宇宙の騎士テッカマンブレード

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宇宙の騎士テッカマンブレード』(うちゅうのきしテッカマンブレード)は、1992年2月18日から1993年2月2日までテレビ東京系で全49話が放送された、タツノコプロ製作のSFアニメである。

1994年に続編として、OVA宇宙の騎士テッカマンブレードII』が制作されている。

解説

本作は、1975年にタツノコプロで製作された『宇宙の騎士テッカマン』の名を冠しており、設定や構想の一部が流用されているが、全く別の世界観に基づいて作られた作品であり、リメイクやストーリー上の続編ではない。旧作『宇宙の騎士テッカマン』のオマージュ的作品であるOVADETONATORオーガン』を受けて製作された。スタッフは『機動戦士ガンダム』の洗礼を受けた世代やOVA畑からの人材で構成されている。OPアニメーションは、『DETONATORオーガン』の監督である大張正己が担当している。また、『宇宙の騎士テッカマン』のメインキャラクター(南城二、天地ひろみ、アンドロー梅田)や『科学忍者隊ガッチャマン』の南部博士が、カメオ出演的に登場したことがある。

ストーリー面については、地球を守るために肉親や友人・恩師と戦わねばならない主人公という、ハードな展開が特徴である。シリーズ構成とメイン脚本を担当したあかほりさとるは、後年のインタビューにおいて

  • 敵の走狗となった肉親や知人と戦う宿命を背負った孤独な男が地球に飛来
    • 肉親や知人と戦う代わりに、今度は共に戦う新しい仲間ができ、次第に心を開く
      • ついには、人の心を持ったまま脱出した妹と再会する
        • その喜びもつかの間、妹が自分を守るために肉親達と戦い、散ってしまう
      • 自らもテックシステムによって傷つくが、仲間達の助力でシステムを進化させてパワーアップ
    • 肉体の崩壊は抑えられたものの、副作用で脳細胞に影響が波及し記憶を失い始める
  • 人としての自分を捨てて、最後の敵である弟と兄を倒し、記憶を失って地球に帰還する

という、アーチ構造になるようなストーリー構成を関島眞頼と共に練り上げ、それを基に脚本を書き上げていったと明かしていた。またあかほりは、デビュー当初から現在に至るまでギャグ作品を手がけることが多く、そのためシリアス一辺倒の本作は、過去に関わった作品の中でも異彩を放っている。

旧作『宇宙の騎士テッカマン』では、最終的に主人公が死んだはずの父親と対決する予定であったが、その前に番組が打ち切りとなった(当該記事参照)。本作ではその時に描ききれなかった要素が汲まれ、兄妹の中で最も父親に似ている長兄ケンゴ(テッカマンオメガ)が最後の敵となるという構図に反映されたという。

2005年ゲームボーイアドバンス用ゲーム『スーパーロボット大戦J』、更に2007年に続編・『宇宙の騎士テッカマンブレードII』と共にニンテンドーDS用ゲーム『スーパーロボット大戦W』に取り上げられているが、本作はあくまでSFヒーローアニメであり、ロボットアニメではない。

ストーリー

連合地球暦192年、謎の宇宙生命体「ラダム」が突如として地球に来襲、人類の宇宙進出の夢を懸けて作られた軌道エレベータ基地・オービタルリングを瞬く間に占拠し、地球侵略を開始した。地球製兵器では傷つけることすらできない強靭無比のラダム獣に対し、唯一対抗し得る兵器であるオービタルリングのレーザー砲を奪われた人類には対抗する術がなく、その侵攻をただ黙って見ているしかなかった。

そんなある日、地球上のラダム獣や地上に根付くラダム樹の調査・分析をしている外宇宙開発機構の前に、正体不明で記憶喪失の青年が現れる。外宇宙開発機構のアキとノアルに保護された青年は、目覚めるなり宇宙船の準備を要求し、ラダムが跋扈する宇宙へ上がろうとする。彼はその無謀ぶりから「デンジャラス・ボウイ」略して「Dボウイ」と名づけられ、ラダムの尖兵と酷似した超人「テッカマン」に変身し、人類が手も足も出なかったラダム獣を事もなく打ち砕いてみせた。

