府県・市区町村等の木/花
- 市の木/花
- 特別区の木/花
- 町の木/花
- 行政区の木/花
- かつて指定していた自治体(消滅)
- 茨城県:真壁郡真壁町
- 群馬県:多野郡吉井町、佐波郡東村
- 埼玉県:北埼玉郡南河原村
- 千葉県:香取郡大栄町、山武郡山武町、匝瑳郡野栄町
- 東京都:保谷市
- 新潟県:西蒲原郡分水町、西川町、岩船郡荒川町
- 富山県:婦負郡細入村
- 福井県:丹生郡朝日町
- 静岡県:榛原郡榛原町
- 愛知県:東加茂郡足助町
- 滋賀県:(旧)長浜市、愛知郡湖東町、東浅井郡虎姫町、伊香郡西浅井町
- 京都府:船井郡瑞穂町
- 兵庫県:美嚢郡吉川町、養父郡養父町
- 鳥取県:八頭郡船岡町、西伯郡中山町
- 島根県:邇摩郡仁摩町、那賀郡金城町
- 徳島県:海部郡海部町、三好郡三好町
- 香川県:大川郡大川町、綾歌郡飯山町
- 福岡県:嘉穂郡稲築町、浮羽郡田主丸町、山門郡瀬高町、大和町、築上郡大平村
- 佐賀県:神埼郡東脊振村、小城郡牛津町、杵島郡山内町
- 長崎県:北高来郡小長井町
- 熊本県:飽託郡飽田町、菊池郡泗水町、天草郡河浦町
- 大分県:大分郡挾間町、湯布院町
- 宮崎県:宮崎郡田野町、西諸県郡野尻町
- 鹿児島県:大口市、日置郡東市来町、吹上町、姶良郡姶良町、曽於郡松山町
脚注
参考文献
関連項目
外部リンク
- テンプレート:GRIN テンプレート:En icon
- テンプレート:ITIS テンプレート:En icon
- テンプレート:NCBI テンプレート:En icon
- テンプレート:EOL テンプレート:En icon
- テンプレート:Cite web