准将

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フランス陸軍准将の階級章

准将(じゅんしょう)は軍隊の階級の一。北大西洋条約機構の階級符号では、OF-6に相当する。将官に区分され、少将の下、大佐の上に位置する。国によっては存在しないこともある。

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歴史

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ルーヴォア候

かつて、Colonelは階級(大佐)であると共に役職(連隊長)でもあったため、大佐になるためには自費で連隊を編成・維持しなければならなかった。そのため、財力のある貴族は経験が無くても大佐になれる一方、少尉(或は下士官・兵)から叩上げた優秀な人材でも資金力がなければ中佐止まりだった。そこで、これらの人材を将官に登用するために、ルイ14世時代の1667年にフランスで、陸軍大臣ルーヴォア侯爵ミシェル・ル・テリエによる陸軍改革の一環として制定された。そのため、当初の准将は大佐を経ないで、中佐から任用された。[1]

准将は伝統的に置かない国軍もある。 そのような国では上級大将・上級中将を将官に置く場合がある。

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日本

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准将に準ずる役職の1佐(一)標識の例、第12旅団副旅団長職
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准将に準ずる役職の1佐(一)たる師団幕僚長車提示の標識

大日本帝国陸軍及び大日本帝国海軍には置かれなかった。また、現在の自衛隊にも相当する階級は置かれていないが、陸上自衛隊では1佐(一)が准将と同等とされている。栄誉礼は実施されないが、主に将補職の部隊長に1佐のまま着任した場合や師団幕僚長・旅団副旅団長に着任した場合で当該部隊の指揮官が認めた場合や、1佐(一)の団長職の場合など、役職上必要に応じて乗車する車両には赤色のプレート板に帽章若しくは桜星一つが表示されたプレートを掲示している。一方、1佐(一)でも指定職以外に着任した場合等含む通常の1佐職は白色のプレートに帽章のみ掲示する。

自衛隊の海外派遣実績や米軍等外国軍隊との共同行動が増加する中、均衡をとりにくい等の問題点があり、平成22年度(2010年)以降に「准将」を創設することが防衛省内において検討されていたが、当該年度制定の防衛大綱では触れられていない。 テンプレート:-

アメリカ合衆国

アメリカ合衆国 陸軍では3600人前後の大佐が居るがそのうち准将になれるのは150人前後であり昇進は大変に狭き門である。 大佐から准将になるためには大統領の指名を受け、上院の承認を受ける必要がある。

イギリス

イギリス の場合、将官では無く、最上級の佐官に位置づけられる。そのため当該階級を上級大佐と訳す人もまれにいる。

脚注

  1. テンプレート:Cite book p 11

関連項目

テンプレート:軍隊の階級

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