スパイ
スパイ(英語:spy)とは、敵対勢力などの情報を得るため、合法違法を問わずに敵の情報を入手したり、諜報活動などをする者の総称である。間諜(かんちょう)、密偵(みってい)、工作員(こうさくいん)、情報機関員(じょうほうきかんいん)、軍事探偵(ぐんじたんてい)とも呼ぶ。また、敵側のみを「スパイ」と呼び、友側を「インテリジェンスオフィサー」(CIAでは「ケースオフィサー」と呼ぶ)「協力者」と呼ぶ例もある。
目次
概説
テンプレート:複数の問題 競合相手に対して、「政治・経済・軍事機密・科学技術などの情報を、いち早く入手して味方に知らせつつ、敵の目的活動を阻害すること」が主な任務とされ、戦略上において戦時・平時を問わず重要で特殊な活動である。
その存在が古代から有ったと言われ、世界各地の神話や古文書にも、しばしば描写される。例えば、ギリシャの英雄オデュッセウスの「トロイの木馬」が世界的に有名である。また『孫子』では、用間として一章が設けられており、離間工作の方法、敵の間者を二重スパイとして活用する反間などの手法が記されている。ちなみに日本国では、戦国時代の忍者が該当しており、明治時代の西南戦争には、『スパイ』としての活動が行われていた。
『 Spy 』は、『 Espy (見つける、探し出す)』と同じで、古期フランス語で 『 Espion(見張る者)』を意味しており、『 Espionage (諜報活動:現仏語)』の語源。印欧語で『見る』を意味する語幹『 Spek 』に由来する。
近代以降、「各国でスパイ網を組織化・巨大化させ、諜報活動の展開が行われている」と言われる。特に第二次世界大戦後の冷戦時代には、世界各地で激しいスパイ活動が行われ、多くのスパイ事件が発覚している。その状況は、「米ソ二極体制が終わった現在でも変わらない」と判断されている。
ところで、『二重スパイ』や『ダブルスパイ(双方の情報を双方に漏らす者)』等が現実に存在すると言われるなかで、漫画や小説に登場するような『三重スパイ』に関しては、ほとんど存在しないと判断される。なぜなら、「自らのスパイ活動を、敵側に逆利用されない為にと、相応な訓練などを経ている事が多く、それらを機関的にも警戒しているから」である。
危険を伴う任務(業務)が多く、敵に捕らわれたら犯罪者として刑務所の暮らしを余儀なくされたり、戦時中だと死刑に成る事も有る[1]が、「給料が安い(ケースオフィサーは全て軍人など国家公務員。内通者に至っては、報酬が贋金で支払われたりする事もある)」と感じる傾向も有り、且つ特殊な訓練を受ける過程で脱落したり、訓練後でも相応の人材が育つとも限らない状態にある。現にSISは、新聞広告などを使って募集を行っている[2]。
また「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)問題やアフガニスタン問題が解決しないのは、諜報分野の人材が乏しく、ヒューミントが確立していないから」と言う一般論もあるが、「強権的に、密告・摘発の制度を完備している環境では、ヒューミントの確立が難しい」ことも理解する必要が有る。またテロ、ゲリラ等の組織も、規模が小さいことを逆手にとって、「構成員同士の相互監視を義務付けたり、新入りが不審な動きをしていたら、即時に通報する」など、防諜システムを堅牢的に構成している事が多いと言われる。
スパイは、協力者から支援を受けている事も多い。特に、イスラエル、朝鮮民主主義人民共和国、中華人民共和国(中国)の工作機関では、「国際関係において、自国と競合関係となる国で居住する者達(主に永住権を有する人達)により形成された人的ネットワークを隠れ蓑として活用するヒューミントを得意としている」と言われている。
スパイの分類