外宇宙開発機構はDボウイに不審の念を抱きながらも、「スペースナイツ」として地球連合軍とは別にラダムとの戦いを始めることとなる。

登場人物

スペースナイツ

D(ディー)ボウイ/相羽 タカヤ(あいば タカヤ)/テッカマンブレード
- 森川智之林原めぐみ(少年時代)
本作の主人公。血液型AB型。アルゴス号の乗組員だったが、ラダム母艦に遭遇し、テックシステムに取り込まれる。しかし、洗脳される前に父・孝三に救出され、アルゴス号の脱出ポッドに乗せられて地球へ帰還。打倒ラダムとラダムの兵士にされてしまった家族や同胞を自身の手で討つべく、スペースナイツに所属し、ラダムに戦いを挑む。
スペースナイツとの遭遇当初、記憶喪失を装い本名を名乗らず、無茶な行動ばかり取ることから「デンジャラス・ボウイ」略して「Dボウイ」という渾名をノアルに付けられた。妹・ミユキとの再会を機に自らの素性やテッカマンとしての秘密を周囲に明かしたが、その後も仲間からはDボウイと呼ばれている。左目の辺りには、ダガーに付けられた傷痕が縦に走っている。
タカヤであった頃は明朗快活で誰からも好かれ、ミユキ曰く「人一倍寂しがりや」だったが、Dボウイになってからは使命感の重さゆえに無口で無愛想な性格に変化。しかし、スペースナイツの仲間たちとの交流で性格は多少は軟化していった。
不完全なテッカマンながらも戦い続けていくが、不完全のツケが生じて変身に耐えられなくなってしまう。ブラスター化に成功したことで改善されたが、今度はテッカマンに変身する度に記憶を失うようになってしまった。その為、記憶を失っても打倒ラダムの意志を忘れないために、実家に戻って家族との思い出を辿ったことで、ラダムへの怒りと憎しみを新たにした。
最終決戦ではエビルとの戦いを制し、彼のクリスタルを用いて月面に向かう最中、高まった力の影響で全ての記憶を失ってしまうが、ラダムへの怒りと憎しみだけで立ち上がり、オメガを倒し、ラダムとの戦いに終止符を打つ。戦い終えた後、廃人と化し、車椅子に座りながらの療養生活を送るが、肉親殺しという過酷な戦いを終えた彼は共に過ごすアキの支えもあって、穏やかな笑みを浮かべるようになった。
続編の『II』にも登場する(詳細は当該リンクを参照)
「Dボゥイ」と「ウ」を小文字で表記する場合もある。
担当声優の森川は、ボルテッカのシーンのアフレコで絶叫しすぎてしまい、マイクを壊したことが二度ある。
ノアル・ベルース
声 - 松本保典矢島晶子(少年時代)
スペースナイツのメンバー。ブルーアース号のパイロットで、後にソルテッカマン2号機のパイロットも務める。「Dボウイ」の名付け親。
軍人の家系である名家の出身だが、それに反発して外宇宙開発機構に参加。その為、父(声 - 石丸博也)から勘当されていた。子供の頃に母(声 - 水谷優子)を亡くし、父は人々を守るためにラダム獣と戦って亡くなったことを帰郷時に知る。父からは「軍人は常に強くなくてはならず、人前で涙を見せてはならない」と教えられており、その教えは今でも忘れずにいる[1]
一見理屈屋で口調は軽く斜に構えているが、実際は情に厚く義理堅い。チョコバーが好物で、サッカーが得意。
当初は正体不明で自分勝手な行動の目立つDボウイを厄介者扱いし、ブレードがタイムリミットで戦線離脱した際にアキが負傷したことから、Dボウイを激しく憎悪するが、ミリィからタイムリミットによる暴走とDボウイがそれにより人類の敵になるぐらいなら仲間の手で葬られたほうが良いという思いを抱いていることを知らされたことで、Dボウイへの憎悪を氷解。この件を通じて友情を築くようになっていき、相棒となっていった。
アキに好意を抱いていたが、Dボウイとアキが互いに惹かれあっていることを察してからは、2人を応援するようになる。
最終決戦では月基地攻略に臨むも、ソードにブルーアース号を撃墜されて負傷。戦いが終わった後、松葉杖で歩けるぐらいには回復した状態で、Dボウイの様子を見に行き、彼の安息を願った。
アキ
声 - 林原めぐみ
スペースナイツのメンバー。ブルーアース号のパイロット。血液型AB型
体術に優れており、訓練では男性を投げ飛ばすこともできる程の腕前。一方で料理が苦手など、女らしさに欠ける面があり、自らもそれを気にしている。人を遠ざけるDボゥイを常に気にかけ、時に優しく、時に厳しく、支えていく。シンヤによると「相羽兄弟の亡き母親に似ている」らしい。
物語が進むにつれ、Dボウイに好意を抱くようになるが、過酷な運命に翻弄されるDボウイに何もできず、自分の無力さに苦悩することが多かった。Dボウイと共に彼の生家に足を運んだ際、互いに愛を深め合う。
最終決戦では、Dボウイに同行するが、悲壮な覚悟でラダム基地に向かったDボウイに置いていかれる形でオービタルリングに残ることになった。戦いを終えた後は髪を切り、廃人化したDボウイと共に過ごす。
苗字は如月(きさらぎ)だが、本作の時点では明らかにされず[2]、続編『宇宙の騎士テッカマンブレードII』で初めて公開された。また、伊賀忍者の末裔と設定されていたが、本編では特に触れられず、ドラマCDにおいて「スタッフも忘れてるけど」と発言している。
ミリィ
声 - 横山智佐
スペースナイツのオペレーター。フリーマンと行動を共にすることが多いが、負傷したアキの代わりにブルーアース号に乗り込んだこともある。
明るい性格だが、ちょっと毒舌な一面もある。鶏肉が嫌い。
Dボウイとノアルの和解のきっかけを作ったり、タイムリミットで暴走したブレードを命懸けで説得して自我を取り戻すきっかけを作ると、いざという時は芯の強さを見せる。
Dボウイからは妹ミユキの姿を重ねられており、最初は無愛想だったDボウイもミリィにだけは心許すこともあった。
ミレッタ・ルルージュという本名が設定されているが、アキの設定同様、劇中では明らかにされなかった。
本田(ほんだ)
声 - 飯塚昭三
スペースナイツのメカニック班長。髭面で貫禄のある体格をしており、メンバーからはおやっさんと呼ばれている。スペースナイツ最年長であり、フリーマンのよき理解者でもある。平和になったら、自作の凧を飛ばすのが夢。
レビン
声 - 中原茂
スペースナイツのメカニックで、本田の相棒。メカフェチのオカマだが、特に男性が好きというわけではない。Dボウイとテッカマンブレードのことを気に入っており、ブレードのフォルムをセクシーと表現している。自作したと思しきブレードのフィギュアも所持している。料理が得意だが、人参は嫌い。
ミリィ相手に大人気ない掛け合いをしたりトラブルに巻き込まれたりと、シリアスかつハードな本作において数少ないコメディリリーフ。
ハインリッヒ・フォン・フリーマン
声 - 鈴置洋孝(ナレーションも兼任)
スペースナイツのチーフ。外宇宙開発機構の創設者。
沈着冷静な性格だが内心は情に厚い。鋭い戦略眼と極めて高い政治能力を持っているため、しばしば冷酷とも取れる言動・行動で周囲の誤解を招くことがある。自ら対ラダム兵器を開発したり、ハッキングソフトの制作、テックシステムを解析したりするなど、技術者としても優れた面を持っている。射撃の腕前はAクラス。独特の形をしたサングラスをかけていることが多い。ラダムとの戦いの記録を纏めたファイルを「Dボウイファイル」と名付け、スペースナイツ基地壊滅寸前までファイルに情報を記録していた[3]
最終決戦後、ノアルより逸早くDボウイの様子を見に来ており、「忘却はDボウイにだけ許された救い」と語った。
ペガス
声 - 飛田展男
身長2.7m、体重6.5t、飛行速度M2.34/49000ft(クラッシュイントルードモード時)
テッカマンブレードのサポートロボ。内部にクリスタルフィールドを形成し、Dボウイの掛け声に呼応してテックセットを行う。電子音性機能も備えており、簡単な会話なら可能。元々はスペースナイツの作業用人型ロボットだったが、Dボウイのクリスタルの破損を機に、ブレード用のサポートロボとして改修された。
バルカン砲やフェルミオン砲などの兵器を搭載しており、飛行形態にも変形できる。ブレードと共にクラッシュイントルードを行ったり、協力してハイコートボルテッカを放ったりすることもできる。
最終決戦でオメガの攻撃からブレードを庇い、破壊された。
その残骸は回収され、『宇宙の騎士テッカマンブレードII』にてペガスIIとして修復・改造された。
名前の由来は、ギリシア神話などに登場する幻獣、ペーガソスから。

