エアポート (列車)

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テンプレート:列車名 エアポートとは、北海道旅客鉄道(JR北海道)が、新千歳空港駅 - 札幌駅小樽駅間を千歳線函館本線経由で運行する快速列車

概要

1988年3月に新千歳空港が開港したのを機に、空港アクセス列車として、千歳空港駅(現在の南千歳駅)・苫小牧駅 - 札幌駅間で運転開始された快速「空港ライナー」が前身にあたる。1992年7月には新千歳空港ターミナルビルの完成にあわせて千歳空港駅 - 新千歳空港駅間が延伸開業したため新千歳空港駅への乗入れを開始し、大幅な増発のうえ、列車名も「エアポート」に改称された。

運行概況

新千歳空港駅 - 札幌駅間を最高運転速度130km/h、所要36分(早朝・夜間の一部列車を除く)で結び、新千歳空港発8 - 20時台、札幌発8 - 19時台は15分間隔で運転されている。空港利用客に限らず、全区間を通して沿線の通勤・通学客にも幅広く利用されている。

3桁ないし2桁の号数(「エアポートxxx号」)は、百番台および十番台が新千歳空港駅および札幌駅それぞれの発車時間帯を表している(例:新千歳空港発12時台の3本目は「125号」、札幌発6時台の1本目は「60号」)[注 1]

日中は毎時4往復のうち、2往復が新千歳空港 - 札幌 - 小樽間(30分間隔)、1往復が新千歳空港 - 札幌 - 旭川間(1時間間隔。札幌 - 旭川間はエル特急スーパーカムイ」として運転)、残る1往復が新千歳空港 - 札幌間のみの運転である。新千歳空港行き列車の札幌駅発車ホームは、改札口から最も近い5・6番線に統一されている。

朝および夜間(札幌駅発着がおおむね6 - 9時台、21 - 23時台)の列車は札幌以西の区間が普通列車(各駅停車)としての運行となり、これらは小樽駅のほか手稲駅ほしみ駅札沼線(学園都市線)の石狩当別駅が始発・終着となる列車も設定されている。

新千歳空港到着の航空便に遅延が生じた場合は、札幌行きの最終列車である快速「エアポート」227号(列車番号3987M。新千歳空港発22時54分)の発車を遅らせる場合がある。航空便の遅延が著しい場合は最終列車を定刻に発車させ、後続の臨時便として手稲行き普通列車を運転する場合がある。ただし、臨時便は札幌駅や手稲駅までの輸送を主とし、他線区への接続までは考慮されない。

停車駅

札幌・小樽発着
新千歳空港駅 - 南千歳駅 - 千歳駅 - 恵庭駅 - 北広島駅 - 新札幌駅 - (白石駅) - 札幌駅 - 琴似駅 - 手稲駅 - 小樽築港駅 - 南小樽駅 - 小樽駅
  • 白石駅には早朝・夜間の一部列車のみ停車。
旭川発着(札幌 - 旭川間はエル特急「スーパーカムイ」として運行)
新千歳空港駅 - 南千歳駅 - 千歳駅 - 恵庭駅 - 北広島駅 - 新札幌駅 - (白石駅) - 札幌駅 - 岩見沢駅 - 美唄駅 - 砂川駅 - 滝川駅 - 深川駅 - 旭川駅
  • 白石駅には旭川行きの1本のみ停車。

使用車両・編成

2014年7月19日現在の編成図
快速「エアポート」
テンプレート:TrainDirection
旭川駅発着列車
(785系・789系)
1 2 3 4 5
そのほかの列車
(721系・733系)
1 2 3 4 5 6
凡例
指=普通車座席指定席uシート
自=普通車自由席

札幌・手稲・小樽・石狩当別発着列車には721系電車(主に3000・4000・5000番台)・733系電車(3000番台)が使用されている。いずれも3ドアの6両編成であるが、721系(近郊形車両)は転換式クロスシート、733系(通勤形車両)は片持ち式ロングシートが主体であるため、定員が異なる。721系と733系はそれぞれ区別なく共通運用されている。

旭川発着列車には785系電車(0・500番台)・789系電車(1000番台)が使用されている。いずれも2ドアの特急形車両(5両編成)で、それぞれ区別なく共通運用されている。

いずれも4号車に指定席uシート」を連結している。なお普通列車として運転される区間のみ乗車する場合は、uシートも含め全車自由席である。また、エル特急「スーパーカムイ」の指定席を札幌駅を跨って利用する場合には、指定席料金の計算に特例がある。 テンプレート:See

785系・789系投入前の1992年から2002年までは781系電車が使用されていた。当時の旭川発着列車はエル特急「ライラック」で運行されており、間合い運用として新千歳空港駅 - 札幌駅間のみ運転される一部の列車(2002年3月ダイヤ改正以前の90号と197号)にも781系が使用されていた。現行のダイヤで使用されている785系と789系では、札幌駅 - 新千歳空港駅間のみの運用は行われていない。