一般的に「スパイ」と呼ばれる人物には、「機関員」(インテリジェンスオフィサー)と「協力者」(エージェント)という2通りの人種が存在する。映画などでは情報機関員を指して「エージェント」と呼ぶことも多いが、諜報の世界では「エージェント」といえばふつう協力者を指す。
機関員は情報機関の要員であり、特殊な訓練を受けた後で多くは外交官や駐在武官として海外に赴任する。外交官として赴任するのは、彼らは逮捕されない、中身を検閲されずに荷物が送れるといった外交特権を持っており、また大使館の中は治外法権の為、安全に暮らせるだけでなく、暗号で情報を本国とやり取りするなど、諜報活動を行う上でとても便利な場所だからであり、職務を通じて政治家や官僚といった工作対象に接触しやすいからである。その一方でビジネスマン、ジャーナリスト、学者といった民間人に成りすまして(または本職が入国後に母国政府から所属機関を通じて指示されて)「非公式に」目標国に潜入する機関員もおり、この種のスパイは「イリーガル」(KGBでの呼び名)「ノンオフィシャルカバー」(CIAでの呼び名)などと呼ばれる。
機関員の任務は主に対象国の情報に近づきやすい人間や有用な人間を協力者として獲得、運営して対象国内に協力者のネットワークを構築し、これを用いて対象に関する情報収集や働きかけを行うことにある。
これに対して協力者は対象国の市民(組織が対象の場合はそのメンバー)が選ばれ、「ネットワーク」の駒として対象国で機関員の望む情報や人間、資料、物資などを直接獲得したり、その仲介をなす。移民を多く送り出している国では移民のネットワークを利用する事もあり、イスラエル、中国、インドなどがこの手法をよく用いるといわれる。日本では北朝鮮が諜報活動に在日朝鮮人を巻き込む事が多く、加担を強制された「土台人」達は人生を狂わされる事となる。
協力者を得るためには協力者にしたい人物(工作対象者)に接近し、身分を明かした上で説得、獲得するケースもあるが、「表」の仕事の中で巧妙に諜報活動が行われるケースもあるため、実際には協力者となっていることを自らが自覚していないケースも多い。
映画のスパイ
小説、映画の影響によって派手な活動が連想されがちであるが、古典的表現である「外套と短剣」に表されるように、実際のスパイは実に地味な活動をしていることが多い(これは特殊部隊などにもいえる)。これは忍者や007シリーズなど、大衆向けに膾炙したフィクションが先入観の原因と考えられる。
例として、破壊工作などは、実際には軍隊の特殊部隊によって行なわれることが多い。たとえば、戦地において工作活動や非合法の組織作りを担当するのは、往々にして軍の特務機関である。太平洋戦争における陸軍中野学校出身のスパイ達の活動などが例として挙げられる。しかし、地味な活動だけではなく、時にはスパイも、暗殺、破壊工作、拉致などの任務に就くこともあり、スパイによって引き起こされた事件が多くある。また、敵施設への潜入や盗撮、窃盗なども行うことがあり、暗号機や暗号書などがその標的になることが多い。
民主主義の大国では、映画やフィクションから窺えるイメージと実際のスパイとはかなり異なる。例えば情報収集活動は、潜入や暗殺、尾行などの直接行動だけで行われるわけではない。十分な情報公開がされている国においては、基本的に情報公開の原則から、しばしばエリント、フォトミント、ヒューミントと並んでオシントと呼ばれる手法で、目的の情報が得られることがあるからである。そうした活動は主に諜報機関が組織として情報を収集する手法の一つであり、スパイが個々人で行うわけではない(末端の行動員は歯車の1枚に過ぎず、自分が何のためにそれをさせられているのか分からないということもある)。窃盗や盗撮と同様によく行われる手法として、目的とする情報がある機関の職員に、異性の諜報員が近づき、恋愛感情につけ込んで情報の取得を目指すリスクの比較的少ない手法(色仕掛け・ハニートラップ)もある。また、多重債務・保証人・多額な現金を必要とするといった金銭問題も時としてスパイ活動に利用される。