連合防衛軍

バルザック・アシモフ
声 - 堀内賢雄
連合防衛軍少佐。従軍記者を装い、スパイとしてスペースナイツ基地に潜入。ブレードに関する機密データを持ち帰り、それを基に軍が開発したパワードスーツ・ソルテッカマン1号機のパイロットに任命される。
スラム街出身ゆえに上昇志向が強い。飄々とした性格だが、頭の回転が早く、スラム街で培った盗みの技術も持つ。親友マルローと共にソルテッカマンでラダムを倒し、栄達することを夢見ていたが、連合軍によるオービタルリング奪回作戦においてエビルに敗れ、ソルテッカマン1号機と共に行方不明となる。その後、リルル(声 - 松井菜桜子)とリック(声 - 松本梨香)の姉弟に助けられ、生きていることの喜びを感じ取り、農夫として生活していた矢先、スペースナイツのメンバーと偶然にも再会。マルローの敵討ちとリルル姉弟を守るべく、スペースナイツと行動を共にするようになった。以降はノアルとのソルテッカマンコンビでラダム獣を倒しながらブレードを補佐していった。
Dボウイに対しては最初は何かと皮肉をぶつけ、ソルテッカマン完成後はマルローの死もあってDボウイのことを「バケモノ」呼ばわりしたが、改心後はDボウイとアキの姿に自分とリルルを重ねたこともあってか、彼を気にかけるようにもなる。
最終決戦において、ノアルと共にブルーアース号でラダム基地を目指す途中、襲い掛かってきたソードと対決。干渉スペクトル砲でソードを倒すも相打ちに持ち込まれ、ソードと共に大気圏に燃え尽きた。リルルとの間には、まだ生まれていない子供が残された。
スパイ時代は顔全体にヒゲを生やしていたが、スパイの任を終えた後はヒゲを全部剃った。農夫となってからは髪を伸ばし、無精ヒゲも生やすようになった。
続編では生前の功績を称えて、地球連合軍に「バルザック勲章」が設けられている。
コルベット
声 - 大滝進矢
連合防衛軍准将。非常に功名心の強い利己的な性格をしており、自らの手柄のためには手段を選ばない。レビンからは「真空管ハゲ」と呼ばれている。
ラダム侵攻以前には連合軍の設立に尽力し、ラダム戦役においてもソルテッカマンやフェルミオン兵器の開発を推進するなど一定の功績を挙げていた。フリーマンをライバル視している。オービタルリング奪回作戦に失敗した後、フェルミオンミサイルによるオービタルリング破壊という無謀な作戦を敢行。真のラダム基地は月の裏側にあるというブレードの説得も聞き入れず、最後はブレードに撃墜されたフェルミオンミサイルの爆発に巻き込まれ死亡した。
Dr.マルロー
声 - 辻谷耕史
連合防衛軍科学班所属の科学者で、ソルテッカマンの開発者。バルザックとは無二の親友にして共にスラム街で育ち、少年時代に連合防衛軍に拾われた。スラム街で盗みを行っていた際は頭脳担当で盗みの計画を立てていたが、軍のテストにおいてIQ180の持ち主であることが判明。バルザック同様に上昇志向の強い人間で、科学省長官となって権力と名誉を手に入れることを夢見ていたが、 ソルテッカマン用に精製したフェルミオンを輸送中、ラダム獣に襲われて致命傷を負い、バルザックに看取られながら息を引き取った。
尚、バルザックとマルローは少年時代の盗み仲間にして自分たちを警察(実際は防衛軍)に売った見張り役のメイラー(声 - 飛田展男)を、ソルテッカマン完成直後に見つけ出し、酒に仕込んだ毒を用いて殺害するという報復を行った。
バーナード・オトゥール
声 - 池田勝
連合防衛軍軍曹。酒と歌が好きで、アイリッシュ・ウィスキーのビンを持ち歩いており、ダニー・ボーイの歌をよく歌う。「戦場では必ず生き延びて、仲間を守り続ける」という戦場の掟を持っており、部下思いの人物。
高速宇宙艇奪回作戦において多くの仲間と右目を失い、その1年後のスペースナイツとの共同作戦で、Dボウイと出会い、軍隊に不信感を抱いていたDボウイに戦場の掟を教え、友情が芽生える。以降、Dボウイは軍への不信感が以前よりは減り、仲間のためにも戦うようになった。軍の指揮系統を失った後は、部下を率いて独自にラダムへのゲリラ戦を行う抵抗を続けており、フリーマンからの依頼でグリーンランド号で活動しているDボウイたちと合流し、Dボウイに変身の限界を伝えた。ブレードがブラスター化するまでの時間を稼ぐ為、ランスの前に立ちはだかり、その命を落とすが、バーナードの最後の時間稼ぎによりブレードはブラスター化を果たした。基地に作られた墓地には形見のナイフが置かれ、Dボウイが墓参りに訪れた際には酒を与えた。
アンジェラ・オトゥール(声 - 土井美加)という妻がおり、夫亡き後、スペースナイツと共にオービタルリング奪還に挑み、Dボウイを助けるためにラダムマザーと刺し違えた。

相羽家

相羽 ミユキ(あいば ミユキ)/テッカマンレイピア
声 - 水谷優子
Dボウイことタカヤの妹。相羽家の末妹。好きな花はアマリリス。血液型AB型
テックシステムから体質不適合で排除されるが、兄タカヤにラダムの秘密を伝えるべく、残り少ない命を振り絞って単身ラダム基地を脱走し、タカヤと再会を果たした後、スペースナイツに保護され、ラダム基地の位置などラダムの秘密を話した。ブレード不在のスペースナイツ基地を守るべく、エビルたちラダムテッカマンに単身戦いを挑むも力及ばず、凄惨なリンチを受けながらも、捨て身のボルテッカにより自爆した。
非業の死を遂げてしまったミユキであるが、スペースナイツにもたらした情報、エビルに長期の治療を余儀なくさせたほどの自爆、スペースナイツの避難の時間稼ぎと、彼女の行動は人類とラダムの戦況を大きく左右した。
心優しく、芯も強い。タカヤに対して普通の兄妹以上に強い愛情を抱いているが、その一方でタカヤとアキの仲を応援していた。
特典映像の『燃えた時計』では赤ん坊の頃に母親を亡くしたことが描かれた。
相羽ミユキの名前は、あかほりさとるの妻で漫画家北川みゆきに由来している。名前を決定する打ち合わせの際に、ミユキの劇中の不幸な運命から「今一番不幸な女性が誰か」という話題になり、「それなら、あかほりと結婚する某みゆきちゃんでしょ」という流れでその名前が決定した。
相羽 孝三(あいば こうぞう)
声 - 麦人
相羽兄弟の父。宇宙物理学の教授。家族と一緒にいるほうが仕事が捗るという考えの持ち主で、書斎はリビングに作った。宇宙船アルゴス号の船長としてタイタン調査団を率い、自分の家族や助手たちと共に土星に向かう旅の途中、ラダムと遭遇しテックシステムに囚われる。体質不適合により早い段階でテックシステムから排除され、その命を賭して息子タカヤを救出し地球へと送り込んだ後、アルゴス号を自爆させ、ラダム母艦を月の裏側に不時着させた。
少年時代のタカヤとシンヤから誕生日プレゼントに貰ったパイプ[4]を肌身離さず持ち歩いていたが、アルゴス号に乗船した際には自宅に置き忘れており、自宅に戻ってきたタカヤが発見した。
特典映像の『燃えた時計』ではシンヤも救出しようとしたが、シンヤは既にラダムに寄生されていたため、失敗したことが描かれた
相羽夫人
相羽兄弟の母にして考三の妻。自身とシンヤ以外の家族が出かけている最中にシンヤの不注意で自宅が炎上。母はシンヤを避難場所にもなる大時計の中に避難させた直後、シンヤの眼前で焼死してしまった。
本編では存在が語られただけであったが、特典映像の『燃えた時計』で容姿及び亡くなった過程が描かれた。