1997年3月22日のダイヤ改正からしばらくの間、増発された朝の一部列車に711系電車が使用されることがあった。同系で運転される列車は全車自由席であった。

テンプレート:-

沿革

  • 1980年昭和55年)10月1日:千歳空港駅(現在の南千歳駅)開業に伴うダイヤ改正で、札幌駅 - 千歳空港駅間に711系を使用した列車名称なしの快速列車が1日3往復設定される。
  • 1988年(昭和63年)3月13日:札幌駅方面と千歳空港駅方面を結ぶ快速列車として「空港ライナー」が設定される。同時に、それまで運転されていた名称なしの快速列車も「空港ライナー」に組み込まれた。
    • 停車駅は以下の2通りで設定された。
      • 札幌駅 - 白石駅 - 新札幌駅 - 北広島駅 - 千歳駅 - 千歳空港駅 - 沼ノ端駅 - 苫小牧駅(終日運転で大半は千歳空港折り返し。また、苫小牧駅以西まで運行する場合、その区間は各駅停車)
      • 札幌駅 - 新札幌駅 - 北広島駅 - 島松駅 - 恵み野駅 - 恵庭駅 - 長都駅 - 千歳駅 - 千歳空港駅(主に朝・夜の運転)
    • 小樽駅直通で全区間快速運転をする列車は、「マリンライナー」の名称で設定された。
  • 1992年平成4年)7月1日:新千歳空港駅の開業に伴い、列車名称を「エアポート」に改称。15分間隔での運行開始。エル特急「ライラック」の札幌駅 - 室蘭駅間を「すずらん」に分割、「ライラック」の札幌駅 - 新千歳空港駅間を「エアポート」として延長。
  • 1997年(平成9年)3月22日:この日のダイヤ改正で、増発された朝の一部列車に711系電車が暫定的に使用される。
    • 同系で運転される列車は全車自由席であった。これは721系の車両不足のために生じたもので、731系電車の増備によって721系が捻出されたため、短期間で解消された。
  • 1998年(平成10年)12月8日:この日限りで721系運行列車での"Airport"表記のヘッドマーク掲出を終了。
  • 2000年(平成12年)
    • 3月11日:札幌駅 - 小樽駅間の快速「マリンライナー」廃止。代替として、小樽駅発着の「エアポート」を増発し、小樽駅発着列車を従来の日中60分間隔から30分間隔の運転に変更。停車駅に琴似駅を追加。
    • 11月上旬:「エアポート」用の721系に指定席「uシート」の連結開始[1]。4号車の半室のみの設定。同時に、従来は新千歳空港駅 - 札幌駅間のみの設定(札幌駅 - 小樽駅間は自由席扱い)だった指定席が小樽駅までの全区間に拡大された。
  • 2001年(平成13年)7月1日:エル特急「ライラック」・快速「エアポート」用の781系に指定席「uシート」の連結開始[2]。4号車の半室のみの設定。
  • 2002年(平成14年)3月16日:ダイヤ改正により次のように変更[3]
    • 最高速度を130km/hに向上し、停車駅に恵庭駅を追加。
    • 旭川から新千歳空港駅へ直通する列車をエル特急「ライラック」(781系電車)からエル特急「スーパーホワイトアロー」(785系電車)へ変更。
    • 785系電車に「uシート」用新製車モハ785形500番台・モハ784形500番台を連結、基本編成が781系時代の4両から5両へ増車された。
  • 2003年(平成15年)9月15日:快速「エアポート」用721系の編成を次のように変更[4]。2004年3月13日のダイヤ改正までに全編成が工事完了。
    • 721系電車「uシート」の設置拡大。増備車(4000・5000番台)の導入と従来車両の増席を行い、4号車の全車を「uシート」とする。
    • 多機能トイレ車椅子スペースなど、バリアフリー化を施した自由席新型車両(デッキなし)を導入。
  • 2004年(平成16年)3月13日:新千歳空港行列車の札幌駅発車ホームを5・6番線に統一。札幌駅・新千歳空港駅に「uシート」専用の指定券券売機を設置[5]
  • 2006年(平成18年)3月18日:7時台に新千歳空港発を1本増発。夜間の下り「エアポート」の白石駅への停車を拡大。小樽駅発車ホームを4・5番線に統一[6]
  • 2007年(平成19年)10月1日:旭川駅直通列車に789系1000番台を投入し、785系との共通運用を開始[7]。721系前面・側面の種別・行先表示が新デザインへ変更。新千歳空港行きの表記には「飛行機マーク」が添えられる。
  • 2008年(平成20年)3月15日:羽田空港からの始発便到着に合わせ、新千歳空港始発の「エアポート」を1本、21時台に新千歳空港を発着する1往復(「スーパーカムイ」直通)をそれぞれ増発[8]
  • 2012年(平成24年)10月27日札沼線(学園都市線)直通石狩当別発着の列車が1日1往復設定(学園都市線内は各駅停車として運行)[9][10]
  • 2013年(平成25年)11月1日:千歳線を走行する特急の最高速度引き下げによる、ダイヤ修正[11]。当初は、「エアポート」も最高速度を120km/hに引き下げる予定であったが[12][13][14]、結局見送られた[15]
  • 2014年(平成26年)
    • 7月19日733系電車(3000番台)を投入開始[16][17]
      • 本系列の新造によって、721系(6両編成)の一部が普通列車用に配置転換される[注 2]
    • 7月31日:721系の「uシート」で実施されていたFM文字放送が終了する[16]
    • 8月30日:ダイヤ改正で最高時速を120km/hに引き下げる[18][19]

脚注

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注釈

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出典

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関連項目

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外部リンク

テンプレート:JR北海道の優等列車


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