スパイをテーマとした小説や映画、漫画などは、冷戦期に盛んに送り出されたが、近年はやや下火になりつつある。
産業スパイ
ビジネスの世界では産業スパイが暗躍している。産業スパイは企業の情報収集を行うだけでなく、優秀な職員の辞職を誘発したり、労働組合を扇動するなど企業に損害を与える場合もある。
これらの活動には探偵業者や退職した社員などが関わることが多いが、軍事技術の獲得などを目的に他国の情報機関が行う場合もあり、日本でも多くのスパイが日本企業の情報を狙って活動している。近年発生した事案にはロシア軍の参謀本部情報総局(GRU)の諜報員がニコンの社員から軍事転用可能な技術を収集した「ペツケビッチ事件」や、人民解放軍系の企業がヤマハ発動機を通じて無人ヘリを不正に輸入しようとした事件などがある。
但し、探偵業社であれ何であれ、企業の利益活動を正当な(例えば、刑法・第三十五:正当行為、三十六:正当防衛、三十七条:緊急避難の)理由なく阻害した場合には、基本的に法的観点で処置される。
主な活動の目的
- 機密情報などの盗み出し行為
- 利益追求の目的達成を阻害したり、その機能を破壊する行為
- 社内の人間関係を破綻させるなど、人間関係の工作
その他
スラングとしても「スパイ」という言葉は使われる。たとえば、プロ野球のスコアラーが次の対戦相手の戦力・戦術分析の為に試合を観戦したりする事から「スパイ」と表現される事もある。またインターネット上の掲示版機能などで情報操作をする者を「工作員」と呼ぶこともある。
現代の諜報機関
日本
ソ連およびロシア
- ソ連国家保安委員会(KGB)→現・ロシア対外情報庁(SVR)
- ロシア連邦軍参謀本部情報総局(GRU)
アメリカ
- 中央情報局(CIA)
- 連邦捜査局国家保安部(FBI)
- アメリカ国防情報局(DIA)
- アメリカ海軍情報局(ONI)
- アメリカ国家安全保障局(NSA)
以下の二者は、NSAの傘下でインテリジェンスコミュニティ「中央保安部」を構成。
- アメリカ陸軍情報保全コマンド(INSCOM)
- 空軍情報・監視・偵察局(AFISR)
イギリス
- イギリス情報局秘密情報部(通称MI6、正式にはSIS)
イスラエル
- イスラエル諜報特務庁(通称モサド、正式にはISIS)
フランス
- 防諜・外国資料局(SDECE)→フランス対外治安総局(DGSE)
韓国
ドイツ
- 連邦情報局(BND)
防諜機関
日本国においては、「自国の利益、または、国民の利益を護る為に必要だ」とされる(主に、軍事的な防衛、防犯に関連する)情報を収集する機関と成る。
海外
- 米国
- 連邦捜査局 - FBI
- 英国
- イギリス情報局保安部 - 通称、MI5、正式には、SS
- 露西亜(ロシア)
- ロシア連邦保安庁 - FSB
- Israel(イスラエル)
- イスラエル総保安庁 - 略称、שב"כ(シャバック)、または、השב"כ(ハ-シャバック)
- France(フランス)
- フランス国土監視局 - DST
- German(ドイツ)
- 連邦憲法擁護庁 - BfV
スパイ本人による回顧録
- 阿尾博政『自衛隊秘密諜報機関 ―青桐の戦士と呼ばれて―』
- 明石元二郎『落花流水』
- 石光真清『城下の人』『曠野の花』『望郷の歌』『誰のために』
- 高井三郎『日米秘密情報機関:「影の軍隊」ムサシ機関長の告白』
- 塚本勝一『自衛隊の情報戦 ―陸幕第二部長の回想―』
- 藤原岩市『F機関』