ラダム

フリッツ・フォン・ブラウン/テッカマンダガー
声 - 飛田展男
ラダム獣を率いて地球に侵略してきた最初のテッカマン。元アルゴス号の乗組員。
テッカマンの中で唯一ボルテッカを搭載しておらず、武器は主にテックランサーを弓の様に変形させ、コスモボウガンとして光輝く矢を射る。第7話に干渉スペクトル装置を用いてDボウイの変身を封じ、クリスタルを破壊したが、ペガスにより再び変身が可能となったブレードのボルテッカの前に敗れ去った。
タカヤとは特に親しいわけではなかったが、ダガーを葬った直後のブレードは初めて同胞を手にかけた後味の悪さを痛感していた。
相羽 シンヤ(あいば シンヤ)/テッカマンエビル
声 - 子安武人、水谷優子(少年時代)
Dボウイこと相羽タカヤの双子の弟。ラダムテッカマンのサブリーダー的存在。アルゴス号の操舵手だった。何事に対しても完璧な結果を求め、その為の努力を惜しまない。天才肌の兄タカヤに対して強い愛情を抱いている一方、猛烈なコンプレックスを抱く。アキからは「デンジャラス・ボウイとは正反対のパーフェクト・ボウイ」と評された。
10歳の時にタカヤと共に自宅の庭にタイムカプセルを埋めるが、その中には「タカヤといつまでも仲の良い兄弟でいたい」というメッセージを込めたマイクロレコーダーを兄にも内緒で入れていた。20歳になったら一緒に開けようと約束していたが、その約束を果たせたのはタカヤだけだった。
テッカマンとして目覚めて以降、執拗にブレードに戦いを挑み、終盤にはブレードの後を追ってブラスター化も果たした。ブラスターテッカマン同士の壮絶な死闘の末に致命傷を負い、ラダムの支配から抜け出した後、自らのクリスタルをブレードに託して息を引き取った。
特典映像の『燃えた時計』ではタカヤより30分産まれるのが遅かったゆえに「兄さん」と呼ばなければいけなくなったことへのコンプレックス、幼少時に不注意で自宅のコンロを倒してしまったことから、火事を招いてしまい、それで母親を死なせてしまったことがトラウマになって母の死の記憶を失っていたことが描かれた。
担当声優の子安はインタビューなどで「今まで演じてきた中で最も印象的な役は何か」という質問をされると、しばしばテッカマンエビル(相羽シンヤ)の名前を挙げている。その理由を、『天空戦記シュラト』の夜叉王ガイ役がヒットして以降、何を演じてもガイのイメージが付きまとうことに苦悩し、一時は引退も考えていたが、本作でそれまでとは全く違うタイプの悪役・ライバル役を演じきったことで自信がつき、声優として立ち直ることが出来たため、と語っている。
ゴダード/テッカマンアックス
声 - 島香裕
相羽孝三の親友で助手。電子工学の専門家。武道・武術に精通しており、タカヤ・シンヤ兄弟の格闘技の師匠でもある快男児。
タカヤのことを「タカヤ坊」と呼び、ラダムの支配下にあっても彼の成長を喜んでいる節があった。同様にシンヤを「シンヤ坊」と呼んで可愛がっており、シンヤのタカヤに対するコンプレックスから直接対決を危ぶみ、自らの手でブレードを倒すべく戦いを挑んだ。ブレードとの対決に敗れた後、クリスタルを渡すまいとしてボルテッカを放ち自爆して果てた。ゴダードの死はタカヤはもちろんのことシンヤにもショックを与えた。
モロトフ/テッカマンランス
声 - 小杉十郎太
元アルゴス号の乗組員。赤いコートがトレードマーク。参謀格のテッカマンで自身の実力に高い自信を持ち、エビルをライバル視している。人間のことは「蟻」と呼んでいる。
エビルより先にブレードを倒す為、独断専行でスペースナイツのアラスカ基地に潜入。ラダム獣にソルテッカマンの相手をさせている間に、自身は基地内に侵入し、ブラスター化を行っている最中のブレードの許に辿り着き、妨害してきたバーナードに致命傷を負わせるが、バーナードの時間稼ぎによりブラスター化を終えたブレードの前になす術なく敗れ去った。
モロトフ及びフリッツの2人は人間時代の元の性格は詳しく描写されなかったが、ケンゴとフォンの宇宙結婚式が決まった際には他の乗組員たちと共に拍手を送っていた。
フォン・リー/テッカマンソード
声 - 横尾まり
元アルゴス号の乗組員。女性。ケンゴの婚約者であり、ケンゴがオメガになった後も彼を愛し続けているが、自身もテッカマンになった影響でケンゴへの愛は狂気じみてもいる。
オメガが母艦修復のために眠りについた際、彼を守るために、シンヤをブレード抹殺の捨て駒にすることを承知で、シンヤの謹慎を解いて、ブラスター化を施した。最終決戦において、ラダム基地を目指すブルーアース号に単身襲い掛かり、バルザックによるソルテッカマン2号機から受けた干渉スペクトル砲により致命傷を負うも相打ちに持ち込み、最後の執念で放ったボルテッカによりブルーアース号を撃墜。バルザックと共に大気圏で燃え尽きた。
レイピアことミユキに対しては同じ女性としての情けがあったのか、エビル、アックス、ランスの男性陣がレイピアを拷問した際、自身は拷問を行わなかった。
相羽 ケンゴ(あいば ケンゴ)/テッカマンオメガ
声 - 若本規夫
相羽家の長兄。フォンとは婚約関係にあり、父の助手も務めていた。ラダムテッカマンの総司令官。
ラダム基地と一体化しており、基地の中から動くことができない。普段は他のテッカマンよりも一回り大きい程度だが、ラダム母艦と完全に融合すると、遥かに巨大な姿となる。腹部にはケンゴの生身の顔がある。
テッカマンになった後も弟シンヤや婚約者フォンへの愛情は残っており、エビルことシンヤのブラスター化を咎めてクリスタルを奪って幽閉したこともあった。
司令官としての威圧感・戦闘能力・冷静さ・柔軟さは高いものの、作戦立案は苦手なのか、部下を信用しているのか、ブレード抹殺を指示しながらも、戦略を授けたりはしなかった。
母艦に乗り込んできたブレードことタカヤを愛憎入り混じった感情のままに攻撃して圧倒するが、ブラスター化したブレードのボルテッカにより、ラダム母艦と共に消滅した。
特典映像の『TWIN BLOOD』ではシンヤを介してタカヤに「ラダムに戻れ」と伝えるシーンが描かれた。