- ウィリアム・スティーヴンスン『暗号名イントレピッド』
- ウォルフガング・ロッツ『シャンペン・スパイ』『スパイのためのハンドブック』
- ラインハルト・ゲーレン『諜報・工作―ラインハルト・ゲーレン回顧録』
著名なスパイ
ソ連・ロシア
- エヴノ・アゼフ - ロシア帝国内務省警察部警備局
- リヒャルト・ゾルゲ - ソ連GRU。駐日独大使館。ゾルゲ事件
- ボリス・グジ - ソ連GRU・NKVD。ゾルゲ・グループの監督官
- レオポルド・トレッペル - ソ連GRU。赤いオーケストラ
- ヴラディミル・ザイモフ - ソ連GRU。ブルガリア軍の大将
- スティッグ・ヴェンナーストレム - ソ連GRU。スウェーデン空軍大佐
- エドガー・フォイティンガー - ソ連GRU。
- アレクサンドル・ヤクシェフ - ソ連ゲーペーウー(GPU)
- ナウム・エイチンゴン - ソ連NKVD
- ゲヴォルク・ワルタニャン - ソ連NKVD
- ニコライ・クズネツォフ (スパイ) - ソ連NKVD
- ゾーヤ・ヴォスクレセンスカヤ - ソ連NKVD。女性
- ヴィクトル・リャーギン - ソ連NKVD
- セミョーン・セミョーノフ
- クラウス・フックス
- レオニード・シェバルシン - ソ連KGB
- ウラジーミル・バルコフスキー - ソ連KGB
- ジョージ・ブレイク - ソ連KGB。イギリス外交官。ケンブリッジ大学卒。
- ギュンター・ギヨーム - ドイツ連邦共和国(旧西ドイツ)ブラント政権首相秘書。
- キム・フィルビー - ソ連KGB。MI6高官元有力候補。ケンブリッジ5人組
- ドナルド・マクリーン - ソ連KGB。イギリス外交官。ケンブリッジ5人組
- ガイ・バージェス - ソ連KGB。ケンブリッジ5人組
- アンソニー・ブラント - ソ連KGB。ケンブリッジ5人組
- ジョン・カーンクロス - ソ連KGB。ケンブリッジ5人組
- ゴードン・ロンスデイル(コノン・モロドゥイ) - ソ連KGB。イギリス海軍
- ボグダン・スタシンスキー - ソ連KGB
- トニー・メンデス - ソ連KGB。CIA職員
- オルドリッチ・エイムズ - ソ連KGB・ロシアSVR。CIA高官。ソ連に徴募された最高位のアメリカ人
- ロバート・ハンセン - ソ連KGB。FBI職員。オプス・デイ信者
- ルドルフ・アベル - ソ連KGB。別のスパイの自首で逮捕されるもU-2撃墜事件で捕虜になったパイロットと交換釈放。
- ゼエフ・アヴニ - ソ連KGB。モサッド要員
- ロナー・コーエン - ソ連KGB。アメリカ共産党メンバーであり夫婦でスパイ活動
- ニコライ・コークロフ - ソ連KGB。
- ジョルジュ・コワリ - ソ連GRU。マンハッタン計画機密情報の入手に成功。ソ連の核兵器開発に貢献した。コードネームはデリマル。死後に金星勲章が授与された。
- 石田博英:石橋内閣・岸内閣官房長官。元ソ連国家保安委員会(KGB)職員で1992年にイギリスに亡命したワシリー・ミトロヒンが持ち出した資料「ミトロヒン文書」、および同じく元KGBでアメリカに亡命したスタニスラフ・レフチェンコの証言では、“フーバー”というコードネームを持つKGBのエージェントであったとされている。
- 尾崎秀実 - 朝日新聞記者、満鉄調査部嘱託。ゾルゲ事件
- ジュリアス・ローゼンバーグ - 原爆スパイとしてアメリカで逮捕、妻とともに死刑を執行される(ローゼンバーグ事件)。
- ユーリー・ラストヴォロフ - ソ連KGB。アメリカに亡命。
- アンナ・チャップマン - ロシア対外情報庁
- エドガー・フォイヒティンガー - ソ連GRU。元ドイツ国防軍中将。
- 宮永幸久 - 陸将補(少将)。ソ連軍GRUに陸上自衛隊の情報を流した。(宮永スパイ事件)
- 勝間田清一 - 元社会党委員長で、KGBのエージェント。コードネームはGAVR。KGBでは社会党中道派のリーダーと評価されていた。
ドイツ帝国
- カール・ハンス・ロディ
- ジュル・クロフォード・ジルバー - MI5の郵便検閲官
- エリザベート・シュラグミュラー
- ヴィルヘルム・シュティーバー - ヴィルヘルム2世やビスマルクに仕え、普墺戦争などの勝利に貢献した。
ナチス・ドイツ
- テンプレート:仮リンク - 第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけてドイツのスパイとして活動した。アメリカ本土ではデュケインのスパイ網を率いた。
- フリードリッヒ・コルベ
- ノーマン・ベイリー=スチュワート - イギリス陸軍の将校。後にドイツに移り、「ホーホー卿」と呼ばれる英語放送キャスターの1人となった。
東ドイツ
- オットー・ヨーン - シュタージ・KGB。西ドイツ連邦憲法擁護庁(BfV)長官
- ハンス・チドゲ - シュタージ。西ドイツBfV
- ギュンター・ギヨーム - シュタージ。ヴィリー・ブラント西ドイツ首相の私設秘書
- ロタール・ルッツェ - シュタージ。
- マルクス・ヴォルフ - シュタージの対外諜報部門のスパイマスター。
- カール=ハインツ・クラス - シュタージ。西ドイツの警察官。
ポーランド
チェコスロバキア
- カレル・ケヘル - チェコスロバキア内務省国家安全保障隊国家保安部(チェコ語:Státní bezpečnost、スロバキア語:Štátna bezpečnosť)。CIA内部への浸透に成功
アメリカ
- フランシス・ゲーリー・パワーズ - U-2撃墜事件における被撃墜機のパイロット。
- ドミトリー・ポリャコフ - CIA。ソ連GRUの将官。
- モー・バーグ - 元メジャーリーグ選手。第二次大戦中に諜報活動に従事。
- 徐峻平 - CIA。中国人民解放軍参謀本部第二部美洲司司長(在米支局長)、大校
- 正力松太郎 - 元警視庁官房主事、元衆院議員、元(初代)科学技術庁長官、職業野球連盟元総裁(コミッショナー)、読売ジャイアンツ元オーナー、読売新聞社元社主。アメリカ中央情報局(CIA)と日本へのテレビの導入(正力マイクロ波事件)と原子力発電の導入で利害が一致していたので協力し合い、その結果、「ポダム」というコードネームを与えられ、日本におけるCIAエージェントとなった[4]。
- 岸信介 - 元官僚・満州国官僚、戦後は歴代総理大臣の一人。正力同様にCIAが買収し、日本の親米・反共化に一役買わせていた事をアメリカ国務省が認めた[5]。
- 辰巳栄一 - 自衛隊や当時の内閣調査室の設置に関する情報を中央情報局に流し、日本に再軍備の圧力を掛けるようアメリカに求めた。
- テオドール・ゼーフェッケ - 元ゲシュタポ隊員。戦後、米CIAや西独BKAのエージェントとして活動した。
イギリス
- フランシス・ウォルシンガム
- ウィリアム・メルヴィル
- マンスフィールド・カミング
- ヴァーノン・ケル
- グレアム・グリーン - MI6
- オレグ・ペンコフスキー - MI6。ソ連GRU
- サマセット・モーム
- シドニー・ライリー - MI6
- 蔡小洪 - MI6。駐香港連絡弁公室秘書長
- ジェームズ・コックス - ロイター通信東京支局長。1940年にスパイとして検挙される。
フランス
イスラエル
- イサル・ハルエル - イスラエル諜報特務庁(モサッド)第2代長官
- エリー・コーエン - イスラエル諜報特務庁
- ウォルフガング・ロッツ - モサッド
北朝鮮
- 李善実 - 朝鮮労働党対外連絡部。北朝鮮最高位のハルモニ(おばあちゃん)スパイ、北朝鮮の人気テレビドラマ『名なしの英雄』のモデル[6]。