基本設定

オービタルリング

地球の衛星軌道上に建設された、地球を1周するリング状の建造物。正式名称はオービタルリングシステム。リングと地上との行き来は、地上の各地に建設された軌道エレベータで行われる。宇宙船の発着港として用いられており、この時代の商工業の中心はオービタルリングに移っていた。隕石等の迎撃用にレーザー砲も備えられていたが、ラダムに占拠されてからは地表への爆撃手段として使われてしまう。

スペースナイツ

テッカマンブレードを中心とした対ラダムチームとして、外宇宙開発機構内に設立された。当初はテキサスに本部を置いていたが、ラダムテッカマンの攻撃により壊滅した後、アラスカに本部を移した。

ラダム

本能のみを高度に発達させた知的生命体、およびその種族の名称。昆虫状の生物で、頭脳(脳髄)のみを高度に発達させたため肉体は非常に脆弱で、環境変化や外因性ショックに対する抵抗力を持たない。そのため、他の知的生命体の体内に寄生し、その脳をラダムの強い本能によって支配することで、生態系の上位に君臨している。

外骨格が強固に発達し巨大化したラダムは「ラダム獣(じゅう)」と呼ぶ。ラダム獣は標的とする惑星に降り立つと、地面に潜って植物化し「ラダム樹(じゅ)」となる。ラダム樹は、ある一定の期間を経ると一斉に開花し、花の中にその惑星の知的生命体を取り込んでテッカマンへのフォーマットを行う。このフォーマットされたテッカマンにラダムが寄生することで新たなラダムの民が誕生し、ラダムによる侵略が完了する。

ラダムというネーミングはノストラダムスに由来している。

テッカマン

 本作における「テッカマン」とは、ラダムによって作られた生体兵器のことを指す。肉体らしい肉体を持たないラダムが、他の惑星への侵略行為を効果的に行うために開発したものである。強靭な肉体を持つ知的生物を「テックシステム」に取り込み、人体表面に強固な外殻が形成された「素体(そたい)」テッカマンとしてフォーマットし、最後に肉体(素体)の中枢、即ち脳髄にラダムが寄生することで、テッカマンが完成する。闘争本能をまったく持たない生命体に対しては、ラダムは寄生できない。この外殻=外骨格は宇宙服の役割も果たしており、あらゆる環境での活動を可能にしている。

 侵攻初期に捕獲された知的生命体は、侵攻作戦の中核となる戦闘用テッカマンとして、短期間で強引にフォーマットが行われる。遺伝子レベルで適性を調査した後、ラダムとしての知識を植えつけ素体へとフォーマット、その後、外部装甲やバーニアなどの武装を施す戦闘用フォーマットを行い、最後にラダムが寄生して完了する。

 戦闘用テッカマンに不適合と判定された個体は、フォーマット中或いはその前段階において排除される。排除された個体は、肉体組織が崩壊しているためやがて確実に死に至る。[5][6]一方、侵攻最終段階においてラダム樹の花に取り込まれた知的生命体は、時間を掛けてゆっくりとフォーマットされるため、不適合となる個体は発生しない模様。  テッカマンへの変身行為は「テックセット」と呼ばれる。調製された者がクリスタル状のシステムボックスを「テックセッター」というキーワードと共に使用することで素体に変身し、戦闘用テッカマンの場合は、更に続けてシステムボックスの持つ「光‐物質変換機能」によって、最外層のアーマーやバーニア等の機械的ユニットが形成され、外殻に組み込まれる。システムボックスの「光‐物質変換機能」は電磁波を利用しており、「干渉スペクトル」を照射することで、テックセットを妨害ないし強制解除することができる。

 ラダムに支配されない、いわば「不完全なテッカマン」であるブレードは、30分以上テックセットをしていると、脳髄に寄生したラダムの本能により暴走してしまう。ラダム側のテッカマンにはそのようなテックセットの不安定さは見られないが、元々の性格が攻撃的な方向で極端に増幅されている(シンヤのタカヤに対するコンプレックス、フォンのケンゴに対する愛情など)また、不完全なテッカマンたちはテックセットを行った際は衣服は消滅して裸体となり、テックセットを解除した後も服は戻らず裸体のままであるが、ブレードはペガスでテックセットと解除を行うようになってからは服も元通りとなった。


特性

 テッカマン(ラダムテッカマン)は人間大の大きさでありながら、通常でも極超音速を遥かに超える機動力(最大で光速域の速度)と反応弾はおろか、反物質粒子フェルミオンを用いたミサイルを難なく耐える強固な装甲を備えており、地球製通常兵器やラダム獣をものともしない圧倒的な戦闘力を有している。武器は、白兵戦用の「テックランサー」とランサー回収用の鋼線「テックワイヤー」。

 個々のテッカマンの特徴は、人間時の性質・能力に大きく左右される。作中に登場する各テッカマンは、それぞれ以下のような特性に分類される。

  • テッカマンブレード:強襲突撃型    
  • テッカマンエビル:多目的汎用型
  • テッカマンレイピア:諜報索敵型     
  • テッカマンダガー:後方支援型
  • テッカマンアックス:近接格闘型     
  • テッカマンランス:参謀型
  • テッカマンソード:護衛型        
  • テッカマンオメガ:司令官型

 テッカマンが装備しているテックランサーは、それぞれの性質に合わせて形状が異なっている。ブレードのランサーは2本に分解して用いることが可能であり、エビルの場合はランサーの分割が不可能であるかわりに、刃の部分がそれぞれ二つに開き、中心を基部にして十字に展開することができる。またランサーとは別に固有の武器・ラムショルダーも有している。他にも、ダガーのランサーは状に変形してコスモボウガンを放てるようになっており、アックスのランサーは破壊力を重視した、ランスのランサーは長さのある、ソードのランサーは刃のない(シレイラ)となっている。

 変身時に形成されるクリスタルフィールドをテッカマン形態で形成し、装甲を変形させて体をスリム化し、背面バーニアを全開にして高速域での突進とその衝撃波などで対象を破壊する技は「クラッシュ・イントルード」と呼ばれ、多数の敵を一度に排除する際に多く用いられている。ブレードの場合、クリスタルが破壊されているためにペガスとの共同でクラッシュイントルードを行うことになるが、威力・速度ともに完全なクリスタルを持った状態より劣る。クリスタルフィールドの使用は肉体に大きな負荷をかけるため、ブラスター化したブレードが使用した時には、脳神経核の最終崩壊をもたらした。

 テッカマンには、体内に蓄積された反物質フェルミオンを放出し相手を対消滅させる必殺技「ボルテッカ」がある。至近距離で直撃すれば敵テッカマンをも消滅させるほどの破壊力を誇るが、これは変身時に発生し蓄積したフェルミオンを全て放出する(後述のPSYボルテッカを除きコントロールは不能)ものである上、激しく体力を消耗するため、テックセット1回につき1度しか使用できない。ボルテッカの特殊なバリエーションとしては、フェルミオンの放出量や軌道などを自由意志で操り、相手のボルテッカを吸収して無効にできるエビルの「PSY(サイ)ボルテッカ」や、ペガスに搭載されたフェルミオン砲と連動させて破壊力を増強させたブレードの「ハイコートボルテッカ」がある。また、自らの肉体のエネルギーを全てボルテッカに変換し、自爆することも可能である(レイピア、アックスが使用)[7]

ブラスター化

テッカマンには予期せぬ状況に対応するため「進化」する機能が付いており、これを「ブラスター化」と呼ぶ。ブラスター化したテッカマンは圧倒的戦闘力を有する「第二形態」に再変身することができるようになる。ブラスター化に成功する確率は極めて低く、成功しても短命と化してしまう。作中ではブレードとエビルのみブラスター化に成功した。ブラスター化による「第二形態」の特性は以下の通りである。

  • 従来の外殻の上にさらに装甲が付加され、防御力が上昇(ブレードの場合、至近距離からのボルテッカ直撃にも全くの無傷)。
  • バーニアの出力や機動性が向上し、通常移動がクラッシュイントルード並に向上。
  • ランサーの先端から、通常のボルテッカに匹敵する威力のフェルミオンビームを発射できる。
  • ブレードの場合、ボルテッカ発射孔が肩に加え前腕部・腰部にも設置され、一方向に集中するだけでなく、全方位に向けてボルテッカを発射可能(なお、発射時にクリスタルフィールドによる力場が発生する)。

ブレードは不完全な状態でのブラスター化だったゆえに短命は免れたもののブラスター化の度に脳神経核が崩壊して過去の記憶を失うようになってしまった。尚、ブレードの肉体の組織崩壊の原因は、進化せずに「ラダム同士での生存競争」を行ったため、つまり進化すべき状況であるのに進化していないためと説明された。

  • 続編『ミッシングリンク』ではワームホールを生成(時間の概念のない空間)し赤色星を呼び出す事で太陽系を消滅させる程の力を持つ。これが原因で続編の「テッカマンブレードⅡ」ではブレードはブラスター化しない。

ソルテッカマン

バルザックがスペースナイツ基地に潜入して得た、テッカマンに関する様々な研究データを基に、地球連合軍のDr.マルローらが中心となって開発した対ラダム用パワードスーツ。2機存在し、1号機にはバルザック、2号機はノアルが搭乗する。身長2.3m、重量181kg、飛行速度530km/h。

武装は、ボルテッカの原理を応用したフェルミオン砲と、照準器兼用のレーザーガン。フェルミオン砲の威力はラダム獣を一撃で粉砕させるほどのものであるが、テッカマンに対しては良くて怯ませる程度にしか通用しない。またフェルミオンは水の分子と反応を起こすため、水中で発射すると暴発してしまう。

スーツはあらゆる環境にも対応できるよう設計されており、砂漠や寒冷地だけでなく、水中や宇宙空間でも運用が可能である。テッカマンブレードと違いスーツの運用時間に制限はないが、フェルミオンの残量がなくなるとフェルミオン砲が使えなくなり、丸腰も同然の状態になる。またフェルミオン残量がゼロになると、スーツ自体の能力もパワーダウンしてしまうようである。

1号機と2号機は外見上色違いの同型機(1号機が緑、2号機が青)だったが、1号機は後にレビンによって改造され、フェルミオン砲が特殊ユニットに換装され、フェルミオンを拡散して発射するようになった他、ラダム獣の外殻を加工して作られた特殊ニードルを発射できるニードルガンが装備された。頭部も新しく作り変えられている。2号機に、最終決戦時に対テッカマン用兵器として干渉スペクトル砲が装備された。

なお、続編『宇宙の騎士テッカマンブレードII』の時代には更に改良が施され、連合軍の正式武装として採用・量産されている。

メカニック

ブルーアース号
全長32.1m、全幅27.3m、最高速度マッハ2.05/49000ft
スペースナイツ所有の飛行機。武装はレーザーカノンと対隕石シールド、後にフェルミオン砲が追加された。宇宙空間での航行も可能で、大気圏を脱出する際には、超伝導カタパルトから3段式のブースターユニットで機体を打ち上げる。本体であるオービター後部にはペガスやソルテッカマンを格納できるコンテナが接続されており、オービター部はさらに前後に分離合体できるが、本編中で分離、合体どちらも行うことは無かった。オービタルリングをラダムに占拠された後、地球に残る唯一の宇宙船だった。
グリーンランド号
全長約35mのトレーラー。前部がグリーンランド号本体であり、後部にブルーアース号のコンテナを接続して運用されている。コンテナ部はペガスおよびソルテッカマンの格納庫となっており、整備や改造もここで行われている。またグリーンランド号本体の下部は左右に開けるようになっており、後部コンテナからペガスを直接前方に射出することが可能。テキサスのスペースナイツ基地壊滅後、スペースナイツメンバーの移動手段・拠点となっていた。
ソルテッカマン
詳細は上述
アルゴス号
探査宇宙船。タイタンの探索を目的として、相羽一家を中心メンバーとして地球を旅立った。土星付近でラダムの宇宙船と遭遇し、戦闘用テッカマンとして適合し洗脳された数名を除いて乗員は全員死亡、ラダムの地球侵略母艦としてラダム母船に吸収された。