- 金東植 - 朝鮮労働党対外連絡部。いわゆる「新世代」間諜[7]。
- 金賢姫 - 朝鮮労働党対外情報調査部。大韓航空機爆破事件の爆破犯。その後韓国に帰順[8][9]
- ムハンマド・カンス - 朝鮮労働党対外情報調査部。フィリピン国籍に偽装し、韓国の檀国大学校(ダングツク大)助教授となる[10]。
- チェ・スンチョル:朝鮮労働党対外情報調査部。日本人拉致犯[11]。
- 金世鎬 - 朝鮮労働党対外情報調査部。日本人拉致犯[12][13]。
- 辛光洙 - 朝鮮労働党対外情報調査部。日本人拉致犯[14][15][16][17][18][19]。
- 安明進 - 朝鮮労働党作戦部。韓国に帰順[20]。
- 元正花 - 国家安全保衛部の女性諜報員。脱北者拉致犯[21]
- 金東淳 - 朝鮮人民軍人民武力部偵察局少佐。元正花の工作指揮[22]。
韓国
- 安斗煕 - 金九の暗殺、新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員
- 崔成奎 - 新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員[23]。
- 趙承培 - 新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員[23]。
- 金石泉 - 新潟日赤センター爆破未遂事件の工作員[23]。
中華人民共和国
- 熊向暉 - 国民党胡宗南将軍の元に潜伏したスリーパー。いわゆる後三傑の1人。後の中共中央統戦部副部長
- 申健 - 後三傑
- 陳忠経 - 後三傑。後の中共中央調査部副部長
- 関露 - 作家。ジェスフィールド76号主任李士群の秘書
- 潘漢年 - 汪兆銘との接触工作を担当
- 陳文英 - 在米華僑
- 麦大智・麦大泓兄弟
- 黄麗麗 - フランス留学生。経済スパイ
- 金無怠 - 中華人民共和国国家安全部外事局。CIAの東アジア政策研究室主任
- 王慶前 - 中国国際友好連絡会常務理事、元中国人民解放軍情報将校(大校)・駐日大使館一等書記官。軍事機密を日本に流した。
中華民国
- 邵正忠 - 軍情。少康一号。中国人民解放軍総後勤部処長、大校
- 劉連昆 - 軍情。少康二号。中国人民解放軍総後勤部軍械部長、少将
- 劉広智 - 中国人民解放軍空軍指揮学院院長、少将
- 佟達寧 - 社会保障基金会弁公庁主任
- 曲煒 - 台湾連絡会宣伝部副部長
- 高瞻 - 人権活動家
- 陳杏村 - 日本軍を得意先とした台湾人豪商。蓮舫行政改革担当大臣の祖母[24]。
日本
- 日露戦争
- 明石元二郎 - 大日本帝国陸軍将校。日露戦争時にロシア帝国からヨーロッパ全土の反露・独立運動を支援。
- 石光真清 大日本帝国陸軍
- 横川省三 - 密偵。満州にて命を落とした。
- 脇光三 - 同上。
- 沖禎介 - 同上。
- 中村天風 - 密偵。日露戦争後は実業家、思想家として活躍する。
- 大正~第二次世界大戦
- ハリー・トンプソン - 元アメリカ海軍事務係下士官。宮崎俊男海軍少佐によって雇用されていた。
- アンヘル・アルカサール・デ・ベラスコ - 駐英スペイン大使館付報道官、実はドイツ国防軍情報部員。第二次大戦下、マドリッドを中心に対米諜報網「東機関」を構築。後年NHKの番組でその存在が明るみに出る。
- ウィリアム・フォームズ=センピル 元英国海軍大佐。豊田貞次郎中佐に空母関係の機密情報を提供する。
- クリス・メイヤーズ - 元英国海軍少佐。豊田中佐に潜水艦関係の機密情報を提供する。
- フレデリック.J.ラットランド - 元イギリス空軍少佐。高須四郎少佐に雇われて主に米英に関する情報収集を行った。