スタッフ

  • 製作総指揮:九里一平
  • 原案:タツノコプロ企画室
  • 企画:稲垣光繁、成嶋弘毅
  • シリーズ構成:関島眞頼あかほりさとる
  • 文芸:あみやまさはる
  • キャラクターデザイン:TOlllO佐野浩敏
  • メカニックデザイン:佐山善則中原れい
  • オープニングアニメーション:大張正己
  • 作画コーディネーター:湖川友謙
  • 色彩設計:藤岡真子
  • 音楽:和田薫
  • 美術監督:海野よしみ
  • 撮影監督:横山幸太郎
  • 音響監督:田中英行
  • 制作プロデューサー:佐久間敏郎
  • 制作担当:吉田昇一
  • 監督:ねぎしひろし
  • 演出チーフ:殿勝秀樹
  • プロデューサー:清水睦夫、板橋秀徳、植田もとき
  • 演出助手:うらのひろあき
  • 撮影:相沢健四郎、武川昌志、横山正彦、蛯貝美穂、荒井麻衣子
  • 編集:三木幸子、小宮山茂、白井三奈
  • メカ設定:小川浩
  • 設定協力:出渕裕結城二十六、スタジオOX
  • メインタイトル:神宮寺訓之
  • 制作協力:OFFICENEXT-ONE、ZERO G-ROOM
  • 制作:テレビ東京、創通エージェンシー、タツノコプロ

主題歌

オープニングテーマ
「REASON」(第1話 - 第27話)
作曲・歌:小坂由美子 / 作詞:安藤芳彦
「永遠の孤独」(第28話 - 第49話
作曲・歌:小坂由美子 / 作詞:さとうみかこ
エンディングテーマ
「ENERGY OF LOVE」(第1話 - 第27話)
作曲・作詞・歌:小坂由美子
「LONELY HEART」(第28話 - 第49話)
作曲・歌:小坂由美子 / 作詞:さとうみかこ
挿入歌
「午前0時」(40話)
作曲:山本智恵子 / 作詞・歌:小坂由美子
「Meditation」(40話)
作曲・作詞・歌:小坂由美子
「Once More Again」(46話)
作曲:山浦克巳 / 作詞:島エリナ / 歌:三松亜美・山浦克己
「マスカレード」(48話)
作曲・作詞・歌:小坂由美子

放送リスト

話数 初回放映日 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 メカ作監
0 1992年
2月18日
長き戦いの序曲 不明
1 2月25日 天駆ける超人 関島眞頼 東伏美 殿勝秀樹 世良武
2 3月3日 孤独の戦士 あかほりさとる ねぎしひろし 高瀬節夫 室井聖人 オグロアキラ
3 3月10日 防衛軍の野望 岸間信明 殿勝秀樹 佐乃鷹二巳
西山明樹彦
藍葉古卯
4 3月17日 理由なき敵前逃亡 川崎ヒロユキ 澤井幸次 千葉大輔 敷島博英
5 3月24日 オレを殺せ 坂田純一 鈴木吉男 加藤茂
6 3月31日 テックセット不能 千葉克彦 殿勝秀樹 堤純子 猫野乃々美 猫野輪太
7 4月7日 機動兵ペガス発進 渡辺誓子 澤井幸次 西山明樹彦 宝生聖人 山根理宏
8 4月14日 謎の従軍記者 あかほりさとる 殿勝秀樹 高瀬節夫 藍葉古卯
9 4月21日 救出! 木星クルー 岸間信明 まつぞのひろし 井口忠一
10 4月28日 戦火に響く子守歌 川崎ヒロユキ 澤井幸次 宮崎一哉 アート・歩夢 アート・拓夢
11 5月5日 Dボウイファイル あみやまさはる(構成) 殿勝秀樹 藍葉古卯
12 5月12日 赤い戦慄エビル 千葉克彦 中村隆太郎 鈴木吉男 加藤茂
13 5月19日 宿命の兄弟 岸間信明 坂田純一 西山明樹彦 敷島博英 中村豊
14 5月26日 血をわけた悪魔 渡辺誓子 澤井幸次 高瀬節夫 藍葉古卯
15 6月2日 魔神蘇る あかほりさとる 殿勝秀樹 鈴木吉男 室井聖人 オグロアキラ
16 6月9日 裏切りの肖像 澤井幸次 宮崎一哉 アート・歩夢 アート・拓夢
17 6月16日 鋼鉄の救世主 岸間信明 鈴木吉男 加野晃
18 6月23日 栄光への代償 西山明樹彦 加藤茂
19 6月30日) 心閉ざした戦士 渡辺誓子 中村隆太郎 高瀬節夫 須田正巳
20 7月7日 復活! 怒りの変身 山下久仁明 殿勝秀樹 藍葉古卯
21 7月14日 愛と死の予感 川崎ヒロユキ 坂田純一 西山明樹彦 井口忠一
22 7月21日 ミユキの決意 山下久仁明 澤井幸次 鈴木吉男 室井聖人 山根理宏
23 7月28日 傷だらけの再会 千葉克彦 鈴木吉男 西山明樹彦 敷島博英 中村豊
24 8月4日 引き裂かれた過去 岸間信明 殿勝秀樹 羽生頼仙 須田正巳
25 8月11日 新たなる悪魔 川崎ヒロユキ 中村隆太郎 鈴木吉男 須田正巳 加野晃
26 8月18日 死をかけた戦い 山下久仁明 澤井幸次 西山明樹彦 室井聖人 オグロアキラ
27 8月25日 残りし者への遺産 あみやまさはる(構成) 殿勝秀樹 藍葉古卯
28 9月1日 白い魔人 あかほりさとる ねぎしひろし 友田政晴 井口忠一
29 9月8日 戦いの野に花束を 渡辺誓子 澤井幸次 鈴木吉男 工原しげき
30 9月15日 父の面影 岸間信明 中村隆太郎 西山明樹彦 加野晃
31 9月22日 復讐の街 山下久仁明 板野一郎
32 9月29日 待ちわびた少女 千葉克彦 澤井幸次 鈴木吉男 須田正巳
33 10月6日 荒野の再会 あみやまさはる 殿勝秀樹 西山明樹彦 室井聖人 山根理宏
34 10月13日 光と影の兄弟 岸間信明 橋本伊央汰 千葉大輔 工原しげき
35 10月20日 霧の中の敵 山下久仁明 羽生頼仙
殿勝秀樹
鈴木吉男 伊藤尚往
36 10月27日 決戦!! アックス 渡辺誓子 板野一郎
37 11月3日 蝕まれた肉体 山下久仁明 友田政晴 井口忠一
38 11月10日 死への迷宮 千葉克彦 澤井幸次 津田義三 須田正巳
39 11月17日 超戦士ブラスター 岸間信明 殿勝秀樹 西山明樹彦 敷島博英 中村豊
40 11月24日 愛と戦いの二人 あみやまさはる(構成) 殿勝秀樹 井口忠一
41 12月1日 エビル・蘇る悪魔 山下久仁明 吉田英俊 佐野浩敏
42 12月8日 激突! 赤い宿敵 あみやまさはる 板野一郎
43 12月15日 訣別の銃弾 川崎ヒロユキ 橋本伊央汰 鈴木吉男 工原しげき
44 12月22日 迫り来る闇 岸間信明 西山明樹彦 室生聖人 オグロアキラ
45 1993年
1月5日
真実の侵略者 あみやまさはる(構成) 殿勝秀樹 ところともかず
46 1月12日 時の止まった家 関島眞頼 殿勝秀樹 鈴木吉男 須田正巳
47 1月19日 闇と死の運命 山下久仁明 板野一郎
48 1月26日 壮烈! エビル死す あかほりさとる 山本康彦 西山明樹彦 室生聖人
49 2月2日 燃えつきる命 関島眞頼 殿勝秀樹 工原しげき 加野晃
  • この時期の作品としては珍しく、1年間の放送期間中に4度総集編が放送されている(第11話・第27話・第40話・第45話)。ただし、これらの総集編は「物語核心部分の補足」「新規作画部分あり」「アフレコの再録」と、単に総集編とは呼べない重要な役割を持っている。