- ベルバレー・ディッキンソン - アメリカの人形店店主。横山一郎海軍大佐によって雇用され、海軍情報の収集を行った。
- 第二次世界大戦
- 木村肥佐生 - 密偵。援蒋ルートの実態を調べる為、日中戦争下のチベットに潜行。同様の潜行者に西川一三・野元甚蔵が知られる。終戦後現地で改革派青年グループと交流。更にイギリスの情報提供者となる。帰国後はアメリカ大使館に勤務。後に亜細亜大学教授を務める。
- 飯塚盈延 - 「松村昇」の偽名で日本共産党で特別高等警察の指示を受けて活動し、幹部として組織壊滅を実行。俗に「スパイM」と呼ばれる。
- 坂西志保 - アメリカ議会図書館日本課長だったが、大日本帝国海軍のスパイでもあり、日米開戦で強制送還された。
- 川島芳子 - 清朝の皇族粛親王の第十四王女。第一次上海事変を引き起こした首謀者の一人とされる。
- 藤原岩市 - 大日本帝国陸軍。「F機関」を率いてインド独立工作を行った。戦後は陸上自衛隊に勤める。
- 神本利男 - 警察、大日本帝国陸軍。東南アジアで活躍した。
- 谷豊 - 通称ハリマオ。大日本帝国陸軍の諜報員として活躍した。
- 堀栄三 - 大本営陸軍部第2部に勤めた情報参謀。戦後は陸上自衛隊に勤める。
- 小野田寛郎 - 陸軍中野学校二俣分校出身。フィリピンのルバング島に残置諜者として派遣され、戦後も戦いを継続した。
- 戦後
- 戸高公徳 - 「市木春秋」の偽名で菅生事件に関与。国家地方警察大分県本部警備課を経て国家地方警察警備課。
スパイをテーマとした作品
小説・映画
- ジョゼフ・コンラッド『密偵』
- ジョン・バカン『三十九階段』
- W・サマセット・モーム『アシェンデン』
- エリック・アンブラー『恐怖の背景』『あるスパイへの墓碑銘』
- グレアム・グリーン『密使』『恐怖省』
- アリステア・マクリーン『最後の国境線』
- イアン・フレミング『007シリーズ』
- ジェラール・ド・ヴィリエ『プリンスマルコシリーズ』
- ジョン・ル・カレ『寒い国から帰ってきたスパイ』『ジョージ・スマイリーシリーズ』
- ブライアン・フリーマントル『チャーリー・マフィンシリーズ』
- レン・デイトン『イプクレス・ファイル』
- ケン・フォレット『針の眼』
- ロバート・マカモア『CHERUB(チェラブ)シリーズ』
- フレデリック・フォーサイス『神の拳』
- ロバート・ラドラム『暗殺者』、『ボーン』シリーズ
- カン・ジェギュ『シュリ』
- シルミド
- 篠田正浩『スパイ・ゾルゲ』
- 増村保造『陸軍中野学校』
- キム・ヒョンジョン『二重スパイ』
- 『スパイ大作戦』、『ミッション:インポッシブル』シリーズ
- トータリー・スパイズ!
- 豪甦/NOC CIA見えざる情報官
- ドロシー・ギルマン『おばちゃまは飛び入りスパイ(ミセス・ポリファックス)』シリーズ
- モルガン・スポルテス『ゾルゲ 破滅のフーガ』
- トニー・スコット 『スパイ・ゲーム』
- スパイVSスパイ米ソ情報戦の内幕(新潮文庫)
- 世界を騒がせたスパイたち(上・下 教養文庫)
- 西村京太郎 『D機関情報』(『アナザー・ウェイ ―D機関情報―』として映像化)
- スティーヴン・スピルバーグ『ミュンヘン』
- スパイキッズ
- スタンリー・トン『SPY_N』
- 高村薫『リヴィエラを撃て』
- ビリー・レイ『アメリカを売った男』
- 柳広司『ジョーカー・ゲーム』
- 『亀は意外と速く泳ぐ』
- フィリップ・ノイス 『ソルト』
- 手嶋龍一 『ウルトラ・ダラー』
- 麻生幾 『外事警察』
ゲーム
- メタルギアシリーズ
- スプリンターセルシリーズ
- 007シリーズ
- S.P.Y Special Project Y.
- スパイvsスパイ
- 南国指令!!スパイvsスパイ
- スパイフィクション
- エレベーターアクション
- スパイズ(TSR、HJ) - ボードゲーム
漫画
- 青池保子『エロイカより愛をこめて』『Z-ツェット-』『魔弾の射手 (漫画)』
- 秋本治『Mr.Clice』
- いとうみきお『謎の村雨くん』
- 加藤元浩『ロケットマン』
- 佐々木倫子『ペパミント・スパイ』
- 田中保左奈『暗号名はBF』
- 細野不二彦『ヤミの乱破』
- 真刈信二雨松『スパイの家』
楽曲
書籍
脚注
関連項目
- 歴史上の有名なスパイ
- スパイが関連した事件
- 新潟日赤センター爆破未遂事件
- 熱海事件
- ゾルゲ事件
- ローゼンバーグ事件
- ミュンヘンオリンピック事件
- 金大中事件
- IBM産業スパイ事件
- 江陵浸透事件 - 北朝鮮の工作員の韓国への不法侵入が発覚。韓国軍は工作員を掃討した。
- ボガチョンコフ事件 - 海上自衛官がロシアに軍事機密を売却。
- 上海総領事館員自殺事件
- 各国の情報機関と特務機関
- 外交
- その他
- 埋没連絡
- 探偵-産業スパイ対策、防諜活動を実施。
- PRISM (監視プログラム) - アメリカがアングロ・サクソン諸国以外は同盟国であっても一切信用していなかった事が暴露された。
外部リンク
テンプレート:政府に関する情報漏洩・内部告発- ↑ 一方でクバーナ航空455便爆破事件犯人・ルイス・ポサダ・カリレスのように、庇われたりする例もある
- ↑ 人員増強の必要性から、求人広告を開始した事を公にして、 事務、分析官、語学専門家、作戦要員など募った。
- ↑ 「北京の高級人民法院、判決で日本外交官をスパイ断定」読売新聞08年3月11日記事
- ↑ 週刊新潮2006年2月16日
- ↑ 左派弱体化へ秘密資金 米CIA、保革両勢力に 共同通信2006年7月19日
- ↑ 金富億『北朝鮮の女スパイ』講談社文庫、1997年、ISBN 978-4062562300。
- ↑ 金富億『北朝鮮のスパイ戦略』講談社文庫、2002年、ISBN 978-4062566797。
- ↑ 金賢姫『金賢姫 いま、女として』文春文庫、1994年、上 ISBN 978-4167565015、下 ISBN 978-4167565022。
- ↑ 趙甲済『北朝鮮女秘密工作員の告白』徳間文庫1997年 ISBN 978-4198907884。
- ↑ 金富億『北朝鮮のスパイ戦略』講談社文庫、2002年、ISBN 978-4062566797。
- ↑ 外務省『北朝鮮による日本人拉致問題』2006年7月。
- ↑ 外務省『北朝鮮による日本人拉致問題』2006年7月。
- ↑ 警察庁編『警察白書』平成15年。
- ↑ 高世仁『拉致-北朝鮮の国家犯罪』講談社文庫、2002年、ISBN 978-4062735520。
- ↑ 金富億『北朝鮮の女スパイ』講談社文庫、1997年、ISBN 978-4062562300。
- ↑ 警察庁編『警察白書』平成9年。
- ↑ 警察庁編『警察白書』平成13年。
- ↑ 警察庁編『警察白書』平成15年。
- ↑ 外務省『北朝鮮による日本人拉致問題』2006年7月。
- ↑ 安明進『北朝鮮拉致工作員』徳間文庫、2000年、ISBN 978-4198912857。
- ↑ 女スパイ:韓国人将校らの暗殺命令受ける(上):(朝鮮日報2008年8月28日)
- ↑ 女スパイ:義父キム・ドンスンとは何者か(朝鮮日報2008年8月29日)
- ↑ 23.0 23.1 23.2 『TBS』 闇の部隊「北送阻止隊」 (2009/9/26 放送)にて名前を公表してインタビューに答えている
- ↑ 日本華裔大臣蓮舫家世揭秘 祖母是政商兩界女强人 中國新聞網 2010年06月07日