ネット局

時差ネットを用いていたのは基本的にテレビ東京系列外の地方局であったが、当時平日夕方6時30分枠がアニメ再放送枠となっていたテレビ大阪とテレビ愛知の2局も同様であった。両局とも19時台の放送であったため、放送時間帯が毎週のように変更されていた。

関連商品

メディア化
VHS版とレーザーディスク版が発売され、サウンドトラックも3枚リリースされたが、いずれも現在は生産中止となっている。
またレーザーディスク版のみ全巻購入特典としてフィギュア『ミユキちゃんテックセッター・フィギュア』とドラマSCDがプレゼントされており、その内容は、スペースナイツのメンバーが宴会と隠し芸大会を舞台にそれぞれ大暴走する、ギャグ満載のストーリーとなっている。以降のBOXシリーズにはついていないので現在入手困難[8]
後に発売されたレーザーディスクBOX版にはオリジナル特典映像として『TWIN BLOOD』『燃えた時計』『MISSING LING』『長き戦いの序曲』『VIRGIN-MEMORY』が収録されている。
2001年には完全限定予約生産でDVD-BOXが発売され、2009年8月5日に再度、完全予約限定生産で発売された。レーザーディスク版付属の特典映像も収録されている。
2010年11月12日にShowTimeにてTVシリーズ全話有料アーカイブ配信開始された。(第01話は会員無料配信)
2012年7月10日より、ニコニコ動画タツノコプロ公式チャンネル「タツノコ劇場」において、公式配信が行われている。一度に5話ずつ配信され、公開から1週間は無料、以後は有料となる。
漫画
本放送と並行する形で、『デラックスボンボン』と『月刊コミックコンプ』に本作の漫画が連載されていた。
コンプ版は、1992年3月号から9月号まで連載され、単行本はメディアワークスから発行された。著者は鈴木典孝(スタジオOX)。テッカマンがそれぞれ専用のペガスを持っているなど設定が変わっており、ストーリー展開も大きく異なっている。
ボンボン版(作:井上大助)はギャグも交えての熱血ヒーローアクションという全く異なった雰囲気の作品となっている。最終回はスペースナイツ基地崩壊直後の戦闘でエビルを退けたDボゥイがスペースナイツの仲間たちと再会するという、打ち切り的な展開となった。
模型
バンダイからブレード、エビル、ソルテッカマン2号機、ブラスターブレードの4種類のプラモデルがリリースされ、特にブレードがグッドデザイン賞を受賞した。また、B-CLUBよりガレージキットとしてダガー、レイピア、ソード、ランス、アックスが発売された他、プラモデルのエビルをベースにしたブラスターエビルの改造パーツが発売されている。
完成品ではバンダイの『魂SPEC』で「テッカマンブレード+ペガス」が、『アーマープラス』でブレードがリリースされている(エビル、ブラスターブレード、ブラスターエビル、レイピア、アキ、ソルテッカマン2号機、ソルテッカマン1号機は魂ウェブ商店で限定販売された)。
ゲームソフト
1992年、ベック社からスーパーファミコン用ソフト、ユタカ社からゲームボーイ用ソフトとして、本作のゲームが制作された。また1994年には、マトリクス社よりPC-9800シリーズ用ゲームソフト『宇宙の騎士テッカマンブレード オービタルリング奪回作戦』が発売されている。
ゲームソフト (クロスオーバー作品)
解説の節に記したように、本作は『スーパーロボット大戦J』と『スーパーロボット大戦W』のスーパーロボット大戦シリーズ2作品に登場している。
またWii用ゲーム『TATSUNOKO VS. CAPCOM ULTIMATE ALL-STARS』に、タツノコ側キャラクターとしてテッカマンブレードが登場し、旧テッカマンと競演を果たしている。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

外部リンク

テンプレート:前後番組

テンプレート:宇宙の騎士テッカマン
  1. タイムリミットの恐怖を乗り越えたDボウイがブレードになって戦場に現れた際、ノアルは喜びの涙を見せるが、ソルテッカマンを装着した状態だった為、人前で涙を見せずにすんだ。
  2. LD特典ドラマCD2においてはアキ・タケガワと名乗っていた。元ネタはあき竹城
  3. Dボウイファイルは第11話と第27話での総集編の進行として描かれ、スペースナイツ基地壊滅後の第27話エピローグにおいて、フードの男が持ち去っている。フードの男の正体は明かされなかったが、次の第28話でノアルがフード姿で活動していたことからノアルである可能性が高い。
  4. タカヤとシンヤとケンゴがお金を出しあって買ったものだが、タカヤは50円しか出さず、パイプにしたのもタカヤの一方的な案だった。
  5. 相羽孝三は素体フォーマットの段階で排除され、テックセットは不能。
  6. 相羽ミユキは戦闘フォーマットの後に排除された為、テックセットは可能となるも不完全なテッカマンでしかなかった。
  7. レイピアはボルテッカ機構を有しているものの、フェルミオン放射口が存在しないため使用は自爆に限られるという裏設定がある。ダガーに限ってはボルテッカが非搭載。
  8. 1巻 - 3巻購入の応募券でドラマSCD『ザ・宴会』、4巻 - 6巻購入の応募券でドラマSCD『ザ・隠し芸』がプレゼントされた。